JP2000154904A - 排熱回収ボイラ - Google Patents

排熱回収ボイラ

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JP2000154904A
JP2000154904A JP10328720A JP32872098A JP2000154904A JP 2000154904 A JP2000154904 A JP 2000154904A JP 10328720 A JP10328720 A JP 10328720A JP 32872098 A JP32872098 A JP 32872098A JP 2000154904 A JP2000154904 A JP 2000154904A
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Japan
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pressure
water supply
water
economizer
feedwater
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English (en)
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Yasutaka Morikawa
安貴 森川
Yukio Shibuya
幸生 渋谷
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Publication date
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  • Control Of Steam Boilers And Waste-Gas Boilers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 排熱回収ボイラの起動時、排熱回収ボイラの
出口排ガス温度を下流側の機器に悪影響を及ぼさない望
ましい温度範囲に保持すること。 【解決手段】 高圧第1節炭器2に給水の一部を給水ポ
ンプ1の入口側に還流させる再循環給水管14が接続さ
れる。この経路には高圧給水調節弁15が設けられる。
中圧第1節炭器3に給水の一部を給水ポンプ1の入口側
に還流させる再循環給水管16が接続される。この経路
には中圧給水調節弁17が設けられる。排熱回収ボイラ
の起動にあたり、給水ポンプ1で昇圧された給水を高圧
第1節炭器2に供給し、給水の一部を再循環給水管14
を通して給水ポンプ1の入口側に還流させ、同時に、給
水を中圧第1節炭器3に供給し、給水の一部を再循環給
水管16を通して給水ポンプ1の入口側に還流させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンバインドサイク
ル発電プラントに係り、特に、排熱回収ボイラの出口排
ガス温度が過度に上昇するのを防ぐのに好適な排熱回収
ボイラに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、コンバインドサイクル発電プラ
ントの排熱回収ボイラは主要な機器として高圧および中
圧節炭器、高圧、中圧および低圧ドラム、高圧、中圧お
よび低圧蒸発器、高圧、中圧および低圧過熱器ならびに
再熱器を備えている。ここで、ガスタービンからの排ガ
スは排熱回収ボイラ内において給水および蒸気と熱交換
を行い、排熱回収ボイラ内の温度状態によって温められ
た、または冷やされた状態となって排熱回収ボイラを出
る。
【0003】給水系統を主体により詳しく説明すると、
図17に示すように、給水ポンプ1にて昇圧された給水
は高圧第1節炭器2および中圧第1節炭器3へ流れ、排
ガスと熱交換を行う。中圧第1節炭器3を出た給水は3
つに別れてそれぞれ機器に流れる。1つは低圧ドラム水
位調節弁4を通り、低圧ドラム5に入り、1つは中圧第
2節炭器6へ、残り1つは中圧節炭器再循環弁7を経て
給水ポンプ1入口へ戻る。
【0004】中圧第2節炭器6に入った給水は排ガスと
熱交換を行った後、中圧ドラム水位調節弁8を通り、中
圧ドラム9へ流れる。一方、高圧第1節炭器2を出た給
水は高圧第2節炭器10および高圧第3節炭器11にて
排ガスと熱交換を行った後、高圧ドラム水位調節弁12
を経て高圧ドラム13に流入する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した排
熱回収ボイラでは高圧第1節炭器2および中圧第1節炭
器3を流れる給水量は各圧力のドラム5、9、13の入
口に備えられるドラム水位調節弁4、8、12および中
圧節炭器再循環弁7の開度に依存している。給水量が零
または極度に少なくなると、節炭器における排ガスと給
水間の熱伝達率が低下すること、熱容量が小さくなるた
め短時間で給水側は排ガスの温度に近づくこと、の2つ
の理由から交換熱量は大きく減少する。このため、高温
の排ガスが節炭器に導かれても温度が高い状態のままそ
こを通過する。
【0006】排熱回収ボイラ起動の初期段階では排熱回
収ボイラ内にて熱交換した後の排ガスがかなり高温のま
ま高圧第1節炭器2、中圧第1節炭器3に流入する場合
がある。このとき、高圧第1節炭器2および中圧第1節
炭器3の給水量が十分でないと、上述の理由によって高
圧第1節炭器2、中圧第1節炭器3の出口排ガス温度が
高温になることが避けられない。
【0007】このようなときも、各圧力のドラム水位調
節弁4、8、12は各圧力のドラム水位制御により各ド
ラム5、9、13からの蒸気流出などによるドラム水位
の変動に応じた開度しか開かない。特に、起動初期段階
ではドラム水位が設定値を下まわらないので、各圧力の
水位調節弁4、8、12は全閉となる。起動過程が進む
と、ドラム水位調節弁4、8、12は開度が大きくなる
が、このときの開度は高圧第1節炭器2および中圧第1
節炭器3の出口排ガス温度とは全く無関係の決まる。
【0008】また、中圧節炭器再循環弁7は給水ポンプ
1の給水温度制御を行っており、中圧第1節炭器3の出
口から給水ポンプ1入口へ給水を還流させているが、こ
の量は中圧第1節炭器3の出口排ガス温度と連係したも
のではない。すなわち、排熱回収ボイラの起動過程のあ
る段階では、高圧第1節炭器2および中圧第1節炭器3
に流れる給水量が不足してしまう状況が起こる可能性が
ある。この場合、高圧第1節炭器2および中圧第1節炭
器3から流出する排ガス、すなわち排熱回収ボイラの出
口排ガス温度が高温となる。
【0009】この排熱回収ボイラの出口排ガス温度が高
温になると、下流側の機器、たとえばガス経路を構成す
るダクトおよび煙突(図示せず)が高温の排ガスにさら
され、機器が過熱状態に陥って機器寿命が損なわれる可
能性がある。
【0010】さらに、排熱回収ボイラの最下流でそれぞ
れの節炭器2、3から流出する排ガスは最終的には混合
して一つの流れになるが、どちらか一方の排ガス温度が
高温であると、一つに混合するまでの間、温度分布に偏
りが生じ、同じ機器の低温の排ガスと接触する一方の側
と、高温の排ガスと接触する他方の側との間で熱膨張差
が大きくなり、下流側の機器のいずれかの箇所で不測の
事故が発生する懸念がある。
【0011】また、こうした懸念は高圧第1節炭器2と
中圧第1節炭器3とが並列に配置される上述した排熱回
収ボイラに限られず、これらの機器が直列に配置される
ものにおいても同様である。たとえば、排熱回収ボイラ
の出口により近い節炭器の給水量が多くなっても、排ガ
ス温度が極めて高温のまま節炭器に流入するような場
合、排ガスは下流側の機器に悪影響を及ぼさない温度に
下がりきらないうちに節炭器を通過してしまう。
【0012】本発明の目的は排熱回収ボイラの起動時、
排熱回収ボイラの出口側排ガス温度を下流側の機器に悪
影響を及ぼさない望ましい温度範囲に保持するようにし
た排熱回収ボイラを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に係る発明はそれぞれ圧力が異なる高圧ドラ
ム、中圧ドラムおよび低圧ドラムを備え、高圧ドラムに
給水を供給する高圧給水系は低圧ドラムおよび中圧ドラ
ムに給水を供給する中圧給水系と独立した系統に構成さ
れており、高圧給水系に給水を加熱する高圧第1、第2
および第3節炭器を備えると共に、中圧給水系に給水を
加熱する中圧第1および第2節炭器を備え、高圧第1節
炭器が中圧第1節炭器と排ガスの流動方向に対して並列
に配置されてなる排熱回収ボイラにおいて、高圧第1節
炭器および中圧第1節炭器から給水ポンプの入口側にか
けて給水を還流させる再循環給水管をそれぞれ接続し、
この再循環給水管の経路に給水ポンプの入口側に還流さ
せる給水量を調節する調節弁をそれぞれ設けたことを特
徴とするものである。
【0014】上記構成からなる排熱回収ボイラにおいて
は排熱回収ボイラの起動にあたり、給水ポンプで昇圧さ
れた給水を高圧第1節炭器に供給し、給水の一部を再循
環給水管を通して給水ポンプの入口側に還流させる。こ
れと同時に、給水を中圧第1節炭器に供給し、給水の一
部を再循環給水管を通して給水ポンプの入口側に還流さ
せる。この結果、交換熱量が増加することにより排ガス
の温度を望ましい温度に下げることができ、同時に、排
ガスの温度分布を均一に保持することが可能になる。
【0015】これにより、排熱回収ボイラの出口排ガス
温度を望ましい温度範囲に保つことが可能になり、下流
側の機器が高温の排ガスにさらされ、機器寿命が損なわ
れるのを防ぐことができる。また、温度分布の偏りを小
さくすることが可能で、下流側の機器に不測の事故が生
じるのを防ぐことができる。
【0016】また、請求項2に係る発明は再循環給水管
を高圧第1節炭器から給水ポンプの入口側に接続するの
に代えて、高圧第1節炭器からユーティリティ設備にか
けて給水を導く連絡管を接続し、この連絡管の経路にユ
ーティリティ設備に導く給水量を調節する調節弁を設け
たことを特徴とするものである。
【0017】上記構成からなる排熱回収ボイラにおいて
は排熱回収ボイラの起動にあたり、給水ポンプで昇圧さ
れた給水を高圧第1節炭器に供給し、給水の一部を連絡
管を通してユーティリティ設備に導く。これと同時に、
給水を中圧第1節炭器に供給し、給水の一部を再循環給
水管を通して給水ポンプの入口側に還流させる。この結
果、交換熱量が増加することにより排ガスの温度を望ま
しい温度に下げることができ、同時に、排ガスの温度分
布を均一に保持することが可能になる。
【0018】これにより、排熱回収ボイラの出口排ガス
温度を望ましい温度範囲に保つことが可能になり、下流
側の機器が高温の排ガスにさらされ、機器寿命が損なわ
れるのを防ぐことができる。また、温度分布の偏りを小
さくすることが可能で、下流側の機器に不測の事故が生
じるのを防ぐことができる。
【0019】さらに、請求項3に係る発明は再循環給水
管を高圧第1節炭器から給水ポンプの入口側に接続する
のに代えて、高圧第1節炭器から復水器にかけて給水を
導く連絡管を接続し、この連絡管の経路に復水器に導く
給水量を調節する調節弁を設けたことを特徴とするもの
である。
【0020】上記構成からなる排熱回収ボイラにおいて
は排熱回収ボイラの起動にあたり、給水ポンプで昇圧さ
れた給水を高圧第1節炭器に供給し、給水の一部を連絡
管を通して復水器に導く。これと同時に、給水を中圧第
1節炭器に供給し、給水の一部を再循環給水管を通して
給水ポンプの入口側に還流させる。この結果、交換熱量
が増加することにより排ガスの温度を望ましい温度に下
げることができ、同時に、排ガスの温度分布を均一に保
持することが可能になる。
【0021】これにより、排熱回収ボイラの出口排ガス
温度を望ましい温度範囲に保つことが可能になり、下流
側の機器が高温の排ガスにさらされ、機器寿命が損なわ
れるのを防ぐことができる。また、温度分布の偏りを小
さくすることが可能で、下流側の機器に不測の事故が生
じるのを防ぐことができる。
【0022】また、請求項4に係る発明はそれぞれ圧力
が異なる高圧ドラム、中圧ドラムおよび低圧ドラムを備
え、高圧ドラムに給水を供給する高圧給水系は低圧ドラ
ムおよび中圧ドラムに給水を供給する中圧給水系と独立
した系統に構成されており、高圧給水系に給水を加熱す
る高圧第1、第2および第3節炭器を備えると共に、中
圧給水系に給水を加熱する中圧第1および第2節炭器を
備え、高圧第1節炭器が中圧第1節炭器と排ガスの流動
方向に対して並列に配置されてなる排熱回収ボイラにお
いて、高圧ドラムおよび中圧ドラムまたは低圧ドラムか
ら給水ポンプの入口側にかけて缶水を還流させる再循環
給水管をそれぞれ接続し、この再循環給水管の経路に給
水ポンプの入口側に還流させる缶水量を調節する調節弁
をそれぞれ設けたことを特徴とするものである。
【0023】上記構成からなる排熱回収ボイラにおいて
は排熱回収ボイラの起動にあたり、給水ポンプで昇圧さ
れた給水を高圧系の各節炭器を経由して高圧ドラムに供
給し、缶水の一部を再循環給水管を通して給水ポンプの
入口側に還流させる。これと同時に、給水を中圧第1節
炭器を経由して低圧ドラムに供給し、缶水の一部を再循
環給水管を通して給水ポンプの入口側に還流させる。こ
の結果、交換熱量が増加することにより排ガスの温度を
望ましい温度に下げることができ、同時に、排ガスの温
度分布を均一に保持することが可能になる。
【0024】これにより、排熱回収ボイラの出口排ガス
温度を望ましい温度範囲に保つことが可能になり、下流
側の機器が高温の排ガスにさらされ、機器寿命が損なわ
れるのを防ぐことができる。また、温度分布の偏りを小
さくすることが可能で、下流側の機器に不測の事故が生
じるのを防ぐことができる。
【0025】さらに、請求項5に係る発明は再循環給水
管を給水ポンプの入口側に接続するのに代えて、高圧ド
ラムおよび中圧ドラムまたは低圧ドラムからユーティリ
ティ設備にかけて缶水を導く連絡管をそれぞれ接続し、
この連絡管の経路にユーティリティ設備に導く缶水量を
調節する調節弁をそれぞれ設けたことを特徴とするもの
である。
【0026】上記構成からなる排熱回収ボイラにおいて
は排熱回収ボイラの起動にあたり、給水ポンプで昇圧さ
れた給水を高圧系の各節炭器を経由して高圧ドラムに供
給し、缶水の一部を連絡管を通してユーティリティ設備
に導く。これと同時に、給水を中圧第1節炭器を経由し
て低圧ドラムに供給し、缶水の一部を連絡管を通してユ
ーティリティ設備に導く。この結果、交換熱量が増加す
ることにより排ガスの温度を望ましい温度に下げること
ができ、同時に、排ガスの温度分布を均一に保持するこ
とが可能になる。
【0027】これにより、排熱回収ボイラの出口排ガス
温度を望ましい温度範囲に保つことが可能になり、下流
側の機器が高温の排ガスにさらされ、機器寿命が損なわ
れるのを防ぐことができる。また、温度分布の偏りを小
さくすることが可能で、下流側の機器に不測の事故が生
じるのを防ぐことができる。
【0028】また、請求項6に係る発明は再循環給水管
を給水ポンプの入口側に接続するのに代えて、高圧ドラ
ムおよび中圧ドラムまたは低圧ドラムから復水器にかけ
て缶水を導く連絡管をそれぞれ接続し、この連絡管の経
路に復水器に導く缶水量を調節する調節弁をそれぞれ設
けたことを特徴とするものである。
【0029】上記構成からなる排熱回収ボイラにおいて
は排熱回収ボイラの起動にあたり、給水ポンプで昇圧さ
れた給水を高圧系の各節炭器を経由して高圧ドラムに供
給し、缶水の一部を連絡管を通して復水器に導く。これ
と同時に、給水を中圧第1節炭器を経由して低圧ドラム
に供給し、缶水の一部を連絡管を通して復水器に導く。
この結果、交換熱量が増加することにより排ガスの温度
を望ましい温度に下げることができ、同時に、排ガスの
温度分布を均一に保持することが可能になる。
【0030】これにより、排熱回収ボイラの出口排ガス
温度を望ましい温度範囲に保つことが可能になり、下流
側の機器が高温の排ガスにさらされ、機器寿命が損なわ
れるのを防ぐことができる。また、温度分布の偏りを小
さくすることが可能で、下流側の機器に不測の事故が生
じるのを防ぐことができる。
【0031】さらに、請求項7に係る発明はそれぞれ圧
力が異なる高圧ドラム、中圧ドラムおよび低圧ドラムを
備え、高圧ドラムに給水を供給する高圧給水系は低圧ド
ラムおよび中圧ドラムに給水を供給する中圧給水系と独
立した系統に構成されており、高圧給水系に給水を加熱
する高圧第1、第2および第3節炭器を備えると共に、
中圧給水系に給水を加熱する中圧第1および第2節炭器
を備え、高圧第1節炭器が中圧第1節炭器と排ガスの流
動方向に対して直列に配置されてなる排熱回収ボイラに
おいて、高圧第1節炭器および中圧第1節炭器から給水
ポンプの入口側にかけて給水を還流させる再循環給水管
をそれぞれ接続し、この再循環給水管の経路に給水ポン
プの入口側に還流させる給水量を調節する調節弁をそれ
ぞれ設けたことを特徴とするものである。
【0032】上記構成からなる排熱回収ボイラにおいて
は排熱回収ボイラの起動にあたり、給水ポンプで昇圧さ
れた給水を高圧第1節炭器に供給し、給水の一部を再循
環給水管を通して給水ポンプの入口側に還流させる。こ
れと同時に、給水を中圧第1節炭器に供給し、給水の一
部を再循環給水管を通して給水ポンプの入口側に還流さ
せる。この結果、交換熱量が増加することにより排ガス
の温度を望ましい温度に下げることが可能になる。
【0033】これにより、排熱回収ボイラの出口排ガス
温度を望ましい温度に保つことが可能になり、下流側の
機器が高温の排ガスにさらされ、機器寿命が損なわれる
のを防ぐことができる。
【0034】また、請求項8に係る発明は再循環給水管
を高圧第1節炭器から給水ポンプの入口側に接続するの
に代えて、高圧第1節炭器からユーティリティ設備にか
けて給水を導く連絡管を接続し、この連絡管の経路にユ
ーティリティ設備に導く給水量を調節する調節弁を設け
たことを特徴とするものである。
【0035】上記構成からなる排熱回収ボイラにおいて
は排熱回収ボイラの起動にあたり、給水ポンプで昇圧さ
れた給水を高圧第1節炭器に供給し、給水の一部を連絡
管を通してユーティリティ設備に導く。これと同時に、
給水を中圧第1節炭器に供給し、給水の一部を再循環給
水管を通して給水ポンプの入口側に還流させる。この結
果、交換熱量が増加することにより排ガスの温度を望ま
しい温度に下げることが可能になる。
【0036】これにより、排熱回収ボイラの出口排ガス
温度を望ましい温度に保つことが可能になり、下流側の
機器が高温の排ガスにさらされ、機器寿命が損なわれる
のを防ぐことができる。
【0037】さらに、請求項9に係る発明は再循環給水
管を高圧第1節炭器から給水ポンプの入口側に接続する
のに代えて、高圧第1節炭器から復水器にかけて給水を
導く連絡管を接続し、この連絡管の経路に復水器に導く
給水量を調節する調節弁を設けたことを特徴とするもの
である。
【0038】上記構成からなる排熱回収ボイラにおいて
は、排熱回収ボイラの起動にあたり、給水ポンプで昇圧
された給水を高圧第1節炭器に供給し、給水の一部を連
絡管を通して復水器に導く。これと同時に、給水を中圧
節炭器に供給し、給水の一部を再循環給水管を通して給
水ポンプの入口側に還流させる。この結果、交換熱量が
増加することにより排ガスの温度を望ましい温度に下げ
ることが可能になる。
【0039】これにより、排熱回収ボイラの出口排ガス
温度を望ましい温度に保つことが可能になり、下流側の
機器が高温の排ガスにさらされ、機器寿命が損なわれる
のを防ぐことができる。
【0040】また、請求項10に係る発明はそれぞれ圧
力が異なる高圧ドラム、中圧ドラムおよび低圧ドラムを
備え、高圧ドラムに給水を供給する高圧給水系は低圧ド
ラムおよび中圧ドラムに給水を供給する中圧給水系と独
立した系統に構成されており、高圧給水系に給水を加熱
する高圧第1、第2および第3節炭器を備えると共に、
中圧給水系に給水を加熱する中圧第1および第2節炭器
を備え、高圧第1節炭器が中圧第1節炭器と排ガスの流
動方向に対して直列に配置されてなる排熱回収ボイラに
おいて、高圧ドラムおよび中圧ドラムまたは低圧ドラム
から給水ポンプの入口側にかけて缶水を還流させる再循
環給水管をそれぞれ接続し、この再循環給水管の経路に
給水ポンプの入口側に還流させる缶水量を調節する調節
弁をそれぞれ設けたことを特徴とするものである。
【0041】上記構成からなる排熱回収ボイラにおいて
は、排熱回収ボイラの起動にあたり、給水ポンプで昇圧
された給水を高圧系の各節炭器を経由して高圧ドラムに
供給し、缶水の一部を再循環給水管を通して給水ポンプ
の入口側に還流させる。これと同時に、給水を中圧第1
節炭器を経由して低圧ドラムに供給し、缶水の一部を再
循環給水管を通して給水ポンプの入口側に還流させる。
この結果、交換熱量が増加することにより排ガスの温度
を望ましい温度に下げることが可能になる。
【0042】これにより、排熱回収ボイラの出口排ガス
温度を望ましい温度に保つことが可能になり、下流側の
機器が高温の排ガスにさらされ、機器寿命が損なわれる
のを防ぐことができる。
【0043】さらに、請求項11に係る発明は再循環給
水管を給水ポンプの入口側に接続するのに代えて、高圧
ドラムおよび中圧ドラムまたは低圧ドラムからユーティ
リティ設備にかけて缶水を導く連絡管をそれぞれ接続
し、この連絡管の経路にユーティリティ設備に導く缶水
量を調節する調節弁をそれぞれ設けたことを特徴とする
ものである。
【0044】上記構成からなる排熱回収ボイラにおいて
は排熱回収ボイラの起動にあたり、給水ポンプで昇圧さ
れた給水を高圧系の各節炭器を経由して高圧ドラムに供
給し、缶水の一部を連絡管を通してユーティリティ設備
に導く。これと同時に、給水を中圧第1節炭器を経由し
て低圧ドラムに供給し、缶水の一部を連絡管を通してユ
ーティリティ設備に導く。この結果、交換熱量が増加す
ることにより排ガスの温度を望ましい温度に下げること
が可能になる。
【0045】これにより、排熱回収ボイラの出口排ガス
温度を望ましい温度に保つことが可能になり、下流側の
機器が高温の排ガスにさらされ、機器寿命が損なわれる
のを防ぐことができる。
【0046】また、請求項12に係る発明は再循環給水
管を給水ポンプの入口側に接続するのに代えて、高圧ド
ラムおよび中圧ドラムまたは低圧ドラムから復水器にか
けて缶水を導く連絡管をそれぞれ接続し、この連絡管の
経路に復水器に導く缶水量を調節する調整弁をそれぞれ
設けたことを特徴とするものである。
【0047】上記構成からなる排熱回収ボイラにおいて
は排熱回収ボイラの起動にあたり、給水ポンプで昇圧さ
れた給水を高圧系の各節炭器を経由して高圧ドラムに供
給し、缶水の一部を連絡管を通して復水器に導く。これ
と同時に、給水を中圧第1節炭器を経由して低圧ドラム
に供給し、管水の一部を連絡管を通して復水器に導く。
この結果、交換熱量が増加することにより排ガスの温度
を望ましい温度に下げることが可能になる。
【0048】これにより、排熱回収ボイラの出口排ガス
温度を望ましい温度に保つことが可能になり、下流側の
機器が高温の排ガスにさらされ、機器寿命が損なわれる
のを防ぐことができる。
【0049】
【発明の実施の形態】(実施の形態−1)本発明の実施
の形態を図面を参照して説明する。図1において、高圧
第1節炭器2に給水の一部を給水ポンプ1の入口側にか
けて還流させる再循環給水管14が接続されている。こ
の経路には高圧給水調節弁15が設けられている。ま
た、中圧第1節炭器3に給水の一部を給水ポンプ1の入
口側にかけて給水を還流させる再循環給水管16が接続
されている。この経路には中圧給水調節弁17が設けら
れている。高圧給水調節弁15および中圧給水調節弁1
7はそれぞれ流量制御装置18、19を備えている。
【0050】流量制御装置18には高圧第1節炭器2に
流れる給水流量を検出している流量検出器20から給水
流量信号が入力され、また、流量制御装置19には中圧
第1節炭器3に流れる給水流量を検出してる流量検出器
21から給水流量信号が与えられるようになっている。
【0051】また、図2に流量制御装置18の詳細を示
している。偏差演算器22は流量検出器20からの流量
信号と予め決められた設定値との間で偏差を求め、偏差
信号を出力する。演算器23は与えられた偏差信号に基
づいて所定の演算を行い給水流量要求信号を出力する。
この給水流量要求信号は高圧給水調節弁15の開度を決
める開度指令信号として高圧給水調節弁15に出力され
る。
【0052】さらに、流量制御装置19の詳細を図3に
示している。偏差演算器24は流量検出器21からの流
量信号と予め決められた設定値との間で偏差を求め、偏
差信号を出力する。演算器25は与えられた偏差信号に
基づいて所定の演算を行い給水流量要求信号を出力す
る。高値優先器26は給水ポンプ出口温度制御装置27
から与えられる、給水ポンプ出口温度を制御するための
給水流量要求信号と上記給水流量要求信号との間でいず
れか高値を選択し、中圧給水調節弁17の開度を決める
開度指令信号として出力する。なお、本実施の形態の中
圧給水調節弁17は給水ポンプ出口温度制御のため中圧
節炭器再循環弁としても働く。
【0053】本実施の形態は上記構成からなり、排熱回
収ボイラの起動にあたり、給水ポンプ1が始動すると、
給水ポンプ1で昇圧された給水が高圧第1節炭器2にか
けて流動し、器内の伝熱管を経て一部が高圧第2節炭器
10および高圧第3節炭器11に流れる。また、給水の
一部は再循環給水管14に流れる。続けて、給水は流量
制御装置18からの開度指令信号で開動作した高圧給水
調節弁15を通り、給水ポンプ1の入口側を流れる給水
中に流入する。すなわち、高圧第1節炭器2には再循環
する一定量の給水を含む多量の給水が流れる。
【0054】一方、同時に、給水ポンプ1で昇圧された
給水は中圧第1節炭器3にかける流れ、器内の伝熱管を
経て一部が中圧第2節炭器6に流動する。また、給水の
一部は再循環給水管16に流れる。続けて、給水は流量
制御装置19からの開度指令信号で開動作した中圧給水
調節弁17を通り、給水ポンプ1の入口側を流れる給水
中に流入する。すなわち、中圧第1節炭器3には再循環
する一定量の給水を含む多量の給水が流動する。
【0055】各節炭器2、10、11、3、6で給水の
流動が保たれた後、高温の排ガスが排熱回収ボイラに導
かれる。排ガスは各圧力の過熱器および蒸発器(いずれ
も図示せず)で蒸気を加熱し、高圧第3節炭器11、高
圧第2節炭器10および高圧第1節炭器2において給水
を加熱する。また、中圧第2節炭器6および中圧第1節
炭器3において給水を加熱する。このとき、排ガス温度
は高温(たとえば、600°C)を保って排熱回収ボイ
ラに導入される。そして、上述した熱交換で温度降下し
つつ、高圧第1節炭器2および中圧第1節炭器3まで流
れる。
【0056】高圧第1節炭器2には常に一定量が再循環
する十分な量の給水が供給され、排ガスはこの多量の給
水に熱を奪われて温度が降下する。この結果、排ガスは
100°Cに近い望ましい温度になる。同様に、中圧第
1節炭器3にも常に一定量が再循環する十分な量の給水
が供給され、排ガスがこの多量の給水に熱を奪われて温
度が降下する。ここでも、排ガスは望ましい100°C
に近い温度になる。これにより、排熱回収ボイラの出口
排ガス温度を所望とする温度まで下げることができ、下
流のダクトおよび煙突が過熱状態に陥るのを防ぐことが
可能になる。
【0057】また、並列に配置される高圧第1節炭器2
および中圧第1節炭器3をそれぞれ通過する排ガス温度
をほぼ同等に保つことができ、下流のダクト等が熱膨張
で伸びるとき、局所的に伸びが過大になるのを防止する
ことが可能になる。
【0058】流量制御装置18、19における流量設定
値については高圧第1節炭器2および中圧第1節炭器3
での交換熱量を望ましい値とするように決定する。排ガ
ス温度がより高温であれば、再循環させる給水量を共に
増大させる等の方法により排熱回収ボイラの出口排ガス
温度が望ましい温度レベルに保たれるようにする。
【0059】また、流量制御装置19における給水流量
制御では本発明に係る中圧給水調節弁17が給水ポンプ
1の出口温度を予め決められた温度に保つ給水ポンプ出
口温度制御のための中圧節炭器再循環弁を兼ねることか
ら、高温優先器26において給水ポンプ出口温度制御の
給水流量要求信号との間でいずれか高値が選択され、給
水量がその要求信号に見合って調節される。
【0060】このように本実施の形態によれば、排熱回
収ボイラの起動にあたり、排熱回収ボイラの出口排ガス
温度を望ましい温度範囲に保持することができ、下流側
の機器が高温の排ガスにさらされ、機器寿命が損なわれ
るのを防ぐことが可能になる。
【0061】また、温度分布の偏りを小さくすることが
でき、下流側の機器に不測の事故が生じるのを防止する
ことが可能になる。
【0062】(実施の形態−2)さらに、本発明の他の
実施の形態を説明する。図4において、高圧第1節炭器
2に給水の一部をユーティリティ設備27にかけて導く
連絡管28が接続されている。この経路には高圧給水調
節弁15が設けられている。高圧給水調節弁15はそれ
の開度を制御する流量制御装置18を備えている。ま
た、中圧第1節炭器3は上記実施の形態−1と同様な再
循環給水管16、中圧給水調節弁17および流量制御装
置19を備えている。なお、ユーティリティ設備27の
一例にはLNG燃料加温設備がある。
【0063】本実施の形態は上記構成からなり、排熱回
収ボイラの起動にあたり、給水ポンプ1が始動すると、
給水ポンプ1で昇圧された給水が高圧第1節炭器2にか
けて流動し、器内の伝熱管を経て一部が高圧第2節炭器
10および高圧第3節炭器11に流れる。また、給水の
一部は連絡管28に流れる。続けて、給水は流量制御装
置18からの開度指令信号で開動作した高圧給水調節弁
15を通り、ユーティリティ設備27に流動する。すな
わち、高圧第1節炭器2にはユーティリティ設備27に
流れる一定量の給水を含む多量の給水が流動する。
【0064】一方、同時に、給水ポンプ1で昇圧された
給水は中圧第1節炭器3にかけて流れ、器内の伝熱管を
経て一部が中圧第2節炭器6に流動する。また、給水の
一部は再循環給水管16に流れる。続けて、給水は流量
制御装置19からの開度指令信号で開動作した中圧給水
調節弁17を通り、給水ポンプ1の入口側を流れる給水
中に流入する。すなわち、中圧第1節炭器3には再循環
する一定量の給水を含む多量の給水が流動する。
【0065】この給水の流動が保たれた後に、排熱回収
ボイラに排ガスが導入される。排ガスは高圧第1節炭器
2内を流動する多量の給水に熱を奪われて温度が降下
し、上記実施の形態−1と同様に、100°Cに近い望
ましい温度になる。
【0066】一方、中圧第1節炭器3においても同様に
排ガスが多量の給水に熱を奪われて温度が降下し、10
0°Cに近い望ましい温度になる。これにより排熱回収
ボイラの出口排ガス温度を所望とする温度まで下げるこ
とができ、下流のダクトおよび煙突が過熱状態に陥るの
を防ぐことが可能になる。
【0067】また、並列に配置される高圧第1節炭器2
および中圧第1節炭器3をそれぞれ通過する排ガス温度
をほぼ同等に保つことができ、下流のダクト等が熱膨張
で伸びるとき、局所的に伸びが過大になるのを防止する
ことが可能になる。
【0068】本実施の形態においては起動時、高圧第1
節炭器2および中圧第1節炭器3により低温の給水が連
続して供給されるので、その分熱が効率よく伝達され、
排ガス温度をより低温に下げることができる。
【0069】また、ユーティリティ設備27に流れる給
水は温度も高く、たとえばLNG燃料加温設備の加熱媒
体として有効に利用することが可能である。
【0070】このように本実施の形態によれば、排熱回
収ボイラの起動にあたり、排熱回収ボイラの出口排ガス
温度を望ましい温度範囲に保つことができ、下流側の機
器が高温の排ガスにさらされ、機器寿命が損なわれるの
を防ぐことが可能になる。
【0071】また、温度分布の偏りを小さくすることが
でき、下流側の機器に不測の事故が生じるのを防止する
ことが可能になる。
【0072】(実施の形態−3)さらに、本発明の他の
実施の形態を説明する。図5において、高圧第1節炭器
2に給水の一部を復水器29にかけて導く連絡管30が
接続されている。この経路には高圧給水調節弁15が設
けられている。高圧給水調節弁15はそれの開度を制御
する流量制御装置31を備えている。また、中圧第1節
炭器3は上記実施の形態−1と同様な再循環給水管1
6、中圧給水調節弁17および流量制御装置19を備え
ている。
【0073】さらに、図6に流量制御装置31の詳細を
示している。偏差演算器22は流量検出器20からの流
量信号と予め決められた設定値との間で偏差を求め偏差
信号を出力する。演算器23は与えられた偏差信号に基
づいて所定の演算を行い給水流量要求信号を出力する。
高値優先器32は給水ポンプミニマムフロー制御装置3
3から与えられる給水ポンプミニマムフローを制御する
ための給水流量要求信号と上記給水流量要求信号との間
でいずれか高値を選択し、高圧給水調節弁15の開度を
決める開度指令信号として出力する。なお、本実施の形
態の高圧給水調節弁15は給水ポンプミニマムフロー制
御のためのミニマムフロー弁としても働く。
【0074】本実施の形態は上記構成からなり、排熱回
収ボイラの起動にあたり、給水ポンプ1が始動すると、
給水ポンプ1で昇圧された給水が高圧第1節炭器2にか
けて流動し、器内の伝熱管を経て一部が高圧第2節炭器
10および高圧第3節炭器11に流れる。また、給水の
一部は連絡管30に流れる。続けて、給水は流量制御装
置31からの開度指令信号で開動作した高圧給水調節弁
15を通り、復水器29に流動する。すなわち、高圧第
1節炭器2には復水器29に流れる一定量の給水を含む
多量の給水が流動する。
【0075】一方、同時に、給水ポンプ1で昇圧された
給水は中圧第1節炭器3にかけて流れ、器内の伝熱管を
経て一部が中圧第2節炭器6に流動する。また、給水の
一部は再循環給水管16に流れる。続けて、給水は流量
制御装置19からの開度指令信号で開動作した中圧給水
調節弁17を通り、給水ポンプ1の入口側を流れる給水
中に流入する。すなわち、中圧第1節炭器3には再循環
する一定量の給水を含む多量の給水が流動する。
【0076】この給水の流動が保たれた後に、排熱回収
ボイラに排ガスが導入される。排ガスは高圧第1節炭器
2内を流動する多量の給水に熱を奪われて温度が降下
し、100°Cに近い望ましい温度になる。
【0077】一方、中圧第1節炭器3においても同様に
排ガスが多量の給水に熱を奪われて温度が降下し、10
0°Cに近い望ましい温度になる。これにより排熱回収
ボイラの出口排ガス温度を所望とする温度まで下げるこ
とができ、下流のダクトおよび煙突が過熱状態に陥るの
を防ぐことが可能になる。
【0078】また、並列に配置される高圧第1節炭器2
および中圧第1節炭器3をそれぞれ通過する排ガス温度
をほぼ同等に保つことができ、下流のダクト等が伸びる
とき、局所的に伸びが過大になるのを防止することが可
能になる。
【0079】本実施の形態においては起動時、高圧第1
節炭器2および中圧第1節炭器3により低温の給水が連
続して供給されるので、その分熱が効率よく伝達され、
排ガス温度をより低温に下げることができる。
【0080】さらに、給水ポンプミニマムフローを回収
する給水ポンプミニマムフロー系統を連絡管30と兼用
することで、給水ポンプまわりの系統を簡素に構成する
ことができる。
【0081】また、流量制御装置31における給水制御
では本発明による高圧給水調節弁15が給水ポンプ1の
ミニマムフロー量を調節するミニマムフロー弁を兼ねる
ことから、高値優先器32において給水ポンプミニマム
フロー制御の給水流量要求信号との間でいずれか高値が
選択され、給水量がその要求信号に見合って調節され
る。
【0082】このように本実施の形態によれば、排熱回
収ボイラの起動にあたり、排熱回収ボイラの出口排ガス
温度を望ましい温度範囲に保つことができ、下流側の機
器が高温の排ガスにさらされ、機器寿命が損なわれるの
を防ぐことが可能になる。また、温度分布の偏りを小さ
くすることができ、下流側の機器に不測の事故が生じる
のを防止することが可能になる。
【0083】(実施の形態−4)さらに、本発明の他の
実施の形態を説明する。図7において、高圧ドラム13
から給水ポンプ1の入口側にかけて缶水の一部を還流さ
せる再循環給水管34が接続されている。この経路には
高圧給水調節弁15が設けられている。また、低圧ドラ
ム5から給水ポンプ1の入口側にかけて缶水の一部を還
流させる再循環給水管35が接続されている。この経路
には中圧給水調節弁17が設けられている。高圧給水調
節弁15および低圧給水調節弁17はそれぞれ流量制御
装置18、19を備えている。
【0084】本実施の形態は上記構成からなり、排熱回
収ボイラの起動にあたり、給水ポンプ1が始動すると、
給水ポンプ1で昇圧された給水が高圧第1節炭器2にか
けて流動し、さらに高圧第2節炭器10および高圧第3
節炭器11に流れる。また、この始動と同時に、流量制
御装置18からの開度指令信号で高圧給水調節弁15が
開動作する。このとき、高圧ドラム13内に蓄えられた
缶水の一部が再循環給水缶34を通って給水ポンプ1の
入口側に流入する。
【0085】缶水の流出により高圧ドラム13の水位が
下がり、図示しない制御装置が働いて高圧ドラム水位調
節弁12が開動作する。このため、高圧第3節炭器11
に流れた給水が高圧ドラム13に流入し、低下した水位
は上昇し始め、予め決められた設定水位に戻って行く。
すなわち、高圧第1、第2および第3節炭器2、10、
11には再循環する一定量の給水を含む多量の給水が流
れる。
【0086】一方、同時に、給水ポンプ1で昇圧された
給水が中圧第1節炭器3にかけて流れる。また、給水ポ
ンプ1の始動と同時に出力される流量制御装置19から
の開度指令信号で中圧給水調節弁17が開動作する。こ
のとき、低圧ドラム5内に蓄えられた缶水の一部が再循
環給水管35を通って給水ポンプ1の入口側に流入す
る。
【0087】缶水の流出により低圧ドラム5の水位が下
がり、図示しない制御装置が働いて低圧ドラム水位調節
弁4が開動作する。このため、中圧第1節炭器3に流れ
た給水が低圧ドラム5に流入し、低下した水位は上昇し
始め、予め決められた設定水位に戻って行く。すなわ
ち、中圧第1節炭器3には再循環する一定量の給水を含
む多量の給水が流れる。
【0088】この後、排熱回収ボイラに排ガスが導入さ
れる。排ガスは高圧第1、第2および第3節炭器2、1
0、11ならびに中圧第1節炭器3において多量の給水
を伝熱壁を介して接触し、給水に熱を奪われてそれぞれ
温度が降下し、100°Cに近い望ましい温度になる。
これにより排熱回収ボイラの出口排ガス温度を所望とす
る温度まで下げることができ、下流側のダクトおよび煙
突が過熱状態に陥るのを防ぐことが可能になる。
【0089】また、高圧第1節炭器2および中圧第1節
炭器3をそれぞれ通過する排ガス温度をほぼ同等に保つ
ことができ、下流のダクト等が熱膨張で伸びるとき、局
所的に伸びが過大になるのを防止することが可能にな
る。
【0090】なお、低圧ドラム5から再循環給水管35
を接続するのに代えて、中圧ドラム9から給水ポンプ1
の入口側にかけて再循環給水管を接続してもよい。
【0091】本実施の形態によれば、排熱回収ボイラの
起動にあたり、排熱回収ボイラの出口排ガス温度を望ま
しい温度範囲に保つことができ、下流側の機器が高温の
排ガスにさらされ、機器寿命が損なわれるのを防ぐこと
が可能になる。
【0092】また、温度分布の偏りを小さくすることが
でき、下流側の機器に不測の事故が生じるのを防止する
ことが可能になる。
【0093】(実施の形態−5)さらに、本発明の他の
実施の形態を説明する。図8において、高圧ドラム13
と接続する缶水を導くための連絡管36の他端はユーテ
ィリティ設備27と結ばれている。また、低圧ドラム5
と接続する缶水を導くための連絡管37の他端は同じユ
ーティリティ設備27と結ばれている。他の構成は上記
実施の形態−4と同じである。
【0094】本実施の形態は上記構成からなり、給水ポ
ンプ1が始動すると、給水ポンプ1で昇圧された給水が
高圧第1節炭器2にかけて流動し、さらに高圧第2節炭
器10および高圧第3節炭器11に流れる。また、この
始動と同時に、流量制御装置18からの開度指令信号で
高圧給水調節弁15が開動作する。このとき、高圧ドラ
ム13内に蓄えられた缶水の一部が連絡管36を通って
ユーティリティ設備27に流入する。
【0095】缶水の流出により高圧ドラム13の水位が
下がり、図示しない制御装置が働いて高圧ドラム水位調
節弁12が開動作する。このため、高圧第3節炭器11
に流れた給水が高圧ドラム13に流入し、低下した水位
は上昇し始め、予め決められた設定水位に戻って行く。
すなわち、高圧第1、第2および第3節炭器2、10、
11にはユーティリティ設備27に流れる一定量の給水
を含む多量の給水が流動する。
【0096】一方、同時に、給水ポンプ1で昇圧された
給水は中圧第1節炭器3にかけて流れる。また、給水ポ
ンプ1の始動と同時に出力される流量制御装置19から
の開度指令信号で中圧給水調節弁17が開動作する。こ
のとき、低圧ドラム5内に蓄えられた缶水の一部が連絡
管37を通ってユーティリティ設備27に流入する。
【0097】缶水の流出により低圧ドラム5の水位が下
がり、図示しない制御装置が働いて低圧ドラム水位調節
弁4が開動作する。このため、中圧第1節炭器3に流れ
た給水が低圧ドラム5に流入し、低下した水位は上昇し
始め、予め決められた設定水位に戻って行く。すなわ
ち、中圧第1節炭器3にはユーティリティ設備27に流
れる一定量の給水を含む多量の給水が流動する。
【0098】この後、排熱回収ボイラに排ガスが導入さ
れる。排ガスは高圧第1、第2および第3節炭器2、1
0、11ならびに中圧第1節炭器3において多量の給水
と伝熱壁を介して接触し、給水に熱を奪われてそれぞれ
温度が降下し、100°Cに近い望ましい温度になる。
これにより排熱回収ボイラの出口排ガス温度を所望とす
る温度まで下げることができ、下流側のダクトおよび煙
突が過熱状態に陥るのを防ぐことが可能になる。
【0099】また、高圧第1節炭器2および中圧第1節
炭器3をそれぞれ通過する排ガス温度をほぼ同等に保つ
ことができ、下流のダクト等が熱膨張で伸びるとき、局
所的に伸びが過大になるのを防止することが可能にな
る。
【0100】本実施の形態においては起動時、高圧第1
節炭器2および中圧第1節炭器3により低温の給水が連
続して供給されるので、その分熱が効率よく伝達され、
排ガス温度をより低温に下げることができる。
【0101】なお、低圧ドラム5から給水ポンプ1の入
口側に連絡管37と接続するのに代えて、中圧ドラム9
から給水ポンプ1の入口側に連絡管を接続してもよい。
【0102】本実施の形態によれば、排熱回収ボイラの
起動にあたり、排熱回収ボイラの出口側ガス温度を望ま
しい温度範囲に保つことができ、下流側の機器が高温の
排ガスにさらされ、機器寿命が損なわれるのを防ぐこと
が可能になる。
【0103】また、温度分布の偏りを小さくすることが
でき、下流側の機器に不測の事故が生じるのを防止する
ことができる。
【0104】(実施の形態−6)さらに、本発明の他の
実施の形態を説明する。図9において、高圧ドラム13
と接続する缶水を導くための連絡管38の他端は復水器
29と結ばれている。また、低圧ドラム5と接続する缶
水を導くための連絡管39の他端も復水器29と結ばれ
ている。連絡管38の高圧給水調節弁15は流量制御装
置40を備えている。連絡管39の中圧給水調節弁17
は流量制御装置41を備えている。
【0105】さらに、この流量制御装置40の詳細を図
10に示している。なお、流量制御装置41は流量制御
装置40と同一の構成からなる。偏差演算器22は流量
検出器20からの流量信号と予め決められた設定値との
間で偏差を求め、偏差信号を出力する。演算器23は与
えられた偏差信号に基づいて所定の演算を行い給水流量
要求信号を出力する。高値優先器42はドラム水位ブロ
ー制御装置43から与えられるドラム水位を保つブロー
を制御するための給水流量要求信号と上記給水流量要求
信号との間でいずれか高値を選択し、高圧給水調節弁1
5の開度を決める開度指令信号として出力する。なお、
本実施の形態の高圧給水調節弁15および中圧給水調節
弁17はドラムブロー制御のためのブロー弁としても働
く。
【0106】本実施の形態は上記構成からなり、給水ポ
ンプ1が始動すると、給水ポンプ1で昇圧された給水が
高圧第1節炭器2にかけて流動し、さらに高圧第2節炭
器10および高圧第3節炭器11に流れる。また、この
始動と同時に、流量制御装置40からの開度指令信号で
高圧給水調節弁15が開動作する。このとき、高圧ドラ
ム13内に蓄えられた缶水の一部が連絡管38を通って
復水器29に流入する。
【0107】缶水の流出により高圧ドラム13の水位が
下がり、図示しない制御装置が働いて高圧ドラム水位調
節弁12が開動作する。このため、高圧第3節炭器11
に流れた給水が高圧ドラム13に流入し、低下した水位
は上昇し始め、予め決められた設定水位に戻って行く。
すなわち、高圧第1、第2および第3節炭器2、10、
11には復水器29に流れる一定量の給水を含む多量の
給水が流動する。
【0108】一方、同時に、給水ポンプ1で昇圧された
給水は中圧第1節炭器3にかけて流れる。また、給水ポ
ンプ1の始動と同時に出力される流量制御装置41から
の開度指令信号で中圧給水調節弁17が開動作する。こ
のとき、低圧ドラム5内に蓄えられた缶水の一部が連絡
管39を通って復水器29に流入する。
【0109】缶水の流出により低圧ドラム5の水位が下
がり、図示しない制御装置が働いて低圧ドラム水位調節
弁4が開動作する。このため、中圧第1節炭器3に流れ
た給水が低圧ドラム5に流入し、低下した水位は上昇し
始め、予め決められた設定水位に戻って行く。すなわ
ち、中圧第1節炭器3には復水器29に流れる一定量の
給水を含む多量の給水が流動する。
【0110】この後、排熱回収ボイラに排ガスが導入さ
れる。排ガスは高圧第1、第2および第3節炭器2、1
0、11ならびに中圧第1節炭器3において多量の給水
と伝熱壁を介して接触し、給水に熱を奪われてそれぞれ
温度が降下し、100°Cに近い望ましい温度になる。
これにより排熱回収ボイラの出口排ガス温度を所望とす
る温度まで下げることができ、下流側のダクトおよび煙
突が過熱状態に陥るのを防ぐことが可能になる。
【0111】また、高圧第1節炭器2および中圧第1節
炭器3をそれぞれ通過する排ガス温度をほぼ同等に保つ
ことができ、下流のダクト等が熱膨張で伸びるとき、局
所的に伸びが過大になるのを防止することが可能にな
る。
【0112】また、流量制御装置40における給水制御
では本発明による高圧給水調節弁15がドラム水位のス
ウェリング防止のためのブロー管を兼ねることから、高
値優先器42においてブロー制御の給水流量要求信号と
の間でいずれか高値が選択され、給水量がその要求信号
に見合って調節される。この動作は流量制御装置41に
おいても同様である。
【0113】なお、低圧ドラム5から給水ポンプ1の入
口側に連絡管39を接続するのに代えて、中圧ドラム9
から給水ポンプ1の入口側に連絡管を接続してもよい。
【0114】本実施の形態によれば、排熱回収ボイラの
起動にあたり、排熱回収ボイラの出口排ガス温度を望ま
しい温度範囲に保つことができ、下流側の機器が高温の
排ガスにさらされ、機器寿命が損なわれるのを防ぐこと
が可能になる。
【0115】また、温度分布の偏りを小さくすることが
でき、下流側の機器に不測の事故が生じるのを防止する
ことが可能になる。
【0116】(実施の形態−7)さらに、本発明の異な
る実施の形態を説明する。図11において、排熱回収ボ
イラは高圧系に高圧第1、第2および第3節炭器2、1
0、11、を備えている。また、中圧系には中圧第1お
よび第2節炭器3、6を備えている。それぞれの系内に
おいて各節炭器は直列に配置されている。高圧第1節炭
器2に接続する再循環給水管14の他端は給水ポンプ1
の入口側に結ばれている。この経路には高圧給水調節弁
15が設けられている。中圧第1節炭器3に接続する再
循環給水管16の他端は給水ポンプ1の入口側に結ばれ
ている。この経路には中圧給水調節弁17が設けられて
いる。すなわち、排熱回収ボイラの形式は異なるもの
の、主要な構成は実施の形態−1と同一である。
【0117】本実施の形態は上記構成からなるもので、
先に述べた実施の形態−1と同様な望ましい働きを得る
ことができる。すなわち、排ガスはそれぞれ高圧第1節
炭器2および中圧第1節炭器3において給水との熱交換
により温度が降下し、100°Cに近い望ましい温度に
なる。したがって、排熱回収ボイラの出口排ガス温度を
望ましい温度範囲に保つことができ、下流側の機器寿命
が損なわれるのを防ぐことが可能になる。
【0118】(実施の形態−8)さらに、本発明の異な
る実施の形態を説明する。図12において、排熱回収ボ
イラは上述した実施の形態−7と同一の形式であり、高
圧第1、第2および第3節炭器2、10、11ならびに
中圧第1および第2節炭器3、6を備えている。高圧第
1節炭器2にはユーティリティ設備27と結ぶ連絡管2
8が接続され、この経路に高圧給水調節弁15が設けら
れる。中圧第1節炭器3には給水ポンプ1の入口側と結
ぶ再循環給水管16が接続され、この経路に中圧給水調
節弁17が設けられている。すなわち、上記の構成を含
めて主要な構成は上記実施の形態−2と同一である。
【0119】本実施の形態は上記構成からなるもので、
先に述べた実施の形態−2と同様な望ましい働きを得る
ことができる。すなわち、排ガスはそれぞれ高圧第1節
炭器2および中圧第1節炭器3において給水との熱交換
により温度が降下し、100°Cに近い望ましい温度に
なる。したがって、排熱回収ボイラの出口排ガス温度を
望ましい温度範囲に保つことができ、下流側の機器寿命
が損なわれるのを防ぐことが可能になる。
【0120】(実施の形態−9)さらに、本発明の異な
る実施の形態を説明する。図13において、排熱回収ボ
イラは高圧系に高圧第1、第2および第3節炭器2、1
0、11を備えている。また、中圧系には中圧第1およ
び第2節炭器3、6を備えている。高圧第1節炭器2に
は復水器29と結ぶ連絡管30が接続され、この経路に
高圧給水調節弁15が設けられる。中圧第1節炭器3に
は給水ポンプ1の入口側と結ぶ再循環給水管16が接続
され、この経路に中圧給水調節弁17が設けられてい
る。すなわち、上記の構成を含めて主要な構成は上記実
施の形態−3と同一である。
【0121】本実施の形態は上記構成からなるもので、
先に述べた実施の形態−3と同様な望ましい働きを得る
ことができる。すなわち、排ガスはそれぞれ高圧第1節
炭器2および中圧第1節炭器3において給水との熱交換
により温度が降下し、100°Cに近い望ましい温度に
なる。したがって、排熱回収ボイラの出口排ガス温度を
望ましい温度範囲に保つことができ、下流側の機器寿命
が損なわれるのを防ぐことが可能になる。
【0122】(実施の形態−10)さらに、本発明の異
なる実施の形態を説明する。図14において、排熱回収
ボイラは高圧系に高圧第1、第2および第3節炭器2、
10、11並びに高圧ドラム13を備えている。また、
中圧系には中圧第1および第2節炭器3、6ならびに低
圧および中圧ドラム5、9を備えている。高圧ドラム1
3には給水ポンプ1の入口側と結ぶ再循環給水管34が
接続され、この経路に高圧給水調節弁15が設けられ
る。低圧ドラム5には給水ポンプ1の入口側と結ぶ再循
環給水管35が接続され、この経路に中圧給水調節弁1
7が設けられている。すなわち、上記の構成を含めて主
要な構成は上記実施の形態−4と同一である。
【0123】本実施の形態は上記構成からなるもので、
先に述べた実施の形態−4と同様な望ましい働きを得る
ことができる。すなわち、排ガスはそれぞれ高圧第1、
第2および第3節炭器2、10、11ならびに中圧第1
節炭器3において給水の熱交換により温度が降下し、1
00°Cに近い望ましい温度になる。したがって、排熱
回収ボイラの出口排ガス温度を望ましい温度範囲に保つ
ことができ、下流側の機器寿命が損なわれるのを防ぐこ
とが可能になる。
【0124】(実施の形態−11)さらに、本発明の異
なる実施の形態を説明する。図15において、排熱回収
ボイラは高圧系に高圧第1、第2および第3節炭器2、
10、11ならびに高圧ドラム13を備えている。ま
た、中圧系には中圧第1および第2節炭器3、6ならび
に低圧および中圧ドラム5、9を備えている。高圧ドラ
ム13にはユーティリティ設備27と結ぶ連絡管36が
接続され、この経路に高圧給水調節弁15が設けられ
る。低圧ドラム5にはユーティリティ設備27と結ぶ連
絡管37が接続され、この経路に中圧給水調節弁17が
設けられている。すなわち、上記の構成を含めて主要な
構成は上記実施の形態−5と同一である。
【0125】本実施の形態は上記構成からなるもので、
先に述べた実施の形態−5と同様な望ましい働きを得る
ことができる。すなわち、排ガスはそれぞれ高圧第1、
第2および第3節炭器2、10、11ならびに中圧節炭
器3において給水との熱交換により温度が降下し、10
0°Cに近い望ましい温度になる。したがって、排熱回
収ボイラの出口排ガス温度を望ましい温度範囲に保つこ
とができ、下流側の機器寿命が損なわれるのを防ぐこと
が可能になる。
【0126】(実施の形態−12)さらに、本発明の異
なる実施の形態を説明する。図16において、排熱回収
ボイラは高圧系に高圧第1、第2および第3節炭器2、
10、11ならびに高圧ドラム13を備えている。ま
た、中圧系には中圧第1および第2節炭器3、6ならび
に低圧および中圧ドラム5、9を備えている。高圧ドラ
ム13には復水器29と結ぶ連絡管38が接続され、こ
の経路に高圧給水調節弁15が設けられる。低圧ドラム
5には復水器29と結ぶ連絡管39が接続され、この経
路に中圧給水調節弁17が設けられている。すなわち、
上記の構成を含めて主要な構成は上記実施の形態−6と
同一である。
【0127】本実施の形態は上記構成からなるもので、
先に述べた実施の形態−6と同様な望ましい働きを得る
ことができる。すなわち、排ガスはそれぞれ高圧第1、
第2および第3節炭器2、10、11ならびに中圧節炭
器3において給水との熱交換により温度が降下し、10
0°Cに近い望ましい温度になる。したがって、排熱回
収ボイラの出口排ガス温度を望ましい温度範囲に保つこ
とができ、下流側の機器寿命が損なわれるのを防ぐこと
が可能になる。
【0128】
【発明の効果】本発明によれば、排熱回収ボイラの起動
にあたり、排熱回収ボイラの出口排ガス温度を望ましい
温度範囲に保持することができ、下流側の機器が高温の
排ガスにさらされ、機器寿命が損なわれるのを防ぐこと
が可能になる。また、排ガスの温度分布の偏りを小さく
することができ、下流側の機器に不測の事故が生じるの
を防止することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による排熱回収ボイ
ラを示す系統図。
【図2】図1に示される高圧系流量制御装置の構成例を
示す制御ブロック図。
【図3】図1に示される中圧系流量制御装置の構成例を
示す制御ブロック図。
【図4】本発明の第2の実施の形態による排熱回収ボイ
ラを示す系統図。
【図5】本発明の第3の実施の形態による排熱回収ボイ
ラを示す系統図。
【図6】図5に示される高圧系流量制御装置の構成例を
示す制御ブロック図。
【図7】本発明の第4の実施の形態による排熱回収ボイ
ラを示す系統図。
【図8】本発明の第5の実施の形態による排熱回収ボイ
ラを示す系統図。
【図9】本発明の第6の実施の形態による排熱回収ボイ
ラを示す系統図。
【図10】図9に示される高圧および中圧系流量制御装
置の構成例を示す制御ブロック図。
【図11】本発明の第7の実施の形態による排熱回収ボ
イラを示す系統図。
【図12】本発明の第8の実施の形態による排熱回収ボ
イラを示す系統図。
【図13】本発明の第9の実施の形態による排熱回収ボ
イラを示す系統図。
【図14】本発明の第10の実施の形態による排熱回収
ボイラを示す系統図。
【図15】本発明の第11の実施の形態による排熱回収
ボイラを示す系統図。
【図16】本発明の第12の実施の形態による排熱回収
ボイラを示す系統図。
【図17】従来の排熱回収ボイの一例を示す系統図。
【符号の説明】
1 給水ポンプ 2 高圧第1節炭器 3 中圧第1節炭器 5 低圧ドラム 6 中圧第2節炭器 9 中圧ドラム 10 高圧第2節炭器 11 高圧第3節炭器 13 高圧ドラム 14、16、34、35 再循環給水管 15 高圧給水調節弁 17 中圧給水調節弁 27 ユーティリティ設備 28、30、36、37、38、39 連絡管 29 復水器

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ圧力が異なる高圧ドラム、中圧
    ドラムおよび低圧ドラムを備え、前記高圧ドラムに給水
    を供給する高圧給水系は前記低圧ドラムおよび中圧ドラ
    ムに給水を供給する中圧給水系と独立した系統に構成さ
    れており、前記高圧給水系に給水を加熱する高圧第1、
    第2および第3節炭器を備えると共に、前記中圧給水系
    に給水を加熱する中圧第1および第2節炭器を備え、前
    記高圧第1節炭器が前記中圧第1節炭器と排ガスの流動
    方向に対して並列に配置されてなる排熱回収ボイラにお
    いて、前記高圧第1節炭器および中圧第1節炭器から給
    水ポンプの入口側にかけて給水を還流させる再循環給水
    管をそれぞれ接続し、この再循環給水管の経路に該給水
    ポンプの入口側に還流させる給水量を調節する調節弁を
    それぞれ設けたことを特徴とする排熱回収ボイラ。
  2. 【請求項2】 前記再循環給水管を該高圧第1節炭器か
    ら該給水ポンプの入口側に接続するのに代えて、前記高
    圧第1節炭器からユーティリティ設備にかけて給水を導
    く連絡管を接続し、この連絡管の経路に該ユーティリテ
    ィ設備に導く給水量を調節する調節弁を設けたことを特
    徴とする請求項1記載の排熱回収ボイラ。
  3. 【請求項3】 前記再循環給水管を該高圧第1節炭器か
    ら該給水ポンプの入口側に接続するのに代えて、前記高
    圧第1節炭器から復水器にかけて給水を導く連絡管を接
    続し、この連絡管の経路に該復水器に導く給水量を調節
    する調節弁を設けたことを特徴とする請求項1記載の排
    熱回収ボイラ。
  4. 【請求項4】 それぞれ圧力が異なる高圧ドラム、中圧
    ドラムおよび低圧ドラムを備え、前記高圧ドラムに給水
    を供給する高圧給水系は前記低圧ドラムおよび中圧ドラ
    ムに給水を供給する中圧給水系と独立した系統に構成さ
    れており、前記高圧給水系に給水を加熱する高圧第1、
    第2および第3節炭器を備えると共に、前記中圧給水系
    に給水を加熱する中圧第1および第2節炭器を備え、前
    記高圧第1節炭器が前記中圧第1節炭器と排ガスの流動
    方向に対して並列に配置されてなる排熱回収ボイラにお
    いて、前記高圧ドラムおよび前記中圧ドラムまたは低圧
    ドラムから給水ポンプの入口側にかけて缶水を還流させ
    る再循環給水管をそれぞれ接続し、この再循環給水管の
    経路に該給水ポンプの入口側に還流させる缶水量を調節
    する調節弁をそれぞれ設けたことを特徴とする排熱回収
    ボイラ。
  5. 【請求項5】 前記再循環給水管を該給水ポンプの入口
    側に接続するのに代えて、前記高圧ドラムおよび前記中
    圧ドラムまたは低圧ドラムからユーティリティ設備にか
    けて缶水を導く連絡管をそれぞれ接続し、この連絡管の
    経路に該ユーティリティ設備に導く缶水量を調節する調
    節弁をそれぞれ設けたことを特徴とする請求項4記載の
    排熱回収ボイラ。
  6. 【請求項6】 前記再循環給水管を該給水ポンプの入口
    側に接続するのに代えて、前記高圧ドラムおよび前記中
    圧ドラムまたは低圧ドラムから復水器にかけて缶水を導
    く連絡管をそれぞれ接続し、この連絡管の経路に該復水
    器に導く缶水量を調節する調節弁をそれぞれ設けたこと
    を特徴とする請求項4記載の排熱回収ボイラ。
  7. 【請求項7】 それぞれ圧力が異なる高圧ドラム、中圧
    ドラムおよび低圧ドラムを備え、前記高圧ドラムに給水
    を供給する高圧給水系は前記低圧ドラムおよび中圧ドラ
    ムに給水を供給する中圧給水系と独立した系統に構成さ
    れており、前記高圧給水系に給水を加熱する高圧第1、
    第2および第3節炭器を備えると共に、前記中圧給水系
    に給水を加熱する中圧第1および第2節炭器を備え、前
    記高圧第1節炭器が前記中圧第1節炭器と排ガスの流動
    方向に対して直列に配置されてなる排熱回収ボイラにお
    いて、前記高圧第1節炭器および中圧第1節炭器から給
    水ポンプの入口側にかけて給水を還流させる再循環給水
    管をそれぞれ接続し、この再循環給水管の経路に該給水
    ポンプの入口側に還流させる給水量を調節する調節弁を
    それぞれ設けたことを特徴とする排熱回収ボイラ。
  8. 【請求項8】 前記再循環給水管を該高圧第1節炭器か
    ら該給水ポンプの入口側に接続するのに代えて、前記高
    圧第1節炭器からユーティリティ設備にかけて給水を導
    く連絡管を接続し、この連絡管の経路に該ユーティリテ
    ィ設備に導く給水量を調節する調節弁を設けたことを特
    徴とする請求項7記載の排熱回収ボイラ。
  9. 【請求項9】 前記再循環給水管を該高圧第1節炭器か
    ら該給水ポンプの入口側に接続するのに代えて、前記高
    圧第1節炭器から復水器にかけて給水を導く連絡管を接
    続し、この連絡管の経路に該復水器に導く給水量を調節
    する調節弁を設けたことを特徴とする請求項7記載の排
    熱回収ボイラ。
  10. 【請求項10】 それぞれ圧力が異なる高圧ドラム、中
    圧ドラムおよび低圧ドラムを備え、前記高圧ドラムに給
    水を供給する高圧給水系は前記低圧ドラムおよび中圧ド
    ラムに給水を供給する中圧給水系と独立した系統に構成
    されており、前記高圧給水系に給水を加熱する高圧第
    1、第2および第3節炭器を備えると共に、前記中圧給
    水系に給水を加熱する中圧第1および第2節炭器を備
    え、前記高圧第1節炭器が前記中圧第1節炭器と排ガス
    の流動方向に対して直列に配置されてなる排熱回収ボイ
    ラにおいて、前記高圧ドラムおよび前記中圧ドラムまた
    は低圧ドラムから給水ポンプの入口側にかけて缶水を還
    流させる再循環給水管をそれぞれ接続し、この再循環給
    水管の経路に該給水ポンプの入口側に還流させる缶水量
    を調節する調節弁をそれぞれ設けたことを特徴とする排
    熱回収ボイラ。
  11. 【請求項11】 前記再循環給水管を該給水ポンプの入
    口側に接続するのに代えて、前記高圧ドラムおよび前記
    中圧ドラムまたは低圧ドラムからユーティリティ設備に
    かけて缶水を導く連絡管をそれぞれ接続し、この連絡管
    の経路に該ユーティリティ設備に導く缶水量を調節する
    調節弁をそれぞれ設けたことを特徴とする請求項10記
    載の排熱回収ボイラ。
  12. 【請求項12】 前記再循環給水管を該給水ポンプの入
    口側に接続するのに代えて、前記高圧ドラムおよび前記
    中圧ドラムまたは低圧ドラムから復水器にかけて缶水を
    導く連絡管をそれぞれ接続し、この連絡管の経路に該復
    水器に導く缶水量を調節する調節弁をそれぞれ設けたこ
    とを特徴とする請求項10記載の排熱回収ボイラ。
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