JP2000151723A - データ処理装置およびデータ処理方法 - Google Patents

データ処理装置およびデータ処理方法

Info

Publication number
JP2000151723A
JP2000151723A JP10317100A JP31710098A JP2000151723A JP 2000151723 A JP2000151723 A JP 2000151723A JP 10317100 A JP10317100 A JP 10317100A JP 31710098 A JP31710098 A JP 31710098A JP 2000151723 A JP2000151723 A JP 2000151723A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
output
processing
input data
input
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10317100A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4258045B2 (ja
JP2000151723A5 (ja
Inventor
Tetsujiro Kondo
哲二郎 近藤
Kazutaka Ando
一隆 安藤
Naoki Kobayashi
小林  直樹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP31710098A priority Critical patent/JP4258045B2/ja
Priority to US09/434,666 priority patent/US6564180B1/en
Priority to EP99308839A priority patent/EP1001373B1/en
Priority to DE69923747T priority patent/DE69923747T2/de
Priority to KR1019990049195A priority patent/KR100706557B1/ko
Publication of JP2000151723A publication Critical patent/JP2000151723A/ja
Publication of JP2000151723A5 publication Critical patent/JP2000151723A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4258045B2 publication Critical patent/JP4258045B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N5/00Details of television systems
    • H04N5/14Picture signal circuitry for video frequency region
    • H04N5/21Circuitry for suppressing or minimising disturbance, e.g. moiré or halo
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F17/00Digital computing or data processing equipment or methods, specially adapted for specific functions
    • G06F17/10Complex mathematical operations
    • G06F17/18Complex mathematical operations for evaluating statistical data, e.g. average values, frequency distributions, probability functions, regression analysis

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Data Mining & Analysis (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Computational Mathematics (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Mathematical Analysis (AREA)
  • Mathematical Optimization (AREA)
  • Pure & Applied Mathematics (AREA)
  • Probability & Statistics with Applications (AREA)
  • Bioinformatics & Computational Biology (AREA)
  • Algebra (AREA)
  • Evolutionary Biology (AREA)
  • Databases & Information Systems (AREA)
  • Software Systems (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Operations Research (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Picture Signal Circuits (AREA)
  • Dc Digital Transmission (AREA)
  • Noise Elimination (AREA)
  • Complex Calculations (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ノイズを、効果的に除去する。 【解決手段】 上段の3つのNR部52f1乃至52f1では、時
系列に入力される画像データが、時間的に順方向に順次
処理されていくのに対し、下段の2つのNR部52r1および5
2r2では、時系列に入力される画像データが、時間的に
逆方向に順次処理されていく。そして、NR部52r1および
52r2における処理に用いられる、その出力の信頼性を表
す出力信頼度は、画像データを、時間的に順方向に処理
して得られる出力信頼度から、いわばリカーシブに求め
られるようになされており、従って、上段の3つのNR部5
2f1乃至52f1の処理において得られた出力データの信頼
性が反映されている。その結果、NR部52f1が出力する中
間第3n+1フレーム、またはNR部52f 2が出力する中間第3
n+2フレームよりは、NR部52r1が出力する出力第3n+1
フレーム、またはNR部52r2が出力する出力第3n+2フレ
ームの方が、ノイズがより低減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、データ処理装置お
よびデータ処理方法に関し、特に、例えば、データに含
まれるノイズの除去を、より効果的に行うことができる
ようにするデータ処理装置およびデータ処理方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、伝送や再生等された画像データ
や音声データなどのデータには、一般に、時間的に変動
するノイズが含まれているが、データに含まれるノイズ
を除去する方法としては、従来より、入力データ全体の
平均(以下、適宜、全平均という)や、入力データの局
所的な平均である移動平均を求めるものなどが知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、全平均
を計算する方法は、データに含まれるノイズの度合い、
即ち、データのS/N(Signal/Noise)が一定である場
合は有効であるが、データのS/Nが変動する場合に
は、S/Nの悪いデータが、S/Nの良いデータに影響
し、効果的にノイズを除去することが困難となることが
ある。
【0004】また、移動平均を計算する方法では、入力
されたデータから時間的に近い位置にあるデータの平均
が求められるため、その処理結果は、データのS/Nの
変動の影響を受ける。即ち、データのS/Nの良い部分
については、処理結果のS/Nも良くなるが、S/Nの
悪い部分については、処理結果のS/Nも悪くなる。
【0005】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、データに含まれるノイズの度合いが一定
の場合だけでなく、時間的に変動する場合であっても、
そのノイズを、効果的に除去することができるようにす
るものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のデータ処理装置
は、入力データ、およびその入力データに対する出力デ
ータを評価し、その評価に基づき、出力データが時間の
経過とともに改善されるように、入力データを処理する
処理方式を、実時間で学習する第1の実時間学習手段
と、第1の実時間学習手段が学習した処理方式にしたが
って、入力データを適応的に処理し、出力データを出力
する第1のデータ処理手段とを有する第1の処理手段
と、第1の処理手段が処理した入力データである注目入
力データより時間的に先行する入力データである先行入
力データを、注目入力データに対する出力データである
注目出力データ、およびその注目出力データの評価に基
づいて処理することにより、先行入力データに対する出
力データである先行出力データを出力する第2の処理手
段とを備えることを特徴とする。
【0007】本発明のデータ処理方法は、入力データ、
およびその入力データに対する出力データを評価し、そ
の評価に基づき、出力データが時間の経過とともに改善
されるように、入力データを処理する処理方式を、実時
間で学習する実時間学習ステップと、実時間学習ステッ
プにおいて学習された処理方式にしたがって、入力デー
タを適応的に処理し、出力データを出力するデータ処理
ステップとを有する第1の処理ステップと、第1の処理
ステップにおいて処理された入力データである注目入力
データより時間的に先行する入力データである先行入力
データを、注目入力データに対する出力データである注
目出力データ、およびその注目出力データの評価に基づ
いて処理することにより、先行入力データに対する出力
データである先行出力データを出力する第2の処理ステ
ップとを備えることを特徴とする。
【0008】本発明のデータ処理装置においては、第1
の処理手段は、入力データ、およびその入力データに対
する出力データを評価し、その評価に基づき、出力デー
タが時間の経過とともに改善されるように、入力データ
を処理する処理方式を、実時間で学習する第1の実時間
学習手段と、第1の実時間学習手段が学習した処理方式
にしたがって、入力データを適応的に処理し、出力デー
タを出力する第1のデータ処理手段とを有している。第
2の処理手段は、第1の処理手段が処理した入力データ
である注目入力データより時間的に先行する入力データ
である先行入力データを、注目入力データに対する出力
データである注目出力データ、およびその注目出力デー
タの評価に基づいて処理することにより、先行入力デー
タに対する出力データである先行出力データを出力する
ようになされている。
【0009】本発明のデータ処理方法においては、入力
データ、およびその入力データに対する出力データを評
価し、その評価に基づき、出力データが時間の経過とと
もに改善されるように、入力データを処理する処理方式
を、実時間で学習し、その処理方式にしたがって、入力
データを適応的に処理し、出力データを出力する一方、
注目入力データより時間的に先行する入力データである
先行入力データを、注目入力データに対する出力データ
である注目出力データ、およびその注目出力データの評
価に基づいて処理することにより、先行入力データに対
する出力データである先行出力データを出力するように
なされている。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明するが、その前に、特許請求の範囲に記載の発明の各
手段と以下の実施の形態との対応関係を明らかにするた
めに、各手段の後の括弧内に、対応する実施の形態(但
し、一例)を付加して、本発明の特徴を記述すると、次
のようになる。
【0011】即ち、請求項1に記載のデータ処理装置
は、時系列の入力データを処理し、その処理結果として
の出力データを出力するデータ処理装置であって、入力
データ、およびその入力データに対する出力データを評
価し、その評価に基づき、出力データが時間の経過とと
もに改善されるように、入力データを処理する処理方式
を、実時間で学習する第1の実時間学習手段(例えば、
図7に示す実時間学習部1など)と、第1の実時間学習
手段が学習した処理方式にしたがって、入力データを適
応的に処理し、出力データを出力する第1のデータ処理
手段(例えば、図7に示す信号処理部2など)とを有す
る第1の処理手段(例えば、図15に示すNR部52f1
や、52f2、52f3など)と、第1の処理手段が処理し
た入力データである注目入力データより時間的に先行す
る入力データである先行入力データを、注目入力データ
に対する出力データである注目出力データ、およびその
注目出力データの評価に基づいて処理することにより、
先行入力データに対する出力データである先行出力デー
タを出力する第2の処理手段(例えば、図15に示すN
R部52r1や52r2など)とを備えることを特徴とす
る。
【0012】請求項2に記載のデータ処理装置は、入力
データは、時系列のデータであり、第1の処理手段は、
時系列の入力データを、所定サンプル数だけ記憶する入
力データ記憶手段(例えば、図7に示すラッチ回路11
1乃至114など)をさらに有することを特徴とする。
【0013】請求項7に記載のデータ処理装置は、第1
のデータ処理手段が、出力データと、現在の入力データ
とを加算することにより、その入力データに対する出力
データを求める演算手段(例えば、図7に示す演算器2
4など)を有することを特徴とする。
【0014】請求項9に記載のデータ処理装置は、第2
の処理手段が、先行入力データを評価するとともに、注
目出力データの評価に基づいて、先行出力データを評価
し、その評価に基づき、先行出力データが時間の経過と
ともに改善されるように、先行入力データを処理する処
理方式を、実時間で学習する第2の実時間学習手段(例
えば、図7に示す実時間学習部1など)と、第2の実時
間学習手段が学習した処理方式にしたがって、先行入力
データを適応的に処理し、先行出力データを出力する第
2のデータ処理手段(例えば、図7に示す信号処理部2
など)とを有することを特徴とする。
【0015】なお、勿論この記載は、各手段を上記した
ものに限定することを意味するものではない。
【0016】図1は、本発明の前提となる自己適応処理
回路の一実施の形態の構成例を示している。
【0017】この自己適応処理回路においては、処理対
象の入力信号(ここでは、例えば、ディジタルデータと
する)である処理用入力信号に対して最適な処理方式に
よる処理が施され、その結果得られる出力信号が出力さ
れるようになされている。
【0018】即ち、自己適応処理回路は、実時間学習部
1と、信号処理部2とから構成されている。
【0019】実時間学習部1には、処理用入力信号を処
理する処理方式の学習に用いられる学習用入力信号が供
給されるようになされており、実時間学習部1は、その
学習用入力信号に基づき、処理用入力信号が適応的に処
理されることにより、出力信号が時間の経過とともに改
善されるように、処理方式を、実時間で学習し、その学
習の結果得られた処理方式で処理を行うように、信号処
理部2を制御する。
【0020】信号処理部2では、実時間学習部1から指
示された処理方式によって、処理用入力信号が適応的に
処理され、その処理の結果得られる出力信号が出力され
る。
【0021】従って、信号処理部2では、上述したよう
な実時間学習された処理方式で、処理用入力信号が処理
されるので、その処理用入力信号に対して、適応的に処
理が施され、その結果得られる出力信号は時間の経過と
ともに改善されていく。
【0022】即ち、信号処理部2が、処理用入力信号を
処理する処理方式は、実時間学習部1における実時間学
習によって改善されていく。信号処理部2は、実時間学
習部1から指示される処理方式によって、処理用入力信
号が適応的に処理され、時間の経過(処理用入力信号の
処理量)に伴い、いわば学習の効果が徐々に現れ、信号
処理部2が出力する出力信号は、時間の経過とともに改
善されていく(これは、信号処理部2の処理方式が、時
間の経過とともに改善されていっているということもで
きる)。
【0023】以上のように、自己適応処理回路では、処
理用入力信号が適応的に処理されることにより、出力信
号が時間の経過とともに改善されるように、処理方式
が、実時間で学習され、その学習の結果得られた処理方
式で処理が行われる結果、処理用入力信号には、それ自
身(自己)に適した処理が施される。このことから、図
1の自己適応処理回路が行う処理は、自己適応処理とい
うことができる。
【0024】ここで、出力信号の改善とは、例えば、処
理用入力信号が画像であれば、その画質が向上すること
等、具体的には、例えば、S/Nや解像度が向上するこ
となどを意味する。また、信号処理部2における処理の
目的が、スムージングやエッジ強調であれば、その効果
が顕著に現れることを意味する。従って、出力信号の改
善とは、ユーザが希望する状態の出力信号とすることを
意味する。
【0025】なお、実時間学習部1においては、そこに
入力される学習用入力信号に基づいて、処理用入力信号
を処理する処理方式の実時間学習が行われるが、学習用
入力信号としては、図1において点線で示すように、信
号処理部2に入力される処理用入力信号や、信号処理部
2から出力される出力信号、さらには、自己適応処理回
路に対して、処理用入力信号の処理方式の学習を行うた
めに供給される補助入力信号などを用いることが可能で
ある。また、学習用入力信号としては、上述の信号のう
ちの2以上を用いることもできる。
【0026】次に、自己適応処理回路において、信号処
理部2の処理方式は、実時間学習部1が実時間学習する
ことで時々刻々改善されることになるが(従って、自己
適応処理回路は、いわば時変システムである)、処理方
式の改善は、大きく、処理のアルゴリズムが変更される
場合と、一連の処理を構成する処理ステップ(処理の構
成要素)の内容が変更される場合とに分けることができ
る。
【0027】即ち、例えば、いま、処理用入力信号をx
と、出力信号をyと表すと、信号処理部2における処理
は、関数f()を用いて、式y=f(x)と表すことが
できる。
【0028】例えば、f(x)=a02+b0x+c0
した場合、信号処理部2の処理は、例えば、図2(A)
に示すようなフローチャートで表すことができる。
【0029】即ち、ステップS1において、a02が計
算され、ステップS2に進み、b0xが計算される。そ
して、ステップS3において、a02+b0x+c0が計
算され、これにより、出力信号yが求められる。
【0030】この場合において、例えば、関数f(x)
の、いわば形を変更するのが、処理のアルゴリズムの変
更に相当する。即ち、例えば、関数f(x)=a02
0x+c0を、f(x)=(a02+b0x+c02
どに変更するのが、処理のアルゴリズムの変更に相当す
る。
【0031】この場合、信号処理部2の処理は、例え
ば、図2(B)に示すようなフローチャートで表すこと
ができる。
【0032】即ち、ステップS1乃至S3それぞれにお
いて、図2(A)における場合と同様の処理が行われ、
ステップS4に進み、(a02+b0x+c02が計算
され、これにより、出力信号yが求められる。
【0033】図2(A)のフローチャートと、図2
(B)のフローチャートとを比較して分かるように、処
理のアルゴリズムが変更された場合には、その処理を表
現するフローチャートも変更されることになる。
【0034】また、例えば、関数f(x)における係数
を変更するのが、処理を構成する構成要素の内容の変更
に相当する。即ち、例えば、関数f(x)=a02+b
0x+c0を、f(x)=a12+b1x+c1に変更する
のが、処理の構成要素の内容の変更に相当する。
【0035】この場合、信号処理部2の処理は、図2
(A)と同様の図3(A)のフローチャートで表される
ものから、例えば、図3(B)のフローチャートで表さ
れるものに変更される。
【0036】即ち、この場合、ステップS1において、
12が計算され、ステップS2に進み、b1xが計算
される。そして、ステップS3において、a12+b1
x+c1が計算され、これにより、出力信号yが求めら
れる。
【0037】図3(A)のフローチャートと、図3
(B)のフローチャートとを比較して分かるように、関
数f(x)における係数が変更された場合には、処理を
構成する処理ステップの内容が変更される(図3では、
ステップS1は、a02の計算からa12の計算に、ス
テップS2は、b0xの計算からb1xの計算に、ステッ
プS3は、a02+b0x+c0の計算からa12+b1
x+c1の計算に、それぞれ変更されている)。
【0038】なお、処理方式の改善は、処理のアルゴリ
ズムの変更と、処理の構成要素の内容の変更との両方に
より行われる場合もある。
【0039】また、図2および図3の説明に用いた関数
は、処理方式の改善を説明するためだけに用いた例であ
り、信号処理部2における処理を表す関数が、図2や図
3で説明したように変更された場合に、実際に、出力信
号が改善されるかどうかといった問題とは無関係であ
る。
【0040】ここで、自己適応処理回路では、関数f
(x)における係数の変更が、実時間学習により、いわ
ば新たに生成された適応的な係数に基づいて行われる点
で、従来における、例えば、ディジタルフィルタなどと
は異なる。即ち、従来のディジタルフィルタでは、その
タップ係数を、入力データなどに基づいて変更する場合
があるが、変更されるタップ係数は、あらかじめ用意さ
れたものであり、実時間学習により生成されたものでは
ない。言い換えれば、従来のディジタルフィルタでは、
あらかじめ用意されたタップ係数の中で、入力データに
適しているとシステムの設計者が考えたものが選択され
るだけであり、入力データに対して、適応的なタップ係
数が求められるわけではない。その結果、入力データに
対してより適したタップ係数があっても、あらかじめ用
意されていなければ用いることができない。従って、上
述のような従来のディジタルフィルタ等は、「適応的」
にタップ係数を変更するシステム等と呼ばれることがあ
るが、正確には、「適応的」でははく、「選択的」なだ
けである。即ち、入力データに対して適応的なタップ係
数が生成されるのではなく、入力データに対して一意的
に選択されるタップ係数が用いられるシステムである。
【0041】これに対して、自己適応処理回路では、入
力データが適応的に処理されるようなタップ係数が、実
時間学習により生成される結果、入力データに対して真
に最適なタップ係数を用いることができる。より具体的
には、例えば、従来のディジタルフィルタでは、例え
ば、2セットのタップ係数が、あらかじめ用意されてい
る場合には、その2セットのタップ係数のうちの、入力
データに対して適しているとシステムの設計者が考える
ものが一意的に選択されて用いられることになるが、自
己適応処理回路では、入力データを処理するためのタッ
プ係数が、実時間学習により時々刻々と改善されていく
ことで、入力データに対してより適したタップ係数が求
められ、そのようなタップ係数を用いて、処理(従っ
て、入力データに対して適応的な処理)が行われること
になる。
【0042】さらに、自己適応処理回路では、出力デー
タが時々刻々と改善されていく点で、入力データに対し
て適応的な処理を施すが、出力データが改善されること
がない従来の、例えば、ADRC(Adaptive Dynamic R
ange Coding)処理などとは異なる。即ち、ADRC処
理においては、例えば、画像のあるブロックについて、
そのブロックを構成する画素の画素値の最大値MAXと
最小値MINが検出される。そして、DR=MAX−M
INを、ブロックの局所的なダイナミックレンジとし、
このダイナミックレンジDRに基づいて、ブロックを構
成する画素の画素値がKビットに再量子化される。具体
的には、ブロック内の各画素値から、最小値MINが減
算され、その減算値がDR/2Kで除算(量子化)され
る。従って、画素値の量子化ステップDR/2Kが、ブ
ロックのダイナミックレンジDRに基づいて求められ、
その量子化ステップDR/2Kで、画素値が量子化され
る点では、入力データに対して適応的な処理が施されて
いるが、その量子化結果としての出力データは時々刻々
と改善されていくといった性質のものではない。
【0043】次に、実時間学習部1では、例えば、現在
時刻をtとするとき、その現在時刻tにおける実時間学
習において、出力信号を時間の経過とともに改善するた
めに、基本的に、いままでの学習用入力信号のサンプル
値すべてを考慮するが、現在時刻tと時間的に近い位置
のサンプル値に重みをおき、遠い位置のサンプル値はあ
まり考慮しない方が、出力信号が効果的に改善されるこ
とがある。従って、実時間学習部1では、学習用入力信
号に対して、そのような重み付けをして、即ち、例え
ば、現在時刻tから時間的に離れた学習用入力信号のサ
ンプル値を、その離れ具合に対応した割合で忘却するよ
うにして、実時間学習を行うことが可能である。極端に
は、現在時刻tから、所定の時間的範囲内にある学習用
入力信号のみを用いるようにすることが可能である。即
ち、例えば、図4に示すように、現在時刻tから±4サ
ンプルの範囲にある学習用入力信号のみを、現在時刻t
における実時間学習において用いるようにすることが可
能である。これは、現在時刻tから5サンプル以上離れ
ている学習用入力信号に対する重みを0とすることで行
うことが可能である。
【0044】また、現在時刻tにおける実時間学習で
は、その現在時刻tにおける学習用入力信号のサンプル
値から所定の範囲内にあるサンプル値だけを用いるよう
にすることも可能である。即ち、例えば、図4におい
て、時刻t−2における学習用信号のサンプル値は、現
在時刻tにおける学習用入力信号のサンプル値とは大き
く異なっているが、このようなサンプル値は、学習に悪
影響を与えることがある。そこで、現在時刻tにおける
学習用入力信号のサンプル値とは大きく異なっているサ
ンプル値は、その現在時刻tにおける実時間学習におい
ては用いないようにすることが可能である。
【0045】次に、図5は、図1の自己適応処理回路を
適用したNR(Noise Reduction)処理回路の一実施の
形態の構成例を示している。
【0046】このNR処理回路においては、そこに(ノ
イズを有する)入力データが入力されると、入力データ
に対して自己適応処理が施されることにより、入力デー
タからノイズを効果的に除去した出力データが出力され
るようになされている。
【0047】即ち、例えば、いま、説明を簡単にするた
めに、図6(A)に示すような、真値が一定で、かつ時
間的に変動するノイズが重畳された入力データについ
て、その加算を行うことで、時間的に変動するノイズを
除去することを考えると、ノイズの度合いとしての、例
えば、ノイズのレベルが大きい入力データ(従って、S
/Nの悪いデータ)については、その重みを小さくし
(あまり考慮しないようにする)、ノイズのレベルの小
さい入力データ(従って、S/Nの良いデータ)につい
ては、その重みを大きくすることにより、ノイズを効果
的に除去することができる。
【0048】そこで、NR処理回路では、入力データの
評価値として、例えば、図6(B)に示すような、入力
データの、真値に対する近さ、即ち、入力データが真値
であることの信頼性を表す信頼度を実時間学習により求
め、その信頼度に対応した重み付けを入力データに対し
て行いながら、その加算(重み付け加算)(重み付け平
均)を行うことで、ノイズを効果的に除去するようにな
っている。
【0049】従って、NR処理回路では、入力データに
ついて、その信頼度に対応した重みを用いた重み付け平
均が求められ、出力データとして出力されるが、いま、
時刻tにおける入力データ、出力データ、入力データの
信頼度を、それぞれx(t),y(t),αx(t)と表す
と、次式にしたがって、出力データy(t)が求められ
ることになる。
【0050】
【数1】 ・・・(1) なお、ここでは、入力データの信頼度αx(t)が大きいほ
ど、大きな重みを与えることとしている。
【0051】式(1)から、現在時刻tから1サンプル
前の出力データy(t−1)は、次式で求められる。
【0052】
【数2】 ・・・(2)
【0053】また、出力データy(t)についても、そ
の出力データy(t)の評価値として、真値に対する近
さ、即ち、出力データy(t)が真値であることの信頼
性を表す信頼度αy(t)を導入し、現在時刻tから1サン
プル前の出力データy(t−1)の信頼度αy(t-1)を、
入力データの信頼度αx(t)を用いて、次式で定義する。
【0054】
【数3】 ・・・(3)
【0055】この場合、式(1)乃至(3)から、出力
データy(t)およびその信頼度αy(t)は、次のように
表すことができる。
【0056】
【数4】 ・・・(4)
【0057】また、時刻tにおいて、出力データy
(t)を求めるのに用いる重みを、w(t)と表し、こ
れを、次式で定義する。
【0058】 w(t)=αy(t-1)/(αy(t-1)+αx(t)) ・・・(5)
【0059】式(5)から、次式が成り立つ。
【0060】 1−w(t)=αx(t)/(αy(t-1)+αx(t)) ・・・(6)
【0061】式(5)および(6)を用いると、式
(4)における出力データy(t)は、次のような乗算
と加算による重み付け平均によって表すことができる。
【0062】 y(t)=w(t)y(t−1)+(1−w(t))x(t) ・・・(7)
【0063】なお、式(7)で用いる重みw(t)(お
よび1−w(t))は、式(5)から、1サンプル前の
出力データy(t−1)の信頼度αy(t-1)と、現在の入
力データx(t)の信頼度αx(t)とから求めることがで
きる。また、式(4)における現在の出力データy
(t)の信頼度αy(t)も、その1サンプル前の出力デー
タy(t−1)の信頼度αy(t-1)と、現在の入力データ
x(t)の信頼度αx(t)とから求めることができる。
【0064】ここで、入力データx(t)の信頼度α
x(t)、または出力データy(t)の信頼度αy(t)とし
て、それぞれの分散σx(t) 2、またはσy(t) 2の逆数を用
いることとすると、即ち、信頼度αx(t),信頼度αy(t)
を、式 αx(t)=1/σx(t) 2 αy(t)=1/σy(t) 2・・・(8) とおくと、式(7)における重みw(t)は、次式で求
めることができる。
【0065】 w(t)=σx(t) 2/(σy(t-1) 2+σx(t) 2) ・・・(9)
【0066】この場合、式(7)における1−w(t)
は、次式で求めることができる。
【0067】 w(t)=σy(t-1) 2/(σy(t-1) 2+σx(t) 2) ・・・(10)
【0068】また、σy(t) 2は、次式で求めることがで
きる。
【0069】 σy(t) 2=w(t)2σy(t-1) 2+(1−w(t))2σx(t) 2 ・・・(11)
【0070】図5のNR処理回路は、入力データx
(t)を学習用入力信号として、式(5)にしたがい、
重みw(t)を実時間学習(および式(6)にしたがっ
て1−w(t)を実時間学習)し、その結果得られる重
みw(t)を用いて、式(7)にしたがい、1サンプル
前の出力データy(t−1)と、現在の入力データx
(t)との重み付け平均を計算することで、入力データ
x(t)を適応的に処理し、その入力データx(t)に
含まれるノイズを効果的に除去するようになされてい
る。即ち、これにより、NR処理回路が出力する出力デ
ータy(t)のS/Nは、時間の経過とともに改善され
ていくようになされている。
【0071】図7は、そのようなNR処理回路の構成例
を示している。
【0072】ラッチ回路111には、入力データが供給
されるようになされており、ラッチ回路111は、そこ
に供給される入力データを、例えば、その入力データが
供給されるタイミングに同期してラッチ(記憶)し、そ
の後段のラッチ回路112および入力信頼度計算部12
に供給するようになされている。ラッチ回路112また
はラッチ回路113それぞれは、ラッチ回路111と同様
に、その前段のラッチ回路111または112が出力する
入力データをラッチし、その後段のラッチ回路113
たは114と、入力信頼度計算部12に供給するように
なされている。ラッチ回路114は、その前段のラッチ
回路113が出力する入力データをラッチし、入力信頼
度計算部12に供給するようになされている。
【0073】入力信頼度計算部12には、ラッチ回路1
1乃至114でラッチされた入力データが供給される
他、ラッチ回路111に供給されるのと同一の入力デー
タが供給されるようになされている。従って、いま、ラ
ッチ回路111および入力信頼度計算部12に、入力デ
ータx(t)が供給されたとすると、入力信頼度計算部
12には、さらに、ラッチ回路111乃至114それぞれ
でラッチされた入力データx(t−1)乃至x(t−
4)も供給されるようになされている。そして、入力信
頼度計算部12は、入力データx(t)乃至x(t−
4)から、例えば、その分散を計算し、その分散の逆数
を、入力データx(t)の信頼度(以下、適宜、入力信
頼度という)αx(t)として、出力信頼度計算部13およ
び重み計算部15に供給するようになされている。
【0074】出力信頼度計算部13は、入力信頼度計算
部12からの入力信頼度αx(t)と、ラッチ回路14の出
力とから、式(4)にしたがって、出力データy(t)
の信頼度(以下、適宜、出力信頼度という)αy(t)を求
め、ラッチ回路14に出力するようになされている。
【0075】ラッチ回路14は、出力信頼度計算部13
からの出力信頼度αy(t)を、例えば、入力データx
(t)に同期してラッチし、出力信頼度計算部13およ
び重み計算部15に供給するようになされている。従っ
て、ラッチ回路14から、出力信頼度計算部13および
重み計算部15には、1サンプル前の出力信頼度α
y(t-1)が供給されるようになされている。
【0076】重み計算部15は、入力信頼度計算部12
からの入力信頼度αx(t)、およびラッチ回路14からの
出力信頼度αy(t-1)を用い、式(5)にしたがって、重
みw(t)を求め、重み付け部21および演算器22に
出力するようになされている。
【0077】ここで、例えば、以上のラッチ回路111
乃至114、入力信頼度計算部12、出力信頼度計算部
13、ラッチ回路14、および重み計算部15が、図1
の実時間学習部1に相当する。
【0078】重み付け部21は、重み計算部15からの
重みw(t)を、ラッチ回路25の出力に乗算し、その
乗算結果を、演算器24に供給するようになされてい
る。演算器22は、重み計算部15からの重みw(t)
を1から減算し、その減算値1−w(t)を、重み付け
部23に供給するようになされている。重み付け部23
には、演算器22の出力の他、入力データx(t)が供
給されるようになされており、重み付け部23は、演算
器22の出力と、入力データx(t)とを乗算し、その
乗算結果を、演算器24に供給するようになされてい
る。演算器24は、重み付け部21と23の出力どうし
を加算し、その加算結果を、出力データy(t)として
出力するとともに、ラッチ回路25に供給するようにな
されている。ラッチ回路25は、演算器24からの出力
データを、例えば、入力データx(t)に同期してラッ
チし、重み付け部21に供給するようになされている。
【0079】ここで、例えば、以上の重み付け部21、
演算器22、重み付け部23、演算器24、およびラッ
チ回路25が、図1の信号処理部2に相当し、式(7)
にしたがった重み付け平均を計算して、出力データy
(t)として出力するようになされている。
【0080】次に、図8は、図7の入力信頼度計算部1
2の構成例を示している。
【0081】上述したように、入力信頼度計算部12に
は、現在の入力データx(t)の他、その4サンプル前
までの入力データx(t−1)乃至x(t−4)が入力
されるようになされており、入力信頼度計算部12で
は、図9に示すように、その5サンプルの入力データx
(t)乃至x(t−4)についての分散が求められ、そ
の逆数が、入力信頼度αx(t)として出力されるようにな
されている。
【0082】即ち、入力データx(t)乃至x(t−
4)は、平均値計算回路31および分散計算回路32に
供給されるようになされている。平均値計算部31は、
次式にしたがって、5サンプルの入力データx(t)乃
至x(t−4)の平均値m(t)を計算し、分散計算回
路32に供給する。
【0083】
【数5】 ・・・(12) なお、図8の実施の形態においては、式(12)におけ
るNは、5である。
【0084】分散計算回路32は、そこに入力される入
力データx(t)乃至x(t−4)、および平均値計算
回路31からの平均値m(t)を用い、式(13)にし
たがって、分散σx(t)を計算し、逆数計算回路33に出
力する。
【0085】
【数6】 ・・・(13) なお、式(12)における場合と同様に、図8の実施の
形態では、式(13)におけるNも、5である。
【0086】逆数計算回路33は、次式に示すように、
分散計算回路32からの分散σx(t)の逆数を求め、それ
を、入力信頼度αx(t)として出力する。
【0087】
【数7】 ・・・(14)
【0088】次に、図10は、図7の出力信頼度計算部
13の構成例を示している。
【0089】同図に示すように、出力信頼度計算部13
は、演算器41から構成されており、演算器41には、
入力信頼度計算部12からの現在の入力信頼度α
x(t)と、ラッチ回路14からの1サンプル前の出力信頼
度αy(t-1)が供給されるようになされている。そして、
演算器41は、式(4)にしたがい、入力信頼度αx(t)
と出力信頼度αy(t-1)とを加算し、その加算値を、現在
の出力信頼度αy(t)として出力する。
【0090】次に、図11および図12を参照して、図
7のNR処理回路の動作について説明する。
【0091】図7のNR処理回路では、図11(A)に
示すように、現在の入力データx(t)に、その4サン
プル前までの入力データx(t−1)乃至x(t−4)
を加えた5サンプルを用いて、その分散σx(t) 2が求め
られ、さらに、その逆数が、入力信頼度αx(t)として求
められる。
【0092】また、入力信頼度αx(t)と、1サンプル前
の出力信頼度αy(t-1)から、重みw(t)が求められ、
図11(B)に示すように、その重みw(t)に基づ
き、入力データx(t)と1サンプル前の出力データy
(t−1)との重み付け平均値が計算され、その重み付
け平均値が、出力データy(t)として出力される。
【0093】即ち、図12のフローチャートに示すよう
に、まず最初に、ステップS11において、入力データ
x(t)が、ラッチ回路111、入力信頼度計算部1
2、および重み付け部23に入力される。
【0094】そして、ステップS12に進み、入力信頼
度計算部12において、入力信頼度αx(t)が求められ
る。
【0095】即ち、ラッチ回路111は、そこに供給さ
れる入力データを、その入力データが供給されるタイミ
ングに同期してラッチし、その後段のラッチ回路112
および入力信頼度計算部12に供給する。ラッチ回路1
2またはラッチ回路113それぞれは、ラッチ回路11
1と同様に、その前段のラッチ回路111または112
出力する入力データをラッチし、その後段のラッチ回路
113または114と、入力信頼度計算部12に供給す
る。そして、ラッチ回路114は、その前段のラッチ回
路113が出力する入力データをラッチし、入力信頼度
計算部12に供給する。従って、入力信頼度計算部12
には、入力データx(t)が供給されるのと同時に、ラ
ッチ回路111乃至114それぞれから入力データx(t
−1)乃至x(t−4)が供給される。入力信頼度計算
部12は、上述したように、入力データx(t)乃至x
(t−4)を用いて、入力信頼度αx(t)を求め、出力信
頼度計算部13および重み計算部15に供給する。
【0096】入力信頼度計算部12から重み計算部15
に対して、入力信頼度αx(t)が供給されるタイミングに
おいては、ラッチ回路14において、出力信頼度計算部
13が1サンプル前に出力した出力信頼度αy(t-1)がラ
ッチされており、重み計算部15では、ステップS13
において、入力信頼度計算部12からの入力信頼度α
x(t)と、ラッチ回路14にラッチされている出力信頼度
αy(t-1)とを用い、式(5)にしたがって、重みw
(t)が求められる。この重みw(t)は、重み付け部
21および演算器22に供給される。
【0097】そして、重み付け部21、演算器22、重
み付け部23、演算器24、およびラッチ回路25で
は、ステップS14において、重み計算部15が出力す
る重み(t)を用い、式(7)にしたがって、入力デー
タx(t)と、1サンプル前の出力データy(t−1)
との重み付け平均値が計算される。
【0098】即ち、重み付け部21では、重み計算部1
5からの重みw(t)が、ラッチ回路25の出力に乗算
され、その乗算結果が、演算器24に供給される。ここ
で、ラッチ回路25は、重み計算部15が重みw(t)
を出力するタイミングにおいて、演算器24が前回出力
した出力データy(t−1)をラッチしており、従っ
て、重み付け部21では、出力データy(t−1)と重
みw(t)との積w(t)y(t−1)が求められ、演
算器24に供給される。
【0099】また、演算器22では、重み計算部15か
らの重みw(t)が1から減算され、その減算値1−w
(t)が、重み付け部23に供給される。重み付け部2
3は、演算器22の出力1−w(t)と、入力データx
(t)とを乗算し、その乗算結果(1−w(t))x
(t)を、演算器24に供給する。
【0100】演算器24では、重み付け部21の出力w
(t)y(t−1)と、重み付け部23の出力(1−w
(t))x(t)とが加算される。即ち、重み計算部1
5が出力する重み(t)を用い、式(7)にしたがっ
て、入力データx(t)と、1サンプル前の出力データ
y(t−1)との重み付け平均値が計算される。
【0101】この重み付け平均値は、ステップS15に
おいて、出力データy(t)として出力される。さら
に、出力データy(t)は、ラッチ回路25に供給され
てラッチされる。
【0102】そして、ステップS16に進み、まだ、入
力データが存在するかどうかが判定され、まだ存在する
と判定された場合、ステップS17に進み、出力信頼度
計算部13において、出力信頼度が更新される。即ち、
出力信頼度計算部13は、ステップS12で入力信頼度
計算部12が計算した入力信頼度αx(t)と、ラッチ回路
14がラッチしている1サンプル前の出力信頼度α
y(t-1)とを、式(4)にしたがって加算することで、現
在の出力信頼度αy(t)を求め、ラッチ回路14に出力す
る。そして、ステップS11に戻り、次の入力データを
対象に、同様の処理が繰り返される。
【0103】一方、ステップS16において、処理すべ
き入力データが存在しないと判定された場合、処理を終
了する。
【0104】以上のように、現在の入力データx(t)
の信頼度(入力信頼度)αx(t)を求め、それと、1サン
プル前の出力信頼度αy(t-1)とを加味して、重みw
(t)を計算する。さらに、この重みw(t)を用い
て、現在の入力データx(t)と、1サンプル前の出力
データy(t−1)との重み付け平均値を計算し、その
平均値を、入力データx(t)の処理結果としての出力
データy(t)とする。そして、その出力データy
(t)の信頼度(出力信頼度)αy(t)を、現在の入力信
頼度αx(t)と、1サンプル前の出力信頼度αy(t-1)とを
加算することで求め、次の入力データx(t+1)を処
理することを繰り返す。従って、重みw(t)は、過去
の入力データにおいて、ノイズの多い部分はあまり加味
せずに、かつノイズの少ない部分は十分に加味するよう
にして学習されていき、即ち、入力データに対して適応
的な重みw(t)が求められていき、その結果、出力デ
ータは、重みw(t)の学習が進むにつれて時々刻々と
改善されていき、入力データから効果的にノイズを除去
したものが得られるようになる。
【0105】なお、図7の実施の形態では、5サンプル
の入力データx(t)乃至x(t−5)を用いて分散σ
x(t) 2を求めるようにしたため、その逆数である入力信
頼度αx(t)は、入力データの入力が開始されてから、5
サンプル分の時間が経過しないと求めることができない
が、その5サンプル分の時間が経過するまでは、例え
ば、入力信頼度および出力信頼度のいずれも計算せず、
また、出力データとしては、いままで入力された入力デ
ータの単純な平均値を求めて出力するようにすることが
できる。但し、入力データの入力が開始された直後の処
理方法は、これに限定されるものではない。
【0106】次に、上述の場合には、入力信頼度αx(t)
として、入力データの分散の逆数を用いたことから、そ
の入力信頼度αx(t)は、ある時間的範囲の入力データの
ばらつきを表しており、従って、入力データに含まれる
ノイズの度合いとしての、例えば、その入力データのS
/Nが変動する場合には、非常に効果的なノイズの除去
を行うことができる。
【0107】しかしながら、入力信頼度αx(t)として、
入力データの分散の逆数を用いた場合には、分散の性質
上、ノイズのレベルの局所的な変化分(ごく狭い範囲に
おける変化)については、ノイズ除去の効果が幾分薄れ
ることになる。
【0108】そこで、ノイズのレベルの局所的な変化分
については、例えば、入力データの平均値に対する、現
在の入力データの自乗誤差の逆数などを、入力信頼度α
x(t)として用いることで、効果的に対処することが可能
である。
【0109】この場合、入力信頼度αx(t)は、次のよう
にして計算することができる。
【0110】即ち、例えば、図13に示すように、5サ
ンプルの入力データx(t)乃至x(t−4)の平均値
m(t)を、式(15)にしたがって計算する。
【0111】
【数8】 ・・・(15) なお、図13の実施の形態においては、式(15)にお
けるNは、5である。
【0112】さらに、入力データx(t)および平均値
m(t)を用い、式(16)にしたがって、入力データ
x(t)の平均値m(t)に対する自乗誤差dx(t) 2
計算する。
【0113】
【数9】 ・・・(16)
【0114】そして、次式に示すように、自乗誤差d
x(t) 2の逆数を求めることで、入力信頼度αx(t)を求め
る。
【0115】
【数10】 ・・・(17)
【0116】以上のように、自乗誤差の逆数を、入力信
頼度αx(t)として用いる手法は、平均値m(t)が、真
値に近い値となる場合には、特に有効である。
【0117】なお、入力信頼度αx(t)は、上述したよう
に、分散σx(t) 2、または自乗誤差dx(t) 2のいずれか一
方だけに基づいて求める他、その2つに基づいて求める
ことも可能である。即ち、例えば、分散σx(t) 2の逆数
と、自乗誤差dx(t) 2逆数との加算値を、入力信頼度α
x(t)として用いることが可能である。
【0118】分散σx(t) 2は、入力データについて、あ
る程度広い範囲における局所的な散らばり具合を表し、
また、自乗誤差dx(t) 2は、狭い範囲の局所的な散らば
り具合を表すから、それらを組み合わせたものを、入力
信頼度αx(t)として用いた場合には、入力データのS/
Nが変動しており、かつその入力データに含まれるノイ
ズの局所的なレベルも変動しているようなときであって
も、効果的に対処することが可能となる。
【0119】次に、図14は、入力信頼度αx(t)とし
て、分散σx(t) 2を用い、画像を入力データとして自己
適応処理を行ったシミュレーション結果を示している。
【0120】図14において、横軸または縦軸はフレー
ム数(フレーム番号)またはS/Nをそれぞれ表してお
り、◇印が、入力データとした画像データのS/Nを表
している。そして、+印が移動平均による出力データの
S/Nを、×印が図7のNR処理回路による出力データ
のS/Nを、それぞれ表している。なお、移動平均の計
算、および入力信頼度αx(t)の計算には、いずれも5サ
ンプルを用いている。
【0121】図14から明らかなように、移動平均によ
る出力データのS/Nは、入力データである画像データ
のS/Nに追随し、従って、画像データのS/Nが良く
なれば良くなり、悪くなれば悪くなっていく。これに対
して、図7のNR処理回路による出力データのS/N
は、重みw(t)の学習の効果により、時々刻々と高く
なっていき、画像データのS/Nの変化による影響をほ
とんど受けない。
【0122】次に、図15は、図1の自己適応処理回路
を適用したNR処理回路の他の実施の形態の構成例を示
している。
【0123】入力データとしての、例えば、ディジタル
画像データは、時系列に入力バッファ51に供給される
ようになされている。入力バッファ51は、そこに供給
される画像データを、例えば、フレーム単位で、順次記
憶するようになされている。さらに、入力バッファ51
は、記憶した画像データのフレーム(以下、適宜、入力
第xフレームという)を、所定のタイミングで読み出
し、NR部52f1乃至52f3、並びにNR部52r1およ
び52r2に、適宜供給するようになされている。
【0124】即ち、図15の実施の形態では、例えば、
3フレームを、いわば1の処理単位として処理が行われ
るようになされており、入力バッファ51は、入力第3
n+1フレームを、NR部52f1および52r1に、入力
第3n+2フレームを、NR部52f2および52r2に、
入力第3n+3フレームを、NR部52f3に、それぞれ
供給するようになされている(但し、n=0,1,2,
・・・)。
【0125】NR部52f1乃至52f3、並びにNR部5
r1および52r2は、いずれも、図7のNR処理回路
と、基本的に同様に構成されており、従って、そこに入
力される画像データを、図7のNR処理回路における場
合と、基本的に同様に処理して出力するようになされて
いる。
【0126】なお、NR部52f1には、入力第3n+1
フレームの他、NR部52f3による入力第3n+3フレ
ーム(入力第3(n−1)+3フレーム)の処理結果
(以下、適宜、中間第3n+3フレームという)、およ
びNR部52f3で求められた中間第3n+3フレーム
(中間第3(n−1)+3フレーム)の出力信頼度が供
給されるようになされている。また、NR部52f1から
は、そこでの入力第3n+1フレームの処理結果(以
下、適宜、中間第3n+1フレームという)、およびそ
の中間第3n+1フレームの出力信頼度が、NR部52
f2に対して供給されるようになされている。
【0127】さらに、NR部52f2には、入力第3n+
2フレームの他、上述したように、NR部52f1から、
中間第3n+1フレームおよびその出力信頼度が供給さ
れるようになされている。また、NR部52f2からは、
そこでの入力第3n+2フレームの処理結果(以下、適
宜、中間第3n+2フレームという)、およびその中間
第3n+2フレームの出力信頼度が、NR部52f3に対
して供給されるようになされている。
【0128】さらに、NR部52f3には、入力第3n+
3フレームの他、上述したように、NR部52f2から、
中間第3n+2フレームおよびその出力信頼度が供給さ
れるようになされている。また、NR部52f3からは、
上述したように、中間第3n+3フレーム(中間第3
(n−1)+3フレーム)、およびその出力信頼度が、
NR部52f1に対して供給される他、NR部52r2に対
しても供給され、さらに、中間第3n+3フレームが、
出力バッファ53に対して供給されるようになされてい
る。
【0129】さらに、NR部52r2には、入力第3n+
2フレームの他、上述したように、NR部52f3から、
中間第3n+3フレームおよびその出力信頼度が供給さ
れるようになされている。また、NR部52r2からは、
そこでの入力第3n+2フレームの処理結果(以下、適
宜、出力第3n+2フレームという)、およびその出力
第3n+2フレームの出力信頼度が、NR部52r1に対
して供給されるとともに、出力第3n+2フレームが、
出力バッファ53に対して供給されるようになされてい
る。
【0130】さらに、NR部52r1には、入力第3n+
1フレームの他、上述したように、NR部52r2から、
出力第3n+2フレームおよびその出力信頼度が供給さ
れるようになされている。また、NR部52r1からは、
そこでの入力第3n+1フレームの処理結果(以下、適
宜、出力第3n+1フレームという)が、出力バッファ
53に対して供給されるようになされている。
【0131】出力バッファ53は、NR部52f3からの
中間第3n+3フレーム、NR部52r2からの出力第3
n+2フレーム、およびNR部52r1からの出力第3n
+1フレームを一時記憶し、その3フレームの画像デー
タを、時系列に、順次読み出して出力するようになされ
ている。
【0132】次に、図16は、図15のNR部52f1
至52f3、並びにNR部52r1および52r2(以下、適
宜、まとめて、NR部52という)それぞれの構成例を
示している。なお、図中、図7における場合と対応する
部分については、同一の符号を付してある。即ち、NR
部52は、ラッチ回路14および25が設けられていな
いことを除けば、図7におけるNR処理回路と同様に構
成されている。
【0133】但し、NR部52において、そこに入力さ
れる入力データを処理するのに用いる、その入力データ
に対する出力データの出力信頼度を計算するのに必要
な、他の出力データの出力信頼度は、他のNR部から、
出力信頼度計算部13に供給されるようになされてい
る。また、NR部52において、そこに入力される入力
データと重み付け加算される出力データも、他のNR部
から、重み付け部21に供給されるようになされてい
る。さらに、NR部52(但し、後述する図17に示す
ように、NR部52r1を除く)において、その出力信頼
度計算部13で計算された出力信頼度は、自身の重み計
算部15に供給される他、他のNR部に供給されるよう
になされている。
【0134】即ち、図17は、図16に示したように構
成されるNR部52f1乃至52f3、並びにNR部52r1
および52r2の接続関係を示している。
【0135】図17に示すように、NR部52f1の出力
信頼度計算部13には、NR部52f3の出力信頼度計算
部13が出力する、中間第3(n−1)+3フレームの
出力信頼度が供給されるようになされている。そして、
NR部52f1の出力信頼度計算部13では、その中間第
3(n−1)+3フレームの出力信頼度と、NR部52
f1の入力信頼度計算部12が出力する入力第3n+1フ
レームの入力信頼度とから、NR部52f1が出力する中
間第3n+1フレームの出力信頼度が計算され、即ち、
いま、3n+1=tとおくと、3(n−1)+3=3n
=t−1であるから、式(4)にしたがって、中間第t
フレームの出力信頼度αy(t)(中間第3n+1フレーム
の出力信頼度αy(3n+1))が計算され、自身の重み計算
部15、およびNR部52f2の出力信頼度計算部13に
供給されるようになされている。
【0136】従って、NR部52f1の重み計算部15で
は、そこに入力される入力第3n+1フレームの入力信
頼度αx(3n+1)と、中間第3n+1フレームの出力信頼
度αy (3n+1)とから、重みw(3n+1)が求められ
る。即ち、図7の重み計算部15では、上述したよう
に、現在の入力データx(t)の入力信頼度αx(t)と、
1サンプル前の出力データy(t−1)の出力信頼度α
y(t-1)とから、重みw(t)が求められるようになされ
ているが、NR部52f1の重み計算部15(NR部52
f2および52f3の重み計算部15も同様)では、現在の
入力データx(t)の入力信頼度αx(t)と、その入力デ
ータに対する出力データのy(t)の出力信頼度αy(t)
とから、重みw(t)が求められるようになされてい
る。
【0137】ここで、式(4)を用いて、式(5)にお
ける1サンプル前の出力信頼度αy( t-1)を消去すると、
重みw(t)は、次式のように表すことができる。
【0138】w(t)=(αy(t)−αx(t))/α
y(t)・・・(18)
【0139】式(18)から、重みw(t)は、現在の
入力データx(t)の入力信頼度αx(t)と、その入
力データに対する出力データのy(t)の出力信頼度α
y(t)から求めることができ、NR部52f1の重み計算部
15では、そのようにして重みw(t)が求められるよ
うになされている(図7のNR処理回路でも、同様にし
て、重みw(t)を求めるようにすることが可能であ
る)。
【0140】また、NR部52f1の重み付け部21に
は、NR部52f3の演算器24が出力する中間第3(n
−1)+3フレーム(入力第3(n−1)+3フレーム
の処理結果)が供給されるようになされている。そし
て、NR部52f1の重み付け部21では、その中間第3
(n−1)+3フレームが、重みw(t)と乗算され、
演算器24に供給されるようになされている。従って、
NR部52f1の演算器24では、3n+1=tとおく
と、3(n−1)+3=3n=t−1であるから、式
(7)にしたがって、入力第tフレームx(t)の処理
結果である中間第tフレームy(t)(中間第3n+1
フレームy(3n+1))が計算されて出力される。
【0141】次に、NR部52f2の出力信頼度計算部1
3には、上述したように、NR部52f1の出力信頼度計
算部13が出力する、中間第3n+1フレームの出力信
頼度が供給されるようになされている。そして、NR部
52f2の出力信頼度計算部13では、その中間第3n+
1フレームの出力信頼度と、NR部52f2の入力信頼度
計算部12が出力する入力第3n+2フレームの入力信
頼度とから、NR部52f2が出力する中間第3n+2フ
レームの出力信頼度が計算され、即ち、いま、3n+2
=tとおくと、3n+1=t−1であるから、式(4)
にしたがって、中間第tフレームの出力信頼度α
y(t)(中間第3n+2フレームの出力信頼度
αy(3n+2))が計算され、自身の重み計算部15、およ
びNR部52f3の出力信頼度計算部13に供給されるよ
うになされている。
【0142】従って、NR部52f2の重み計算部15で
は、そこに入力される入力第3n+2フレームの入力信
頼度αx(3n+2)と、中間第3n+2フレームの出力信頼
度αy (3n+2)とから、式(4)におけるw(t)を求め
る式と等価な式(18)にしたがって、重みw(3n+
2)が求められる。
【0143】また、NR部52f2の重み付け部21に
は、NR部52f1の演算器24が出力する中間第3n+
1フレーム(入力第3n+1フレームの処理結果)が供
給されるようになされている。そして、NR部52f2
重み付け部21では、その中間第3n+1フレームが、
重みw(t)と乗算され、演算器24に供給されるよう
になされている。従って、NR部52f2の演算器24で
は、3n+1=tとおくと、式(7)にしたがって、入
力第tフレームx(t)の処理結果である中間第tフレ
ームy(t)(中間第3n+2フレームy(3n+
2))が計算されて出力される。
【0144】次に、NR部52f3の出力信頼度計算部1
3には、上述したように、NR部52f2の出力信頼度計
算部13が出力する、中間第3n+2フレームの出力信
頼度が供給されるようになされている。そして、NR部
52f3の出力信頼度計算部13では、その中間第3n+
2フレームの出力信頼度と、NR部52f3の入力信頼度
計算部12が出力する入力第3n+3フレームの入力信
頼度とから、NR部52f3が出力する中間第3n+3フ
レームの出力信頼度が計算され、即ち、いま、3n+3
=tとおくと、3n+2=t−1であるから、式(4)
にしたがって、中間第tフレームの出力信頼度α
y(t)(中間第3n+3フレームの出力信頼度
αy(3n+3))が計算され、自身の重み計算部15、およ
びNR部52f1の出力信頼度計算部13に供給されるよ
うになされている。
【0145】従って、NR部52f3の重み計算部15で
は、そこに入力される入力第3n+3フレームの入力信
頼度αx(3n+3)と、中間第3n+3フレームの出力信頼
度αy (3n+3)とから、式(4)におけるw(t)を求め
る式と等価な式(18)にしたがって、重みw(3n+
3)が求められる。
【0146】また、NR部52f3の重み付け部21に
は、NR部52f2の演算器24が出力する中間第3n+
2フレーム(入力第3n+2フレームの処理結果)が供
給されるようになされている。そして、NR部52f3
重み付け部21では、その中間第3n+2フレームが、
重みw(t)と乗算され、演算器24に供給されるよう
になされている。従って、NR部52f3の演算器24で
は、3n+2=tとおくと、式(7)にしたがって、入
力第tフレームx(t)の処理結果である中間第tフレ
ームy(t)(中間第3n+3フレームy(3n+
3))が計算されて出力される。
【0147】ここで、中間第3n+3フレームの出力信
頼度αy(3n+3)が、NR部52f3の出力信頼度計算部1
3から、NR部52f1の出力信頼度計算部13に供給さ
れると、NR部52f1には、入力第3(n+1)+1
(=3n+4)フレームが供給され、NR部52f1
は、その入力第3(n+1)+1フレームについて、上
述したような処理(上述したNR部52f1についての説
明におけるnをn+1に置き換えた処理)が行われる。
【0148】従って、図17のNR処理回路では、NR
部52f1乃至52f3だけに注目すれば、その3つのNR
部52f1乃至52f3において、3フレーム単位で、図7
に示したNR処理回路と同様の処理が行われるで、NR
部52f1乃至52f3それぞれが出力する中間第3n+1
フレーム、中間第3n+2フレーム、中間第3n+3フ
レームは、図7のNR処理回路が出力する出力データと
変わらない。
【0149】次に、図17では、NR部52f3の出力信
頼度計算部13が出力する出力信頼度は、NR部52f1
に供給される他、NR部52r1の出力信頼度計算部13
にも供給されるようになされている。さらに、NR部5
f3の演算器24が出力する中間第3n+3フレーム
は、NR部52f1に供給される他、出力バッファ53
(図15)に供給されて記憶されるとともに、NR部5
r2の重み付け部21に供給されるようになされてい
る。
【0150】そして、NR部52r2は、NR部52f3
処理した入力第3n+3フレーム(注目入力データ)よ
り時間的に先行する、例えば入力第3n+2フレーム
(先行入力データ)を、入力第3n+3フレームに対す
る中間第3n+3フレーム(注目出力データ)、および
その中間第3n+3フレームの出力信頼度等に基づいて
処理することにより、その処理結果としての出力第3n
+2フレーム(先行出力データ)を出力するようになさ
れている。
【0151】即ち、図17のNR部52f1乃至52f3
うち、NR部52r2と同様に、入力第3n+2フレーム
を処理するNR部52f2に注目すれば、NR部52
f2は、NR部52f1が処理した入力第3n+1フレーム
より時間的に1フレームだけ後行する入力第3n+2フ
レームを、入力第3n+1フレームに対する中間第3n
+1フレーム、およびその中間第3n+1フレームの出
力信頼度等に基づいて処理することにより、その処理結
果としての中間第3n+2フレームを出力するようにな
されている。このNR部52f2が入力第3n+2フレー
ムの処理に用いる中間第3n+2フレームの出力信頼度
αy(3n+2)は、式(4)にしたがい、NR部52f1から
供給される中間第3n+1フレームの出力信頼度α
y(3n+1)から求められるものであり、式(4)は、現在
時刻tの出力信頼度αy(t)を、過去の出力信頼度(時間
的に先行する出力信頼度)αy(t-1)から求める漸化式と
なっている。
【0152】これに対して、NR部52r2では、入力第
3n+2フレームの処理に用いる出力信頼度αy(3n+2)
が、NR部52f3から供給される中間第3n+3フレー
ムの出力信頼度αy(3n+3)から求められるようになされ
ている。
【0153】即ち、現在時刻tの出力信頼度αy(t)が、
未来の出力信頼度(時間的に後行する出力信頼度)α
y(t+1)から、次のような漸化式にしたがって求められる
ようになされている。
【0154】 αy(t)=αy(t+1)+αx(t)・・・(19)
【0155】式(19)は、式(4)におけるαy(t)
求める漸化式のt−1を、t+1に置き換えたものであ
り、この置き換えに対応して、NR部52r2では、入力
データx(t)の処理結果である出力データy(t)、
またはその出力データy(t)を求めるために用いる重
みw(t)も、式(7)または式(5)それぞれにおけ
るt−1を、t+1に置き換えた次式にしたがって求め
られるようになされている。
【0156】 y(t)=w(t)y(t+1)+(1−w(t))x(t) ・・・(20) w(t)=αy(t+1)/(αy(t+1)+αx(t)) ・・・(21)
【0157】なお、式(21)は、式(19)を用いる
ことにより、式(5)を式(18)にした場合と同様の
変形を行うことで、次のように表すことができる。
【0158】 w(t)=(αy(t)−αx(t))/αy(t) ・・・(22)
【0159】NR部52r2は、式(19)にしたがい、
現在時刻tの出力信頼度αy(t)を、未来の出力信頼度α
y(t+1)から求め、その出力信頼度αy(t)を用いて、式
(22)にしたがい、重みw(t)を計算し、さらに、
その重みw(t)を用いて、現在の入力データx(t)
と、未来の出力データy(t+1)との重み付け加算
を、式(20)にしたがって行うことで、その入力デー
タx(t)に対する出力データy(t)を求めるように
なされている。
【0160】即ち、NR部52r2の出力信頼度計算部1
3では、NR部52r3からの中間第3n+3フレームの
出力信頼度と、自身の入力信頼度計算部12が出力する
入力第3n+2フレームの入力信頼度とから、自身が処
理する入力第3n+2フレームの処理結果(以下、適
宜、出力第3n+2フレームという)の出力信頼度が計
算される。具体的には、いま、3n+2=tとおくと、
式(19)にしたがって、出力第tフレームの出力信頼
度αy(t)(中間第3n+2フレームの出力信頼度α
y(3n+2))が計算され、自身の重み計算部15、および
NR部52r1の出力信頼度計算部13に供給される。
【0161】さらに、NR部52r2の重み計算部15で
は、そこに入力される入力第3n+2フレームの入力信
頼度αx(3n+2)と、出力第3n+2フレームの出力信頼
度αy (3n+2)とから、重みw(3n+2)が求められ
る。即ち、NR部52r2の重み計算部15(NR部52
r1の重み計算部15も同様)では、現在の入力データx
(t)の入力信頼度αx(t)と、その入力データに対する
出力データのy(t)の出力信頼度αy(t)とから、式
(22)にしたがって、重みw(t)(この重みw
(t)は、NR部52f2で求められる重みw(t)と偶
然に一致する場合もあるが、基本的には異なる)が求め
られる。
【0162】また、NR部52r2の重み付け部21で
は、NR部52f3からの中間第3n+3フレームが、重
みw(t)と乗算され、演算器24に供給される。従っ
て、NR部52r2の演算器24では、3n+2=tとお
くと、式(20)にしたがって、入力第tフレームx
(t)の処理結果である出力第tフレームy(t)(出
力第3n+2フレームy(3n+2))が計算されて出
力される。
【0163】次に、NR部52r1の出力信頼度計算部1
3には、上述したように、NR部52r2の出力信頼度計
算部13が出力する、出力第3n+2フレームの出力信
頼度が供給されるようになされている。そして、NR部
52r1の出力信頼度計算部13では、その出力第3n+
2フレームの出力信頼度と、NR部52r1の入力信頼度
計算部12が出力する入力第3n+1フレームの入力信
頼度とから、自身が入力第3n+1フレームを処理する
ことにより得られる処理結果(以下、適宜、出力第3n
+1フレームという)の出力信頼度が計算され、即ち、
いま、3n+1=tとおくと、3n+2=t+1である
から、式(19)にしたがって、出力第tフレームの出
力信頼度αy(t)(出力第3n+1フレームの出力信頼度
αy(3n+1 ))が計算され、自身の重み計算部15に供給
される。
【0164】そして、NR部52r1の重み計算部15で
は、そこに入力される入力第3n+1フレームの入力信
頼度αx(3n+1)と、出力第3n+1フレームの出力信頼
度αy (3n+1)とから、式(22)にしたがって、重みw
(3n+1)(この重みw(3n+1)は、NR部52
f1で求められる重みw(3n+1)と偶然に一致する場
合もあるが、基本的には異なる)が求められる。
【0165】また、NR部52r1の重み付け部21に
は、NR部52r2の演算器24が出力する出力第3n+
2フレーム(入力第3n+2フレームの処理結果)が供
給されるようになされている。そして、NR部52r1
重み付け部21では、その出力第3n+2フレームが、
重みw(t)と乗算され、演算器24に供給されるよう
になされている。従って、NR部52r1の演算器24で
は、3n+1=tとおくと、式(20)にしたがって、
入力第tフレームx(t)の処理結果である出力第tフ
レームy(t)(出力第3n+1フレームy(3n+
1))が計算されて出力される。
【0166】従って、図17のNR処理回路では、上段
の3つのNR部52f1乃至52f1において、時系列に入
力される画像データが、時間的に順方向に順次処理され
ていくのに対し、下段の2つのNR部52r1および52
r2において、時系列に入力される画像データが、時間的
に逆方向に順次処理されていく。そして、NR部52r1
および52r2において用いられる出力信頼度は、画像デ
ータを、時間的に順方向に処理して得られる出力信頼度
から、いわばリカーシブ(recursive)に求められるも
のであり、従って、それまでの処理において得られた出
力データの信頼性の、いわば履歴が反映されている。そ
の結果、NR部52f1が出力する中間第3n+1フレー
ム、またはNR部52f2が出力する中間第3n+2フレ
ームよりは、NR部52r1が出力する出力第3n+1フ
レーム、またはNR部52r2が出力する出力第3n+2
フレームの方が、ノイズがより低減されることとなる。
【0167】なお、図7に示したNR処理回路では、時
系列の入力データの最初の部分については、入力信頼度
および出力信頼度を計算することができないため、出力
データとしては、例えば、入力信頼度および出力信頼度
を計算することができるようになるまで、それまでに入
力された入力データの単純な平均値を求めて出力するよ
うにしたが、図17に示したNR処理回路では、上述し
たように、リカーシブに処理が行われる結果、時系列の
入力データの最初の部分についても、入力信頼度および
出力信頼度に基づいて処理することが可能となり、その
結果、ノイズが効果的に低減された出力データを得るこ
とが可能となる。
【0168】次に、図18のフローチャートを参照し
て、図15のNR処理回路の処理について説明する。
【0169】まず最初に、ステップS21において、フ
レーム数をカウントするための第1の変数nが0に初期
化され、ステップS22に進み、フレーム数をカウント
するための第2の変数mが1に初期化される。そして、
ステップS23に進み、入力第Mn+mフレームが、入
力バッファ51からNR部52f#mに入力され、NR部
52f#mにおいて、その入力第Mn+mフレームが処理
される。ここで、Mは、NR処理回路を構成する上段の
NR部の数を表し、従って、図15の実施の形態では、
Mは3である。
【0170】その後、ステップS24に進み、第2の変
数mがMに等しいかどうかが判定され、等しくないと判
定された場合、ステップS25に進む。ステップS25
では、mが1だけインクリメントされ、ステップS23
に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0171】また、ステップS25において、第2の変
数mがMに等しいと判定された場合、ステップS26に
進み、NR部52f#Mが入力第Mn+Mフレームを処理
することにより得られる中間第Mn+Mフレームが出力
バッファ53に供給されて記憶される。
【0172】そして、ステップS27に進み、第2の変
数mが1だけデクリメントされ、ステップS28に進
む。ステップS28では、入力第Mn+mフレームが、
入力バッファ51からNR部52r#mに入力され、NR
部52f#mにおいて、その入力第Mn+mフレームが処
理され、ステップS29に進む。ステップS29では、
NR部52f#mが入力第Mn+mフレームを処理するこ
とにより得られる出力第Mn+mフレームが出力バッフ
ァ53に供給されて記憶され、ステップS30に進み、
第2の変数mが1に等しいかどうかが判定される。
【0173】ステップS30において、第2の変数mが
1に等しくないと判定された場合、ステップS27に戻
り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0174】また、ステップS30において、第2の変
数mが1に等しいと判定された場合、ステップS31に
進み、出力バッファ53に記憶されたデータが、時系列
に読み出される。即ち、図15の実施の形態において
は、中間第3n+3フレーム、出力第3n+2フレー
ム、出力第3n+1フレームの順番で、出力データが出
力バッファ53に記憶される。そこで、その3つのフレ
ームを時間的に正しい順番に並べ替えるために、ステッ
プS31では、出力バッファ53から、出力第3n+1
フレーム、出力第3n+2フレーム、中間第3n+3フ
レームの順番で、読み出しが行われる。
【0175】そして、ステップS32に進み、第1の変
数nが1だけインクリメントされ、次に処理すべきフレ
ーム、即ち、入力第Mn+1フレームが存在するかどう
かが判定される。ステップS32において、次に処理す
べきフレームがあると判定された場合、ステップS22
に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0176】また、ステップS32において、次に処理
すべきフレームがないと判定された場合、処理を終了す
る。
【0177】なお、本発明は、画像データの他、例え
ば、音声データからのノイズの除去などにも適用可能で
ある。
【0178】また、本実施の形態では、本発明につい
て、ノイズの除去という観点から説明を行ったが、入力
データが適応的に処理されることにより、出力データが
時間の経過とともに改善されるように、処理方式(ここ
では重み係数w(t))が、実時間で学習され、その学
習の結果得られた処理方式で処理が行われる結果、入力
データには、それ自身に適した処理が施されるという自
己適応処理の性質上、例えば、入力データの波形整形
(波形等化)などを行うことも可能である。
【0179】さらに、本実施の形態では、式(7)(お
よび式(20))において、出力データy(t−1)
(式(20)では、y(t+1))に対して重みw
(t)を乗算するとともに、入力データx(t)に対し
て重み1−w(t)を乗算して、出力データy(t)を
求めるようにしたが、出力データy(t−1)または入
力データx(t)のいずれか一方にのみ重みを乗算し
て、出力データy(t)を求めるようにすることも可能
である。
【0180】また、図15(図17)では、例えば、入
力第3n+1フレームに注目した場合に、NR部52f1
に、入力第3n+1フレームを入力する他、NR部52
r1にも、入力第3n+1フレームを入力するようにした
が、NR部52r1には、入力第3n+1フレームに替え
て、NR部52f1が入力第3n+1フレームを処理した
処理結果である中間第3n+1フレームを入力するよう
にすることが可能である。なお、本件発明者が行ったシ
ミュレーションによれば、NR部52r1に対して、入力
第3n+1フレームを入力した場合と、中間第3n+1
フレームを入力した場合とで、得られる出力第3n+1
フレームのS/Nにはほとんど差が見られなかった。
【0181】さらに、図15では、上段に3つのNR部
を、下段に2つのNR部をそれぞれ設けるようにした
が、上段および下段に設けるNR部の数は、これに限定
されるものではない。但し、上段には、2以上のNR部
が必要であり、また、下段には、上段のNR部の数をM
とすると、原則として、M−1個のNR部が必要であ
る。
【0182】また、図15では、下段に、上段のNR部
と同様に構成されるNR部を設けるようにしたが、下段
には、その他、例えば、単純な平均や移動平均によるノ
イズの低減を行うNR部を設けるようにすることも可能
である。
【0183】
【発明の効果】以上の如く、本発明のデータ処理装置お
よびデータ処理方法によれば、入力データ、およびその
入力データに対する出力データが評価され、その評価に
基づき、出力データが時間の経過とともに改善されるよ
うに、入力データを処理する処理方式が、実時間で学習
され、その処理方式にしたがって、入力データが適応的
に処理されて、出力データが出力される。そして、注目
入力データより時間的に先行する入力データである先行
入力データを、注目入力データに対する出力データであ
る注目出力データ、およびその注目出力データの評価に
基づいて処理することにより、先行入力データに対する
出力データである先行出力データが出力される。従っ
て、例えば、入力データに含まれるノイズを、効果的に
除去すること等が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自己適応処理回路の構成例を示すブロック図で
ある。
【図2】処理方式の改善について説明するための図であ
る。
【図3】処理方式の改善について説明するための図であ
る。
【図4】学習に用いる学習用入力信号を説明するための
図である。
【図5】NR処理回路を示すブロック図である。
【図6】図5のNR処理回路の処理対象となる入力デー
タと、その信頼度を示す図である。
【図7】図5のNR処理回路の構成例を示すブロック図
である。
【図8】図7の入力信頼度計算部12の構成例を示すブ
ロック図である。
【図9】図8の入力信頼度計算部12の処理を説明する
ための図である。
【図10】図7の出力信頼度計算部13の構成例を示す
ブロック図である。
【図11】図7のNR処理回路の処理を説明するための
図である。
【図12】図7のNR処理回路の処理を説明するための
フローチャートである。
【図13】入力信頼度の算出方法を説明するための図で
ある。
【図14】図7のNR処理回路のシミュレーション結果
を示す図である。
【図15】本発明を適用したNR処理回路の一実施の形
態の構成例を示すブロック図である。
【図16】図15のNR部52f1乃至52f3、並びにN
R部52r1および52r2それぞれの構成例を示すブロッ
ク図である。
【図17】図15のNR部52f1乃至52f3、並びにN
R部52r1および52r2の接続関係を説明するための図
である。
【図18】図15のNR処理回路の動作を説明するため
のフローチャートである。
【符号の説明】
1 実時間学習部, 2 信号処理部, 111乃至1
4 ラッチ回路, 12 入力信頼度計算部, 13
出力信頼度計算部, 14 ラッチ回路, 15 重
み計算部, 21 重み付け部, 22 演算器, 2
3 重み付け部,24 演算器, 25 ラッチ回路,
31 平均値計算回路, 32 分散計算回路, 3
3 逆数計算回路, 41 演算器, 51 入力バッ
ファ,52f1乃至52f3,52r1,52r2 NR部,
53 出力バッファ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 直樹 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5C021 PA36 PA42 PA58 PA66 PA67 PA76 PA78 RA07 RB07 RC03 RC06 SA21 YA01 5K029 AA02 HH13 HH16 KK28 LL14 LL16 5K052 AA01 BB15 DD23 EE38 FF02 GG11 GG15 GG19 GG20 GG42

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 時系列の入力データを処理し、その処理
    結果としての出力データを出力するデータ処理装置であ
    って、 前記入力データ、およびその入力データに対する出力デ
    ータを評価し、その評価に基づき、前記出力データが時
    間の経過とともに改善されるように、前記入力データを
    処理する処理方式を、実時間で学習する第1の実時間学
    習手段と、 前記第1の実時間学習手段が学習した前記処理方式にし
    たがって、前記入力データを適応的に処理し、前記出力
    データを出力する第1のデータ処理手段とを有する第1
    の処理手段と、 前記第1の処理手段が処理した入力データである注目入
    力データより時間的に先行する入力データである先行入
    力データを、前記注目入力データに対する出力データで
    ある注目出力データ、およびその注目出力データの評価
    に基づいて処理することにより、前記先行入力データに
    対する出力データである先行出力データを出力する第2
    の処理手段とを備えることを特徴とするデータ処理装
    置。
  2. 【請求項2】 前記入力データは、時系列のデータであ
    り、 前記第1の処理手段は、時系列の前記入力データを、所
    定サンプル数だけ記憶する入力データ記憶手段をさらに
    有することを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第1の実時間学習手段は、前記入力
    データ記憶手段に記憶された前記入力データを用いて、
    その分散を演算し、前記分散に基づいて、現在の前記入
    力データを評価することを特徴とする請求項2に記載の
    データ処理装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の実時間学習手段は、前記入力
    データ記憶手段に記憶された前記入力データを用いて、
    その平均値を演算し、前記入力データの前記平均値に対
    する誤差を求めて、その誤差に基づいて、現在の前記入
    力データを評価することを特徴とする請求項2に記載の
    データ処理装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の実時間学習手段は、前記入力
    データ記憶手段に記憶された前記入力データを用いて、
    その分散を演算するとともに、前記入力データ記憶手段
    に記憶された前記入力データを用いて、その平均値を演
    算して、前記入力データの前記平均値に対する誤差を求
    め、前記分散および誤差に基づいて、現在の前記入力デ
    ータを評価することを特徴とする請求項2に記載のデー
    タ処理装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の実時間学習手段は、前記入力
    データの評価と、前記出力データの評価とを加算し、そ
    の加算値に基づいて、現在の前記出力データを評価する
    ことを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。
  7. 【請求項7】 前記第1のデータ処理手段は、前記出力
    データと、現在の前記入力データとを加算することによ
    り、その入力データに対する出力データを求める演算手
    段を有することを特徴とする請求項1に記載のデータ処
    理装置。
  8. 【請求項8】 前記第1の実時間学習手段は、前記入力
    データの評価と、前記出力データの評価とに基づいて、
    所定の重み係数を学習し、 前記演算手段は、前記重み係数を用いて、現在の前記入
    力データに対する出力データを求めることを特徴とする
    請求項7に記載のデータ処理装置。
  9. 【請求項9】 前記第2の処理手段は、 前記先行入力データを評価するとともに、前記注目出力
    データの評価に基づいて、前記先行出力データを評価
    し、その評価に基づき、前記先行出力データが時間の経
    過とともに改善されるように、前記先行入力データを処
    理する処理方式を、実時間で学習する第2の実時間学習
    手段と、 前記第2の実時間学習手段が学習した前記処理方式にし
    たがって、前記先行入力データを適応的に処理し、前記
    先行出力データを出力する第2のデータ処理手段とを有
    することを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装
    置。
  10. 【請求項10】 時系列の入力データを処理し、その処
    理結果としての出力データを出力するデータ処理方法で
    あって、 前記入力データ、およびその入力データに対する出力デ
    ータを評価し、その評価に基づき、前記出力データが時
    間の経過とともに改善されるように、前記入力データを
    処理する処理方式を、実時間で学習する実時間学習ステ
    ップと、 前記実時間学習ステップにおいて学習された前記処理方
    式にしたがって、前記入力データを適応的に処理し、前
    記出力データを出力するデータ処理ステップとを有する
    第1の処理ステップと、 前記第1の処理ステップにおいて処理された入力データ
    である注目入力データより時間的に先行する入力データ
    である先行入力データを、前記注目入力データに対する
    出力データである注目出力データ、およびその注目出力
    データの評価に基づいて処理することにより、前記先行
    入力データに対する出力データである先行出力データを
    出力する第2の処理ステップとを備えることを特徴とす
    るデータ処理方法。
JP31710098A 1998-11-09 1998-11-09 ノイズ低減装置、ノイズ低減方法、および記録媒体 Expired - Fee Related JP4258045B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31710098A JP4258045B2 (ja) 1998-11-09 1998-11-09 ノイズ低減装置、ノイズ低減方法、および記録媒体
US09/434,666 US6564180B1 (en) 1998-11-09 1999-11-05 Data processing apparatus and data processing method
EP99308839A EP1001373B1 (en) 1998-11-09 1999-11-05 Data processing apparatus and data processing methods
DE69923747T DE69923747T2 (de) 1998-11-09 1999-11-05 Datenverarbeitungsanlage und -verfahren
KR1019990049195A KR100706557B1 (ko) 1998-11-09 1999-11-08 데이터 처리 장치 및 데이터 처리 방법

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31710098A JP4258045B2 (ja) 1998-11-09 1998-11-09 ノイズ低減装置、ノイズ低減方法、および記録媒体

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2000151723A true JP2000151723A (ja) 2000-05-30
JP2000151723A5 JP2000151723A5 (ja) 2005-11-17
JP4258045B2 JP4258045B2 (ja) 2009-04-30

Family

ID=18084448

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31710098A Expired - Fee Related JP4258045B2 (ja) 1998-11-09 1998-11-09 ノイズ低減装置、ノイズ低減方法、および記録媒体

Country Status (5)

Country Link
US (1) US6564180B1 (ja)
EP (1) EP1001373B1 (ja)
JP (1) JP4258045B2 (ja)
KR (1) KR100706557B1 (ja)
DE (1) DE69923747T2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4517409B2 (ja) * 1998-11-09 2010-08-04 ソニー株式会社 データ処理装置およびデータ処理方法
JP4344964B2 (ja) * 1999-06-01 2009-10-14 ソニー株式会社 画像処理装置および画像処理方法
JP4707083B2 (ja) 2001-02-21 2011-06-22 ソニー株式会社 信号処理装置
EP1887514B1 (en) * 2002-02-21 2009-07-01 Sony Corporation Signal processing device

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4276620A (en) * 1978-10-27 1981-06-30 Geosource Inc. Method and apparatus for obtaining a composite field response _to a variable source array using weighting coefficients
US4761819A (en) 1987-02-27 1988-08-02 Picker International, Inc. Adaptive noise reduction filter for reconstructed images
US4887306A (en) 1987-11-04 1989-12-12 Advanced Technology Laboratories, Inc. Adaptive temporal filter for ultrasound imaging system
JPH0580626A (ja) * 1991-03-12 1993-04-02 Canon Inc 情報処理装置
US5263120A (en) * 1991-04-29 1993-11-16 Bickel Michael A Adaptive fast fuzzy clustering system
US5402520A (en) * 1992-03-06 1995-03-28 Schnitta; Bonnie S. Neural network method and apparatus for retrieving signals embedded in noise and analyzing the retrieved signals
JPH08123486A (ja) * 1994-10-28 1996-05-17 Nippondenso Co Ltd 時系列信号フィルタ及びその学習方法
JPH08123485A (ja) * 1994-10-28 1996-05-17 Sony Corp 雑音除去装置
JPH0997319A (ja) * 1995-09-28 1997-04-08 Fujitsu Ltd 色空間画像を補正する画像処理装置および方法
US5812993A (en) 1996-03-07 1998-09-22 Technion Research And Development Foundation Ltd. Digital hardware architecture for realizing neural network
FR2751825A1 (fr) * 1996-07-24 1998-01-30 Philips Electronics Nv Procede de filtrage temporel du bruit dans une image d'une sequence d'images numerisees et dispositif mettant en oeuvre ce procede
US6157403A (en) * 1996-08-05 2000-12-05 Kabushiki Kaisha Toshiba Apparatus for detecting position of object capable of simultaneously detecting plural objects and detection method therefor
JPH1155132A (ja) 1997-07-30 1999-02-26 Nec Corp 無線機及び無線通信方法
US5963447A (en) * 1997-08-22 1999-10-05 Hynomics Corporation Multiple-agent hybrid control architecture for intelligent real-time control of distributed nonlinear processes

Also Published As

Publication number Publication date
JP4258045B2 (ja) 2009-04-30
DE69923747D1 (de) 2005-03-24
KR100706557B1 (ko) 2007-04-13
KR20000047605A (ko) 2000-07-25
EP1001373A1 (en) 2000-05-17
US6564180B1 (en) 2003-05-13
EP1001373B1 (en) 2005-02-16
DE69923747T2 (de) 2006-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20050280739A1 (en) Motion adaptive noise reduction apparatus and method for video signals
JP2000050109A (ja) ノイズを除去するための非線形イメ―ジフィルタ
JP2000341559A (ja) 画像処理装置および画像処理方法、並びにノイズ量推定装置およびノイズ量推定方法
JPH1051661A (ja) 低域フィルタリングとヒストグラム等化を用いた画質改善方法及びその回路
JP2001186379A (ja) ビデオエンコーダにおけるピクチャシーケンスの予備処理期間中におけるノイズを減少させるための空間的・時間的フィルタ方法
KR100206319B1 (ko) 비디오 신호의 로컬 콘트라스트 개선을 위한 방법및장치
JP4517409B2 (ja) データ処理装置およびデータ処理方法
US5949916A (en) Modified automatic regressive filter and filtering method therefor
JP4407015B2 (ja) ノイズ除去装置およびノイズ除去方法
JP2002033942A (ja) 画像信号の雑音抑制方法及びこの雑音抑制方法を用いた画像信号処理装置
JP2000151723A (ja) データ処理装置およびデータ処理方法
US20090285410A1 (en) Restoring audio signals
JP4147647B2 (ja) データ処理装置およびデータ処理方法、並びに記録媒体
JPH06319129A (ja) 時空間画像フィルタ
JP4225039B2 (ja) データ処理装置および方法、記録媒体、並びにプログラム
JPH10257106A (ja) 信号検出器
JPH05300409A (ja) ノイズ低減装置
KR100246412B1 (ko) 적응적 3차원 미디언 필터와 그의 잡음 제거 방법
KR100195124B1 (ko) 저역 필터링된 신호의 양자화된 평균-분리 히스토그램 등화를 이용한 화질 개선방법 및 그 회로
KR100243299B1 (ko) 영상의 재귀적 히스토그램 등화 방법 및 장치
KR100317674B1 (ko) 순환 노이즈 제거 시스템
JP2966141B2 (ja) エッジ特徴抽出装置及び画像復元装置
JPH05300407A (ja) ノイズ低減装置
Ng et al. Adaptive multichannel filter for image processing
JPH05300408A (ja) ノイズ低減装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050930

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050930

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070803

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080303

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080502

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090113

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090126

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130220

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130220

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140220

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees