JP2000157943A - トイレ配管のスケール付着防止方法及び装置 - Google Patents

トイレ配管のスケール付着防止方法及び装置

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JP2000157943A
JP2000157943A JP10335561A JP33556198A JP2000157943A JP 2000157943 A JP2000157943 A JP 2000157943A JP 10335561 A JP10335561 A JP 10335561A JP 33556198 A JP33556198 A JP 33556198A JP 2000157943 A JP2000157943 A JP 2000157943A
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toilet
urinal
pipe
drain pipe
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JP10335561A
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English (en)
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Takao Wada
多加夫 和田
Kiyomori Nakano
清盛 中野
Takeshi Nakajima
武志 中島
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Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Kawasaki Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両等のトイレ配管への尿石の付着を防止す
る。 【解決手段】 トイレ配管(小便器排水管16)の尿石
が付着し易い部分(略水平部分24)にコイル状に巻装
したソレノイド42を装着し、コイル46に交流電流を
印加して、小便器排水管(トイレ配管)16内を流れる
尿を励磁してその分子を磁化させ、尿石が小便器排水管
(トイレ配管)16内に付着することを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新幹線車両、特急
車両、その他の車両等におけるトイレの配管への尿石
(スケール)の付着を防止する方法及び装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】尿の中には微量のカルシウムが含まれて
おり、排泄された尿が放置されると、尿中のカルシウム
分が細菌の働きで水に溶けない成分へと変化する。この
水に溶けないカルシウム分と腐敗有機物が複雑に混ざり
合ってトイレ配管やタンク等に強固に付着したものが
「尿石」である。新幹線車両、特急車両、その他の車両
等に設置されたトイレ(特に、男性用の小便器)では、
トイレ配管に尿石が付着して非常に困っている。具体的
には、一例として、図8に示すように、小便器10に排
泄された尿は、小便器10の排出口12から調整タンク
(サブタンク)14に流入し、調整タンク14の底部に
接続された小便器排水管(トイレ配管)16を通って汚
物タンク18に貯留される。このとき、調整タンク14
底部と小便器排水管16の略鉛直部分20との接続部で
ある調整タンク出口部22、小便器排水管16の略水平
部分24、小便器排水管16の略鉛直部分26と汚物タ
ンク18との接続部である汚物タンク入口部28などの
尿が滞留し易い箇所に尿石30が付着する。また、小便
器排水管(トイレ配管)において、例えば、配管端部の
フランジ継手部や、図9に示すような、配管34と調整
タンク等のタンク32底部の短管36との継手部分37
では、短管36のエッジ部38から配管34の内面にか
けて、尿の滴が表面張力によって滞留し尿石30が付着
する。
【0003】トイレ配管に付着した尿石は、時間が経つ
につれて配管内面に強固にこびりつき、配管内面の尿石
が水の流れを防ぎ、さらに尿石の成長が促進されて、や
がては配管の目詰まりを多発するようになる。また、多
孔質な尿石の内部に細菌が棲みつき、やがて強烈な悪臭
を発するようになる。しかし、車両等の狭い空間で、し
かも複雑な曲がり部分をもつトイレ配管の尿石を除去す
ることは非常に困難である。トイレ配管における従来の
尿石付着防止対策としては、トイレに流す水を電気的手
法でイオン化し、その水を流すことにより配管への尿石
の付着を防止する方法がある。また、トイレのサブタン
ク(調整タンク)の形状において、タンク底部を尿の滴
が溜らないような紡錘形状とする、あるいは、配管内に
尿の滴がつきにくくなるように、配管内面にセラミック
スコーティングを施すなどの対策が採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の尿石付着防止対
策として、上述したトイレに流す水を予めイオン化する
方法、トイレのサブタンクの形状を底部が紡錘状のもの
とする方策、配管内面にセラミックスコーティングを施
す方策は、いずれも、トイレ配管の尿石付着防止にはあ
まり効果がなかった。また、トイレに多量の水を放水し
たり、洗浄水に界面活性剤等の薬品を添加したりしてト
イレ配管の洗浄力を高める方法も考えられるが、車両等
のトイレでは水タンク容量に限界があり、薬品の補充や
取替が容易でないといった問題があり、薬品を使用する
分、コストアップにもなる。また、前述した配管内面の
加工の他に、配管の曲がり部分を無くしたり、配管を太
くしたり短くして配管に尿をつきにくくする方策も考え
られるが、大幅な車両改造が必要であり、多額の改造費
用が必要となる。さらに、トイレ配管を定期的に分解し
て清掃したり、定期的に配管類を交換する方法は、作業
が煩雑であり、コストアップにもなる。
【0005】本発明は上記の諸点に鑑みなされたもの
で、本発明の目的は、新幹線車両、特急車両、その他の
車両等に設置されたトイレ(特に、男性用の小便器)に
おいて、上述した現状を改善し、トイレ配管への尿石
(スケール)の付着を有効に防止することができるスケ
ール付着防止方法及び装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のトイレ配管のスケール付着防止方法は、
トイレ配管の尿石が付着し易い部分に交流電流を印加し
て、配管内を流れる尿を磁気的・電気的に処理し、尿石
が配管内に付着するのを防止するように構成されている
(図1参照)。また、本発明の方法は、トイレ配管の尿
石が付着し易い部分にコイル状に巻装したソレノイドを
装着し、コイル状のソレノイドに交流電流を印加して、
配管内を流れる尿を磁気的・電気的に処理し、尿石が配
管内に付着するのを防止することを特徴としている(図
1参照)。上記の本発明の方法において、トイレに流す
洗浄水の配管にもコイル状に巻装したソレノイドを装着
し、コイル状のソレノイドに交流電流を印加して、トイ
レに流す洗浄水を磁気的・電気的に処理し、尿石がトイ
レ配管内に付着するのを防止することが好ましい。ま
た、上記の本発明の方法において、トイレに流す洗浄水
の放水時、又はトイレのドアのロック時に同期して交流
電流を印加することが好ましい(図1、図2参照)。ま
た、上記の本発明の方法において、外気温度等の状況の
変化に応じて交流の周波数、電流値等を調整することが
好ましい(図1、図2参照)。
【0007】また、本発明の方法は、トイレ配管の尿石
が付着し易い部分に超音波を発振して、トイレ配管を超
音波振動させ、尿石が配管内に付着するのを防止するこ
とを特徴としている(図4参照)。上記の本発明の方法
において、トイレに流す洗浄水の放水時、又はトイレの
ドアのロック時に同期して超音波を発振することが好ま
しい。また、上記の本発明の方法において、外気温度等
の状況の変化に応じて超音波の周波数等を調整すること
が好ましい。また、本発明の方法は、トイレ配管に圧縮
空気を間欠的に圧入して、配管内の尿石が付着し易い部
分に滞留する尿を圧送し、尿石が配管内に付着するのを
防止することを特徴としている(図5参照)。
【0008】本発明のトイレ配管のスケール付着防止装
置は、小便器からの尿を排水するための小便器下側に配
設された小便器排水管(トイレ配管)における尿石が付
着し易い部分に、コイルに交流電流を印加して小便器排
水管内を流れる尿を励磁するためのコイル状に巻装され
たソレノイドが装着されたことを特徴としている(図1
参照)。また、本発明の装置は、小便器からの尿を排水
するための小便器下側に配設された小便器排水管(トイ
レ配管)における尿石が付着し易い部分に、コイルに交
流電流を印加して小便器排水管内を流れる尿を励磁する
ためのコイル状に巻装されたソレノイドが装着され、小
便器を洗浄するためのフラッシュ水を流すスイッチの作
動時、又はトイレのドアのロック部の施錠時に同期して
コイルに交流電流を印加するとともに、外気温度の変化
に応じて交流の周波数及び/又は電流値を自動的に調整
するための制御装置が前記ソレノイドに接続されたこと
を特徴としている(図1、図2参照)。上記の本発明の
装置において、小便器を洗浄するためのフラッシュ水が
貯留される小便器上側に設けられたフラッシュタンク
(上部タンク)の出口に接続された洗浄水配管(出口配
管部)に、コイルに交流電流を印加してフラッシュ水を
励磁するためのコイル状に巻装されたソレノイドを装着
することが好ましい。また、上記の本発明の装置におい
て、小便器排水管(トイレ配管)又は/及び洗浄水配管
(フラッシュタンクの出口配管部)の曲がり部分に、ソ
レノイドが複数個に分割されたコイルを巻装することが
好ましい(図3参照)。
【0009】また、本発明の装置は、小便器からの尿を
排水するための小便器下側に配設された小便器排水管
(トイレ配管)における尿石が付着し易い部分に、小便
器排水管を超音波振動させるための高周波発振器に接続
された超音波振動子が装着されたことを特徴としている
(図4参照)。また、本発明の装置は、小便器からの尿
を排水するための小便器下側に配設された小便器排水管
(トイレ配管)に、排水管内の尿石が付着し易い部分に
滞留した尿を圧送するための圧縮空気をパルス的に供給
する圧縮空気供給手段が設けられたことを特徴としてい
る(図5参照)。これらの本発明の方法及び装置におい
て、小便器排水管(トイレ配管)における尿石が付着し
易い部分としては、小便器排水管の略水平部分、小便器
排水管の継手部分等が挙げられ、これらの箇所に交流電
流、超音波、圧縮空気等による処理が実施される。
【0010】また、本発明の装置は、小便器からの尿を
排水するための小便器下側に配設された小便器排水管
(トイレ配管)の継手部分において、継手部分の連結部
近傍の排水管内に尿の滴が滞留しないように、小便器排
水管内側に位置する配管の下端部が角を丸くした形状に
形成されたことを特徴としている(図6参照)。また、
本発明の装置は、小便器からの尿を排水するための小便
器下側に配設された小便器排水管(トイレ配管)の継手
部分において、継手部分の連結部近傍の排水管内に尿の
滴が滞留しないように、小便器排水管内側に位置する配
管の下端部に連結部近傍の尿の滞留部分を埋めるスペー
サーが嵌め込まれたことを特徴としている(図7参
照)。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、新幹線車両、特急車両、そ
の他の車両におけるトイレ配管の一例について、本発明
の実施の形態を詳細に説明するが、本発明は下記の実施
の形態に何ら限定されるものではなく、車両以外の物や
場所に設置されるトイレ配管にも適用できることは勿
論、適宜変更して実施することができるものである。図
1は、本発明の実施の第1形態によるトイレ配管のスケ
ール付着防止装置の一例を示している。図1に示すよう
に、小便器10に排泄された尿は、小便器10の排出口
12から調整タンク(サブタンク)14に流入し、調整
タンク14の底部に接続された小便器排水管(トイレ配
管)16を通って汚物タンク18に貯留される。図1に
示すトイレ配管において、尿石が付着し易い部分は、調
整タンク14底部と小便器排水管16の略鉛直部分20
との接続部である調整タンク出口部22、小便器排水管
16の略水平部分24、小便器排水管16の略鉛直部分
26と汚物タンク18との接続部である汚物タンク入口
部28等である。なお、本実施形態において、小便器1
0は男性用小便器であるが、他の種類の便器を適用して
も差し支えない。
【0012】トイレ配管の尿石が付着し易い部分(図1
では、一例として、小便器排水管16の略水平部分2
4)には、スケール付着防止装置40が設けられてお
り、コイル状に巻装されたソレノイド42が小便器排水
管16の略水平部分24に装着され、ソレノイド42に
制御装置44が接続された構成となっている。なお、制
御装置44における制御の詳細については後述する。4
6はソレノイドにおけるコイルである。図1では、一例
として、小便器排水管(トイレ配管)16の略水平部分
24にコイル状に巻装したソレノイド42を装着する構
成を示しているが、トイレ配管の尿石が付着し易い他の
部分、例えば、調整タンク出口部22や汚物タンク入口
部28近傍の小便器排水管16にソレノイドを装着する
場合も同様である。また、本実施形態において、制御装
置等の制御手段を設けることなく、トイレ配管の尿石が
付着し易い部分にコイル状に巻装したソレノイドを装着
し、コイルに交流電流を印加する構成のスケール付着防
止装置を用いることも勿論可能である。コイル46に特
定周波数の交流電流を印加して、コイル46を励磁する
ことにより、小便器排水管(トイレ配管)16内を流れ
る尿に磁界を発生させ、その分子を磁化させることで、
尿石が小便器排水管(トイレ配管)16内に付着するの
を防止する。この現象は、尿を磁界中に通すことによっ
て尿に含まれている不純物等が磁気的、電気的作用を受
け、物理的、化学的な変化を受けるためであると考えら
れる。また、図1では図示を省略しているが、本実施形
態において、小便器10の上側に設けられたフラッシュ
水が貯留されるフラッシュタンク(上部タンク)の出口
配管部にソレノイドを装着して、小便器10に流すフラ
ッシュ水にも同様の水処理を行うことを追加する構成と
することができる。
【0013】図1に示すスケール付着防止装置40で
は、制御装置44において、小便器10を洗浄するため
のフラッシュ水を流す押釦等のスイッチの作動時、又は
トイレのドアのロック部の施錠時に同期してコイル46
に交流電流を印加するように制御されている。これによ
り、尿石(スケール)付着防止の効率アップと省電力化
が図れる。また、制御装置44においては、外気温度等
の状況の変化に応じて交流の周波数及び/又は電流値を
自動的に調整するように制御されている。例えば、外気
温度の高い夏場などでは、配管内で細菌が増殖し易く、
また、排泄される尿も濃縮されているために、尿石(ス
ケール)の付着量が多くなるが、外気温度の変化にした
がってコイル46に印加する交流の電流、周波数の設定
を変化させれば、確実に尿石(スケール)の付着を防止
することができる。なお、図1では図示を省略している
が、制御装置44は、フラッシュ水を流す押釦等のスイ
ッチ又はトイレのドアのロック部と接続された構成であ
り、外気温度を検出する温度計とも接続された構成であ
る。
【0014】制御装置における制御の詳細は、例えば、
図2に示すように、フラッシュ水を流す押釦等のスイッ
チがオンになると、電流値の設定が通常時の値Aからフ
ラッシュ時の値Bに切り替わり、電流値の指令が行われ
る。なお、通常時(フラッシュ水を流さない時)には、
電流を流さない場合もあるし、フラッシュ時よりも小さ
い値の電流を流す場合もある。また、演算制御装置48
において、外気温tの変化に応じた周波数f、電流値i
が演算され、この電流値が前記の電流指令に送られて電
流値の温度補償が行われ、交流の周波数は演算された周
波数で温度補償が行われて周波数指令がなされる。電流
値の指令及び周波数の指令はゲート制御回路50に送ら
れ、交流回路52からの特定周波数の交流電流がコイル
46に印加されて、小便器排水管(トイレ配管)16内
を流れる尿が励磁され分子が磁化される。54は増幅器
である。
【0015】図3は、本発明の実施の第1形態によるト
イレ配管のスケール付着防止装置の他の例を示してい
る。図3はトイレ配管の曲がり部分を部分的に拡大した
図であり、他の構成は図1の場合と同様である。図3に
示すように、小便器排水管(トイレ配管)16の曲がり
部分には、コイルが装着し易いように、複数個に分割さ
れたコイル46a、46b、46c、46dが用いられ
ている。この場合、例えば、それぞれの空芯コイルをト
イレ配管の曲がりに沿って分割して装着する。なお、フ
ラッシュタンク(上部タンク)出口に接続された洗浄水
配管の曲がり部分にも、同様の手段を適用することが可
能である。
【0016】図4は、本発明の実施の第2形態によるト
イレ配管のスケール付着防止装置を示している。図4に
示すように、トイレ配管の尿石が付着し易い部分(図4
では、一例として、小便器排水管16の略水平部分2
4)には、超音波振動子56が装着されており、超音波
振動子56は高周波発振器58に接続されている。図4
では、一例として、小便器排水管(トイレ配管)16の
略水平部分24の下面に超音波振動子56を装着する構
成を示しているが、トイレ配管の尿石が付着し易い他の
部分、例えば、調整タンク出口部22や汚物タンク入口
部28近傍の小便器排水管16に超音波振動子を装着す
る場合も同様である。高周波発振器58から発振された
特定周波数の超音波が超音波振動子56に送られ、小便
器排水管(トイレ配管)16が超音波振動するととも
に、小便器排水管(トイレ配管)16内を流れる尿及び
/又は洗浄水が超音波振動することにより、尿石の小便
器排水管(トイレ配管)16内への付着が防止される。
なお、図4では図示していないが、高周波発振器58に
制御装置等の制御手段を付加する構成とすることも可能
である。この場合は、例えば、制御手段において、小便
器10を洗浄するためのフラッシュ水を流す押釦等のス
イッチの作動時、又はトイレのドアのロック部の施錠時
に同期して超音波が発振されるように制御される。ま
た、外気温度等の状況の変化に応じて超音波の周波数が
自動的に調整されるように制御される。他の構成及び作
用は、実施の第1形態の場合と同様である。
【0017】図5は、本発明の実施の第3形態によるト
イレ配管のスケール付着防止装置を示している。図5に
示すように、トイレ配管の尿石が付着し易い部分(図5
では、一例として、小便器排水管16の略水平部分2
4)には、尿の滞留箇所に圧縮空気を圧入できる圧縮空
気供給管60(ブロワ等は図示略)が設けられている。
圧縮空気供給管60は、例えば、小便器排水管(トイレ
配管)16の略鉛直部分20から略水平部分24にかけ
ての曲がり部分近傍に略水平方向に接続される。62は
調節弁である。圧縮空気供給管60から小便器排水管1
6の略水平部分24に滞留した尿に圧縮空気がパルス的
(間欠的)に供給されて、尿が小便器排水管16の略鉛
直部分26の方向に圧送されることにより、尿石が小便
器排水管(トイレ配管)16内に付着するのを防止す
る。なお、圧縮空気を供給する位置及び手段等は特に限
定されるものではなく、トイレとは別装置の圧縮空気供
給手段を用いて、小便器10の排出口12等から圧縮空
気を圧入する場合もある。また、トイレ配管の尿石が付
着し易い他の部分、例えば、調整タンク出口部22や汚
物タンク入口部28近傍の小便器排水管16に滞留する
尿を圧送するために、小便器10の排出口12近傍から
圧縮空気を圧入する構成としたり、小便器排水管16の
他の箇所から圧縮空気を圧入する構成とすることも勿論
可能である。他の構成及び作用は、実施の第1形態の場
合と同様である。
【0018】図6、図7は、本発明の実施の第4形態に
よるトイレ配管のスケール付着防止装置を示している。
配管端部のフランジ継手部や、前述した図9に示すよう
に、配管34と調整タンク等のタンク32底部の短管3
6との継手部分37では、短管36のエッジ部38から
配管34の内面にかけて、尿の滴が表面張力によって滞
留し尿石が付着し易いが、図6では、尿の滴が表面張力
によって滞留しないように、角を丸くしたエッジ部38
aとしている。また、図7では、尿の滴が表面張力によ
って滞留しないように、エッジ部38の角を埋めるなだ
らかな面を有するスペーサー64を嵌め込んでいる。こ
のスペーサー64は、短管36に一体に取り付けてから
配管34に嵌め込んでもよいし、別体として後から嵌め
込んでもよい。なお、エッジ部38aやスペーサー64
の形状は、尿の滴が滞留しないなだらかな形状を有して
いればよく、特に限定されるものではない。また、本実
施形態において、配管34に、コイル状に巻装したソレ
ノイドを装着して交流電流を印加したり、高周波発振器
に接続された超音波振動子を装着して超音波振動を加え
たりすることも可能である。他の構成及び作用は、実施
の第1形態の場合と同様である。なお、上述した以外に
も、本発明の実施の第1、第2、第3、第4形態を適宜
組み合わせて実施することが可能である。
【0019】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 新幹線車両、特急車両、その他の車両等に設置
されたトイレ(特に、男性用の小便器)において、トイ
レ配管に交流電流を印加して配管内を流れる尿を磁気的
・電気的に処理するので、トイレ配管への尿石(スケー
ル)の付着を有効に防止することができる。 (2) フラッシュ水が貯留されるフラッシュタンク
(上部タンク)の出口配管部に交流電流を印加して、ト
イレを洗浄するフラッシュ水も磁気的・電気的に処理す
る場合は、トイレ配管への尿石の付着をより一層効果的
に防止することができる。 (3) 小便器を洗浄するためのフラッシュ水を流す押
釦等のスイッチの作動時、又はトイレのドアのロック部
の施錠時に同期してコイルに交流電流を印加する場合
は、尿石付着防止の効率のアップと省電力化が図れる。 (4) 外気温度の変化に応じて交流の周波数及び/又
は電流値を自動的に調整する場合は、外気温度が高い夏
場等の尿石(スケール)付着量が多いときでも、確実に
尿石の付着を防止することができる。 (5) トイレ配管又は/及び洗浄水配管の曲がり部分
にコイルを複数に分割して装着する場合は、複雑な曲が
り部分を有する車両等の配管にも交流電流を印加するこ
とができ、尿石の付着を防止することができる。 (6) トイレ配管に超音波を発振して配管内を流れる
尿及び/又は洗浄水を超音波振動させるので、トイレ配
管への尿石の付着を有効に防止することができる。 (7) 小便器を洗浄するためのフラッシュ水を流す押
釦等のスイッチの作動時、又はトイレのドアのロック部
の施錠時に同期して超音波を発振する場合は、尿石付着
防止の効率のアップと省電力化が図れる。 (8) 外気温度の変化に応じて超音波の周波数を自動
的に調整する場合は、外気温度が高い夏場等の尿石(ス
ケール)付着量が多いときでも、確実に尿石の付着を防
止することができる。 (9) トイレ配管に圧縮空気を圧入して配管内に滞留
する尿を圧送するので、配管内に尿がつきにくく、トイ
レ配管への尿石の付着を有効に防止することができる。 (10) トイレ配管の継手部分等における管内の尿の
滴が滞留し易い箇所において、配管のエッジ部の角を丸
くしたり、スペーサーを嵌め込んでいるので、尿の滴が
表面張力によって滞留することはなく、トイレ配管への
尿石の付着を有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態によるトイレ配管のス
ケール付着防止装置の一例を示す概略説明図である。
【図2】本発明の実施の第1形態のスケール付着防止装
置における制御の詳細の一例を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の第1形態によるトイレ配管のス
ケール付着防止装置の他の例を示す拡大部分概略図であ
る。
【図4】本発明の実施の第2形態によるトイレ配管のス
ケール付着防止装置を示す概略説明図である。
【図5】本発明の実施の第3形態によるトイレ配管のス
ケール付着防止装置を示す概略説明図である。
【図6】本発明の実施の第4形態によるトイレ配管のス
ケール付着防止装置の一例を示す部分拡大縦断面図であ
る。
【図7】本発明の実施の第4形態によるトイレ配管のス
ケール付着防止装置の他の例を示す部分拡大縦断面図で
ある。
【図8】従来のトイレ配管のスケール付着状況の一例を
示す概略説明図である。
【図9】従来のトイレ配管の継手部分のスケール付着状
況の一例を示す拡大縦断面図である。
【符号の説明】
10 小便器 12 小便器の排出口 14 調整タンク(サブタンク) 16 小便器排水管(トイレ配管) 18 汚物タンク 20、26 小便器排水管の略鉛直部分 22 調整タンク出口部 24 小便器排水管の略水平部分 28 汚物タンク入口部 30 尿石 32 タンク 34 配管 36 短管 37 継手部分 38 配管のエッジ部 40 スケール付着防止装置 42 ソレノイド 44 制御装置 46、46a、46b、46c、46d コイル 48 演算制御装置 50 ゲート制御回路 52 交流回路 54 増幅器 56 超音波振動子 58 高周波発振器 60 圧縮空気供給管 62 調節弁 64 スペーサー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 武志 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 Fターム(参考) 2D039 CB02 DB04 3B116 AA13 AB51 AB53 BB01 BB83 BB90 BC01 BC08 CD41 3B201 AA13 AB51 AB53 BB01 BB83 BB90 BB92 BC01 BC08 CD42 CD43

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トイレ配管の尿石が付着し易い部分に交
    流電流を印加して、配管内を流れる尿を磁気的・電気的
    に処理し、尿石が配管内に付着するのを防止することを
    特徴とするトイレ配管のスケール付着防止方法。
  2. 【請求項2】 トイレ配管の尿石が付着し易い部分にコ
    イル状に巻装したソレノイドを装着し、コイル状のソレ
    ノイドに交流電流を印加して、配管内を流れる尿を磁気
    的・電気的に処理し、尿石が配管内に付着するのを防止
    することを特徴とするトイレ配管のスケール付着防止方
    法。
  3. 【請求項3】 トイレに流す洗浄水の配管にコイル状に
    巻装したソレノイドを装着し、コイル状のソレノイドに
    交流電流を印加して、トイレに流す洗浄水を磁気的・電
    気的に処理し、尿石がトイレ配管内に付着するのを防止
    する請求項1又は2記載のトイレ配管のスケール付着防
    止方法。
  4. 【請求項4】 トイレに流す洗浄水の放水時、又はトイ
    レのドアのロック時に同期して交流電流を印加する請求
    項1、2又は3記載のトイレ配管のスケール付着防止方
    法。
  5. 【請求項5】 外気温度の変化に応じて交流の周波数及
    び電流値の少なくともいずれかを調整する請求項1〜4
    のいずれかに記載のトイレ配管のスケール付着防止方
    法。
  6. 【請求項6】 トイレ配管の尿石が付着し易い部分に超
    音波を発振して、トイレ配管を超音波振動させ、尿石が
    配管内に付着するのを防止することを特徴とするトイレ
    配管のスケール付着防止方法。
  7. 【請求項7】 トイレに流す洗浄水の放水時、又はトイ
    レのドアのロック時に同期して超音波を発振する請求項
    6記載のトイレ配管のスケール付着防止方法。
  8. 【請求項8】 外気温度の変化に応じて超音波の周波数
    を調整する請求項6又は7記載のトイレ配管のスケール
    付着防止方法。
  9. 【請求項9】 トイレ配管に圧縮空気を間欠的に圧入し
    て、配管内の尿石が付着し易い部分に滞留する尿を圧送
    し、尿石が配管内に付着するのを防止することを特徴と
    するトイレ配管のスケール付着防止方法。
  10. 【請求項10】 小便器からの尿を排水するための小便
    器下側に配設された小便器排水管における尿石が付着し
    易い部分に、コイルに交流電流を印加して小便器排水管
    内を流れる尿を励磁するためのコイル状に巻装されたソ
    レノイドが装着されてなることを特徴とするトイレ配管
    のスケール付着防止装置。
  11. 【請求項11】 小便器からの尿を排水するための小便
    器下側に配設された小便器排水管における尿石が付着し
    易い部分に、コイルに交流電流を印加して小便器排水管
    内を流れる尿を励磁するためのコイル状に巻装されたソ
    レノイドが装着され、小便器を洗浄するためのフラッシ
    ュ水を流すスイッチの作動時、又はトイレのドアのロッ
    ク部の施錠時に同期してコイルに交流電流を印加すると
    ともに、外気温度の変化に応じて交流の周波数及び/又
    は電流値を自動的に調整するための制御装置が前記ソレ
    ノイドに接続されてなることを特徴とするトイレ配管の
    スケール付着防止装置。
  12. 【請求項12】 小便器を洗浄するためのフラッシュ水
    が貯留される小便器上側に設けられたフラッシュタンク
    の出口に接続された洗浄水配管に、コイルに交流電流を
    印加してフラッシュ水を励磁するためのコイル状に巻装
    されたソレノイドが装着された請求項10又は11記載
    のトイレ配管のスケール付着防止装置。
  13. 【請求項13】 小便器排水管又は/及び洗浄水配管の
    曲がり部分に、ソレノイドが複数個に分割されたコイル
    を巻装した請求項10、11又は12記載のトイレ配管
    のスケール付着防止装置。
  14. 【請求項14】 小便器からの尿を排水するための小便
    器下側に配設された小便器排水管における尿石が付着し
    易い部分に、小便器排水管を超音波振動させるための高
    周波発振器に接続された超音波振動子が装着されてなる
    ことを特徴とするトイレ配管のスケール付着防止装置。
  15. 【請求項15】 小便器からの尿を排水するための小便
    器下側に配設された小便器排水管に、排水管内の尿石が
    付着し易い部分に滞留した尿を圧送するための圧縮空気
    をパルス的に供給する圧縮空気供給手段が設けられてな
    ることを特徴とするトイレ配管のスケール付着防止装
    置。
  16. 【請求項16】 小便器排水管における尿石が付着し易
    い部分が、小便器排水管の略水平部分及び小便器排水管
    の継手部分の少なくともいずれかである請求項10、1
    1、13、14又は15記載のトイレ配管のスケール付
    着防止装置。
  17. 【請求項17】 小便器からの尿を排水するための小便
    器下側に配設された小便器排水管の継手部分において、
    継手部分の連結部近傍の排水管内に尿の滴が滞留しない
    ように、小便器排水管内側に位置する配管の下端部が角
    を丸くした形状に形成されていることを特徴とするトイ
    レ配管のスケール付着防止装置。
  18. 【請求項18】 小便器からの尿を排水するための小便
    器下側に配設された小便器排水管の継手部分において、
    継手部分の連結部近傍の排水管内に尿の滴が滞留しない
    ように、小便器排水管内側に位置する配管の下端部に連
    結部近傍の尿の滞留部分を埋めるスペーサーが嵌め込ま
    れていることを特徴とするトイレ配管のスケール付着防
    止装置。
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