JP2000160548A - 機械攪拌式深層混合処理施工における固化材注入管理方法 - Google Patents

機械攪拌式深層混合処理施工における固化材注入管理方法

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JP2000160548A
JP2000160548A JP10334562A JP33456298A JP2000160548A JP 2000160548 A JP2000160548 A JP 2000160548A JP 10334562 A JP10334562 A JP 10334562A JP 33456298 A JP33456298 A JP 33456298A JP 2000160548 A JP2000160548 A JP 2000160548A
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Japan
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stirring blade
discharge port
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ground
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JP10334562A
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English (en)
Inventor
Keisuke Yoshida
圭佑 吉田
Kazuyoshi Ogisu
一致 荻須
Tadashige Maeda
忠重 前田
Teiji Naito
禎二 内藤
Toru Sueoka
徹 末岡
勝人 ▲富▼樫
Katsuto Togashi
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TONE GEO TECH CO Ltd
Taisei Corp
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FRONT ENGINEERING KK
TONE GEO TECH CO Ltd
Taisei Corp
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】造成される地盤改良体のより高い品質の向上に
努めるとともに、均一な強度の地盤改良体を造成する。 【解決手段】予め、事前調査によって地盤改良対象領域
の原地盤データを採取し、得られた原地盤データに基づ
いて単位m当たりの固化材注入量を決定するととも
に、地盤種別毎に前記第1吐出口10および第2吐出口
11から吐出される固化材量の比率を設定しておき、実
施工に当たって、少なくとも攪拌翼1の貫入および/ま
たは引上速度を含む改良時データを計測するとともに、
この貫入および/または引上速度データに連動して固化
材用グラウトポンプ32Aから32Dの回転数を制御す
ることにより、前記貫入および/または引上速度に変動
が生じても単位m当たり固化材注入量が一定になるよ
うに固化材の吐出量を自動制御するとともに、この固化
材吐出量の制御を地盤種別毎に予め設定された前記第1
吐出口10および第2吐出口11からの固化材吐出比率
に従いながら連動して行うようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上段側攪拌翼と下
段側攪拌翼とから構成され、かつ攪拌軸の先端下面に設
けられた第1吐出口と、下部外側攪拌翼に設けられた第
2吐出口との2カ所から固化材を吐出しながら前記上段
側攪拌翼と下段側攪拌翼とを相対反転させるようにした
機械式攪拌翼によって大断面の地盤改良体を高能率、高
強度で施工可能とした機械攪拌式深層混合処理施工にお
ける固化材注入管理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、護岸、防波堤、河川堤防、道
路および土地造成などの地盤改良工法として古くから深
層混合処理工法が多用されてきた。この工法は、攪拌軸
を備えた混合処理掘削機を用いて、セメントスラリーな
どの固化材を土砂と原位置で攪拌混合することによって
両者の化学的硬化作用によって地盤中に地盤改良体を造
成するものである。
【0003】しかしながら、従来より一般的に用いられ
ている混合処理掘削機、すなわち攪拌軸の周囲に攪拌翼
を固設した構造のものでは、大径の地盤改良体を得るこ
とが困難である、造成された地盤改良体の一軸圧縮強度
は概ね5〜15kgf/cm(28日強度)となり、低強度
の改良体しか得ることができないなどの問題があった。
【0004】このような問題点に鑑み、本出願人等の一
人は先の特開平8−184032号において、前述した
問題点を一挙に解決し得る特殊構造の攪拌翼を提案し
た。この攪拌翼は、図1に示されるように、上部外側攪
拌翼4と上部内側攪拌翼5とからなる上段側攪拌翼3
と、下部外側攪拌翼7と下部内側攪拌翼8とからなる下
段側攪拌翼6とから構成される上下2段構成の攪拌翼で
あり、上部外側攪拌翼4と下部内側攪拌翼8とを正方向
に回転させる一方、上部内側攪拌翼5と下部外側攪拌翼
7とを逆方向に回転させるようにしたものである。セメ
ントスラリーは、攪拌軸12の先端下面に設けられた第
1吐出口10と、下部外側攪拌翼7の外側部位に設けら
れた第2吐出口11との2カ所から吐出されるようにな
っている。
【0005】前述した攪拌翼によれば、現状で実用化さ
れている攪拌翼構造のもので、改良径1500φmmの大
径地盤改良体が得られるようになるとともに、各攪拌翼
の水平翼同士がすれ違うことによって強力な剪断力が得
られ、セメントスラリーと地山とが確実に混合されるよ
うになるため、28日強度で40〜70kgf/cmの高強
度の地盤改良体が得られるようになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記特殊構造の攪拌翼
による施工を含め、これまでの深層混合処理工法におい
ては、本工事前に施工対象地盤の土質性状の把握を目的
として、ボーリング、標準貫入試験が行われるととも
に、サンプリングによって得られた試料に対して配合試
験を行い、適切な固化材の配合と注入量が決定されてい
る。
【0007】しかしながら、こうして決められた固化材
の配合と注入量は一定値であり、地盤深さ方向に粘土層
と砂層とが積層されていたり、あるいは地層が急変して
いるような地盤構成であっても、少なくとも一つの地盤
改良体では、注入開始から終了までの間、所定配合の固
化材が常に一定の注入量でもって注入されていた。
【0008】前述した特殊構造の攪拌の場合において
も、前記第1吐出口および第2吐出口からの吐出比率は
地盤種別に拘わらず常に一定(5:5)とされ、かつ一
定の注入量により固化材の注入が行われていた。そのた
め、攪拌翼の構造特性より従来の地盤改良機のものより
はかなり地盤強度のバラツキは改善されているものの、
依然として地盤種別毎にある程度の圧縮強度のバラツキ
が生じていた。
【0009】そこで本発明の主たる課題は、性状の異な
る地質が深さ方向に積層されている複合地盤において、
各層の地盤種別毎に固化材の注入を管理することによ
り、造成される地盤改良体のより高い品質の向上に努め
るとともに、均一な強度の地盤改良体を造成することに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本第1発明は、上部外側攪拌翼と上部内側攪拌翼とか
らなる上段側攪拌翼と、下部外側攪拌翼と下部内側攪拌
翼とからなる下段側攪拌翼とから構成され、かつ攪拌軸
の先端下面に設けられた第1吐出口と、下部外側攪拌翼
の外側部位に設けられた第2吐出口との2カ所から固化
材を吐出しながら前記上部外側攪拌翼と下部内側攪拌翼
とを正方向に回転させる一方、前記上部内側攪拌翼と下
部外側攪拌翼とを逆方向に回転させるようにした機械式
攪拌翼を1または複数軸備えた掘削機を用いて行う深層
混合処理施工における固化材注入管理方法であって、予
め、事前調査によって地盤改良対象領域の原地盤データ
を採取し、得られた原地盤データに基づいて単位m
たり固化材注入量を決定するとともに、地盤種別毎に前
記第1吐出口および第2吐出口から吐出される固化材量
の比率を設定しておき、実施工に当たって、少なくとも
攪拌翼の貫入および/または引上速度を含む改良時デー
タを計測するとともに、この貫入および/または引上速
度データに連動して固化材用グラウトポンプの回転数を
制御することにより、前記攪拌翼の貫入および/または
引上速度に変動が生じても単位m当たり固化材注入量
が一定になるように固化材の吐出量を自動制御するとと
もに、この固化材吐出量の制御を地盤種別毎に予め設定
された前記第1吐出口および第2吐出口からの固化材吐
出比率に従いながら連動して行うようにすることを特徴
とするものである。
【0011】次いで第2発明は、上部外側攪拌翼と上部
内側攪拌翼とからなる上段側攪拌翼と、下部外側攪拌翼
と下部内側攪拌翼とからなる下段側攪拌翼とから構成さ
れ、かつ攪拌軸の先端下面に設けられた第1吐出口と、
下部外側攪拌翼の外側部位に設けられた第2吐出口との
2カ所から固化材を吐出しながら前記上部外側攪拌翼と
下部内側攪拌翼とを正方向に回転させる一方、前記上部
内側攪拌翼と下部外側攪拌翼とを逆方向に回転させるよ
うにした機械式攪拌翼を1または複数軸備えた掘削機を
用いて行う深層混合処理施工における固化材注入管理方
法であって、予め、事前調査によって地盤改良対象領域
の原地盤データを採取し、得られた原地盤データに基づ
いて地盤種別毎に単位m当たり固化材注入量を決定す
るとともに、地盤種別毎に前記第1吐出口および第2吐
出口から吐出される固化材量の比率を設定しておき、実
施工に当たって、少なくとも攪拌翼の貫入および/また
は引上速度を含む改良時データを計測するとともに、こ
の貫入および/または引上速度データに連動して固化材
用グラウトポンプの回転数を制御することにより、前記
攪拌翼の貫入および/または引上速度に変動が生じても
地盤種別毎に設定された単位m当たり固化材注入量に
なるように固化材の吐出量を自動制御するとともに、こ
の固化材吐出量の制御を地盤種別毎に予め設定された前
記第1吐出口および第2吐出口からの固化材吐出比率に
従いながら連動して行うようにすることを特徴とするも
のである。
【0012】前記第1発明と第2発明とは、第1発明の
場合は単位m当たり固化材注入量を地盤改良体の全長
に亘って一定としているのに対して、第2発明では地盤
種別毎に別々に設定している点で異なっているのみで、
前記攪拌翼の貫入および/または引上速度に変動が生じ
ても単位m当たり固化材注入量が所定値となるように
固化材の吐出量を自動制御する点、およびこの制御を地
盤種別毎に予め設定された前記第1吐出口および第2吐
出口からの固化材吐出比率に従いながら連動して行うよ
うにする点が同じである。
【0013】これらの場合において、固化材を安定的に
供給するとともに、その配合を常時一定とするために、
連続練りミキサーによって固化材の製造を連続的に行
い、この連続練りミキサーの重量をロードセルによって
監視するとともに、この連続練りミキサーに投入される
セメント量および水の計量を行い、連続練りミキサーに
よって製造される固化材密度を配管中に設置したオンラ
イン密度計によってサンプリング計測し、設定配合と計
測実配合との比較により前記セメント量および水の投入
量のいずれかを補正することが望ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳述する。図1は本発明において
使用される地盤掘削機の攪拌翼部拡大側面図であり、図
2はその底面図である。
【0015】本形態例に示される攪拌翼1についての詳
細な構造説明は、特開平8−184032号公報に譲る
が、概説すると本攪拌翼1は2軸型の攪拌翼として構成
されるもので、それぞれ攪拌ロッドR、Rの先端に取付
られる二重管構造の攪拌ヘッド2は、ヘッド軸12の上
部側に設けられた上部外側攪拌翼4と上部内側攪拌翼5
とからなる上段側攪拌翼3と、ヘッド軸12の下部側に
設けられた下部外側攪拌翼7と下部内側攪拌翼8とから
なる下段側攪拌翼6との上下2段で構成された攪拌翼で
あり、上部外側攪拌翼4と下部内側攪拌翼8とを一体的
に連設することにより内軸と共に正方向に回転させ、一
方上部内側攪拌翼5と下部外側攪拌翼7とを一体的に連
設することにより外軸と共に逆方向に回転させるように
したものである。なお、ヘッド軸12の先端には小径の
オーガ9を備えている。
【0016】互いの攪拌ヘッド2、2は、スイベルを介
して連結材13によって連結されており、図2に示され
るように、上部外側攪拌翼4は平面視で改良域に互いに
重なりを持つように配置され、攪拌翼1による一回の施
工でたとえば1500φの径の地盤改良体を2連同時に
造成できるようになっている。
【0017】一方、セメントスラリーの吐出は、ヘッド
軸12の先端下面に設けられた第1吐出口10と、下部
外側攪拌翼7の外側部位に設けられた第2吐出口11と
の2カ所から吐出するようになっている。
【0018】前述した攪拌翼1においては、地盤への貫
入過程および/または引上過程において、前記第1吐出
口10および第2吐出口11の2カ所からセメントスラ
リーを吐出させながら、原位置土との攪拌混合を行い地
盤中に改良体を造成する。具体的には、貫入過程におい
て第1吐出口10から吐出されたセメントスラリーは最
初にオーガ9により土砂と一次的に攪拌混合され、かつ
第2吐出口11から吐出されたセメントスラリーは先ず
最初に下段側攪拌翼6の主に外周側にて土砂と一次的に
攪拌混合される。その後、上段側攪拌翼3が貫入される
過程で前記攪拌域を含む大径エリアを上段側攪拌翼3が
二次的に攪拌混合する。前記上段側攪拌翼3および下段
側攪拌翼6では、各水平翼部分が互いにすれ違うことに
よって、強力な剪断攪拌が行われ、セメントスラリーと
土砂とが確実に攪拌混合されることになる。
【0019】前記攪拌翼1による深層混合処理システム
は、図3に示されるように、2系統の固化材製造ライン
によって製造されたセメントスラリーを、一旦アジテー
タ30に貯留し、ここからポンプユニットPにより掘削
機Mに送るようにしている。
【0020】以下、具体的に詳述すると、セメントサイ
ロ20A、20Bに貯留されたセメントは、スクリュー
フィーダ21A、21Bによってセメント定量供給装置
22A、22Bに送られる。このセメント定量供給装置
22A、22Bは、タンクの下端口に連設してロータリ
ーフィーダ22a,22bが設けられた装置であり、連
続練りミキサー23A、23Bに対してセメントを所定
量づつ連続供給するようになっている。また、混合され
る水は清水タンク25A、25Bよりポンプ供給される
ようになっている。前記セメントの投入量は、ロータリ
フィーダ22a、22bの回転数により調整可能であ
り、水は供給ライン中に設けられた流量計26A、26
Bによって計測され、引抜ポンプ27A、27Bの回転
数制御により調整が可能となっている。
【0021】前記連続練りミキサー23A、23Bは、
ミキサタンク内に発生する強い渦粒によりセメントを分
散させるとともに、高速で回転するディスクとケーシン
グ間を通過する時に受ける剪断によって品質の安定した
セメントスラリーを効率良く連続的に製造できるように
したものが用いられている。この連続練りミキサー23
A、23Bは、ロードセル24,24…によって支持さ
れ、常時、タンク内容量が監視されるとともに、セメン
ト投入量と水供給量とが設定配合に制御されるようにな
っている。すなわち、ディスクからのリターン路中にオ
ンライン密度計28A,28Bが配置され、セメントス
ラリーについて適時サンプリング計測が行われ、この計
測された実配合と設定配合との比較により前記セメント
量および水の投入量のいずれかが補正されるようになっ
ている。
【0022】前記連続練りミキサー23A,23Bから
送給されるセメントスラリーは、掘削機Mにセメントス
ラリーを安定供給するため、バッファとして機能するア
ジテータ30に一時的に貯留される。なお、アジテータ
30への送給量は絶えず流量計29A、29Bにより計
測されるようになっている。
【0023】前記アジテータ30から掘削機Mへのセメ
ントスラリーの供給は、アジテータ30から掘削機Mに
至る4本の送給ライン31A〜31Dと、これら各送給
ライン31A〜31Dに設置されたグラウトポンプ32
A〜32Dにより行われる。これら計4本の送給ライン
31A〜31Dの内、2本は第1吐出口用送給ラインで
あり、残りの2本が第2吐出口用送給ラインである。
【0024】前記ポンプユニットPにおいては、各グラ
ウトポンプ32A〜32Dのモータ回転数はインバータ
制御により可変とされ、セメントスラリーの供給量を任
意に設定し得るようになっており、各送給ライン31A
〜31Dの送給量は各ライン中に設けられた流量計33
A〜33Dにより計測されるようになっている。
【0025】以上詳説したセメントスラリープラントの
各計測及び制御機器は、すべて別途設けられた管理室S
において一元的に集中管理される。
【0026】他方、掘削機Mでは貫入深度、貫入速度、
攪拌翼回転数、トルク電流値などの攪拌時データが計測
され、これらの攪拌時データが管理室Sに送られ、前記
送給ライン31A〜31Dの流量値等と共にモニタ表示
されるようになっている。
【0027】地盤改良施工に当たっては、予め、事前調
査によって地盤改良対象領域の原地盤データを採取し、
得られた原地盤データに基づいて単位m当たり固化材
注入量(注入率)を決定するとともに、地盤種別毎に前
記第1吐出口10および第2吐出口11から吐出される
固化材量の比率を設定し、この設定データを管理室Sの
制御器に対して入力するとともに、改良深度H、水セメ
ント比、設定貫入速度、設定引上速度などの地盤改良諸
条件を入力する。
【0028】仮に、図4に示されるように、上層にシル
ト層(T層)、中層に砂層(T層)、下層に粘土層
(T層)が存在するような複層構成の地盤の場合に
は、単位m当たりの固化材注入量Vを設定するととも
に、各地層毎に、たとえばT1区間;第1吐出口:第2
吐出口=4:6、T2区間;第1吐出口:第2吐出口=
5:5、T3区間;第1吐出口:第2吐出口=3:7と
いうように各層毎に第1吐出口10と第2吐出口11と
の注入比率を設定する。このように、地盤種別によって
注入比率を変化させることによって強度的に均一な地盤
改良体が造成できるようになる。すなわち、地質が粘土
質になるに従って注入された固化材の分散が悪くなるた
め、通常はシルト、粘土の順で、外側の第2吐出口11
からの吐出割合を多くすることによって、よりセメント
スラリーが改良領域内に均一に攪拌混合されるようにな
り、地盤種別間での強度的バラツキが小さくなる。
【0029】以上の地盤改良条件の入力が終わったなら
ば、地盤改良体形成位置に対して攪拌翼1の芯合わせを
行い、2本の攪拌ヘッド2,2を相対反転させながら攪
拌翼1を地盤中に貫入させる。
【0030】攪拌翼1の貫入は、管理室Sの制御器に入
力された貫入速度に従って定速度の条件の下で行われる
が、地層が急変するなどの原因により不可避的に貫入ま
たは引上速度に変化が生じた場合のために、本例では常
時、攪拌翼1の貫入および/または引上速度に連動し
て、グラウトポンプ32A〜32Dのモータ回転数をイ
ンバータ制御することによって常に単位m当たりの注
入量が一定となるように自動制御される(以下、この制
御を比例定量制御という)。
【0031】この比例定量制御は、攪拌翼1が貫入され
る過程で、各地層T〜T毎に設定された第1吐出口
と第2吐出口との注入比率に従いながら連動して行われ
る。なお、固化材の吐出パターンは、貫入過程または引
上過程、あるいは貫入過程および引上過程の両過程で行
う3パターンが存在するが、貫入過程であるか引上過程
であるかを問わず、固化材を吐出している間は、固化材
の吐出は攪拌翼の貫入速度に連動した比例定量制御で行
われると共に、各地層毎に設定された第1吐出口:第2
吐出口の注入比率下において同様に連動制御される。
【0032】すなわち、図5に示されるように、地層T
区間では吐出比率4:6の条件の下で貫入速度に連動
した比例定量制御が行われ、地層T区間に突入したな
らば吐出比率が自動的に5:5に再設定され、この吐出
比率の条件の下で貫入速度に連動した比例定量制御が行
われる。その後、図5(C)に示されるように、所定深
度まで達したならば先端再攪拌を行った後、図5(D)
の引上過程(吐出行わず)においては、予め設定された
引上速度の条件の下でさらなるセメントスラリーと土砂
との攪拌混合が行われる。
【0033】ところで、本例では単位m当たりの固化
材注入量を地盤改良体の全長に亘って一定としたが、地
層種別毎に注入量を変化させることもできる。すなわ
ち、地質性状が深さ毎に異なっているにも拘わらず、最
も低強度の土層に合わせて固化材の注入量を決定し、地
盤改良体の全長に亘って前記固化材注入量によって改良
を行った場合には、部分的に注入量が過剰となる部分が
できることになるため、たとえば、シルト層Tでは注
入量を250kg/m,砂層Tでは注入量200kg/m,
粘土層Tでは注入量を300kg/mというように地層
毎に注入量を変化させることもできる。もちろん、この
場合であっても、各地層毎に設定された注入比率の条件
の下で固化材の比例定量制御が行われる。
【0034】
【発明の効果】以上詳説のとおり本発明によれば、性状
の異なる地質が深さ方向に積層されている複合地盤にお
いて、貫入速度または引上速度に連動して固化材量を比
例定量制御するとともに、各地層種別毎に第1吐出口と
第2吐出口との注入比率を設定し、この注入比率下にお
いて前記比例定量制御を行うようにしているため、造成
される地盤改良体に強度的バラツキが無くなり、より均
一で高品質の地盤改良体が得られるようになる。
【0035】また、各地層種別毎に固化材注入量を設定
することによって過剰な固化材供給部分を無くし、さら
に強度的バラツキを無くすことが出来るようになるとと
もに、経済的な地盤改良施工を実現し得るようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において使用される地盤掘削機の攪拌翼
部拡大側面図である。
【図2】その底面図である。
【図3】深層混合処理システムの概略図である。
【図4】吐出比率の設定例図である。
【図5】本方法による地盤改良要領図である。
【符号の説明】 1…攪拌翼、2…攪拌ヘッド、3…上段側攪拌翼、4…
上部外側攪拌翼、5…上部内側攪拌翼、6…下段側攪拌
翼、7…下部外側攪拌翼、8…下部内側攪拌翼、9…オ
ーガ、10…第1吐出口、11…第2吐出口、12…ヘ
ッド軸、13…連結材、32A〜32D…グラウトポン
プ、33A〜33D…流量計、S…管理室、P…ポンプ
ユニット、M…掘削機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 圭佑 東京都大田区南蒲田2丁目16番2号 利根 地下技術株式会社内 (72)発明者 荻須 一致 東京都大田区南蒲田2丁目16番2号 利根 地下技術株式会社内 (72)発明者 前田 忠重 東京都大田区南蒲田2丁目16番2号 利根 地下技術株式会社内 (72)発明者 内藤 禎二 東京都新宿区西新宿1丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 末岡 徹 東京都新宿区西新宿1丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 ▲富▼樫 勝人 東京都世田谷区給田5丁目16番15号 フロ ントエンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 2D040 AB05 BA08 CA01 CB03 CD02 DA11 DB07 EA12 EA16 EA18 FA08 GA01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上部外側攪拌翼と上部内側攪拌翼とからな
    る上段側攪拌翼と、下部外側攪拌翼と下部内側攪拌翼と
    からなる下段側攪拌翼とから構成され、かつ攪拌軸の先
    端下面に設けられた第1吐出口と、下部外側攪拌翼の外
    側部位に設けられた第2吐出口との2カ所から固化材を
    吐出しながら前記上部外側攪拌翼と下部内側攪拌翼とを
    正方向に回転させる一方、前記上部内側攪拌翼と下部外
    側攪拌翼とを逆方向に回転させるようにした機械式攪拌
    翼を1または複数軸備えた掘削機を用いて行う深層混合
    処理施工における固化材注入管理方法であって、 予め、事前調査によって地盤改良対象領域の原地盤デー
    タを採取し、得られた原地盤データに基づいて単位m
    当たり固化材注入量を決定するとともに、地盤種別毎に
    前記第1吐出口および第2吐出口から吐出される固化材
    量の比率を設定しておき、 実施工に当たって、少なくとも攪拌翼の貫入および/ま
    たは引上速度を含む改良時データを計測するとともに、
    この貫入および/または引上速度データに連動して固化
    材用グラウトポンプの回転数を制御することにより、前
    記攪拌翼の貫入および/または引上速度に変動が生じて
    も単位m当たり固化材注入量が一定になるように固化
    材の吐出量を自動制御するとともに、この固化材吐出量
    の制御を地盤種別毎に予め設定された前記第1吐出口お
    よび第2吐出口からの固化材吐出比率に従いながら連動
    して行うようにすることを特徴とする機械攪拌式深層混
    合処理施工における固化材注入管理方法。
  2. 【請求項2】上部外側攪拌翼と上部内側攪拌翼とからな
    る上段側攪拌翼と、下部外側攪拌翼と下部内側攪拌翼と
    からなる下段側攪拌翼とから構成され、かつ攪拌軸の先
    端下面に設けられた第1吐出口と、下部外側攪拌翼の外
    側部位に設けられた第2吐出口との2カ所から固化材を
    吐出しながら前記上部外側攪拌翼と下部内側攪拌翼とを
    正方向に回転させる一方、前記上部内側攪拌翼と下部外
    側攪拌翼とを逆方向に回転させるようにした機械式攪拌
    翼を1または複数軸備えた掘削機を用いて行う深層混合
    処理施工における固化材注入管理方法であって、 予め、事前調査によって地盤改良対象領域の原地盤デー
    タを採取し、得られた原地盤データに基づいて地盤種別
    毎に単位m当たり固化材注入量を決定するとともに、
    地盤種別毎に前記第1吐出口および第2吐出口から吐出
    される固化材量の比率を設定しておき、 実施工に当たって、少なくとも攪拌翼の貫入および/ま
    たは引上速度を含む改良時データを計測するとともに、
    この貫入および/または引上速度データに連動して固化
    材用グラウトポンプの回転数を制御することにより、前
    記攪拌翼の貫入および/または引上速度に変動が生じて
    も地盤種別毎に設定された単位m当たり固化材注入量
    になるように固化材の吐出量を自動制御するとともに、
    この固化材吐出量の制御を地盤種別毎に予め設定された
    前記第1吐出口および第2吐出口からの固化材吐出比率
    に従いながら連動して行うようにすることを特徴とする
    機械攪拌式深層混合処理施工における固化材注入管理方
    法。
  3. 【請求項3】連続練りミキサーによって固化材の製造を
    連続的に行い、この連続練りミキサーの重量をロードセ
    ルによって監視するとともに、この連続練りミキサーに
    投入されるセメント量および水の計量を行い、連続練り
    ミキサーによって製造される固化材密度を配管中に設置
    したオンライン密度計によってサンプリング計測し、設
    定配合と計測実配合との比較により前記セメント量およ
    び水の投入量のいずれかを補正するようにする請求項
    1、2いずれかに記載の機械攪拌式深層混合処理施工に
    おける固化材注入管理方法。
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