JP2000148161A - 自動音質音量制御方法と装置 - Google Patents

自動音質音量制御方法と装置

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JP2000148161A
JP2000148161A JP10323316A JP32331698A JP2000148161A JP 2000148161 A JP2000148161 A JP 2000148161A JP 10323316 A JP10323316 A JP 10323316A JP 32331698 A JP32331698 A JP 32331698A JP 2000148161 A JP2000148161 A JP 2000148161A
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JP
Japan
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signal
sub
source signal
sensor
noise
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JP10323316A
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English (en)
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Kazuhiro Nakamura
一啓 中村
Atsunobu Murase
敦信 村瀬
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Fittings On The Vehicle Exterior For Carrying Loads, And Devices For Holding Or Mounting Articles (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周囲騒音に応じて音源信号の周波数特性や音
量を制御する自動音質音量制御装置において、ハードウ
ェア規模を小さくする。 【解決手段】 センサ101およびソース信号入力端子
102に入力される信号をサブバンド分割手段103、
104により複数のサブバンド信号に分割し、制御量算
出手段105により、周囲騒音によるソース信号のマス
キング量を算出し、周波数特性制御手段111および音
量制御手段113の制御量を設定する。サブバンド信号
は、周波数特性制御手段111によって各サブバンドの
レベルが変更され、サブバンド合成手段112によって
合成され、音量制御手段113によって音量を制御さ
れ、スピーカ114によって空間に放射される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車室内やリスニン
グルーム、公共空間などの音場において、再生しようと
する音源信号に加え、不必要な騒音がある場合、その騒
音信号に応じて音源信号の周波数特性および音量を制御
する等に利用する自動音質音量制御方法と装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の制御装置としては、特開
平10−178695に開示されているようなものがあ
った。図8は従来の自動音質音量制御装置の構成例を示
している。図8において、801はマイクなどの周囲騒
音を検出するセンサ、802は音楽や音声などのソース
信号入力端子、803はセンサ信号の周波数分析を行う
センサ信号周波数分析手段、804はソース信号の周波
数分析を行うソース信号周波数分析手段、805はセン
サ信号分析結果およびソース信号分析結果から騒音信号
を算出する騒音信号算出手段、806はソース信号の周
囲騒音によるマスキング量を算出するマスキング量算出
手段、807は算出したマスキング量から周波数特性制
御量および音量制御量を設定する補償量設定手段、80
8はイコライザなどのソース信号の周波数特性を制御す
る周波数特性制御手段、809はボリュームなどのソー
ス信号の音量を制御する音量制御手段、810はソース
信号を空間に放射するスピーカである。
【0003】次に上記従来例の動作について説明する。
図8において、ソース信号入力端子802に入力された
音楽や音声などのソース信号は、イコライザなどの周波
数特性制御手段808によって周波数特性が変更され、
ボリュームなどの音量制御手段809によって音量が調
整され、スピーカ810によって空間に放射される。ソ
ース信号入力端子802に入力された信号はまた、ソー
ス信号周波数分析手段804に入力され、1つ以上の周
波数バンドのソース信号レベルが一定の時間間隔ごと分
析され、騒音信号算出手段805およびマスキング量算
出手段806への一方の入力となる。
【0004】センサ801は、例えばマイクロホンであ
り、スピーカ810の設置してある空間において、スピ
ーカ810によって出力された音を受聴する場所の近
傍、または受聴場所における周囲騒音と相関の高い騒音
が検出できる場所に設置されるる。センサ801は電話
機などにおける送話マイクでも良い。またセンサ801
は、周囲騒音と相関の高い信号が検出できる加速度セン
サなどのマイク以外のセンサでも良い。センサ801に
よって検出された信号は、センサ信号周波数分析手段8
03によって1つ以上の周波数バンドの信号レベルが一
定の時間間隔ごと分析され、騒音信号算出手段805の
もう一方の入力となる。センサ801によって検出され
た信号には、周囲騒音信号以外にも、スピーカ810に
よって出力されたソース信号も含まれる。そのため、騒
音信号算出手段805は、ソース信号周波数分析手段8
04によって分析されたソース信号に、センサ位置にお
けるソース信号特性を補正する重み付けをした後、セン
サ信号周波数分析手段803によって分析された信号か
らソース信号を各周波数バンドごと減算することによっ
て騒音信号のみを算出する。ソース信号の重み付けは、
スピーカ810からセンサ801までの伝達関数を考慮
するとともに、現在の制御状態、即ち周波数特性制御手
段808および音量制御手段809の制御量も考慮し
て、行う。
【0005】マスキング量算出手段806は、ソース信
号周波数分析手段804の出力信号である各周波数バン
ドごとのソース信号レベルと、騒音信号算出手段805
の出力信号である各周波数バンドごとの騒音信号レベル
を用いて、ソース信号が騒音信号によってマスキングさ
れる量を一定時間間隔ごと算出する。ソース信号レベル
をS、騒音信号レベルをNとすると、マスキング量M
は、下記(式1)で表すことができる。 M[dB]=a(S−N)2+b(S−N)+c ・・・(式1) ただし、a、b、cは適当な定数である。
【0006】マスキングとは、ある音が他の音によって
聴こえにくくなる現象のことであり、マスキング量とは
そのようにして聴こえにくくなった音を、もとの音の大
きさで聴こえるようにするのに必要なゲイン量である。
したがって、各周波数バンドごと、このマスキング量算
出手段806によって算出されたマスキング量分だけソ
ース信号のゲインを上げれば、騒音が無いときと同じ音
の大きさ、音質で再生することができる。
【0007】ソース信号周波数分析手段804や騒音信
号算出手段805によって一定時間間隔ごと分析された
信号は、時間的な変動が大きい。したがって、マスキン
グ量算出手段806によって算出されたマスキング量も
時間的に大きく変動する。その量をそのまま、周波数特
性制御手段808や音量制御手段809の制御量とする
と、短時間内の変動量が大きすぎて聴感上不自然になっ
てしまう。そこで、補償量設定手段807は、マスキン
グ量算出手段806の出力信号の積分や平均やLPF
(Low Pass Filter )を用いたり、その他の方法によっ
て周波数特性制御手段808や音量制御手段809の制
御量が滑らかに更新されるようにし、聴感上自然にソー
ス信号が変更されるようにする。
【0008】このように、上記従来の自動音質音量制御
装置でも、ソース信号の周波数特性および音量を、検出
したソース信号の特性および周囲騒音の特性により変更
することで、周囲騒音が存在しても、また周囲騒音の特
性が変化しても、周囲騒音がないときと同じ音の大き
さ、音質で聴こえるように再生することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の自動音質音量制御装置では、全周波数バンドにおけ
るソース信号およびセンサ信号の周波数分析を行うため
に、演算量が多く、ハードウェア規模が大きくなってし
まうという問題があった。
【0010】本発明は、このような従来の問題を解決す
るものであり、演算量が少なく、ハードウェア規模の小
さな優れた自動音質音量制御方法と装置を提供すること
を目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、サブバンド分割手段とサブバンド合成手
段を設け、騒音信号およびソース信号の分析、制御量の
算出やソース信号の制御をサブバンドに分割した後に行
うようにしたものである。したがって、本発明によれ
ば、サブバンド分割および合成をポリフェーズフィルタ
バンクを用いて高速に算出することができ、また、サブ
バンドに分割した後の低いサンプリング周波数で騒音信
号やソース信号の分析、制御量の算出およびソース信号
の制御を行うため、演算量が少なく、ハードウェア規模
の小さい自動音質音量制御方法と装置を得ることができ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、騒音信号およびソース信号を複数の周波数バンドに
分割し、サンプリング周波数を下げてから周波数分析お
よび制御量算出処理を行うことを特徴とする自動音質音
量制御方法であり、演算量が少なく、ハードウェア規模
を小さくできるという効果を有する。
【0013】本発明の請求項2に記載の発明は、周囲騒
音を検出するセンサと、前記センサにより検出された騒
音信号を1つ以上の周波数バンドに分割するサブバンド
分割手段と、周囲騒音によって聴こえにくくなったソー
ス信号を聴こえやすくするための周波数特性と音量のう
ちの少なくとも1つの制御量を算出する制御量算出手段
と、前記算出された制御量を基にソース信号の周波数特
性およびまたは音量を制御する少なくと1つの制御手段
とを備え、前記サブバンドに分割された騒音信号と入力
されたソース信号から前記制御量を算出することを特徴
とする自動音質音量制御装置であり、サブバンドに分割
された騒音信号と入力されたソース信号から制御量を算
出するために、騒音信号の周波数分析を高速に演算する
ことができ、ハードウェア規模を小さくできるという効
果を有する。
【0014】本発明の請求項3に記載の発明は、周囲騒
音を検出するセンサと、ソース信号を1つ以上の周波数
バンドに分割するサブバンド分割手段と、周囲騒音によ
って聴こえにくくなったソース信号を聴こえやすくする
ための周波数特性と音量のうちの少なくとも1つの制御
量を算出する制御量算出手段と、前記算出された制御量
を基にソース信号の周波数特性およびまたは音量を制御
する少なくとも1つの制御手段とを備え、前記センサに
より検出された騒音信号とサブバンドに分割されたソー
ス信号から前記制御量を算出することを特徴とする自動
音質音量制御装置であり、センサにより検出された騒音
信号とサブバンドに分割されたソース信号から制御量を
算出するために、ソース信号の周波数分析を高速に演算
することができ、ハードウェア規模を小さくできるとい
う効果を有する。
【0015】本発明の請求項4に記載の発明は、センサ
により検出された騒音信号を1つ以上の周波数バンドに
分割するサブバンド分割手段を備え、サブバンドに分割
された騒音信号およびソース信号から前記制御量を算出
することを特徴とする請求項3記載の自動音質音量制御
装置であり、サブバンドに分割された騒音信号およびソ
ース信号から制御量を算出するために、騒音信号および
ソース信号の周波数分析を高速に演算することができ、
ハードウェア規模を小さくできるという効果を有する。
【0016】本発明の請求項5に記載の発明は、周囲騒
音を検出するセンサと、周囲騒音によって聴こえにくく
なったソース信号を聴こえやすくするための周波数特性
と音量のうちの少なくとも1つの制御量を算出する制御
量算出手段と、ソース信号を1つ以上の周波数バンドに
分割するサブバンド分割手段と、前記サブバンドに分割
されたソース信号を合成するサブバンド合成手段と、前
記算出された制御量をもとにソース信号の周波数特性お
よびまたは音量を制御する少なくとも1つの制御手段と
を備え、前記センサにより検出された騒音信号とサブバ
ンドに分割されたソース信号から前記制御量を算出し、
前記サブバンドに分割されたソース信号を用いて周波数
特性およびまたは音量を制御することを特徴とする自動
音質音量制御装置であり、センサにより検出された騒音
信号とサブバンドに分割されたソース信号から制御量を
算出し、サブバンドに分割されたソース信号を用いて周
波数特性または音量を制御するために、ソース信号の周
波数分析および制御を高速に演算することができ、ハー
ドウェア規模を小さくできるという効果を有する。
【0017】本発明の請求項6に記載の発明は、センサ
により検出された騒音信号を1つ以上の周波数バンドに
分割するサブバンド分割手段を備え、前記サブバンドに
分割された騒音信号およびソース信号から前記制御量を
算出することを特徴とする請求項5記載の自動音質音量
制御装置であり、サブバンドに分割された騒音信号およ
びソース信号から制御量を算出するために、騒音信号と
ソース信号の周波数分析、およびソース信号の制御を高
速に演算することができ、ハードウェア規模を小さくで
きるという効果を有する。
【0018】本発明の請求項7に記載の発明は、騒音信
号を1つ以上の周波数バンドに分割するサブバンド分割
手段の代わりに、1つ以上の帯域通過フィルタと1つ以
上のダウンサンプリング手段とを備えたことを特徴とす
る請求項2、請求項4または請求項6記載の自動音質音
量制御装置であり、騒音信号とソース信号の周波数分
析、およびソース信号の制御を高速に演算することがで
き、ハードウェア規模を小さくできるという効果を有す
る。
【0019】本発明の請求項8に記載の発明は、ソース
信号を1つ以上の周波数バンドに分割するサブバンド分
割手段の代わりに、1つ以上の帯域通過フィルタと1つ
以上のダウンサンプリング手段とを備えたことを特徴と
する請求項3、請求項4または請求項5記載の自動音質
音量制御装置であり、騒音信号やソース信号の周波数分
析を高速に演算することができ、ハードウェア規模を小
さくできるという効果を有する。
【0020】本発明の請求項9に記載の発明は、周囲騒
音を検出するセンサと、周囲騒音によって聴こえにくく
なったソース信号を聴こえやすくするための周波数特性
と音量のうちの少なくとも1つの制御量を算出する制御
量算出手段と、前記算出された制御量を基にソース信号
の周波数特性およびまたは音量を制御する少なくとも1
つの制御手段と、サブバンド符号化または信号の振幅周
波数特性に関係の深い情報を符号化する符号化手段と、
符号化されたソース信号のビットストリームを復号する
復号手段とを備え、前記センサによって検出された騒音
信号と前記ビットストリーム中に含まれるソースの各サ
ブバンドのレベルまたは振幅情報から前記制御量を算出
することを特徴とする自動音質音量制御装置であり、セ
ンサによって検出された騒音信号とビットストリーム中
に含まれるソースの各サブバンドのレベルまたは振幅情
報から制御量を算出するために、ソース信号のサブバン
ド分析などの周波数分析が必要なく、ハードウェア規模
を小さくできるという効果を有する。
【0021】本発明の請求項10に記載の発明は、周囲
騒音を検出するセンサと、周囲騒音によって聴こえにく
くなったソース信号を聴こえやすくするための周波数特
性と音量のうちの少なくとも1つの制御量を算出する制
御量算出手段と、前記算出された制御量を基にソース信
号の周波数特性およびまたは音量を制御する少なくとも
1つの制御手段と、サブバンド符号化または信号の振幅
周波数特性に関係の深い情報を符号化する符号化手段
と、符号化されたソース信号のビットストリームを復号
する復号手段とを備え、前記センサによって検出された
騒音信号と前記復号手段によって復号されたサブバンド
信号から前記制御量を算出することを特徴とする自動音
質音量制御装置であり、センサによって検出された騒音
信号と復号器によって復号されたサブバンド信号から制
御量を算出するために、ソース信号のサブバンド分析が
必要なく、ハードウェア規模を小さくできるという効果
を有する。
【0022】本発明の請求項11に記載の発明は、周囲
騒音を検出するセンサと、周囲騒音によって聴こえにく
くなったソース信号を聴こえやすくするための周波数特
性と音量のうちの少なくとも1つの制御量を算出する制
御量算出手段と、サブバンド符号化または信号の振幅周
波数特性に関係の深い情報を符号化する符号化手段と、
符号化されたソース信号のビットストリームを復号する
復号手段とを備え、前記センサによって検出された騒音
信号と前記ビットストリーム中に含まれるソースの各サ
ブバンドのレベルまたは振幅情報から前記制御量を算出
し、前記各サブバンドのレベルまたは振幅情報を変更す
ることでソース信号の周波数特性およびまたは音量を制
御することを特徴とする自動音質音量制御装置であり、
センサによって検出された騒音信号とビットストリーム
中に含まれるソースの各サブバンドのレベルまたは振幅
情報から制御量を算出し、各サブバンドのレベルまたは
振幅情報を変更することでソース信号の周波数特性およ
びまたは音量を制御するために、ソース信号の周波数分
析および制御を高速に演算することができ、ハードウェ
ア規模を小さくできるという効果を有する。
【0023】本発明の請求項12に記載の発明は、セン
サにより検出された騒音信号を1つ以上の周波数バンド
に分割するサブバンド分割手段を備え、前記サブバンド
に分割された騒音信号を用いて前記制御量を算出するこ
とを特徴とする請求項9、請求項10または請求項11
記載の自動音質音量制御装置であり、サブバンドに分割
された騒音信号を用いて制御量を算出するために、騒音
信号およびソース信号の周波数分析やソース信号の制御
を高速に演算することができ、ハードウェア規模を小さ
くできるという効果を有する。
【0024】本発明の請求項13に記載の発明は、騒音
信号を1つ以上の周波数バンドに分割するサブバンド分
割手段に変えて、1つ以上のBPFと1つ以上のダウン
サンプリング手段とを備えたことを特徴とする請求項1
2記載の自動音質音量制御装置であり、騒音信号および
ソース信号の周波数分析やソース信号の制御を高速に演
算することができ、ハードウェア規模を小さくできると
いう効果を有する。
【0025】本発明の請求項14に記載の発明は、請求
項8から請求項12記載の自動音質音量制御装置におい
て、上記復号器が、入力されたビットストリームを各情
報量に分解するフレーム分解処理手段と、各情報量を復
号する逆量子化復号処理手段と、サブバンド信号を合成
するサブバンド合成手段とからなるものであり、騒音信
号の分析、ソース信号の分析やソース信号の制御を高速
に演算することができ、ハードウェア規模を小さくでき
るという効果を有する。
【0026】本発明の請求項15に記載の発明は、復号
手段が、入力されたビットストリームを各情報量に分解
するフレーム分解処理手段と、各情報量を復号する逆量
子化復号処理手段と、サブバンド信号を合成するサブバ
ンド合成手段とからなる請求項9から請求項13のいず
れかに記載の自動音質音量制御装置であり、騒音信号の
分析、ソース信号の分析やソース信号の制御を高速に演
算することができ、ハードウェア規模を小さくできると
いう効果を有する。
【0027】本発明の請求項16に記載の発明は、制御
量算出手段が、センサにより検出された信号を分析する
センサ信号分析手段と、ソース信号を分析するソース信
号分析手段と、センサ信号分析結果からソース信号分析
結果分を減算して騒音信号を算出する騒音信号算出手段
と、騒音信号とセンサ信号を用いて騒音によるソースの
マスキング量を算出するマスキング量算出手段と、算出
されたマスキング量から滑らかに周波数特性およびまた
は音量制御量を更新するための制御量を設定する補償量
設定手段とからなる請求項2から請求項14のいずれか
に記載の自動音質音量制御装置であり、騒音信号および
ソース信号の周波数分析やソース信号の制御を高速に演
算することができ、ハードウェア規模を小さくできると
いう効果を有する。
【0028】本発明の請求項17に記載の発明は、請求
項2から請求項16のいずれかに記載の自動音質音量制
御装置を含む音響装置であり、騒音信号およびソース信
号の周波数分析やソース信号の制御を高速に演算するこ
とができ、ハードウェア規模を小さくできるという効果
を有する。
【0029】本発明の請求項18に記載の発明は、請求
項2から請求項16のいずれかに記載の自動音質音量制
御装置を含む通信端末装置であり、騒音信号およびソー
ス信号の周波数分析やソース信号の制御を高速に演算す
ることができ、ハードウェア規模を小さくできるという
効果を有する。
【0030】本発明の請求項19に記載の発明は、請求
項2から請求項16記載の自動音質音量制御装置を含む
情報端末装置であり、騒音信号およびソース信号の周波
数分析やソース信号の制御を高速に演算することがで
き、ハードウェア規模を小さくできるという効果を有す
る。
【0031】本発明の請求項20に記載の発明は、請求
項2から請求項16記載の自動音質音量制御装置におけ
るセンサ以外の処理手段をソフトウエアで実現した自動
音質音量制御装置であり、騒音信号およびソース信号の
分析やソース信号の制御を高速に演算することができる
という効果を有する。
【0032】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図7を用いて説明する。 (実施の形態1)図1は本発明の第1の実施の形態の構
成を示すブロック図であり、101はマイクや加速度セ
ンサなど周囲騒音や周囲騒音と相関の高い信号を検出す
るセンサ、102は音楽や音声などのソース信号入力端
子、103はセンサ入力信号を複数のサブバンド信号に
分割するサブバンド分割手段、104はソース信号を複
数のサブバンド信号に分割するサブバンド分割手段、1
05はセンサ入力信号とソース信号からソース信号の制
御量を算出する制御量算出手段、106はサブバンドに
分割されたセンサ信号の分析を行うセンサ信号分析手
段、107はサブバンドに分割されたソース信号の分析
を行うソース信号分析手段、108はセンサ信号分析結
果およびソース信号分析結果から騒音信号を算出する騒
音信号算出手段、109はソース信号の周囲騒音による
マスキング量を算出するマスキング量算出手段、110
は算出されたマスキング量からソース信号の周波数特性
制御量および音量制御量を算出、設定する補償量設定手
段、111はソース信号の周波数特性を制御する周波数
特性制御手段、112は複数のサブバンドに分割された
ソース信号を合成するサブバンド合成手段、113はソ
ース信号の音量を制御する音量制御手段、114はソー
ス信号を空間に放射するスピーカである。
【0033】次に上記第1の実施の形態の動作について
説明する。図1において、ソース信号入力端子102に
入力された音楽や音声などのソース信号は、サブバンド
分割手段104によって、複数のサブバンド信号に分割
される。サブバンドに分割されたソース信号は、各サブ
バンドごとのイコライザやボリュームなどの周波数特性
制御手段111によって各サブバンドごと周波数特性や
音量が変更され、サブバンド合成手段112によって合
成される。合成されたソース信号は、ボリュームなどの
音量制御手段113によって全体の音量が調整され、ス
ピーカ114によって空間に放射され、受聴者に到達す
る。サブバンド分割手段104によって複数のサブバン
ドに分割されたソース信号はまた、ソース信号分析手段
107に入力され、各サブバンドにおけるレベルまたは
オールパスレベルが一定時間間隔ごと算出され、騒音信
号算出手段108およびマスキング量算出手段109の
一方の入力となる。
【0034】マイクロホンなどの周囲騒音を検出するセ
ンサ101は、スピーカ114によって出力された音を
受聴する場所の近傍、または受聴場所における周囲騒音
と相関の高い騒音が検出できる場所に設置される。セン
サ101は電話機などの通信端末またはTV会議システ
ムなどにおける送話マイクや、車や電車など移動体室内
騒音と相関の高い速度センサや加速度センサなどでも良
い。センサ101に入力された信号は、サブバンド分割
手段103によって複数のサブバンド信号に分割され、
センサ信号分析手段106によって各サブバンドにおけ
る信号レベルまたはオールパスレベルが一定時間間隔ご
と算出され、騒音信号算出手段108のもう一方の入力
となる。騒音信号算出手段108による騒音信号の算出
方法、マスキング量算出手段109によるマスキング量
算出方法、補償量設定手段110による補償量設定方法
は、前記従来例と同様である。
【0035】サブバンド分割手段103、104および
サブバンド合成手段112では、ポリフェーズフィルタ
バンクを用いることで、DFT(Discrete Fourie Tran
sform )やDCT(Discrete Cosine Transform )など
を利用した高速演算手法によって、高速にサブバンド分
析、合成処理を行うことができる。また、サブバンドに
分割された信号は、入力信号のサンプリング周波数より
も低いサンプリング周波数になっているため、制御量算
出手段105および周波数特性制御手段111の処理に
かけることのできる時間が長くなり、1サンプルデータ
当たりの演算量は少なくてすむ。
【0036】以上のように、上記第1の実施の形態によ
れば、騒音信号およびソース信号を高速算法を利用した
サブバンド分割処理によりサブバンド信号に分割してか
ら、分析、制御量算出および制御処理を行うため、演算
量を削減でき、ハードウェア規模を小さくすることがで
きるという効果を有する。
【0037】(実施の形態2)図2は本発明の第2の実
施の形態の構成を示すブロック図であり、201はマイ
クや加速度センサなど周囲騒音や周囲騒音と相関の高い
信号を検出するセンサ、202は音楽や音声などのソー
ス信号入力端子、203はセンサ入力信号を複数の周波
数バンド信号に分割する帯域通過フィルタ(以下、BP
Fという)、204はソース信号を複数の周波数バンド
信号に分割するBPF、205は複数の周波数バンドに
分割されたセンサ信号のサンプリング周波数を下げるダ
ウンサンプリング手段、206は複数の周波数バンドに
分割されたソース信号のサンプリング周波数を下げるダ
ウンサンプリング手段、207はセンサ入力信号とソー
ス信号からソース信号の制御量を算出する制御量算出手
段、208は複数の周波数バンドに分割されたセンサ信
号の分析を行うセンサ信号分析手段、209は複数の周
波数バンドに分割されたソース信号の分析を行うソース
信号分析手段、210はセンサ信号分析結果およびソー
ス信号分析結果から騒音信号を算出する騒音信号算出手
段、211はソース信号の周囲騒音によるマスキング量
を算出するマスキング量算出手段、212は算出された
マスキング量からソース信号の周波数特性制御量および
音量制御量を算出、設定する補償量設定手段、213は
ソース信号の周波数特性を制御する周波数特性制御手
段、214はソース信号の音量を制御する音量制御手
段、215はソース信号を空間に放射するスピーカであ
る。
【0038】次に上記第2の実施の形態の動作について
説明する。図2において、ソース信号入力端子202に
入力されたソース信号は、BPF204によって、複数
の周波数バンド信号に分割され、ダウンサンプリング手
段206によってサンプリング周波数が下げられる。ダ
ウンサンプリング手段206の出力信号であるソース信
号は、ソース信号分析手段209に入力され、各周波数
バンドにおけるレベルまたはオールパスレベルが一定時
間間隔ごと算出される。同様に、センサ201に入力さ
れた信号は、BPF203によって複数の周波数バンド
信号に分割され、ダウンサンプリング手段205によっ
てサンプリング周波数が下げられる。ダウンサンプリン
グ手段205の出力信号であるセンサ信号は、センサ信
号分析手段208に入力され、各周波数バンドにおける
レベルまたはオールパスレベルが一定時間間隔ごと算出
される。騒音信号算出手段210、マスキング量算出手
段211、補償量設定手段212、周波数特性制御手段
213、音量制御手段214およびスピーカ215の動
作は、上記従来例と同様である。
【0039】ダウンサンプリング手段205、206に
よって下げられたサンプリング周波数は、BPF20
3、204で設定された各バンド幅の2倍の周波数にな
っていれば良い。したがって、BPF203、204に
よって等周波数間隔に2分割する場合には、サンプリン
グ周波数は、入力のサンプリング周波数の1/2で良い
ことになる。
【0040】この第2の実施の形態も、上記第1の実施
の形態と同様に、入力信号のサンプリング周波数よりも
低いサンプリング周波数で、制御量算出手段207の処
理を行えば良く、演算量が少なくてすむ。
【0041】以上のように、上記第2の実施の形態によ
れば、騒音信号およびソース信号を複数の周波数バンド
に分割し、サンプリング周波数を下げてから分析および
制御量算出処理を行うため、演算量を削減でき、ハード
ウェア規模を小さくすることができるという効果を有す
る。
【0042】(実施の形態3)図3は本発明の第3の実
施の形態の構成を示すブロック図であり、301はマイ
クや加速度センサなど周囲騒音や周囲騒音と相関の高い
信号を検出するセンサ、302はサブバンド符号化また
は信号の振幅周波数特性に関係の深い情報を符号化する
符号化器によって符号化されたソース信号のビットスト
リーム入力端子、303はセンサ入力信号を複数のサブ
バンド信号に分割するサブバンド分割手段、304はセ
ンサ入力信号とソース信号からソース信号の制御量を算
出する制御量算出手段、305はサブバンドに分割され
たセンサ信号の分析を行うセンサ信号分析手段、306
はセンサ信号分析結果および入力されたビットストリー
ム中の各サブバンド信号のレベルと相関の高い情報から
騒音信号を算出する騒音信号算出手段、307はソース
信号の周囲騒音によるマスキング量を算出するマスキン
グ量算出手段、308は算出されたマスキング量からソ
ース信号の周波数特性制御量および音量制御量を算出、
設定する補償量設定手段、309は入力されたビットス
トリームを復号する復号器、310は入力されたビット
ストリームのフレームを分解し各情報量を抽出するフレ
ーム分解処理手段、311は抽出された各情報によりサ
バンド信号を復号する逆量子化復号処理手段、312は
サブバンド信号を合成するサブバンド合成手段、313
はソース信号の周波数特性を制御する周波数特性制御手
段、314はソース信号の音量を制御する音量制御手
段、315はソース信号を空間に放射するスピーカであ
る。
【0043】図4はサブバンド符号化器の構成を示すブ
ロック図であり、401はオーディオサンプル入力端
子、402は符号化器、403は入力信号を複数のサブ
バンド信号に分割するサブバンド分割処理手段、404
は入力された信号自身のマスキングなどによる心理聴覚
上の信号処理をモデル化した心理聴覚モデル、405は
サブバンド信号を心理聴覚モデルを用いて符号化する量
子化符号化処理手段、406は符号化された情報をビッ
トストリームに変換するフレーム形成処理手段、407
はビットストリーム出力端子である。図5はサブバンド
符号化におけるフレーム構成例を示すデータ構造図であ
る。
【0044】次に上記第3の実施の形態の動作を図3、
図4および図5を用いて説明する。まず、サブバンド符
号化処理について説明する。図5に示したように、サブ
バンド符号化において、フレームは、サンプリング周波
数やビットレートなどの情報をもつヘッダ部、各サブバ
ンドに割り当てるビット数を示すビット割り当て情報
部、各サブバンドにおける信号の最大値を示すスケール
ファクタ部、各サブバンドの信号を示すサブバンドサン
プル部、予備ビットであるアンシラリデータ部からな
る。このフレームが複数個集合してビットストリームが
形成される。
【0045】図4において、オーディオサンプル入力端
子401から入力されたオーディオ信号は、サブバンド
分割処理手段403によって複数のサブバンド信号に分
割される。量子化符号化処理手段405は、心理聴覚モ
デル404を用いて、サブバンド分割処理手段403に
よって分割されたサブバンド信号を、ビット割り当て情
報、スケールファクタ、サブバンドサンプルの各情報に
符号化する。心理聴覚モデル404は、信号が信号自身
をマスキングする現象や最小可聴レベルなどの聴覚上の
信号処理をモデル化したもので、量子化情報の圧縮に用
いられる。フレーム形成処理手段406は、符号化され
た情報に、ヘッダ部などを付加してフレームを形成し、
形成されたフレーム情報はビットストリーム出力端子4
07からビットストリームとして出力される。
【0046】次に図3を用いて、第3の実施の形態の動
作を説明する。図3において、上記のように形成された
ビットストリームは、ビットストリーム入力端子302
に入力さる。入力されたビットストリームは、フレーム
分解処理手段310によって、スケールファクタ、ビッ
ト割り当て情報、サブバンドサンプルなどの各情報に分
解される。分解された情報は、逆量子化復号処理手段3
11によって、サブバンド信号に復号され、サブバンド
合成手段312によってオーディオ信号に合成される。
合成された信号は、周波数特性制御手段313に入力さ
れる。フレーム分解処理手段310によって分解された
スケールファクタは、ソース信号の各サブバンドレベル
の分析結果として、騒音信号算出手段306およびマス
キング量算出手段307に入力される。騒音信号算出手
段306およびマスキング量算出手段307への入力
は、スケールファクタでなくても、各サブバンドの信号
レベルと相関の高い情報であれば良い。スケールファク
タのように、各サブバンドの信号の最大値を示す情報の
ようなときは、各サブバンド信号の平均値を示すような
情報に変換してから、騒音信号算出手段306およびマ
スキング量算出手段307に入力しても良い。センサ3
01、サブバンド分割手段303、センサ信号分析手段
305、騒音信号算出手段306、マスキング量算出手
段307、補償量設定手段307、周波数特性制御手段
313、音量制御手段314およびスピーカ315の動
作は、上記従来例または上記第1の実施の形態と同様で
ある。
【0047】以上のように、上記第3の実施の形態によ
れば、騒音信号を高速算法を利用したサブバンド分割処
理によりサブバンド信号に分割してから分析し、また、
ソース信号は符号化部で符号化された情報を利用するの
でソース信号の分析処理が必要なくなるため、演算量を
削減でき、ハードウェア規模を小さくすることができる
という効果を有する。
【0048】(実施の形態4)図6は本発明の第4の実
施の形態の構成を示すブロック図であり、601はマイ
クや加速度センサなど周囲騒音や周囲騒音と相関の高い
信号を検出するセンサ、602はサブバンド符号化また
は信号の振幅周波数特性に関係の深い情報を符号化する
符号化器によって符号化されたソース信号のビットスト
リーム入力端子、603はセンサ入力信号を複数のサブ
バンド信号に分割するサブバンド分割手段、604はセ
ンサ入力信号とソース信号からソース信号の制御量を算
出する制御量算出手段、605はサブバンドに分割され
たセンサ信号の分析を行うセンサ信号分析手段、606
はソースのサブバンド信号の分析を行うソース信号分析
手段、607はセンサ信号分析結果およびソース信号分
析結果から騒音信号を算出する騒音信号算出手段、60
8はソース信号の周囲騒音によるマスキング量を算出す
るマスキング量算出手段、609は算出されたマスキン
グ量からソース信号の周波数特性制御量および音量制御
量を算出、設定する補償量設定手段、610は入力され
たビットストリームを復号する復号器、611は入力さ
れたビットストリームのフレームを分解し各情報量を抽
出するフレーム分解処理手段、612は抽出された各情
報によりサブバンド信号を復号する逆量子化復号処理手
段、613はサブバンド信号を合成するサブバンド合成
手段、614はソース信号の周波数特性を制御する周波
数特性制御手段、615はソース信号の音量を制御する
音量制御手段、616はソース信号を空間に放射するス
ピーカである。
【0049】次に上記第4の実施の形態の動作について
説明する。図4において、上記第3の実施の形態と同様
にビットストリーム入力端子302に入力されたビット
ストリームは、フレーム分解処理手段611、逆量子化
復号処理手段612、サブバンド合成手段613によっ
て、フレーム分解、サブバンド信号生成、合成の各処理
が行われる。逆量子化復号処理手段612によってサブ
バンド信号に復号されたソース信号は、ソース信号分析
手段606に入力され、ソース信号分析手段606によ
って各サブバンドの信号レベルが一定時間間隔ごと分析
される。ソース信号分析手段606によって分析された
ソース信号は、騒音信号算出手段607およびマスキン
グ量算出手段608への入力となる。センサ601、サ
ブバンド分割手段603、センサ信号分析手段605、
騒音信号算出手段607、マスキング量算出手段60
8、補償量設定手段609、周波数特性制御手段61
4、音量制御手段615およびスピーカ616の動作
は、上記従来の実施の形態または上記第1の実施の形態
と同様である。
【0050】以上のように、上記第4の実施の形態によ
れば、騒音信号を高速算法を利用したサブバンド分割処
理によりサブバンド信号に分割してから分析し、また、
ソース信号は復号器によって復号されたサブバンド信号
を利用するので、演算量を削減でき、ハードウェア規模
を小さくすることができるという効果を有する。
【0051】(実施の形態5)図7は本発明の第5の実
施の形態の構成を示すブロック図であり、701はマイ
クや加速度センサなど周囲騒音や周囲騒音と相関の高い
信号を検出するセンサ、702はサブバンド符号化また
は信号の振幅周波数特性に関係の深い情報を符号化する
符号化器によって符号化されたソース信号のビットスト
リーム入力端子、703はセンサ入力信号を複数のサブ
バンド信号に分割するサブバンド分割手段、704はセ
ンサ入力信号とソース信号からソース信号の制御量を算
出する制御量算出手段、705はサブバンドに分割され
たセンサ信号の分析を行うセンサ信号分析手段、706
はセンサ信号分析結果および入力されたビットストリー
ム中の各サブバンド信号のレベルと相関の高い情報から
騒音信号を算出する騒音信号算出手段、707はソース
信号の周囲騒音によるマスキング量を算出するマスキン
グ量算出手段、708は算出されたマスキング量からソ
ース信号の周波数特性制御量または音量制御量を算出、
設定する補償量設定手段、709は入力されたビットス
トリームを復号する復号器、710は入力されたビット
ストリームのフレームを分解し各情報量を抽出するフレ
ーム分解処理手段、711は抽出された各情報によりサ
バンド信号を復号する逆量子化復号処理手段、712は
サブバンド信号を合成するサブバンド合成手段、713
はソース信号を増幅する増幅器、714はソース信号を
空間に放射するスピーカである。
【0052】次に上記第5の実施の形態の動作について
説明する。図7において、上記第3の実施の形態と同様
にビットストリーム入力端子702に入力されたビット
ストリームは、フレーム分解処理手段710、逆量子化
復号処理手段711、サブバンド合成手段712によっ
て、フレーム分解、サブバンド信号生成、合成の各処理
が行われる。フレーム分解処理手段710によって分解
されたスケールファクタなどのソースのサブバンド信号
のフレーム内レベルと相関の高い情報は、ソース信号の
各サブバンドレベルの分析結果として、騒音信号算出手
段706およびマスキング量算出手段707に入力され
る。センサ701、サブバンド分割手段703、センサ
信号分析手段705、騒音信号算出手段706およびマ
スキング量算出手段707の動作は、上記従来の実施の
形態または上記第1の実施の形態と同様である。補償量
設定手段708も上記従来の実施の形態と同様に、マス
キング量算出手段707の出力信号を用いて制御量が滑
らかに更新されるようにするが、補償量設定手段708
はスケールファクタなど、ソースのサブバンド信号のフ
レーム内レベルと相関の高い情報を変更する。つまり、
補償量設定手段708によって滑らかにされた制御量分
だけ、各サブバンドごとスケールファクタが大きくまた
は小さくなるようにする。または、全サブバンド均一に
スケールファクタを変更する。補償量設定手段708に
よって変更されたスケールファクタのようなソースのサ
ブバンド信号のフレーム内レベルと相関の高い情報は、
逆量子化復号処理手段711に入力される。サブバンド
合成手段712によって合成されたオーディオは、増幅
器713によって増幅され、スピーカ714によって空
間に放射される。
【0053】以上のように、上記第5の実施の形態によ
れば、騒音信号を高速算法を利用したサブバンド分割処
理によりサブバンド信号に分割してから分析し、また、
ソース信号は符号化部で符号化された情報を利用するの
でソース信号の分析処理が必要なくなり、かつソース信
号の制御も符号化された情報を利用するので、演算量が
削減でき、ハードウェア規模を小さくすることができる
という効果を有する。
【0054】なお、上記各実施の形態においては、算出
する制御量として周波数特性と音量の両方を用い、制御
手段として周波数特性制御手段と音量制御手段の両方を
用いているが、最小限これらのいずれか一方だけでもよ
い。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高速算法を利用したサブバンド分割処理によりサブバン
ド信号に分割するために、演算量を削減できるという効
果を有する。また、サンプリング周波数を下げた信号を
用いて騒音およびソース信号の分析、制御量の算出、ソ
ース信号の制御の各処理を行うために、演算量を削減で
きるという効果を有する。また、サブバンド符号化のよ
うな信号の振幅周波数特性に関係の深い情報を符号化す
る符号化手段と、符号化されたソース信号のビットスト
リームを復号する復号手段を備えている場合には、その
各サブバンドの信号レベル情報を用いて、ソース信号の
分析、制御を行うために、演算量を削減できるという効
果を有する。その結果、ハードウェアを小さくできると
いう効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における自動音質音量制
御装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態2における自動音質音量制
御装置の構成を示すブロック図
【図3】本発明の実施の形態3における自動音質音量制
御装置の構成を示すブロック図
【図4】サブバンド符号化方法に基づいた符号化器の一
例を示すブロック図
【図5】サブバンド符号化方法に基づいたフレームのデ
ータ構造例を示す模式図
【図6】本発明の実施の形態4における自動音質音量制
御装置の構成を示すブロック図
【図7】本発明の実施の形態5における自動音質音量制
御装置の構成を示すブロック図
【図8】従来の自動音質音量制御装置の構成を示すブロ
ック図
【符号の説明】
101、201、301、601、701、801 セ
ンサ 102、202、802 ソース信号入力端子 103、104、303、403、603、703 サ
ブバンド分割手段 105、207、304、604、704 制御量算出
手段 106、208、305、605、705 センサ信号
分析手段 107、209、606 ソース信号分析手段 108、210、306、607、706、805 騒
音信号算出手段 109、211、307、608、707、806 マ
スキング量算出手段 110、212、308、609、708、807 補
償量設定手段 111、213、313、614、808 周波数特性
制御手段 112、312、613、712 サブバンド合成手段 113、214、314、615、809 音量制御手
段 114、215、315、616、714、810 ス
ピーカ 203、204 帯域通過フィルタ 205、206 ダウンサンプリング手段 302、602、702 ビットストリーム入力端子 309、610、709 復号器 310、611、710 フレーム分解処理手段 311、612、711 逆量子化復号処理手段 401 オーディオサンプル入力端子 402 符号化器 404 心理聴覚モデル 405 量子化符号化処理手段 406 フレーム形成処理手段 407 ビットストリーム出力端子 713 増幅器 803 センサ信号周波数分析手段 804 ソース信号周波数分析手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04R 3/00 310 H04R 3/04 3/04 G10L 7/04 G Fターム(参考) 3D020 BA02 BA11 BB01 BC01 BD03 BE04 5D020 AC05 CE02 5J100 AA04 AA06 AA15 AA17 AA24 BA01 CA31 DA06 FA07 HA07 JA05 KA05 LA03

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 騒音信号およびソース信号を複数の周波
    数バンドに分割し、サンプリング周波数を下げてから周
    波数分析および制御量算出処理を行うことを特徴とする
    自動音質音量制御方法。
  2. 【請求項2】 周囲騒音を検出するセンサと、前記セン
    サにより検出された騒音信号を1つ以上の周波数バンド
    に分割するサブバンド分割手段と、周囲騒音によって聴
    こえにくくなったソース信号を聴こえやすくするための
    周波数特性と音量のうちの少なくとも1つの制御量を算
    出する制御量算出手段と、前記算出された制御量を基に
    ソース信号の周波数特性およびまたは音量を制御する少
    なくと1つの制御手段とを備え、前記サブバンドに分割
    された騒音信号と入力されたソース信号から前記制御量
    を算出することを特徴とする自動音質音量制御装置。
  3. 【請求項3】 周囲騒音を検出するセンサと、ソース信
    号を1つ以上の周波数バンドに分割するサブバンド分割
    手段と、周囲騒音によって聴こえにくくなったソース信
    号を聴こえやすくするための周波数特性と音量のうちの
    少なくとも1つの制御量を算出する制御量算出手段と、
    前記算出された制御量を基にソース信号の周波数特性お
    よびまたは音量を制御する少なくとも1つの制御手段と
    を備え、前記センサにより検出された騒音信号とサブバ
    ンドに分割されたソース信号から前記制御量を算出する
    ことを特徴とする自動音質音量制御装置。
  4. 【請求項4】 センサにより検出された騒音信号を1つ
    以上の周波数バンドに分割するサブバンド分割手段を備
    え、サブバンドに分割された騒音信号およびソース信号
    から前記制御量を算出することを特徴とする請求項3記
    載の自動音質音量制御装置。
  5. 【請求項5】 周囲騒音を検出するセンサと、周囲騒音
    によって聴こえにくくなったソース信号を聴こえやすく
    するための周波数特性と音量のうちの少なくとも1つの
    制御量を算出する制御量算出手段と、ソース信号を1つ
    以上の周波数バンドに分割するサブバンド分割手段と、
    前記サブバンドに分割されたソース信号を合成するサブ
    バンド合成手段と、前記算出された制御量をもとにソー
    ス信号の周波数特性およびまたは音量を制御する少なく
    とも1つの制御手段とを備え、前記センサにより検出さ
    れた騒音信号とサブバンドに分割されたソース信号から
    前記制御量を算出し、前記サブバンドに分割されたソー
    ス信号を用いて周波数特性およびまたは音量を制御する
    ことを特徴とする自動音質音量制御装置。
  6. 【請求項6】 センサにより検出された騒音信号を1つ
    以上の周波数バンドに分割するサブバンド分割手段を備
    え、前記サブバンドに分割された騒音信号およびソース
    信号から前記制御量を算出することを特徴とする請求項
    5記載の自動音質音量制御装置。
  7. 【請求項7】 騒音信号を1つ以上の周波数バンドに分
    割するサブバンド分割手段の代わりに、1つ以上の帯域
    通過フィルタと1つ以上のダウンサンプリング手段とを
    備えたことを特徴とする請求項2、請求項4または請求
    項6記載の自動音質音量制御装置。
  8. 【請求項8】 ソース信号を1つ以上の周波数バンドに
    分割するサブバンド分割手段の代わりに、1つ以上の帯
    域通過フィルタと1つ以上のダウンサンプリング手段と
    を備えたことを特徴とする請求項3、請求項4または請
    求項5記載の自動音質音量制御装置。
  9. 【請求項9】 周囲騒音を検出するセンサと、周囲騒音
    によって聴こえにくくなったソース信号を聴こえやすく
    するための周波数特性と音量のうちの少なくとも1つの
    制御量を算出する制御量算出手段と、前記算出された制
    御量を基にソース信号の周波数特性およびまたは音量を
    制御する少なくとも1つの制御手段と、サブバンド符号
    化または信号の振幅周波数特性に関係の深い情報を符号
    化する符号化手段と、符号化されたソース信号のビット
    ストリームを復号する復号手段とを備え、前記センサに
    よって検出された騒音信号と前記ビットストリーム中に
    含まれるソースの各サブバンドのレベルまたは振幅情報
    から前記制御量を算出することを特徴とする自動音質音
    量制御装置。
  10. 【請求項10】 周囲騒音を検出するセンサと、周囲騒
    音によって聴こえにくくなったソース信号を聴こえやす
    くするための周波数特性と音量のうちの少なくとも1つ
    の制御量を算出する制御量算出手段と、前記算出された
    制御量を基にソース信号の周波数特性およびまたは音量
    を制御する少なくとも1つの制御手段と、サブバンド符
    号化または信号の振幅周波数特性に関係の深い情報を符
    号化する符号化手段と、符号化されたソース信号のビッ
    トストリームを復号する復号手段とを備え、前記センサ
    によって検出された騒音信号と前記復号手段によって復
    号されたサブバンド信号から前記制御量を算出すること
    を特徴とする自動音質音量制御装置。
  11. 【請求項11】 周囲騒音を検出するセンサと、周囲騒
    音によって聴こえにくくなったソース信号を聴こえやす
    くするための周波数特性と音量のうちの少なくとも1つ
    の制御量を算出する制御量算出手段と、サブバンド符号
    化または信号の振幅周波数特性に関係の深い情報を符号
    化する符号化手段と、符号化されたソース信号のビット
    ストリームを復号する復号手段とを備え、前記センサに
    よって検出された騒音信号と前記ビットストリーム中に
    含まれるソースの各サブバンドのレベルまたは振幅情報
    から前記制御量を算出し、前記各サブバンドのレベルま
    たは振幅情報を変更することでソース信号の周波数特性
    およびまたは音量を制御することを特徴とする自動音質
    音量制御装置。
  12. 【請求項12】 センサにより検出された騒音信号を1
    つ以上の周波数バンドに分割するサブバンド分割手段を
    備え、前記サブバンドに分割された騒音信号を用いて前
    記制御量を算出することを特徴とする請求項9、請求項
    10または請求項11記載の自動音質音量制御装置。
  13. 【請求項13】 騒音信号を1つ以上の周波数バンドに
    分割するサブバンド分割手段に変えて、1つ以上のBP
    Fと1つ以上のダウンサンプリング手段とを備えたこと
    を特徴とする請求項12記載の自動音質音量制御装置。
  14. 【請求項14】 復号手段が、入力されたビットストリ
    ームを各情報量に分解するフレーム分解処理手段と、各
    情報量を復号する逆量子化復号処理手段と、サブバンド
    信号を合成するサブバンド合成手段とからなる請求項9
    から請求項13のいずれかに記載の自動音質音量制御装
    置。
  15. 【請求項15】 制御量算出手段が、センサにより検出
    された信号を分析するセンサ信号分析手段と、センサ信
    号分析結果からソース信号分を減算して騒音信号を算出
    する騒音信号算出手段と、騒音信号とセンサ信号を用い
    て騒音によるソースのマスキング量を算出するマスキン
    グ量算出手段と、算出されたマスキング量から滑らかに
    周波数特性およびまたは音量制御量を更新するための制
    御量を設定する補償量設定手段とからなる請求項9から
    請求項14のいずれかに記載の自動音質音量制御装置。
  16. 【請求項16】 制御量算出手段が、センサにより検出
    された信号を分析するセンサ信号分析手段と、ソース信
    号を分析するソース信号分析手段と、センサ信号分析結
    果からソース信号分析結果分を減算して騒音信号を算出
    する騒音信号算出手段と、騒音信号とセンサ信号を用い
    て騒音によるソースのマスキング量を算出するマスキン
    グ量算出手段と、算出されたマスキング量から滑らかに
    周波数特性およびまたは音量制御量を更新するための制
    御量を設定する補償量設定手段とからなる請求項2から
    請求項14のいずれかに記載の自動音質音量制御装置。
  17. 【請求項17】 請求項2から請求項16のいずれかに
    記載の自動音質音量制御装置を含む音響装置。
  18. 【請求項18】 請求項2から請求項16のいずれかに
    記載の自動音質音量制御装置を含む通信端末装置。
  19. 【請求項19】 請求項2から請求項16のいずれかに
    記載の自動音質音量制御装置を含む情報端末装置。
  20. 【請求項20】 請求項2から請求項16のいずれかに
    記載の自動音質音量制御装置におけるセンサ以外の処理
    手段をソフトウエアにより実現した自動音質音量制御装
    置。
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