JP2000162500A - 防振機能を有した変倍光学系 - Google Patents

防振機能を有した変倍光学系

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JP2000162500A JP10366088A JP36608898A JP2000162500A JP 2000162500 A JP2000162500 A JP 2000162500A JP 10366088 A JP10366088 A JP 10366088A JP 36608898 A JP36608898 A JP 36608898A JP 2000162500 A JP2000162500 A JP 2000162500A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 変倍光学系が振動したときの画像のブレを機
構上の簡素化を図りつつ補正した防振機能を有した変倍
光学系を得ること。 【解決手段】 物体側より順に正の屈折力の第1群と負
の屈折力の第2群の2つのレンズ群を有し、該第1群と
第2群の双方を物体側へ移動させて広角端から望遠端へ
の変倍を行う変倍光学系において、第1群は物体側より
順に負の屈折力の第11群と絞り、そして正の屈折力の
第12群より成っており、該第1群中の1つのレンズ群
Pを光軸と直交する方向に偏心駆動させ、該第1群中の
他のレンズ群を固定とし、該変倍光学系が振動したとき
に生ずる撮影画像のブレを補正しており、該第11群と
第12群の焦点距離を各々f11,f12、全系の広角
端における焦点距離をfwとしたとき、 −9.0<f11/fw<−1.0 0.5<f12/fw< 1.0 なる条件を満足すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は振動による撮影画像
のブレを補正する機能、所謂防振機能を有した変倍光学
系に関し、特に防振用として小型軽量の可動レンズ群
を、例えば光軸と直交する方向に移動させて防振効果を
発揮させたときの光学性能の低下の防止を図った機構的
に簡易な構成の防振機能を有した変倍光学系に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】進行中の車や航空機等移動物体上から撮
影をしようとすると撮影系に振動が伝わり撮影画像にブ
レが生じる。
【0003】従来より撮影画像のブレを防止する機能を
有した防振光学系が、例えば特開昭50-80147号公報や特
公昭 56-21133 号公報、特開昭61-223819 号公報等で提
案されている。
【0004】特開昭50-80147号公報では2つのアフォー
カルの変倍系を有するズームレンズにおいて第1の変倍
系の角倍率をM1 、第2の変倍系の角倍率をM2 とした
ときM1 =1−1/M2 なる関係を有するように各変倍
系で変倍を行うと共に、第2の変倍系を空間的に固定し
て画像のブレを補正して画像の安定化を図っている。
【0005】特公昭56-21133号公報では光学装置の振動
状態を検知する検知手段からの出力信号に応じて、一部
の光学部材を振動による画像の振動的変位を相殺する方
向に移動させることにより画像の安定化を図っている。
【0006】特開昭61-223819 号公報では最も被写体側
に屈折型可変頂角プリズムを配置した撮影系において、
撮影系の振動に対応させて該屈折型可変頂角プリズムの
頂角を変化させて画像を偏向させて画像の安定化を図っ
ている。この他、特公昭56-34847号公報、特公昭57-741
4 号公報等では撮影系の一部に振動に対して空間的に固
定の光学部材を配置し、この光学部材の振動に対して生
ずるプリズム作用を利用することにより撮影画像を偏向
させ結像面上で静止画像を得ている。
【0007】又、加速度センサーを利用して撮影系の振
動を検出し、このとき得られる信号に応じ、撮影系の一
部のレンズ群を光軸と直交する方向に振動させることに
より静止画像を得る方法も行なわれている。
【0008】一般に撮影系の一部のレンズ群を振動させ
て撮影画像のブレをなくし、静止画像を得る機構には画
像のブレの補正用の可動レンズ群が小型軽量であり、画
像のブレの補正量と可動レンズの移動量との関係を単純
化し、変換の為の演算時間の短縮化を図った簡易な構成
の撮影系が要求されている。
【0009】又、可動レンズ群を偏心させたとき偏心コ
マ、偏心非点収差、そして偏心像面弯曲等が多く発生す
ると画像のブレを補正したとき偏心収差の為、画像がボ
ケてくる。例えば、偏心歪曲収差が多く発生すると光軸
上の画像の移動量と周辺部の画像の移動量が異ってく
る。この為、光軸上の画像を対象に画像のブレを補正し
ようと可動レンズ群を偏心させると、周辺部では画像の
ブレと同様な現象が発生してきて光学特性を著るしく低
下させる原因となってくる。
【0010】このように防振用の撮影系、特に変倍光学
系においては可動レンズ群を光軸と直交する方向に移動
させ偏心状態にしたとき、偏心収差発生量が少なく光学
性能の低下の少ないこと及び簡易な機構であることが要
求されている。
【0011】しかしながら、以上の諸条件を全て満足さ
せた撮影系を得るのは一般に大変困難で、特に撮影系の
一部の屈折力を有したレンズ群を偏心させると光学性能
が大きく低下し、良好なる画像が得られない欠点があっ
た。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は変倍光学系の
一部の可動レンズ群を光軸と直交する方向に移動させて
画像のブレを補正する際、可動レンズ群として小型軽量
のレンズ群を選び、かつ偏心駆動させる際の可動レンズ
群の機構上の簡素化を図ると共に、例えば可動レンズ群
を移動させて平行偏心させたときの前述の各種の偏心収
差の発生量が少なく良好なる光学性能が得られる防振機
能を有した変倍光学系の提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】物体側より順に正の屈折
力の第1群と負の屈折力の第2群の2つのレンズ群を有
し、該第1群と第2群の双方を物体側へ移動させて広角
端から望遠端への変倍を行う変倍光学系において、第1
群は物体側より順に負の屈折力の第11群と絞り、そし
て正の屈折力の第12群より成っており、該第1群中の
1つのレンズ群Pを光軸と直交する方向に偏心駆動さ
せ、該第1群中の他のレンズ群を固定とし、該変倍光学
系が振動したときに生ずる撮影画像のブレを補正してお
り、該第11群と第12群の焦点距離を各々f11,f
12、全系の広角端における焦点距離をfwとしたと
き、 −9.0<f11/fw<−1.0・・・(1) 0.5<f12/fw< 1.0・・・(2) なる条件を満足することである。
【0014】
【発明の実施の形態】図1〜図3は本発明に係る変倍光
学系の後述する数値実施例1〜3のレンズ断面図であ
る。
【0015】図中、Iは正の屈折力の第1群、IIは負の
屈折力の第2群であり、第1群Iと第2群IIを矢印の如
く物体側へ移動させることにより広角端から望遠端への
変倍を行っている。
【0016】又、第1群は負の屈折力の第11群I−
1、絞りSP、そして正の屈折力の第12群I−2より
成っている。
【0017】本実施例においてカメラの手ブレや変倍光
学系が振動したときに生ずる撮影画像のブレを図1,図
2に示す実施例では第12群を図3に示す実施例では第
11群若しくは第12群を可動レンズ群として光軸と垂
直方向に平行偏心駆動させて補正している。
【0018】一方、フォーカスは図1,図2,図3の各
実施例においては絞りSPよりも前方に配置されている
第11群(図3ではで示している。)を光軸上移動さ
せて行っている。特に図3の実施例では物体側の正レン
ズと負レンズより成るレンズ群(で示すレンズ群)を
一体的に光軸上移動させて行い、フォーカス群の駆動力
を少なくし、かつフォーカスにおける画面周辺光量の変
動が少なくなるようにしている。
【0019】以上のように本実施例では偏心駆動させる
可動レンズ群とフォーカス用のレンズ群を分けることに
より機構的に複雑化するのを防止し、各レンズ群の駆動
系の簡素化を図っている。
【0020】本実施例では撮影画像のブレ量δをカメラ
内部の加速度センサーや角加速度センサー等のブレ検出
手段により検知し、変倍光学系に固有の可動レンズ群の
偏心敏感度Sを基にして、撮影画像のブレを補正する為
の可動レンズ群の平行偏心駆動量Eを E=δ/S 式より求めている。そして例えば積層型ピエゾ素子等を
利用した駆動手段により可動レンズ群を所定量偏心駆動
させることにより撮影画像のブレを補正している。
【0021】特に本実施例では変倍光学系を前述の如く
構成し、このうち第1群の一部のレンズ群を撮影画像の
ブレの補正用の可動レンズ群とし、光軸と直交する方向
に偏心駆動させることにより、該偏心駆動量が焦点距離
によらず常に一定となるようにしている。
【0022】次に変倍光学系において画像のブレ量と該
ブレ量を補正する為の可動レンズ群の移動量との関係を
示す。
【0023】今、変倍光学系の第1群を一般的な場合に
拡張し、物体側から順にIa,Ib,Icの3つのレンズ
群より成り、レンズ群Ibを可動レンズ群とし平行偏心
駆動させる場合について示す。
【0024】レンズ群Iaの焦点距離をfIa、レンズ群
Ib、レンズ群Ic、そして第2群の広角端における撮影
倍率を順にβIbW,βIcW,βIIWとし、同様に望遠
端における撮影倍率を順にβIbT,βIcT,βIITと
する。
【0025】今、カメラが角度θ傾いたときの広角端と
望遠端における可動レンズ群の偏心駆動量を各々EW
b,ETbとすると
【0026】
【数1】 となる。可動レンズ群の偏心駆動量が焦点距離によらず
一定となるようにするにはEWb=ETbより
【0027】
【数2】 となる。更に βIbW = βIbT ………(a) となる。又像ブレ補正用の可動レンズ群をレンズ群Ia
に選んだとき、レンズ群Iaの広角端と望遠端の撮影倍
率を各々βIaW,βIaTとすると広角端と望遠端にお
ける偏心駆動量EWa,ETaは
【0028】
【数3】 となる。EWa=ETaより βIaW = βIaT ………(b) の条件が得られる。
【0029】更に像ズレ補正用の可動レンズ群をレンズ
群Icに選んだとき、レンズ群Icの広角端と望遠端の撮
影倍率をβIcW,βIcT、レンズ群Ia,Ibの合成焦
点距離をfIabとすると広角端と望遠端における偏心
駆動量EWc,ETcは
【0030】
【数4】 となる。EWc=ETcより βIcW = βIcT ………(c) の条件が得られる。
【0031】第1群中のレンズ群Ia,Ib,Icはいず
れも変倍時にレンズ群間隔は不変である為、常に(a),
(b),(c) 式の条件式が成立する。この為可動レンズ群を
第1群中の任意のレンズ群を選んでも、カメラが角度θ
傾いたときの可動レンズ群の偏心駆動量を全系の焦点距
離によらず一定にすることができる。
【0032】本実施例では以上の光学的性質を利用する
ことにより可動レンズ群を偏心駆動させる際の機構上の
複雑化を防止した簡易な構成の変倍光学系を達成してい
る。
【0033】次に本実施例におけるレンズ構成の特徴に
ついて順に説明する。
【0034】(イ)第1群を絞りを挟んで第11群と第
12群の2つのレンズ群に分け、そのうち一方のレンズ
群を可動レンズ群、他方をフォーカス用のレンズ群とし
ている。これにより偏心収差変動が少なく、又カメラが
レンズシャッターの場合、シャッターとフォーカスアク
チュエーターをユニット化することが容易となり、機械
的干渉のない機構上簡易な構成の変倍光学系を達成して
いる。
【0035】特に本実施例では第1群を負の屈折力の第
11群と正の屈折力の第12群の2つのレンズ群より成
し、第11群又は第12群を偏心駆動させることによ
り、偏心収差、主に像面湾曲収差の少ない良好なる光学
性能を維持している。
【0036】次に任意の屈折力配置において可動レンズ
群を光軸と直交する方向に移動させて画像のブレを補正
するときの偏心収差の発生について収差論的な立場よ
り、第23回応用物理学講演会(1962年)に松居より示
された方法に基づいて説明する。
【0037】変倍光学系の一部の1レンズ群PをEだけ
平行偏心させたときの全系の収差量ΔY1は (a)式の如
く偏心前の収差量ΔYと偏心によって発生した偏心収差
量ΔY(E) との和になる。ここで収差量ΔYは球面収差
(I)、コマ収差 (II) 、非点収差 (III) 、ペッツバー
ル和(P)、歪曲収差(Y)で表わされる。
【0038】又、偏心収差ΔY(E) は(C) 式に示す様に
1次の偏心コマ収差 (IIE)、1次の偏心非点収差 (III
E)、1次の偏心像面弯曲(PE)、1次の偏心歪曲収差(VE
1) 、1次の偏心歪曲附加収差(VE2) 、そして1次の原
点移動 (ΔE)で表わされる。
【0039】又、 (d)式から (i)式の (ΔE)〜 (VE2)ま
での収差はレンズ群Pを平行偏心させる変倍光学系にお
いてレンズ群Pへの光線の入射角を
【0040】
【外1】 としたときにレンズ群Pの収差係数IP ,IIP ,IIIP
P ,VP と、又、同様にレンズ群Pより像面側に配置
したレンズ群を全体として1つのレンズ群Qとしたとき
の収差係数をIq ,IIq ,IIIq ,Pq ,Vq を用いて表
わされる。
【0041】
【外2】
【0042】
【外3】 以上の式から偏心収差の発生を小さくする為には第1レ
ンズ群の諸収差係数IP,IIP ,IIIP ,PP ,VP を小
さな値とするか、若しくは(a) 式〜(i) 式に示すように
諸収差係数を互いに打ち消し合うようにバランス良く設
定することが必要となってくる。
【0043】例えば偏心像面湾曲PEを例にとると(α
P ´−αP )は正、Pq は負、αPは負、PP は正とな
り、偏心像面湾曲PEはP群(レンズ群Ib)とq群
(第2群II)で互いに打消し合い、これにより偏心像面
湾曲PEを小さくすることができる。
【0044】他の偏心収差も同様にP群とq群で互いに
打消すことができる。又、正の屈折力のレンズ群Ibの
代わりに負の屈折力のレンズ群Ia(第11群I−1)を
補正用の可動レンズ群とするとαP =0、Pq ≒0とな
り、この場合も同様に偏心像面湾曲PEを小さくするこ
とができる。
【0045】この他、本実施例では第1群が共に正の屈
折力の2つのレンズ群を有する構成において、物体側の
レンズ群Iaを補正用の可動レンズ群とした場合にはαP
=0、Pq ≒0となるので同様に偏心像面湾曲PEを
小さくすることができる。この他レンズ群Ibを補正用
の可動レンズ群とした場合はレンズ群Ibに光束が収斂
状態で入射してくる為、レンズ群Ib内のレンズ有効径
を小さくすることが出来、レンズ群Ibの軽量化が容易
となる等の特長がある。
【0046】(ロ)前記第1群を物体側より順に負の屈
折力の第11群と正の屈折力の第12群の2つのレンズ
群より構成し、第11群を光軸上移動させてフォーカス
を行い、第12群を偏心駆動させて撮影画像のブレを補
正している。
【0047】又、前記第11群と第12群の焦点距離を
各々f11,f12、全系の広角端における焦点距離を
fWとしたとき、前述の条件式(1) ,(2) を満足するよ
うにしている。
【0048】これにより所定の敏感度(可動レンズ群の
偏心量に対する像の移動量の比)を得つつ良好なる光学
性能を維持している。
【0049】又フォーカスレンズ群を可動レンズ群より
物体側に配置することにより物体距離変動に伴う収差変
動、特に非点収差の変動を少なくしつつ可動レンズ群の
偏心駆動量の変動をなくし、物体距離と無関係に偏心駆
動量が一定となるようにしている。
【0050】条件式(1) の下限値を越えて第11群の屈
折力が強くなりすぎると第11群でフォーカスする場
合、フォーカスに伴う収差変動が増大してくる。又、上
限値を越えて第11群の屈折力が弱くなりすぎると画面
全体にわたりコマ収差が多く発生してくるので良くな
い。
【0051】条件式(2) は可動レンズ群である第12群
の屈折力に関し、下限値を越えると広角側で球面収差が
補正不足となり、又望遠側では偏心コマ収差が増大して
くる。逆に上限値を越えると可動レンズ群である第12
群を平行偏心駆動させる際の敏感度が小さくなりすぎレ
ンズ系全体が大型化してくるので良くない。
【0052】(ハ)前記第11群は少なくとも1枚の負
レンズを有しており、物体側の負レンズNaの物体側の
レンズ面の曲率半径をRNa、前記第12群は少なくと
も2つの正レンズを有しており、物体側の正レンズPa
の物体側と像面側のレンズ面の曲率半径を各々RPa
1,RPa2、像面側の正レンズPbの物体側と像面側
のレンズ面の曲率半径を各々RPb1,RPb2、該第
12群全体の光軸上の厚さをD12Lとしたとき −1.1< RNa/fW <−0.25・・・(3) −1.2<RPa2/RPa1<−0.3・・・(4) |RPb2/RPb1|<0.8 ・・・(5) 0.1<D12L/fW<0.55・・・(6) なる条件を満足するようにしている。
【0053】このように第11群と第12群の所定のレ
ンズのレンズ形状等を特定することにより画面全体の光
学性能を良好に維持している。
【0054】条件式(3) は主にコマ収差と非点収差を良
好に補正する為のものである。下限値を越えるとコマ収
差と高次収差が多く発生し、又上限値を越えると中間の
ズーム位置で非点収差が補正不足になってくるので良く
ない。
【0055】条件式(4) は主に偏心コマ収差と高次収差
をバランス良く補正する為のものである。下限値を越え
て物体側のレンズ面の曲率がきつくなると第12群内で
発生する球面収差が大きくなり、又望遠側で偏心コマ収
差が増大してくる。又上限値を越えて像面側のレンズ面
の曲率がきつくなると高次収差が多く発生してくるので
良くない。
【0056】条件式(5) は主に偏心非点収差を良好に補
正する為のものである。条件式を外れて物体側のレンズ
面の曲率が強くなってくると第12群で発生する非点収
差が多くなり、特に望遠側で偏心非点収差を良好に補正
するのが難しくなってくる。
【0057】条件式(6) は第12群の光軸上の長さに関
し、主に偏心歪曲収差を良好に補正する為のものであ
る。下限値を越えると広角側で偏心歪曲収差が多く発生
し、又上限値を越えると第12群が大型化してくるので
良くない。
【0058】(ニ)前記第12群は少なくとも1枚の負
レンズNbを有しており、前記第2群は少なくとも1枚
の正レンズPcを有しており、該負レンズNbと該正レ
ンズPcの材質のアッベ数を各々νNb,νPcとした
とき νNb < 40・・・(7) νPc < 42・・・(8) なる条件を満足するようにしている。
【0059】これにより変倍に伴う倍率色収差の変動と
第12群を偏心駆動させたときの偏心倍率色収差を良好
に補正している。
【0060】条件式(7),(8) を外れるといずれも倍率色
収差と偏心倍率色収差の変動が大きくなってくるので良
くない。
【0061】(ホ)本実施例において第11群の物体側
の2つのレンズを正レンズと負レンズより構成し、この
2つのレンズを光軸上移動させることにより、フォーカ
スを行うようにすればフォーカスレンズ群の軽量化及び
フォーカスによる周辺光量の変動を少なくすることがで
きるので好ましい。
【0062】次に本発明の数値実施例を示す。数値実施
例においてRiは物体側より順に第i番目のレンズ面の
曲率半径、Diは物体側より第i番目のレンズ厚及び空
気間隔、Niとνiは各々物体側より順に第i番目のレ
ンズのガラスの屈折率とアッベ数である。
【0063】非球面形状は光軸方向にX軸、光軸と垂直
方向にH軸、光の進行方向を正としRを近軸曲率半径、
A,B,C,D,Eを各々非球面係数としたとき
【0064】
【数5】 なる式で表わしている。
【0065】又、前述の各条件式と数値実施例1〜3と
の関係を表−1に示す。
【0066】
【外4】
【0067】
【外5】
【0068】
【外6】 数値実施例を「mm]単位で表わしたとき、第3図の
で示す第11群、又はで示す前玉2枚の正レンズと
負レンズより成るレンズ群で各々、無限遠物体から至
近物体(1m)へフォーカスするときの繰り出し量(∞
〜1m)を示す。ここでW,Tは広角端と望遠端であ
る。繰り出し量は物体側へ繰り出したときを「負符号」
で表わしている。
【0069】 W −3.58mm 第11群の繰り出し量(∞〜1m): T −3.70mm W −0.90mm レンズ群の繰り出し量(∞〜1m): T −0.93mm
【0070】
【表1】
【0071】
【発明の効果】本発明によれば前述の如く変倍光学系の
一部の小型軽量のレンズ群を可動レンズ群とし偏心駆動
させて画像のブレを補正することにより、良好なる光学
性能を維持しつつ、可動レンズ群の平行偏心駆動量を焦
点距離の値とは無関係にし、機構上の簡素化を図った防
振機能を有した変倍光学系を達成することができる。
又、可動レンズ群より物体側に配置したレンズ群をフォ
ーカスレンズ群とすることにより可動レンズ群の平行偏
心駆動量を物体距離と無関係にした簡易な構成の防振機
能を有した変倍光学系の達成を可能としている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の数値実施例1のレンズ断面図
【図2】 本発明の数値実施例2のレンズ断面図
【図3】 本発明の数値実施例3のレンズ断面図
【図4】 本発明の数値実施例1の基準状態の収差図
【図5】 本発明の数値実施例1の基準状態の収差図
【図6】 本発明の数値実施例1の基準状態の収差図
【図7】 本発明の数値実施例1の基準状態の収差図
【図8】 本発明の数値実施例1の第12群で1度のブ
レ補正を行ったときの収差図
【図9】 本発明の数値実施例1の第12群で1度のブ
レ補正を行ったときの収差図
【図10】 本発明の数値実施例2の基準状態の収差図
【図11】 本発明の数値実施例2の基準状態の収差図
【図12】 本発明の数値実施例2の基準状態の収差図
【図13】 本発明の数値実施例2の基準状態の収差図
【図14】 本発明の数値実施例2の第12群で1度の
ブレ補正を行ったときの収差図
【図15】 本発明の数値実施例2の第12群で1度の
ブレ補正を行ったときの収差図
【図16】 本発明の数値実施例3の基準状態の収差図
【図17】 本発明の数値実施例3の基準状態の収差図
【図18】 本発明の数値実施例3の基準状態の収差図
【図19】 本発明の数値実施例3の基準状態の収差図
【図20】 本発明の数値実施例3の第12群で1度の
ブレ補正を行ったときの収差図
【図21】 本発明の数値実施例3の第12群で1度の
ブレ補正を行ったときの収差図
【図22】 本発明の数値実施例3で第11群で1度の
ブレ補正を行ったときの収差図
【図23】 本発明の数値実施例3で第11群で1度の
ブレ補正を行ったときの収差図
【符号の説明】
I 第1群 II 第2群 I−1 第11群 I−2 第12群 SP 絞り W 広角端 T 望遠端 M メリディオナル像面 S サジタル像面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H087 KA01 MA18 NA07 PA07 PA08 PA18 PA19 PB08 PB09 QA02 QA06 QA07 QA12 QA22 QA25 QA26 QA37 QA39 QA41 QA42 QA45 RA05 RA12 RA13 RA36 SA06 SA10 SA62 SA63 SB01 SB07 SB13 SB14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側より順に正の屈折力の第1群と負
    の屈折力の第2群の2つのレンズ群を有し、該第1群と
    第2群の双方を物体側へ移動させて広角端から望遠端へ
    の変倍を行う変倍光学系において、第1群は物体側より
    順に負の屈折力の第11群と絞り、そして正の屈折力の
    第12群より成っており、該第1群中の1つのレンズ群
    Pを光軸と直交する方向に偏心駆動させ、該第1群中の
    他のレンズ群を固定とし、該変倍光学系が振動したとき
    に生ずる撮影画像のブレを補正しており、該第11群と
    第12群の焦点距離を各々f11,f12、全系の広角
    端における焦点距離をfwとしたとき、 −9.0<f11/fw<−1.0 0.5<f12/fw< 1.0 なる条件を満足することを特徴とする防振機能を有した
    変倍光学系。
  2. 【請求項2】 前記第11群は少なくとも1枚の負レン
    ズを有しており、物体側の負レンズNaの物体側のレン
    ズ面の曲率半径をRNa、前記第12群は少なくとも2
    つの正レンズを有しており、物体側の正レンズPaの物
    体側と像面側のレンズ面の曲率半径を各々RPa1,R
    Pa2、像面側の正レンズPbの物体側と像面側のレン
    ズ面の曲率半径を各々RPb1,RPb2、該第12群
    全体の光軸上の厚さをD12Lとしたとき −1.1< RNa/fw <−0.25 −1.2<RPa2/RPa1<−0.3 |RPb2/RPb1|<0.8 0.1<D12L/fw<0.55 なる条件を満足することを特徴とする請求項1記載の防
    振機能を有した変倍光学系。
  3. 【請求項3】 前記第12群は少なくとも1枚の負レン
    ズNbを有しており、前記第2群は少なくとも1枚の正
    レンズPcを有しており、該負レンズNbと該正レンズ
    Pcの材質のアッベ数を各々νNb,νPcとしたとき νNb < 40 νPc < 42 なる条件を満足することを特徴とする請求項2記載の防
    振機能を有した変倍光学系。
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