JP2000158178A - 抵抗溶接用電極の製造方法並びに抵抗溶接用電極および抵抗溶接装置 - Google Patents

抵抗溶接用電極の製造方法並びに抵抗溶接用電極および抵抗溶接装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】電極の耐久性を高めること。 【解決手段】焼結合金から繊維状の組織を有する電極材
料を形成する。次いで、この電極材料から、当該繊維状
の組織の端面(RD面)で上記ワークを挟圧する溶接面
を構成する。 【効果】繊維状の組織の端面を溶接面が構成されている
ので、ワークを挟圧する際の力が繊維状の組織の長手方
向に沿って作用し、その状態で通電されることから、電
極に対する耐衝撃性、耐破壊性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抵抗溶接用電極の製
造方法並びに抵抗溶接用電極および抵抗溶接装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に抵抗溶接は、溶接熱源として金属
の電気抵抗熱を利用する溶接方法である。図9は抵抗溶
接装置の概略構成を示す断面略図である。同図を参照し
て、抵抗溶接法を採用した抵抗溶接装置は、たとえば上
下に対向する一対の電極1、2を備えている。下電極1
は、電線ガイドを構成する金属製のブロック3、4に囲
まれることによって、ワークWを収容する凹部5の底面
を区画している。他方、上電極2は、図示しない駆動機
構によって上記凹部5内に進退可能に構成されている。
【0003】ワークWを上記凹部5内に収容し、比較的
高圧(たとえば2KN−5KN)で挟圧し、各電極1,
2間に大電流(たとえば6000A)を流すと、まず、
接触抵抗によって接合部付近の温度が急激に上昇し、さ
らに、この接触抵抗による発熱と温度上昇に伴う金属自
体の固有抵抗の増加によって、局部的発熱が助長されて
溶接温度に達するから、この発熱によってワークWを溶
融もしくは軟化して、接合するようにしている。
【0004】ここで、抵抗溶接の場合、溶接部の温度は
その発生熱と熱放散の差により決定され、発熱量は電流
値、通電時間、材料の比抵抗により、また、熱放散量
は、溶接部材の容積、熱伝導率、比重、比熱などによっ
て支配される。このため、銅や銅合金のように、比抵抗
が比較的小さく、熱導電率の大きな金属を抵抗溶接法で
溶接するためには、上記抵抗溶接装置の電極1、2とし
てタングステンやモリブデン系の燒結合金が使用され、
特に、タングステン系の燒結合金が注目されている。こ
れらの焼結合金は、固有抵抗値が高く、耐熱性に優れ、
硬いといった特徴を有することから、抵抗溶接が困難と
される母材(たとえば銅)であっても、比較的良好な溶
接性を得ることができることが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、タング
ステンやモリブデンの焼結合金といえども、銅や銅合金
等のように固有抵抗値の低い母材を溶接する場合には、
僅かな使用回数(例えば500〜600回)で電極1、
2に変形、クラック、かけ等の損傷が生じ、使用できな
くなっていた。そのため、頻繁に電極1、2を交換する
必要が生じたので、生産性が悪い他、製造コストが高く
なっていた。
【0006】本発明は上記不具合に鑑みてなされたもの
であり、耐久性を高めることのできる抵抗溶接用電極の
製造方法並びに抵抗溶接用電極および抵抗溶接装置を提
供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、ワークを挟圧した状態で通電されること
により、ワークを電気抵抗熱で溶接するためにタングス
テンとモリブデンの何れかの焼結合金で抵抗溶接用電極
を製造する抵抗溶接用電極の製造方法において、上記焼
結合金から繊維状の組織を有する電極材料を形成し、こ
の電極材料から、当該繊維状の組織の端面で上記ワーク
を挟圧する溶接面を構成していることを特徴とする抵抗
溶接用電極の製造方法である。
【0008】この特定事項を含む発明では、抵抗溶接用
電極を製造する際に焼結合金からなる電極材料が製造さ
れ、さらにこの電極材料が、繊維状の組織を有するもの
に塑性加工される。焼結合金は、鉱石を粉砕して精錬し
た後、還元処理を施して粉末材料を得た後、この粉末材
料を焼結してインゴットにしたものである。
【0009】焼結工程により得られたインゴットとして
は、スラブ(板)状のものであってもよく、ビレット
(棒)状のものであってもよい。尤も、電極材料として
は、スラブ状の方が後工程、特に裁断工程が容易になる
ため好ましい。上記焼結合金から、繊維状の組織を有す
る電極材料を得る工程としては、インゴットに対して圧
延加工/焼鈍加工を繰り返し、電極材料に圧延組織を形
成することで得られる。
【0010】例えばタングステンの場合、焼結合金は、
理論密度比90%の圧延用素材であり、平均結晶粒径が
20μm〜30μmの球状組織を形成しているのである
が、この焼結合金を圧延することによって得られる圧延
組織においては、理論密度比100%で、径5μm〜2
0μm、長さ50μm〜100μmの繊維状になってい
る。そして、本発明においては、この繊維状の組織を有
する電極材料を裁断して最終形態に形成するに当たり、
当該繊維状の組織の端面で上記ワークを挟圧する溶接面
を構成しているのである。
【0011】ここで「繊維状の組織」とは、圧延組織の
状態のものを含む他、圧延組織を熱処理によって回復し
た組織をも含む概念である。但し、圧延加工によるひず
みがなくなったいわゆる再結晶組織は、含まれない。こ
の繊維状の組織の端面で溶接面が形成されている電極に
おいては、電極を構成する組織間の密着力が強化され、
組織間のはがれ、クラックが生じにくくなる。
【0012】好ましい態様において、上記繊維状の組織
を得る工程としては、クロスロール工程によって圧延し
た電極材料の加工度の高い方向を基準にして端面を規定
している。この特定事項を含む発明では、繊維状の組織
を得る際に行なわれる圧延工程としてクロスロール工程
が行なわれる。一般に圧延技術においては、圧延組織を
特定するために、電極材料が圧延装置を通過する圧延方
向(Rolling Direction)に対向する面をRD面と呼称
し、圧延されている材料の面上で圧延方向と直交するト
ランスバース方向(Transverse Direction)に対向す
る面をTD面、圧延方向およびトランスバース方向とに
直交する法線方向(Normal Direction)に対向する面
をND面と呼称している。圧延方向が常に同一である場
合、圧延組織としては、RD面が繊維状の組織の端面と
なるのであるが、クロスロール工程においては、圧延方
向とトラスンバース方向とが交互に入れ代わるので、加
工度を基準にして最終的なRD面(繊維状の組織の端
面)を決定することとするのである。
【0013】上記加工度の高い方向は、最終の圧延工程
の方向を基準とすることが望ましい。但し、加工度の高
さは、これに限らず、圧延された回数で特定することも
可能である。いずれにしても、電極材料の溶接面は、そ
の組織の形態により実質的に特定されるものである。さ
らに好ましい態様において、上記溶接面には、研磨加工
が施される。
【0014】この特定事項を含む発明では、圧延工程を
経た電極材料をワイヤーカット等の方法で裁断した際に
形成されるヘアークラックを研磨工程によって解消する
ことが可能になる。通常、ワイヤーカット法では、裁断
精度が高いため、裁断された面をそのまま仕上げ面とし
て使用しているのであるが、本発明の好ましい態様にお
いては、この面をさらに研磨することにより、ワイヤー
カットによって生じた微小なクラックをも解消すること
としているのである。この結果、電極の溶接面が過酷な
条件で使用されても、より高い耐久性を発揮することが
可能になる。
【0015】本発明の別の態様は、上述した抵抗溶接用
電極の製造方法によって製造されたことを特徴とする抵
抗溶接用電極である。この特定事項を含む発明では、繊
維状の組織の端面を溶接面が構成されているので、ワー
クを挟圧する際の力が繊維状の組織の長手方向に沿って
作用し、その状態で通電されることから、電極に対する
耐衝撃性、耐破壊性が向上する。
【0016】さらに別の態様は、上述した抵抗溶接用電
極の製造方法によって製造された抵抗溶接用電極を用い
たことを特徴とする抵抗溶接装置である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の好ましい実施の形態について詳述する。図1は
本発明の実施の一形態に係る抵抗溶接装置の概略構成を
示す斜視図であり、図2は図1の要部拡大図である。ま
た、図3は、図1の抵抗溶接装置に採用されている電極
部分を示す拡大略図である。
【0018】図1を参照して、図示の実施の形態に係る
抵抗溶接装置10は、本体フレーム11に一対のホーン
12、13を有している。各ホーン12、13は、互い
に上下に対向する平面視略正方形の導電部材である。下
側に配置された固定ホーン12は、支持部材14を介し
て本体フレーム11の前面部に固定されている。また、
可動側のホーン13は、固定側のホーン12の上方に配
置されているプレス装置15のエアシリンダ16によ
り、上下に昇降可能、すなわち、固定側のホーン12に
対し、対向方向に接離可能に設けられている。各ホーン
12、13には、それぞれ導電部材17、18が接続さ
れており、これら導電部材17、18を介して本体フレ
ーム11内部に設けられた電流回路(図示せず)に接続
されている。
【0019】図2および図3に示すように、各ホーン1
2、13の前端部には、互いに同一鉛直線上で対向する
電極ホルダ20、21が設けられている。固定ホーン1
2に設けられた電極ホルダ20には、一対の電線ガイド
22、23が平行に立設され、その間に下電極24が配
置されている。下電極24は、両電線ガイド22、23
よりも低く設定され、その上面(溶接面)24aによっ
て、両電線ガイド22、23の内側壁とともに電線Wを
導入するための導入空間S(図3のみ図示)を区画して
いる。他方、可動ホーン13に設けられた電極ホルダ2
1には、導入空間S内に進退可能に構成されて、該導入
空間S内に導入された電線Wを下電極24との間で挟圧
する上電極25が設けられている。
【0020】各電極ホルダ20、21に設けられた電極
24、25は、いずれもタングステンまたはモリブデン
の焼結合金を素材とし、これに塑性加工を加えて繊維状
組織を具備させた電極材料であることが好ましい。図示
の実施の形態では、タングステンの焼結合金を素材と
し、これに塑性加工を加えて繊維状組織を具備させた電
極材料が採用されている。
【0021】次に、図4を参照して、各電極24、25
の製造方法について説明する。図4は、図1の抵抗溶接
装置に係る電極の製造工程を概略的に示す工程略図であ
る。同図を参照して、図示の実施の形態に係る電極2
4、25は、タングステンの焼結合金からなる電極材料
1を熱間圧延ロール2によって圧延する熱間圧延工程
(a)を行い、次いで、熱間圧延工程によって圧延され
た電極材料1を矯正ロール3によって矯正する矯正工程
(b)を施した後、加熱炉4で焼鈍処理(c)を施し、
洗浄槽5で酸洗い工程(d)を行なう。
【0022】さらにその後、温間圧延ロール6で温間圧
延処理(e)を施して、最終的な厚さに電極材料1を圧
延し、圧延された電極材料1を次の裁断工程(f)にお
いてワイヤーカット法で電極24、25の形状に裁断す
るのであるが、上記熱間圧延工程(a)および温間圧延
処理(e)においては、一方向にのみ電極材料1を圧延
するストレートロール圧延加工法の他、互いに交差する
2方向に交互に電極材料1を圧延するいわゆるクロスロ
ール圧延加工法が採用される。さらに、棒状製品を作る
場合には、溝型(孔型、或いはバーミル加工ともいう)
圧延加工がある。
【0023】図5および図6は圧延方向を説明するため
の圧延工程を概略的に示す斜視図である。図5を参照し
て、スラブ(板)状の電極材料を圧延する場合、該圧延
材料1を挟んでいる一対のロール6(圧延装置)のニッ
プを通過する方向が圧延方向(Rolling Direction)D
1となる。この圧延方向Dに対向する電極材料1の面1
aをRD面と呼称し、圧延されている材料の面上で圧延
方向と直交するトランスバース方向(Transverse Dire
ction)D2に対向する面をTD面、圧延方向およびト
ランスバース方向とに直交する法線方向(Normal Dire
ction)D3に対向する面をND面と呼称している。
【0024】また、図6を参照して、電極材料1がビレ
ット(棒)状の場合、その端面1aがRD面となり、周
面がND面となる。焼結体を圧延塑性加工することによ
り、繊維状の加工組織が形成され、発達する。タングス
テンの圧延組織は、RD面とTD面とによって異なる繊
維状になっていることが知られており、本願発明者の研
究により、これらRD面やTD面が溶接面に生じるクラ
ックの特性に影響を与えていることが分かった。すなわ
ち、溶接面に生じるクラックは、繊維状の結晶の間(結
晶粒界)に沿って、換言すればRD方向に沿って伝わろ
うとする性向があるが、圧延塑性加工によって、生成さ
れる繊維状の組織においては、いずれもTD方向の引張
強度の方がRD方向の引張強度よりも強い(TD方向>
RD方向)ので、クラックを防止または抑制することが
できるのである。
【0025】図7は、タングステンの組織を示す顕微鏡
写真であり、(A)はストレートロール圧延加工法によ
る繊維状の組織のRD面、(B)はストレートロール圧
延加工法による繊維状組織のTD面である。また、
(C)はクロスロール圧延加工法により加工された電極
材料のRD面、(D)はクロスロール圧延加工法により
加工された電極材料のTD面である。
【0026】まず、図7(A)(B)を参照して、スト
レートロール圧延加工法による繊維状の組織のRD面に
おいては、径が細く、長さのある繊維組織が大きく発達
している。この組織が形成されている材料の引張強度評
価を行なうと、TD方向>RD方向の差が大きく、これ
に伴い、異方性の高い材料を得やすくなる。図7(C)
(D)を参照して、クロスロール圧延加工法において
は、ストレートロール圧延加工法による組織に比べ、繊
維状組織の発達は少ない。引張強度は、TD方向>RD
方向ではあるが、その差はストレートロール圧延加工法
による材料よりも小さく、均質な材料になっている。
【0027】何れの場合においても、電極材料の組織
は、繊維状となっており、その範囲は電極のサイズに応
じて例えば以下の通りの範囲に決定される。
【0028】
【表1】
【0029】なお、棒材の場合には、引張強度はRD方
向≫ND方向となる。また、図4の温間圧延工程(e)
においてなされる焼鈍工程(図示せず)では、電極材料
1が1100℃〜1200℃で30分加熱されるのであ
るが、これによって電極材料1の組織が回復する場合が
あるが、その場合においてもビッカース硬さで420K
g/mm2を維持しており、実用上、支障はない。
【0030】次に、図4に示す裁断工程(f)の後、図
示の実施の形態においては、研磨加工(g)が行なわれ
る。上記裁断工程(f)では、いわゆるワイヤーカット
法によって電極材料が裁断されるので、十分な寸法精度
を得ることができるのであるが、本件発明者が研究した
結果、ワイヤーカット法による裁断面には、僅かなヘア
ークラックが生じており、これが電極使用時に拡大して
クラックの原因となっていたので、その不具合を解消す
るために研磨することとしたのである。
【0031】上述した製法ないし装置においては、電極
24、25の溶接面24a、25aないしその部分の耐
衝撃性、耐破壊性が著しく向上するので、ワークWとし
て銅や銅合金等のように固有抵抗値の低い母材を溶接す
る場合においても、変形、クラック、かけ等の損傷が可
及的に生じにくくなり、耐久性を高めることができるの
で、生産性が向上する他、製造コストも低廉になるとい
う顕著な効果を奏する。
【0032】
【実施例】以下の通り測定を行い、図8に示す結果を得
た。図8は本発明の実施例を示すグラフである。 [比較例]常法による焼結合金をワイヤーカット法で裁
断し、電極材料として使用した。組織、加工面は限定さ
れていない。
【0033】溶接面の仕上げ加工は行なわず、ワイヤー
カット法による裁断面をそのまま電極面として使用し
た。この電極材料を試料として、直径0.5mm×3本
の銅製の電線を3KNの挟圧力で挟圧して抵抗溶接し、
所定の溶接品高さ(0.75mm)を得るための耐久性
を調べた。
【0034】この結果、比較例の電極材料では、平均寿
命は600回の溶接回数(ショット回数)にすぎなかっ
た。また、寿命のばらつきも大きく、極端に短いもので
は、160回程度しか使用できなかった。 [実施例1]上述した製法により、厚さ2mm、組織径
5−20μm、長さ50−100μm、理論密度100
%、ビッカース硬さHv450Kg/mm2以上の電極
材料を得た。
【0035】この電極材料を試料として、比較例と同一
の条件で耐久性を調べた。この結果、実施例の電極材料
では、平均寿命が3160回の溶接回数(ショット回
数)に延びた。また、寿命のばらつきも小さくなり、2
500回から3800回の間に縮まった。上述した実施
の形態は、本発明の好ましい具体例を例示したものに過
ぎず、本発明は上述した実施の形態に限定されない。本
発明の特許請求の範囲内で種々の設計変更が可能である
ことは云うまでもない。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
電極の溶接面ないしその部分の耐衝撃性、耐破壊性が著
しく向上するので、銅や銅合金等のように固有抵抗値の
低い母材を溶接する場合においても、変形、クラック、
かけ等の損傷が可及的に生じにくくなり、耐久性を高め
ることができるので、生産性が向上する他、製造コスト
も低廉になるという顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る抵抗溶接装置の概
略構成を示す斜視図である。
【図2】図1の要部拡大図である。
【図3】図1の抵抗溶接装置に採用されている電極部分
を示す拡大略図である。
【図4】図1の抵抗溶接装置に係る電極の製造工程を概
略的に示す工程略図である。
【図5】圧延方向を説明するための圧延工程を概略的に
示す斜視図である。
【図6】圧延方向を説明するための圧延工程を概略的に
示す斜視図である。
【図7】タングステンの組織を示す顕微鏡写真である。
【図8】本発明の実施例を示すグラフである。
【図9】抵抗溶接装置の概略構成を示す断面略図であ
る。
【符号の説明】
1 電極材料 10 抵抗溶接装置 11 本体フレーム 12 固定ホーン 13 可動ホーン 14 支持部材 15 プレス装置 16 エアシリンダ 17 導電部材 20 電極ホルダ 21 電極ホルダ 22 電線ガイド 24 下電極 24a 溶接面 25 上電極 25a 溶接面
フロントページの続き (72)発明者 岡本 謙一 富山県富山市岩瀬古志町2番地 東京タン グステン株式会社内 (72)発明者 黒田 道雄 富山県富山市岩瀬古志町2番地 東京タン グステン株式会社内 (72)発明者 佐藤 和男 山形県酒田市大浜二丁目1番12号 酒田東 京タングステン株式会社内 Fターム(参考) 4K018 AA19 AA21 FA02 KA37 4K020 AA10 AC07 BB29

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワークを挟圧した状態で通電されることに
    より、ワークを電気抵抗熱で溶接するためにタングステ
    ンとモリブデンの何れかの焼結合金で抵抗溶接用電極を
    製造する抵抗溶接用電極の製造方法において、 上記焼結合金から繊維状の組織を有する電極材料を形成
    し、この電極材料から、当該繊維状の組織の端面で上記
    ワークを挟圧する溶接面を構成していることを特徴とす
    る抵抗溶接用電極の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の抵抗溶接用電極の製造方法
    において、 上記繊維状の組織を得る工程としては、 クロスロール工程によって圧延した電極材料の加工度の
    高い方向を基準にして端面を規定している抵抗溶接用電
    極の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項2記載の抵抗溶接用電極の製造方法
    において、 上記加工度の高い方向は、最終の圧延工程の方向を基準
    とする抵抗溶接用電極の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1、2、または3記載の抵抗溶接用
    電極の製造方法において、 上記溶接面には、研磨加工が施される抵抗溶接用電極の
    製造方法。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3、または4記載の抵抗溶
    接用電極の製造方法によって製造されたことを特徴とす
    る抵抗溶接用電極。
  6. 【請求項6】請求項5記載の電極を用いたことを特徴と
    する抵抗溶接装置。
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