JP2000161186A - 燃料噴射ノズル特性の測定方法とその装置 - Google Patents

燃料噴射ノズル特性の測定方法とその装置

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JP2000161186A
JP2000161186A JP10332112A JP33211298A JP2000161186A JP 2000161186 A JP2000161186 A JP 2000161186A JP 10332112 A JP10332112 A JP 10332112A JP 33211298 A JP33211298 A JP 33211298A JP 2000161186 A JP2000161186 A JP 2000161186A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ノズルの開弁圧の測定において、ノズルニード
ルを押圧するばね力の設定が簡単かつ迅速にでき、高い
作業効率で、ノズルの開弁圧を測定できる燃料噴射ノズ
ル特性の測定方法とその装置を提供する。 【解決手段】エンジンの燃料噴射ノズルの特性の測定方
法を、測定装置20のホルダ21にノズルホルダ25、ノズル
ボディ11、ノズルニードル12、押圧ばね13、押圧力検出
器32と押圧力設定用ねじ部33とを含む押圧力設定手段30
を配備する工程と、押圧力検出器32により押圧ばね13の
ばね力を検出しながら、雌ねじ部24に螺合した押圧力設
定用ねじ部33を回動して、ばね力を所定の値に設定する
工程と、供給燃料の圧力の上昇時の開弁圧を測定する工
程を含めて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車のエンジン等
の燃料噴射ノズルの性能評価において使用する燃料噴射
ノズル特性の測定方法とその装置に関するものである。
【0002】より詳細には、形状の異なるノズルの試験
において、ノズルニードルを押圧するばね力を簡単に所
定の値に設定できて、この所定のばね力が作用する時の
開弁圧の測定が容易にかつ迅速にできる測定方法とその
装置に関する。
【0003】
【従来の技術】自動車のディーゼルエンジン等において
は、エンジンの各気筒間で、燃料噴射ノズルからの燃料
噴射量が不均一になると、各気筒間の爆発圧力に差が生
じ、クランク軸の回転速度にムラが発生するため、エン
ジンの振動が激しくなり、車体振動や騒音の原因となる
ばかりでなく、エンジン部品の寿命短縮の原因となる。
【0004】そのため、燃料噴射ノズルの型式別だけで
はなく、同じ型式においても精密な形状が要求され、特
性が微妙に変化し易いので個々の製品における特性の評
価及び噴射量の調整も重要事項であり、これらの燃料噴
射ノズルの特性の計測及び性能評価においては、さまざ
まな噴射特性を計測するための計測方法や計測装置に工
夫がなされている。
【0005】この噴射特性のなかでも、最も多く用いら
れているクローズドタイプの自動開閉型のノズルの開弁
圧は、特に重要な項目であり、特に、噴射量および噴射
タイミングのバラツキ低減を図ることにより、上記振動
を防止でき、また、噴射量の制御を容易にすると共に燃
費の改善が図れるという理由から、ノズルニードルを押
し付ける押圧ばねのばね力を一定にして開弁圧を測定す
ることが重要となっている。
【0006】この開弁圧は、ノズルボディに挿入された
ノズルニードルを押圧ばねで押圧し閉弁している時に、
燃料をノズルに圧送し、ノズル室圧を上昇させて、ノズ
ルニードルがリフトして、ノズルボディに設けられた噴
孔から燃料が霧状に噴射される時の圧力である。そし
て、噴射によりノズル室圧が閉弁圧より低くなるとノズ
ルニードルが下降し着座して噴射が終了する。また、こ
の開弁圧は、押圧力だけでなく、ノズルニードルとノズ
ルボディのシール性、ノズルニードルの受圧面積の影響
を受ける。
【0007】この開弁圧は、図1、図2に示すように、
ノズルボディ11にノズルニードル12を押し付ける押圧ば
ね(スプリング)13のばね力B1とそれに対抗してノズ
ルニードル12を持ち上げようとする力P1、即ち、ノズ
ルニードル12の受圧面積Aに燃料の液圧pを乗じた力P
1(=p×A)とのバランスにより決定される。
【0008】しかしながら、液圧pの測定は圧力計36等
により比較的容易であるが、ノズルの受圧面積Aの測定
は、この受圧面積Aがノズルニードル12とノズルボディ
11とのシート部の接触線により決まるので、顕微鏡によ
る観察が必要となり、この光学的測定を数多く行なうこ
とは困難である。
【0009】そのため、この受圧面積Aの測定は、特殊
な場合以外は行なわれておらず、このノズルニードル12
の受圧面積Aに燃料の液圧pを乗じるこの方法で、開弁
圧poを求めることは特殊な例を除いて一般的には行な
われていない。
【0010】一般的に行なわれている測定方法は、図2
に示すように、ノズルニードル12を押し付けるばね力B
1が所定の値になるように、標準スペーサと呼ばれる調
整シム42を用いて押圧ばね13の長さLsが規定のばね長
さになるように調整し、そして、この規定のばね長さの
押圧ばね13により、ノズルニードル12に所定のばね力B
1を加えた後、燃料油fを燃料供給孔46から送油及び加
圧し、燃料噴射ノズルに供給する燃料の圧力pを、燃料
が噴射されない低圧領域から徐々に上昇させて、燃料噴
射ノズルの噴孔15から燃料噴射が始まる圧力pを測定し
て開弁圧poとしている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ノズル
ボディ11に対するノズルニードル12の尾部12bの突き出
し量の、ノズル部品の交換に伴う製作誤差などによって
生じる僅かな差によって、ノズルニードル12を押圧する
ばね力B1に差が発生する。
【0012】そのため、従来技術においては、このばね
力B1の差を解消するために、ノズルニードル12の尾部
12bの突き出し量を測定して、必要な厚さの調整シム42
を選択し、これを図2に示すように押圧ばね13を挿入す
る収納穴43に配設してばね力B1の調整を行っている。
【0013】従って、測定対象の燃料ノズルを取り替え
る毎に、ノズルニードル12の尾部12bの突き出し量の測
定を行なう必要がある上に、その突き出し量に見合った
調整シム42を選定して、収納穴43に配設する必要がある
ので、作業性が悪いという問題がある。
【0014】特に、同一形状のノズルではなく、ノズル
ボディ11やノズルニードル12等の形状を変更したノズル
を次々に取り替えて、ばね力B1一定時の開弁圧の測定
を行なう時には、ノズルニードル12の尾部の突き出し量
の変動幅が大きくなり、選択すべき調整シム42も多くな
るので、著しく作業性が悪くなるという問題がある。
【0015】また、この開弁圧の測定装置の例として
は、特開平7−119585号公報に提案されている燃
料噴射弁検査装置があり、この装置では、燃料噴射ノズ
ルの開弁圧を、所定の圧力に設定するために、燃料圧力
を所定の圧力に設定した後に、ノズルニードル押し付け
力を担う開弁圧調整ばねの長さ、即ち押し付け力を開弁
圧調整ねじで調整しながら、流量増加のねじ位置を探
し、開弁位置を調整している。
【0016】しかしながら、この検査装置においても、
調整シムの選択と調整シムの配設の作業を開弁圧調整ね
じの回動操作に置き換えることができるが、これは流量
増加もしくは噴射開始時期の圧力を開弁圧と測定してい
るため、ノズル毎の開弁圧を一定にすることは可能だ
が、押し付けばね力を一定にすることは不可能である。
よって同一条件での噴射特性を測定してはいない。
【0017】また、開弁圧の測定ではないが、燃料噴射
ノズルの特性の測定方法に関係するものとして、特開昭
61−277869号公報において、開弁圧力より高い
一定圧力下で燃料噴射量が一定に範囲内になるように、
開弁圧力調整手段によって調整する燃料噴射弁の調整方
法が提案されており、この調整方法では、ロータメータ
ーの流量計で計測する燃料噴射量を均一にするばね力に
設定するために、調整ねじを設けて、この調整ねじの回
動によりばね長さ即ちばね力を調整している。
【0018】しかしながら、この装置では、一定の燃料
圧力を加えて開弁し、燃料噴射している状態で、言わば
静的な状態で、燃料噴射量が所定の一定の値になるよう
に調整ねじでばね力を調整するものであり、慣性力等の
動的な要因を含む開弁圧を対象とする測定とは異なるも
のである。また、この方法では、微小な量の燃料流量を
測定するロータメーターの応答を見ながら調整ねじを調
整するので時間が掛かる。いずれにしても、この装置や
方法は、開弁圧を測定するものではない。
【0019】そして、これも開弁圧の測定ではないが、
特開平3−222864号公報には、燃料圧(液体の圧
力)を所定圧力に維持して、リフト量調整用の調整ねじ
によって移動するノズルニードル(ニードルノズル)の
リフト量と燃料噴射量との関係を測定する噴射ノズル特
性測定装置が提案されている。
【0020】この装置では、ノズルニードルの位置を正
確に測定するために押圧ばね(付勢ばね)を除外して構
成しており、ロードセルによってノズルニードルのリフ
ト量に応じたニードル推進力、つまり、燃料油がノズル
ニードルを加圧する力を測定している。
【0021】この装置においても、燃料圧を所定の圧力
に維持した状態で、ノズルニードルのリフト量と燃料噴
射量の関係を測定しており、言わば静的な特性を計測し
ている。そして、この装置や方法も、開弁圧を測定する
ものではない。
【0022】以上、幾つかの計測装置について説明した
が、ノズルニードルと押圧ばねを有した構成で、ノズル
先端面積を変化させるようなノズル形状の違いによる開
弁圧の差を調査するような場合において、ばね力を迅速
に所定の値に設定でき、ばね力設定後の開弁圧を簡単に
測定できる計測方法及び計測装置が無く、その出現が待
たれていた。
【0023】本発明は、上述の問題を解決するためにな
されたもので、その目的は、ノズルの開弁圧の測定にお
いて、ノズルニードルを押圧するばね力の設定が簡単か
つ迅速にでき、高い作業効率で、ノズルの開弁圧を測定
できる燃料噴射ノズル特性の測定方法とその装置を提供
することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】以上のような目的を達成
するための燃料噴射ノズル特性の測定方法は、測定装置
のホルダの一端側の装着部に、測定対象のノズルニード
ルとノズルボディとノズルホルダとからなるノズル組立
体を装着し、前記ノズルニードルの尾部を前記装着部の
貫通穴に臨ませ、更に、該ノズルニードルの尾部側に押
圧ばねと、ばね力検出器とばね力設定用ねじ部を有する
ばね力設定手段とを直線状に配備する工程と、
【0025】前記ばね力検出器により前記押圧ばねに加
わるばね力を検出しながら、前記ばね力設定用ねじ部を
前記貫通穴の他端側の雌ねじ部に螺合して回動すること
により、前記押圧ばねの長さを変化させてばね力を所定
の値に設定する工程と、該ばね力の設定後、供給燃料の
圧力を上昇させて、燃料圧の変化に伴う開弁圧を測定す
る工程とからなることを特徴とする。
【0026】また、以上のような目的を達成するための
燃料噴射ノズル特性の測定装置は、測定装置のホルダ
に、ノズルニードルとノズルボディとノズルホルダとか
らなる測定対象のノズル組立体を装着する装着部と、前
記ノズル組立体に燃料を供給するための燃料供給孔と、
前記装着部に開口し他端側に雌ねじ部を有する貫通穴を
設け、
【0027】該貫通穴に前記ノズルニードルの尾部を臨
ませ、該貫通穴内に該ノズルニードルを押圧する押圧ば
ねと、ばね力検出器とばね力設定用ねじ部を有するばね
力設定手段を直線状に配設し、更に、前記燃料供給孔の
供給口に、燃料圧調整手段と燃料圧計測手段を備えた燃
料供給用通路を接続して、前記ノズル部品に燃料供給可
能に構成した燃料噴射ノズルの噴射特性を測定する装置
であって、前記ばね力設定手段は、前記押圧ばねに加え
るばね力を検出するばね力検出器と、前記雌ねじ部に螺
合し、回動により移動して前記押圧ばねの長さを変化さ
せて前記ばね力を設定するばね力設定用ねじ部とを備え
ていることを特徴とする。このばね力検出器には歪みゲ
ージ式ロードセルや圧電式ロードセルなどを使用するこ
とができる。
【0028】この測定方法およびその装置によれば、ノ
ズルの形状や種類が異なっても、噴口径、シート面形状
等のノズルの形状による影響を受けずに、ノズルニード
ルを押圧するばね力を、ばね力検出器で検出しながら、
ばね力設定用ねじ部を回動して調整することにより、簡
単かつ迅速に所定のばね力の値に設定することができ、
この所定のばね力の時の開弁圧を容易に測定することが
できる。
【0029】また、ばね力検出器とばね力設定用ねじ部
との組合わせにより、従来技術で必要とされていた、ノ
ズルニードル尾部のノズルボディに対する突き出し量の
測定や、この測定結果に基づいた調整シムの選択及び取
り付けが不要になり、作業効率が向上する。
【0030】更に、この測定方法およびその装置によれ
ば、ノズルの受圧面積(動的有効受圧面積)Aやニード
ルリフト量ΔXも、A=B1(ばね力)/p(液圧)、
ΔX=B1(ばね力)/K(ばね定数)等の計算から容
易に求めることができる。
【0031】その上、この計測方法と計測装置によれ
ば、ばね力と開弁圧の関係の測定以外にも、ばね力検出
器の出力を高速でリアルタイム処理することにより、ノ
ズルの動的噴射特性についての情報を得ることもでき
る。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて、本発明の実
施の形態について説明する。本発明の実施の形態の計測
装置に関しては、図1に示すように、測定装置20のホル
ダ21に、ノズルニードル12とノズルボディ11とノズルホ
ルダ25とからなる測定対象のノズル組立体11,12,25を
装着する装着部22と、このノズル組立体11,12,25に燃
料を供給するための燃料供給孔26と、装着部22に開口し
他端側に雌ねじ部24を有する貫通穴23が設けられる。
【0033】この貫通穴23は、装着部22側の小径部23a
と反対側の大径部23bとから形成される。この貫通穴23
の開口部に臨んでノズルニードル12の尾部12bが配置さ
れ、小径部23aには押圧ばね13とこの押圧ばね13の後端
部の位置決めをする押圧軸31とが挿入され、また、大径
部23bには、これに接して設けられたロードセル(ばね
力検出器)32と、このロードセル32の後部に接するばね
力設定用ねじ部33とが直線状に配設される。
【0034】そして、この押圧軸31とロードセル32とば
ね力設定用ねじ部33とでばね力設定手段30を構成する。
このばね力設定用ねじ部33は、ホルダ21の貫通穴23に設
けられた雌ねじ部24に螺合して、回動により前後移動を
行ない、押圧ばね13の長さLsを変化させてばね力を調
整及び設定できるように構成される。
【0035】また、ロードセル32の出力コード32cがば
ね力設定用ねじ部33を貫通してロードセル32の検出値を
表示するばね力表示部34に接続し、ノズルボディ11また
はノズルニードル12を交換して試験する際のばね13のば
ね力B1を、該ばね力検出器32の検出値をモニターしな
がら、ばね力設定用ねじ部33を回動できるように構成す
る。
【0036】つまり、押圧ばね13の後側を押す押圧軸31
とばね力設定用ねじ部33との間に、ロードセル32を挟み
込み、ロードセル32の検出値をばね力表示部(ロードセ
ル出力表示部)34を見ながら、押圧ばね13のばね力B1
を、所定のばね力に手動または自動で設定できるように
構成する。
【0037】このロードセル32には、歪みゲージが組み
込まれた円筒状の圧縮型小型高容量ロードセル等の歪み
ゲージ式ロードセルや圧電式ロードセル等を使用する。
この円筒状の圧縮型小型高容量ロードセルの一例を上げ
ると、センサ部分が直径20mmφ、長さ45mm、重
量100gで9.8kNのばね力を検出し、静歪用のア
ンプを使用できるものがあり、これを使用することがで
きる。
【0038】更に、燃料供給孔26の供給口26aに、燃料
圧調整手段35と燃料圧計測手段である圧力計(ピエゾ式
高応答性圧力センサ)36を備えた燃料供給用通路27を接
続し、ノズルの油溜まり14に燃料供給できるように構成
する。また、ノズルの噴孔15とノズルホルダ25の燃料噴
出通路25aから噴射した燃料を回収するために、燃料排
出通路28、油タンク29、燃料循環通路28aを設けて、燃
料供給手段50に接続して構成する。
【0039】この燃料供給手段50は、図示しないが、簡
単なものは、電動又は手動の油圧ポンプであり、作動を
続けることで、圧力を上昇できるので、リリーフ用の弁
を備えることにより燃料圧調整手段35も兼ねることにな
る。また、圧力発生用シリンダとピストンとの組合せや
アキュムレータと減圧弁やリリーフ弁などの組合せによ
っても形成できる。いずれにしても、圧力を精密に一定
に維持する必要はないので、比較的簡便な装置で形成す
ることができる。
【0040】そして、この燃料排出通路28に燃料の噴射
量測定手段である流量計37を具備し、燃料噴射量を測定
できるように構成する。
【0041】次に、この燃料噴射ノズル試験装置を使用
した計測方法を示す。先ず、最初の工程として、測定対
象のノズル部品の測定装置20への装着及び測定準備を行
なう。
【0042】測定装置20のホルダ21の貫通穴23に、測定
対象のノズル部品を構成するノズルニードル12の尾部12
bを挿入し、このノズルニードル12へノズルボディ11を
装着し、ノズルホルダ25をホルダ21に装着する。
【0043】また、貫通孔23の小径部23a側にノズルニ
ードル12の尾部12bに接して押圧ばね13を挿入し、これ
に続いて押圧軸31とロードセル32を貫通孔23の大径部23
b側から挿入して配置し、更に、ばね力設定用ねじ部33
を貫通孔23の雌ねじ部24に螺合する。これにより、ノズ
ルニードル12の尾部12bへ押圧ばね13と、ばね力設定手
段30との配備を終了する。
【0044】次の工程で、ばね力B1の設定を行なう。
ロードセル32に加わる押圧ばね13からの反力B3の検出
値を押圧力表示部34でモニターしながら、即ち、押圧ば
ね13に加わる押圧力B2(=B3)、即ち、ノズルニー
ドル12への押圧力即ちばね力B1(=B2=B3)を検
出しながら、雌ねじ部24に螺合したばね力設定用ねじ部
33を手動又は自動で回動し、押圧ばね13の支持位置Sを
移動させ、この移動により押圧ばね13の長さLsを変化
させてばね力B1を所定の値に設定する。
【0045】この後の工程で、燃料圧を上昇させていき
開弁圧を測定する。つまり、ばね力B1の設定後に、燃
料圧力調整手段35により供給燃料fの圧力を上昇させ、
この上昇に伴う開弁圧を燃料圧計測手段である圧力計36
で測定する。そして、そのときの燃料の噴射量を流量計
37で測定する。
【0046】そして、最後の工程で、先の工程で計測し
た供給燃料fの圧力と燃料噴射量の変化とから開弁圧p
oを算定して、所定のばね力B1の時の開弁圧poの測
定を終了する。
【0047】なお、基準となるノズルのばね力B1、即
ち、所定の値の決定は、設計や実験等によって定めるこ
とになるが、この所定の値の決定を測定により行なう際
には次のようにして行なうことができる。
【0048】従来の図2の装置で、調整シム(スペー
サ)を用いた場合のスプリング長さLsを測定し、この
測定後、ノズル部品を本発明の図1の測定装置に装着
し、先に測定したスプリング長さLsになるようにばね
力設定用ねじ部33を回動する。この時のロードセル32の
検出値がばね力B1を示すので、これを基準とし、所定
の値として使用することができる。
【0049】以上の構成の燃焼噴射ノズルの測定方法及
びその装置によれば、ノズルの種類・形式や、特定の種
類・形式の部品であるノズルボディ11やノズルニードル
12を変更した場合でも、ノズルニードル12を押圧するば
ね力B1をロードセル32でモニターしながら、ホルダ21
の雌ねじ部24に螺合したばね力設定用ねじ部33を回動す
ることにより、ばね力B1を簡単かつ迅速に所定の値に
設定できる。
【0050】ばね力設定用ねじ部33の回動は手動でも容
易であり迅速に行なうことができるが、ばね力設定用ね
じ部33をサーボモーター等で回動し、自動的に設定値に
ロードセル32の出力がなるように、ロードセル32の検出
値を入力とし、ばね力設定用ねじ部33の回動量を出力と
するフィードバック制御に組み込むことも容易にできる
ので、この制御を行なえば、非常に簡単に更に迅速にば
ね力を設定できる。
【0051】また、従来技術で必要とされていた、ノズ
ルニードル12の尾部12bのノズルボディ11に対する突き
出し量の測定やスペーサ31の選択、取り付けが不要とな
るので、開弁圧測定の際の作業性が著しく向上する。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の燃料噴射
ノズル特性の測定方法とその装置によれば、ノズルの形
状や種類が異なっても、ノズルニードルを押圧するばね
力を、ばね力検出器で検出しながら、ばね力設定用ねじ
部を回動して調整することにより、簡単かつ迅速に所定
のばね力の値に設定することができ、この所定のばね力
の時の開弁圧を容易に測定することができる。
【0053】また、ばね力検出器とばね力設定用ねじ部
との組合わせにより、従来技術で必要とされていた、ノ
ズルニードルの尾部のノズルボディに対する突き出し量
の測定やこの測定結果に基づいた調整シムの選択及び取
り付けを不要とすることができるので、作業性を向上す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃料噴射ノズル試験装置の実施の
形態を示す部分断面図である。
【図2】先行技術の燃料噴射ノズル試験装置を示す部分
断面図である。
【符号の説明】
11 ノズルボディ 12 ノズルニードル 12b
尾部 13 押圧ばね 14 油溜まり 15 噴
孔 20 測定装置 21 ホルダ 22 装
着部 23 貫通穴 23a 小径部 23b
大径部 24 雌ねじ部 25 ノズルホルダ 25a
燃料噴出通路 26 燃料供給孔 26a 供給口 27 燃
料供給用通路 28 燃料排出通路 28a 燃料循環通路 29 油
タンク 30 ばね力設定手段 31 押圧軸 32 ロ
ードセル 33 ばね力設定用ねじ部 34 押圧力表示部 35 燃
料圧調整手段 36 圧力計(高応答性センサ) 37 流
量計 38 流量制御弁(絞り弁) B1 ばね力(ノズルニードルへの押圧力) B2 押圧ばねへの押圧力 B3 押圧ばねからの反力 f 燃料 Ls 押圧ばねの長さ P1 開弁力 po 開弁圧

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定装置のホルダの一端側の装着部に、
    測定対象のノズルニードルとノズルボディとノズルホル
    ダとからなるノズル組立体を装着し、前記ノズルニード
    ルの尾部を前記装着部の貫通穴に臨ませ、更に、該ノズ
    ルニードルの尾部側に押圧ばねと、ばね力検出器とばね
    力設定用ねじ部を有するばね力設定手段とを直線状に配
    備する工程と、 前記ばね力検出器により前記押圧ばねに加わるばね力を
    検出しながら、前記ばね力設定用ねじ部を前記貫通穴の
    他端側の雌ねじ部に螺合して回動することにより、前記
    押圧ばねの長さを変化させてばね力を所定の値に設定す
    る工程と、 該ばね力の設定後、供給燃料の圧力を上昇させて、燃料
    圧の変化に伴う開弁圧を測定する工程とからなることを
    特徴とする燃料噴射ノズル特性の測定方法。
  2. 【請求項2】 測定装置のホルダに、ノズルニードルと
    ノズルボディとノズルホルダとからなる測定対象のノズ
    ル組立体を装着する装着部と、前記ノズル組立体に燃料
    を供給するための燃料供給孔と、前記装着部に開口し他
    端側に雌ねじ部を有する貫通穴を設け、 該貫通穴に前記ノズルニードルの尾部を臨ませ、該貫通
    穴内に該ノズルニードルを押圧する押圧ばねと、ばね力
    検出器とばね力設定用ねじ部を有するばね力設定手段を
    直線状に配設し、 更に、前記燃料供給孔の供給口に、燃料圧調整手段と燃
    料圧計測手段を備えた燃料供給用通路を接続して、前記
    ノズル部品に燃料供給可能に構成した燃料噴射ノズルの
    噴射特性を測定する装置であって、 前記ばね力設定手段は、前記押圧ばねに加えるばね力を
    検出するばね力検出器と、前記雌ねじ部に螺合し、回動
    により移動して前記押圧ばねの長さを変化させて前記ば
    ね力を設定するばね力設定用ねじ部とを備えていること
    を特徴とする燃料噴射ノズル特性の測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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