JP2000158234A - 乾式歯車加工方法およびその乾式歯車加工工具 - Google Patents

乾式歯車加工方法およびその乾式歯車加工工具

Info

Publication number
JP2000158234A
JP2000158234A JP10340170A JP34017098A JP2000158234A JP 2000158234 A JP2000158234 A JP 2000158234A JP 10340170 A JP10340170 A JP 10340170A JP 34017098 A JP34017098 A JP 34017098A JP 2000158234 A JP2000158234 A JP 2000158234A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hob
gear
machining
cermet
finishing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10340170A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaki Nobuhara
正樹 信原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Komatsu Ltd filed Critical Komatsu Ltd
Priority to JP10340170A priority Critical patent/JP2000158234A/ja
Publication of JP2000158234A publication Critical patent/JP2000158234A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23FMAKING GEARS OR TOOTHED RACKS
    • B23F5/00Making straight gear teeth involving moving a tool relatively to a workpiece with a rolling-off or an enveloping motion with respect to the gear teeth to be made
    • B23F5/20Making straight gear teeth involving moving a tool relatively to a workpiece with a rolling-off or an enveloping motion with respect to the gear teeth to be made by milling
    • B23F5/22Making straight gear teeth involving moving a tool relatively to a workpiece with a rolling-off or an enveloping motion with respect to the gear teeth to be made by milling the tool being a hob for making spur gears
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23FMAKING GEARS OR TOOTHED RACKS
    • B23F17/00Special methods or machines for making gear teeth, not covered by the preceding groups
    • B23F17/003Special methods or machines for making gear teeth, not covered by the preceding groups for dry cutting
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/10Greenhouse gas [GHG] capture, material saving, heat recovery or other energy efficient measures, e.g. motor control, characterised by manufacturing processes, e.g. for rolling metal or metal working

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Gear Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 乾式加工によって高精度の歯車を高能率で製
作加工できる乾式歯車加工方法およびその乾式歯車加工
工具を提供する。 【解決手段】 ホブ盤のホブ軸上に荒加工用ホブ3と仕
上加工用ホブ5を装着して、被削ワークをテーブル上に
固定したまま荒加工、ホブシフト、仕上加工を順次行う
歯車加工方法において、前記荒加工用ホブ3には超硬ス
ロアウエイホブを、前記仕上加工用ホブ5にはサーメッ
トホブを使用し、歯車加工する。また、前記荒加工用ホ
ブ3の超硬スロアウエイホブは、超硬チップに耐高温摩
耗性のコーティングを施され、仕上加工用ホブ5のサー
メットホブは、切刃6に耐溶着性のコーティングを施さ
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歯車を高精度に高
能率で乾式加工により製作できる乾式歯車加工方法およ
びその乾式歯車加工工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に歯車の加工は、荒加工とし
てホブ盤によって高速度鋼製のホブを用いてホブ切削加
工を行い、その後に仕上加工としてシェービング盤によ
ってシェービングカッタを用いシェービング加工を行
い、所定の歯車精度(JIS3〜4級)を得ることがで
きるようにされている。
【0003】歯車の荒加工を高能率に行うために使用さ
れているホブとしては、多条多溝の高速度鋼製ホブや多
条多溝の超硬ソリッドホブを用いて行うことがある。
【0004】また、歯車の仕上加工として行われている
シェービング加工では、高速度鋼製のシェービングカッ
タと被削歯車の歯面に相対すべり速度差を与えて歯面を
削ぎ落とす加工法が採用され、加工精度および工具寿命
の観点から油性の切削液を付与しつつ加工するのが必須
である。なお、サーメット仕上ホブを用いる仕上加工で
は、切れ味に優れ、被削歯車との加工時における加工面
に対しての耐溶着性に優れるサーメットを切刃とした切
削加工であるが、加工精度の観点から切削液を使用する
のが一般的であり、油性の切削液が多く用いられてい
る。
【0005】また、従来の歯車の加工において、ホブ盤
における荒加工後にシェービング盤に被削歯車を移して
仕上加工を行うのでは作業能率が低下するのみならず、
加工精度の低下にも繋がることから、ホブ盤上で荒加工
と仕上加工を行わせる加工方法について、例えば特開昭
57−127623号公報においては通常のホブカッタ
に予め仕上加工部と荒加工部とを設定しておき、荒加工
部による加工後ホブ軸をシフトして仕上加工部によって
仕上加工をする方法が開示されている。また、特開昭5
9−146715号公報には、被削歯車に対して配され
るホブ軸に荒仕上用と仕上加工用のホブカッタを並べて
配し、ホブカッタをシフトさせて加工する歯車加工装置
が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、従来実
施されている歯車の加工においては、荒加工と仕上加工
とを別個に行うと荒加工から仕上加工へのワークの運搬
作業を必要とし、仕上加工の工程でワークを加工機械に
改めてセットしなければならないため、作業効率の悪さ
のみならず精度の向上を求めるには不都合である。要す
るに、高精度で高能率な歯車の加工を実施することが困
難である。
【0007】そこで、このような問題点を解決する手段
として前記特開昭57−127623号公報や特開昭5
9−146715号公報で提案されるように、ホブ盤上
で、荒加工と仕上加工をホブカッタのシフトによって行
うのは、作業性を向上させる点で有効であることは認め
られる。しかし、従来の歯車加工では、切削時必ず切削
液を切削部に吹きかけるようにして、ホブカッタによる
ワークの切削部で冷却,潤滑と切屑の排出を行わせる必
要があるため、切削液を多量に供給して加工されてい
る。その結果、多量の切削液(クーラント)の使用に伴
ない、その切削液の一部が飛散したり、気化拡散して作
業環境を悪化させ、また、繰り返し回収使用されても多
くの使用済み切削液の廃液処理に多大な処理費を必要と
して、二次的な費用の増加に伴なう生産コストの削減が
困難になるという問題がある。
【0008】このような切削液の使用に伴なう問題点を
解決することが今後重要な課題となり、従来の注液式の
切削加工に代えて乾式での加工を促進させることが要求
されつつある。このような要求に応じて歯車加工を乾式
で行うには、前述の多条多溝の高速度鋼製ホブ、や
多条多溝の超硬ソリッドホブに、耐高温摩耗性に優れた
TiAlNコーティングを施したものを用いることで使
用可能なものがある。しかし、従来実施されている注液
式の加工技術を適用できるとしても、多条多溝の高速
度鋼+TiAlNコーティングのホブは、加工能率が低
く、また再研磨時に再コーティングが必要で、工具費が
高くなる。しかも、工具保有数も増加して初期投資が大
きくなる。また、多条多溝の超硬ソリッドホブ+Ti
AlNコーティングのホブは、突発的に切刃が欠損する
場合があり、信頼性が低く、しかも工具費が高い。など
の問題がある。
【0009】なお、前述のホブ盤を用いて荒・仕上のホ
ブをシフトして加工するものにおいて、特開昭59−1
46715号公報では、仕上ホブ切刃の超硬化により高
速加工化とシェービングの廃止を言及しているが、超硬
切刃の場合鋼との親和性が高く耐摩耗性も劣ることか
ら、安定してシェービングを廃止することができない。
また、高速加工が困難であるなど多くの問題点がある。
【0010】本発明は、このような問題点を解消するた
めになされたもので、乾式加工によって高精度の歯車を
高能率で製作加工することができる乾式歯車加工方法お
よびその乾式歯車加工工具を提供することを目的とする
ものである。
【0011】
【課題を解決するための手段および作用・効果】前述さ
れた目的を達成するために、第一発明による乾式歯車加
工方法は、ホブ盤のホブ軸上に荒加工用ホブと仕上加工
用ホブを装着して、被削ワークをテーブル上に固定した
まま荒加工、ホブシフト、仕上加工を順次行う歯車加工
方法において、前記荒加工用ホブには超硬スロアウエイ
ホブを、前記仕上加工用ホブにはサーメットホブを使用
し、エアまたはミストを用いて加工することを特徴とす
るものである。
【0012】本発明によれば、まず荒加工工程と仕上加
工工程との切換えに際して被削ワークの移動を伴なわな
いので、作業効率が向上するという効果がある。しか
も、荒加工に超硬材質のスロアウエイチップを取付けて
なるホブを使用することで高能率に加工でき、仕上加工
では、サーメットホブを使用して、被削ワークの切削部
にはエアまたはミストクーラントを供給することによ
り、乾式で高精度の歯車加工ができるという効果を奏す
るのである。もちろん、注液式のようなクーラントの使
用を無くすることで作業環境の改善と廃液処理など二次
的な費用を削減できるという効果を併せ得られるのであ
る。
【0013】前記歯車加工方法において、荒加工時には
切削部にエアを供給し、仕上加工時にはミスト化された
クーラントを供給することを特徴とする。こうすると、
荒加工に用いる超硬スロアウエイホブのスウロアウエイ
チップの材質を耐熱性並びに耐高温摩耗性に優れたもの
を選択して使用するようにすれば、高能率で乾式加工が
可能になり、また、仕上加工時にはミスト化されたクー
ラントを使用することで、サーメットホブの機能を最大
限に引き出して高精度に仕上げることが可能になる。
【0014】第二発明にかかる乾式歯車加工工具は、ま
ず、ホブ盤のホブ軸上に荒加工用ホブとして超硬スロア
ウエイホブを、仕上加工用ホブとしてサーメットホブを
並べて装着される歯車加工工具において、その荒加工用
ホブの超硬スロアウエイホブは、超硬チップに耐高温摩
耗性のコーティングを施したものが取付けられているこ
とを特徴とするものである。
【0015】このように構成される歯車加工工具によれ
ば、ホブの切刃のスロアウエイ化により、その表面に施
された耐高温摩耗性のコーティング膜が常時切刃面に存
在することで、高速加工を実現できて高能率化を図るこ
とができる。加えて、仕上加工用ホブをシフトさせるだ
けで被削ワークの移設を行わなくて荒加工から仕上加工
に速やかに作業を切換えることによって、より一層の高
能率化が促進されるという効果を奏する。
【0016】また、前記超硬チップは、P種超硬チッ
プ、あるいはK種超硬チップであるのがよい。そして、
前記超硬チップにTiN,TiC,TiAlN,Al
,TiCNあるいはTiCNOのうちのいずれか1
種、あるいはその組合せによるコーティングを施してお
くのがよい。こうすることにより、荒加工用の超硬スロ
アウエイチップとしてP種超硬チップを用いれば、切刃
母材として靭性が高く、その切刃表面に耐高温摩耗性に
優れるTiAlN,Al,TiCN,TiCNO
などのコーティングを施しておけば、断続的切削を行う
荒加工に際して切り込み量を増やして乾式での加工能率
を高めることができる。また、荒加工用の超硬スロアウ
エイチップとしてK種超硬チップを用いるようにすれ
ば、切刃母材として耐熱亀裂性に優れ、その切刃表面に
耐高温摩耗性に優れるTiAlN,Al,TiC
NあるいはTiCNOのなどによるコーティングを施す
ことにより、高速での乾式切削加工を実現できるという
効果を奏するのである。さらに、切刃に適度なチャンフ
ァリング処理(面取り)を施すことにより、耐欠損性の
向上を図ることができ、切削時の高送りを実現できる。
【0017】このように、切刃のスロアウエイ化によ
り、前記コーティング層が常時切刃面に存在し、かつ前
記チャンファリング処理(面取り)も機械的に形成可能
なため安定した形状寸法を実現できることに加えて、工
具の寿命を決定する切刃損傷量を大きく設定できるの
で、高能率で乾式加工ができ、かつ工具寿命の延長が図
れることになる。
【0018】また、本発明では、ホブ盤のホブ軸上に荒
加工用ホブとして超硬スロアウエイホブを、仕上加工用
ホブとしてサーメットホブを並べて装着される歯車加工
工具において、その仕上加工用ホブのサーメットホブ
は、切刃に耐溶着性のコーティングを施されていること
を特徴とするものである。こうすると、荒加工によって
被削ワークに創成された歯部を、切れ味に優れ、加工時
における加工面に対する耐溶着性に優れるサーメットの
切刃部分にサーメット本来の機能に加えて耐溶着性をよ
り向上させるコーティングを施したもので仕上加工を行
うことにより、荒加工からそのまま仕上加工にシフトし
て作業性の向上を図ることのみならず、その仕上加工を
乾式で高能率に加工でき、しかも加工精度をより高精度
に仕上ることができるという効果を奏するのである。
【0019】また、前記サーメットホブの切刃はホブ本
体にろう付けされているもの、あるいはホブ本体と切刃
が一体であるのがよい。仕上加工用ホブとしてサーメッ
ト製の切刃を用いれば、前述のような効果を得られるこ
とはもちろんであるが、切刃及びホブ本体ともにサーメ
ット製にすることにより、ろう付け加工の手間が省ける
ほか、再研磨代を大きく設定(再研磨回数が増える)す
ることが可能であるため長期使用に供し得ることがで
き、ランニングの工具費低減が可能になる。
【0020】また、前記サーメットホブは、切刃が多条
であるのが好ましい。多条に切刃を配置されたホブによ
れば、歯形を創成する切刃の数が少ないため1歯車を製
作するに当り1切刃当りの切削長が短くなり、かつ切屑
厚みの増大により擦り摩耗が抑制されることから切刃の
摩耗が少なくなり、工具寿命を長く維持できるという効
果を奏する。
【0021】また、前記切刃へのコーティングは、Mo
であるのがよい。このような固体潤滑材によるコー
ティング層を切刃に施すことで、仕上加工時における切
刃部での溶着の発生が防止され、加工面の面粗さを良好
に維持できて効率よく加工できるという効果が得られ
る。
【0022】さらに、前記サーメットホブにおける切刃
は被削歯車の歯元まで加工できるようにされるのがよ
い。仕上加工においてホブ切刃は被削歯車(被削ワー
ク)の歯元(危険断面歯厚部分)まで加工することによ
り、その歯車の歯元強度が向上するという効果が得られ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、第一発明による乾式歯車加
工方法と第二発明による乾式歯車加工工具の具体的な実
施の形態につき、図面を参照しつつ説明する。
【0024】図1に示されるのは、本実施例の乾式歯車
加工方法に使用される乾式歯車加工工具の一例正面図で
あり、図2は図1の断面図で、(a)はA−A視一部断
面を、(b)はB−B視断面をそれぞれ表わしている。
【0025】図1および図2に示される乾式歯車加工工
具1(以下、歯車加工工具という)は、NCホブ盤のホ
ブ軸に装着して用いられるもので、図示されないホブ軸
上に並列して荒加工用ホブ2と仕上加工用ホブ5取付け
られるようにされたものである。そして、詳細な図示を
省略されているが、荒加工用ホブ2は、超硬スロアウエ
イチップ3を取付けられており、仕上加工用ホブ5はサ
ーメット製切刃6がホブ本体にろう付けされている。
【0026】このような歯車加工工具1における前記荒
加工用ホブ2の超硬スロアウエイチップ3としては、K
種超硬チップの切刃面にTiAlN,Al,Ti
CNあるいはTiCNOなどの耐高温摩耗性に優れる材
料で被膜層を形成したものが使用される。なお、前記被
膜層はPVD法により形成される。もちろん、CVD法
によってもよい。また、切刃部分にチャンファリング処
理(面取り)(例えば、20度×0.2mm)を施して
高送りが可能なようにされるのがよい。
【0027】また、前記仕上加工用ホブ5は、サーメッ
ト製切刃6をろう付けしたものを用いるが、場合によっ
ては切刃およびホブ本体をサーメット製とした一体型の
ものであってもよい。このようなサーメット一体型のホ
ブを使用すれば、切刃のろう付け加工を省略できるの
で、その分加工の手間が省ける。また、切刃が消耗して
も、順次研磨して使用できるので、長期使用が可能にな
り、ランニングの工具費が低減できるという利点があ
る。そして、切刃6には二硫化モリブデン(あるいは二
硫化タングステン)のような固体潤滑材のうちの層状格
子構造物質を低温で蒸着して薄膜層を形成して用いられ
る。前記の薄膜層(コーティング処理)形成に二硫化モ
リブデンを用いると、低温でその物性を安定状態で蒸着
することができるとともに、切刃をろう付けした場合、
ろう材の固相温度を維持することができる。そのため
に、切刃仕上加工時における寸法精度が全く損なわれ
ず、高精度に維持できる。
【0028】さらに、前記のように荒加工用ホブ2と仕
上加工用ホブ5とを一軸上に取付けられてホブ盤上で被
削ワークを加工するので、荒削りされた後は仕上加工用
ホブ5を被削ワークに対応する位置へシフトするだけで
連続して加工できることになり、作業性を高めるのみな
らず、被削ワークを取り外しすることがないから、支持
部に対する装着時の取り付け誤差が発生せず、より高精
度に仕上げられる。
【0029】また、1台のホブ盤上で、荒加工から仕上
加工まで連続的に実施できることで、その切削部に対す
るクーラントの供給も加工状況に応じて制御して変化さ
せる処置が可能になる。例えば、荒加工を実施している
ときには、工場のエア供給ラインから圧縮空気を切削部
に導いてエア供給による冷却および切屑排出処理を行わ
せ、仕上加工に移行すると予めホブ盤にミスト供給装置
を併設しておいて、そのミスト供給装置からミスト化さ
れたクーラントを切削部に供給するようにして仕上加工
を行うことができる。このようにすれば、工場の作業雰
囲気がよくなり、環境改善と従来のような注液式のクー
ラントによる二次的処理費がなくなって、生産コストを
低下させることに寄与することになる。
【0030】上述の歯車加工工具1による実施の一例を
次に示す。
【実施例1】加工機械:NCホブ盤 使用歯車加工工具 荒加工用ホブ:超硬スロアウエイホブ(モジュール
3.25) 外径110mm,内径40mm 長さ90mm,一条 切刃:K30+TiAlNコーティング 仕上加工用ホブ:サーメットろう付けホブ(モジュール
3.25) 外径100mm,内径40mm 長さ60mm,一条 切刃:サーメット+MoSコーティング 被削歯車 諸 元:モジュール3.25,圧力角25°,歯数3
6,歯幅60mm 材 料:SCM420H(HB180) 切削条件 荒加工:切削速度V=200m/min,送りf=5mm
/rev 取り代d=7.3mm,エア(常温)供給 仕上加工:切削速度V=250m/min, 送りf=1.5mm/rev 取り代d=0.2mm/歯面,エア(常温)供給
【0031】上記の仕様によって切削加工を行った結
果、歯車加工工具の寿命は次の通りであった。 荒加工ホブ 560ワーク/チップコーナ 仕上加工ホブ 560ワーク/reg この結果からみて、本実施例の歯車加工工具を用いた歯
車加工方法は、生産性の向上に貢献するものであること
がわかる。また、前記歯車加工工具は長期使用に耐える
ものであることがわかる。
【0032】次に、被削ワークにおける歯の創成加工に
際して、歯元まで加工した場合の実施例を示す。
【実施例2】加工条件 加工機械: NCホブ盤 工具 : 本発明にかかる実施例 超硬スロアウエイホブ(荒加工) (外径110×内径40×幅90,溝数12, 一条) サーメット仕上ホブ(仕上加工) (外径100×内径40×幅60,溝数14, 一条) 従来例 高速度鋼製ホブ(荒加工) (外径110×内径40×幅90,溝数12, 一条) シェービングカッタ(仕上加工) 被削歯車: モジュール3.5 圧力角20°,歯数2
1,歯幅20mm,材料 SCM420(HB160か
ら180),硬度 HRC60から62,硬化深さ
1.4mm, 切削条件: サーメット仕上ホブ加工 切削速度V=2
50m/min, 送りf=1.5mm/rev,取り代d=0.2mm/
マタギ,コンベンショナル,乾式, 曲げ疲労負荷条件: 加振周波数 20Hz, 歯元応力:70〜150kg/mm
【0033】前記実施例による結果について、歯車加工
工具による場合とによる場合の試験結果を、図3に
本実施例と従来例の歯元加工による歯元面粗さについて
比較したグラフによって、また図4に本実施例と従来例
の歯元加工による歯の曲げ疲労強度について比較したグ
ラフによってそれぞれ示す。
【0034】これら試験の結果からみれば、本実施例の
歯車加工工具により歯元加工を行った場合の加工結果か
ら、歯の曲げ疲労強度が向上することが判明した。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本実施例の乾式歯車加工方法に使用さ
れる乾式歯車加工工具の一例正面図である。
【図2】図2は、図1の断面図で、(a)はA−A視一
部断面を、(b)はB−B視断面をそれぞれ表わしてい
る。
【図3】図3は、本実施例と従来例の歯元加工による歯
元面粗さについて比較したグラフである。
【図4】図4は、本実施例と従来例の歯元加工による歯
の曲げ疲労強度について比較したグラフである。
【符号の説明】
1 歯車加工工具 2 荒加工用ホブ 3 超硬スロアウエイチップ 5 仕上加工用ホブ 6 サーメット製切刃

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホブ盤のホブ軸上に荒加工用ホブと仕上
    加工用ホブを装着して、被削ワークをテーブル上に固定
    したまま荒加工、ホブシフト、仕上加工を順次行う歯車
    加工方法において、 前記荒加工用ホブには超硬スロアウエイホブを、前記仕
    上加工用ホブにはサーメットホブを使用し、エアまたは
    ミストを用いて歯車加工することを特徴とする乾式歯車
    加工方法。
  2. 【請求項2】 前記歯車加工方法において、荒加工時に
    は切削部にエアを供給し、仕上加工時にはミスト化され
    たクーラントを供給することを特徴とする請求項1に記
    載の乾式歯車加工方法。
  3. 【請求項3】 ホブ盤のホブ軸上に荒加工用ホブとして
    超硬スロアウエイホブを、仕上加工用ホブとしてサーメ
    ットホブを並べて装着される歯車加工工具において、そ
    の荒加工用ホブの超硬スロアウエイホブは、超硬チップ
    に耐高温摩耗性のコーティングを施したものが取付けら
    れていることを特徴とする乾式歯車加工工具。
  4. 【請求項4】 前記超硬チップは、P種超硬チップであ
    る請求項3に記載の乾式歯車加工工具。
  5. 【請求項5】 前記超硬チップは、K種超硬チップであ
    る請求項3に記載の乾式歯車加工工具。
  6. 【請求項6】 前記超硬チップへのコーティングは、T
    iN,TiC,TiAlN,Al,TiCNある
    いはTiCNOのうちのいずれか、あるいはその組合せ
    で処理されている請求項3〜5のいずれかに記載の乾式
    歯車加工工具。
  7. 【請求項7】 ホブ盤のホブ軸上に荒加工用ホブとして
    超硬スロアウエイホブを、仕上加工用ホブとしてサーメ
    ットホブを並べて装着される歯車加工工具において、そ
    の仕上加工用ホブのサーメットホブは、切刃に耐溶着性
    のコーティングを施されていることを特徴とする乾式歯
    車加工工具。
  8. 【請求項8】 前記サーメットホブの切刃はホブ本体に
    ろう付けされている請求項7に記載の乾式歯車加工工
    具。
  9. 【請求項9】 前記サーメットホブは、ホブ本体と切刃
    が一体である請求項7に記載の乾式歯車加工工具。
  10. 【請求項10】 前記サーメットホブは、切刃が多条で
    ある請求項7〜9のいずれかに記載の乾式歯車加工工
    具。
  11. 【請求項11】 前記切刃へのコーティングは、MoS
    である請求項7〜10のいずれかに記載の乾式歯車加
    工工具。
  12. 【請求項12】 前記サーメットホブにおける切刃は被
    削歯車の歯元まで加工できるようにされている請求項7
    に記載の乾式歯車加工工具。
JP10340170A 1998-11-30 1998-11-30 乾式歯車加工方法およびその乾式歯車加工工具 Withdrawn JP2000158234A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10340170A JP2000158234A (ja) 1998-11-30 1998-11-30 乾式歯車加工方法およびその乾式歯車加工工具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10340170A JP2000158234A (ja) 1998-11-30 1998-11-30 乾式歯車加工方法およびその乾式歯車加工工具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000158234A true JP2000158234A (ja) 2000-06-13

Family

ID=18334412

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10340170A Withdrawn JP2000158234A (ja) 1998-11-30 1998-11-30 乾式歯車加工方法およびその乾式歯車加工工具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000158234A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103706889A (zh) * 2013-12-31 2014-04-09 苏州亚太金属有限公司 一种粗精加工一体式滚刀
CN103831481A (zh) * 2014-03-31 2014-06-04 西安北方光电科技防务有限公司 一种正前角齿轮滚刀的优化方法
JP2016101627A (ja) * 2014-11-28 2016-06-02 株式会社 神崎高級工機製作所 歯車の製造方法、及び歯車の加工具ユニット
JP2016221598A (ja) * 2015-05-28 2016-12-28 ジヤトコ株式会社 ホブカッタ
US20170120358A1 (en) * 2014-06-18 2017-05-04 Samp Sp.A Con Unico Socio Method for finishing hardened gears

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103706889A (zh) * 2013-12-31 2014-04-09 苏州亚太金属有限公司 一种粗精加工一体式滚刀
CN103831481A (zh) * 2014-03-31 2014-06-04 西安北方光电科技防务有限公司 一种正前角齿轮滚刀的优化方法
CN103831481B (zh) * 2014-03-31 2016-09-28 西安北方光电科技防务有限公司 一种正前角齿轮滚刀的优化方法
US20170120358A1 (en) * 2014-06-18 2017-05-04 Samp Sp.A Con Unico Socio Method for finishing hardened gears
US10112246B2 (en) * 2014-06-18 2018-10-30 Samp S.P.A. Con Unico Socio Method for finishing hardened gears
JP2016101627A (ja) * 2014-11-28 2016-06-02 株式会社 神崎高級工機製作所 歯車の製造方法、及び歯車の加工具ユニット
JP2016221598A (ja) * 2015-05-28 2016-12-28 ジヤトコ株式会社 ホブカッタ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2409454C2 (ru) Концевая фреза для орбитального фрезерования
CN103764326B (zh) 多刃立铣刀
US20120017742A1 (en) Saw Band and Method for the Production of a Saw Band
KR20070063576A (ko) 날끝 교환형 절삭팁 및 그 제조 방법
GB2387561A (en) Drill with flutes, margins & two pairs of cutting edges to reduce thrust load
CN104640658A (zh) 多刃立铣刀
JP2011206907A (ja) 刃先交換型切削チップおよびその製造方法
JP2011073140A (ja) 鍛造用金型の製造方法
WO2007046299A1 (ja) 刃先交換型切削チップ
Amaro et al. Comparative analysis of different cutting milling strategies applied in duplex stainless steel
JP2000158234A (ja) 乾式歯車加工方法およびその乾式歯車加工工具
KR100291455B1 (ko) 기어셰이퍼절삭방법및장치
EP3616813A1 (en) Rotary tool and method for manufacturing cut workpiece
WO2018233861A1 (en) TURNING PLATE FOR METAL CUTTING
JPH07299634A (ja) エンドミル
KR0148220B1 (ko) 전착리이머 공구
JPH04310325A (ja) 硬質膜被覆高速度鋼切削工具の製造方法
JPH09136209A (ja) エンドミル
JP2013013962A (ja) Cbnエンドミル
CN220028801U (zh) 一种直槽成形铣刀
JP4878808B2 (ja) 刃先交換型切削チップ
JP5893960B2 (ja) 刃先交換式内径加工用切削工具
JP2009066715A (ja) 切削工具
JP2001287116A (ja) ブローチ加工方法
JP2015058510A (ja) コーティングブローチおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040922

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20060810