JP2000158548A - 樹脂フォーム材の製造方法及びクラッシング装置 - Google Patents

樹脂フォーム材の製造方法及びクラッシング装置

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JP2000158548A
JP2000158548A JP33805298A JP33805298A JP2000158548A JP 2000158548 A JP2000158548 A JP 2000158548A JP 33805298 A JP33805298 A JP 33805298A JP 33805298 A JP33805298 A JP 33805298A JP 2000158548 A JP2000158548 A JP 2000158548A
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cushion pad
crushing
moisture content
air
roller
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Yasuji Shibata
保司 柴田
Toshiaki Ochiai
利昭 落合
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂フォーム材の硬さのバラツキを低減させ
る。 【解決手段】 ローラクラッシング装置10は、発泡成
形されたクッションパッド24をローラクラッシングす
るローラクラッシング部12と、クラッシングされたク
ッションパッド24が復元する際に調温湿された管理エ
アを供給する管理エア供給部14とによって構成されて
いる。従って、クラッシング直後のクッションパッド2
4には調温湿された管理エアが吸収される。よって、ク
ッションパッド24に吸収された水分量も略均一にな
る。その結果、クッションパッド24の硬さのバラツキ
を低減させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂フォーム材の
製造方法及びクラッシング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】樹脂材料の一種であるウレタンフォーム
は、幅広い技術分野で利用されている。例えば、自動車
においては、フロントシートやリヤシートのシートクッ
ション材(クッションパッド)等にウレタンフォームが
利用されている。
【0003】かかるクッションパッドは、従来では以下
の如くして成形されていた。
【0004】まず発泡型内へウレタン発泡材が注入さ
れ、ウレタン発泡成形が行われる。なお、このとき使用
されるウレタン発泡材は、イソシアネートとポリオール
と水を主成分として構成されたものである。この発泡成
形工程で、イソシアネートとポリオールが反応してウレ
タン結合体が生じると共に、イソシアネートと水が反応
してウレア結合体と二酸化炭素(CO2 )が発生する。
このとき生じた二酸化炭素が発泡ガスとなる。このよう
にしてウレタン結合体及びウレア結合体によって構成さ
れたウレタンフォームから成るクッションパッドが成形
される。なお、成形されたクッションパッド内には、二
酸化炭素が充満されている。
【0005】次に、成形されたクッションパッドが発泡
型から脱型され、クラッシング工程が行われる。クラッ
シング工程はウレタン発泡成形時に生じた気泡の膜(セ
ル)を破り、クッションパッドの硬さやへたりの特性を
安定させるために行われる工程であり、現状ではローラ
で加圧することにより気泡を破裂させるローラクラッシ
ングタイプと、減圧することにより気泡を破裂させる真
空クラッシングタイプの二通りの手法がある。これらの
クラッシング工程が行われることにより、クッションパ
ッド内から二酸化炭素が大気中に排出される。また、ク
ラッシングされたクッションパッドが元の状態に復元す
る際に、排出された二酸化炭素の代わりにそのときの環
境下の空気が吸収されてクッションパッドの硬さやへた
りの特性が安定化される。
【0006】なお、コールド系のウレタンフォームを使
ってクッションパッドを成形する場合にはクラッシング
工程が行われるが、ホット系のウレタンフォームを使っ
てクッションパッドを成形する場合にはクラッシング工
程は行われない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の成形方法によってクッションパッドを成形する
と、最終的に得られたクッションパッドの硬さにバラツ
キが生じるという問題が生じる。
【0008】前記問題点、即ちクッションパッドの硬さ
にバラツキが生じる原因は当初は不明であった。しか
し、発明者の研究の積み重ねにより、キュア安定化中に
クッションパッドに吸収された空気中の水分量のバラツ
キが、クッションパッドの最終的な硬さに大きく影響す
ることが判ってきた。すなわち、空気中の水分量は、季
節も含めてそのときの環境温度や環境湿度等によって当
然に変動するが、従来の成形方法においては、そのとき
の環境下の空気をそのままクッションパッド内へ吸収さ
せていたため、クッションパッド内に吸収された水分量
にバラツキが生じ、このバラツキがクッションパッドの
最終的な硬さのバラツキとしてそのまま現れることが判
ってきた。
【0009】本発明は上記事実を考慮し、樹脂フォーム
材の硬さのバラツキを低減させることができる樹脂フォ
ーム材の製造方法及びクラッシング装置を得ることが目
的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明に
係る樹脂フォーム材の製造方法は、樹脂フォーム材の原
料となる発泡材を発泡型内へ注入して発泡成形する第1
工程と、第1工程によって得られた発泡成形体をクラッ
シングする第2工程と、第2工程でクラッシングされた
発泡成形体が復元する際に、空気中水分量が一定量とな
るように水分量管理された管理エアを吸収させる第3工
程と、を経て製造されることを特徴としている。
【0011】請求項2記載の本発明に係るクラッシング
装置は、発泡成形された発泡成形体を複数のローラ対に
よって加圧することにより圧縮して、当該発泡成形体内
に存在する多数の気泡膜を破裂させるローラクラッシン
グ部と、このローラクラッシング部によってクラッシン
グされた発泡成形体に、水分量調整機によって空気中水
分量が一定量となるように水分量管理された管理エアを
供給する管理エア供給部と、を含んで構成されている、
ことを特徴としている。
【0012】請求項3記載の本発明に係るクラッシング
装置は、発泡成形された発泡成形体を減圧機によって減
圧することにより圧縮して、当該発泡成形体内に存在す
る多数の気泡膜を破裂させる真空クラッシング部と、こ
の真空クラッシング部によってクラッシングされた発泡
成形体に、水分量調整機によって空気中水分量が一定量
となるように水分量管理された管理エアを供給する管理
エア供給部と、を含んで構成されている、ことを特徴と
している。
【0013】請求項1記載の本発明によれば、まず第1
工程で、樹脂フォーム材の原料となる発泡材が発泡型内
へ注入されて発泡成形される。次に、第2工程で、第1
工程によって得られた発泡成形体がクラッシングされ
る。これにより、発泡成形体内に存在する多数の気泡膜
が破裂され、当該気泡膜内に封じ込められていた気体が
発泡成形体外へ排出される。次に、第3工程で、第2工
程でクラッシングされた発泡成形体が復元する際に、空
気中水分量が一定量となるように水分量管理された管理
エアが吸収される。従って、第3工程を経て製造された
樹脂フォーム材に吸収された水分量は、環境空気の温湿
度の影響を受けることなく、常に略均一になる。
【0014】請求項2記載の本発明によれば、まずロー
ラクラッシング部において、発泡成形された発泡成形体
が複数のローラ対間へ順次送り込まれる。これにより、
当該発泡成形体は圧縮されてクラッシングされる。その
結果、当該発泡成形体内に存在する多数の気泡膜が破裂
され、当該気泡膜内に封じ込められていた気体が発泡成
形体外へ排出される。
【0015】次に、管理エア供給部から、水分量調整機
によって空気中水分量が一定量となるように水分量管理
された管理エアが、クラッシングされた発泡成形体に供
給される。これにより、クラッシングされた発泡成形体
が元の状態に復元される過程で、当該発泡成形体内に管
理エアが吸収される。その結果、発泡成形体に吸収され
た水分量は、環境空気の温湿度の影響を受けることな
く、常に略均一になる。
【0016】請求項3記載の本発明によれば、まず減圧
機を作動させることにより真空クラッシング部の内部圧
力が減圧される。これにより、真空クラッシング部内に
投入された発泡成形体が圧縮されてクラッシングされ
る。その結果、当該発泡成形体内に存在する多数の気泡
膜が破裂され、当該気泡膜内に封じ込められていた気体
が発泡成形体外へ排出される。
【0017】次に、管理エア供給部から、水分量調整機
によって空気中水分量が一定量となるように水分量管理
された管理エアが、クラッシングされた発泡成形体に供
給される。これにより、クラッシングされた発泡成形体
が元の状態に復元される過程で、当該発泡成形体内に管
理エアが吸収される。その結果、発泡成形体に吸収され
た水分量は、環境空気の温湿度の影響を受けることな
く、常に略均一になる。
【0018】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕以下、図1〜図
5を用いて、本発明の第1実施形態に係るローラクラッ
シング装置を用いたクッションパッドの製造方法につい
て説明する。
【0019】図3には、本実施形態で使用するローラク
ラッシング装置10の全体構成が示されている。この図
に示されるように、ローラクラッシング装置10は、搬
送方向上流側に配置されたローラクラッシング部12
と、搬送方向下流側に配置された管理エア供給部14
と、によって構成されている。
【0020】ローラクラッシング部12は、直方体形状
のケーシング16を備えている。このケーシング16内
には、搬送方向上流側から搬送方向下流側にかけて三つ
の第1ローラ対18、第2ローラ対20、第3ローラ対
22が所定の間隔で配設されている。
【0021】パッド投入口に隣接して配置された第1ロ
ーラ対18の上下ローラ間隔は、発泡成形後のクッショ
ンパッド24の厚さよりも多少狭く設定されている。ま
た、ケーシング16の中間部に配置された第2ローラ対
20の上下ローラ間隔は、第1ローラ対18の上下ロー
ラ間隔よりも狭く設定されている。さらに、パッド排出
口に隣接して配置された第3ローラ対22の上下ローラ
間隔は、第2ローラ対20の上下ローラ間隔よりも更に
狭く設定されている。
【0022】上述したローラクラッシング部12の搬送
方向下流側に隣接して配置された管理エア供給部14
は、クッションパッド24を収容(養生)できる程度の
容積を有する直方体形状のケーシング26を備えてい
る。ケーシング26内には、内部エア中の水分量を測定
するための図示しない水分量測定器(湿度計等)及び内
部エアの温度を測定するための図示しない温度測定器
(温度計等)が配設されている。
【0023】また、ケーシング26の頂部には、空気中
水分量調整機28が配設されている。空気中水分量調整
機28は、ケーシング26の頂部を貫通して内部空間と
連通されたダクト30と、このダクト30の長手方向の
中間部に配置された水分量調整機本体32と、を含んで
構成されている。
【0024】水分量調整機本体32の構成には種々のも
のが適用可能であるが、一例として、ケーシング26内
の内部エアをダクト30を介して強制循環させるブロワ
と、このブロワによって強制循環された内部エアの水分
量が多い場合に当該水分量を水分量調整機本体32内で
減少させるための除湿器と、強制循環された内部エアの
水分量が少ない場合に当該水分量を増加させるための加
湿器と、冷媒サイクルを変更することにより加熱・冷却
のいずれも可能な熱交換器と、前述した水分量測定器及
び温度測定器の検出結果に基づいてブロワ、除湿器、加
湿器、熱交換器を適宜作動させるコントローラと、を含
んで構成されたものを挙げることができる。
【0025】なお、上述したローラクラッシング部12
の搬送方向上流側及び管理エア供給部14の搬送方向下
流側には、クッションパッド24を搬送するための複数
の搬送ローラ34、36が配設されている。また、管理
エア供給部14の底部には、養生が終わったクッション
パッド24を搬送ローラ36に送りだすための図示しな
いリフター等の搬送補助機構が配設されている。
【0026】次に、上述したローラクラッシング装置1
0を用いたクッションパッド24の製造方法について説
明し、当該説明を通して本実施形態の作用並びに効果に
ついて説明する。
【0027】まず、図1に示されるように、発泡型38
内へクッションパッド24の原料となるウレタン発泡材
40が注入され、「第1工程」としてのウレタン発泡成
形が行われる。なお、このとき使用されるウレタン発泡
材は、イソシアネートとポリオールと水を主成分として
構成されたものである。この発泡成形工程で、イソシア
ネートとポリオールが反応してウレタン結合体が生じる
と共に、イソシアネートと水が反応してウレア結合体と
二酸化炭素(CO2 )が発生する。このとき生じた二酸
化炭素が発泡ガスとなる。
【0028】発泡成形が終了すると、発泡型38から
「発泡成形体」としてのクッションパッド24が脱型さ
れる。脱型されたクッションパッド24は、形状的には
図2に示される如くフロントシートのシートクッション
形状に合致する所定の三次元的な形状を成しており、又
組成構造的にはウレタン結合体及びウレア結合体から成
るウレタンフォームとして構成されている。なお、成形
されたクッションパッド24内には、二酸化炭素が充満
されている。
【0029】次に、図3に示されるローラクラッシング
装置10を用いて、クッションパッド24の硬さやへた
りの特性を安定化させることを目的として「第2工程」
としてのローラクラッシング工程並びに「第3工程」と
しての「管理エア供給工程」がこの順に行われる。
【0030】具体的に説明すると、第1工程を経て得ら
れたクッションパッド24は搬送ローラ34に載せられ
て、ローラクラッシング装置10におけるローラクラッ
シング部12内へ送り込まれ、ここでローラクラッシン
グされる。すなわち、ローラクラッシング部12内へ送
り込まれたクッションパッド24は、まず第1ローラ対
18を通過する際に上下方向(パッド厚さ方向)に加圧
されて圧縮される。次いで、クッションパッド24は、
第2ローラ対20、第3ローラ対22を順次通過する際
に段階的に更に圧縮されていく。これにより、ウレタン
発泡成形時にクッションパッド24内に充満された多数
の気泡膜(セル)が破裂され、内部に封じ込められてい
た二酸化炭素がクッションパッド24外へ解放される。
【0031】クラッシング工程を経たクッションパッド
24は、続いて管理エア供給部14内へ送り込まれ、こ
こで管理エアの供給を受けながら養生される。具体的に
は、クッションパッド24が送り込まれてくる前に予め
空気中水分量調整機28を作動させ、管理エア供給部1
4のケーシング26内の内部エアの温湿度を所定の温湿
度(例えば、20°C,25%)に調整しておく。
【0032】この状態で、ケーシング26内へローラク
ラッシングされたクッションパッド24が送り込まれ、
管理エアの供給を受けると、圧縮状態のクッションパッ
ド24が元の状態に復元する際に、当該クッションパッ
ド24内に供給された管理エアが吸収される。その結
果、図4に示される如く、製品たるクッションパッド4
2が製造される。
【0033】このように本実施形態では、ローラクラッ
シング工程によってウレタン発泡成形後のクッションパ
ッド24をクラッシングした後に、管理エア供給工程で
空気中水分量が一定量となるように水分量管理された管
理エアを供給することとしたので、クッションパッド2
4に吸収される水分量を、環境空気の温湿度の影響を受
けることなく、常に略均一にすることができる。その結
果、本実施形態によれば、製造されたクッションパッド
42の硬さのバラツキを低減させることができる。
【0034】図5には、この効果を裏付けるグラフが示
されている。このグラフは縦軸に硬さを取り、横軸に時
間を取ったものである。クラッシング工程を経たクッシ
ョンパッドは、その硬さが安定するまでにある程度の時
間を要す。ここで、環境空気が仮に低温低湿であった場
合において、当該低温低湿の環境空気をそのままクッシ
ョンパッドに吸収させると、破線グラフのように比較的
硬いクッションパッドが得られる。これは、当該環境空
気中の水分量が少ないために、クッションパッドに吸収
される水分量も少なくなるためである。
【0035】逆に、環境空気が仮に高温多湿であった場
合において、当該高温多湿の環境空気をそのままクッシ
ョンパッドに吸収させると、実線グラフのように比較的
軟らかいクッションパッドが得られる。これは、当該環
境空気中の水分量が多いために、クッションパッドに吸
収される水分量が多くなるためである。
【0036】なお、これら両者を次述する管理環境と同
一環境下においたとしても(即ち、調温湿された管理エ
アを供給したとしても)、低温低湿で成形したもの
(A)と高温高湿で成形したもの(B)との差は、常に
硬さにおいて(A)>(B)となる(図5の調温湿開始
時点以降の破線グラフ及び実線グラフ参照)。
【0037】これに対して、本実施形態のように20°
C,65%に管理された管理エアをクラッシング直後に
クッションパッドに供給して吸収させた場合には、両者
の中間的な一点鎖線グラフに近い特性が得られる。つま
り、クラッシング直後のクッションパッドが吸収する水
分量がクッションパッドの最終的な硬さに最も影響する
ことから、このときに一定の温湿度に管理された管理エ
アをクッションパッドに供給することにより、クッショ
ンパッドの最終的な硬さにバラツキが少なくなる訳であ
る。 〔第2実施形態〕次に、図6を用いて、本発明の第2実
施形態に係る真空クラッシング装置を用いたクッション
パッドの製造方法について説明する。なお、前述した第
1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付し
てその説明を省略する。
【0038】図6には、本実施形態で使用する真空クラ
ッシング装置50の全体構成が示されている。この図に
示されるように、真空クラッシング装置50は、本来的
に備えている部分である真空クラッシング部52と、新
規に付加された部分である管理エア供給部54と、によ
って構成されている。
【0039】真空クラッシング部52は、直方体形状の
ケーシング56を備えている。ケーシング56の頂部に
は、ダクト58を介して減圧機60が配設されている。
また、管理エア供給部54は、ケーシング56の頂部に
ダクト62及びバルブ64を介して接続された空気中水
分量調整タンク66と、この空気中水分量調整タンク6
6にダクト68を介して接続された空気中水分量調整機
本体70を主要部とする空気中水分量調整機72と、を
含んで構成されている。
【0040】上記構成によれば、ウレタン発泡成形後の
クッションパッド24がケーシング56内に投入された
後に、コントローラによってバルブ64を閉じた状態で
減圧機60が作動される。減圧機60が作動すると、ケ
ーシング56内の内圧が下がり、クッションパッド24
が真空引きされてクラッシング(圧縮)される。これに
より、クッションパッド24内に充満された多数の気泡
膜が破裂されて二酸化炭素がクッションパッド24外へ
解放される。なお、解放された二酸化炭素は、減圧機6
0へ吸引されてケーシング56外へ放出される。
【0041】これと並行して、コントローラによって空
気中水分量調整機72が作動されて、空気中水分量調整
タンク66内の内部エアの温湿度の管理が行われる。
【0042】クッションパッド24のクラッシング工程
が終了したら、コントローラによって減圧機60の作動
が停止されると共にバルブ64が開放状態にされて空気
中水分量調整タンク66から管理エアがケーシング56
内へ供給される。これにより、クッションパッド24は
元の状態に復元される。また、クッションパッド24が
元の状態に復元する際に当該クッションパッド24内に
一定の温湿度に管理された管理エアが吸収される。
【0043】このように本実施形態では、真空クラッシ
ング工程によってウレタン発泡成形後のクッションパッ
ド24をクラッシングした後に、管理エア供給工程で空
気中水分量が一定量となるように水分量管理された管理
エアを供給することとしたので、クッションパッド24
に吸収される水分量を、環境空気の温湿度の影響を受け
ることなく、常に略均一にすることができる。その結
果、本実施形態によれば、製造されたクッションパッド
42の硬さのバラツキを低減させることができる。
【0044】なお、上述した第2実施形態に係る真空ク
ラッシング装置50では、真空クラッシング部52と管
理エア供給部54とが一体的に構成されていたが、第1
実施形態に係るローラクラッシング装置10の場合のよ
うに真空クラッシング部52と管理エア供給部54とを
分離してもよい。
【0045】また、上述した第1実施形態及び第2実施
形態における管理エアの意味について補足すると、相対
湿度を基準にした場合には、温度と湿度の両方を調整管
理した調温湿エアを意味し、絶対湿度を基準にした場合
には、湿度を調整管理した調湿エアを意味する。
【0046】さらに、上述した第1実施形態及び第2実
施形態では、コールド系のウレタンフォームでクッショ
ンパッド42を製造する場合を例にしたので、クラッシ
ング工程後に管理エア供給工程を付加することとした
が、ホット系のウレタンフォームでクッションパッドを
製造する場合にも本発明は適用可能である。この場合に
はクラッシング工程は通常行われないため、クラッシン
グ工程と管理エア供給工程を追加すればよい。
【0047】また、上述した第1実施形態及び第2実施
形態では、ウレタンフォームでシートクッションのクッ
ションパッド42を製造する場合を例にして説明した
が、これに限らず、種々の樹脂フォーム材成形品に本発
明は適用可能である。自動車関係であれば、シートバッ
クパッドやヘッドレスト、或るいはチャイルドシート等
にも本発明は適用可能であり、自動車関係以外では電車
や航空機のシート類やソファー等の家具類等にも本発明
は適用可能である。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の本
発明に係る樹脂フォーム材の製造方法は、クラッシング
された発泡成形体が復元する際に、空気中水分量が一定
量となるように水分量管理された管理エアを吸収させる
こととしたので、樹脂フォーム材に吸収された水分量を
環境空気の温湿度に影響されることなく常に略均一にす
ることができ、その結果、樹脂フォーム材の硬さのバラ
ツキを低減させることができるという優れた効果を有す
る。
【0049】請求項2記載の本発明に係るクラッシング
装置は、ローラクラッシングタイプにおいて、クラッシ
ングされた発泡成形体に水分量調整機によって空気中水
分量が一定量となるように水分量管理された管理エアを
供給する管理エア供給部を設けたので、樹脂フォーム材
に吸収される水分量を環境空気の温湿度に影響されるこ
となく常に略均一にすることができ、その結果、樹脂フ
ォーム材の硬さのバラツキを低減させることができると
いう優れた効果を有する。
【0050】請求項3記載の本発明に係るクラッシング
装置は、真空クラッシングタイプにおいて、クラッシン
グされた発泡成形体に水分量調整機によって空気中水分
量が一定量となるように水分量管理された管理エアを供
給する管理エア供給部を設けたので、樹脂フォーム材に
吸収される水分量を環境空気の温湿度に影響されること
なく常に略均一にすることができ、その結果、樹脂フォ
ーム材の硬さのバラツキを低減させることができるとい
う優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るクッションパッドの製造方
法の第1工程(発泡成形工程)を示す工程図である。
【図2】図1に示される発泡成形工程を経ることにより
得られたクッションパッドの斜視図である。
【図3】第1実施形態に係るクッションパッドの製造方
法の第2工程(ローラクラッシング工程)及び第3工程
(管理エア供給工程)を示す工程図であると共に、ロー
ラクラッシング装置の全体構成図である。
【図4】第3工程を経て製造されたクッションパッドを
示す斜視図である。
【図5】調温湿した場合と調温湿しなかった場合とでク
ッションパッドの硬さにどのような影響が出るかを示す
グラフである。
【図6】第2実施形態に係るクッションパッドの製造方
法の第2工程(真空クラッシング工程)及び第3工程
(管理エア供給工程)を示す工程図であると共に、真空
クラッシング装置の全体構成図である。
【符号の説明】
10 ローラクラッシング装置 12 ローラクラッシング部 14 管理エア供給部 18 第1ローラ対 20 第2ローラ対 22 第3ローラ対 24 クッションパッド(発泡成形体) 28 空気中水分量調整機 38 発泡型 40 ウレタン発泡材 50 真空クラッシング装置 52 真空クラッシング部 54 管理エア供給部 60 減圧機 72 空気中水分量調整機

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂フォーム材の原料となる発泡材を発
    泡型内へ注入して発泡成形する第1工程と、 第1工程によって得られた発泡成形体をクラッシングす
    る第2工程と、 第2工程でクラッシングされた発泡成形体が復元する際
    に、空気中水分量が一定量となるように水分量管理され
    た管理エアを吸収させる第3工程と、 を経て製造されることを特徴とする樹脂フォーム材の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 発泡成形された発泡成形体を複数のロー
    ラ対によって加圧することにより圧縮して、当該発泡成
    形体内に存在する多数の気泡膜を破裂させるローラクラ
    ッシング部と、 このローラクラッシング部によってクラッシングされた
    発泡成形体に、水分量調整機によって空気中水分量が一
    定量となるように水分量管理された管理エアを供給する
    管理エア供給部と、 を含んで構成されている、 ことを特徴とするクラッシング装置。
  3. 【請求項3】 発泡成形された発泡成形体を減圧機によ
    って減圧することにより圧縮して、当該発泡成形体内に
    存在する多数の気泡膜を破裂させる真空クラッシング部
    と、 この真空クラッシング部によってクラッシングされた発
    泡成形体に、水分量調整機によって空気中水分量が一定
    量となるように水分量管理された管理エアを供給する管
    理エア供給部と、 を含んで構成されている、 ことを特徴とするクラッシング装置。
JP33805298A 1998-11-27 1998-11-27 樹脂フォーム材の製造方法及びクラッシング装置 Pending JP2000158548A (ja)

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