JP2000160361A - 放電による表面処理方法および放電による表面処理装置 - Google Patents

放電による表面処理方法および放電による表面処理装置

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JP2000160361A
JP2000160361A JP10339544A JP33954498A JP2000160361A JP 2000160361 A JP2000160361 A JP 2000160361A JP 10339544 A JP10339544 A JP 10339544A JP 33954498 A JP33954498 A JP 33954498A JP 2000160361 A JP2000160361 A JP 2000160361A
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gas
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JP10339544A
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English (en)
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Hidetaka Miyake
英孝 三宅
Tatsushi Sato
達志 佐藤
Akihiro Goto
昭弘 後藤
Naotake Mori
尚武 毛利
Hideaki Yoshida
秀明 吉田
Katsushi Furuya
克司 古谷
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被処理材表面に面粗さの良好な緻密な改質層
を形成する。 【解決手段】 改質材料または改質材料の元となる材料
からなる電極2と被処理材1とを加工液中に設置し、上
記電極2と上記被処理材1との間に電圧を印加して液中
放電を発生させることにより上記被処理材表面に改質膜
22を形成する際に、上記電極2と上記被処理材1との
間を、気体と液体とが混在する気泡混入雰囲気状態とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、改質材料または改
質材料の元となる材料からなる電極と被処理材とを加工
液中に設置し、上記電極と上記被処理材との間に電圧を
印加して液中放電を発生させることにより上記被処理材
表面に品質の高い改質膜を形成する表面処理方法、およ
びこれを実施する表面処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液中放電によって金属材料等の表面をコ
ーティングして、耐食性、耐磨耗性を与える技術は、例
えば特開平5−148615号公報等により既に特許出
願され公知となっている。その技術の骨子は次のとおり
である。WCとCoの粉末を混合して圧縮成形した電極
で液中放電を行うことにより電極材料をワークに堆積さ
せる。この後、別の電極(例えば、銅電極、グラファイ
ト電極)によって再溶融放電加工を行い、より高い硬度
と高い密着力を得る。
【0003】以下、従来技術について図7を用いて説明
する。図7(A)において、WC−Co(タングステン
カーバイド−コバルト)の混合圧粉体電極17を用い
て、被処理材料(母材S50C)1に液中で放電加工を
行い、電極材料を堆積させる(1次加工)。次いで図7
(B)に示すように、銅電極のようなそれほど消耗しな
い電極18によって再溶融加工(2次加工)を行う。1
次加工の堆積のままでは、組織は硬度もHv=1410
程度であり、また空洞も多かったが、2次加工の再溶融
加工によって被覆層22の空洞が無くなり、硬度もHv
=1750と向上する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の放電による表面
処理方法は以上のようにしてなされており、このような
方法では、被覆層22の硬度を向上させる一方で、その
面粗さは約10μmになる。これは加工液中で放電する
場合の面粗さの限界であり、これよりも小さな面粗さを
得ることは困難であった。すなわち、放電による加工液
の気化爆発のために生成する改質層の一部が除去され、
その面粗さが荒くなる。また、約10μmの面粗さは生
成される改質層の厚さが十数μmの場合であり、改質層
厚さが厚くなると面粗さはさらに増大する。一方、気中
放電による改質膜形成では、加工液の気化爆発が無いた
め溶融した改質層が飛散することがなく、改質層表面が
平坦になる利点がある。しかし、気中放電加工は液中放
電加工と比べ、放電の極間距離が狭くなるため短絡が生
じ易く、加工が不安定となり、ひいては、生成される改
質層の面粗さが悪化するという問題があった。
【0005】従来の放電による表面処理は、上記のよう
に加工プロセスの限界から面粗さの細かい改質層が得ら
れないという問題があった。
【0006】本発明は、上記のような課題を解消するた
めになされたものであり、気中及び液中放電のそれぞれ
の長所、すなわち、液中放電の効果で極間距離を広め安
定した加工を行うとともに、気中放電の効果で気化爆発
力を抑えて除去加工を抑制することにより生成する改質
層を厚くさせる。これにより、生成する改質層の厚さに
関係なく、面粗さの良好な緻密な改質層を形成すること
ができる表面処理方法、および表面処理装置を提供する
ことを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の方法に
よる表面処理方法は、改質材料または改質材料の元とな
る材料からなる電極と被処理材とを加工液中に設置し、
上記電極と上記被処理材との間に電圧を印加して液中放
電を発生させることにより上記被処理材表面に改質膜を
形成する際に、上記電極と上記被処理材との間を、気体
と液体とが混在する気泡混入雰囲気状態とするものであ
る。
【0008】また、この発明の第2の方法による表面処
理方法は、第1の方法において、加工液が非イオン性の
界面活性剤を添加した脱イオン水であるものである。
【0009】また、この発明の第1の構成による表面処
理装置は、改質材料または改質材料の元となる材料から
なる電極と被処理材とを加工液中に設置し、上記電極と
上記被処理材との間に電圧を印加して液中放電を発生さ
せることにより上記被処理材表面に改質膜を形成するも
のにおいて、上記加工液中に気体を供給する気体供給装
置、および上記加工液と供給された上記気体とを混合す
る撹拌装置を備えたものである。
【0010】また、この発明の第2の構成による表面処
理装置は、改質材料または改質材料の元となる材料から
なる電極と被処理材とを加工液中に設置し、上記電極と
上記被処理材との間に電圧を印加して液中放電を発生さ
せることにより上記被処理材表面に改質膜を形成するも
のにおいて、上記加工液中に気体を供給する気体供給装
置、および上記加工液を冷却する加工液冷却装置を備え
たものである。
【0011】また、この発明の第3の構成による表面処
理装置は、改質材料または改質材料の元となる材料から
なる電極と被処理材とを加工液中に設置し、上記電極と
上記被処理材との間に電圧を印加して液中放電を発生さ
せることにより上記被処理材表面に改質膜を形成するも
のにおいて、上記電極部より上記電極と上記被処理材と
の間に気体を供給する気体供給装置を備えたものであ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の
実施の形態1による表面処理方法を示す説明図である。
図において、1は導電性物質よりなる被処理材である。
2は例えば、水素化チタン、バナジュウムカーバイド、
グラファイト、タングステンカーバイド、チタンカーバ
イド、コバルト、あるいはそれらを混合して成形した電
極であり、改質材料あるいは改質材料の元となる材料に
より構成されている。このような被処理材1および電極
2を放電加工液中に設置し、上記放電加工液中で電極2
と被処理材1の表面との間で放電加工を行う。22は放
電加工により被処理材1上に堆積した電極材料物質の被
覆層(以下、改質層という)である。この改質層22は
電極2を構成する改質材料あるいは改質材料の元となる
材料と被処理材とが溶融した後、凝固あるいは焼結する
ことにより構成される。放電を繰り返すことにより改質
層22の上にさらに改質物質を堆積させることができ、
改質層22の厚さを厚くすることができる。しかし、被
処理材1と電極2との極間が加工液で満たされた状態の
場合、加工液の気化爆発により被処理材2に堆積した改
質層22を除去する圧力が作用するため、改質層22の
表面を除去加工しつつ、改質物質を堆積する処理が進行
することになる。したがって、改質層22の表面は荒れ
ていく。
【0013】一方、図1に示すように、被処理材1と電
極2との極間に加工液と気体が混合する状態、すなわ
ち、気泡203が混入した状態の場合、放電加工液の気
化爆発は周囲の気泡203によって緩和されるために、
被処理材2に堆積した改質層22に除去圧力が作用しな
くなる。このプロセスを図1により詳しく説明する。図
1(A)において、被処理材1と電極2との間で放電が
生じると、アーク柱25の電極側では電極材料が溶融し
た電極溶融部26が生成される。一方、アーク柱25の
被処理材側では改質層溶融部27が形成される。このと
き周囲に気泡が存在しない場合、アーク柱25の熱で極
間の加工液が気化爆発して圧力を発生する。この圧力に
より改質層溶融部27が吹き飛ばされ、空洞状態のとこ
ろへ電極側から溶融した電極材料が飛来して付着し、堆
積していく。しかし、極間に気泡が混在していると、放
電加工液の気化爆発による圧力は気中放電に類似した状
態となり、爆発による圧力が周囲の気泡へ抜けてしま
い、改質層溶融部27に作用しなくなる。したがって、
改質層溶融部27は除去されず、その表面が荒れること
はなく、面粗さの良好な改質層22が生成されていく。
また、溶融した電極材料は、図1(B)に示すように、
改質層22が溶融した改質層溶融部27に付着するた
め、空洞状態の改質層のところへ付着する場合に比べ
て、改質物質間の隙間が大幅に減少し、改質層22は緻
密な状態で堆積していく。
【0014】なお、放電加工液に混入する気泡203に
はアルゴンや窒素などを使用する。また、放電加工液は
一般に油性のものが使用されるが、この放電加工液に水
系のものを使用することも可能である。このとき、脱イ
オン水を使用するが、脱イオン水は気泡混入が困難とな
る。そこで、脱イオン水に非イオン性の界面活性剤を添
加すれば、気泡が混入しやすくなり、かつ、導電率が増
大しない水系の加工液が得られる。例えば、非イオン界
面活性剤(エマルゲン104)と脱イオン水を混合した
液体10vol%濃度純水を混合した水系加工液では電
解を生じることなく、安定した放電を得ることができ
る。
【0015】図2および図3は放電による表面加工にお
いて、1発の放電により形成された放電痕を示す電子顕
微鏡写真である。図2は極間に気泡を混入させない状態
の加工液中で放電による表面加工を行った場合の放電痕
であり、図3は極間にアルゴンガスを混入して極間を気
泡混入雰囲気とした状態で放電による表面加工を行った
場合の放電痕である。気泡を混入しない場合の図2で
は、その放電痕は中心部分が加工されたクレータ状を呈
しているのに対して、気泡を混入した場合の図3では、
その放電痕は除去された部分がなく、滑らかな状態が得
られる。これらの図より、極間に気泡203を混入する
ことにより生成される改質層22の面粗さが改善される
ことがわかる。
【0016】図4はこの発明の実施の形態1による表面
処理装置を示す構成図である。図において、1は被処理
材であり、加工槽11内に載置されている。2は上述し
た電極であり、例えば、タングステンカーバイトとコバ
ルトあるいはチタンカーバイドとコバルトを混合したも
のなどで構成されている。3は電極2を保持する保持装
置、4はモータ7に連結された回転軸5を介して保持装
置3を回転させると共に、Z軸駆動機構8により矢印Z
方向にスライド(サーボ)させる主軸である。12は放
電加工液であり、上記被処理材1、電極2はこの放電加
工液中に配置されている。13は被処理材1と電極2と
の間に放電を発生させるための電源装置である。
【0017】201は気体を放電加工液中に混入させる
撹拌装置であり、放電加工液12を撹拌するための羽を
もち、その羽は放電加工液中に配置されており、アルゴ
ンや窒素などのガスを放電加工液12中に供給する気体
供給装置202から供給される気体が撹拌装置201の
撹拌部に供給されるように配置される。23は気体供給
装置202から供給された気泡(撹拌前の気泡)、24
は撹拌装置201で細かくされた気泡(撹拌後の気泡)
である。
【0018】なお、上記加水槽11はXおよびYテーブ
ル101、102に載置され、各々X軸駆動機構9、Y
軸駆動機構10により、X軸およびY軸の方向に移動
し、加工槽11を介して、非処理材1がX軸およびY軸
方向に移動可能である。14は制御装置であり、メモリ
やCPUを備え、電極2の位置を制御する。16は被処
理材1と電極2との間の極間距離を検出する極間検出回
路であり、極間距離の検出信号を制御装置14へ送る。
制御装置14は上記検出信号を受け、Z軸駆動機構8へ
送り、被処理材1と電極2との間の極間距離を所定値
(例えば100μm)に制御する。
【0019】次に、以上のように構成された放電による
表面処理装置の動作について説明する。気体供給装置2
02から例えば、アルゴンガスを放電加工液中の撹拌装
置201へ供給する。このとき、気体の供給量は気体供
給装置202の調整弁(図示せず)により適切に調整さ
れる。撹拌装置201はその羽を回転させることにより
放電加工液12と供給された気体とを撹拌し、放電加工
液中に直径10〜20μm程度の微小な気体が混入した
クリーム状の気泡混入加工液を生成する。この気泡混入
加工液を被処理材1と電極2との間隙に供給し、極間を
気泡混入雰囲気とする。Z軸駆動機構8によって電極2
の被処理材1との対向面が所定の極間距離となるように
電極2をZ方向にサーボおよびZ方向の軸を中心に回転
させることにより電極2の位置を制御する。その後、気
泡混入加工液中において、電極2と被処理材1との間に
電源装置13より電力を供給して両者間に放電を発生さ
せ、電極2が対向する被処理材1表面に対して改質層2
2を形成する。
【0020】以上のように、本実施の形態による表面処
理方法および表面処理装置においては、放電雰囲気を気
泡混入加工液で満たされた状態にして放電による表面処
理を行う。これにより、放電加工液が放電の熱により急
激に上昇して気化する際に発生する圧力が周囲の気泡に
より緩和されるので、既に形成された改質層は除去され
ることなく再び溶融するだけで、その溶融状態の改質層
に対して、さらに改質物質を堆積させることができるた
め、改質層の面粗さを増大させることなく、緻密な改質
層を形成することができる。
【0021】実施の形態2.図5はこの発明の実施の形
態2による表面処理装置を示す構成図である。図におい
て、図4と同一符号は同一または相当部分を示す。30
1は放電加工液12を冷却する加工液冷却装置であり、
放電加工液中に配置される。202は気体供給装置であ
り、その気体の供給口は放電加工液中に配置されてい
る。
【0022】次に、以上のように構成された表面処理装
置の動作について説明する。気体供給装置202から例
えば、アルゴンガスを放電加工液12中へ供給する。こ
のとき放電加工液12の温度が高いと放電加工液中に溶
解可能な気体濃度が低くなるために放電加工液12を加
工液冷却装置301により冷却し、気体供給装置202
から供給される気体の放電加工液中における溶解度をあ
げる。このようにして気体溶解濃度を高くした放電加工
液で被処理材1と電極2との間隙を満たす。Z軸駆動機
構8によって電極2の被処理材1との対向面が所定の極
間距離となるように、電極2をZ方向にサーボ、および
Z方向の軸を中心に回転させ、電極2の位置を制御す
る。その後、上記放電加工液中において、電極2と被処
理材1との間に電源装置13より電力を供給して両者間
に放電を発生させ、電極2が対向する被処理材1表面に
対して改質層22を形成する。
【0023】本実施の形態2による表面処理装置におい
ては、気体溶解度を高くした放電加工液で放電雰囲気を
満たされた状態にする。この状態は、放電加工液中に溶
解している気体がわずかな温度上昇により気化する状態
であるため、容易に極間に気泡を発生させることが可能
となり、気泡混入加工液の状態になる。即ち、電極2と
被処理材1との間で放電が発生した瞬間に放電加工液中
の溶解している気体が気化し、極間は気泡混入雰囲気と
なり、放電加工液の気化爆発による除去圧力は周囲に発
生した気泡により緩和され、既に形成された改質層22
は除去されることなく再び溶融するだけで、その溶融状
態の改質層22に対してさらに改質物質を堆積させるこ
とができるため、改質層の面粗さを増大させることな
く、緻密な改質層を形成することができる。
【0024】実施の形態3.図6はこの発明の実施の形
態3による表面処理装置を示す構成図である。図におい
て、図4と同一符号は同一または相当部分を示す。20
2は気体供給装置であり、その気体の供給口は電極2に
接続されている。電極との接続部では例えば図6に示す
ような穴が開けられている。さらに電極2には被処理材
1との対向面に直径数十〜数百μmの多数の穴があけら
れており、これらの穴は気体供給装置202の電極との
接続部に設けられた穴とつながっている。
【0025】次に、上記のように構成された表面処理装
置の動作について説明する。気体供給装置202から例
えば、アルゴンガスを電極2へ供給する。すると供給さ
れたアルゴンガスは電極内部に加工された微細穴を通っ
て被処理材1との対向面から排出される。この状態でZ
軸駆動機構8によって電極2と被処理材1との対向面が
所定の放電間隙となるように電極2をZ方向にサーボお
よびZ方向の軸を中心に回転させることにより電極2の
位置を制御する。このとき極間は電極2から噴出する気
体によって放電加工液中に微小な気泡が混入した気泡混
入加工液で満たされた状態となる。その後、気泡混入加
工液中において、電極2と被処理材1との間に電源装置
13より電力を供給して両者間に放電を発生させ、電極
2が対向する被処理材1表面に対して改質層22を形成
する。
【0026】本実施の形態3による表面処理装置におい
ては、電極2の被処理材1との対向面から気体を直接噴
出することにより、極間が気泡混入加工液で満たされた
状態にする。これにより、放電加工液の気化爆発による
除去圧力は電極から噴出する気泡により緩和され、既に
形成された改質層22は除去されることなく再び溶融す
るだけで、その溶融状態の改質層22に対してさらに改
質物質を堆積させることができるため、改質層の面粗さ
を増大させることなく、緻密な改質層を形成することが
できる。
【0027】
【発明の効果】この発明の第1の方法による表面処理方
法によれば、改質材料または改質材料の元となる材料か
らなる電極と被処理材とを加工液中に設置し、上記電極
と上記被処理材との間に電圧を印加して液中放電を発生
させることにより上記被処理材表面に改質膜を形成する
際に、上記電極と上記被処理材との間を、気体と液体と
が混在する気泡混入雰囲気状態としたので、加工液の気
化爆発による除去圧力の発生が抑制され、面粗さの良好
な緻密な改質層を形成することができる。
【0028】この発明の第2の方法による表面処理方法
によれば、第1の方法において、加工液を非イオン性の
界面活性剤を添加した脱イオン水としたので、放電が安
定して繰り返され、面粗さの良好な緻密な改質層を形成
することができる。
【0029】この発明の第1の構成による表面処理装置
によれば、改質材料または改質材料の元となる材料から
なる電極と被処理材とを加工液中に設置し、上記電極と
上記被処理材との間に電圧を印加して液中放電を発生さ
せることにより上記被処理材表面に改質膜を形成するも
のにおいて、上記加工液中に気体を供給する気体供給装
置、および上記加工液と供給された上記気体とを混合す
る撹拌装置を備えたので、電極と被処理材との間を、気
体と液体とが混在する気泡混入雰囲気状態とすることが
可能となり、被処理材表面に、面粗さの良好な緻密な改
質層を形成することができる。
【0030】この発明の第2の構成による表面処理装置
によれば、改質材料または改質材料の元となる材料から
なる電極と被処理材とを加工液中に設置し、上記電極と
上記被処理材との間に電圧を印加して液中放電を発生さ
せることにより上記被処理材表面に改質膜を形成するも
のにおいて、上記加工液中に気体を供給する気体供給装
置、および上記加工液を冷却する加工液冷却装置を備え
たので、電極と被処理材との間を、気体と液体とが混在
する気泡混入雰囲気状態とすることが可能となり、面粗
さの良好な緻密な改質層を形成することができる。
【0031】この発明の第3の構成による表面処理装置
によれば、、改質材料または改質材料の元となる材料か
らなる電極と被処理材とを加工液中に設置し、上記電極
と上記被処理材との間に電圧を印加して液中放電を発生
させることにより上記被処理材表面に改質膜を形成する
ものにおいて、上記電極部より上記電極と上記被処理材
との間に気体を供給する気体供給装置を備えたので、電
極と被処理材との間を、気体と液体とが混在する気泡混
入雰囲気状態とすることが可能となり、面粗さの良好な
緻密な改質層を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による表面処理方法
を示す説明図である。
【図2】 この発明の従来の方法による表面処理によっ
て形成された放電痕を示す電子顕微鏡写真である。
【図3】 この発明の実施の形態1による表面処理によ
って形成された放電痕を示す電子顕微鏡写真である。
【図4】 この発明の実施の形態1による表面処理装置
を示す構成図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による表面処理装置
を示す構成図である。
【図6】 この発明の実施の形態3による表面処理装置
を示す構成図である。
【図7】 従来の放電による表面処理方法を示す説明図
である。
【符号の説明】
1 被処理材、2 電極、3 保持装置、4 主軸、5
回転軸、7 モータ、8 Z軸駆動機構、9 X軸駆
動機構、10 Y軸駆動機構、11 加工槽、12 放
電加工液、13 電源装置、14 制御回路、16 極
間検出回路、17 混合圧粉体電極、18 電極(銅電
極)、22 改質層、23 気体供給装置から供給され
た気泡(撹拌前の気泡)、24 撹拌装置で細かくされ
た気泡(撹拌後の気泡)、25 アーク柱、26 電極
溶融部、27 改質層溶融部、101 Xテーブル、1
02 Yテーブル、201 撹拌装置、202 気体供
給装置、203 気泡、301 加工液冷却装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 達志 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 後藤 昭弘 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 毛利 尚武 愛知県名古屋市天白区八事石坂661−51 (72)発明者 吉田 秀明 愛知県名古屋市天白区久方2−2 豊田工 業大学第2久方寮401 (72)発明者 古谷 克司 愛知県名古屋市天白区天白町島田黒石3837 −3−23 Fターム(参考) 3C059 AA01 AB01 DC00 EA00 EA02 EC05 EC08 HA03 4K044 CA34 CA36 CA62 CA71

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 改質材料または改質材料の元となる材料
    からなる電極と被処理材とを加工液中に設置し、上記電
    極と上記被処理材との間に電圧を印加して液中放電を発
    生させることにより上記被処理材表面に改質膜を形成す
    る際に、上記電極と上記被処理材との間を、気体と液体
    とが混在する気泡混入雰囲気状態としたことを特徴とす
    る放電による表面処理方法。
  2. 【請求項2】 加工液は、非イオン性の界面活性剤を添
    加した脱イオン水であることを特徴とする請求項1記載
    の放電による表面処理方法。
  3. 【請求項3】 改質材料または改質材料の元となる材料
    からなる電極と被処理材とを加工液中に設置し、上記電
    極と上記被処理材との間に電圧を印加して液中放電を発
    生させることにより上記被処理材表面に改質膜を形成す
    るものにおいて、上記加工液中に気体を供給する気体供
    給装置、および上記加工液と供給された上記気体とを混
    合する撹拌装置を備えたことを特徴とする放電による表
    面処理装置。
  4. 【請求項4】 改質材料または改質材料の元となる材料
    からなる電極と被処理材とを加工液中に設置し、上記電
    極と上記被処理材との間に電圧を印加して液中放電を発
    生させることにより上記被処理材表面に改質膜を形成す
    るものにおいて、上記加工液中に気体を供給する気体供
    給装置、および上記加工液を冷却する加工液冷却装置を
    備えたことを特徴とする放電による表面処理装置。
  5. 【請求項5】 改質材料または改質材料の元となる材料
    からなる電極と被処理材とを加工液中に設置し、上記電
    極と上記被処理材との間に電圧を印加して液中放電を発
    生させることにより上記被処理材表面に改質膜を形成す
    るものにおいて、上記電極部より上記電極と上記被処理
    材との間に気体を供給する気体供給装置を備えたことを
    特徴とする放電による表面処理装置。
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