JP2000162104A - 材料試験機 - Google Patents

材料試験機

Info

Publication number
JP2000162104A
JP2000162104A JP10339785A JP33978598A JP2000162104A JP 2000162104 A JP2000162104 A JP 2000162104A JP 10339785 A JP10339785 A JP 10339785A JP 33978598 A JP33978598 A JP 33978598A JP 2000162104 A JP2000162104 A JP 2000162104A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
elongation
test piece
amount
strain gauge
extensometer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10339785A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Kamegawa
正之 亀川
Toshiyuki Kono
俊幸 河野
Masayuki Seki
正行 関
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP10339785A priority Critical patent/JP2000162104A/ja
Publication of JP2000162104A publication Critical patent/JP2000162104A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 材料の伸びを計測するにあたり、広い測定範
囲と高い分解能を両立させた材料試験機を提供するこ
と。 【解決手段】試験片TPの弾性領域の範囲内において
は、ストレインゲージ式伸び計2により試験片TPの伸
び量を計測し、その計測値が弾性領域を超えるようにな
ると、ビデオ式伸び計1に切り替え試験片TPの伸び量
を計測する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、試験片に引っ張り
荷重などを加え、試験片の伸び量を荷重とともに計測す
る材料試験機に関する。
【0002】
【従来の技術】材料試験機において、試験片に引っ張り
荷重を加えその伸び量を計測するストレインゲージ式伸
び計が知られている。このストレインゲージ式伸び計
は、略平行の2本のアームを有し、2本のアームの一端
を試験片に押しつけ、アームの開き具合により試験片の
伸び量の計測を行う。2本のアームの一方の端はバネ体
に固定され、試験片が伸びることにより試験片側のアー
ムの一端が開くと、他端に固定されたバネ体がひずむ。
このバネ体にはストレインゲージ(歪みゲージ)が貼り
付けられており、その出力が変化して試験片の伸び量が
計測できる。
【0003】ストレインゲージ式伸び計は、材料試験機
において材料の伸びを計測する手段としては、現在最も
精度が高いものである。例えば、フルスケール0.5ミ
リで設定すると、ミクロンオーダ以下の分解能を得るこ
とができる。しかし、その計測範囲は必ずしも広くな
い。
【0004】一方、計測範囲を広く取ることができるビ
デオ式伸び計が知られている。ビデオ式伸び計は、試験
片に張り付けられた標点マークをカメラにより撮像し、
標点マークの変化量を画像処理により求めるものであ
る。ビデオ式伸び計の計測範囲は、カメラの視野の設定
により自由に変えることができるので、その計測範囲を
広く取ることができる。しかし、最小分解能は、カメラ
の倍率を上げたとしても、カメラと試験片とはある一定
の距離をおいて設置されるため、システム全体の振動な
どの影響を受けてミクロン以下の分解能を得ることは容
易ではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】例えば、鉛すず合金な
どのはんだ材料の試験では、弾性領域がGL50ミリで
20ミクロン以下程度の伸び(歪みにして、40マイク
ロストレイン以下)を精度よく計測して弾性率を求める
必要があり、これにはミクロン以下の分解能が必要であ
る。また、破断特性なども同時に計測する必要がある
が、フルスケール0.5ミリでは破断についてまで計測
できないという問題が生じる。
【0006】本発明の目的は、材料の伸びを計測するに
あたり、広い測定範囲と高い分解能を両立させた材料試
験機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】実施の形態を示す図1お
よび図3を使用して、括弧内にその対応する要素の符号
をつけて本発明を以下に説明する。上記目的を達成する
ために、請求項1の発明は、試験片(TP)に引っ張り
荷重を加え試験片(TP)の伸び量を計測する材料試験
機に適用され、測定精度の異なる少なくとも2以上の伸
び計測手段(1、2、3)と、試験片(TP)の伸び量
に応じて2以上の伸び計測手段を使い分ける制御手段
(3)とを備えるようにしたものである。請求項2の発
明は、試験片(TP)に引っ張り荷重を加え該試験片
(TP)の伸び量を計測する材料試験機に適用され、2
本のアーム(41、42)と、該2本のアームを一方の
端部で連結する連結部(43)と、該連結部(43)に
取り付けられ該連結部(43)の歪み量を計測する歪み
ゲージ(44)とを有し、該2本のアーム(41、4
2)の他方の端部を試験片(TP)上の2箇所の標点に
接触させ、該2箇所の標点間隔の変化量を該2本のアー
ム(41、42)を介して該連結部(43)の歪み量に
変換し、該歪み量を該歪みゲージ(44)により計測す
ることにより該2箇所の標点間隔の変化量を計測するス
トレインゲージ式伸び計測装置(2、3)と、試験片
(TP)上に取り付けられた2箇所の標点マーク(3
2、33)をカメラ(31)により撮像し、撮像データ
に基づき非接触で該2箇所の標点マーク(32、33)
の変化量を計測するビデオ式伸び計測装置と(1、
3)、試験片(TP)の伸び量に応じてストレインゲー
ジ式伸び計測装置(2、3)とビデオ式伸び計測装置
(1、3)を使い分ける制御装置(3)とを備えるよう
にしたものである。請求項3の発明は、請求項1の材料
試験機において、制御装置(3)を、試験片(TP)の
伸び量が該試験片材料の弾性領域内である場合にはスト
レインゲージ式伸び計測装置(2、3)を使用し、弾性
領域外である場合にはビデオ式伸び計測装置(1、3)
を使用するようにしたものである。
【0008】なお、上記課題を解決するための手段の項
では、分かりやすく説明するため実施の形態の図と対応
づけたが、これにより本発明が実施の形態に限定される
ものではない。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態であ
る材料試験機の伸び計部分の概略構成図である。本材料
試験機は、ビデオ式伸び計1とストレインゲージ式伸び
計2と制御装置3とを備え、試験片TPの伸び量を計測
する。試験片TPには、標点部材4、5が取り付けら
れ、図2で説明する引っ張り荷重負荷機構により試験片
TPに引っ張り荷重が加えられる。図1は、ビデオ式伸
び計1とストレインゲージ式伸び計2と試験片TP部分
を材料試験機上部方向から見た図である。
【0010】図2は、材料試験機の試験片TPに引っ張
り荷重を加える引っ張り荷重負荷機構を説明する図であ
り、引っ張り荷重負荷機構を側面から見た図である。図
2では、説明の便宜上ビデオ式伸び計1およびストレイ
ンゲージ式伸び計2の図示を省略している。固定テーブ
ル11の上には左右一対のねじ棹12、13が立設さ
れ、このねじ棹12、13の上部にはヨーク14が横架
されている。各ねじ棹12、13とクロスヘッド15の
左右両側に設けられた一対のナット(不図示)とは螺合
しており、これによりクロスヘッド15がねじ棹12、
13で昇降可能に支持される。固定テーブル11内に配
設されたモータ16は、モータドライバ17を介し、材
料試験機の作動を制御する制御装置3に接続される。制
御装置3は、マイクロコンピュータやその周辺回路など
で構成される。モータ16の出力軸は、伝達装置18を
介してねじ棹12、13に結合される。モータ16の出
力軸にはまた、パルスエンコーダ19が接続され、この
パルスエンコーダ19はカウンタ20を介して制御装置
3に接続される。
【0011】クロスヘッド15の下面および固定テーブ
ル11の上面には、試験片TPを保持するための上つか
み具21、下つかみ具22がそれぞれ相対向して取り付
けられており、これら上つかみ具21および下つかみ具
22により試験片TPが保持される。そして、制御装置
3からの制御信号に基づき、モータ16が所定方向に回
転するのにともない、伝達装置18を介してねじ棹1
2、13が同一方向に回転し、これらねじ棹12、13
に螺合されたクロスヘッド15が上昇する。これによ
り、上つかみ具21および下つかみ具22により保持さ
れた試験片TPに引っ張り荷重が加えられる。このと
き、クロスヘッド15の上部に取り付けられたロードセ
ル23により検知された引っ張り荷重は、ヘッドアンプ
24およびA/Dコンバータ25を介し、エンコーダ1
9で検知されたモータ16の回転量とともに制御装置3
に入力される。
【0012】制御装置3には、オペレーションに関する
指示内容や測定結果である荷重値や各種解析内容などを
表示する表示装置6、オペレータからの指示などを入力
する入力装置7、各種演算結果やデータを記憶するメモ
リ8が接続される。制御装置3は、ロードセル23から
ヘッドアンプ24およびA/Dコンバータ25を介して
入力された荷重値に荷重校正の係数を掛け合わせて正確
な荷重値を演算し、メモリ4に格納し各種の解析に使用
する。また、必要に応じて表示装置6にその値を表示す
る。
【0013】図3(a)は、ビデオ式伸び計1を図1の
矢印A方向から見た側面図である。ここでは、図2の引
っ張り荷重負荷機構の図示を省略している。図3(a)
において、試験片TPには2つの標点部材4、5が取り
付けられている。標点部材4、5は、剛性のある金属等
で形成され、不図示のねじ留めあるいはバネ留め等の手
段で試験片を挟み込むようにして取り付けられ固定され
ている。標点部材4、5は、ビデオ式伸び計1およびス
トレインゲージ式伸び計2による計測の基準となるもの
であるため、試験片TPには、ずれないように確実に固
定される。標点部材4、5のカメラ31側の表面には、
図3(b)に示すような線状の標点マーク32、33が
マークされている。
【0014】カメラ31はCCDなどで構成され、制御
装置3の制御により、標点部材4、5上の標点マーク3
2、33を撮像し、撮像した撮像データを制御装置3に
送信する。制御装置3は、送信されてきた標点マークを
有する撮像データを画像処理し、標点マーク32、33
の間隔あるいはその変化量を計測する。カメラ31は、
不図示の移動機構によって試験片TPに近づけたり遠ざ
けたりすることができ、自由に標点マーク32、33を
カメラ31の視野内に収めることができる。これによ
り、試験片TPの大きさや伸び量が試験片材料により異
なる場合や、標点部材の取り付け位置が異なる場合に容
易に対応することができる。このカメラ31の移動量
は、不図示の移動量測定装置により試験片TPからの距
離として測定され制御装置3に入力される。試験TPか
らの距離はカメラ31のレンズの焦点距離等の情報とと
もに標点マーク32、33の間隔の計測の演算に使用さ
れる。
【0015】図3(b)は、ストレインゲージ式伸び計
2を図1の矢印B方向から見た側面図である。図3
(a)と同様に図2の引っ張り荷重負荷機構の図示を省
略している。ストレインゲージ式伸び計2は、略平行の
2本のアーム41、42と、アーム41、42を一体に
連結するバネ体43と、バネ体43の表面に取り付けら
れた歪みゲージ(ストレインゲージ)44からなる。ア
ーム41、42は剛性のある金属等で形成され、図にお
ける左端部の間隔の開き具合が、右端のバネ体43に伝
達されバネ体43の歪みの変化となって表れる。アーム
41は標点部材4の下端部に、アーム42は標点部材5
の上端部に接触しており、試験片TPに引っ張り荷重が
付加されていない状態で、アーム41、42の左端部の
間隔は自由な状態より縮められた状態となっている。す
なわち、アーム41、42は、バネ体43のばね力によ
り標点部材4、5に押しつけられた状態になっている。
この後、試験片TPに引っ張り荷重が付加され試験片T
Pが伸びていくと、それに追随してアーム41、42の
左端部が標点部材4、5との接触を保ちながら開き、そ
の開き具合の変化が右端部のバネ体43の歪み量の変化
となって表れる。
【0016】図3(b)のように、アーム41を標点部
材4の下端部に、アーム42を標点部材5の上端部に接
触するようにして使用するのは、試験片TPの伸び量が
アーム41、42の開きの限界を超えて伸びる場合や、
試験片TPが破断したりする場合に、ストレインゲージ
式伸び計2が破壊されるのを防止するためである。図3
(b)のような使用では、試験片TPが大きく伸びたり
破断したりした場合には、アーム41、42と標点部材
4、5の接触が単に離れるようになるだけで、アーム4
1、42等の損傷を招かない。
【0017】バネ体43の歪み量は、歪みゲージ44に
より計測される。歪みゲージ44は制御装置3内部の所
定の回路と一体となって計測回路を形成し、バネ体43
の歪み量すなわちアーム41、42の左端部の開き具合
が電気信号として検出され処理される。これにより、試
験片TPの伸び量が計測される。なお、歪みゲージ44
はバネ体43の表裏の両面に貼り付けるようにしてもよ
い。
【0018】以上のようにして、試験片TPの伸び量
が、ビデオ式伸び計1およびストレインゲージ式伸び計
2により測定されるが、これらの伸び計は計測(測定)
精度および計測範囲がそれぞれ異なる。ストレインゲー
ジ式伸び計2は、計測精度が非常に高いものである。例
えば、フルスケール0.5ミリで設定すると、ミクロン
オーダ以下の分解能を得ることができる。しかし、その
計測範囲は必ずしも広くない。
【0019】一方、ビデオ式伸び計1は、計測範囲をカ
メラ31の視野の設定により自由に変えることができる
ので、その計測範囲を広く取ることができる。しかし、
最小分解能は、カメラ31の倍率を上げたとしても、カ
メラ31と試験片TPとはある一定の距離をおいて設置
されるため、システム全体の振動などの影響を受けてミ
クロン以下の分解能を得ることは容易ではない。
【0020】そこで、本実施の形態ではこの2つの伸び
計1、2の欠点を補い合い、利点を有効に利用すべく制
御装置3の制御により使い分けている。
【0021】図4は、ある材料の試験片において、横軸
に伸び量、縦軸に引っ張り荷重を取った場合の、伸び量
と引っ張り荷重の関係を示したグラフである。破線51
までをストレインゲージ式伸び計2により計測し、破線
51以降の伸び量はビデオ式伸び計1で計測する。破線
52あたりの伸び量で、ストレインゲージ式伸び計2の
アーム41、42と標点部材4、5との接触が外れる。
破線51までの領域は材料の弾性領域内であり、各試験
片材料の種類の違いにより異なる。これらの値は、予め
行った実験やシミュレーション等で計測され制御装置3
のメモリ8に格納されている。すなわち、本実施の形態
では、試験材料の弾性領域内の伸び量をストレインゲー
ジ式伸び計2により計測し、それ以降の伸び量をビデオ
式伸び計で計測する。
【0022】図5は、制御装置3においてビデオ式伸び
計1とストレインゲージ式伸び計2を切り替える制御を
示すフローチャートである。制御装置3は、メモリ8に
格納された制御プログラムを実行する。図5のフローチ
ャートが開始される前に、材料試験機のつかみ具21、
22に試験片TPが取り付けられ、試験片TPには標点
部材4、5が所定の要領で取り付けられる。また、カメ
ラ31は想定できる最大伸び量でも標点マーク32、3
3を撮像できるように所定の位置に設定し、ストレイン
ゲージ式伸び計2では、試験片TPの弾性領域内で計測
できるようアーム41、42の左端部の間隔をバネ体4
3のばね力に対抗して所定量縮むようにして標点部材
4、5の間に挿入する。なお、以上の準備手順は上記の
内容に限定する必要はない。ビデオ式伸び計1やストレ
インゲージ式伸び計2を所定位置に設定した後、所望の
計測が可能なように標点部材4、5を最後に調整するよ
うにしてもよい。
【0023】以上の準備が終了した後、材料試験機の電
源をオンしたり、あるいは計測開始のスイッチ(不図
示)を押すことにより図5の制御が開始する。このとき
試験片TPの引っ張り荷重はゼロの状態である。ステッ
プS1では初期設定が行われる。初期設定とは、ビデオ
式伸び計1で撮像される現在の標点マーク32、33の
位置を初期位置とし、ストレインゲージ式伸び計2で計
測される歪みゲージ44の現在の状態をゼロ点とし、試
験片TPの材料種や形状等の情報を入力する。また、必
要に応じてカメラ31の位置なども入力される。
【0024】ステップS2では、計測を終了するかどう
か判断され、終了しない場合はステップS3に進む。計
測を終了するかどうかとは、計測終了のスイッチ(不図
示)が押されたり、ステップS4で計測された荷重が所
定値以上になったりしたかどうか等により判断する。計
測を終了すると判断された場合は、本ルーチンの処理を
終了する。
【0025】ステップS3では、試験片TPに引っ張り
荷重を加えるべく、図2のモータ16を所定量回転させ
る。ステップS4では、ロードセル23からの信号がヘ
ッドアンプ24およびA/Dコンバータ25を介して制
御装置3に入力され、引っ張り荷重が計測される。同時
に、エンコーダ19で検知されたモータ16の回転量も
制御装置3に入力される。これらの値はメモリ8に格納
される。ステップS5では、ストレインゲージ式伸び計
2の歪みゲージ44からの電気信号を入力し、制御装置
3内部の所定の計測回路(不図示)およびA/Dコンバ
ータ(不図示)などで処理し伸び量を計測する。ステッ
プS6で、計測された伸び量をメモリ8に格納する。ス
テップS4およびステップS6で計測された値は、表示
装置6に表示するようにしてもよい。
【0026】ここで、ストレインゲージ式伸び計2よる
測定を先にするのは、小さい引っ張り荷重の場合は材料
の弾性領域内の伸びであるので、まず、ストレインゲー
ジ式伸び計2により計測をするためである。
【0027】次に、ステップS7で、計測された伸び量
が所定値以上かどうか判断する。この所定値は、ストレ
インゲージ式伸び計2からビデオ式伸び計1に計測手段
を切り替えるための値であり、本実施の形態では、試験
片の弾性領域を超えるか超えないかに基づいて設定され
る。正確には、弾性領域を超える少し手前の値に設定さ
れる。試験片の弾性領域は試験片の材料によって定まる
もので、この切り替えの所定値は、実験やシミュレーシ
ョンで試験材料の種類に応じて予め決定され、メモリ8
に格納されている。ステップS7で、計測された伸び量
が所定値以上でないと判断されると、まだストレインゲ
ージ式伸び計2より計測を続けるため、ステップS2に
戻る。
【0028】一方、ステップS7で所定値以上であると
判断されると、ステップS8に進む。ステップS8では
ビデオ式伸び計1より画像データを入力し、ステップS
9で画像データについて画像処理をし、伸び量を計測す
る。ステップS10では、ビデオ式伸び計1により計測
された伸び量がメモリ8に格納される。ここでは、ステ
ップS6で格納されたストレインゲージ式伸び計2によ
る伸び量の計測値が、ビデオ式伸び計1による計測値に
置き換えられる。ステップS6と同様に、表示装置6に
表示するようにしてもよい。なお、ステップS10でス
テップS6の計測値を置き換えるようにせず、別のメモ
リ領域に格納するようにしてもよい。この場合は、後の
データ処理で使い分けるような処理をすればよい。
【0029】ステップS10が処理された後ステップS
2に戻り、ステップS3で引っ張り量を増加させながら
処理が繰り返される。ストレインゲージ式伸び計2によ
る計測値が所定値以上で、さらに図4で示される破線5
2以降の伸びの場合は、ステップS5、S6の計測は意
味のないものになる。しかし、このような場合にもステ
ップS5、S6を実行しても実質不都合はないため、プ
ログラムの簡略化上ステップS10からステップS2に
戻るようにする。
【0030】以上のようにして、本実施の形態では、試
験片TPの引っ張り量を所定量増加させて引っ張り荷重
を加え、これを繰り返しながら、引っ張り荷重と伸び量
を計測する。
【0031】そして、伸び量の計測において2つの伸び
計を使い分け、それぞれのの欠点を補い合い、利点を有
効に利用するようにしている。すなわち、試験材料の弾
性領域内の伸びで、計測範囲は広くないが高い計測精
度、高分解能が求められる場合はストレインゲージ式伸
び計2により計測し、高い計測精度は必要ないが、弾性
領域以降の大きな伸びや破断までを視野に入れた計測に
はビデオ式伸び計1を使用する。これにより、1台の材
料試験機で広い計測(測定)範囲と高い計測精度(分解
能)を両立することができる。例えば、鉛すず合金など
のはんだ材料の試験では、弾性領域がGL50ミリで2
0ミクロン以下程度の伸び(歪みにして、40マイクロ
ストレイン以下)を精度よく計測して弾性率を求める必
要があり、これにはミクロン以下の分解能が必要とな
り、また、破断特性なども同時に計測する必要となる
が、本発明の材料試験機を使用するとそれが可能とな
る。さらには、試験片の伸びが大きくなる恒温槽内の低
温から高温領域での材料試験にも対応できるようにな
る。
【0032】なお、上記の実施の形態では、カメラ1台
を使用したビデオ式伸び計の例を説明したが、この内容
に限定する必要はない。例えば、カメラ2台を使用しそ
れぞれのカメラでそれぞれの標点マークを撮像し、それ
ぞれのずれ量を合算するようにしてもよい。
【0033】また、上記実施の形態では、試験片TPと
して図1、2に示すようなダンベル状の丸棒タイプのも
のを使用したが、この形態に限定する必要はない。標点
部材4、5を変更すればどのような試験片形状のもので
も使用できる。
【0034】また、上記の実施の形態では、伸び量が大
きい場合や破断を考慮して、ストレインゲージ式伸び計
2に損傷を来さないような標点部材4、5が使用された
が、本発明はこれに限定する必要はない。ストレインゲ
ージ式伸び計2の損傷が想定されない範囲では、アーム
41、42の先端を試験片にねじ留め等により直接固定
するようにしたり、先端を試験片に押しつけるようにし
てもよい。また、標点マークは試験片に接着剤等で直接
貼り付けるようなものでもよい。
【0035】また、上記実施の形態では、ストレインゲ
ージ式伸び計2は図3(b)に示すような単純な構造の
ものを使用したが、本発明はこの内容に限定する必要は
ない。他の形態のストレインゲージ式伸び計であっても
よい。また、ビデオ式伸び計2も他の形態のビデオ式伸
び計であってもよい。すなわち、計測範囲は広くないが
高い計測精度、高分解能が求められる伸び計と、高い計
測精度は必要ないが幅広い計測範囲が可能な伸び計であ
ればどのような伸び計の組み合わせであってもよい。
【0036】また、上記実施の形態では、ストレインゲ
ージ式伸び計2とビデオ式伸び計1の切り替え点を材料
の弾性領域に基づいて決定するようにしたが、これに限
定する必要はない。例えば、材料の上降伏点あるいは下
降伏点を計測時に検出し、その検出結果に基づき切り替
え点を決定し切り替えるようにしてもよい。すなわち、
試験材料の伸び量が、間接的、直接的に計測できるあら
ゆる手段の計測結果に基づいて切り替えを行うようにし
てもよい。
【0037】また、上記実施の形態では、図5に示すよ
うな制御でストレインゲージ式伸び計2とビデオ式伸び
計1の切り替えを行ったが、この内容に限定する必要は
ない。例えば、計測時には切り替えを行わずに両方の伸
び計による計測データを取得し、後のデータ処理の段階
で伸び量に基づいてデータを使い分けるようにしてもよ
い。すなわち、両伸び計の信号を切り替えるすべての態
様も、両伸び計の計測データを使い分けるすべての態様
も本発明に含まれる。
【0038】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成して
いるので、1台の材料試験機で広い計測(測定)範囲と
高い計測精度(分解能)を両立することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である材料試験機の概略構
成図である。
【図2】引っ張り荷重負荷機構を説明する図である。
【図3】ビデオ式伸び計およびストレインゲージ式伸び
計の側面図である。
【図4】ある材料の試験片において、伸び量と引っ張り
荷重の関係を示したグラフである。
【図5】ビデオ式伸び計とストレインゲージ式伸び計を
切り替える制御を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ビデオ式伸び計 2 ストレインゲージ式伸び計 3 制御装置 4、5 標点部材 16 モータ 21、22 つかみ具 6 表示装置 7 入力装置 8 メモリ 23 ロードセル 31 カメラ 32、33 標点マーク 41、42 アーム 43 バネ体 44 歪みゲージ TP試験片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関 正行 京都市中京区西ノ京桑原町1番地 株式会 社島津製作所三条工場内 Fターム(参考) 2G061 AA01 CB01 EA02 EA04 EB04 EB05 EB07 EC04 EC05 EC06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試験片に引っ張り荷重を加え試験片の伸び
    量を計測する材料試験機において、 測定精度の異なる少なくとも2以上の伸び計測手段と、 試験片の伸び量に応じて前記2以上の伸び計測手段を使
    い分ける制御手段とを備えることを特徴とする材料試験
    機。
  2. 【請求項2】試験片に引っ張り荷重を加え該試験片の伸
    び量を計測する材料試験機において、 2本のアームと、該2本のアームを一方の端部で連結す
    る連結部と、該連結部に取り付けられ該連結部の歪み量
    を計測する歪みゲージとを有し、該2本のアームの他方
    の端部を試験片上の2箇所の標点に接触させ、該2箇所
    の標点間隔の変化量を該2本のアームを介して該連結部
    の歪み量に変換し、該歪み量を該歪みゲージにより計測
    することにより該2箇所の標点間隔の変化量を計測する
    ストレインゲージ式伸び計測装置と、 前記試験片上に取り付けられた2箇所の標点マークをカ
    メラにより撮像し、撮像データに基づき非接触で該2箇
    所の標点マークの変化量を計測するビデオ式伸び計測装
    置と、 前記試験片の伸び量に応じて前記ストレインゲージ式伸
    び計測装置と前記ビデオ式伸び計測装置を使い分ける制
    御装置とを備えることを特徴とする材料試験機。
  3. 【請求項3】請求項2記載の材料試験機において、 前記制御装置は、前記試験片の伸び量が該試験片材料の
    弾性領域内である場合には前記ストレインゲージ式伸び
    計測装置を使用し、弾性領域外である場合には前記ビデ
    オ式伸び計測装置を使用することを特徴とする材料試験
    機。
JP10339785A 1998-11-30 1998-11-30 材料試験機 Pending JP2000162104A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10339785A JP2000162104A (ja) 1998-11-30 1998-11-30 材料試験機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10339785A JP2000162104A (ja) 1998-11-30 1998-11-30 材料試験機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000162104A true JP2000162104A (ja) 2000-06-16

Family

ID=18330794

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10339785A Pending JP2000162104A (ja) 1998-11-30 1998-11-30 材料試験機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000162104A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008224605A (ja) * 2007-03-15 2008-09-25 Sumitomo Chemical Co Ltd 変形挙動の測定方法及び装置
CN103076226A (zh) * 2012-12-28 2013-05-01 哈尔滨工业大学 高频振动辅助金属箔板拉伸力学性能测试装置及方法
WO2014115130A3 (en) * 2013-01-28 2015-02-19 Udayan Kanade Multi-axis universal material testing system
CN105051516A (zh) * 2013-06-13 2015-11-11 乌陀衍·羯那得 多轴向通用材料测试系统

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008224605A (ja) * 2007-03-15 2008-09-25 Sumitomo Chemical Co Ltd 変形挙動の測定方法及び装置
CN103076226A (zh) * 2012-12-28 2013-05-01 哈尔滨工业大学 高频振动辅助金属箔板拉伸力学性能测试装置及方法
WO2014115130A3 (en) * 2013-01-28 2015-02-19 Udayan Kanade Multi-axis universal material testing system
JP2016504605A (ja) * 2013-01-28 2016-02-12 カナデ, ウダヤンKANADE, Udayan 多軸ユニバーサル材料試験システム
US9746401B2 (en) 2013-01-28 2017-08-29 Udayan Kanade Multi-axis universal material testing system
CN105051516A (zh) * 2013-06-13 2015-11-11 乌陀衍·羯那得 多轴向通用材料测试系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20210341363A1 (en) Material testing machine
CN101832895A (zh) 视觉拉伸试验系统
JP2000162104A (ja) 材料試験機
JP2019045350A (ja) 材料試験機
JP3147797B2 (ja) ビデオ式非接触伸び計
JP2004257925A (ja) 材料試験機
JPH0862061A (ja) 歪検出装置
JP3408365B2 (ja) レンズメ−タ
JP2004325403A (ja) 材料試験機
JP3125889U (ja) ビデオ式伸び計
JP2508011B2 (ja) 光学式変位計
JPH06117826A (ja) 変位量測定装置
JPS61168235A (ja) ボンデイング強度試験装置
WO2022074879A1 (ja) 材料試験機
JPH07113732A (ja) 引張試験方法
JP2004069460A (ja) 高速引張領域における真応力−歪みの測定方法および測定装置
JPH08285525A (ja) 材料試験機
JP4124924B2 (ja) ばね限界値試験機およびばね限界値計測方法
JP2003240690A (ja) 試験片伸び計
JP3053456U (ja) 軟弱測定対象の寸法計測装置
JPH1183419A (ja) 歪みゲージ式伸び計
JPH04346004A (ja) 変位測定装置
JP3035395B2 (ja) 表面構造測定装置
JP2000258134A (ja) 非接触伸び計
JPH0829129A (ja) 長さ測定装置