JP2000162370A - 配管点検方法及び配管点検装置 - Google Patents

配管点検方法及び配管点検装置

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JP2000162370A
JP2000162370A JP10338806A JP33880698A JP2000162370A JP 2000162370 A JP2000162370 A JP 2000162370A JP 10338806 A JP10338806 A JP 10338806A JP 33880698 A JP33880698 A JP 33880698A JP 2000162370 A JP2000162370 A JP 2000162370A
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pedestal
pressure vessel
reactor pressure
traveling rail
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Yuichiro Mizumachi
勇一郎 水町
Makiko Miyauchi
真樹子 宮内
Shinichi Hisatsune
眞一 久恒
Fuminobu Takahashi
文信 高橋
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、原子力発電所のペデスタル内
のRPVドレン配管を、作業者の被曝低減を図りつつ、
確実に点検できる配管点検方法及び配管点検装置を提供
することにある。 【解決手段】原子炉圧力容器から燃料を取り出し、前記
原子炉圧力容器の下側に位置するペデスタル内におい
て、原子炉圧力容器ドレン配管の真下にその水平部分と
並行に走行用レールを取り付け、前記走行用レールに点
検装置を設置し、前記走行用レールに沿って前記点検装
置を移動させて前記原子炉圧力容器ドレン配管の点検を
行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は原子力発電所におけ
る配管点検方法に係り、特に、原子炉圧力容器(Reacto
r Pressure Vessel 、以下RPVと呼ぶ)下側のペデス
タル内におけるRPVドレン配管を点検する方法と装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所における従来の配管点検方
法(非破壊検査技術)としては、特開平9−304303号公
報に、X線透過とRT(Radiographic Testing )計算
トモグラフィー(CT)を用いて行う方法が記載されて
いる。また、特開平6−27092号公報に、真空ポンプの吸
引力を利用して配管に吸着させて移動する装置を用いた
超音波探傷法(Ultrasonic Testing、以下UTと呼ぶ)
が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術を原子力
発電所のペデスタル内のRPVドレン配管の点検に適用
すると、以下のような問題が生じる。
【0004】ペデスタル内には、RPVに固定された数
百個のCRD(制御棒駆動機構)ハウジングが林立して
おり、その間隔は約145mmと狭い。各CRDハウジン
グの下にはCRD操作用のケーブルが接続されており、
ペデスタルの底にはCRD自動交換器がありケ−ブルと
の隙間がほとんどない。また、RPVドレン配管とペデ
スタルの天井との隙間は約300mmしかなく、点検対象
となるRPVドレン配管の曲がり部(エルボ部)はペデ
スタルの壁から約2m離れた中心部にある。更に、炉水
中の堆積物の影響により周囲の雰囲気線量が高いため、
ペデスタル内(特に中心部)での作業は長時間行うこと
が困難である。
【0005】このように、ペデスタル内のRPVドレン
配管は、人間が近づいて直接点検することは極めて困難
な環境にある。これに対して、特開平9−304303 号公報
に記載の従来技術を適用する場合、点検装置を手動で移
動させるため、点検対象となるRPVドレン配管まで作
業者が近づき点検装置を設置する必要性があるため、実
際にこの技術は適応することができない。
【0006】また、特開平6−27092号公報に記載の従来
技術を適用する場合、点検装置をRPVドレン配管に吸
着させる必要があるが、配管には金属の保温材などが巻
かれていたり、保温材の表面に凸凹が存在したりするた
め、十分な吸着力が得られず、途中で脱落する可能性が
ある。即ち、信頼性の高い確実な点検は困難である。
【0007】本発明の目的は、原子力発電所のペデスタ
ル内のRPVドレン配管を、作業者の被曝低減を図りつ
つ、確実に点検できる配管点検方法及び配管点検装置を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の第1の発明では、原子炉圧力容器から燃料を取り出
し、前記原子炉圧力容器の下側に位置するペデスタル内
において、原子炉圧力容器ドレン配管の真下にその水平
部分と並行に走行用レールを取り付け、前記走行用レー
ルに点検装置を設置し、前記走行用レールに沿って前記
点検装置を移動させて前記原子炉圧力容器ドレン配管の
点検を行う。
【0009】第2の発明では、第1の発明において、前
記走行用レールの取り付けを、前記ペデスタル内の周辺
部で行う。
【0010】第3の発明では、第1又は第2の発明にお
いて、前記点検装置に前記走行用レールからの落下防止
機構を設ける。
【0011】第4の発明では、第1乃至第3の発明の何
れかにおいて、前記走行用レールを制御棒駆動機構ハウ
ジングに固定する。
【0012】第5の発明では、原子炉圧力容器から燃料
を取り出し、前記原子炉圧力容器の下側に位置するペデ
スタル内において、原子炉圧力容器ドレン配管の真下に
その水平部分と並行に予め設置されている梁に点検装置
を設置し、前記梁に沿って前記点検装置を移動させて前
記原子炉圧力容器ドレン配管の点検を行う。
【0013】第6の発明では、ペデスタル内の原子炉圧
力容器ドレン配管の真下にその水平部分と並行に設置さ
れている走行用レールに設置される走行台車と、該走行
台車を前記走行用レールに沿って移動させる駆動手段
と、前記走行台車の前記走行用レールからの落下を防止
する落下防止機構と、前記走行台車の上に設置され前記
ドレン配管との相対位置をモニターするカメラと、前記
走行台車の上に設置され前記ドレン配管の肉厚を測定す
る肉厚測定手段とを備える。
【0014】第7の発明では、第6の発明において、更
に前記駆動手段を制御する制御手段と、前記カメラでモ
ニターした画像を表示する表示手段と、前記肉厚測定手
段による測定結果を出力する出力手段とを、ペデスタル
の外部設置用として備える。第1の発明によれば、RP
V内から燃料を取り出した状態で走行用レール及び点検
装置の取付作業を行うことにより、作業員の被曝低減を
図ることができる。また、RPVドレン配管の真下にそ
の水平部分と並行に取り付けた走行用レールに沿って点
検装置を移動させることにより、RPVドレン配管を確
実に点検することができる。
【0015】第2の発明によれば、走行用レールの取り
付けをペデスタル内の周辺部で行うことにより、作業員
の被曝低減を更に図ることができる。
【0016】第3の発明によれば、点検装置に走行用レ
ールからの落下防止機構を設けることにより、RPVド
レン配管をより確実に点検できる。
【0017】第4の発明によれば、走行用レールを制御
棒駆動機構ハウジングに固定することにより、新たな固
定部材を設けずに済む。
【0018】第5の発明によれば、RPVドレン配管の
真下に予め設置されている梁を走行用レールとして流用
できるので、第1の発明の効果に加えて、作業の簡略化
が図れる。
【0019】第6の発明によれば、第1の発明の方法に
適用できる装置が提供できる。
【0020】第7の発明によれば、ペデスタルの外部か
らの遠隔操作により、RPVドレン配管を点検できる。
【0021】
【発明の実施の形態】初めに、本発明で点検対象となる
ペデスタル内のドレン配管が設けられている環境につい
て説明する。図2は原子炉格納容器(PCV)内の概略
縦断面図、図3はペデスタル内の概略縦断面図である。
図2に示すように、ペデスタル2はPCV内の円筒状の
RPV1の下側に位置する。
【0022】図3(a)に示すように、ペデスタル2
は、例えば直径約5.6m ,高さ約4.5m の円柱状の
空間である。ペデスタル2内には、RPV1に固定され
た数百個のCRDハウジング3が林立しており、その間
隔は約145mmと狭い。各CRDハウジング3の下には
CRD操作用のケーブル5が接続され、ペデスタル2の
底にはCRD自動交換器6が設けてある。
【0023】RPV1の中心部の底(炉底部)には、R
PV1内の炉水を排出するためのRPVドレン配管4が
接続されている。RPVドレン配管4は、炉底部から鉛
直下方に伸び、僅かに下がった位置でエルボソケット4
0を介して水平方向に向きを変え(図3(b)参照)、
ペデスタル2の側壁方向に伸びている。例えば、RPV
ドレン配管4の直径は約60mm、エルボソケット40の
直径は約76mm程度である。RPVドレン配管4の水平
方向に伸びている部分(水平部分)は、保温材41で覆
われている。RPVドレン配管4とペデスタル2の天井
との隙間は約300mmで、点検対象となるRPVドレン
配管4のエルボ部はペデスタル2の側壁から約2m離れ
た中心部に位置する。
【0024】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明
する。図1は、本発明の配管点検方法を原子力発電所に
おけるペデスタル内のRPVドレン配管に適用した一実
施例を示すフローチャートである。
【0025】初めに、図1のステップS1で、原子炉を
停止する。ステップS2では、RPV1を解放し、RPV1
内の燃料を取り出して、RPV1に隣接する燃料プール
に移動する。ステップS3では、ペデスタル2内のRP
Vドレン配管4の近傍に、点検装置の走行用(軌道用)
レール9を取り付ける。図3(a)及び(c)に示すよ
うに、走行用レール9は、RPVドレン配管4の真下
に、RPVドレン配管4の水平部分と並行に取り付け
る。
【0026】走行用レール9の長さは、ペデスタル2内
の側壁の一方から対向する他方まで(図3の場合、左端
から右端まで)亘る長さとし、走行用レール9の両端部
は、固定ベルト8によってこの両端部の近傍に位置する
CRDハウジング3に固定される。このように、走行用
レール9をCRDハウジング3に固定することにより、
新たな固定図部材を設ける必要がない。
【0027】走行用レール9の一例を、図4に示す。本
走行用レール9は、複数枚の軽量なプラスチック等のプ
レート10を重ねた上に、磁性体である金属プレート1
1を設けた多層構造(プレート式)としている。この場
合、図4(d)に示すように、点検装置の走行台車7a
の車輪として金属プレート11に磁力で付く車輪32を
用いることができる。車輪32に補助輪33を設けるこ
とにより、走行台車7aの落下防止が図れる。また、ケ
ーブル29を介して車輪32の駆動用モータを制御する
ことにより、遠隔操作が可能である。
【0028】ここで、図5を用いて、プレート式の走行
用レール9の取付手順の一例を説明する。初めに、図5
(a)及び(b)で、ペデスタル2の入口2aから、折
り畳んだ状態のプレート式の走行用レール9を搬入す
る。走行用レール9は、図4(b)及び(c)に示すよ
うに、各プレート10が蝶継手12で接続されており、
搬出入の際には折り畳むことができる構造をしている。
このため、ペデスタル2内の構造物と干渉すること無
く、走行用レール9を搬入することができる。
【0029】次に、図5(c)で、折り畳んだ状態の走
行用レール9を伸ばしながら、ペデスタル2内の一方の
側(左側)から対向する反対側(右側)へ渡していく。
図5(d)では、走行用レール9の両端に付いている固
定ベルト8をCRDハウジング3に固定して、走行用レ
ール9を固定する。固定ベルト8はゴム製で、CRDハ
ウジング3と接着する側(内側)には緩衝材が取り付け
てある。
【0030】ペデスタル2の下部には底面からの高さが
約2mのCRD自動交換器6が設置されており、CRD
自動交換器6は周方向に360°回転する。従って、作
業員は、ペデスタル2内を周方向に(側壁に沿って)移
動が可能であるため、ペデスタル2の側壁とCRDハウ
ジング3群との隙間(空間)であれば、走行用レール9
の取付け場所に制限はない。また、走行用レール9を取
り付ける際に蝶継手12を下側にすることにより、レー
ル上面に点検装置の荷重が加わっても、レールが折れ曲
がることはない。
【0031】走行用レール9の他の一例を、図6を用い
て説明する。この場合、プレート式のプレートの替わり
にワイヤを用いている。以下、ワイヤ式という。初め
に、図6(c)のように、レールとなるワイヤを固定す
るための固定枠13及び14を設置する。固定枠13及
び14は、図3と同様に、RPVドレン配管4の水平部
分が伸びている方向(図6(c)の場合、横方向)にお
けるペデスタル2内の周辺部(側壁付近)に位置するC
RDハウジング3に設置する。
【0032】図6(a)に示すように、固定枠13に
は、上下の2ヵ所に2個ずつ、合計4個のワイヤ巻取り
用ウィンチ17が付いている。図6(b)に示すよう
に、固定枠14には、予め上部ワイヤ52及び下部ワイ
ヤ53が2本ずつ、合計4本付いている。図6(c)で
は、固定枠13のウィンチ17の位置と、固定枠14の
上部ワイヤ52及び下部ワイヤ53の位置が対向するよ
うに、固定枠13及び14を設置する。この状態で、固
定枠14の上部ワイヤ52及び下部ワイヤ53を対向す
る固定枠13のウィンチ17側に渡していき、これらの
ワイヤを張った状態で走行用レール9が形成される。
【0033】固定枠13及び14には、上部ストッパ1
5と下部ストッパ16が付いている。上部ストッパ15
及び下部ストッパ16は、図6(a)及び(b)に矢印
で示すように動かすことができ、ペデスタル2内への搬
出入の際は折り畳んで運ぶことができる。また、固定枠
13のウィンチ17によってワイヤの張りを強くしたり
弱くしたりすることができる。図6では、固定枠13及
び14をCRDハウジング3に引っ掛けて固定するため
のストッパは省略している。
【0034】図7に、点検装置の走行台車7aをワイヤ
式の走行用レールに取り付けた状態を示す。図7(a)
に示すように、走行台車7aには取外し可能なフック2
1が四隅に付いている。各フック21からは鉛直上方に
吊るしワイヤ19が伸びており、その先端に滑車18が
付いている。滑車18を上部ワイヤ52に引っかけるこ
とにより、走行台車7aは上部ワイヤ52上を平行に動
くことができる。図7(b)に示すように、車輪20は
側面に溝20aを有し、下部ワイヤ53上を走行するこ
とができる。図7(c)に示すように、車輪20には脱
輪防止ストッパ22がついており、下部ワイヤ53から
の落下を防止している。また、車輪20は取外し可能に
構成されている。
【0035】以上のようにして走行用レール9の取付け
を完了後、図1のステップS4で、走行用レール9の一
端に点検装置7を取り付ける。ここでいう一端とは、R
PVドレン配管4の水平部分が伸びている側と反対側の
端部を指し、図3(a)の場合は左端に相当する。
【0036】点検装置7とペデスタル2の外部に設置さ
れる制御装置49とは、制御信号を伝送するケーブル2
9によって接続されている。制御装置49は、モニタ
ー,演算器,遠隔操作盤,メモリなどから構成されてい
る。制御装置49により、点検装置7を遠隔操作するこ
とが可能であり、点検で得られたデータをメモリに蓄積
することができる。
【0037】このように、RPV1内から燃料を取り出
した状態で、ペデスタル2内の周辺部(側壁付近)にお
いて走行用レール9及び点検装置7の取付作業を行うこ
とにより、作業員の被曝低減を図ることができる。
【0038】次に、図1のステップS5で、点検装置7
に内蔵された駆動用モータを駆動して、走行用レール9
上の所定の位置まで点検装置7を移動させる。図8に示
すように、点検装置7にはCCDカメラ26が搭載され
ており、CCDカメラ26が捉えた映像は制御装置49
のモニターに画像として表示される。このモニター画像
により点検対象物の近傍を直接確認できるので、点検装
置7を的確な位置まで移動させることができる。点検装
置7に設けた位置決めプレート27の先端にRPVドレ
ン配管が接触するまで、制御装置49の遠隔操作盤で点
検装置7を移動させる。
【0039】この場合、RPVドレン配管4のエルボ部
に位置決めプレート27を接触させる必要があるため、
エルボ部のみの点検となる。しかし、点検装置7に搭載
されている位置決めプレート27を取り外してCCDカ
メラ26で監視すれば、RPVドレン配管4の水平部分へ
も点検装置7を移動させることができるので、水平部分
の点検も可能である。また、点検装置7の車輪32は取
外し可能に構成されているため、前述したプレート式又
はワイヤ式の走行用レール9に応じて取付け・取外しが
可能である。
【0040】次に、点検装置7を遠隔操作盤により遠隔
操作で所定の位置まで移動させた後、図1のステップS
6で、RPVドレン配管4の点検を行う。点検方法とし
ては前述したRTとUTの2つの方法を用いることがで
きる。ここで、RTとUTの原理を簡単に説明する。
【0041】RTの場合、線源から放射線が放出され対
象物に当たる。放射線の一部は反射するが、一部は対象
物を透過して反対側にあるフィルムに映し出される。放
射線は対象物の材質の違いによって反射率や透過率が異
なる性質を持っているので、フィルムに対象物の透過像
が映し出される。この透過像に基づいて、対象物の厚さ
を求める。次に、UTについて説明する。これは超音波
パルスが対象物中を往復する時間の違いにより測定する
ものである。超音波探触子から発信された超音波パルス
の一部が対象物の表面で反射(表面エコー)し、残りが
裏面で反射(裏面エコー)して、再び超音波探触子で受
信される。この時の表面エコーと裏面エコーの探触子ま
での到達時間の差から対象物の厚さを求める。
【0042】ここで、RT法を用いた点検装置7の概略
構成及び基本動作の一例を図8及び図9を用いて説明す
る。図8は点検装置7の概略構成図、図9は点検方法の
主な手順を示す図である。
【0043】図8に示すように、この点検装置7は、フ
ィルム28,線源伝送管30,線源ケーブル31,アー
ム35,線源ホルダー36,アクチュエータ37及び3
8,制御装置39などを、RT装置部として備える。R
T装置部は走行台車7aの上に設けられているが、図8
では一部を省略している。
【0044】図9(a)でこのような構成の点検装置7
を走行用レール9上を走行させ、図9(b)で所定の位
置で停止させる。図9(c)では、アーム35をアクチ
ュエータ37により開き、線源ホルダー36をアクチュ
エータ38により開く。図9(d)では、線源を線源ケ
ーブル31に包まれた線源伝送管30を通して先端部3
4まで送り込む。図9(e)では、アクチュエータ38
により線源ホルダー36のみを垂直に立てる。
【0045】次に、図9(f)で、先端部34にある線
源から放射線(X線)を照射し、RPVドレン配管4の
エルボ部の検査を行う。線源から照射された放射線は、
エルボ部を透過して反対側に設けたフィルム28に映し
出される。この際、アーム35を水平に伸ばしておく理
由は、線源とエルボ部(点検対象物)の距離をある程度
以上確保するためである。これは、線源と点検対象物の
距離が余り近いと、点状の線源から放出された放射線が
十分広がる前に点検対象物に当たり、点検範囲が小さく
なってしまうからである。
【0046】このように、RPVドレン配管4の真下に
その水平部分と並行に取り付けた走行用レール9に沿っ
て、点検装置7をRPVドレン配管4のエルボ部に移動
させることにより、RPVドレン配管4を確実に点検す
ることができる。
【0047】上記撮影の終了後、図9(g)で、点検装
置7を元の位置まで移動させ、走行用レール9から取り
外して回収する。この図9(g)は、図1のステップS
7及びS8に相当する。以上の図9(a)〜(g)は、
全てケーブル29を介して制御装置49の遠隔操作盤に
より遠隔操作で行う。点検装置7の回収後にフィルム2
8の現像処理を行い、配管肉厚換算を求める。配管肉厚
換算は、フィルム28から求められた肉厚値を規格の配
管肉厚値で割った割合である。この際、内部の状態を見
ることも可能であり、配管の管軸方向の肉厚測定と同時
に内部の状況も点検することができる。
【0048】次に、図1のステップS9で走行用レール
を取り外し、ステップS10で燃料を燃料プールからR
PV1内に復旧し、ステップS11で原子炉を再起動す
る。以上のステップS1〜S11により、一連の点検作
業は完了となる。
【0049】ところで、図8(c)に示すように、アー
ム35および線源ホルダー36が水平状態では、CRD
ハウジング3が邪魔になり点検装置7を回収することが
できない。これに対応するために、点検装置7には制御
装置39が設けてある。即ち、電源の故障等により遠隔
操作でアーム35と線源ホルダー36が畳めなくなった
場合には、制御装置39がアクチュエータ37及び38
に作用して、アーム35と線源ホルダー36を自動的に
畳み、点検装置7を回収することが可能となる。
【0050】次に、図10を用いてUT法を用いた例を
説明する。図10はUT法を用いた点検装置7の概略構
成図である。図10(a)〜(c)に示すように、この
点検装置7は、超音波探触子44がそれぞれ取り付けら
れているフレーム25a及び25b,ローラ42,歯車
43,押え45,回転駆動用モータ23,ベルト24な
どを、UT装置部として備える。このUT装置部はワン
タッチで取付け・取外しが可能に構成されている。
【0051】この点検装置7にも位置決めプレート27
とCCDカメラ26が取り付けてあり、前述したRT装
置部と同様に、点検対象となる配管の位置を的確に決め
ることができる。走行台車7aの構成は図8と同じであ
るので、ここでは説明を省略する。
【0052】フレーム25は断面が半円状の2つの部材
で構成され、押え45によって支えられている。フレー
ム25の外側には溝がきってあり、ローラ42によって
も支えられている。フレーム25の下部には歯車43が
付いており、数個の歯車を組み合わせることにより、2
枚のフレーム25a及び25bがそれぞれ反対方向(周
方向)に回転するように構成されている。歯車43は、
回転駆動用モータ23によりベルト24を介して駆動さ
れる。回転駆動用モータ23は、ケーブル29を介して
制御装置49の遠隔操作盤により遠隔操作できる。
【0053】フレーム25a及び25bには、それぞれ
2個ずつの超音波探触子44が図10(b)及び(c)
の位置に設置されている。このように超音波探触子44
を配置したことにより、フレーム25a及び25bを周
方向に90°回転させれば、配管の周方向全体の点検を
することが可能である。図10(d)に、超音波探触子
44の拡大図を示す。同図に示すように、ケース46の
中に、ばね47,中板48,超音波探触子44が配置さ
れている。可動式の中板48が、ばね47の弾性力によ
り超音波探触子44を押している。これにより、超音波
探触子44を常に点検面に密着できる。
【0054】本装置を用いた配管の点検は、次の手順で
行う。初めに、図10(b)及び(c)の位置で、超音
波探触子44により配管からの反射信号を検出する。信
号線51を介して検出された検出信号(反射信号)は、
ケーブル29を介して制御装置49のメモリに蓄積され
る。次に、フレーム25a及び25bを周方向の反対方
向にそれぞれ同じ角度だけ回転させて、同様に点検を行
う。以下、フレーム25a及び25bの回転角度が90
°になるまで点検を繰り返す。このようにしてメモリに
蓄積された検出信号を、周方向の角度0°〜360°の
位置に対応させて並び替えることにより、配管肉厚の周
方向の断面情報を得ることが可能となる。
【0055】これらの手順は図1のステップS6に相当
する。ステップS1〜S5,S7〜S11はRT法と同
じであるので、ここでは説明を省略する。
【0056】実際の原子炉には、図3の走行用レール9
に該当する梁が元々存在している場合もある。このよう
な一例を図11に示す。同図は、梁が存在しているペデ
スタル内の概略縦断面図である。この場合、図11
(a)に示すように、梁9aはRPVドレン配管4の下
側に位置している。また、図11(b)に示すように、
複数の梁9aがRPVドレン配管4の水平部分に並行に
配置されている。梁9aの幅は、例えば約115mm程度
である。
【0057】このような場合には、図1のステップS3
及びS9の作業を省略することができるので、RPVド
レン配管4の点検作業が更に簡略化できる。また、図8
に示した補助輪33のような落下防止機構を点検装置7
に設けることにより、点検装置7を単に梁9a上に置い
ただけでも、点検装置7が梁9aから落下する恐れはな
い。更に、一旦梁9a上に点検装置7を設置すれば、点
検終了後も点検装置7を梁9aから取り外さなくて済む
場合もある。このような場合には、次回以降のRPVド
レン配管4の点検の際に、RPV1内に燃料がある状態
で点検が可能になる。即ち、点検作業が更に簡略化でき
る。
【0058】以上のような方法を用いることにより、こ
れまで点検が困難とされていたペデスタル2内のドレン
配管4の点検が可能となり、配管の予防保全に大いに貢
献できる。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、原子力発電所のペデス
タル内のRPVドレン配管を、作業者の被曝低減を図り
つつ、確実に点検できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配管点検方法を原子力発電所における
ペデスタル内のRPVドレン配管に適用した一実施例を
示すフローチャート。
【図2】PCV内の概略縦断面図。
【図3】ペデスタル内の概略縦断面図。
【図4】走行用レールの一例を示す図。
【図5】プレート式走行用レールの取付手順の一例を示
す図。
【図6】走行用レールの他の一例を示す図。
【図7】点検装置の走行台車をワイヤ式走行用レールに
取り付けた状態を示す図。
【図8】RT法を用いた点検装置の概略構成図。
【図9】RT法を用いた点検方法の主な手順を示す図。
【図10】UT法を用いた点検装置の概略構成図。
【図11】梁が存在しているペデスタル内の概略縦断面
図。
【符号の説明】
1…RPV、2…ペデスタル、3…CRDハウジング、
4…RPVドレン配管、7…点検装置、7a…走行台
車、8…固定ベルト、9…走行用レール、9a…梁、1
0…プレート、11…金属プレート、13,14…固定
枠、15…上部ストッパ、16…下部ストッパ、17…
ウィンチ、18…滑車、20,32…車輪、20a…
溝、22…ストッパ、25,25a,25b…フレー
ム、26…CCDカメラ、27…位置決めプレート、28
…フィルム、31…線源ケーブル、33…補助輪、35
…アーム、36…線源ホルダー、37,38…アクチュ
エータ、39…制御装置、40…エルボソケット、44
…超音波探触子、52…上部ワイヤ、53…下部ワイ
ヤ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久恒 眞一 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 高橋 文信 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 Fターム(参考) 2G075 CA04 CA25 CA33 DA14 DA16 FA13 FA16 GA24 GA37

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原子炉圧力容器から燃料を取り出し、前記
    原子炉圧力容器の下側に位置するペデスタル内におい
    て、原子炉圧力容器ドレン配管の真下にその水平部分と
    並行に走行用レールを取り付け、前記走行用レールに点
    検装置を設置し、前記走行用レールに沿って前記点検装
    置を移動させて前記原子炉圧力容器ドレン配管の点検を
    行うことを特徴とする配管点検方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記走行用レールの取
    り付けは、前記ペデスタル内の周辺部で行うことを特徴
    とする配管点検方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は請求項2において、前記点検
    装置に前記走行用レールからの落下防止機構を設けるこ
    とを特徴とする配管点検方法。
  4. 【請求項4】請求項1乃至請求項3の何れかにおいて、
    前記走行用レールを制御棒駆動機構ハウジングに固定す
    ることを特徴とする配管点検方法。
  5. 【請求項5】原子炉圧力容器から燃料を取り出し、前記
    原子炉圧力容器の下側に位置するペデスタル内におい
    て、原子炉圧力容器ドレン配管の真下にその水平部分と
    並行に予め設置されている梁に点検装置を設置し、前記
    梁に沿って前記点検装置を移動させて前記原子炉圧力容
    器ドレン配管の点検を行うことを特徴とする配管点検方
    法。
  6. 【請求項6】ペデスタル内の原子炉圧力容器ドレン配管
    の真下にその水平部分と並行に設置されている走行用レ
    ールに設置される走行台車と、該走行台車を前記走行用
    レールに沿って移動させる駆動手段と、前記走行台車の
    前記走行用レールからの落下を防止する落下防止機構
    と、前記走行台車の上に設置され前記ドレン配管との相
    対位置をモニターするカメラと、前記走行台車の上に設
    置され前記ドレン配管の肉厚を測定する肉厚測定手段と
    を備えることを特徴とする配管点検装置。
  7. 【請求項7】請求項6において、更に、前記駆動手段を
    制御する制御手段と、前記カメラでモニターした画像を
    表示する表示手段と、前記肉厚測定手段による測定結果
    を出力する出力手段とを、ペデスタルの外部設置用とし
    て備えることを特徴とする配管点検装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008076074A (ja) * 2006-09-19 2008-04-03 Hitachi Engineering & Services Co Ltd 表面が被覆された円筒部材の表面錆検査方法及びその装置
JP2008175551A (ja) * 2007-01-16 2008-07-31 Tokyo Electric Power Co Inc:The 配管点検システム及び方法

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