JP2000165303A - データ伝送装置 - Google Patents

データ伝送装置

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JP2000165303A
JP2000165303A JP10334723A JP33472398A JP2000165303A JP 2000165303 A JP2000165303 A JP 2000165303A JP 10334723 A JP10334723 A JP 10334723A JP 33472398 A JP33472398 A JP 33472398A JP 2000165303 A JP2000165303 A JP 2000165303A
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賢治 國吉
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泰史 山口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】データ伝送速度を高めてもスイッチングに伴う
ノイズや損失が比較的少ないデータ伝送装置を提供す
る。 【解決手段】給電端末1に設けた送信回路15はトラン
ジスタQ0のスイッチングにより直流電源Eを電力変換
する。送信回路15の出力部にはインダクタL0と容量
可変回路Cvからなるローパスフィルタが設けられる。
容量可変回路Cvは制御回路11から出力される送信信
号によりスイッチ要素SW1がオンオフされ容量を変化
させる。したがって、信号線3には送信信号に対応して
リプルが変化する伝送信号が送出される。リプルの大き
さにより信号値を表すから、送信信号の周波数はローパ
スフィルタのカットオフ周波数より高くてもよく、トラ
ンジスタQ0のスイッチング周波数を高めることなく送
信信号の周波数を高めてデータ伝送速度を向上させるこ
とが可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも1台の
給電端末と複数台の受電端末とを2線式の信号線を介し
て接続し、給電端末と受電端末との間で信号線を介して
データ伝送とともに電源供給を行なうデータ伝送装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、図10に示すように、1台の
給電端末1と複数台の受電端末2とを2線式の信号線3
を介して接続し、信号線3を介して給電端末1と受電端
末2との間でデータ伝送を行ない、受電端末2に接続し
た負荷LD1〜LDnを制御するデータ伝送装置が知ら
れている。受電端末2には各種の負荷LD1〜LDn、
あるいはセンサ、スイッチなどが適宜に接続される。ま
た、給電端末1には必要に応じてスイッチSWが接続さ
れる。しかして、給電端末1のスイッチSWや受電端末
2のスイッチが操作されたり受電端末2に設けたセンサ
により特定の状態が検出されると、信号線3を通して伝
送される送信データにより負荷LD1〜LDnが制御さ
れる。負荷LD1〜LDnには、発光ダイオードなどを
備える表示素子、複数の表示素子を配列した表示器、他
の負荷への電源の入切を行なうリレーなどがある。
【0003】給電端末1と受電端末2との間で授受され
る信号を図11に示す。図11(a)は基本的な伝送手
順を示しており、1フレームFMの信号は、給電端末1
から受電端末2にデータを伝送するタイムスロットTS
1と、受電端末2から給電端末1にデータを伝送するタ
イムスロットTS2とを備える。図示例は伝送制御とし
てポーリング・セレクティング方式を採用しており、各
受電端末2に設定したアドレスを用いて給電端末1が一
定規則で受電端末2を呼び出すようになっている。たと
えば、簡単な方式としては、給電端末1がアドレス順に
サククリックに受電端末2を呼び出す方式が採用され
る。給電端末1は受電端末2を呼び出したときに受電端
末2に接続されたスイッチの操作状態を受け取るととも
にその操作状態を記憶し、スイッチを設けた受電端末2
に対してアドレスにより対応付けられている他の受電端
末2を呼び出したときに、その受電端末2に設けた負荷
LD(LD1〜LDn)の制御を要求する。給電端末1
から受電端末2への送信データは電圧信号で伝送され、
タイムスロットTS1においては図11(b)のように
信号線3の線間電圧が変化する。給電端末1は信号線3
に送出する電流を定電流化する機能を有し、受電端末2
から給電端末1に信号を返送するタイムスロットTS2
においては、図11(c)のように給電端末1は信号線
3に定電流を流し、このタイムスロットTS2において
受電端末2が信号線3の線間に低抵抗を挿入することで
信号を伝送すると、受電端末2が信号線3の線間に挿入
する抵抗の大きさに応じて信号線3の線間電圧が変化す
る。このような信号線3の線間電圧の変化によって給電
端末1は受電端末2から返送された信号を受信する。
【0004】給電端末1には各種構成が知られている
が、本発明者らは先に特願平10−208275号にお
いて図12に示す構成を提案した。この給電端末1は、
降圧形のチョッパ回路を用いた送信回路15を備え、送
信回路15は、スイッチング素子であるトランジスタQ
0のオンデューティを制御することによって、出力電圧
を変化させるように構成されている。すなわち、直流電
源である電源Eの両端間にトランジスタQ0のエミッタ
−コレクタとインダクタL0とコンデンサC0との直列
回路を接続し、インダクタL0とコンデンサC0との直
列回路に還流用のダイオードD0を並列接続してある。
トランジスタQ0にはpnp形のものを用い、エミッタ
−ベース間に抵抗RBを接続してある。電源Eは直流電
源であることを示すために図12では電池の記号を用い
て示しているが、一般には商用電源を整流し平滑ないし
安定化した直流電源を用いる。また、信号線3の線間に
は検出回路16を接続してある。
【0005】送信回路15では、トランジスタQ0が高
周波でオンオフされるのであって、トランジスタQ0の
オン期間にインダクタL0およびコンデンサC0を通し
て電流が流れ、この期間にインダクタL0に蓄積された
エネルギが、トランジスタQ0のオフ期間にコンデンサ
C0およびダイオードD0を通して放出される。つま
り、電源Eの電圧を降圧した電圧がコンデンサC0の両
端電圧となり、コンデンサC0の両端電圧はトランジス
タQ0のオンオフの比率に応じて調節可能になる。言い
換えると、トランジスタQ0により電源Eを高周波で断
続させ、インダクタL0とコンデンサC0とからなるチ
ョークインプット形のローパスフィルタで高周波成分を
除去していることになる。また、コンデンサC0の一端
は検出抵抗Rsを介して信号線3に接続され、他端は信
号線3に直結される。この送信回路15では、トランジ
スタQ0のオンデューティを制御することによって、信
号線3の線間電圧を変化させることができる。
【0006】タイムスロットTS1において、給電端末
1から受電端末2に伝送する信号は、マイクロコンピュ
ータ(以下、マイコンと略称する)を主構成とする制御
回路11からベースバンド信号である電圧制御信号Vr
efとして出力される。電圧制御信号Vrefは、定電
圧制御回路12において、信号線3の線間電圧を抵抗R
10,R11により分圧した電圧と比較され、定電圧制
御回路12からは両電圧の差に比例した電圧が出力され
る。定電圧制御回路12の出力は時比率変換回路13に
入力され制御回路11から出力される基準信号Vosc
と比較される。基準信号Voscは鋸歯状波または三角
波であって、時比率変換回路13の出力は、定電圧制御
回路12から出力される信号Vref’(送信信号に相
当する)の電圧が基準信号Voscの瞬時電圧よりも高
い期間にHレベルになる。したがって、定電圧制御回路
12の出力電圧の高い期間に低い期間よりもパルス幅の
広くなる矩形波信号が出力される。この矩形波信号の周
波数は基準信号Voscの周波数fswと一致する。
【0007】時比率変換回路13から出力された矩形波
信号は駆動回路14を通してトランジスタQ0に与えら
れ、矩形波信号によりトランジスタQ0がオンオフされ
る。つまり、トランジスタQ0のスイッチング周波数f
swは基準信号Voscの周波数によって決まり、オン
デューティは信号Vref’に応じて決定されることに
なる。
【0008】送信回路15では、トランジスタQ0のオ
ン期間が長いほどコンデンサC0に蓄積される電荷が多
くなり、コンデンサC0の両端電圧Voを上昇させるこ
とができる。そこで、信号Vref’の電圧値が高くな
ればトランジスタQ0のオン期間を長くし、電圧値が低
くなればトランジスタQ0のオン期間を短くするように
制御する。この制御によって、コンデンサC0の両端電
圧Voつまり信号線3の線間電圧は、信号Vref’の
差がほぼ一定に保たれるようにフィードバック制御さ
れ、直流電圧にベースバンド信号を重畳した形の電圧信
号を信号線3に送出することができる。
【0009】一方、受電端末2は、給電端末1から信号
線3に送出された電圧信号を、コンデンサC21を通し
て直流電源から分離しコンパレータ22に入力する。コ
ンデンサC21を通して信号線3から受け取った電圧信
号をコンパレータ22で適宜の閾値Vtと比較すれば、
閾値Vt以上のレベルの信号を波形整形して給電端末1
からの送信データを再生することができる。こうしてコ
ンパレータ22で再生された送信データをマイコンを主
構成とする制御回路21に入力すれば、給電端末1から
の送信データを処理することができる。また、給電端末
1に返送する返信データは、信号送信回路23を通して
信号線3に送出される。信号送信回路23はたとえばト
ランジスタと低抵抗との直列回路を信号線3の線間に挿
入する構成を有し、制御回路21で発生するデジタル信
号である返信データに応じてトランジスタをオンオフさ
せることにより、信号線3に流れる電流を変化させるよ
うに構成されている。制御回路21にはスイッチSWや
負荷LD(図示例では発光ダイオード)が接続され、給
電端末1からのデータにより負荷がオンオフされたり、
スイッチSWの操作情報を給電端末1に返送したりす
る。
【0010】さらに、受電端末2の内部電源は、信号線
3を通して給電端末1から伝送される電圧信号をインダ
クタL21を通して分離し、電源回路24に入力するこ
とにより得られる。この電源回路24は信号線3に印加
されている電圧を降圧し安定化して受電端末2の内部回
路に供給する。また、電源回路24の出力はスイッチS
Wの操作状態の検出や負荷LDの制御にも用いられる。
ただし、電流容量の大きい負荷を制御する場合には、受
電端末2の負荷LDとしてリレーを用い、このリレーの
2次側に接続した電流容量の大きい負荷に対して別電源
から電源を供給すればよい。このような形で用いるとき
には、リレーの1次側には電源回路24から給電され
る。
【0011】給電端末1が受電端末2からの返信データ
を受信する際には、上述のように信号線3に定電流を流
しておき、受電端末2において信号線3の線間に低抵抗
が挿入されたか否かを信号線3の線間の電圧変化により
検出する。この電圧変化は検出回路16を用いて検出さ
れ、給電端末1の制御回路11では検出回路16の出力
によって受電端末2からの返信データを受信する。この
ように、タイムスロットTS2においては、信号線3に
定電流を流す必要があるから、定電流制御回路17にお
いてコンデンサC0と信号線3との間に挿入した検出抵
抗Rsの両端電圧と制御回路11から出力される電流制
御信号Irefとの差に比例した電圧を求め、定電流制
御回路17の出力を時比率変換回路13に入力する。こ
の構成によって、信号線3に流れる電流は電流制御信号
Irefにより設定された定電流を保つようにフィード
バック制御される。なお、電流制御信号Irefは電流
値設定部18により設定可能になっている。
【0012】上述のように、給電端末1から受電端末2
へ信号線3を通して伝送される信号は、制御回路11か
ら出力される電圧制御信号Vrefとほぼ同波形の矩形
波状の信号であって、トランジスタQ0を高周波でオン
オフさせながらも、トランジスタQ0のオンオフの周波
数よりも低い矩形波状の信号を信号線3に送出するため
に、インダクタL0とコンデンサ0とからなるローパス
フィルタのカットオフ周波数flpと、トランジスタQ
0のスイッチング周波数(つまり、制御回路11から出
力される基準信号Voscの周波数)fswと、信号線
3に送出される電圧信号の周波数(つまり、電圧制御信
号Vrefの周波数)fsigとは、fsig<flp
<fswの関係になるように設定される。要するに、ト
ランジスタQ0のスイッチングによる高周波成分をロー
パスフィルタで除去するために、flp<fswの関係
とし、かつ信号線3を伝送される電圧信号がローパスフ
ィルタを通過するように、fsig<flpの関係とし
ている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記説明から明らかな
ように、基準信号Voscの周波数fswは電圧信号の
周波数fsigよりも高く設定することが必要である。
その一方でデータ伝送速度を高めようとすれば、伝送す
べき情報であるベースバンド信号の周波数、つまり電圧
信号の周波数fsigを高める必要があり、電圧信号の
周波数fsigが高くなるのに伴って基準信号Vosc
の周波数fswも高くしなければならない。その結果、
トランジスタQ0のスイッチング周波数が高くなり、ス
イッチング損失が増加して電源供給効率が低下すること
がある。また、スイッチング損失の増加に伴って外部に
漏洩するノイズが増加するから、ノイズ対策も必要にな
る。
【0014】本発明は上記事由に鑑みて為されたもので
あり、その目的は、2線式の信号線を介して給電端末か
ら受電端末へのデータの伝送とともに電源の供給を可能
とし、しかも電力の供給効率が高いのはもちろんのこ
と、送信回路のスイッチング周波数を高めることなくデ
ータ伝送速度を従来より高めることを可能してスイッチ
ング損失やノイズの増加を抑制しながらもデータ伝送速
度を高めることができるようにしたデータ伝送装置を提
供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、2線
式の信号線を介して給電端末と受電端末とを接続し、直
流電圧に送信データを重畳した伝送信号を送信期間にお
いて給電端末から信号線に送出し、給電端末から信号線
に直流を供給している受信期間において受電端末で信号
線の線間のインピーダンスを変化させることにより受電
端末から給電端末に返信データを伝送するデータ伝送装
置において、給電端末は、前記送信期間に前記送信デー
タを構成する2値の送信信号を発生する制御回路と、ス
イッチング素子を備え直流電源を入力電源としスイッチ
ング素子のオンデューティに応じて変化する出力電圧を
信号線の線間に印加するDC−DCコンバータよりなる
送信回路とを備え、前記送信回路は、通過インピーダン
スを前記送信信号の信号値に応じて変化させるローパス
フィルタをスイッチング素子と信号線との間に備えるも
のである。
【0016】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記ローパスフィルタが、スイッチング素子と信号
線との間に挿入されたインダクタと、信号線の線間に挿
入された第1のコンデンサと、第1のコンデンサに並列
接続された第2のコンデンサおよびスイッチ要素の直列
回路とからなり、前記送信信号によりスイッチ要素がオ
ンオフされるものである。
【0017】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、前記ローパスフィルタが、スイッチング素子と信号
線との間に挿入された第1および第2のインダクタの直
列回路と、第2のインダクタに並列接続されたスイッチ
要素と、信号線の線間に挿入されたコンデンサとからな
り、前記送信信号によりスイッチ要素がオンオフされる
ものである。
【0018】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て、前記ローパスフィルタが、スイッチング素子と信号
線との間に挿入された第1のインダクタと、信号線の線
間に挿入されたコンデンサおよび第2のインダクタの直
列回路と、第2のインダクタに並列接続されたスイッチ
要素とからなり、前記送信信号によりスイッチ要素がオ
ンオフされるものである。
【0019】請求項5の発明は、請求項1の発明におい
て、前記ローパスフィルタが、スイッチング素子と信号
線との間に挿入されたインダクタと、信号線の線間に挿
入されたコンデンサおよび抵抗の直列回路と、抵抗に並
列接続されたスイッチ要素とからなり、前記送信信号に
よりスイッチ要素がオンオフされるものである。
【0020】請求項6の発明は、2線式の信号線を介し
て給電端末と受電端末とを接続し、直流電圧に送信デー
タを重畳した伝送信号を送信期間において給電端末から
信号線に送出し、給電端末から信号線に直流を供給して
いる受信期間において受電端末で信号線の線間のインピ
ーダンスを変化させることにより受電端末から給電端末
に返信データを伝送するデータ伝送装置において、給電
端末は、前記送信期間に前記送信データを構成する2値
の送信信号を発生する制御回路と、スイッチング素子を
備え直流電源を入力電源としスイッチング素子のオンデ
ューティに応じて変化する出力電圧を信号線の線間に印
加するDC−DCコンバータよりなる送信回路と、スイ
ッチング素子のスイッチング周波数を前記送信信号の信
号値に応じて切り換える周波数変換回路とを備えるもの
である。
【0021】請求項7の発明は、請求項6の発明におい
て、前記送信回路の出力電圧と前記制御回路から出力さ
れる電圧制御信号の信号値との差を検出する定電圧制御
回路と、定電圧制御回路の出力により送信回路の出力電
圧と電圧制御信号の信号値との差を一定に保つ方向に前
記スイッチング素子のオンデューティを制御する時比率
変換回路とを備えるものである。
【0022】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)従来構成で
は給電端末1から受電端末2に対して矩形波状の電圧信
号を用いてデータを伝送していたが、本実施形態では矩
形波状の電圧信号に代えてリプルを含む信号を伝送信号
として用い、信号値を表すためにリプルの量を用いてい
る。すなわち、図1に示すように、本実施形態の基本構
成は図12に示した従来構成と同様であるが、定電圧制
御回路12は設けず、またコンデンサC0に代えて、2
個のコンデンサC1,C2とスイッチ要素SW1とから
なる容量可変回路Cvを設けている。コンデンサC2は
スイッチ要素SW1に直列接続され、コンデンサC2と
スイッチ要素SW1との直列回路はコンデンサC1に並
列接続されている。したがって、スイッチ要素SW1が
オフであれば容量可変回路Cvの容量はコンデンサC1
のみの容量になり、スイッチ要素SW1がオンであれば
容量可変回路Cvの容量はコンデンサC1とコンデンサ
C2との並列回路の合成容量になる。
【0023】また、従来構成では、電圧制御信号Vre
fに基づいて信号線3に送出する電圧信号を生成してい
たが、本実施形態では制御回路11から送信信号Vsi
gを出力し、この送信信号によってスイッチ要素SW1
をオンオフさせることによって、信号線3に送出する伝
送信号を生成している。
【0024】さらに具体的に説明する。本実施形態の送
信回路15は、降圧形のチョッパ回路であって、直流電
源である電源Eの両端間にトランジスタQ0のエミッタ
−コレクタとインダクタL0と容量可変回路Cvとの直
列回路を接続し、インダクタL0と容量可変回路Cvと
の直列回路に還流用のダイオードD0を並列接続してあ
る。トランジスタQ0にはpnp形のものを用い、エミ
ッタ−ベース間に抵抗RBを接続してある。電源Eには
商用電源を整流し平滑ないし安定化した直流電源を用い
る。
【0025】送信回路15ではトランジスタQ0が高周
波でオンオフされ、トランジスタQ0のオン期間にイン
ダクタL0および容量可変回路Cvを通して電流が流
れ、この期間にインダクタL0に蓄積されたエネルギ
が、トランジスタQ0のオフ期間に容量可変回路Cvお
よびダイオードD0を通して放出される。また、容量可
変回路Cvの一端は検出抵抗Rsを介して信号線3に接
続されており、トランジスタQ0のオンデューティを制
御することによって、信号線3に流れる電流を変化させ
ることが可能になっている。
【0026】ここに、インダクタL0と容量可変回路C
vとはチョークインプット型のローパスフィルタを構成
しており、容量可変回路Cvは送信信号VsigがHレ
ベルのときにLレベルのときよりも容量が大きくなるか
ら、ローパスフィルタのカットオフ周波数は、送信信号
VsigがHレベルになったときのほうがLレベルにな
ったときよりも低くなる。つまり、トランジスタQ0の
スイッチング周波数fswはローパスフィルタのカット
オフ周波数flpに対して、flp<fswの関係に設
定されるから、トランジスタQ0のスイッチングによっ
て信号線3に送出されるリプルは、図2(d)のよう
に、送信信号Vsig(図2(b)参照)がHレベルと
なるときのほうがLレベルとなるときよりも少なくな
る。つまり、受電端末2ではリプルの大きさをコンパレ
ータ22により検出することによって給電端末1からの
送信信号Vsigを復調し、データの内容を解析するこ
とが可能になる。
【0027】また、リプルの大きさによって送信信号V
sigを伝送するから、ローパスフィルタのカットオフ
周波数flpと、トランジスタQ0のスイッチング周波
数fswと、送信信号Vsigの周波数fsigとを、
flp<fsig≦fswの関係に設定することが可能
であり、データ伝送速度を高めるために送信信号Vsi
gの周波数fsigを従来構成より高く設定したとして
も、トランジスタQ0のスイッチング周波数fswを高
くする必要がなく、単にflp<fswの関係が維持さ
れていればよいことになる。
【0028】すなわち、制御回路11は送信信号Vsi
gとして、図2(b)のようなベースバンド信号(2値
信号)を出力する。送信信号Vsigは送信期間Taに
おいて容量可変回路Cvのスイッチ要素SW1のオンオ
フに用いられる。
【0029】また、受電端末2からの返信データの受信
期間Tbには、3個の演算増幅OP1〜OP3を用いた
定電流制御回路17により信号線3に流れる電流を定電
流化する動作に移行する。信号線3に流れる電流を定電
流制御回路17により定電流化するのは受電端末2から
の返信データの受信時だけではなく、給電端末1から送
信信号が送出される期間を除いては全期間にわたって定
電流化を行なう。信号線3を流れる電流は、容量可変回
路Cvと信号線3との間に挿入した検出抵抗Rsの両端
電圧に比例するから、この両端電圧を定電流制御回路1
7に入力してトランジスタQ0のオンオフを制御するこ
とにより信号線3に流れる電流を定電流化する。定電流
化に際しては、検出抵抗Rsの両端電圧が上昇すれば、
容量可変回路Cvの蓄積電荷量を減少させるようにトラ
ンジスタQ0のオン期間を短くし、検出抵抗Rsの両端
電圧が低下すれば、容量可変回路Cvの蓄積電荷量を増
加させるようにトランジスタQ0のオン期間を長くす
る。
【0030】さらに具体的に説明する。定電流制御回路
17は、演算増幅器OP1,OP3を用いた増幅器と、
演算増幅器OP2を用いて検出抵抗Rsの両端電圧と制
御回路11からの電流制御信号Irefとを比較する比
較器とを備える。比較器はツェナーダイオードDzとダ
イオードD1との直列回路を出力端と反転入力端との間
に接続してあり、出力値の上限を制限するリミッタとし
ても機能する。
【0031】定電流制御回路17は時比率変換回路13
に出力Vref’を与えており、制御回路11は図2
(a)のような一定周波数の鋸歯状波である基準信号V
oscを出力している。時比率変換回路13では、基準
信号Voscと定電流制御回路17の出力値とを比較
し、定電流制御回路13の出力値が基準信号Voscの
瞬時電圧よりも高い期間に出力をHレベルにする。した
がって、定電流制御回路13の出力値の高い期間に低い
期間よりもパルス幅の広くなる矩形波信号が時比率変換
回路14から出力される。この矩形波信号の周波数は基
準信号Voscの周波数fswと一致するのは言うまで
もない。なお、上述の例では基準信号Voscを鋸歯状
波としているが基準信号Voscを三角波としても同様
である。
【0032】この矩形波信号は駆動回路14を通してト
ランジスタQ0に与えられ、矩形波信号によりトランジ
スタQ0がオンオフされる。つまり、トランジスタQ0
のスイッチング周波数fswは基準信号Voscの周波
数によって決まり、オンデューティは定電流制御回路1
7の出力Vref’に応じて決定されることになる。
【0033】以上の構成によって、定電流制御回路17
では、信号線3に流れる電流が増加して検出抵抗Rsの
両端電圧が上昇すると、容量可変回路Cvの蓄積電荷量
を低減するようにトランジスタQ0のオン期間を短く
し、逆に信号線3に流れる電流が減少すればトランジス
タQ0のオン期間を長くするようにフィードバック制御
を行うのである。このようなフィードバック制御により
信号線3に流れる電流をほぼ一定に保つことができる。
【0034】また、上述したように、信号線3に流れる
電流が増加するとトランジスタQ0のオン期間が短くな
るから容量可変回路Cvの両端電圧が低下し、逆に信号
線3に流れる電流が減少するとトランジスタQ0のオン
期間が長くなるから容量可変回路Cvの両端電圧が上昇
するのであって、信号線3の線間インピーダンスの変化
を信号線3の線間電圧の変化に変換する機能も備える。
つまり、電流制御信号Irefを一定値としていること
により、図2(c)のように受信期間Tbに受電端末2
から返信データが返送されると、返信データに応じて信
号線3の線間電圧が変化するから、この電圧変化を検出
回路16で検出し、制御回路11の受信端子Rxに入力
することによって受電端末2からの返信データの内容を
解読することができる。
【0035】ここに、定電流制御回路17は、上述のよ
うに、上限を制限するリミッタを備えているから、信号
線3に流れる電流の上限値が制限されることになる。ま
た、信号線3に流れる電流を決める電流制御信号Ire
fは、制御回路11に接続された電流値設定部18によ
り設定される。電流値設定部18はたとえばディップス
イッチよりなり、信号線3に流す電流を適宜に設定でき
るようにしてある。また、容量可変回路Cvはスイッチ
要素SW1をオンオフさせることによって、容量を2段
階に切り換えるものを用いているが、送信信号Vsig
により容量が可変となる構成であれば他の構成を用いる
ことも可能である。
【0036】さらに、送信回路15として、上述した例
では降圧形のチョッパ回路を用いているが、昇圧形ある
いは極性反転形のチョッパ回路を用いたり、フォワード
形やフライバック形のDC−DCコンバータを用いたり
することも可能である。いずれの構成においても、スイ
ッチング素子を高周波でオンオフさせ、かつスイッチン
グ素子の制御によって出力電圧の調節が可能であるか
ら、インダクタを小型化し給電端末1を小型化すること
が可能である。
【0037】上述したように、給電端末1は送信期間T
a以外には信号線3に流れる電流を定電流化しているか
ら、信号線3に複数台の給電端末1が接続されている場
合でも送信信号の送信および返信データの受信が可能に
なる。この場合、給電端末1の台数に応じて各給電端末
1での電流制御信号Irefを調節すれば、各受電端末
2に流れる電流量を給電端末1が1台の場合と等しくす
ることができる。また、複数台の給電端末1を用いれば
1台当たりの電流供給能力を低減することが可能である
から給電端末1の小型化につながり、1台当たりの電流
供給能力を1台の場合と同じに設定しているのであれば
システム全体としての電流供給能力が大きくなるから受
電端末2の台数を増加させることが可能になる。
【0038】(第2の実施の形態)第1の実施の形態で
説明したように、送信回路15を構成するローパスフィ
ルタのインピーダンスを送信データに応じて変化させれ
ば、送信データの信号値に応じて信号線3に送出する送
信信号のリプルの大きさを変化させることができる。第
1の実施の形態ではローパスフィルタを構成する容量成
分を送信データに応じて変化させていたが、本実施形態
では、図3に示すように、ローパスフィルタを構成する
誘導成分を送信データに応じて変化させるものである。
【0039】すなわち、図12に示した従来構成におけ
るインダクタL0に代えて、図3のように、2個のイン
ダクタL1,L2の直列回路と、一方のインダクタL2
に並列接続したスイッチ要素Q2とからなるインダクタ
ンス可変回路Lvを設けている。この回路構成では、制
御回路11から出力される送信信号Vsigに応じてス
イッチ要素SW2をオンオフさせることによって、ロー
パスフィルタのインダクタンス成分を変化させることが
できる。したがって、ローパスフィルタのカットオフ周
波数が変化し、第1の実施の形態と同様に、信号線3を
伝送される送信データのリプルの大きさを変化させるこ
とができる。なお、本実施形態の構成は送信回路15を
降圧形のチョッパ回路で構成する場合にのみ有効であ
る。他の構成および動作は第1の実施の形態と同様であ
る。また、インダクタンス可変回路Lvは、上述した回
路構成に限らず、図4に示すように、コンデンサC3と
インダクタL3との直列回路と、インダクタL3に並列
接続したスイッチ要素SW3とからなるインダクタンス
可変回路Lvを用いるなど、送信信号Vsigに応じて
インダクタンスを変化させることができるものであれば
どのような構成を採用してもよい。
【0040】(第3の実施の形態)本実施形態は、図5
に示すように、送信回路15を構成するローパスフィル
タのインピーダンスを変化させるために、図12に示し
た従来構成におけるコンデンサC0に代えて、コンデン
サC3と抵抗R3との直列回路と、抵抗R3に並列接続
したスイッチ要素SW3とからなるインピーダンス可変
回路Ivを設けている。この構成では、スイッチ要素S
W3を送信信号Vsigによりオンオフさせると、送信
回路15の出力インピーダンスを変化させることがで
き、信号線3に送出される伝送信号のリプルの大きさを
変化させることができる。本実施形態の構成では、スイ
ッチ要素SW3がオフになってコンデンサC3に抵抗R
3が直列接続された状態では、上述した他の実施形態に
比較すると送信回路15の出力インピーダンスが大きく
なり損失が増加するが、ローパスフィルタのカットオフ
周波数を変化させることなくリプルの大きさを変化させ
ているから、送信回路15の動作の安定性が向上する。
本実施形態の構成は、第1の実施の形態と同様に、送信
回路15を降圧形のチョッパ回路とする以外に、昇圧形
や極性反転形のチョッパ回路を用いたり、送信回路15
としてフォワード形やフライバック形のDC−DCコン
バータを用いたりすることも可能である。他の構成およ
び動作は第1の実施の形態と同様である。また、インピ
ーダンス可変回路Ivは、コンデンサC3に直列接続さ
れる抵抗値を送信信号Vsigに応じて変化させること
が可能な構成であればどのような構成でもよい。
【0041】(第4の実施の形態)上述した各実施形態
は、信号線3の線間電圧を変化させる形式の伝送信号を
用いていたが、受電端末2では信号線3を通して給電端
末1から給電されているものであるから、信号線3の線
間電圧が比較的低い周波数で変動すると受電端末2の内
部電源を安定的に得るためには大型のローパスフィルタ
が必要になり、受電端末2が大型化することになる。
【0042】そこで、本実施形態では制御回路11から
出力される送信信号Vsigの信号値に応じて給電端末
1から信号線3に送出する伝送信号として、伝送信号に
含まれるリプルの周波数を変化させることで、給電端末
2に比較的高い周波数の伝送信号を伝送するようにして
ある。このことによって、給電端末2では小型のローパ
スフィルタを設けるだけで内部電源を安定的に得ること
が可能になる。
【0043】すなわち、図6に示すように、給電端末1
は図12に示した従来構成と同様に降圧形のチョッパ回
路からなる送信回路15を有しているが、制御回路15
からの送信信号Vsigの信号値に応じてトランジスタ
Q0のスイッチング周波数を切り換えるようにしてあ
る。トランジスタQ0のオンオフは、従来構成と同様
に、駆動回路14を通して与えられる時比率変換回路1
3の出力により制御される。従来構成では、制御回路1
1から出力され時比率変換回路13に入力される基準信
号Voscを一定周波数としていたが、トランジスタQ
0をオンオフさせる周波数は、時比率変換回路13に入
力される基準信号Voscの周波数により決定されるか
ら、本実施形態では周波数変換回路19から時比率変換
回路13に2つの周波数を選択的に入力させている。つ
まり、周波数変換回路19は、制御回路11の送信端子
Txから出力される送信信号Vsigの信号値に応じて
出力周波数を選択する回路であって、鋸歯状波ないし三
角波状の信号を出力する。また、時比率変換回路13に
おいて基準信号Voscと比較される信号Vref’
は、本実施形態では制御回路11から出力される一定電
圧になっている。
【0044】給電端末1は上述した構成によって、トラ
ンジスタQ0のスイッチング周波数を送信信号Vsig
の信号値に応じて変化させるのであり、図7(a)に示
すように電圧制御信号Vrefを一定電圧とし、図7
(b)のような送信信号を制御回路11から発生させる
と、周波数変換回路19からは図7(c)のように送信
信号の信号値に応じて2つの周波数の基準信号Vosc
を選択的に出力する。したがって、時比率変換回路13
では、基準信号Voscと電圧制御信号Vrefとを比
較することによって、図7(d)のように、送信信号V
sigの信号値に応じて周波数の変化する矩形波を生成
し、この矩形波によりトランジスタQ0をオンオフさせ
ることができる。ここで、送信回路15を構成するイン
ダクタL0とコンデンサC0とからなるローパスフィル
タはカットオフ周波数が一定であるから、トランジスタ
Q0のスイッチング周波数が変化すれば、図7(e)に
示すように、送信回路15から出力される伝送信号は、
ほぼ一定の直流電圧に周波数の変化するリプルが重畳さ
れた形になる。図示例では送信信号VsigがHレベル
のときにLレベルのときよりもリプルの周波数が高くな
るように設定してある。
【0045】このような伝送信号を受信するために受電
端末2には伝送信号に含まれるリプルの周波数成分を検
出するための周波数検出回路25を設けてあり、周波数
検出回路25ではリプルの周波数値に応じて伝送信号に
含まれる2値を抽出し、制御回路21に入力して解析す
る。また、受電端末2から給電端末1への返送データは
従来構成と同様に電流信号により伝送され、給電端末1
に設けた検出回路16ではこの電流信号を検出し、検出
された電流信号の信号値は制御回路11の受信端子Rx
に入力されて制御回路11において解析される。
【0046】上述した構成において、制御回路11から
出力する送信信号Vsigの波形を矩形波状としている
が、台形波や正弦波状の波形を用いてもよい。送信信号
Vsigとしてこのような波形の信号を用いると、矩形
波に比較して内部回路に用いている演算増幅器ないしコ
ンパレータの周波数特性やスルーレートのような素子特
性による波形歪の影響が軽減されるからである。また、
周波数変換回路19としては、図8のように電圧に比例
した出力が得られる特性を有した電圧制御型の発振回路
を用いているが、送信信号の信号値に応じて出力周波数
を変化させることができるものであれば、他の特性のも
のを用いてもよい。
【0047】本実施形態は、送信回路15を降圧形のチ
ョッパ回路とする以外に、昇圧形や極性反転形のチョッ
パ回路を用いたり、送信回路15としてフォワード形や
フライバック形のDC−DCコンバータを用いたりする
ことも可能である。他の構成および動作は第1の実施の
形態と同様である。
【0048】(第5の実施の形態)本実施形態は、図9
に示すように、第4の実施の形態の構成に加えて、定電
圧制御回路12を付加したものである。つまり、定電圧
制御回路12は、図12に示した従来構成の定電圧制御
回路12と同様の機能を持つものであって、コンデンサ
C0の両端電圧を抵抗R10,R11により分圧した電
圧と、制御回路11から発生する電圧制御信号Vref
とを比較して差に比例した電圧を信号Vref’として
出力する。つまり、コンデンサC0の両端電圧が上昇す
ると時比率変換回路13に入力する信号Vref’と抵
抗R10,R11により分圧された電圧との差が大きく
なるから、コンデンサC0の両端電圧を抵抗R10,R
11により分圧した電圧が高いほど時比率発生回路13
から出力される矩形波のパルス幅を小さくする。このよ
うな動作により、コンデンサC0の両端電圧をほぼ一定
に保つことができるのである。つまり、制御回路11か
ら出力される電圧制御信号Vrefを目標値として、コ
ンデンサC0の両端電圧がフィードバック制御されるか
ら、信号線3に接続される機器のインピーダンスの変化
などによる外乱が生じたときにも、その影響を受けにく
く、受電端末2に安定した電源供給が行えるともに信号
伝送も安定的に行うことができる。他の構成および動作
は第4の実施の形態と同様である。
【0049】
【発明の効果】請求項1の発明は、2線式の信号線を介
して給電端末と受電端末とを接続し、直流電圧に送信デ
ータを重畳した伝送信号を送信期間において給電端末か
ら信号線に送出し、給電端末から信号線に直流を供給し
ている受信期間において受電端末で信号線の線間のイン
ピーダンスを変化させることにより受電端末から給電端
末に返信データを伝送するデータ伝送装置において、給
電端末は、送信期間に送信データを構成する2値の送信
信号を発生する制御回路と、スイッチング素子を備え直
流電源を入力電源としスイッチング素子のオンデューテ
ィに応じて変化する出力電圧を信号線の線間に印加する
DC−DCコンバータよりなる送信回路とを備え、送信
回路は、通過インピーダンスを送信信号の信号値に応じ
て変化させるローパスフィルタをスイッチング素子と信
号線との間に備えるものであり、ローパスフィルタの通
過インピーダンスを変化させて伝送信号のリプルを変化
させることにより送信データを伝送するから、ローパス
フィルタのカットオフ周波数よりも送信信号の周波数を
高くすることも可能であり、スイッチング素子をスイッ
チングさせる周波数を変化させることなく送信信号の周
波数を高くしてデータ伝送速度を向上させることが可能
になる。つまり、データ伝送速度を向上させてもスイッ
チング素子のスイッチングに伴うノイズの増加がなく、
またスイッチング損失も増加しないという利点がある。
【0050】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、ローパスフィルタが、スイッチング素子と信号線と
の間に挿入されたインダクタと、信号線の線間に挿入さ
れた第1のコンデンサと、第1のコンデンサに並列接続
された第2のコンデンサおよびスイッチ要素の直列回路
とからなり、送信信号によりスイッチ要素がオンオフさ
れるものであり、請求項3の発明は、請求項1の発明に
おいて、ローパスフィルタが、スイッチング素子と信号
線との間に挿入された第1および第2のインダクタの直
列回路と、第2のインダクタに並列接続されたスイッチ
要素と、信号線の線間に挿入されたコンデンサとからな
り、送信信号によりスイッチ要素がオンオフされるもの
であり、請求項4の発明は、請求項1の発明において、
ローパスフィルタが、スイッチング素子と信号線との間
に挿入された第1のインダクタと、信号線の線間に挿入
されたコンデンサおよび第2のインダクタの直列回路
と、第2のインダクタに並列接続されたスイッチ要素と
からなり、送信信号によりスイッチ要素がオンオフされ
るものであって、いずれの構成もローパスフィルタのカ
ットオフ周波数を変化させることによって、伝送信号の
リプルを変化させているから、簡単な構成で請求項1の
発明を実現することができる。
【0051】請求項5の発明は、請求項1の発明におい
て、ローパスフィルタが、スイッチング素子と信号線と
の間に挿入されたインダクタと、信号線の線間に挿入さ
れたコンデンサおよび抵抗の直列回路と、抵抗に並列接
続されたスイッチ要素とからなり、送信信号によりスイ
ッチ要素がオンオフされるものであり、この構成ではロ
ーパスフィルタのカットオフ周波数を変化させずに、出
力インピーダンスを変化させているから、送信回路を安
定的に動作させるのが容易になる。
【0052】請求項6の発明は、2線式の信号線を介し
て給電端末と受電端末とを接続し、直流電圧に送信デー
タを重畳した伝送信号を送信期間において給電端末から
信号線に送出し、給電端末から信号線に直流を供給して
いる受信期間において受電端末で信号線の線間のインピ
ーダンスを変化させることにより受電端末から給電端末
に返信データを伝送するデータ伝送装置において、給電
端末は、送信期間に送信データを構成する2値の送信信
号を発生する制御回路と、スイッチング素子を備え直流
電源を入力電源としスイッチング素子のオンデューティ
に応じて変化する出力電圧を信号線の線間に印加するD
C−DCコンバータよりなる送信回路と、スイッチング
素子のスイッチング周波数を送信信号の信号値に応じて
切り換える周波数変換回路とを備えるものであり、この
構成では伝送信号に含まれるリプルの周波数が変化する
だけであって、伝送信号の電圧がほとんど変化しないか
ら、受電端末において内部電源を得るための回路構成が
簡単なものになり、受電端末の動作の安定性が高くなる
という利点がある。また、スイッチング素子のスイッチ
ング周波数を変化させることなく送信信号の周波数を高
くしてデータ伝送速度を向上させることが可能になる。
つまり、データ伝送速度を向上させてもスイッチング素
子のスイッチングに伴うノイズの増加がなく、またスイ
ッチング損失も増加しないという利点がある。
【0053】請求項7の発明は、請求項6の発明におい
て、送信回路の出力電圧と制御回路から出力される電圧
制御信号の信号値との差を検出する定電圧制御回路と、
定電圧制御回路の出力により送信回路の出力電圧と電圧
制御信号の信号値との差を一定に保つ方向に前記スイッ
チング素子のオンデューティを制御する時比率変換回路
とを備えるものであり、定電圧制御回路を設けているこ
とにより信号線の線間電圧をほぼ一定に保つことができ
るから、受電端末の内部電源を得るための回路構成が一
層簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す回路図であ
る。
【図2】同上の動作説明図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示す回路図であ
る。
【図4】同上の他の構成例を示す回路図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態を示す回路図であ
る。
【図6】本発明の第4の実施の形態を示す回路図であ
る。
【図7】同上の動作説明図である。
【図8】同上の動作説明図である。
【図9】本発明の第5の実施の形態を示す回路図であ
る。
【図10】従来例を示すブロック図である。
【図11】同上の動作説明図である。
【図12】同上の回路図である。
【符号の説明】
1 給電端末 2 受電端末 3 信号線 11 制御回路 12 定電圧制御回路 14 時比率変換回路 15 送信回路 19 周波数変換回路 C0 コンデンサ C1,C2 コンデンサ Cv 容量可変回路 D0 ダイオード E 直流電源 Iv インピーダンス可変回路 L0 インダクタ L1,L2 インダクタ Lv インダクタンス可変回路 Q0 トランジスタ R3 抵抗 R10,R11 抵抗 Rs 検出抵抗 SW1、SW2、SW3 スイッチ要素
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K046 AA03 BA01 BA06 BB05 CC06 CC08 CC09 CC16 PP02 PS02 PS06 PS15 PS31 YY02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2線式の信号線を介して給電端末と受電
    端末とを接続し、直流電圧に送信データを重畳した伝送
    信号を送信期間において給電端末から信号線に送出し、
    給電端末から信号線に直流を供給している受信期間にお
    いて受電端末で信号線の線間のインピーダンスを変化さ
    せることにより受電端末から給電端末に返信データを伝
    送するデータ伝送装置において、給電端末は、前記送信
    期間に前記送信データを構成する2値の送信信号を発生
    する制御回路と、スイッチング素子を備え直流電源を入
    力電源としスイッチング素子のオンデューティに応じて
    変化する出力電圧を信号線の線間に印加するDC−DC
    コンバータよりなる送信回路とを備え、前記送信回路
    は、通過インピーダンスを前記送信信号の信号値に応じ
    て変化させるローパスフィルタをスイッチング素子と信
    号線との間に備えることを特徴とするデータ伝送装置。
  2. 【請求項2】 前記ローパスフィルタは、スイッチング
    素子と信号線との間に挿入されたインダクタと、信号線
    の線間に挿入された第1のコンデンサと、第1のコンデ
    ンサに並列接続された第2のコンデンサおよびスイッチ
    要素の直列回路とからなり、前記送信信号によりスイッ
    チ要素がオンオフされることを特徴とする請求項1記載
    のデータ伝送装置。
  3. 【請求項3】 前記ローパスフィルタは、スイッチング
    素子と信号線との間に挿入された第1および第2のイン
    ダクタの直列回路と、第2のインダクタに並列接続され
    たスイッチ要素と、信号線の線間に挿入されたコンデン
    サとからなり、前記送信信号によりスイッチ要素がオン
    オフされることを特徴とする請求項1記載のデータ伝送
    装置。
  4. 【請求項4】 前記ローパスフィルタは、スイッチング
    素子と信号線との間に挿入された第1のインダクタと、
    信号線の線間に挿入されたコンデンサおよび第2のイン
    ダクタの直列回路と、第2のインダクタに並列接続され
    たスイッチ要素とからなり、前記送信信号によりスイッ
    チ要素がオンオフされることを特徴とする請求項1記載
    のデータ伝送装置。
  5. 【請求項5】前記ローパスフィルタは、スイッチング素
    子と信号線との間に挿入されたインダクタと、信号線の
    線間に挿入されたコンデンサおよび抵抗の直列回路と、
    抵抗に並列接続されたスイッチ要素とからなり、前記送
    信信号によりスイッチ要素がオンオフされることを特徴
    とする請求項1記載のデータ伝送装置。
  6. 【請求項6】 2線式の信号線を介して給電端末と受電
    端末とを接続し、直流電圧に送信データを重畳した伝送
    信号を送信期間において給電端末から信号線に送出し、
    給電端末から信号線に直流を供給している受信期間にお
    いて受電端末で信号線の線間のインピーダンスを変化さ
    せることにより受電端末から給電端末に返信データを伝
    送するデータ伝送装置において、給電端末は、前記送信
    期間に前記送信データを構成する2値の送信信号を発生
    する制御回路と、スイッチング素子を備え直流電源を入
    力電源としスイッチング素子のオンデューティに応じて
    変化する出力電圧を信号線の線間に印加するDC−DC
    コンバータよりなる送信回路と、スイッチング素子のス
    イッチング周波数を前記送信信号の信号値に応じて切り
    換える周波数変換回路とを備えることを特徴とするデー
    タ伝送装置。
  7. 【請求項7】 前記送信回路の出力電圧と前記制御回路
    から出力される電圧制御信号の信号値との差を検出する
    定電圧制御回路と、定電圧制御回路の出力により送信回
    路の出力電圧と電圧制御信号の信号値との差を一定に保
    つ方向に前記スイッチング素子のオンデューティを制御
    する時比率変換回路とを備えることを特徴とする請求項
    6記載のデータ伝送装置。
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