JP2000154623A - 防水シート葺き傾斜屋根及びその施工方法並びにそれに用いる横桟 - Google Patents
防水シート葺き傾斜屋根及びその施工方法並びにそれに用いる横桟Info
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- JP2000154623A JP2000154623A JP10331302A JP33130298A JP2000154623A JP 2000154623 A JP2000154623 A JP 2000154623A JP 10331302 A JP10331302 A JP 10331302A JP 33130298 A JP33130298 A JP 33130298A JP 2000154623 A JP2000154623 A JP 2000154623A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 下地面の勾配方向と直角の横方向の帯状をな
す防水シートによる傾斜屋根を、容易にして能率よく施
工でき、外観的に美麗でかつ防水性も良好に保持できる
ようにする。 【解決手段】 下地面11の勾配方向の所定間隔毎に、
複数の断面略三角形状の長尺体よりなり横桟2を固定
し、横桟2及び下地面11を覆って防水シート1を貼着
する。防水シート1は、少なくとも下地面11上の横桟
2によって区画される単位間隔を覆い、かつ下段側防水
シート1の上縁部1aの上に上段側防水シート1の下縁
部1bを重ね合せ接合可能な幅を有する帯状なす加硫ゴ
ムシートにより形成し、この防水シート1を、横桟2の
長さ方向と平行に配して、横桟2の部分ではその外形に
沿うように貼着する。
す防水シートによる傾斜屋根を、容易にして能率よく施
工でき、外観的に美麗でかつ防水性も良好に保持できる
ようにする。 【解決手段】 下地面11の勾配方向の所定間隔毎に、
複数の断面略三角形状の長尺体よりなり横桟2を固定
し、横桟2及び下地面11を覆って防水シート1を貼着
する。防水シート1は、少なくとも下地面11上の横桟
2によって区画される単位間隔を覆い、かつ下段側防水
シート1の上縁部1aの上に上段側防水シート1の下縁
部1bを重ね合せ接合可能な幅を有する帯状なす加硫ゴ
ムシートにより形成し、この防水シート1を、横桟2の
長さ方向と平行に配して、横桟2の部分ではその外形に
沿うように貼着する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防水シート葺き傾
斜屋根及びその施工方法並びにそれに用いる横桟に関す
るものである。
斜屋根及びその施工方法並びにそれに用いる横桟に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】中層マン
ション等の構築物の傾斜した屋根構造として、合成樹脂
材やゴム材により形成された防水シートを屋根材に用い
た傾斜屋根が多くなっている。
ション等の構築物の傾斜した屋根構造として、合成樹脂
材やゴム材により形成された防水シートを屋根材に用い
た傾斜屋根が多くなっている。
【0003】この防水シートによる傾斜屋根において
は、図8に示すように、屋根の勾配方向と直角な横方向
の帯状をなすゴム製等の防水シート(51)を、屋根の
下地面(11)上に一部を重ね合せて接合するように貼
着して施工することが行なわれている。
は、図8に示すように、屋根の勾配方向と直角な横方向
の帯状をなすゴム製等の防水シート(51)を、屋根の
下地面(11)上に一部を重ね合せて接合するように貼
着して施工することが行なわれている。
【0004】従来は、この防水シート(51)(51)
同士の重ね合せ接合部(53)の接合手段として、粘着
性の生ゴム等よりなるテープ状粘着材(55)を介在さ
せて接合していたが、この場合、前記の重ね合せ接合部
(53)の段差が殆ど生じないことになり、外観的な美
観に乏しい上に、屋根上を歩き回る作業者の滑り止めの
役目も果せないものであった。
同士の重ね合せ接合部(53)の接合手段として、粘着
性の生ゴム等よりなるテープ状粘着材(55)を介在さ
せて接合していたが、この場合、前記の重ね合せ接合部
(53)の段差が殆ど生じないことになり、外観的な美
観に乏しい上に、屋根上を歩き回る作業者の滑り止めの
役目も果せないものであった。
【0005】また、図9に示すように、前記の重ね合せ
接合のためのテープ状粘着材に代えて、断面略台形の突
条部材(52)を用い、この突条部材(52)を前記重
ね合せ接合部(53)の両シート(51)(51)間に
介在させて接合することにより、この重ね合せ接合部
(53)に前記突条部材(52)による段差(57)を
形成することも考えられている(例えば、実用新案登録
第2554108号公報)。
接合のためのテープ状粘着材に代えて、断面略台形の突
条部材(52)を用い、この突条部材(52)を前記重
ね合せ接合部(53)の両シート(51)(51)間に
介在させて接合することにより、この重ね合せ接合部
(53)に前記突条部材(52)による段差(57)を
形成することも考えられている(例えば、実用新案登録
第2554108号公報)。
【0006】しかしながら、前記の突条部材(53)
は、断面略台形をなすものであって、下段シート(51
a)と上段シート(51b)の重ね合せ部(53)の両シ
ート間に介在して貼り合されているため、段差面となる
前記突条部材(52)の下側端面が露出することとな
り、経年使用による風化が進み易いという問題がある。
は、断面略台形をなすものであって、下段シート(51
a)と上段シート(51b)の重ね合せ部(53)の両シ
ート間に介在して貼り合されているため、段差面となる
前記突条部材(52)の下側端面が露出することとな
り、経年使用による風化が進み易いという問題がある。
【0007】また、屋根のコンクリート等による下地面
(11)は比較的平坦性がないため、該下地面(11)
に貼り付けた防水シート(51)に対し突条部材(5
2)を接着剤で貼着した場合に隙間が生じ易く、その部
分から風雨等により吹き込まれる雨水が侵入して漏水に
つながるおそれがある。
(11)は比較的平坦性がないため、該下地面(11)
に貼り付けた防水シート(51)に対し突条部材(5
2)を接着剤で貼着した場合に隙間が生じ易く、その部
分から風雨等により吹き込まれる雨水が侵入して漏水に
つながるおそれがある。
【0008】また、防水シート(51)の一方の縁部に
断面略台形の突条部材(52)を予め貼着しておくの
は、扱い難い形態になって、運搬や保管あるいは施工等
の際の取り扱いが容易でない。そのため、防水シート
(51)を貼着した後で、該シートの重ね合せ接合部
(53)に突条部材(52)を挿入して接合することが
多いが、この場合、重ね合せ接合部(53)の上側のシ
ートをめくり上げなければならず、施工作業に手数がか
かり作業性に問題がある。
断面略台形の突条部材(52)を予め貼着しておくの
は、扱い難い形態になって、運搬や保管あるいは施工等
の際の取り扱いが容易でない。そのため、防水シート
(51)を貼着した後で、該シートの重ね合せ接合部
(53)に突条部材(52)を挿入して接合することが
多いが、この場合、重ね合せ接合部(53)の上側のシ
ートをめくり上げなければならず、施工作業に手数がか
かり作業性に問題がある。
【0009】また、前記重ね合せ接合部(53)の突条
部材(52)として柔軟で弾性に富んだ粘着材を用いた
場合には、伸び等のために厚みを均一にしかつ真直ぐに
施工するのが難かしく、作業効率が悪くなる上、施工作
業中に、あるいはその後の作業の際に作業者が踏むこと
があると、重ね合せ接合部から粘着材がはみ出して変形
することがあり、美観的要素がなくなってしまうという
問題もある。
部材(52)として柔軟で弾性に富んだ粘着材を用いた
場合には、伸び等のために厚みを均一にしかつ真直ぐに
施工するのが難かしく、作業効率が悪くなる上、施工作
業中に、あるいはその後の作業の際に作業者が踏むこと
があると、重ね合せ接合部から粘着材がはみ出して変形
することがあり、美観的要素がなくなってしまうという
問題もある。
【0010】本発明は、上記の諸点に鑑みてなしたもの
であり、下地面の勾配方向と直角の横方向の帯状をなす
防水シートを用いた傾斜屋根を、容易にして能率よく施
工でき、外観的に美麗でかつ防水性も良好に保持できる
防水シート葺き傾斜屋根及びその施工方法並びにそれに
使用する横桟を提供しようとするものである。
であり、下地面の勾配方向と直角の横方向の帯状をなす
防水シートを用いた傾斜屋根を、容易にして能率よく施
工でき、外観的に美麗でかつ防水性も良好に保持できる
防水シート葺き傾斜屋根及びその施工方法並びにそれに
使用する横桟を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するものであり、請求項1の発明は、下地面の勾配方
向の所定間隔毎に複数の横桟が固定され、横桟及び下地
面を覆って防水シートが貼着されてなる防水シート葺き
傾斜屋根であって、前記横桟は、断面略三角形状の長尺
体よりなり、前記防水シートは、少なくとも下地面上の
横桟によって区画される単位間隔を覆い、かつ下段側防
水シートの上縁部の上に上段側防水シートの下縁部を重
ね合せ接合可能な幅を有する帯状をなし、横桟の長さ方
向と平行に配されて、横桟部分ではその外形に沿って貼
着されてなることを特徴としている。
決するものであり、請求項1の発明は、下地面の勾配方
向の所定間隔毎に複数の横桟が固定され、横桟及び下地
面を覆って防水シートが貼着されてなる防水シート葺き
傾斜屋根であって、前記横桟は、断面略三角形状の長尺
体よりなり、前記防水シートは、少なくとも下地面上の
横桟によって区画される単位間隔を覆い、かつ下段側防
水シートの上縁部の上に上段側防水シートの下縁部を重
ね合せ接合可能な幅を有する帯状をなし、横桟の長さ方
向と平行に配されて、横桟部分ではその外形に沿って貼
着されてなることを特徴としている。
【0012】前記の防水シート葺き傾斜屋根において
は、前記横桟が防水シートの下にあって外部に露出する
ことがなく、風化、変質等のおそれがなく、断面三角状
の横桟による突条部の形態を長期に渡って良好に保持で
きる。またシート同士の接合状態も良好に保たれ、防水
性にも優れる。
は、前記横桟が防水シートの下にあって外部に露出する
ことがなく、風化、変質等のおそれがなく、断面三角状
の横桟による突条部の形態を長期に渡って良好に保持で
きる。またシート同士の接合状態も良好に保たれ、防水
性にも優れる。
【0013】さらに、前記防水シートが横桟部分ではそ
の外形に沿って貼着されていることで、横桟による突条
部が傾斜屋根の勾配方向の一定間隔毎に形成されて、こ
れらの突条部による段差が屋根の前面側に明瞭に現われ
ることとなり、これが外部から立体的に見え、重厚性お
よびデザイン性に優れたものになる。
の外形に沿って貼着されていることで、横桟による突条
部が傾斜屋根の勾配方向の一定間隔毎に形成されて、こ
れらの突条部による段差が屋根の前面側に明瞭に現われ
ることとなり、これが外部から立体的に見え、重厚性お
よびデザイン性に優れたものになる。
【0014】請求項2の発明は、前記の防水シート葺き
傾斜屋根において、防水シートを加硫ゴムシートとした
ものである。すなわち加硫ゴムシートは、耐屈曲疲労
性、耐候性に優れており、屋根の横桟の形状にも沿い易
く、貼着施工が容易で、貼着状態も良好になる。
傾斜屋根において、防水シートを加硫ゴムシートとした
ものである。すなわち加硫ゴムシートは、耐屈曲疲労
性、耐候性に優れており、屋根の横桟の形状にも沿い易
く、貼着施工が容易で、貼着状態も良好になる。
【0015】請求項3の発明は、前記の防水シート葺き
傾斜屋根において、防水シート同士の重ね合せ接合部
が、横桟の上側に連なる下地面の部分に形成されている
ことを特徴とする。この場合、この重ね合せ接合部が、
前記三角形状の横桟の上側に連なった位置にあるので、
軒から上方に防水シートを貼着していく作業がし易く、
防水性に優れ、しかも重ね合せ接合部が外観的に目立た
ないものになる。
傾斜屋根において、防水シート同士の重ね合せ接合部
が、横桟の上側に連なる下地面の部分に形成されている
ことを特徴とする。この場合、この重ね合せ接合部が、
前記三角形状の横桟の上側に連なった位置にあるので、
軒から上方に防水シートを貼着していく作業がし易く、
防水性に優れ、しかも重ね合せ接合部が外観的に目立た
ないものになる。
【0016】請求項4の発明は、前記の防水シート葺き
傾斜屋根において、防水シート同士の重ね合せ接合部に
テープ状粘着材が介在していることを特徴とし、これに
より重ね合せ接合がずれずに容易にかつ確実になされ、
粘着材層によって屋根構造や防水シートの伸縮および下
地面の凹凸にも容易に対応でき、剥離や浮き等のおそれ
がないものとなる。
傾斜屋根において、防水シート同士の重ね合せ接合部に
テープ状粘着材が介在していることを特徴とし、これに
より重ね合せ接合がずれずに容易にかつ確実になされ、
粘着材層によって屋根構造や防水シートの伸縮および下
地面の凹凸にも容易に対応でき、剥離や浮き等のおそれ
がないものとなる。
【0017】請求項5の発明は、前記発明の防水シート
葺き傾斜屋根の施工方法に係るものであり、下地面の勾
配方向の所定間隔毎に、断面三角形の長尺体よりなる複
数の横桟を配して固定しておき、少なくとも下地面上の
横桟によって区画される単位間隔の露出面に接着剤を塗
布し、防水シートを横桟の長さ方向に平行に展開して押
圧接着して、横桟部分ではその外形に沿うように貼着
し、この防水シートの上縁部に沿ってテープ状粘着材を
配して上端側防水シートの下縁部を重ね合せ、テープ状
粘着材を介して防水シート同士を接合することを特徴と
する。
葺き傾斜屋根の施工方法に係るものであり、下地面の勾
配方向の所定間隔毎に、断面三角形の長尺体よりなる複
数の横桟を配して固定しておき、少なくとも下地面上の
横桟によって区画される単位間隔の露出面に接着剤を塗
布し、防水シートを横桟の長さ方向に平行に展開して押
圧接着して、横桟部分ではその外形に沿うように貼着
し、この防水シートの上縁部に沿ってテープ状粘着材を
配して上端側防水シートの下縁部を重ね合せ、テープ状
粘着材を介して防水シート同士を接合することを特徴と
する。
【0018】この施工方法によれば、横桟をまっすぐに
揃えて容易に固着でき、しかも防水シートの貼り付け作
業およびシート同士の接合作業も行ない易く、横桟によ
る突条部の段差が明瞭に現われてデザイン性に優れ、か
つ防水性にも優れる、上記した効果を奏する防水シート
葺き傾斜屋根を能率よく施工できる。
揃えて容易に固着でき、しかも防水シートの貼り付け作
業およびシート同士の接合作業も行ない易く、横桟によ
る突条部の段差が明瞭に現われてデザイン性に優れ、か
つ防水性にも優れる、上記した効果を奏する防水シート
葺き傾斜屋根を能率よく施工できる。
【0019】その上、施工中等において作業者が前記突
条構成材を踏んでも、凹んだり変形したり、また重ね合
せ接合部でシートがずれるおそれがなく、防水シートに
よる傾斜屋根の勾配方向所定間隔毎に、形態の安定した
断面三角状をなす体裁良好な突条部を形成することがで
きる。
条構成材を踏んでも、凹んだり変形したり、また重ね合
せ接合部でシートがずれるおそれがなく、防水シートに
よる傾斜屋根の勾配方向所定間隔毎に、形態の安定した
断面三角状をなす体裁良好な突条部を形成することがで
きる。
【0020】請求項6の発明は、前記の防水シート施工
方法において、傾斜屋根の軒側より棟側に向け、シート
同士の重ね合せ接合部を横桟の上側に連なる下地面の部
分に形成して、単位間隔毎に防水シートを貼着していく
ことを特徴とする。
方法において、傾斜屋根の軒側より棟側に向け、シート
同士の重ね合せ接合部を横桟の上側に連なる下地面の部
分に形成して、単位間隔毎に防水シートを貼着していく
ことを特徴とする。
【0021】これにより、防水シート同士の重ね合せ接
合部の位置合せや接合作業を容易に行なえ、しかも重ね
合せ接合部の防水シート端が外部から目立たず、体裁よ
く施工でき、また防水性も良好に保持される。
合部の位置合せや接合作業を容易に行なえ、しかも重ね
合せ接合部の防水シート端が外部から目立たず、体裁よ
く施工でき、また防水性も良好に保持される。
【0022】請求項7の発明は、前記の防水シート葺き
傾斜屋根に用いる横桟に係るものであって、断面が略三
角形状で、合成樹脂の中空体または中実発泡体からなる
長尺体であることを特徴とする。これにより、横桟を軽
量化できるとともに、使用資材の節約にもなり、コスト
低減を図ることができる。また、施工中に作業者が乗っ
て移動しても変形が無視できるものが低コストで容易に
得られる。
傾斜屋根に用いる横桟に係るものであって、断面が略三
角形状で、合成樹脂の中空体または中実発泡体からなる
長尺体であることを特徴とする。これにより、横桟を軽
量化できるとともに、使用資材の節約にもなり、コスト
低減を図ることができる。また、施工中に作業者が乗っ
て移動しても変形が無視できるものが低コストで容易に
得られる。
【0023】請求項8の発明は、前記の横桟において、
三つの角のうち最小の角が、傾斜屋根の勾配の角度とほ
ぼ等しいか、もしくは5度以内で小さい角度に形成され
てなることを特徴とする。これにより、前記横桟を、前
記最小の角を勾配方向の上側に向けて固定し施工するこ
とにより、この横桟による段差が屋根前面側に明瞭に現
われて、しかも雨水がこれを覆う防水シートの上に溜ま
らず、雨水の侵入のおそれのないものになる。
三つの角のうち最小の角が、傾斜屋根の勾配の角度とほ
ぼ等しいか、もしくは5度以内で小さい角度に形成され
てなることを特徴とする。これにより、前記横桟を、前
記最小の角を勾配方向の上側に向けて固定し施工するこ
とにより、この横桟による段差が屋根前面側に明瞭に現
われて、しかも雨水がこれを覆う防水シートの上に溜ま
らず、雨水の侵入のおそれのないものになる。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に示す実施例に基いて説明する。
に示す実施例に基いて説明する。
【0025】図1は本発明に係る防水シート葺き傾斜屋
根の第1の実施例の施工状態の略示断面図、図2は同上
の一部の拡大断面図、図3は同上の一部の拡大斜視図を
示し、また図4および図5は防水シートの重ね合せ接合
部の位置を変更した第2の実施例の施工状態を示してい
る。
根の第1の実施例の施工状態の略示断面図、図2は同上
の一部の拡大断面図、図3は同上の一部の拡大斜視図を
示し、また図4および図5は防水シートの重ね合せ接合
部の位置を変更した第2の実施例の施工状態を示してい
る。
【0026】図において、(10)は例えばマンション
等の構築物の躯体構造による傾斜した屋根を示し、図の
ような一定の勾配で傾斜した屋根のほか、湾曲したドー
ム状の屋根の場合もある。(11)は前記屋根(10)
の下地面を示している。この下地面(11)としては、
コンクリートやモルタル等による下地面あるいはコンク
リートパネル張りその他の板張り面等、種々の下地面で
の実施が可能である。実施上は凹凸を少なくするように
整地した面が好ましい。
等の構築物の躯体構造による傾斜した屋根を示し、図の
ような一定の勾配で傾斜した屋根のほか、湾曲したドー
ム状の屋根の場合もある。(11)は前記屋根(10)
の下地面を示している。この下地面(11)としては、
コンクリートやモルタル等による下地面あるいはコンク
リートパネル張りその他の板張り面等、種々の下地面で
の実施が可能である。実施上は凹凸を少なくするように
整地した面が好ましい。
【0027】(1)は防水性を有する素材よりなる屋根
構成用の防水シート、(2)は前記下地面(10)の勾
配方向の所定間隔毎に貼着固定された断面略三角形状の
長尺体よりなる横桟である。
構成用の防水シート、(2)は前記下地面(10)の勾
配方向の所定間隔毎に貼着固定された断面略三角形状の
長尺体よりなる横桟である。
【0028】前記防水シート(1)は、前記下地面(1
1)上の前記横桟(2)により区画される単位間隔、す
なわち所定間隔に固定された横桟(2)の特定の位置か
ら隣接する横桟(2)の同じ位置までの距離である単位
間隔を少なくとも覆い、かつ下段側防水シート(1)の
上縁部(1a)の上に上段側防水シート(1)の下縁部
(1b)を重ね合せ接合可能な幅を有する帯状をなして
おり、前記横桟(2)の長さ方向と平行に配されて、前
記横桟(2)の部分ではその外形に沿って覆うように貼
着され、さらに下段側防水シート(1)の上縁部(1
a)の上に上段側防水シート(1)の下縁部(1b)が
重ね合せ接合されている。(3)はその重ね合せ接合部
を示す。
1)上の前記横桟(2)により区画される単位間隔、す
なわち所定間隔に固定された横桟(2)の特定の位置か
ら隣接する横桟(2)の同じ位置までの距離である単位
間隔を少なくとも覆い、かつ下段側防水シート(1)の
上縁部(1a)の上に上段側防水シート(1)の下縁部
(1b)を重ね合せ接合可能な幅を有する帯状をなして
おり、前記横桟(2)の長さ方向と平行に配されて、前
記横桟(2)の部分ではその外形に沿って覆うように貼
着され、さらに下段側防水シート(1)の上縁部(1
a)の上に上段側防水シート(1)の下縁部(1b)が
重ね合せ接合されている。(3)はその重ね合せ接合部
を示す。
【0029】前記の防水シート(1)(1)同士の重ね
合せ接合部(3)は、図1〜図3の実施例のように横桟
(2)の上側に連なる下地面(11)の部分に形成する
ものに限らず、図4および図5の実施例のように横桟
(2)の部分に形成する等、外観的に不体裁とならない
任意の位置に設定することが可能である。実施上は、図
1〜図3のように、前記横桟(2)の上側に連なった位
置に設定するのが、貼着施工時の位置合せが容易にな
り、かつ外部から目立たず体裁よく施工できるので、特
に好ましい。
合せ接合部(3)は、図1〜図3の実施例のように横桟
(2)の上側に連なる下地面(11)の部分に形成する
ものに限らず、図4および図5の実施例のように横桟
(2)の部分に形成する等、外観的に不体裁とならない
任意の位置に設定することが可能である。実施上は、図
1〜図3のように、前記横桟(2)の上側に連なった位
置に設定するのが、貼着施工時の位置合せが容易にな
り、かつ外部から目立たず体裁よく施工できるので、特
に好ましい。
【0030】また前記重ね合せ接合部(3)の接合手段
としては、接着剤を使用することもできるが、施工上
は、図示する実施例のように、テープ状粘着材(6)を
介在させて接合するのが、接合作業が容易で、接合状態
も良好になる上、防水シート(1)の伸縮や下地面(1
1)の凹凸に容易に対応でき好ましい。
としては、接着剤を使用することもできるが、施工上
は、図示する実施例のように、テープ状粘着材(6)を
介在させて接合するのが、接合作業が容易で、接合状態
も良好になる上、防水シート(1)の伸縮や下地面(1
1)の凹凸に容易に対応でき好ましい。
【0031】前記防水シート(1)としては、適度に弾
性を有するゴム材や合成樹脂材等の防水性を有する種々
の素材を用いることができるが、中でも、耐屈曲疲労
性、耐候性、さらには断面略三角形状の横桟(2)に対
する沿い易さ等の点から、加硫ゴムからなる防水シート
が好ましい。特に、JISA6008に適合する均質加
硫ゴム(合成ゴム)からなる防水シートが好ましく用い
られる。
性を有するゴム材や合成樹脂材等の防水性を有する種々
の素材を用いることができるが、中でも、耐屈曲疲労
性、耐候性、さらには断面略三角形状の横桟(2)に対
する沿い易さ等の点から、加硫ゴムからなる防水シート
が好ましい。特に、JISA6008に適合する均質加
硫ゴム(合成ゴム)からなる防水シートが好ましく用い
られる。
【0032】この防水シート(1)の幅や厚みは、その
施工形態や材質や強度等によっても異なるが、幅につい
ては、前記のように横桟(2)により区画される前記単
位間隔(通常、30〜100cm)の少なくとも1間隔
分を覆う幅(すなわち、前記単位間隔の複数間隔分を覆
う幅の場合もある)に、重ね合せ接合するための寸法
(通常、10cm程度)をプラスした幅に形成される。
また厚みについては、通常0.8〜8.0mmのものが
用いられる。もちろん、幅や厚みは前記寸法に限られる
ものではない。
施工形態や材質や強度等によっても異なるが、幅につい
ては、前記のように横桟(2)により区画される前記単
位間隔(通常、30〜100cm)の少なくとも1間隔
分を覆う幅(すなわち、前記単位間隔の複数間隔分を覆
う幅の場合もある)に、重ね合せ接合するための寸法
(通常、10cm程度)をプラスした幅に形成される。
また厚みについては、通常0.8〜8.0mmのものが
用いられる。もちろん、幅や厚みは前記寸法に限られる
ものではない。
【0033】また、前記の横桟(2)は、例えばポリ塩
化ビニル樹脂等の合成樹脂材や比較的硬質のゴム材等の
保形性を有する素材により断面三角形に成形された長尺
体が用いられる。この横桟(2)は、図のように断面が
中空の三角形または中実発泡体からなるものが、資材の
節約および軽量化、さらに作業者が乗っても変形が少な
いものが容易に得られる等の点から特に好ましい。
化ビニル樹脂等の合成樹脂材や比較的硬質のゴム材等の
保形性を有する素材により断面三角形に成形された長尺
体が用いられる。この横桟(2)は、図のように断面が
中空の三角形または中実発泡体からなるものが、資材の
節約および軽量化、さらに作業者が乗っても変形が少な
いものが容易に得られる等の点から特に好ましい。
【0034】この横桟(2)の断面三角形の形態につい
ては、該横桟(2)の下地面(11)との接触面(2
a)の幅が通常20〜50mmであって、三つの角のう
ち最小の角(a)が、傾斜屋根の勾配の角度(傾斜角
度)とほぼ等しいか、もしくは5度以内で小さい角度の
三角形をなし、この角(a)が勾配方向の上側になる向
きに配して、図2や図5のように下地面(11)に貼着
固定した状態において、上側の面(2b)が略水平もし
くは僅かに勾配方向に傾斜するように形成しておくの
が、排水性等の点から特に好ましく、さらには前側の面
(2c)が、下地面(11)に対してほぼ垂直か、もし
くは水平面に対してほぼ垂直の状態、あるいは前記両角
度の範囲内になるように形成しておくのが、美観等の点
で好ましい。
ては、該横桟(2)の下地面(11)との接触面(2
a)の幅が通常20〜50mmであって、三つの角のう
ち最小の角(a)が、傾斜屋根の勾配の角度(傾斜角
度)とほぼ等しいか、もしくは5度以内で小さい角度の
三角形をなし、この角(a)が勾配方向の上側になる向
きに配して、図2や図5のように下地面(11)に貼着
固定した状態において、上側の面(2b)が略水平もし
くは僅かに勾配方向に傾斜するように形成しておくの
が、排水性等の点から特に好ましく、さらには前側の面
(2c)が、下地面(11)に対してほぼ垂直か、もし
くは水平面に対してほぼ垂直の状態、あるいは前記両角
度の範囲内になるように形成しておくのが、美観等の点
で好ましい。
【0035】次に、上記の防水シート葺き傾斜屋根の施
工方法について説明する。
工方法について説明する。
【0036】まず、構築物の屋根(10)の下地面(1
1)に、前記の断面三角形状の長尺体よりなる複数の横
桟(2)を、勾配方向の所定間隔毎に粘着手段や接着手
段等により固定する。この際、横桟(2)の長さ方向
を、下地面(11)の勾配方向と直角の方向にして、か
つ前記の最小の角(a)を勾配方向の上側になる向きに
配して固定する。
1)に、前記の断面三角形状の長尺体よりなる複数の横
桟(2)を、勾配方向の所定間隔毎に粘着手段や接着手
段等により固定する。この際、横桟(2)の長さ方向
を、下地面(11)の勾配方向と直角の方向にして、か
つ前記の最小の角(a)を勾配方向の上側になる向きに
配して固定する。
【0037】この際、図6に例示するように、前記横桟
(2)の下地面(11)との接触面(2a)に、テープ
状粘着材(4a)を付設し、この表面に、前記粘着材
(4a)の保護のための合成樹脂フィルムや剥離紙より
なる剥離シート(5a)を被装しておき、使用の際に、
前記剥離シート(5a)を剥して貼着するようにする
と、施工までの取扱いが容易になり、また貼着作業も容
易に行なえる。
(2)の下地面(11)との接触面(2a)に、テープ
状粘着材(4a)を付設し、この表面に、前記粘着材
(4a)の保護のための合成樹脂フィルムや剥離紙より
なる剥離シート(5a)を被装しておき、使用の際に、
前記剥離シート(5a)を剥して貼着するようにする
と、施工までの取扱いが容易になり、また貼着作業も容
易に行なえる。
【0038】また前記のようにして、テープ状粘着材
(4a)を介して、横桟(2)を屋根の下地面(11)
に貼着し固定すると、該下地面(11)の凹凸や屋根構
造の伸縮にも容易にも容易に対応でき、浮きや剥離が生
じることがない。またそのため、前記下地面(11)に
ついて、パーライトモルタル等による下地調整を不要に
できることにもなる。
(4a)を介して、横桟(2)を屋根の下地面(11)
に貼着し固定すると、該下地面(11)の凹凸や屋根構
造の伸縮にも容易にも容易に対応でき、浮きや剥離が生
じることがない。またそのため、前記下地面(11)に
ついて、パーライトモルタル等による下地調整を不要に
できることにもなる。
【0039】なお、図のように、前記横桟(2)の上側
の面(2b)にも、テープ状粘着材(4b)を付設し、
その表面に剥離シート(5b)を被装しておくと、後の
防水シートの接着作業が容易になる。
の面(2b)にも、テープ状粘着材(4b)を付設し、
その表面に剥離シート(5b)を被装しておくと、後の
防水シートの接着作業が容易になる。
【0040】前記のようにして、屋根の下地面(11)
に横桟(2)を固着しておいて、前記下地面(11)お
よび横桟(2)の露出面にプライマー、ボンド等の接着
剤(図示省略)を塗布する。そして、帯状の防水シート
(1)を、前記横桟(2)の長さ方向に平行に展開し、
その上縁側部分が重ね合せ接合部(3)の位置に応じて
横桟(2)の上側に連なる下地面の部分をも覆うように
位置させて押圧接着し、前記下地面(11)上の横桟
(2)により区画される単位間隔内の前記下地面(1
1)および断面略三角形状の横桟(2)の外形、すなわ
ち上側の面(2b)と前側の面(2c)に沿わせるよう
に貼着する。
に横桟(2)を固着しておいて、前記下地面(11)お
よび横桟(2)の露出面にプライマー、ボンド等の接着
剤(図示省略)を塗布する。そして、帯状の防水シート
(1)を、前記横桟(2)の長さ方向に平行に展開し、
その上縁側部分が重ね合せ接合部(3)の位置に応じて
横桟(2)の上側に連なる下地面の部分をも覆うように
位置させて押圧接着し、前記下地面(11)上の横桟
(2)により区画される単位間隔内の前記下地面(1
1)および断面略三角形状の横桟(2)の外形、すなわ
ち上側の面(2b)と前側の面(2c)に沿わせるよう
に貼着する。
【0041】この際、前記突条構成材(2)の後側の面
(2b)に前記のようにテープ状粘着材(4b)を付設
しておくことにより、この粘着材(4b)によって前記
防水シート(1)を容易に確実に貼り付けることができ
る。
(2b)に前記のようにテープ状粘着材(4b)を付設
しておくことにより、この粘着材(4b)によって前記
防水シート(1)を容易に確実に貼り付けることができ
る。
【0042】また加硫ゴムシートよりなる防水シート
(1)の片面に、工場において接着剤塗布加工を施し、
さらに粘着防止処理、例えば離型シートの積層、あるい
は乾燥等による一時的不活性化処理を施して、ロール状
に巻回したものを用い、これを展開して貼着するように
すれば、その施工作業がさらに容易になる。なお、前記
の一時的不活性化処理は、下地面(11)に接着剤を塗
布することにより、再活性化させて接着できるようにす
る。
(1)の片面に、工場において接着剤塗布加工を施し、
さらに粘着防止処理、例えば離型シートの積層、あるい
は乾燥等による一時的不活性化処理を施して、ロール状
に巻回したものを用い、これを展開して貼着するように
すれば、その施工作業がさらに容易になる。なお、前記
の一時的不活性化処理は、下地面(11)に接着剤を塗
布することにより、再活性化させて接着できるようにす
る。
【0043】このように防水シート(1)を下段側から
順に貼着するとともに、これと同時に、上段側の防水シ
ート(1)の下縁部(1b)を下段側防水シート(1)
の上縁部(1a)の上に100mm前後の重ね代を取っ
て重ね合せて接合する。このとき、前記重ね合せ接合部
(3)の両シート間にテープ状粘着材(6)を挿入し介
在させて接合すると、両防水シート(1)(1)の接合
作業が容易になり、かつ確実に接合されることになる。
順に貼着するとともに、これと同時に、上段側の防水シ
ート(1)の下縁部(1b)を下段側防水シート(1)
の上縁部(1a)の上に100mm前後の重ね代を取っ
て重ね合せて接合する。このとき、前記重ね合せ接合部
(3)の両シート間にテープ状粘着材(6)を挿入し介
在させて接合すると、両防水シート(1)(1)の接合
作業が容易になり、かつ確実に接合されることになる。
【0044】前記の両防水シート(1)(1)の重ね合
せ接合作業において、図1〜図3の実施例の場合は、上
段側防水シート(1)の下端縁を横桟(2)の上側に連
なる下地面(11)における前記横桟(2)上側端近傍
に位置させるように重ねて接合する。また、図4〜図5
の実施例の場合は、上段側防水シート(1)の下端縁を
横桟(2)の頂角部(2d)の位置に合せるように重ね
て接合する。特に、前者の場合のほうが、重ね合せ接合
された上段側防水シート(1)の下端縁が少々ずれても
外観的には目立たず、位置合せが容易で、体裁よく施工
でき、また前記下端縁の剥離も生じにくくて、防水性も
良好になる。
せ接合作業において、図1〜図3の実施例の場合は、上
段側防水シート(1)の下端縁を横桟(2)の上側に連
なる下地面(11)における前記横桟(2)上側端近傍
に位置させるように重ねて接合する。また、図4〜図5
の実施例の場合は、上段側防水シート(1)の下端縁を
横桟(2)の頂角部(2d)の位置に合せるように重ね
て接合する。特に、前者の場合のほうが、重ね合せ接合
された上段側防水シート(1)の下端縁が少々ずれても
外観的には目立たず、位置合せが容易で、体裁よく施工
でき、また前記下端縁の剥離も生じにくくて、防水性も
良好になる。
【0045】このように施工することにより、屋根の勾
配方向の所要間隔毎に、勾配方向と直角の方向に真直ぐ
延在する断面略三角状の横桟(2)による突条部(1
2)が形成されることになり、この突条部(12)によ
る段差が屋根の前面側に明瞭に現われた防水シート葺き
傾斜屋根が構成されることになる。
配方向の所要間隔毎に、勾配方向と直角の方向に真直ぐ
延在する断面略三角状の横桟(2)による突条部(1
2)が形成されることになり、この突条部(12)によ
る段差が屋根の前面側に明瞭に現われた防水シート葺き
傾斜屋根が構成されることになる。
【0046】また前記の施工において、横桟(2)を下
地面(11)に対し直接固着し、その上に防水シート
(1)を貼着するようにしたので、横桟(2)をまっす
ぐに揃えて容易に固定できるとともに、防水シート
(1)の貼着作業および防水シート同士の接合作業も行
ない易く能率よく施工できる。
地面(11)に対し直接固着し、その上に防水シート
(1)を貼着するようにしたので、横桟(2)をまっす
ぐに揃えて容易に固定できるとともに、防水シート
(1)の貼着作業および防水シート同士の接合作業も行
ない易く能率よく施工できる。
【0047】しかも横桟(2)が合成樹脂等の成形によ
る長尺体よりなるので、作業者が突条部(12)を踏ん
でも、凹んだり、変形したりすることがない。そのため
前記突条部を屋根上を歩き回るときの滑り止めに利用で
きる。
る長尺体よりなるので、作業者が突条部(12)を踏ん
でも、凹んだり、変形したりすることがない。そのため
前記突条部を屋根上を歩き回るときの滑り止めに利用で
きる。
【0048】また、前記横桟(2)の上から防水シート
(1)を貼着するため、横桟(2)をシート間に挿入す
る必要がなく、シート同士の接合作業も容易に行なえ
る。そして、上記のように施工した傾斜屋根において
は、前記横桟(2)が防水シート(1)の下部にあって
外部に露出することがなく、風化、変形のおそれがな
く、突条部の形態を長期に渡って良好に保持できる。し
かも、前記横桟(2)による突条部(12)の段差が明
瞭にかつ揃って現われるため、これが立体的に見え、重
厚性およびデザイン性に優れたものになる。
(1)を貼着するため、横桟(2)をシート間に挿入す
る必要がなく、シート同士の接合作業も容易に行なえ
る。そして、上記のように施工した傾斜屋根において
は、前記横桟(2)が防水シート(1)の下部にあって
外部に露出することがなく、風化、変形のおそれがな
く、突条部の形態を長期に渡って良好に保持できる。し
かも、前記横桟(2)による突条部(12)の段差が明
瞭にかつ揃って現われるため、これが立体的に見え、重
厚性およびデザイン性に優れたものになる。
【0049】なお、本発明においては、断面三角形をな
す横桟(2)としては、図7(a)のように、後側の端
部を僅かに切除して面取りしたものや、同図(b)のよ
うに、接触面(2a)の前端部を若干幅を面取りしたも
の等の略三角形をなすものも含むものとする。この場合
も、上記と実質的に同様に実施することができる。
す横桟(2)としては、図7(a)のように、後側の端
部を僅かに切除して面取りしたものや、同図(b)のよ
うに、接触面(2a)の前端部を若干幅を面取りしたも
の等の略三角形をなすものも含むものとする。この場合
も、上記と実質的に同様に実施することができる。
【0050】
【発明の効果】上記したように本発明によれば、帯状を
なす防水シートを用いる傾斜屋根を、容易にして能率よ
く施工でき、特に断面略三角形状の長尺体よりなる横桟
を用いることにより、作業者が歩きまわって踏んでも凹
んだり変形することがなく、かつ真直ぐに揃った三角状
の突部を形成でき、該突部によって外観的に美麗で見栄
えのよい段差を有する防水シート葺き傾斜屋根を構成で
きる。また、各防水シートの貼り付け状態およびシート
同士の接合状態も良好に保持され、体裁がよくしかも防
水性に優れたものとなる。
なす防水シートを用いる傾斜屋根を、容易にして能率よ
く施工でき、特に断面略三角形状の長尺体よりなる横桟
を用いることにより、作業者が歩きまわって踏んでも凹
んだり変形することがなく、かつ真直ぐに揃った三角状
の突部を形成でき、該突部によって外観的に美麗で見栄
えのよい段差を有する防水シート葺き傾斜屋根を構成で
きる。また、各防水シートの貼り付け状態およびシート
同士の接合状態も良好に保持され、体裁がよくしかも防
水性に優れたものとなる。
【図1】本発明による防水シート葺き傾斜屋根の第1の
実施例の施工状態を示す略示断面図である。
実施例の施工状態を示す略示断面図である。
【図2】同上の一部の拡大断面図である。
【図3】同上の一部の拡大斜視図である。
【図4】本発明による防水シート葺き傾斜屋根の第2の
実施例の施工状態を示す略示断面図である。
実施例の施工状態を示す略示断面図である。
【図5】同上の一部の拡大断面図である。
【図6】横桟の使用前の斜視図である。
【図7】(a)(b)それぞれ横桟の変更例を示す断面
図である。
図である。
【図8】従来の傾斜屋根の防水シートの施工例を示す略
示断面図である。
示断面図である。
【図9】従来の傾斜屋根の防水シートの他の施工例を示
す略示断面図である。
す略示断面図である。
(1) 防水シート (1a) 上縁部 (1b) 下縁部 (2) 横桟 (2a) 下地面との接触面 (2b) 上側の面 (2c) 前側の面 (a) 最小の角 (3) 重ね合せ接合部 (4a)(4b) テープ状粘着材 (5a)(5b) 剥離シート (6) テープ状粘着材 (10) 屋根 (11) 下地面 (12) 突条部
Claims (8)
- 【請求項1】下地面の勾配方向の所定間隔毎に複数の横
桟が固定され、横桟及び下地面を覆って防水シートが貼
着されてなる防水シート葺き傾斜屋根であって、 前記横桟は、断面略三角形状の長尺体よりなり、 前記防水シートは、少なくとも下地面上の横桟によって
区画される単位間隔を覆い、かつ下段側防水シートの上
縁部の上に上段側防水シートの下縁部が重ね合せ接合可
能な幅を有する帯状をなし、横桟の長さ方向と平行に配
されて、横桟部分ではその外形に沿って貼着されてなる
ことを特徴とする防水シート葺き傾斜屋根。 - 【請求項2】防水シートが、加硫ゴムシートよりなる請
求項1に記載の防水シート葺き傾斜屋根。 - 【請求項3】防水シート同士の重ね合せ接合部が、横桟
の上側に連なる下地面の部分に形成されていることを特
徴とする請求項1又は2に記載の防水シート葺き傾斜屋
根。 - 【請求項4】防水シート同士の重ね合せ接合部にテープ
状粘着材が介在していることを特徴とする請求項1〜3
のいずれか1項に記載の防水シート葺き傾斜屋根。 - 【請求項5】下地面の勾配方向の所定間隔毎に、断面略
三角形状の長尺体よりなる複数の横桟を配して固定して
おき、少なくとも下地面上の横桟によって区画される単
位間隔の露出面に接着剤を塗布し、防水シートを横桟の
長さ方向に平行に展開して押圧接着して、横桟部分では
その外形に沿うように貼着し、この防水シートの上縁部
に沿ってテープ状粘着材を配して上端側防水シートの下
縁部を重ね合せ、テープ状粘着材を介して防水シート同
士を接合することを特徴とする防水シート葺き傾斜屋根
の施工方法。 - 【請求項6】傾斜屋根の軒側より棟側に向って、シート
同士の重ね合せ接合部を横桟の上側に連なる下地面の部
分に形成して、前記単位間隔毎に防水シートを貼着して
いくことを特徴とする請求項5に記載の防水シート葺き
傾斜屋根の施工方法。 - 【請求項7】防水シート葺き傾斜屋根に用いる横桟であ
って、断面が略三角形状で、合成樹脂の中空体または中
実発泡体からなる長尺体であることを特徴とする横桟。 - 【請求項8】三つの角のうち最小の角が、傾斜屋根の勾
配の角度と等しいか、もしくは5度以内で小さい角度に
形成されていることを特徴とする請求項7に記載の横
桟。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10331302A JP2000154623A (ja) | 1998-11-20 | 1998-11-20 | 防水シート葺き傾斜屋根及びその施工方法並びにそれに用いる横桟 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10331302A JP2000154623A (ja) | 1998-11-20 | 1998-11-20 | 防水シート葺き傾斜屋根及びその施工方法並びにそれに用いる横桟 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000154623A true JP2000154623A (ja) | 2000-06-06 |
Family
ID=18242176
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10331302A Pending JP2000154623A (ja) | 1998-11-20 | 1998-11-20 | 防水シート葺き傾斜屋根及びその施工方法並びにそれに用いる横桟 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000154623A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012161998A (ja) * | 2011-02-07 | 2012-08-30 | Bridgestone Corp | タイヤへの貼付部材の貼り付け方法およびタイヤの補修方法 |
-
1998
- 1998-11-20 JP JP10331302A patent/JP2000154623A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012161998A (ja) * | 2011-02-07 | 2012-08-30 | Bridgestone Corp | タイヤへの貼付部材の貼り付け方法およびタイヤの補修方法 |
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