JP2000159705A - ジオール類の製造方法 - Google Patents

ジオール類の製造方法

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JP2000159705A
JP2000159705A JP10332534A JP33253498A JP2000159705A JP 2000159705 A JP2000159705 A JP 2000159705A JP 10332534 A JP10332534 A JP 10332534A JP 33253498 A JP33253498 A JP 33253498A JP 2000159705 A JP2000159705 A JP 2000159705A
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catalyst
producing
reaction
pore volume
diol
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English (en)
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Kazuyuki Matsuoka
一之 松岡
Makihiro Tsuchida
牧弘 土田
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Daicel Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラクトン又は脂環式ジカルボン酸ジエステル
から、穏和な反応条件下、有害なクロムを用いることな
く、対応するジオール類を収率よく製造する。 【解決手段】 ラクトン又は脂環式ジカルボン酸ジエス
テルを水素化触媒の存在下で水素と反応させて対応する
ジオール類を製造するにあたり、前記水素化触媒とし
て、少なくともCu、Fe、Alの三元素を含有する触
媒を用いる。前記Cu、Fe、Alの比率は、例えばC
u:Fe:Al(原子比)=1:0.4〜2.0:0.
4〜2.0である。前記触媒の比表面積は10〜100
2/g程度、全細孔容積は0.2〜1.5ml/g程
度、細孔径40nm以上の細孔の容積は全細孔容積の5
0%程度以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリウレタン、ポ
リエステル等の合成樹脂のモノマー成分として、あるい
は合成樹脂用可塑剤等の原料として有用なジオール類
(グリコール類)の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、脂肪族ジオール類の製造方法とし
てラクトンの水素化による方法が知られている。また、
脂環式基を有するジオール類の製造方法として脂環式ジ
カルボン酸ジエステルの水素化による方法が知られてい
る。何れの方法においても、触媒として銅−クロム系触
媒が工業的に優れた性能を有しているため多用されてい
る。
【0003】しかし、銅−クロム系触媒は有害なクロム
を含むため触媒製造時の廃水あるいは使用済み触媒の廃
棄、触媒充填時の粉塵といった作業環境上での毒性、お
よび安全性の点で問題がある。また、銅−クロム系触媒
を用いる水素化の反応は一般的には気液相の状態で行わ
れ、反応圧は200atm以上の高圧下、250〜35
0℃の温度で実施されている。そのため、プラントの建
設コストやランニングコストが高く経済的に不利であ
る。また、銅−クロム系触媒を用いて1,4−シクロヘ
キサンジカルボン酸ジアルキルエステルを水素化した場
合には、生成する1,4−シクロヘキサンジメタノール
のトランス体とシス体のうち、物性の優れたポリエステ
ルの原料となるトランス体の生成比率がさほど高くな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、ラクトン又は脂環式ジカルボン酸ジエステルから、
穏和な反応条件下、有害なクロムを用いることなく、対
応するジオール類を収率よく製造する方法を提供するこ
とにある。また、本発明の他の目的は、シクロアルカン
ジカルボン酸ジエステルから、対応するシクロアルカン
ジメタノールの幾何異性体のうちトランス体を選択性よ
く製造できる方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため鋭意検討を重ねた結果、銅−鉄−アルミ
ニウムからなる触媒を用いると、ラクトン又は脂環式ジ
カルボン酸ジエステルから穏和な条件下で対応するジオ
ール類を収率よく製造できることを見いだし、本発明を
完成した。
【0006】すなわち、本発明は、ラクトン又は脂環式
ジカルボン酸ジエステルを水素化触媒の存在下で水素と
反応させて対応するジオール類を製造する方法であっ
て、前記水素化触媒として、少なくともCu、Fe、A
lの三元素を含有する触媒を用いることを特徴とするジ
オール類の製造方法を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明における水素化触媒は、少
なくともCu、Fe、Alの三元素を含有している。C
u、Fe、Alの比率は、特に限定されないが、触媒活
性及び選択性の点から、Cu:Fe:Al(原子比)=
1:0.4〜2.0:0.4〜2.0の範囲が好まし
い。なお、液相反応で用いる触媒では、触媒の分離を容
易にするため、触媒活性を犠牲にしても磁性を生じさせ
る鉄の含有量を高くする場合があるが、本発明では、気
相で反応が効率よく進行するため、必ずしも鉄含有量を
高くしなくても、触媒分離は容易である。また、懸濁床
で反応を行う場合には、触媒同士の摩擦による粉化を防
止するため、触媒活性が低下しても強度を向上できるア
ルミニウム含有量を増加したり、触媒活性成分を担体に
担持する場合があるが、本発明では、上記のように気相
で反応が円滑に進行するため、必ずしもアルミニウム含
有量を高めたり、担体を用いる必要はない。
【0008】前記水素化触媒は、前記三元素以外に、触
媒活性や選択性等を損なわない範囲で、必要に応じて他
の元素を含んでいてもよい。このような元素には、例え
ば、周期表1A族(Li、Na、Kなど)、2A族(M
g、Ca、Sr、Baなど)、2B族(Znなど)に属
する元素などが含まれる。
【0009】前記水素化触媒の細孔構造や細孔分布は、
特に限定されず、触媒活性や選択性等を損なわない範囲
で適当に選択できる。一般には、比表面積は10〜10
0m 2/g程度、全細孔容積は0.2〜1.5ml/g
程度であり、細孔径40nm以上の細孔の容積が全細孔
容積の50%以上であるものが好ましい。このような細
孔構造や細孔分布を有する触媒では、露点より低い温度
で反応が実施されて触媒気孔中でホットスポットが形成
されても、触媒ペレットの破壊等による機械的強度の低
下が少ない。一方、比表面積が100m2/gを超え、
全細孔容積に占める40nm未満の細孔の容積の割合が
50%を超える場合には、マイクロ孔の発達が著しく副
生成物が増加したり、細孔内で反応物や生成物が凝縮し
活性低下の原因となりやすく、触媒の機械的強度が減少
しやすい。また、比表面積が10m2/g未満で、全細
孔容積が0.2ml/g未満である場合には、触媒活性
が低くなりやすい。なお、触媒の比表面積は窒素吸着
法、又は水銀圧入法により細孔容積と同時に測定でき
る。
【0010】前記水素化触媒は、公知乃至慣用の触媒調
製法、例えば、共沈法、混練法、アルコキシド法などに
したがって製造できる。例えば、水素化触媒は、Cu、
Fe、Alの各金属に対応する金属塩等の化合物を含む
溶液を混合し、沈殿剤を添加して共沈させ、得られた沈
殿物を乾燥、焼成することにより調製できる、また、前
記各金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩等の化合
物を均一に混合し、焼成する混練法によっても得ること
ができる。
【0011】水素化触媒を前記共沈法で調製する場合、
前記金属塩としては、溶媒に対して溶解する金属塩、例
えば水溶性金属塩であれば特に限定されず、例えば、硫
酸塩、硝酸塩、アンモニウム錯塩、酢酸塩、塩化物など
が使用される。また、上記沈殿剤としては、アンモニ
ア、尿素、炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、水酸化
ナトリウム等のアルカリ水溶液などが用いられる。金属
塩を含む溶液に沈殿剤を添加する場合の温度は、例えば
40〜120℃程度の範囲である。沈殿剤の添加量は金
属の全量を沈殿させる量で充分であり、一般的には沈殿
剤添加終了後の懸濁液のpHが6〜10の範囲になるよ
うに添加するのが好ましい。沈殿物は、通常、濾過等に
より分離し、水洗した後、乾燥し、400〜1000℃
程度の範囲で焼成する。焼成後、粉砕して打錠成型機等
により適当な形状に成型することにより触媒を得ること
ができる。こうして得られた触媒は、通常、水素又は水
素含有ガスにより活性化して使用される。活性化する際
の温度は、例えば110〜350℃程度である。
【0012】水素化触媒の成型体の形状としては、特に
限定されず、球状、円柱状、リング状等の何れであって
もよい。成型体の大きさとしては、球状の場合は粒径1
〜20mm、円柱状の場合は粒子径1〜10mmで長さ
2〜20mm、リング状の場合は外径3〜20mm、内
径1〜18mm、長さ2〜20mmが好ましい。成型体
の大きさがこの範囲より小さくてもよいが、特に反応性
は向上せず、充填等が煩雑になりやすい。成型体の大き
さが上記の範囲より大きい場合は、反応成分と触媒との
接触が悪くなり反応性が低下しやすくなる。
【0013】本発明において被水素化物(原料)として
用いるラクトンには、例えば、炭素数3〜15程度のラ
クトンが含まれる。ラクトンの代表的な例としては、例
えば、β−プロピオラクトン、α−メチル−β−プロピ
オラクトン、β−ブチロラクトン、γ−ブチロラクト
ン、α−メチル−γ−ブチルラクトン、β−メチル−γ
−ブチルラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラ
クトン、γ−メチル−δ−バレロラクトン、β−メチル
−δ−バレロラクトン、α−メチル−δ−バレロラクト
ン、β−カプロラクトン、γ−カプロラクトン、δ−カ
プロラクトン、ε−カプロラクトン、トリメチル−ε−
カプロラクトン(β,β−ジメチル−δ−メチル−ε−
カプロラクトン、β−メチル−δ,δ−ジメチル−ε−
カプロラクトンなど)等が挙げられる。特に、ε−カプ
ロラクトンはシクロヘキサノンから、トリメチル−ε−
カプロラクトン(β,β−ジメチル−δ−メチル−ε−
カプロラクトン及びβ−メチル−δ,δ−ジメチル−ε
−カプロラクトン)はイソホロンから、それぞれ容易に
製造することが可能であり、しかもこれらの化合物から
得られるジオールは優れた特性を有するポリウレタンや
ポリエステル等のモノマー成分として工業的に極めて重
要である。したがって、上記ラクトンとして、ε−カプ
ロラクトン、トリメチル−ε−カプロラクトンなどが好
ましい。
【0014】本発明における他の被水素化物である脂環
式ジカルボン酸ジエステルには、例えば、1,2−シク
ロペンタンジカルボン酸ジアルキルエステル、1,3−
シクロペンタンジカルボン酸ジアルキルエステル、1,
2−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル、
1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステ
ル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエ
ステルなどのシクロアルカンジカルボン酸ジアルキルエ
ステル;1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジアリー
ルエステル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジア
リールエステルなどのシクロアルカンジカルボン酸ジア
リールエステル;1,3−シクロヘキサンジカルボン酸
ジアラルキルエステル、1,4−シクロヘキサンジカル
ボン酸ジアラルキルエステルなどのシクロアルカンジカ
ルボン酸ジアラルキルエステルなどが含まれる。
【0015】脂環式ジカルボン酸ジエステルを構成する
環の炭素数は、例えば3〜15程度、好ましくは5〜8
(特に5又は6)程度である。また、前記エステルを構
成するアルキル基としては、例えば、メチル、エチル、
プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブ
チル、t−ブチル、ヘキシル、オクチル、デシル基など
のC1-10アルキル基(特にC1-4アルキル基)などが挙
げられる。アリール基には、フェニル、ナフチル基など
が含まれる。アラルキル基としては、ベンジル、2−フ
ェニルエチル基などが挙げられる。
【0016】特に好ましい脂環式ジカルボン酸ジエステ
ルには、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキ
ルエステル、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジア
ルキルエステル等のシクロヘキサンジカルボン酸ジアル
キルエステルが含まれる。
【0017】被水素化物であるラクトン及び脂環式ジカ
ルボン酸ジエステルは単独で又は2種以上混合して使用
できる。
【0018】水素化反応は、通常、加温、加圧下で実施
される。反応は気相状態で行われてもよいが、露点以下
の温度下すなわち反応成分が気液混相の状態で行われて
もよく、例えば露点より30℃程度低い温度で実施する
ことができる。露点以下の温度条件で反応させると、大
過剰の水素を循環させる必要がなくなり、経済的に極め
て有利となる。
【0019】一般的には、次のような範囲から反応条件
が設定される。すなわち、水素の使用量は、被水素化物
1モルに対して、例えば10モル以上、好ましくは10
〜2000モル、さらに好ましくは20〜1000モル
の範囲である。反応圧力は、例えば10〜150atm
程度の範囲であり、反応温度は150〜350℃程度の
範囲が好ましい。反応はバッチ式、連続式等の何れの方
法で行うこともできる。反応を連続式で行う場合、原料
である被水素化物の液供給速度は、液空間速度として
0.05〜3.0hr-1程度、好ましくは0.1〜1.
5hr-1程度の範囲である。
【0020】反応系内には、反応に不活性な成分、例え
ば、窒素、炭酸ガス、ヘリウム、メタノール等が存在し
ていても特に問題はない。反応形式としては、固定床、
流動床、移動床などの何れの方法も採用することができ
るが、一般には固定床が採用される場合が多い。
【0021】前記水素化反応により対応するジオール類
が収率よく生成する。なお、例えばシクロアルカンジカ
ルボン酸ジエステルからシクロアルカンジメタノールを
製造する場合、幾何異性体としてシス体とトランス体と
が生成し得る。本発明は、従来の水素化触媒と比較し
て、トランス体の生成比率が高いという特徴を有する。
例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの場
合、ポリエステルの原料としてはトランス体が物性面か
ら好ましいため、本発明はこのようなポリエステル原料
の製造法として極めて有用である。
【0022】生成したジオールは、慣用の分離精製手
段、例えば、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマ
トグラフィーなどにより分離精製することができる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、ラクトン又は脂環式ジ
カルボン酸ジエステルから、穏和な反応条件下、有害な
クロムを用いることなく、対応するジオール類を収率よ
く製造することができる。また、シクロアルカンジカル
ボン酸ジエステルから、対応するシクロアルカンジメタ
ノールの幾何異性体のうち有用なトランス体を選択性よ
く製造できる。さらに、露点以下の条件で実施すること
が可能であるため、大過剰の水素を循環する必要がな
く、経済的に極めて有利である。
【0024】
【実施例】本発明をより具体的に説明するため以下に実
施例を示すが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。
【0025】実施例1 (触媒の調製)水(1500g)、CuSO4・5H2
(250g)、FeSO4・7H2O(180g)、Al
2(SO43・18H2O(407g)を反応器にとり、
攪拌しながら95℃に加熱し、20重量%の炭酸ソーダ
水溶液をゆっくりと、反応温度を95℃に維持しながら
pHが9.0になるまで添加した。添加終了後90〜9
5℃の温度で1時間熟成した後、濾過、洗浄して沈殿物
を得た。この沈殿物を120℃で乾燥し粉砕した後、打
錠機により3mm(径)×3mm(長さ)の円柱状に成
型し750℃で3時間焼成して触媒を得た。窒素吸着法
により比表面積を測定した結果、45m2/gであった
(装置:自動表面積測定装置AMS−8000、(株)
大倉理研製)。また、細孔容積を水銀圧入法により、圧
入圧常圧〜4000atmの範囲で測定した結果、全細
孔容積は0.54ml/gで、細孔径40nm以上の細
孔の容積は全細孔容積の66%であった(装置:ポアマ
スター60、ユアサアイオニクス(株)製)。
【0026】(水素化反応)上記で得られた触媒10m
lを内径19mmのSUS製反応管に充填し、常圧で窒
素を毎時50lの速度で供給しながら触媒層を110℃
まで加熱し吸着水を除去後、窒素ガス中に水素を毎時2
lの速度で混合し触媒層の温度が急激に発熱しないよう
にゆっくりと180℃まで上げ、180℃で5時間放置
後、水素ガス供給量を徐々に上げ全仕込ガス量が一定に
なるように水素ガスの増加分に応じた量の窒素を減少し
ながら供給ガス組成を徐々に変え、最終的に全量水素ガ
スに切り替えた。水素ガスのみの供給下、200℃まで
加熱し1時間放置して触媒を活性化した。水素供給量を
160l/hrに増加し、圧力を60atmに調節し、
温度を220℃に上昇させ、33重量%ε−カプロラク
トン−メタノール溶液を毎時14.8gの速度で反応管
に供給して反応を行った。反応生成液をキャピラリーガ
スクロマトグラフィーにより分析した結果、仕込んだε
−カプロラクトンの99.5%が変化し、98.1モル
%の選択率で1,6−ヘキサンジオールを得た。
【0027】実施例2 33重量%ε−カプロラクトン−メタノール溶液に代え
て、トリメチルカプロラクトン(β,β−ジメチル−δ
−メチル−ε−カプロラクトンとβ−メチル−δ,δ−
ジメチル−ε−カプロラクトンの混合物)の33重量%
メタノール溶液を用いた以外は実施例1と同様の操作を
行った結果、仕込んだトリメチルカプロラクトンの95
%が変化し、95モル%の選択率で対応するトリメチル
ヘキサンジオールを得た。
【0028】実施例3 33重量%ε−カプロラクトン−メタノール溶液に代え
て、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチル(シ
ス体:トランス体=1:0.6)の33重量%メタノー
ル溶液を用いた以外は実施例1と同様の操作を行った結
果、仕込んだ1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジメ
チルの99.5%が変化し、99.5モル%の選択率で
1,4−シクロヘキサンジメタノールを得た。得られた
1,4−シクロヘキサンジメタノールのシス体とトラン
ス体の比率は、シス体:トランス体=1:2.9であっ
た。
【0029】実施例4 1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチル(シス
体:トランス体=1:0.6)の33重量%メタノール
溶液の仕込速度を毎時21.2gに変更し、露点以下の
条件で実施した以外は実施例3と同様な方法で反応を行
い、反応開始後10時間、40時間及び100時間経過
時における1,4−シクロヘキサンジカルボン酸ジメチ
ルの転化率および1,4−シクロヘキサンジメタノール
の選択率を求めた。その結果を表1に示す。
【0030】
【表1】 実施例5 反応圧力を73atmに変更した以外は実施例3と同様
な方法で反応を実施した。その結果、1,4−シクロヘ
キサンジカルボン酸ジメチルの99.2%が変化し、9
9.1モル%の選択率で1,4−シクロヘキサンジメタ
ノールを得た。
【0031】比較例1 触媒として市販のCu0−Al23(52−32%)触
媒(日揮化学(株)製、N242)を用い、実施例1と
同様の方法で活性化した後、実施例3と同様の方法で反
応を行った結果、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸
ジメチルの転化率は86%、1,4−シクロヘキサンジ
メタノールの選択率は86モル%であり、得られた1,
4−シクロヘキサンジメタノールのシス体とトランス体
の比率は前者:後者=1:2.2であった。
【0032】比較例2 触媒として市販のCu0−SiO2(50−44%)触
媒(日揮化学(株)製、N240)を用い、実施例1と
同様の方法で活性化した後、実施例3と同様の方法で反
応を行った結果、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸
ジメチルの転化率は93%、1,4−シクロヘキサンジ
メタノールの選択率は96モル%であり、得られた1,
4−シクロヘキサンジメタノールのシス体とトランス体
の比率は前者:後者=1:2.0であった。
【0033】実施例6〜8 実施例1と同様な方法でCu/Fe/Al/Zn(原子
比)=1/0.86/0.76/0.05の組成を有す
る触媒を調製した。窒素吸着法による比表面積は23m
2/g、水銀圧入法による比表面積は22m2/g、全細
孔容積は0.348ml/gであり、細孔径40nm以
上の細孔の容積は全細孔容積の84%であった。この触
媒を実施例1と同様な方法で活性化し、実施例1〜3と
同様の条件で反応を実施した。その結果を表2に示す。
【0034】
【表2】 実施例9 実施例1と同様な方法でCu/Fe/Al(原子比)=
1/0.75/1.7の組成を有する触媒を調製した。
この触媒の比表面積は31m2/g、全細孔容積は0.
40ml/gであり、細孔径40nm以上の細孔の細孔
容積は0.27ml/gであった。この触媒を実施例1
と同様な方法で活性化し、実施例3と同様の条件で反応
を実施した。その結果を表3に示す。
【0035】実施例10 実施例1と同様な方法でCu/Fe/Al/Zn(原子
比)=1/1/1.78/0.05の組成を有する触媒
を調製した。この触媒の比表面積は60m2/g、全細
孔容積は0.25ml/gであり、細孔径40nm以上
の細孔の細孔容積は0.17ml/gであった。この触
媒を実施例1と同様な方法で活性化し、実施例3と同様
の条件で反応を実施した。その結果を表3に示す。
【0036】
【表3】 実施例11、12 反応温度、反応圧を表4に示す値に変化させた以外は実
施例1と同様の操作を行った。その結果を表4に示す。
【0037】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C07B 61/00 300 B01J 23/74 301Z Fターム(参考) 4G069 AA01 AA08 AA15 BB10B BC16A BC31A BC66A CA08 CB02 DA06 EA02X EA04X EA06 EB18X EC06X EC07X EC08X FB08 4H006 AA02 AC11 AC41 BA05 BA09 BA19 BA32 BA34 BA36 BA37 BC10 BC11 BC31 BE20 BJ10 BN10 BN20 4H039 CA60 CB20

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラクトン又は脂環式ジカルボン酸ジエス
    テルを水素化触媒の存在下で水素と反応させて対応する
    ジオール類を製造する方法であって、前記水素化触媒と
    して、少なくともCu、Fe、Alの三元素を含有する
    触媒を用いることを特徴とするジオール類の製造方法。
  2. 【請求項2】 Cu、Fe、Alの比率が、Cu:F
    e:Al(原子比)=1:0.4〜2.0:0.4〜
    2.0である触媒を用いる請求項1記載のジオール類の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 比表面積が10〜100m2/g、全細
    孔容積が0.2〜1.5ml/gであり、且つ細孔径4
    0nm以上の細孔の容積が全細孔容積の50%以上であ
    る触媒を用いる請求項1又は2記載のジオール類の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 触媒として、(i)直径1〜20mmの
    球状、(ii)直径1〜10mm、長さ2〜20mmの円
    柱状、(iii)外径3〜20mm、内径1〜18mm、
    長さ2〜20mmのリング状の何れかの形状を有する成
    型体を用いる請求項1〜3の何れかの項に記載のジオー
    ル類の製造方法。
  5. 【請求項5】 被水素化物に対する水素のモル倍率が1
    0以上、反応圧10〜150atm、反応温度150〜
    350℃の条件で水素化反応を行う請求項1〜4の何れ
    かの項に記載のジオール類の製造方法。
  6. 【請求項6】 ラクトンがε−カプロラクトン及びトリ
    メチル−ε−カプロラクトンから選択された少なくとも
    1種の化合物である請求項1〜5の何れかの項に記載の
    ジオール類の製造方法。
  7. 【請求項7】 脂環式ジカルボン酸ジエステルが1,4
    −シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステル及び
    1,3−シクロヘキサンジカルボン酸ジアルキルエステ
    ルから選択された少なくとも1種の化合物である請求項
    1〜5の何れかの項に記載のジオール類の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005035974A (ja) * 2003-04-22 2005-02-10 Daicel Chem Ind Ltd 1,6−ヘキサンジオールの製造方法
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