JP2000158115A - 溶湯供給装置および溶湯供給方法 - Google Patents

溶湯供給装置および溶湯供給方法

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JP2000158115A
JP2000158115A JP33709898A JP33709898A JP2000158115A JP 2000158115 A JP2000158115 A JP 2000158115A JP 33709898 A JP33709898 A JP 33709898A JP 33709898 A JP33709898 A JP 33709898A JP 2000158115 A JP2000158115 A JP 2000158115A
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molten metal
plunger sleeve
working fluid
piston
hot water
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JP33709898A
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English (en)
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Yasuyoshi Nakano
泰良 中野
Takashi Hirai
孝 平井
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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  • Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で確実にプランジャスリーブへの
溶湯量を安定して精度よく供給し、プランジャチップピ
ストンの背面に溶湯が付着するのを防ぐ。 【解決手段】 内部に前進・後退駆動可能にピストン1
0が嵌挿されると共にキャビティ3に接続されたプラン
ジャスリーブ11と、該プランジャスリーブ11のピス
トン10の後退限位置よりも前方下面に接続されて作動
流体の圧力によって溶湯貯蔵炉からプランジャスリーブ
11内に溶湯1を供給する給湯管6と、プランジャスリ
ーブ11内に溶湯を供給するための作動流体の圧力P1
以上の圧力P2の湯切り作動流体をプランジャスリーブ
11内のピストン10の後方に供給して、プランジャス
リーブ11内のピストン10が前進駆動されて給湯管6
の開口6aを通過した後に、給湯管6からプランジャス
リーブ11内への溶湯の供給を阻止する湯切り作動流体
供給管7とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶湯供給装置およ
び溶湯供給方法に関し、さらに詳しくは、作動流体によ
り溶湯貯蔵容器からプランジャスリーブ内へ溶湯を供給
し、プランジャスリーブ内に嵌挿されたプランジャチッ
プを前進させることによりプランジャスリーブ内に供給
された溶湯をキャビティ内に射出するダイカストマシン
の溶湯供給装置および溶湯供給方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】プランジャスリーブに溶湯を供給するた
めの技術としては、特開平6−23510号公報や、特
開平10−244352号公報に開示されているよう
に、作動流体の圧力により給湯管を介して溶湯貯蔵炉か
ら溶湯をプランジャスリーブ内に供給する所謂加圧式給
湯炉が知られている。
【0003】特開平6−23510号公報には、金属溶
湯を貯留し、貯留した前記の金属溶湯の温度を一定に保
つための熱源を装置し、圧力測定口を有し圧力測定導管
を介して適正な圧力条件に制御することにより前記の貯
留した金属溶湯の外部への給湯量を最適制御する給湯制
御装置に接続され、加圧口を有し管路を前記の給湯制御
装置からの信号によって閉塞することのできる加圧バル
ブを有した加圧導管を介して外部の加圧源と接続され、
排気口と接続され途中に前記の給湯制御装置からの信号
によって管路を解放することのできる排気バルブを有し
た排気導管と、外部から溶湯を補給したり内部を掃除す
るための炉口と炉口を密封することのできる炉蓋を有
し、前記の金属溶湯をダイカストマシンのプランジャス
リーブ下部受湯口に給湯する時にダイカストマシンのプ
ランジャスリーブ下部受湯口に連結して溶湯流出口を有
し前記の貯留した金属溶湯中に金属溶湯流入口を有した
給湯管を有した加圧式給湯炉と前記の給湯管とプランジ
ャスリーブ下部受湯口を介して連結されたダイカストマ
シンのプランジャスリーブのプランジャチップピストン
側端部に取り付けられた不活性ガス雰囲気ボックス本体
と、前記の不活性ガス雰囲気ボックス本体に不活性ガス
吹出口を有し外部の不活性ガス供給源と接続された管路
に不活性ガスバルブを有した不活性ガス供給管とで構成
された不活性ガス給湯管吸気給湯装置が記載されてい
る。
【0004】この不活性ガス給湯管吸気給湯装置では、
プランジャスリーブピストン側端部に取り付けられた外
部の不活性ガス供給源と不活性ガス供給管と管路の不活
性ガスバルブを介して接続された不活性ガス吹出口から
不活性ガスを吹出させ不活性ガス雰囲気ボックス本体を
不活性ガス濃厚雰囲気にすることにより、給湯時におけ
る給湯管内での酸化物の生成を大きく抑制する、等と記
載されている。
【0005】さらに、特開平6−23510号公報にお
いては、加圧式給湯炉への気体による加圧が停止され炉
内が排気導管を通じて外気へ開放されたならば給湯管内
の金属溶湯は加圧式給湯炉内へ戻る、等と記載されてい
る。すなわち、特開平6−23510号公報に記載され
ている従来の技術にあっては、プランジャスリーブへの
金属溶湯の供給量の制御は、加圧式給湯炉への気体によ
る加圧を停止すると共に炉内の圧力を大気圧としてプラ
ンジャスリーブへの金属溶湯の供給を停止させることに
より行われている。また、このものにおいては、不活性
ガス雰囲気ボックス本体に不活性ガスを吹出させること
により、給湯管内上部へも不活性ガスを供給して酸化物
被膜の生成を抑制する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】特開平6−23510
号公報に開示された加圧式給湯炉にあっては、加圧式給
湯炉への気体による加圧を停止すると共に炉内の圧力を
大気圧としてプランジャスリーブへの金属溶湯の供給を
停止させるものであるために、プランジャスリーブへの
金属溶湯の供給量が安定せず、その精度には限界があっ
た。
【0007】また、この加圧式給湯炉にあっては、給湯
管の溶湯流出口近傍に不活性ガス濃厚雰囲気を形成する
ために必要な程度の圧力で不活性ガスを不活性ガス雰囲
気ボックス本体内に吹出すものであるために、加圧式給
湯炉内の気体の圧力が不活性ガス雰囲気ボックス本体内
に吹出されている不活性ガスの圧力よりも高い場合に
は、キャビティ内に溶湯を射出させるべくプランジャス
リーブのプランジャチップピストンを受湯口よりも前方
に前進させたときに、プランジャチップピストンの背面
に金属溶湯が加圧式給湯炉から供給されて付着すること
となる。そのため、プランジャスリーブのプランジャチ
ップピストンを受湯口よりも前方に前進させるときに
は、加圧式給湯炉内の気体の圧力が不活性ガス雰囲気ボ
ックス本体内に吹出されている不活性ガスの圧力よりも
確実に低くなるように制御しなければならないが、プラ
ンジャスリーブのプランジャチップピストンが受湯口よ
りも前方に前進する前に圧力を低くすると、プランジャ
スリーブ内に供給された金属溶湯が加圧式給湯炉に戻る
こととなる。そのため、加圧式給湯炉への気体による加
圧の制御には正確さが要求されるだけでなく、複雑であ
るという問題もあった。そして、プランジャチップピス
トンの背面に金属溶湯が付着した場合には、その固化し
た金属を取り除くための保全作業に多大な手間と時間が
必要となるという問題もあった。
【0008】本発明は、上記問題に鑑みてなされたもの
であり、簡単な構成で確実にプランジャスリーブへの溶
湯量を安定して精度よく供給することができ、プランジ
ャチップピストンの背面に溶湯が付着するのを防ぐこと
ができる溶湯供給装置および溶湯供給方法を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の溶湯供給装置
に係る発明は、上記課題を解決するため、内部に前進・
後退駆動可能にピストンが嵌挿されると共にキャビティ
に接続されたプランジャスリーブと、該プランジャスリ
ーブのピストンの後退限位置よりも前方下面に接続され
て作動流体の圧力によって溶湯貯蔵炉からプランジャス
リーブ内に溶湯を供給する給湯管と、プランジャスリー
ブ内に溶湯を供給するための作動流体の圧力以上の湯切
り作動流体をプランジャスリーブ内のピストンの後方に
供給して、プランジャスリーブ内のピストンが前進駆動
されて給湯管を通過した後に給湯管からプランジャスリ
ーブ内への溶湯の供給を阻止する湯切り作動流体供給管
とを備えたことを特徴とするものである。
【0010】請求項2の溶湯供給装置に係る発明は、上
記課題を解決するため、請求項1に記載の発明におい
て、湯切り作動流体供給管を介してプランジャスリーブ
のピストンの後方に供給される湯切り作動流体を不活性
ガスとしたことを特徴とするものである。
【0011】また、請求項3の溶湯供給方法に係る発明
は、上記課題を解決するため、作動流体の圧力により給
湯管を介して溶湯貯蔵炉から溶湯をプランジャスリーブ
内に供給し、プランジャスリーブ内に嵌挿されたピスト
ンを前進駆動することによりキャビティにプランジャス
リーブ内の溶湯を射出する方法であって、溶湯を供給す
るための作動流体の圧力以上の圧力の湯切り作動流体を
プランジャスリーブ内のピストンの後方に供給して、プ
ランジャスリーブ内のピストンが前進駆動されて給湯管
を通過した後に給湯管からプランジャスリーブ内への溶
湯の供給を阻止することを特徴とするものである。
【0012】請求項4の溶湯供給方法に係る発明は、上
記課題を解決するため、請求項3に記載の発明におい
て、作動流体の圧力によりプランジャスリーブの、ピス
トンの後退限位置よりも前方下面から、その内部に溶湯
を供給することを特徴とするものである。
【0013】請求項1の溶湯供給装置に係る発明では、
作動流体の圧力によって溶湯貯蔵炉から給湯管を介して
プランジャスリーブ内に溶湯を供給し、プランジャスリ
ーブ内に嵌挿されたピストンを前進駆動してキャビティ
内にプランジャスリーブ内の溶湯を射出する。湯切り作
動流体供給管から供給されている湯切り作動流体が溶湯
貯蔵炉からプランジャスリーブ内に溶湯を供給するため
の作動流体の圧力以上の圧力に設定されているために、
前進駆動されたピストンが給湯管を通過して湯切り作動
流体供給管と給湯管とがプランジャスリーブを介して連
通すると、湯切り作動流体の圧力によって給湯管内の溶
湯を確実にプランジャスリーブの開口から押し下げるた
め、プランジャスリーブ内への溶湯の供給が阻止され
る。したがって、溶湯がピストンの背面に付着すること
も防止される。
【0014】請求項2の溶湯供給装置に係る発明では、
請求項1に記載の発明において、湯切り作動流体供給管
を介してプランジャスリーブのピストンの後方に供給さ
れる湯切り作動流体を不活性ガスとすることにより、給
湯管内の溶湯を阻止する際に溶湯表面の酸化被膜の形成
が防止される。
【0015】また、請求項3の溶湯供給方法に係る発明
では、作動流体の圧力により給湯管を介して溶湯貯蔵炉
から溶湯をプランジャスリーブ内に供給し、プランジャ
スリーブ内に嵌挿されたピストンを前進駆動することに
よりキャビティにプランジャスリーブ内の溶湯を射出す
る。湯切り作動流体供給管から供給されている湯切り作
動流体を溶湯貯蔵炉からプランジャスリーブ内に溶湯を
供給するための作動流体の圧力以上に設定しているため
に、前進駆動されたピストンが給湯管を通過して湯切り
作動流体供給管と給湯管とがプランジャスリーブを介し
て連通すると、湯切り作動流体の圧力によって給湯管内
の溶湯が確実にプランジャスリーブの開口から押し下げ
られるため、プランジャスリーブ内への溶湯の供給を阻
止する。したがって、溶湯がピストンの背面に付着する
ことも防止される。
【0016】請求項4の溶湯供給方法に係る発明では、
請求項3に記載の発明において、作動流体の圧力により
プランジャスリーブの、ピストンの後退限位置よりも前
方下面から、その内部に溶湯を供給することにより、上
記の射出中においてプランジャスリーブ内に溶湯が供給
されるのを阻止するだけでなく、プランジャスリーブ内
に溶湯を供給する際において空気あるいは不活性ガス等
の作動流体が溶湯に巻き込まれて気泡となって残留する
ことがなく、製品の品質向上を図ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】最初に、本発明の溶湯供給装置の
実施の一形態を、図1〜図3に基づいて詳細に説明す
る。なお、図において同一符号は同一部分または相当部
分とする。
【0018】本発明の溶湯供給装置は、概略、内部に前
進・後退駆動可能にピストン10が嵌挿されると共にキ
ャビティ3に接続されたプランジャスリーブ11と、該
プランジャスリーブ11のピストン10の後退限位置よ
りも前方下面に接続されて作動流体の圧力によって溶湯
貯蔵炉からプランジャスリーブ11内に溶湯1を供給す
る給湯管6と、プランジャスリーブ11内に溶湯を供給
するための作動流体の圧力P1以上の圧力P2の湯切り
作動流体をプランジャスリーブ11内のピストン10の
後方に供給して、プランジャスリーブ11内のピストン
10が前進駆動されて給湯管6の開口6aを通過した後
に給湯管6からプランジャスリーブ11内への溶湯の供
給を阻止する湯切り作動流体供給管7とを備え、さら
に、湯切り作動流体供給管7を介してプランジャスリー
ブ11のピストン10の後方に供給される湯切り作動流
体を不活性ガスとしたものである。
【0019】固定金型2Aに対して可動金型2Bが相対
向して近接・遠退可能に配置されており、可動金型2B
を固定金型2Aに対して近接させて閉じることにより、
両金型2A,2Bの衝合面にキャビティ3が形成され
る。また、両金型2A,2Bの衝合面にはキャビティ3
に連続する湯道4が形成されている。固定金型2Aには
湯道4に接続するようにプランジャスリーブ11が設け
られている。プランジャスリーブ11内にはピストン1
0が嵌挿されており、ピストン10の背面にはピストン
10を後退限(図1に示した位置)と所定の前進限との
間で前進・後退駆動する油圧シリンダ等のアクチュエー
タ(図示を省略した)の駆動ロッド10aが連結されて
いる。
【0020】プランジャスリーブ11のピストン10の
後退限位置よりも前方の下面には、給湯管6の一端が開
口するように接続されている。給湯管6の他端は、溶湯
貯蔵炉(図示を省略した)に接続されている。この図示
しない溶湯貯蔵炉は密閉可能なもので、内部には例えば
アルミ合金等の金属の溶湯1が貯蔵されている。給湯管
6の他端の先端開口は、溶湯貯蔵炉内に貯蔵された溶湯
1の湯面よりも下方に所定の深さで挿入される。溶湯貯
蔵炉には、作動流体を所定の圧力で供給する圧縮作動流
体供給源(図示を省略した)が接続されている。圧縮作
動流体供給源は、成形が完了してダイカスト成形品を取
り出す場合に、可動金型2Bが固定金型2Aに対して開
いているときや、後述するように給湯管6の開口6aよ
りもピストン10を後方に後退移動させるとき等を除い
て、常時作動流体を所定の圧力で溶湯貯蔵炉内に供給す
るようにバルブ等(図示を省略する)によって制御され
る。溶湯貯蔵炉内に貯蔵された溶湯1は、作動流体の圧
力を受けることにより、給湯管を介してプランジャスリ
ーブ内に供給される(この作動流体によるプランジャス
リーブ11への溶湯1の供給圧力P1をammHgとす
る)。なお、溶湯1をプランジャスリーブ11内に供給
するための作動流体は、窒素やアルゴン等の不活性ガス
であることが望ましい。
【0021】プランジャスリーブ11のピストン10の
後退限よりも後方には、湯切り作動流体供給管7が接続
されている。そしてプランジャスリーブ11の後端には
図示しないアクチュエータの駆動ロッド10aの軸方向
の前進・後退移動を許容すると共にピストン10の背面
との間に形成される空間Sの気密性を保持するためのシ
ール材12が設けられている。
【0022】湯切り作動流体供給管7は、湯切り作動流
体を所定の圧力P2で供給する圧縮湯切り作動流体供給
源(図示を省略した)が接続されている。圧縮湯切り作
動流体供給源は、湯切り作動流体供給管7を介してプラ
ンジャスリーブ11のピストン10の背面とシール材1
2との間に形成される空間Sに湯切り作動流体を、溶湯
貯蔵炉に接続された圧縮作動流体供給源から供給される
作動流体の圧力によりプランジャスリーブ11内に供給
される溶湯1の圧力P1以上の圧力P2で、常時供給す
るように設定されている(圧縮湯切り作動流体供給源に
より供給される湯切り作動流体の圧力P2をa+αmmHg
とする)。なお、圧縮湯切り作動流体供給源により供給
される湯切り作動流体の圧力P2によって、図示しない
アクチュエータによるピストン10の前進・後退駆動が
妨げられることはない。湯切り作動流体は、溶湯1をプ
ランジャスリーブ11内に供給するための作動流体と同
様に、窒素やアルゴン等の不活性ガスであることが望ま
しいが、作動流体と異なる種類の不活性ガスを用いるこ
ともできる。しかしながら、同じ種類の不活性ガスを作
動流体および湯切り作動流体として用いる場合には、圧
縮作動流体源と圧縮湯切り作動流体源とを共通のものと
し、圧力調整制御弁によりそれぞれ所定の圧力となるよ
うに調整して供給することもできる(図示は省略す
る)。
【0023】次に、本発明の溶湯供給方法を、以上のよ
うに構成された溶湯供給装置を用いた場合によって説明
する。本発明の溶湯供給方法は、概略、作動流体の圧力
P1により給湯管11を介して溶湯貯蔵炉から溶湯1を
プランジャスリーブ11内に供給し、プランジャスリー
ブ11内に嵌挿されたピストン10を前進駆動すること
によりキャビティ3にプランジャスリーブ11内の溶湯
1を射出する方法であって、溶湯1を供給するための作
動流体の圧力P1以上の圧力P2の湯切り作動流体をプ
ランジャスリーブ11内のピストン10の後方の空間S
に供給して、プランジャスリーブ11内のピストン10
が前進駆動されて給湯管6の開口6aを通過した後に給
湯管6からプランジャスリーブ11内への溶湯1の供給
を阻止するものである。そして、プランジャスリーブ1
1の内部に作動流体の圧力によって溶湯を供給する際に
は、ピストン10の後退限位置よりも前方下面から溶湯
1を供給するものである。
【0024】ダイカスト成形品を成形するに際しては、
可動金型2Bが固定金型2Aに対して閉じられてキャビ
ティ3が形成されている。また、図1に示すように、プ
ランジャスリーブ11に嵌挿されたピストン10は、図
示しないアクチュエータの駆動により、給湯管6よりも
後方(図の左方)の後退限まで後退移動されている。こ
の状態で、図示しない圧縮作動流体供給源により溶湯貯
蔵炉内に作動流体が所定の圧力P1=ammHgとなる
まで供給される。溶湯貯蔵炉内に貯蔵された溶湯1は、
作動流体による加圧を受けて給湯管6を介してプランジ
ャスリーブ11内に、空気あるいは不活性ガス等の作動
流体が溶湯1に巻き込まれることなく、その下方から供
給されることとなる。したがって、空気や作動流体が気
泡となって溶湯1内に残留した状態でキャビティ3内に
射出されることがない。一方、プランジャスリーブ11
のピストン10の背面とシール材12との間に形成され
る空間Sには、湯切り作動流体供給管7を介して図示し
ない圧縮湯切り作動流体供給源から湯切り作動流体が、
プランジャスリーブ11内に供給される溶湯1の圧力P
1(ammHg)以上の圧力P2(a+αmmH)で供
給されている。
【0025】キャビティ3の大きさ等の条件に応じた量
に近い量の溶湯1がプランジャスリーブ11内に供給さ
れたことが検知されると、このプランジャスリーブ11
内に供給された溶湯1をキャビティ3内へ射出すべく、
図示しないアクチュエータによってピストン10が前進
するように駆動される。図2に示すように、ピストンが
給湯管を通過する際には、給湯管6のプランジャスリー
ブ11内の開口6aがピストン10によって閉塞され、
作動流体の加圧によるプランジャスリーブ11内への溶
湯1の供給が遮断される。給湯管6の開口6aに対して
ピストン10が閉塞して溶湯1の供給を遮断するため
に、所定の量の溶湯1をプランジャスリーブ11に安定
して精度よく供給することができる。
【0026】さらに、図示しないアクチュエータによっ
てピストン10が前進駆動されて給湯管6の開口6aを
通過すると、図3に示すように、ピストン10の背面と
シール材12との間に形成された空間Sが拡大して給湯
管6と湯切り作動流体供給管7とが連通することとな
る。湯切り作動流体供給管7から供給される湯切り作動
流体が、給湯管6から供給される溶湯1の圧力(amm
Hg)以上の圧力(a+αmmH)で供給されているこ
とにより、図示しない圧縮作動流体供給源による作動流
体の圧力P1に打ち勝って、給湯管6内の溶湯1は湯切
り作動流体の圧力P2によって給湯管6の開口6aから
押し下げられ、給湯管6からプランジャスリーブ11内
への溶湯1の供給が阻止されることとなる。なお、湯切
り作動流体供給管7から供給される湯切り作動流体の圧
力P2は、給湯管6からプランジャスリーブ11内への
溶湯1の供給が阻止されるような圧力(a+αmmH)
であれば、給湯管6内の溶湯1を給湯管6の開口6aか
ら一定のレベルだけ押し下げるような圧力に設定するこ
とができ、また、給湯管6内の溶湯1を溶湯貯蔵炉内に
戻すような圧力に設定することもできる。
【0027】キャビティ3内に射出された溶湯1が固化
して所定のダイカスト成形品が成形されると、可動金型
2Bを固定金型2Aから離間させるように移動させて開
き、ダイカスト成形品を取り出す。そして、金型2A,
2Bを開くのと前後して、プランジャスリーブ11内に
嵌挿されたピストン10が図示しないアクチュエータに
より後退限まで後退駆動される。このとき、ピストン1
0が給湯管6の開口6aよりも後方に後退する時までに
は、圧縮作動流体供給源による溶湯貯蔵炉内への作動流
体の供給、すなわち、溶湯1の加圧が停止される。一
方、湯切り作動流体は、ピストン10の給湯管6の開口
6aに対する位置によって制御されるため、湯切り作動
流体供給管7を介して圧縮湯切り作動流体供給源から空
間Sへと常時供給することができる。しかしながら、ピ
ストン10が給湯管6の開口6aよりも後方に後退した
時点で、圧縮湯切り作動流体供給源から空間Sへの湯切
り作動流体の供給を一時的に停止するよう構成してもよ
い。
【0028】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、内部に前進・
後退駆動可能にピストンが嵌挿されると共にキャビティ
に接続されたプランジャスリーブと、該プランジャスリ
ーブのピストンの後退限位置よりも前方下面に接続され
て作動流体の圧力によって溶湯貯蔵炉からプランジャス
リーブ内に溶湯を供給する給湯管と、プランジャスリー
ブ内に溶湯を供給するための作動流体の圧力以上の圧力
の湯切り作動流体をプランジャスリーブ内のピストンの
後方に供給して、プランジャスリーブ内のピストンが前
進駆動されて給湯管を通過した後に給湯管からプランジ
ャスリーブ内への溶湯の供給を阻止する湯切り作動流体
供給管とを備えた簡単な構成で、前進駆動されたピスト
ンが給湯管を通過すると、湯切り作動流体供給管と給湯
管とがプランジャスリーブを介して連通し、湯切り作動
流体の圧力によって給湯管内の溶湯を確実にプランジャ
スリーブの開口から押し下げてプランジャスリーブ内へ
の供給が阻止されるため、プランジャスリーブへの溶湯
量を安定して精度よく供給することができ、しかも、溶
湯がピストンの背面に付着することも防ぐことができる
溶湯供給装置を提供することができる。
【0029】請求項2の発明によれば、請求項1に記載
の発明において、湯切り作動流体供給管を介してプラン
ジャスリーブのピストンの後方に供給される湯切り作動
流体を不活性ガスとすることにより、さらに、給湯管内
の溶湯を阻止する際に溶湯表面の酸化被膜の形成を防止
することができる溶湯供給装置を提供することができ
る。
【0030】請求項3の発明によれば、溶湯を供給する
ための作動流体の圧力以上の圧力の湯切り作動流体をプ
ランジャスリーブ内のピストンの後方に供給して、プラ
ンジャスリーブ内のピストンが前進駆動されて給湯管を
通過した後に給湯管からプランジャスリーブ内への溶湯
の供給を阻止するという簡単な構成で、前進駆動された
ピストンが給湯管を通過して湯切り作動流体供給管と給
湯管とがプランジャスリーブを介して連通すると、湯切
り作動流体の圧力によって給湯管内の溶湯が確実にプラ
ンジャスリーブの開口から押し下げられてプランジャス
リーブ内への供給を阻止し、溶湯がピストンの背面に付
着することも防ぐことができる溶湯供給方法を提供する
ことができる。
【0031】請求項4の発明によれば、請求項3に記載
の発明において、作動流体の圧力によりプランジャスリ
ーブの、ピストンの後退限位置よりも前方下面から、そ
の内部に溶湯を供給することにより、上記の射出中にお
いてプランジャスリーブ内に溶湯が供給されるのを阻止
することができるだけでなく、プランジャスリーブ内に
溶湯を供給する際において空気あるいは不活性ガス等の
作動流体が溶湯に巻き込まれて気泡となって残留するこ
とがないために、製品の品質向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶湯供給装置の実施の一形態を示すも
ので、ピストンが後退限にあるときの状態を示す説明図
である。
【図2】図1の状態からピストンが前進駆動されて給湯
管の開口を閉塞した状態を示す説明図である。
【図3】図2の状態からピストンがさらに前進駆動され
て、給湯管と湯切り作動流体供給管とが連通し、溶湯の
プランジャスリーブ内への供給が阻止された状態を示す
説明図である。
【符合の説明】
1 溶湯 3 キャビティ 6 給湯管 6a 開口 7 湯切り作動流体供給管 10 ピストン 11 プランジャスリーブ P1 作動流体の圧力 P2 湯切り作動流体の圧力

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に前進・後退駆動可能にピストンが
    嵌挿されると共にキャビティに接続されたプランジャス
    リーブと、該プランジャスリーブのピストンの後退限位
    置よりも前方下面に接続されて作動流体の圧力によって
    溶湯貯蔵炉からプランジャスリーブ内に溶湯を供給する
    給湯管と、プランジャスリーブ内に溶湯を供給するため
    の作動流体の圧力以上の圧力の湯切り作動流体をプラン
    ジャスリーブ内のピストンの後方に供給して、プランジ
    ャスリーブ内のピストンが前進駆動されて給湯管を通過
    した後に給湯管からプランジャスリーブ内への溶湯の供
    給を阻止する湯切り作動流体供給管とを備えたことを特
    徴とする溶湯供給装置。
  2. 【請求項2】 湯切り作動流体供給管を介してプランジ
    ャスリーブのピストンの後方に供給される湯切り作動流
    体を不活性ガスとしたことを特徴とする請求項1に記載
    の溶湯供給装置。
  3. 【請求項3】 作動流体の圧力により給湯管を介して溶
    湯貯蔵炉から溶湯をプランジャスリーブ内に供給し、プ
    ランジャスリーブ内に嵌挿されたピストンを前進駆動す
    ることによりキャビティにプランジャスリーブ内の溶湯
    を射出する方法であって、 溶湯を供給するための作動流体の圧力以上の圧力の湯切
    り作動流体をプランジャスリーブ内のピストンの後方に
    供給して、プランジャスリーブ内のピストンが前進駆動
    されて給湯管を通過した後に、給湯管からプランジャス
    リーブ内への溶湯の供給を阻止することを特徴とする溶
    湯供給方法。
  4. 【請求項4】 作動流体の圧力によりプランジャスリー
    ブの、ピストンの後退限位置よりも前方下面から、その
    内部に溶湯を供給することを特徴とする請求項3に記載
    の溶湯供給方法。
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