JP2000152978A - 殺菌装置 - Google Patents

殺菌装置

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JP2000152978A
JP2000152978A JP10328981A JP32898198A JP2000152978A JP 2000152978 A JP2000152978 A JP 2000152978A JP 10328981 A JP10328981 A JP 10328981A JP 32898198 A JP32898198 A JP 32898198A JP 2000152978 A JP2000152978 A JP 2000152978A
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gas
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Shigeru Sawada
茂 澤田
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NISSHIN KOATSU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オゾンで高度の殺菌作用を発揮しつつ、資源
の有効利用及び作動コスト低減を図ることができる。 【解決手段】 殺菌装置本体の内部と被殺菌対象物を収
容する密閉体の内部を該密閉体へのガス注入用の接続路
とガス排出用の接続路を介して接続し、該本体内部には
少なくともオゾンを生成するオゾナイザー、ガスを吸引
して循環させるバキュームコンプレッサー、オゾンを分
解する排オゾン分解器が、切替手段を有するルートを介
し接続して設けられ、該切替手段で、連続生成されるオ
ゾンとガス排出用の接続路から吸引されるガスを混合し
て混合ガスとし、該混合ガスを密閉体内部に注入して循
環する注入ルートと、混合ガスを外気で薄めつつ循環
し、該混合ガスのオゾンを排オゾン分解器で連続分解す
る分解ルートとに切り替えられる殺菌装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マットレスなどの
寝具や畳等の被殺菌対象物に対し殺菌を行う装置に係
り、密閉ケース等の密閉体に収容した被殺菌対象物をオ
ゾンにより殺菌する殺菌装置に関する。
【0002】
【従来の技術】寝具や畳等は人間の生活に不可欠といっ
てよいほど使用されており、一般家庭、病院などの医療
施設、老人ホーム等で広く用いられている。そして、マ
ットレスなどの寝具は特定の人間に使用されることを主
目的としているので、長期間に亘って特定の使用者の体
温、人体から排出される汗等の水分、使用場所の室温な
どでかなりの湿気を帯びることとなり、細菌の発生しや
すい環境を作り出し、その温床となることが多い。これ
は、畳などの湿気で細菌が発生しやすいものについても
同様である。
【0003】万一、細菌などの温床になっている場合、
一般家庭や医療施設などにおいて使用者自身に悪影響や
被害を与えるだけにとどまらず、周囲の人間にまでも悪
影響を及ぼし、室内にも悪臭を放つことにもなって、衛
生環境上非常に好ましくない結果を生ずることになる。
【0004】そのため、衛生環境の向上を図る観点か
ら、寝具や畳等の被殺菌対象物に対し、天日による紫外
線殺菌、薬剤散布による殺菌、除臭、防カビなどの処理
を試みられてはいるものの、自然界における日照時間、
天候、使用者の状況等によってその殺菌効果等は左右さ
れ、完全な殺菌等を期待できる状況にないのが現状であ
る。
【0005】特に、マットレスなどの寝具は使用者が身
体を接して使用するものであるから、残留性のある薬
剤、異臭を放つ薬剤等の散布による殺菌、脱臭、防カビ
等の処理を施すことが出来ず、自ずからその殺菌方法等
は制限されることになる。同様なことは、人体に直接接
する畳等についてもいえる。
【0006】従来、上記問題点に鑑み被殺菌対象物をオ
ゾンガスを使用して殺菌する装置が提案されている。こ
れは被殺菌対象物を密閉空間に収容した後、この密閉空
間内にオゾンガスを注入して殺菌し、殺菌後にオゾンガ
スを排出して被殺菌対象物を取り出すものである。この
方法は、密閉空間の内部において被殺菌対象物をオゾン
ガスに接触させ、オゾンガスの接触分解時に生ずる強力
な殺菌作用を利用し、寝具などに付着した有機汚染物質
や細菌、カビ等を分解洗浄して駆除するものである。
【0007】しかし、前記装置においては、初動時に被
殺菌対象物を収容する密閉空間内の空気を吸引して外部
に排出するルートを開き、一定時間の間一定圧力になる
まで密閉空間内の空気を一旦外部に排出してからこのル
ートを閉じ、その後に注入ルートを開いて被殺菌対象物
の入っている密閉空間内にオゾンガスを注入して殺菌
し、殺菌が終了した後オゾンを分解処理して排気してい
た。従って、殺菌作業が不十分な場合には、密閉空間内
における細菌が含まれた汚染空気が、初動時等において
外部に排出される可能性があり、排出口に除菌フィルタ
ー等を設けなければならなかった。
【0008】又、上記オゾンガスによる殺菌装置はいわ
ば一方通行でオゾンを送り込むシステムであり、強う酸
化力と不安定性を有し薄い濃度で生成せざる得ないオゾ
ンガスを、被殺菌対象物に対する酸化作用等で十分な殺
菌力を発揮させるために必要な濃度に到達させるために
長時間かかり、多量のオゾンの生成・分解処理を行う必
要もあって、非常に非効率なシステムであった。これ
は、資源の有効利用やコストの観点からも望ましいもの
とはいえない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に
鑑みなされたものであって、その目的とするところは、
オゾンガスを用いて被殺菌対象物に対し高度の殺菌作用
を発揮しつつ、殺菌に使用したオゾンガスや汚染空気の
漏洩を安全且つ確実に防止することができる殺菌装置を
提供することにある。
【0010】更に本発明の目的は、密閉空間内に収容す
る被殺菌対象物に対する殺菌を行う度毎に長時間をかけ
て多量のオゾンガスの生成・分解処理を行う必要がな
く、高度な殺菌作用を発揮しつつ、資源の有効利用及び
作動コスト低減を図ることができる殺菌装置を提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による殺菌装置
は、殺菌装置本体の内部と被殺菌対象物を収容する密閉
体の内部を該密閉体へのガス注入用の接続路とガス排出
用の接続路を介して接続し、該本体内部には少なくとも
オゾンを生成するオゾナイザー、ガスを吸引して循環さ
せるバキュームコンプレッサー、オゾンを分解する排オ
ゾン分解器が、切替手段を有するルートを介し接続して
設けられ、該切替手段で、連続生成されるオゾンとガス
排出用の接続路から吸引されるガスを混合して混合ガス
とし、該混合ガスを密閉体内部に注入して循環する注入
ルートと、混合ガスを外気で薄めつつ循環し、該混合ガ
スのオゾンを排オゾン分解器で連続分解する分解ルート
とに切り替えられることを特徴とする。
【0012】上記殺菌装置は、オゾナイザー、バキュー
ムコンプレッサー、排オゾン分解器の動作及び切替手段
の切り替えが制御装置で制御されることを特徴とする。
【0013】更に上記殺菌装置は、密閉体内部にオゾン
漏洩を検知するセンサーを設置し、前記制御装置は該セ
ンサーからの漏洩信号を検知することで少なくともオゾ
ナイザーを停止することを特徴とする。
【0014】そして、上記殺菌装置は、ガス注入用の接
続路に接続される密閉体の接続口が、密閉体内部に略均
一濃度で混合ガスを注入できるように形成されているこ
とを特徴とする。
【0015】また、上記殺菌装置は、前記殺菌装置本体
に密閉体内部へ乾燥空気を注入できる乾燥ドライヤーを
設けたことを特徴とする。
【0016】また、上記殺菌装置は、前記殺菌装置本体
と前記密閉体の下端に、転動自在なキャスターを設けた
ことを特徴とする。
【0017】
【作用】本発明の殺菌装置では、装置の作動直後のフロ
ーにおいて、被殺菌対象物が収容されている密閉ケース
等の密閉体内から吸引された汚染空気は、エジェクター
内において、オゾナイザーで生成され別の配管ルートか
ら注入されるオゾンガスと混合され、吸引した汚染空気
自体を殺菌する。そして、殺菌された空気とオゾンガス
による混合ガスは、再度密閉体内へ殺菌用に送り込まれ
る。
【0018】上記フローの初期状態において、エジェク
ター内に注入されたオゾンガスは密閉体内からの吸引さ
れた汚染空気と混合されて殺菌作用を発揮することで、
オゾン濃度は薄まることになるが、このフローをサイク
ルとして循環するに伴い徐々にオゾン濃度は上昇し、密
閉体内の被殺菌対象物に対する殺菌作用が高まることに
なる。
【0019】上述したフローで殺菌サイクルが行われて
いる際には、殺菌装置に設けられる排出用バルブ等は閉
状態、即ち分解ルートは断たれているため、未処理の空
気等は外部に漏洩することがない。
【0020】又、密閉体として使用する密閉ケースにキ
ャスターを取り付けるなど、殺菌装置を移動可能な構成
とすることで、マットレスなどの寝具や畳等の殺菌、脱
臭、防カビ等の処理を、多様な場所で容易に行うことが
可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の殺菌装置を具体的
な実施形態に基づいて説明するが、本発明はかかる実施
形態によって限定されるものではない。
【0022】殺菌装置1は図1に示す如く、殺菌装置本
体2とこれに接続路20a・20bを介して接続された
密閉体21とから構成される。
【0023】本体2の内部には、PSA酸素濃縮器3、
オゾナイザー4、エジェクター5、バキュームコンプレ
ッサー6、排オゾン分解器7が設けられており、本体2
には酸素吐出口8、吐出口9、吸込口10及び接続口1
1、12が形成され、更に本体2の作動を制御する操作
部13に接続された制御装置14を有する。
【0024】PSA酸素濃縮器3は、ルート16aから
電磁弁15aを介しルート16bに至って、オゾナイザ
ー4に接続されており、電磁弁15aには分岐して酸素
吐出口8へ至る吐出ルート16cが設けられている。P
SA酸素濃縮器3は濃縮酸素を生成し圧力で送り込むも
のであり、又オゾナイザー4は濃縮酸素からオゾンを生
成するものである。オゾナイザー4に与える電流を調整
する等で、殺菌、脱臭を施す被殺菌対象物に対応し、生
成するオゾンの濃度を好適な値に調整することも可能で
ある。
【0025】オゾナイザー4は、ルート16dから電磁
弁15bを介しルート16eに至って、エジェクター5
に接続されている。同時に接続口11がルート16fか
ら電磁弁15cを介しルート16gに至って、エジェク
ター5に繋がっている。そして、エジェクター5はルー
ト16hを介してバキュームコンプレッサー6に接続さ
れている。
【0026】更にバキュームコンプレッサー6の一方か
ら延びるルート16iは途中の分岐点17aで二分岐
し、一方ではルート16jから電磁弁15dを介しルー
ト16kに至って、排オゾン分解器7に接続されてお
り、排オゾン分解器7から延びるルート16lは吐出口
9に至る。
【0027】そして、ルート16iから分岐した他方の
ルート16mは、電磁弁15eを介してルート16n、
分岐点17b、ルート16oに至って、接続口12に繋
がっている。又、ルート16oは分岐点17bからルー
ト16p、電磁弁15f、ルート16qを介して吸込口
10に繋がっている。
【0028】PSA酸素濃縮器3、オゾナイザー4、バ
キュームコンプレッサー6、排オゾン分解器7の作動、
停止及び出力調整や、電磁弁15a〜15fの切替スイ
ッチSの開閉切替等は、操作部13で操作される制御装
置14によって制御される。制御装置14は演算処理部
や記憶部があるマイクロコンピュータであり、記憶部に
は殺菌装置1がオゾンガスで殺菌処理を行うためのプロ
グラムが格納されており、操作部13からの入力で制御
装置14が制御指令を出すことによって各部の動作が制
御される。
【0029】殺菌装置本体2の外形は図2のような略直
方体の形状をしており、本体2の下端にはキャスター1
8が転動自在に設けられ、上端付近には手すり19が設
置されて、自由な移動が容易にできる構成である。さら
に、殺菌装置本体2の接続口11、12は、耐オゾン性
を有するテフロン製チューブ等の接続路20a・20b
を介して、密閉体21の接続口22a・22bに接続さ
れている。
【0030】密閉体21は図2及び図3に示す如く中空
箱型の多目的ケースであり、正面の開閉扉23を空け被
殺菌対象物を密閉体21の底面内部に形設されたレール
24上を摺動させて収容し、開閉扉23を閉じて密閉で
きる構成である。レール24はマットレス等の出し入れ
の容易化を図るためのものである。オゾンガスや空気の
供給・排出口である接続口22a・22bは密閉体21
の上端を開口して形成され、自由な移動可能にするため
その下端にキャスター25が転動自在に設けられてい
る。密閉体21の素材は耐腐食性のステンレスを使用
し、そのステンレス表面にビーディング等の凹凸を設け
強度を高めると良好である。
【0031】殺菌処理を行う際には密閉体21の内部
に、予め搬入されたマットレス等が配置され、密閉体2
1内にオゾン含有ガスを充填し、寝具の表面或いは寝具
の目から浸透させて寝具の内部をオゾンによって殺菌す
る。
【0032】望ましくは密閉体21の内部にセンサーを
組み込んでおき、該センサーからの信号によって、万一
の密閉体21から外部へのオゾン漏れを検知できるよう
にするとよい。該センサーはオゾン漏洩の異常を検知す
ると制御装置14に信号を送り、ブザーやランプなど音
・光等で異常を周囲に知らせると共に、即座に制御装置
14で本体2の作動を停止できる構成であり、安全性の
確保を万全にすることができる。
【0033】尚、接続口11・12、接続路20a・2
0b、接続口22a・22bは、2本或いは2カ所に限
定されるものではなく、複数本或いは途中で分岐するな
ど、2方向の流路が確保できれば適宜である。特に、密
閉体21において複数の適所にオゾン注入用の接続口を
設ける場合には、密閉体21内部のオゾンをより均一の
濃度にして殺菌することができ好適である。
【0034】次に、本発明による殺菌装置を作動させて
使用する場合について説明する。
【0035】まず、殺菌装置本体2と密閉体21を殺菌
を行う場所、例えばベッドや畳のある場所まで移動し、
本体2の接続口11、12と密閉体21の接続口22a
・22bを、接続路20a・20bを介して接続する。
その後、密閉体21の開閉扉23を開いてマットレス等
の被殺菌対象物をレール24上を摺動させて収容し、開
閉扉23を閉じて密閉する。
【0036】そして、操作部13の運転スイッチを入れ
ると制御装置14は指令を出し、これに応じて電磁バル
ブ15a・15b・15c・15eが切替スイッチSで
開かれると共に、PSA酸素濃縮器3、オゾナイザー
4、バキュームコンプレッサー6が作動を開始する。
【0037】PSA酸素濃縮器3は濃縮された酸素を生
成し、濃縮された酸素はその圧力で或いはコンプレッサ
ー等による加圧によって、ルート16a、開状態にある
電磁弁15a、ルート16bを通ってオゾナイザー4に
送り込まれる。尚、本体2を作動させていない場合に
は、ルート16bは閉状態でルート16cが開状態とな
っており、PSA酸素濃縮機3内に残留した酸素等はル
ート16cを通って、酸素吐出口8から吐き出される。
【0038】オゾナイザー4は供給された酸素を原料と
してオゾンガスを生成し、オゾンガスはルート16d、
開状態の電磁弁15b、ルート16eを通過してエジェ
クター5に到達する。同時に密閉体21内の空気が接続
口22a、接続路20a、接続口11を通り、更にルー
ト16f、開状態の電磁弁15c、ルート16gを通過
してエジェクター5に到達する。オゾンガス及び空気の
エジェクター5への到達は、エジェクター5に接続され
たバキュームコンプレッサー6による強制的な吸引でな
される。
【0039】エジェクター5内で混合されたオゾンと空
気の混合ガスは、ルート16h、バキュームコンプレッ
サー6、ルート16i、16mを通過し、更に開状態に
ある電磁弁15e、ルート16n、16o、接続口1
2、接続路20b、接続口22bを通過して密閉体21
内に送り込まれ、被殺菌対象物の殺菌を開始する。密閉
体21内で一度殺菌に使用され汚染された混合ガスは、
本体2のエジェクター5内に吸引されて、新たに生成さ
れたオゾンガスと混合される。この混合ガスは再び密閉
体21内に送られ殺菌を行うことになる。
【0040】このように殺菌装置1は、接続口22bか
ら任意の一定時間オゾン含有ガスを吹き込んで、密閉体
21と本体2間にオゾン含有ガスを循環・対流させる閉
鎖系で殺菌、脱臭を行うものであるため、短時間に密閉
体21内のオゾンは高濃度に達して目的が達成できる。
【0041】オゾナイザー4で生成するオゾンの量、濃
度及びオゾンガスを注入し殺菌処理を行う時間などは、
密閉体21内に封入された被殺菌対象物の汚染度等に応
じ、操作部13からの入力で任意に設定することがで
き、かかる設定は制御装置14の各部への指令によって
実行され、管理されることになる。
【0042】その後、所定時間殺菌を行うと殺菌処理は
終了し、制御装置14から各部へ指令がなされ、自動的
に混合ガスを無害化して排出する過程に切り替わる。具
体的には、電磁弁15a、15bが閉じて、PSA酸素
濃縮器3とオゾナイザー4が作動を停止し、オゾンの供
給を止める。同時に排出過程に必要な電磁弁15d、1
5fが新たに開かれる。
【0043】前記状態では、密閉体21内の混合ガスは
バキュームコンプレッサー6の吸引力によって、接続路
20aから開状態の電磁弁15cを介しエジェクター5
に到達し、さらにバキュームコンプレッサー6、ルート
16iを通過する。分岐点17aで分岐して開状態の電
磁弁15dを通過した混合ガスの一部は、排オゾン分解
器7に至る。排オゾン分解器7で混合ガス内のオゾンは
酸素に分解されて無害化され、ルート16lを通過し吐
出口9から外部に排出される。
【0044】一方、分岐点17aで分岐した残りの混合
ガスは、ルート16m、開状態の電磁弁15e、ルート
16n、分岐点17b、16o、接続路20bを通過し
て、再び密閉体21内に戻ることになるが、吸込口10
が開状態の電磁弁15fを介して分岐点17bに接続さ
れているので、バキュームコンプレッサー6の吸引力に
よって吸込口10から吸い込まれた外気が、分岐点17
bで混合ガスと混合されて再度密閉体21内に送られる
ことになる。
【0045】密閉体21内に取り込まれた外気で薄めら
れた混合ガスは、再びバキュームコンプレッサーの吸引
力でエジェクター5に吸引され、その一部が排オゾン分
解器7に向かって吐出口9から吐き出され、残りは電磁
弁15eを通過し分岐点17bで再び外気でさらに薄め
られる。
【0046】上記構成で任意の一体時間、密閉体21内
の残留オゾンガスを循環・排出する安全機構で、密閉体
21内の殺菌終了済みの混合ガスは徐々に薄められつつ
オゾンを分解され、無害化した状態で大気中に放出され
ることになる。同時に密閉体21内の残留オゾンガスも
除去される。
【0047】尚、排出過程はオゾンを全て或いは許容値
まで無害化して排出できればよく、その設定は制御装置
14に対して適宜行われる。前記設定は排出過程時間、
オゾンの持つ半減期に対する排出時間、密閉体21内の
残留オゾンガスを排出し本体2内に戻す時間等を調整し
て設定することで行い、殺菌、脱臭を期待する被殺菌対
象物の汚染状況に合わせて調整されたオゾン含有ガスに
対応し、任意の時間を設定できる。即ち、オゾンの循環
・注入過程でも循環・排出過程でも任意の作業過程時間
が設定できる。
【0048】高濃度のオゾンは人体に対して有害な物質
であるが、密閉体21内の残留オゾンに対する強制排
出、オゾンの半減期に対する排出時間の設定等の処理を
行うことで、作業終了後における密閉体21の開閉扉2
3の開放作業は、作業者に何ら悪影響を与えることなく
行うことができる。
【0049】更に望ましくは、上記の如くオゾン含有ガ
スでマットレス等の被殺菌対象物を殺菌処理した後、殺
菌装置本体2内に装備した乾燥ドライヤー(図示せず)
を使用して乾燥空気を密閉体21内に注入する過程を行
うことで、被殺菌対象物の湿気等を除去する機能を設け
る。乾燥ドライヤーを設けて乾燥空気を注入・循環でき
る構成とすることにより、密閉体21内等のオゾンの半
減効果をより早め、作業環境に対し一層の安全性を与え
ると共に、細菌、カビ等の繁殖しにくい環境をつくるこ
とができる。
【0050】
【発明の効果】本発明による殺菌装置は以上の構成であ
るから、細菌、カビ等を駆除して殺菌し、同時に脱臭及
び防カビ作用等も発揮し、更には有機物質を分解洗浄で
き、寝具等の理想的な殺菌を行うことができるという効
果を奏する。
【0051】そして、上記殺菌装置は、被殺菌対象物に
対し高度の殺菌作用を発揮しつつ、殺菌に使用するオゾ
ンガスや汚染空気の漏洩を安全且つ確実に防止すること
ができるという効果を奏する。
【0052】更に、上記殺菌装置は一方通行でオゾンを
送り込むのではなく、循環させるシステムであるため、
十分な殺菌力を発揮する濃度にまで短時間でオゾン濃度
を高めることができ、多量のオゾンの生成・分解処理を
行う必要もなくなり、非常に効率的なシステムとなる。
従って、高度な殺菌作用を発揮しつつ、資源の有効利用
及び作動コスト低減を図ることができるという効果を奏
するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の殺菌装置の一実施形態を示す概念図。
【図2】本発明の殺菌装置及びその密閉体を示す側面
図。
【図3】密閉体の正面図。
【符号の説明】
1 殺菌装置 2 殺菌装置本体 3 PSA酸素濃縮器 4 オゾナイザー 5 エジェクター 6 バキュームコンプレッサー 7 排オゾン分解器 13 操作部 14 制御装置 15a〜15f 電磁弁 16a〜16q ルート 21 密閉体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 殺菌装置本体の内部と被殺菌対象物を収
    容する密閉体の内部を該密閉体へのガス注入用の接続路
    とガス排出用の接続路を介して接続し、該本体内部には
    少なくともオゾンを生成するオゾナイザー、ガスを吸引
    して循環させるバキュームコンプレッサー、オゾンを分
    解する排オゾン分解器が、切替手段を有するルートを介
    し接続して設けられ、該切替手段で、連続生成されるオ
    ゾンとガス排出用の接続路から吸引されるガスを混合し
    て混合ガスとし、該混合ガスを密閉体内部に注入して循
    環する注入ルートと、混合ガスを外気で薄めつつ循環
    し、該混合ガスのオゾンを排オゾン分解器で連続分解す
    る分解ルートとに切り替えられることを特徴とする殺菌
    装置。
  2. 【請求項2】 オゾナイザー、バキュームコンプレッサ
    ー、排オゾン分解器の動作及び切替手段の切り替えが制
    御装置で制御されることを特徴とする請求項1記載の殺
    菌装置。
  3. 【請求項3】 密閉体内部にオゾン漏洩を検知するセン
    サーを設置し、前記制御装置は該センサーからの漏洩信
    号を検知することで少なくともオゾナイザーを停止する
    ことを特徴とする請求項2記載の殺菌装置。
  4. 【請求項4】 ガス注入用の接続路に接続される密閉体
    の接続口が、密閉体内部に略均一濃度で混合ガスを注入
    できるように形成されていることを特徴とする請求項
    1、2又は3記載の殺菌装置。
  5. 【請求項5】 前記殺菌装置本体に密閉体内部へ乾燥空
    気を注入できる乾燥ドライヤーを設けたことを特徴とす
    る請求項1、2、3又は4記載の殺菌装置。
  6. 【請求項6】 前記殺菌装置本体と前記密閉体の下端
    に、転動自在なキャスターを設けたことを特徴とする請
    求項1、2、3、4又は5記載の殺菌装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010279429A (ja) * 2009-06-02 2010-12-16 Tamura Teco:Kk 帰還救急隊員消毒装置
JP2012046272A (ja) * 2010-08-25 2012-03-08 Mitsubishi Electric Corp マンコンベア用手摺除菌装置及びマンコンベア
CN111298163A (zh) * 2019-09-09 2020-06-19 孟州市高新技术公共服务有限责任公司 一种用于食品检测仪器的快速消毒装置
EP3912648A1 (en) * 2020-05-21 2021-11-24 Padrin, Stefano Method and corresponding apparatus for sterilization in the medical field

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