JP2000160025A - 硬化性樹脂組成物および硬化樹脂 - Google Patents

硬化性樹脂組成物および硬化樹脂

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JP2000160025A JP10335211A JP33521198A JP2000160025A JP 2000160025 A JP2000160025 A JP 2000160025A JP 10335211 A JP10335211 A JP 10335211A JP 33521198 A JP33521198 A JP 33521198A JP 2000160025 A JP2000160025 A JP 2000160025A
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好次 森田
Hiroshi Ueki
浩 植木
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貴之 麻生
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晴彦 古川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬化前は流動性や成形性に優れ、硬化後は耐
湿性に優れた硬化樹脂となる硬化性樹脂組成物および該
組成物を硬化させて得られる撥水性、耐湿性に優れた硬
化樹脂を提供する。 【解決手段】 (A)硬化性樹脂と、(B)一般式: 【化1】 (式中、Xはラジカル重合可能な有機基であり、Rは水
素原子または非置換の1価炭化水素基であり、R'は炭
素原子数1〜10のアルキル基であり、aは2または3
である。)で表わされる有機ケイ素化合物(B−a)と
ビニル系モノマー(B−b)の重合体[(B−a):
(B−b)の比率は、重量比で100:0〜0.1:9
9.9の範囲内である。]からなり、(B)成分の25
℃における粘度が100〜1000万mPa・sである
ことを特徴とする硬化性樹脂組成物および該硬化性樹脂
組成物を硬化させて得られる硬化樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は硬化性樹脂組成物お
よび硬化樹脂に関し、詳しくは、流動性や成形性に優れ
た硬化性樹脂組成物および該組成物を硬化させて得られ
る撥水性や耐湿性に優れた硬化樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】硬化性樹脂組成物は誘電特性、体積抵抗
率、絶縁破壊強度などの電気特性の他、曲げ強度や衝撃
強度などの機械的特性に優れているため、あらゆる産業
で使用されている。しかし、このような硬化性樹脂組成
物をコーティング剤や接着剤として使用した場合に、そ
の塗布性や流動性、さらには撥水性などが十分でなく、
均一な耐湿性の硬化皮膜を得ることは困難であった。ま
た、電気部品や電子素子の封止材として使用した場合に
は流動性や充填性が十分でなく、さらに得られた硬化樹
脂の耐湿性が十分でないため、封止された電気部品中や
電子素子間に隙間が発生して湿気が進入し、その結果、
電気・電子部品の信頼性が低下するという問題点があっ
た。
【0003】一方、硬化性樹脂組成物の流動性を向上さ
せるために、ポリエーテル変性シリコーンやエポキシ基
を含有するポリエーテル変性シリコーンを配合した硬化
性樹脂組成物(特開昭60−13841号公報、特開昭
62−68847号公報参照)や、高分子量のオルガノ
ポリシロキサンとアクリル系モノマーとの共重合体を配
合した硬化性樹脂組成物(特開平2−225509号公
報、特開平3−54212号公報、特開平3−9771
9号公報、特開平4−33914号公報、特開平5−2
71518号公報、特開平5−295235号公報、特
開平5−301931号公報、特開平7−206949
号公報、特開平9−316299号公報参照)が提案さ
れている。また、ビニル系モノマーとメタアクリロキシ
プロピル基含有シリコーンオリゴマーとの共重合体を、
シリコーンゴム粒子の分散向上剤として配合したエポキ
シ樹脂組成物(特開昭63−228649号公報参照)
も提案されている。
【0004】しかし、ポリエーテル変性シリコーンを配
合してなる樹脂組成物は耐湿性に劣るという欠点があっ
た。また、従来使用されているシリコーンとアクリル系
モノマーの共重合体は固体状であるために作業性が低
く、さらにこれを配合した硬化性樹脂組成物は成形性や
耐湿性が不十分であるという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは上記問題
点を解決するために鋭意努力した結果、本発明に到達し
た。
【0006】すなわち、本発明の目的は、硬化前は流動
性や成形性に優れ、硬化後は耐湿性に優れた硬化樹脂と
なる硬化性樹脂組成物および該組成物を硬化させて得ら
れる撥水性、耐湿性に優れた硬化樹脂を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)硬化性
樹脂と、(B)一般式:
【化3】 (式中、Xはラジカル重合可能な有機基であり、Rは水
素原子または非置換の1価炭化水素基であり、R'は炭
素原子数1〜10のアルキル基であり、aは2または3
である。)で表わされる有機ケイ素化合物(B−a)と
ビニル系モノマー(B−b)の重合体[(B−a):
(B−b)の比率は、重量比で100:0〜0.1:9
9.9の範囲内である。]からなり、(B)成分の25
℃における粘度が100〜1000万mPa・sである
ことを特徴とする硬化性樹脂組成物、および、該硬化性
樹脂組成物を硬化させて得られる硬化樹脂に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0009】(A)成分は本発明組成物の主成分であ
り、従来公知の硬化性有機樹脂を使用することができ
る。具体的には、フェノール樹脂,ホルムアルデヒド樹
脂,キシレン樹脂,キシレン−ホルムアルデヒド樹脂,
ケトン−ホルムアルデヒド樹脂,フラン樹脂,尿素樹
脂,イミド樹脂,メラミン樹脂,アルキッド樹脂,不飽
和ポリエステル樹脂,アニリン樹脂,スルホン−アミド
樹脂,シリコーン樹脂,エポキシ樹脂およびこれらの共
重合体樹脂が例示される。これらの樹脂の1種もしくは
2種以上を組み合わせて使用することができる。これら
の中でも、特に、エポキシ樹脂,フェノール樹脂,イミ
ド樹脂またはシリコーン-エポキシ樹脂であることが好
ましい。エポキシ樹脂としては、グリシジル基や脂乾式
エポキシ基をもつ化合物であればよく、o−クレゾール
ノボラック型エポキシ樹脂,ビフェニル型エポキシ樹
脂,ビスフェノ−ルA型エポキシ樹脂,ビスフェノール
F型エポキシ樹脂,ジシクロペンタジエン型エポキシ樹
脂,ナフタレン型エポキシ樹脂,アントラセン型エポキ
シ樹脂,ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂,ポリビ
ニルフェノール型エポキシ樹脂,ジフェニルメタン型エ
ポキシ樹脂,ジフェニルサルホン型エポキシ樹脂,トリ
フェノールアルカン型エポキシ樹脂,クレゾール・ナフ
トール共縮合型エポキシ樹脂,ビスフェニルエチレン型
エポキシ樹脂,フルオレン型エポキシ樹脂,スチルベン
型エポキシ樹脂,スピロクマロン型エポキシ樹脂,ノル
ボルネン型エポキシ樹脂,ハロゲン化エポキシ樹脂,イ
ミド基含有エポキシ樹脂,マレイミド基含有エポキシ樹
脂,アリル基変性エポキシ樹脂を例示することができ
る。フェノ−ル樹脂としては、ポリビニルフェノール
型,フェノールノボラック型,ナフトール型,テルペン
型,フェノールジシクロペンタジエン型,フェノールア
ラルキル型,ナフトールアラルキル型,トリフェノール
アルカン型,ジシクロペンタジエン型,クレゾール・ナ
フトール共縮合型,キシレン・ナフトール共縮合型を例
示することができる。またこの(A)成分には、撥水性
や低応力化の向上のために、シランやポリアルキルシロ
キサン、あるいはフルオロアルキル基が化学結合した前
記の樹脂を配合することもできる。このような(A)成
分の硬化手段は特に限定されず、熱により硬化する熱硬
化性樹脂,紫外線または放射線等の高エネルギー線によ
り硬化する高エネルギー線硬化性樹脂,湿気により硬化
する湿気硬化性樹脂,2液混合により硬化する縮合型硬
化性樹脂や付加型硬化性樹脂が挙げられる。また、この
(A)成分の25℃における性状は、液状または固体状
のいずれの状態であってもよい。
【0010】(A)成分には、前記した硬化性樹脂以外
の成分として、硬化剤,硬化促進剤,充填剤,光増感
剤,高級脂肪酸金属塩,エステル系ワックス,可塑剤等
を配合することができる。硬化剤として具体的には、カ
ルボン酸やスルホン酸等の有機酸およびその無水物,有
機ヒドロキシ化合物,シラノール基、アルコキシ基また
はハロゲノ基を有する有機ケイ素化合物,一級または二
級のアミノ化合物を例示することができ、これらの一種
または二種以上を組み合わせて使用することができる。
硬化促進剤として具体的には、三級アミン化合物,アル
ミニウムやジルコニウム等の有機金属化合物,ホスフィ
ン等の有機リン化合物,異環型アミン化合物,ホウ素錯
化合物,有機アンモニウム塩,有機スルホニウム塩,有
機過酸化物、ヒドロシリル化用触媒が例示される。充填
剤として具体的には、ガラス繊維,石綿,アルミナ繊
維,アルミナとシリカを成分とするセラミック繊維,ボ
ロン繊維,ジルコニア繊維,炭化ケイ素繊維,金属繊
維,ポリエステル繊維,アラミド繊維,ナイロン繊維,
フェノール繊維,天然の動植物繊維等の繊維状充填剤,
溶融シリカ,沈澱シリカ,ヒュームドシリカ,焼成シリ
カ,酸化亜鉛,焼成クレイ,カーボンブラック,ガラス
ビーズ,アルミナ,タルク,炭酸カルシウム,クレイ,
水酸化アルミニウム,硫酸バリウム,二酸化チタン,窒
化アルミニウム,炭化ケイ素,酸化マグネシウム,酸化
ベリリウム,カオリン,雲母,ジルコニア等の粉粒体状
充填剤およびこれらの混合物が例示される。
【0011】(B)成分は、本発明組成物の流動性およ
び硬化後の樹脂の耐湿性を向上させるための成分であ
り、上記一般式で表わされる有機ケイ素化合物(B−
a)とビニル系モノマー(B−b)との共重合体、また
は、該有機ケイ素化合物(B−a)のみの単独重合体で
ある。
【0012】(B)成分に使用される有機ケイ素化合物
(B−a)は、一般式:
【化4】 で表わされる。上式中、Xはラジカル重合可能な有機基
であり、ラジカル付加反応により重合可能な有機基であ
ればよいが、具体的には、一般式:
【化5】 で示される(メタ)アクリル基含有有機基や、一般式:
【化6】 で示されるスチリル基含有有機基または炭素原子数2〜
10のアルケニル基が挙げられる。上式中、R1および
3は水素原子またはメチル基であり、R2およびR5
炭素原子数1〜10のアルキレン基あるいは芳香族含有
炭化水素基であり、R4は炭素原子数1〜10のアルキ
ル基である。bは0〜4の整数であり、cは0または1
である。このようなラジカル重合可能な有機基として
は、例えば、アクリロキシメチル基,3−アクリロキシ
プロピル基,メタクリロキシメチル基,3−メタクリロ
キシプロピル基,4−ビニルフェニル基,3−ビニルフ
ェニル基,4−(2−プロペニル)フェニル基,3−
(2−プロペニル)フェニル基,2−(4−ビニルフェ
ニル)エチル基,2−(3−ビニルフェニル)エチル
基,ビニル基,アリル基,メタリル基,5−ヘキセニル
基が挙げられる。Rは水素原子または非置換の1価炭化
水素基であり、具体的には、メチル基,エチル基,プロ
ピル基,ブチル基,ペンチル基,イソプロピル基,イソ
ブチル基,シクロペンチル基,シクロヘキシル基などの
アルキル基;ビニル基,アリル基,ヘキセニル基などの
アルケニル基;フェニル基,ナフチル基などのアリール
基;ベンジル基,1−フェニルエチル基などのアラルキ
ル基が例示される。これらの中でもメチル基が好まし
い。R'は炭素原子数1〜10のアルキル基であり、メ
チル基,エチル基,ブチル基,イソプロピル基が例示さ
れる。aは平均値として2または3となるような数であ
る。従ってこの有機ケイ素化合物(B−a)は、上記一
般式においてaが2である有機ケイ素化合物とaが3で
ある有機ケイ素化合物とを任意の比率で組み合わせた混
合物であってもよい。
【0013】このような有機ケイ素化合物(B−a)と
しては、下記式で示される化合物が例示される。下式
中、Meはメチル基を表している。 CH2=CHCOOC36Si(OSiMe33 CH2=CHC64Si(OSiMe33 CH2=CHC48Si(OSiMe33
【化7】
【化8】
【0014】この有機ケイ素化合物(B−a)は、例え
ば、特願平10−29297号公報で提案された方法に
よって製造することができる。即ち、ラジカル重合性基
を有するトリアルコキシシラン化合物とジシロキサン
を、カルボン酸および強酸の存在下で反応させて、該シ
ラン化合物中のアルコキシ基をジシロキサン中のシロキ
シ基で置換する方法によって製造することができる。
【0015】(B)成分を構成するもう一方の成分であ
るビニル系モノマー(B−b)は、ラジカル重合性のビ
ニル基を有するものであればよく、その種類等について
は特に限定されない。このビニル系モノマーとしては、
例えば、アクリル酸メチル,メタクリル酸メチル,アク
リル酸エチル,メタクリル酸エチル,アクリル酸n−プ
ロピル,メタクリル酸n−プロピル,アクリル酸イソプ
ロピル,メタクリル酸イソプロピルなどの低級アルキル
アクリレート;アクリル酸グリシジル,メタクリル酸グ
リシジル;アクリル酸n−ブチル,メタクリル酸n−ブ
チル,アクリル酸イソブチル,メタクリル酸イソブチ
ル,アクリル酸tert−ブチル,メタクリル酸ter
t−ブチル,アクリル酸n−ヘキシル,メタクリル酸n
−ヘキシル,アクリル酸シクロヘキシル,メタクリル酸
シクロヘキシル,アクリル酸2−エチルヘキシル,メタ
クリル酸2−エチルヘキシル,アクリル酸オクチル,メ
タクリル酸オクチル,アクリル酸ラウリル,メタクリル
酸ラウリル,アクリル酸ステアリル,メタクリル酸ステ
アリル等の高級アクリレート;酢酸ビニル,プロピオン
酸ビニルなどの低級脂肪酸ビニルエステル;酪酸ビニ
ル,カプロン酸ビニル,2−エチルヘキサン酸ビニル,
ラウリル酸ビニル,ステアリン酸ビニル等の高級脂肪酸
エステル;スチレン,ビニルトルエン,ベンジルアクリ
レート,ベンジルメタクリレート,フェノキシエチルア
クリレート,フェノキシエチルメタクリレート,ビニル
ピロリドン等の芳香族ビニル系単量体;アクリルアミ
ド,メタクリルアミド,N−メチロールアクリルアミ
ド,N−メチロールメタクリルアミド,N−メトキシメ
チルアクリルアミド,N−メトキシメチルメタクリルア
ミド,イソブトキシメトキシアクリルアミド,イソブト
キシメトキシメタクリルアミド,N,N−ジメチルアク
リルアミド,N,N−ジメチルメタクリルアミド等のア
ミド基含有ビニル系単量体;アクリル酸ヒドロキシエチ
ル,メタクリル酸ヒドロキシエチル,アクリル酸ヒドロ
キシプロピルアルコール,メタクリル酸ヒドロキシプロ
ピルアルコール等の水酸基含有ビニル系単量体;アクリ
ル酸,メタクリル酸,イタコン酸,クロトン酸,フマル
酸,マレイン酸等のカルボン酸含有ビニル系単量体;テ
トラヒドロフルフリルアクリレート,テトラヒドロフル
フリルメタクリレート,ブトキシエチルアクリレート,
ブトキシエチルメタクリレート,エトキシジエチレング
リコールアクリレート,エトキシジエチレングリコール
メタクリレート,ポリエチレングリコールアクリレー
ト,ポリエチレングリコールメタクリレート,ポリプロ
ピレングリコールモノアクリレート,ポリプロピレング
リコールモノメタクリレート,ヒドロキシブチルビニル
エーテル,セチルビニルエーテル,2−エチルヘキシル
ビニルエーテル等のエーテル結合含有ビニル系単量体;
アクリロキシプロピルトリメトキシシラン,メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン,片末端にアクリル基
またはメタクリル基を含有する分岐状あるいは直鎖状の
ポリジメチルシロキサン,片末端にスチリル基を含有す
るポリジメチルシロキサンなどの不飽和基含有シリコ−
ン化合物;ブタジエン;塩化ビニル;塩化ビニリデン;
アクリロニトリル,メタクリロニトリル;フマル酸ジブ
チル;無水マレイン酸;ドデシル無水コハク酸;アクリ
ルグリシジルエーテル,メタクリルグリシジルエーテ
ル:アクリル酸,メタクリル酸,イタコン酸,クロトン
酸,フマル酸,マレイン酸等のラジカル重合性不飽和カ
ルボン酸のアルカリ金属塩,アンモニウム塩,有機アミ
ン塩;スチレンスルホン酸のようなスルホン酸基を有す
るラジカル重合性不飽和単量体,およびそれらのアルカ
リ金属塩,アンモニウム塩,有機アミン塩;2−ヒドロ
キシ−3−メタクリルオキシプロピルトリメチルアンモ
ニウムクロライドのようなメタクリル酸から誘導される
4級アンモニウム塩,メタクリル酸ジエチルアミンエス
テルのような3級アミン基を有するアルコールのメタク
リル酸エステル,およびそれらの4級アンモニウム塩が
例示される。これらの中でも、エポキシ基,カルボキシ
基,アミノ基,メルカプト基,アルコール基,ポリエー
テル基などの(A)成分の樹脂に対して反応性あるいは
親和性のある官能基を有するビニル系モノマーを(B−
b)成分の一部として含有することが好ましい。さらに
好ましくは、グリシドキシプロピルメタクリレートであ
る。
【0016】またこのビニル系モノマー(B−b)とし
て、多官能ビニル系単量体も使用することができる。例
えば、トリメチロールプロパントリアクリレート,トリ
メチロールプロパントリメタクリレート,ペンタエリス
リトールトリアクリレート,ペンタエリスリトールトリ
メタクリレート,エチレングリコールジアクリレート,
エチレングリコールジメタクリレート,テトラエチレン
グリコールジアクリレート,テトラエチレングリコール
ジメタクリレート,ポリエチレングリコールジアクリレ
ート,ポリエチレングリコールジメタクリレート,1,
4−ブタンジオールジアクリレート,1,4−ブタンジ
オールジメタクリレート,1,6−ヘキサンジオールジ
アクリレート,1,6−ヘキサンジオールジメタクリレ
ート,ネオペンチルグリコールジアクリレート,ネオペ
ンチルグリコールジメタクリレート,トリメチロールプ
ロパントリオキシエチルアクリレート,トリメチロール
プロパントリオキシエチルメタクリレート,トリス(2
−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジアクリレー
ト,トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート
ジメタクリレート,トリス(2−ヒドロキシエチル)イ
ソシアヌレートトリアクリレート,トリス(2−ヒドロ
キシエチル)イソシアヌレートトリメタクリレート,ビ
スフェノールAのエチレンオキサイドまたはプロピレン
オキサイドの付加体のジオールのジアクリレートやジメ
タクリレート,水添ビスフェノールAのエチレンオキサ
イドまたはプロピレンオキサイドの付加体のジオールの
ジアクリレートやジメタクリレート,トリエチレングリ
コールジビニルエーテル等のアクリロイル基もしくはメ
タクリロイル基含有単量体,両末端スチリル基封鎖ポリ
ジメチルシロキサンや両末端メタクリロキシプロピル基
封鎖ポリジメチルシロキサンなどの不飽和基含有シリコ
−ン化合物が例示される。
【0017】(B)成分において、上記(B−a)成分
と(B−b)成分の重合比率は、(B−a)成分と(B
−b)成分が重量比で、100:0〜0.1:99.9
となる範囲内であり、好ましくは99:1〜1:99と
なる範囲内である。尚、(B−a)成分と(B−b)成
分が100:0ということは、(B)成分が、上記一般
式で表される有機ケイ素化合物(B−a)のホモポリマ
ーであってもよいことを意味している。
【0018】(B)成分を製造するための重合方法とし
ては、ラジカル重合法やイオン重合法が使用されるが、
中でもラジカル重合法が好ましい。このラジカル重合に
おいては乳化重合法,懸濁重合法,塊状重合法,溶液重
合法があるが、溶液重合法が好適に使用される。この溶
液重合は、溶媒中で(B−a)成分のみ、あるいは、
(B−a)成分と(B−b)成分とをラジカル開始剤の
存在下、50〜150℃の温度条件下で3〜20時間反
応させることにより行われる。このとき重合反応の連鎖
移動剤として、メルカプト基含有有機基と加水分解性基
を含有するシラン化合物を、上記(B−a)成分と(B
−b)成分の合計100重量部に対して0.1〜10重
量部の範囲で添加するのが好ましい。このシラン化合物
としては、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン,3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等
のメルカプトプロピルアルコキシシランが好適に使用さ
れる。また、これ以外の連鎖移動剤として、2−メルカ
プトエタノール,ブチルメルカプタン,n−ドデシルメ
ルカプタン,メルカプトプロピル基を有するポリジメチ
ルシロキサン等のメルカプト化合物;塩化メチレン,ク
ロロホルム,四塩化炭素,臭化ブチル,3−クロロプロ
ピルトリメトキシシラン等のハロゲン化物を使用するこ
とができる。溶液重合に用いる溶媒としては、ヘキサ
ン,オクタン,デカン,シクロヘキサン等の脂肪族炭化
水素;ベンゼン,トルエン,キシレン等の芳香族炭化水
素;ジエチルエーテル,ジブチルエーテル,テトラヒド
ロフラン,ジオキサン等のエーテル類;アセトン,メチ
ルエチルケトン,メチルイソブチルケトン,ジイソブチ
ルケトン等のケトン類;酢酸メチル,酢酸エチル,酢酸
ブチル,酢酸イソブチル等のエステル類;メタノール,
エタノール,イソプロピルアルコール,ブタノール等の
アルコール類;オクタメチルシクロテトラシロキサン,
デカメチルシクロペンタシロキサン,ヘキサメチルジシ
ロキサン,オクタメチルトリシロキサン等のオルガノシ
ロキサンオリゴマーが例示される。ラジカル開始剤とし
ては、一般にラジカル重合法に使用される従来公知の化
合物が用いられ、具体的には、2,2'−アゾビス(イソ
ブチロニトリル),2,2'−アゾビス(2−メチルブチ
ロニトリル),2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)等のアゾビス系化合物;過酸化ベンゾイ
ル,過酸化ラウロイル,tert−ブチルパーオキシベ
ンゾエート,tert−ブチルパーオキシ−2−エチル
ヘキサノエート等の有機過酸化物が例示される。このラ
ジカル開始剤は1種を単独で使用してもよく、また2種
類以上を混合して使用してもよい。またその使用量は、
上記(B−a)成分と(B−b)成分の合計100重量
部に対して0.1〜5重量部の範囲であることが好まし
い。このようにして上記(B−a)成分と(B−b)成
分、好ましくはさらにメルカプト基含有有機基と加水分
解性基を含有するシラン化合物を配合してこれらを重合
した後、加熱下で減圧処理して、残存する未反応のビニ
ル系単量体を除去することが好ましい。
【0019】(B)成分は、配合のしやすさおよび流動
性向上効果の発現しやすさから、25℃における粘度が
100〜1000万mPa・sの液状であることが必要
であり、500〜1,000,000mPa・sの範囲
であることが好ましい。またその数平均分子量は、硬化
性樹脂の原料としての配合のしやすさから、500〜2
00,000の範囲であることが好ましく、さらに好ま
しくは1,000〜10,000の範囲である。
【0020】この(B)成分の配合量は、(A)成分1
00重量部に対して0.01〜100重量部の範囲であ
ることが好ましく、さらに好ましくは0.1〜50重量
部の範囲である。これは、(B)成分の配合量が(A)
成分100重量部に対して0.01重量部未満であると
硬化樹脂の接着性に効果が発現しにくく、また、100
重量部を超えると硬化後の樹脂の機械的強度が著しく低
下する恐れがあるためである。
【0021】本発明組成物には、その他の任意の成分と
して、各種のシランカップリング剤,チタン系カップリ
ング剤,光増感剤,高級脂肪酸金属塩,エステル系ワッ
クス,可塑剤,可撓性付与剤,充填剤,顔料や染料等を
配合することができる。可撓性付与剤としては、シリコ
ーンオイルが例示される。また、充填剤としては、ガラ
ス繊維,アルミナ繊維,アルミナとシリカを成分とする
セラミック繊維,ボロン繊維,ジルコニア繊維,炭化ケ
イ素繊維,金属繊維,ポリエステル繊維,アラミド繊
維,ナイロン繊維,フェノール繊維,天然の動植物繊維
等の繊維状充填剤,不定形や球状の溶融あるいは結晶性
シリカ,沈澱シリカ,ヒュームドシリカ,焼成シリカ,
酸化亜鉛,焼成クレイ,カーボンブラック,ガラスビー
ズ,アルミナ,タルク,炭酸カルシウム,クレイ,水酸
化アルミニウム,硫酸バリウム,二酸化チタン,窒化ア
ルミニウム,炭化ケイ素,酸化マグネシウム,酸化ベリ
リウム,カオリン,雲母,ジルコニア等の粉粒状充填剤
およびこれらの2種以上の混合物が例示される。
【0022】本発明の硬化性樹脂組成物は、前記(A)
成分と(B)成分を均一に混合することにより得られ
る。混合方法は特に限定されないが、具体的には、
(A)成分に直接(B)成分を配合する方法,(A)成
分の調製時に(B)成分を配合してプレミックスした
後、これに充填剤等の添加剤を配合する方法、(B)成
分に、(A)成分に配合される各種の添加剤を順次配合
する方法が例示される。このとき使用される混合装置は
特に限定されず、(A)成分が液状,固体状、粉状等の
種々の形態により選択されるが、具体的には、一軸また
は二軸の連続混合機,二本ロール,三本ロール,ロスミ
キサー,ニーダーミキサー,バンバリーミキサーが例示
される。
【0023】以上のような本発明の硬化性樹脂組成物
は、硬化前には流動性に優れるので、トランスファーモ
ールド,インジェクションモールド,ポッティング,キ
ャスティング,粉体塗装,浸漬塗布,滴下等の方法によ
り使用できるという利点を有する。さらに本発明組成物
は、硬化後は耐湿性に優れた硬化樹脂になるので、電気
部品・電子素子の封止剤や接着剤として有用である。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。な
お、実施例中、粘度の値は25℃において測定した値で
あり、Meはメチル基を表している。また、硬化性樹脂
組成物および硬化樹脂の諸特性として、スパイラルフロ
ーおよび吸水率を下記に示す方法により測定した。
【0025】○スパイラルフロー:EMMI規格に準じ
た方法により測定した。 ○吸水率 :5mm角×5mm厚みの硬化樹脂
の立方体を10個成形し、これを温度121℃、湿度1
00%の条件下にて12時間加湿した後、その重量増加
を測定することにより求めた。
【0026】
【参考例1】窒素置換した攪拌機付フラスコに、式:
【化9】 で示される有機ケイ素化合物29.6重量部、グリシジ
ルメタクリレート5.2重量部、n−ブチルアクリレ−
ト59.1重量部、3−メルカプトプロピルトリメトキ
シシラン4.9重量部およびトルエン100重量部を仕
込み、これらを混合した後、ラジカル重合開始剤[和光
純薬社製;商品名V-601]1.3重量部を添加して
混合した。この混合物を攪拌しながら80℃に昇温して
6時間保持したところ、得られた反応溶液は淡黄色であ
った。これを95℃まで加熱した後、10mmHgで3
0分間減圧してトルエンを除去した。ここで不揮発分に
よる計算値として、重合収率は95重量%以上であっ
た。このようにして得られた重合体(1)は25℃にお
ける粘度が8,700mPa・sの微黄色透明な液体であ
り、その屈折率は1.457であった。その特性を表1
に示した。
【0027】
【参考例2】窒素置換した攪拌機付フラスコに、式:
【化10】 で示される有機ケイ素化合物17.2重量部、グリシジ
ルメタクリレート5.8重量部、n−ブチルアクリレ−
ト69.3重量部、3−メルカプトプロピルトリメトキ
シシラン2.3重量部およびトルエン100重量部を仕
込み、これらを混合した後、ラジカル重合開始剤[和光
純薬社製;商品名V-601]2.4重量部を添加して
混合した。この混合物を攪拌しながら80℃に昇温して
6時間保持したところ、得られた反応溶液は淡黄色であ
った。これを95℃まで加熱した後、10mmHgで3
0分間減圧してトルエンを除去した。ここで不揮発分に
よる計算値として、重合収率は95重量%以上であっ
た。このようにして得られた重合体(2)は25℃にお
ける粘度が21,500mPa・sの淡黄色透明な液体で
あり、その屈折率は1.464であった。その特性を表
1に示した。
【0028】
【参考例3】窒素置換した攪拌機付フラスコに、式:
【化11】 で示される有機ケイ素化合物29.6重量部、グリシジ
ルメタクリレート5.2重量部、メチルメタクリレート
59.1重量部およびトルエン100重量部を仕込み、
これらを混合した後、ラジカル重合開始剤[和光純薬社
製;商品名V-601]1.0重量部を添加して混合し
た。この混合物を攪拌しながら80℃に昇温して6時間
保持したところ、得られた反応溶液は淡黄色であった。
これを冷却後、メタノールに投入して濾別することを3
回繰り返した後、100℃で10mmHgの条件の真空
乾燥オーブンで3時間処理してトルエンを除去した。こ
こで不揮発分による計算値として、重合収率は95重量
%以上であった。このようにして得られた重合体(3)
は微黄色透明の固体であった。このため、高速攪拌機に
投入して粉砕した後、メッシュを通して約0.5mm径
以下の粉体として、その特性を表1に示した。
【0029】
【参考例4】窒素置換した攪拌機付フラスコに、n−ブ
チルアクリレ−ト95.7重量部とトルエン100重量
部を仕込んで混合した後、ラジカル重合開始剤[和光純
薬社製;商品名V-601]4.3重量部を添加して混
合した。この混合物を攪拌しながら80℃に昇温して6
時間保持したところ、得られた反応溶液は黄色であっ
た。これを95℃まで加熱した後、10mmHgで30
分間減圧してトルエンを除去した。ここで不揮発分によ
る計算値として、重合収率は95重量%以上であった。
このようにして得られた重合体(4)の特性を表1に示
した。
【0030】
【参考例5】窒素置換した攪拌機付フラスコに、式:
【化12】 で示される有機ケイ素化合物29.6重量部、グリシジ
ルメタクリレート5.2重量部、n−ブチルアクリレ−
ト59.1重量部、3−メルカプトプロピルトリメトキ
シシラン4.9重量部およびトルエン100重量部を仕
込み、これらを混合した後、ラジカル重合開始剤[和光
純薬社製;商品名V-601]1.3重量部を添加して
混合した。この混合物を攪拌しながら80℃に昇温して
6時間保持したところ、得られた反応溶液は淡黄色であ
った。これを95℃まで加熱した後、10mmHgで3
0分間減圧してトルエンを除去した。ここで不揮発分に
よる計算値として、重合収率は95重量%以上であっ
た。このようにして得られた重合体(5)は微黄色透明
であり、その屈折率は1.457であった。その特性を
表1に示した。
【0031】
【表1】
【0032】
【実施例1】フェノールノボラック樹脂(軟化点80
℃、水酸基当量100)35重量部、参考例1で得られ
た重合体(1)3重量部、溶融石英粉末65重量部、ヘ
キサメチレンテトラミン4重量部およびカルナウバワッ
クス1重量部を、90℃の加熱ロールで混練して硬化性
樹脂組成物を調製した。次いでこれを粉砕し、175
℃、70kg/cm2の条件下で3分間トランスファ成形し
た。その後、150℃で2時間かけてポストキュアし
た。このようにして得られた硬化樹脂の諸特性を表2に
示した。
【0033】
【比較例1】実施例1において、重合体(1)の代わり
に、参考例4で得られた重合体(4)を使用した以外は
実施例1と同様にして硬化性樹脂組成物を調製した。こ
れを実施例1と同様にして硬化させ、得られた硬化樹脂
の諸特性を表2に示した。
【0034】
【比較例2】実施例1において、重合体(1)を使用し
なかった以外は実施例1と同様にして硬化性樹脂組成物
を調製した。これを実施例1と同様にして硬化させ、得
られた硬化樹脂の諸特性を表2に示した。
【0035】
【表2】
【0036】
【実施例2】CH3SiO3/2単位40モル%、C6
5(CH3)SiO2/2単位10モル%、C65SiO3/2
単位40モル%および(C652SiO2/2単位10モ
ル%からなり、Siに直結する水酸基を5重量%含有す
るメチルフェニルポリシロキサン樹脂13重量部とクレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂(軟化点80℃、エポ
キシ当量220)13重量部からなるシリコーン-エポ
キシ樹脂に、参考例2で得られた重合体(2)2重量
部、溶融石英粉末74重量部、アルミニウムアセチルア
セトネート0.90重量部およびカルナウバワックス1
重量部を加えて、これらを90℃の加熱ロールで混練し
て硬化性樹脂組成物を調製した。次いでこれを粉砕し、
175℃、70kg/cm2の条件下で2分間トランスファモ
ールド成形した。その後、180℃で12時間かけてポ
ストキュアした。このようにして得られた硬化樹脂の諸
特性を表3に示した。
【0037】
【実施例3】実施例2において、重合体(2)の代わり
に、参考例1で得られた重合体(1)を使用した以外は
実施例2と同様にして硬化性樹脂組成物を調製した。こ
れを実施例2と同様にして硬化させ、得られた硬化樹脂
の諸特性を表3に示した。
【0038】
【比較例3】実施例2において、重合体(2)の代わり
に、参考例3で得られた重合体(3)を使用した以外は
実施例2と同様にして硬化性樹脂組成物を調製した。こ
れを実施例2と同様にして硬化させ、得られた硬化樹脂
の諸特性を表3に示した。
【0039】
【比較例4】実施例2において、重合体(2)を添加し
なかった以外は実施例2と同様にして硬化性樹脂組成物
を調製した。これを実施例2と同様にして硬化させ、得
られた硬化樹脂の諸特性を表3に示した。
【0040】
【表3】
【0041】
【実施例4】ビスマレイミド−トリアジン型の熱硬化性
ポリイミド樹脂35重量部、参考例1で得られた重合体
(1)4重量部、溶融石英粉末65重量部、カルナウバ
ワックス1重量部および安息香酸アルミニウム0.32
重量部を90℃の加熱ロールで混練して硬化性樹脂組成
物を調製した。次いでこれを粉砕して、220℃、70
kg/cm2の条件下で4分間トランスファモールド成形し
た。その後、230℃で3時間かけてポストキュアし
た。このようにして得られた硬化樹脂の諸特性を表4に
示した。
【0042】
【比較例5】実施例4において、重合体(1)を使用し
なかった以外は実施例4と同様にして硬化性樹脂組成物
を調製した。これを実施例4と同様にして硬化させ、得
られた硬化樹脂の諸特性を表4に示した。
【0043】
【表4】
【0044】
【実施例5】オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹
脂(軟化点80℃、エポキシ当量220)40重量部、
ビフェニル型エポキシ樹脂(油化シェル社製;商品名Y
X-4000H、エポキシ当量195)20重量部、ジ
シクロペンタジエン型エポキシ樹脂(大日本インキ化学
工業社製;商品名HP-7200H、エポキシ当量28
3)15重量部、溶融シリカ310重量部、カルナバウ
ワックス1重量部、フェノールノボラック樹脂35重量
部、トリフェニルフォスフィン0.6重量部および参考
例2で得られた重合体(2)5重量部を、90℃の加熱
ロールで混練して硬化性樹脂組成物を調製した。次いで
これを粉砕し、150℃、70kg/cm2の条件下で3分間
トランスファモールド成形した。その後、180℃で4
時間かけてポストキュアした。このようにして得られた
硬化樹脂の諸特性を表5に示した。
【0045】
【比較例6】実施例5において、重合体(2)の代わり
に、参考例5で得られた重合体(5)を使用した以外は
実施例5と同様にして硬化性樹脂組成物を調製した。こ
れを実施例5と同様にして硬化させ、得られた硬化樹脂
の諸特性を表5に示した。
【0046】
【比較例7】実施例5において、重合体(2)の代わり
に、式:
【化13】 (式中、Aはグリシドキシプロピル基であり、Bは式:
−(CH2CH2O)50(CHMeCH2O)50-Me基で
ある。)で示される粘度が2800mPa・sのポリエーテ
ル変性シリコーンオイルを使用した以外は実施例5と同
様にして硬化性樹脂組成物を調製した。これを実施例5
と同様にして硬化させ、得られた硬化樹脂の諸特性を表
5に示した。
【0047】
【比較例8】実施例5において、重合体(2)を使用し
なかった以外は実施例5と同様にして硬化性樹脂組成物
を調製した。これを実施例5と同様にして硬化させ、得
られた硬化樹脂の諸特性を表5に示した。
【0048】
【比較例9】実施例5において、重合体(2)5重量部
の代わりに、シリコーンゴム粒子(東レ・ダウコーニン
グ・シリコーン社製;商品名トレフィルE-500,平均
粒径3μm)4.8重量部と参考例3で得られた重合体
(3)を0.2重量部使用した以外は実施例5と同様に
して硬化性樹脂組成物を調製した。これを実施例5と同
様にして硬化させ、得られた硬化樹脂の諸特性を表5に
示した。
【0049】
【表5】
【0050】
【発明の効果】本発明の硬化性樹脂組成物は上記(A)
成分と(B)成分からなり、特に(B)成分として、2
5℃における粘度が100〜1000万mPa・sであ
る、有機ケイ素化合物(B−a)とビニル系モノマー
(B−b)の重合体を含有しているので、硬化前は流動
性に優れ、かつ、これを硬化して得られた硬化樹脂は耐
湿性に優れるという特徴を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 83/07 C08L 83/07 (72)発明者 麻生 貴之 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社研究開発 本部内 (72)発明者 古川 晴彦 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社研究開発 本部内 Fターム(参考) 4J002 AA021 BC121 CB001 CC011 CC031 CC041 CC051 CC121 CC151 CC161 CC181 CD021 CD051 CD061 CD071 CD111 CD121 CD131 CF011 CF211 CM041 CP031 CP142 CP162 GJ00 GQ00

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)硬化性樹脂と、(B)一般式: 【化1】 (式中、Xはラジカル重合可能な有機基であり、Rは水
    素原子または非置換の1価炭化水素基であり、R'は炭
    素原子数1〜10のアルキル基であり、aは2または3
    である。)で表わされる有機ケイ素化合物(B−a)と
    ビニル系モノマー(B−b)の重合体[(B−a):
    (B−b)の比率は、重量比で100:0〜0.1:9
    9.9の範囲内である。]からなり、(B)成分の25
    ℃における粘度が100〜1000万mPa・sである
    ことを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (B)成分が、有機ケイ素化合物(B−
    a)とビニル系モノマー(B−b)の重合時に、メルカ
    プト基含有有機基と加水分解性基を含有するシラン化合
    物を配合したものである請求項1記載の硬化性樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】 (A)成分100重量部に(B)成分を
    0.01〜100重量部配合してなる請求項1または請
    求項2に記載の硬化性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 (A)成分が有機樹脂である請求項1ま
    たは請求項2に記載の硬化性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 (A)成分がエポキシ樹脂,シリコーン
    -エポキシ樹脂,イミド樹脂およびフェノール樹脂から
    なる群から選択される樹脂である請求項1または請求項
    2に記載の硬化性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 (B)成分中の有機ケイ素化合物(B−
    a)の含有率が1〜99重量%である請求項1または請
    求項2に記載の硬化性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 (B)成分中のビニル系モノマー(B−
    b)が、エポキシ基,アミノ基,カルボキシ基あるいは
    メルカプト基を含有する有機化合物である請求項1また
    は請求項2に記載の硬化性樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 (B)成分中の有機ケイ素化合物(B−
    a)が、一般式: 【化2】 (式中、Xはラジカル重合可能な有機基である。)で表
    される化合物である請求項1または請求項2に記載の硬
    化性樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれかの硬化性樹
    脂組成物を硬化させて得られる硬化樹脂。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2012091178A1 (en) 2010-12-28 2012-07-05 Dow Corning Toray Co., Ltd. Additive for a coating agent and coating agent containing same

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