JP2000146590A - 角速度センサ - Google Patents

角速度センサ

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JP2000146590A JP10323749A JP32374998A JP2000146590A JP 2000146590 A JP2000146590 A JP 2000146590A JP 10323749 A JP10323749 A JP 10323749A JP 32374998 A JP32374998 A JP 32374998A JP 2000146590 A JP2000146590 A JP 2000146590A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動系および検出系のワイヤ断線を検出でき
るような振動式の角速度センサを提供する。 【解決手段】 角速度センサの制御回路の駆動系A1
は、所定周波数fdのフィードバック信号(FB信号)
を用いて振動子1を自励振動させる。角速度検出系A2
は、振動子1の角速度検出電極21、22から、振動子
1の励振方向と直交する方向の振動状態を検出し、FB
信号と同周波数の信号で同期検波し角速度検出信号S1
を出力する。信号入力系A31は、FB信号とは異なる
周波数2fdの故障診断用信号を診断用電極17、18
から入力する。故障検出系A32は、故障診断用信号に
基づく信号を角速度検出電極21、22から検出し、故
障診断用信号と同周波数の信号で同期検波し、故障検出
信号R1を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、故障を検出する診
断装置を備えた振動式の角速度センサに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来技術として特開平7−181042
号公報に記載のものが提案されている。これは、直交音
叉型の振動子と、この振動子を励振する駆動用圧電素子
及び駆動制御回路等から構成される駆動手段と、振動子
の励振方向と直交する振動状態を検出し該振動状態から
所定軸回りの角速度を検出する角速度検出用圧電素子及
び検出回路等から構成される角速度検出手段とを備えた
角速度センサである。
【0003】また、この角速度検出手段は、振動子に設
けられた角速度検出素子からの信号が出力されるチャー
ジアンプ及びこのチャージアンプの後に設けられたバン
ドパスフィルタ(BPF)を有している。そして、角速
度センサの故障診断においては、チャージアンプ通過後
の出力と、BPF通過後の出力とを差動アンプで比較す
るようになっており、振動子上の圧電素子の剥がれ等の
故障が発生すると、上記両出力が一致しなくなることを
利用して診断が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術のように、角速度検出信号に加わる異常信号を検
知するものにおいては、振動式角速度センサの駆動系、
もしくは検出系の異常な振動発生時には診断が可能であ
るが、システム上最も重要な検出系のワイヤ等の断線に
ついては検知出来ないという問題がある。
【0005】上記故障診断において、検出系のワイヤの
断線によりチャージアンプに入力される電圧が0になる
と、BPFの出力も0となるため、差動アンプに入力さ
れる電圧は両方とも0となる。従って、従来の角速度セ
ンサでは、検出系のワイヤ等の断線を検出することはで
きない。本発明は上記点に鑑みて、駆動系および検出系
のワイヤ断線を検出できるような振動式の角速度センサ
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、振動子
(1)と、振動子(1)に形成され振動子(1)を駆動
するための駆動手段(11、12)と、振動子(1)に
形成され振動子(1)に入力された角速度を検出するた
めの角速度検出手段(21、22)と、駆動手段(1
1、12)と接続され、該駆動手段(11、12)に駆
動用信号を入力して振動子(1)を励振する駆動回路
(A1、B1、C1、D1)と、角速度検出手段(2
1、22)と接続され、角速度検出手段(21、22)
から振動子(1)の励振方向と直交する振動状態を検出
し該振動状態から所定軸回りの角速度を検出する角速度
検出回路(207〜209、A2、B2、C2、D2)
とを備えた角速度センサ、すなわち振動式の角速度セン
サについて、鋭意検討を行った。その結果、以下の技術
的手段を採用することとした。
【0007】すなわち、請求項1記載の発明によれば、
振動式の角速度センサにおいて、振動子(1)に形成さ
れた故障診断用信号入力手段(17、18、17a、1
8a)と、故障診断用信号入力手段(17、18、17
a、18a)に故障診断用信号を入力する信号入力回路
(A31、B31、C31、D31、E31、F31)
とを備え、駆動手段(11、12)もしくは角速度検出
手段(21、22)から故障診断用信号の入力に基づい
た信号を検出してセンサの故障診断を行うようにしたこ
とを特徴とする。
【0008】それによって、駆動手段(11、12)も
しくは角速度検出手段(21、22)からの故障診断用
信号の入力に基づいた信号、すなわち角速度検出信号と
は別個の信号を検出できるので、該信号のオフセットの
度合等をみることで異常振動や、駆動手段(11、1
2)および角速度検出手段(21、22)のワイヤ断線
検出を行うことができる。
【0009】また、請求項2記載の発明によれば、振動
式の角速度センサにおいて、振動子(1)に形成された
故障診断用信号入力手段(17、18、17a、18
a)に駆動用信号の所定周波数(fd)とは異なる周波
数の故障診断用信号を入力する信号入力回路(A31、
C31、E31、F31)と、駆動手段(11、12)
もしくは角速度検出手段(21、22)から故障診断用
信号の入力に基づいた信号を検出してセンサの故障診断
を行う故障検出回路(A32、C32)とを備えること
を特徴とする。
【0010】振動式の角速度センサにおいては、角速度
検出に用いられる振動子(1)の励振方向と直交する振
動(以下、角速度検知振動という)の周波数は、駆動用
信号の周波数(fd)と同じである。従って、本発明の
ように、故障診断用信号の周波数を駆動用信号の周波数
(fd)と異なるようにすれば、振動子(1)からの故
障診断用信号の入力に基づいた信号を角速度検出信号と
別個の信号とでき、請求項1記載の発明の効果と同等の
効果が得られる。
【0011】また、請求項3記載の発明においては、振
動式の角速度センサにおいて、信号入力回路(C31、
D31、F31)が、駆動用信号の所定周波数(fd)
とは異なる周波数の故障診断用信号を、振動子(1)が
その励振方向と直交する方向へ振動するように、故障診
断用信号入力手段(17a、18a)に入力するもので
あることを特徴とする。本発明のように故障診断用信号
を入力しても、請求項1記載の発明の効果と同等の効果
が得られる。
【0012】また、請求項4記載の発明においては、請
求項2または請求項3記載の故障検出回路(A32、C
32)は、故障診断用信号と同位相の信号を用いた同期
検波により検出する同期検波手段(212、312)を
有するから、故障診断用信号の入力に基づいた信号を精
度良く検出でき、良好な故障診断が可能な角速度センサ
を提供できる。
【0013】また、請求項5記載の発明においては、請
求項2〜請求項4記載の故障検出回路(A32、C3
2)は、故障診断用信号の入力に基づいた信号の直流成
分の変化を検出するものにできる。また、請求項6記載
の発明においては、請求項1〜請求項5記載の故障検出
回路(A32、B32、C32、D32)は、駆動回路
(A1、B1、C1、D1)の駆動に用いられる内部信
号を加工して前記故障診断用信号を生成するから、別体
の信号発生手段が不要となり簡素で安価な角速度センサ
の構成とできる。
【0014】また、請求項7記載の発明は、請求項6記
載の角速度センサにおいて、駆動回路(A1、B1、C
1、D1)が、振動子(1)の励振に基づくフィードバ
ック信号を用いて振動子(1)の励振方向への振幅制御
を行うようになっており、信号入力回路(A31、B3
1、C31、D31、E31、F31)が、上記の内部
信号としてのフィードバック信号を用い故障診断用信号
を生成することを特徴とする。本発明によれば、安定し
たフィードバック信号を用いることにより、温度変化に
対し安定した故障診断を行うことができる。
【0015】また、請求項8記載の発明においては、請
求項7記載の信号入力回路(A31、B31、C31、
D31、E31、F31)が、故障診断用信号を前記フ
ィードバック信号の周波数(fd)の偶数倍とする周波
数変換手段(204)を備えるから、故障診断用信号を
振動子(1)の励振の共振周波数の偶数倍とでき、故障
診断用信号による角速度検出信号への影響を低減させ、
センサ特性を悪化させない故障診断可能な角速度センサ
を提供できる。
【0016】また、請求項9記載の発明においては、請
求項6〜請求項8記載の信号入力回路(A31、B3
1、C31、D31)は、上記加工される内部信号を濾
過するバンドパスフィルタ(205、304)を備える
から、安定した故障診断用信号を生成でき、センサ特性
を悪化させない故障診断可能な角速度センサを提供でき
る。
【0017】また、請求項10記載の発明においては、
請求項6〜請求項8記載の信号入力回路(E31、F3
1)は、上記加工される内部信号中の直流電圧を可変と
する直流電圧可変手段(501)を備えるから、安定し
た故障診断用信号を生成でき、センサ特性を悪化させな
い故障診断可能な角速度センサを提供できる。また、請
求項11記載の発明によれば、振動式の角速度センサに
おいて、振動子(1)に形成された故障診断用信号入力
手段(17、18、17a、18a)と、故障診断用信
号入力手段(17、18、17a、18a)に故障診断
用信号を外部信号を基に断続的に入力する信号入力回路
(B31、D31)とを備え、駆動手段(11、12)
もしくは角速度検出手段(21、22)から故障診断用
信号の入力に基づいた信号を検出してセンサの故障診断
を行うようにしたことを特徴とする。本発明によれば、
断続的入力によって故障診断用信号を、角速度検出信号
と別個の信号とでき、請求項1記載の発明と同等の効果
が得られる。
【0018】また、請求項11記載の角速度センサのよ
うに、故障診断用信号を断続的入力することで角速度検
出信号と別個の信号とできるものにおいては、請求項1
2記載の発明のように、故障診断用信号が振動子(1)
の駆動用信号と同じ周波数であるものにしても、角速度
検出信号と別個の信号とできる。また、請求項13記載
の発明においては、請求項1〜請求項12記載の信号入
力回路(A31、B31、C31、D31、E31、F
31)は、故障診断用信号の振幅を調整可能な振幅可変
手段(206、307、308)を備えるから、所望の
故障診断用信号の振幅を得ることができ、センサ特性を
悪化させない故障診断可能な角速度センサを提供でき
る。
【0019】なお、上記駆動手段、角速度検出手段、故
障診断用信号入力手段は、圧電式、静電式、電磁式等の
広い電気機械変換手段に適用される。なお、上記各手段
の括弧内の符号は、後述する実施形態記載の具体的手段
との対応関係を示す一例である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施形態
について説明する。 (第1実施形態)図1は、本実施形態の角速度センサを
示す斜視図である。本実施形態は、例えば、自動車の姿
勢制御やカーナビゲーションシステム等に利用される角
速度センサとして使用される。本実施形態は、振動子1
と、振動子1を支持するための支持部3と、振動子1お
よび支持部3が取り付けられる基板2とから構成されて
いる。
【0021】振動子1は、一対の四角柱状のアーム部
(振動部)4、5と、各アーム部4、5の一端を連結す
る連結部6とを有する音叉形状に形成された圧電体(例
えば、PZT等)から形成されている。そして、振動子
1は、連結部6にて例えばエポキシ系の接着材で支持部
3に接合されており、この支持部3によって支持されて
いる。支持部3は、例えば42N(42アロイ)の様な
金属粉を焼結させたものから成り、くびれ部3aを有し
て略エ字型を呈している。支持部3は、スペーサ3bを
介して基板2に溶接等で接合されており、振動子1は基
板2の面K1に対して平行に浮遊した形となっている。
【0022】両アーム部4、5と連結部6とが同一平面
を形成し対向する略コ字形状の一対の面であるX1、X
2面のうち、基板2とは反対側の面をX1面、X1面と
対向する他方の面をX2面とする。また、振動子1の外
周に位置し且つアーム部4、5の配列方向であるy軸と
直交する面であるY1、Y2面のうち、アーム部4側を
Y1面、アーム部5側をY2面とする。
【0023】また、X1面およびX2面と直交する方向
をx軸として、上記y軸およびz軸とともに、図1に示
すxyz直交座標系が構成される。以下、本実施形態に
おいて、このxyz直交座標を用いて説明する。また、
以下、x軸方向というのは、x軸と平行な方向であるこ
とを意味する。y軸、z軸方向についても同様である。
そして、例えば、車両等にはz軸方向を上下として搭載
される。
【0024】振動子1には、駆動および角速度検出のた
めの複数の電極が形成されているが、次に、その電極構
成について説明する。図2は、振動子1の外周面上に形
成された各電極11〜27の構成を、振動子1の前後、
左右から見た展開図である。(a)はX1面、(b)は
X2面、(c)はY1面、(d)はY2面上の電極構成
を示すものである。
【0025】X1面には、振動子1を駆動するための駆
動電極(駆動手段)11、12、駆動状態をモニタし自
励発振(自励振動)させるため帰還用のモニタ電極1
3、14、基準電位に接地された仮GND電極15、1
6と、後述する故障診断用信号VBを入力するための故
障診断用信号入力手段としての故障診断用信号印加電極
(以下、診断用電極という)17、18、及び、角速度
出力を取り出す為のパット電極19、20が形成されて
いる。
【0026】一方、Y1、Y2面には、コリオリ力によ
って発生する電荷を取出し、振動子1に入力された角速
度を検出するための角速度検出電極(角速度検出手段)
21、22、角速度検出電極21、22から出力をパッ
ト電極19、20に引き出す為の引出し電極23、24
及び、X2面に形成され基準電位に接地された共通電極
25とX1面の仮GND電極15、16とを短絡する為
の仮GND短絡電極26、27が形成されている。
【0027】なお、角速度検出電極21は、アーム部4
においてY1面と対向する面、角速度検出電極22は、
アーム部5においてY2面と対向する面にあってもよ
い。また、検出電極は、Y1面またはY2面のどちらか
一方のみにあってもよい。一方のみの場合、検出電極が
ある側のアーム部の検知振動から角速度検出がなされ
る。
【0028】また、振動子1は、図1の白抜き矢印に示
すように、X1、X2面に直交するx軸方向に分極処理
されている。なお、上記の診断用電極17、18は、振
動子1を分極処理するための、分極用電極としても用い
られる。振動子1と後述の制御回路(制御手段)との信
号の入出力は、例えば、基板2上に絶縁、構成されたタ
ーミナルT1〜T10と振動子1上の各電極を、ワイヤ
ボンディングにて接続されたワイヤーW1〜W10にて
結線することにより行う。
【0029】ちなみに、駆動電極11、12はそれぞW
5、W10と、モニタ電極13、14はそれぞれW4、
W9と、仮GND電極15、16はそれぞれW3、W8
と、診断用電極17、18はそれぞれW2、W7と、パ
ット電極19、20はそれぞれW1、W6と接続されて
いる。次に、角速度センサの上記制御回路のブロック図
を図3に示す。回路は大きく分けて、駆動系A1、検出
系A2、故障診断系A3の3つに分けることが出来る。
【0030】チャージアンプ201は、モニタ電極1
3、14からの出力(電流)を電圧に変換するものであ
る。駆動系A1はチャージアンプ201以降に設けられ
ており、チャージアンプ201からの内部信号としての
フィードバック信号(以下、FB信号と略し、周波数を
fdとする)が一定電圧となるように維持するAGC
(オートゲインコントロール)回路202と、AGC回
路202からの電圧を両駆動電極11、12で互いに位
相反転した電圧(駆動用信号)として印加するための反
転回路203とから構成される。
【0031】電流−電圧変換回路207、208は、パ
ット電極19、20を介して角速度検出電極21、22
からの出力(電流)を電圧に変換するものであり、差動
回路209は、両電流−電圧変換回路207、208か
らの電圧の差(差分)をとるものである。検出系A2は
電流−電圧変換回路207、208及び差動回路209
以降に設けられており、差動回路209からの差動出力
を上記FB信号(周波数fd)に基づき同期検波する第
1同期検波回路210と、第1同期検波回路210から
の出力を平滑化し直流電圧に変換する第1LPF(ロー
パスフィルタ)211とから構成される。
【0032】故障診断系A3は、従来検知出来なかった
検出系の断線異常を検知するために、今回新たに追加し
たもので、診断用電極17、18に故障診断用信号VB
(以下、信号VBという)を入力するための信号入力系
A31と、角速度検出電極21、22から故障診断用信
号の入力に基づいた信号を検出してセンサの故障診断を
行うための信号検出系A32とからなっている。
【0033】信号入力系A31は、上記FB信号を偶数
倍(本実施形態では2倍、つまり2fd)の周波数に変
換するための掛け算器(変調手段)204と、前記変換
された周波数のみ通すBPF(バンドパスフィルタ)2
05と、BPF205後の一定周波数(2fd)となっ
た信号を一定振幅とし、信号VBとして、診断用電極1
7、18に印加する振幅可変手段である振幅調整器20
6とから構成される。
【0034】信号検出系A32は、差動回路209から
の差動出力をBPF205からの信号VB(周波数2f
d)と同位相の信号に基づき同期検波する第2同期検波
回路(同期検波手段)212と、第2同期検波回路21
2からの出力を平滑化し直流電圧に変換する第2LPF
213とから構成される。本実施形態の作用について以
下説明する。まず、駆動系A1及び検出系A2による角
速度検出の基本動作を述べる。X1面、X2面に形成さ
れた駆動電極11と共通電極25間、駆動電極12と共
通電極25間に、互い180°反転した交流電圧(例え
ば400mVrms程度)を印加することにより、振動
子1をy軸方向に共振(駆動振動)させる。
【0035】このとき、モニタ電極13、14、チャー
ジアンプ201、AGC回路202、反転回路203、
及び駆動電極11、12で自励発振系を構成しており、
モニタ電極13、14からの出力(電流)をモニター
し、y軸方向への駆動振動の振幅を温度が変わっても一
定となる様に自励制御発振(自励制御振動)を行う。従
って、駆動用信号はFB信号の周波数fdと同じ周波数
であり、この周波数fdにて振動子1の駆動振動も行わ
れる(駆動振動の共振周波数fd)。
【0036】z軸まわりに角速度Ωが入力されたとき発
生するコリオリ力FCにより、振動子1はx軸方向に角
速度Ωに比例した振幅の振動(角速度検知振動)を発生
し、Y1面、Y2面に形成された角速度検出電極21、
22から角速度に比例した出力(電流)が発生し、角速
度が検出可能となる。角速度検知振動の共振周波数も駆
動振動の共振周波数と同じく一定周波数fdである。
【0037】角速度検出電極21、22からの出力は、
検出系A2にて次のように処理される。該出力を電流−
電圧変換回路207、208で電圧に変換し、差動回路
209で差動した電圧を、FB信号(周波数fd)を基
準に第1同期検波回路210にて同期検波処理を行い、
第1LPF211を通し、直流電圧として角速度検出信
号S1を出力する。以上が、駆動系A1及び検出系A2
による通常の角速度検出の基本動作である。
【0038】故障診断系A3は、次のように作用する。
断線等の故障検出のため、診断用電極17、18と共通
電極25との間に、信号VBを印加する。信号VBは次
のように生成する。上記FB信号を掛け算器204にて
変調する。FB信号の周波数は振動子1の駆動振動の共
振周波数(以下、駆動周波数という)fdとなるのに対
し、この変調により掛け算器204後の出力の周波数は
その2倍の2fdになる。
【0039】この掛け算器204後の出力をBPF20
5を通し、振幅を振幅調整器206にて調整し、一定周
波数2fd、一定振幅(例えば10mVrms程度)の
信号VBとして診断用電極17、18に印加する。ここ
で、角速度Ωが入力されていないときには、診断用電極
17、18から角速度検出電極21、22に信号VBが
伝わり、パット電極19、20から電流−電圧変換回路
207、208に、信号VBの入力に基づいた信号とし
て出力される。
【0040】一方、角速度Ω入力時には、振動子1の角
速度検出電極21、22からの出力、すなわち電流−電
圧変換回路207、208及び差動回路209からの出
力は、上記角速度検知振動による信号(周波数fd)
と、信号VBの入力に基づく周波数2fdの信号が合成
されたものとなる。ここで、周波数fdの信号は、上述
の検出系A2によって、角速度検出のための信号として
処理され、角速度検出信号S1として最終出力される。
ここで、周波数2fdの信号成分は、第1同期検波回路
210でのFB信号(周波数fd)に基づく同期検波に
より、キャンセルされる。
【0041】一方、周波数2fdの信号(故障診断用信
号の入力に基づいた信号)は断線等の故障検知するため
の信号として処理される。BPF205後の信号VB
(周波数2fd)を基準信号として、差動回路209か
らの出力を第2同期検波回路212にて同期検波処理を
行い、第2LPF213を通し、直流電圧として故障出
力信号R1を出力する。ここで、周波数fdの信号成分
は、第2同期検波回路212での信号VBに基づく同期
検波により、キャンセルされる。
【0042】例えば、角速度検出電極21、22と接続
されているワイヤーW1、W6が正常である場合、周波
数2fdの信号は角速度検出電極21、22から同相で
発生するため、差動回路209で差動後は2つの信号は
キャンセルされ、結果として故障出力信号R1は0状態
(基準電位)となる。それに対し、ワイヤーW1もしく
はW6が断線した場合、角速度検出電極21もしくは2
2からの出力が無くなる為、図4に示す様に、故障出力
信号R1がプラス側、もしくはマイナス側へオフセット
(1状態)され、断線を常時検出することが出来る。
【0043】このように、コリオリ振動検出の為に振幅
の大きい部位に設置されているために最も断線等の発生
し易い角速度検出電極21、22の断線等を検出でき
る。また、診断用電極17、18と接続されているワイ
ヤーW2もしくはW7が断線した場合にも同様にして検
出できる。この様に、予め所定量の信号VBを印加する
ことにより0、1状態の判断により断線が検知出来るた
め信頼度の高い診断が可能となる。
【0044】また、感度の変化やルーズコンタクト等に
よる回路内の微妙なリークに対しても0、1状態間の範
囲内で、ふらつきをモニターしておけば診断可能とな
る。信号VBとして、角速度検出信号と周波数が異なる
信号を用いてモニターしている為、精度の高い診断が可
能となる。以上のように、信号VBにより断線を検出す
る方法は、角速度入力時のコリオリ力と周波数が違う
為、角速度入力と断線の区別を確実に識別し診断するこ
とが出来る。
【0045】また、本実施形態によれば、信号VBに対
応する2fdの信号はAGC回路202により常に一定
に保たれたFB信号を用い、かつ検出系A2ではFB信
号を用いた同期検波処理でキャンセルされる為、センサ
の特性上、大きな影響は与えない。なお、信号VBはF
B信号の周波数fdの2倍でなくてもよいが、同期検波
処理時のキャンセル効果を考慮すると偶数倍が望まし
い。
【0046】また、BPF205により周波数2fdの
みの信号VBを、精度良く診断用電極17、18に印加
出来るため、センサの特性上、大きな影響を与えない。
また、本実施形態では、センサ内部で発生する内部信号
として、振動子1の励振方向への振幅制御を行うための
FB信号を用いて、故障診断用信号VBを加工生成して
いるため、別体の信号発生手段が不要となり、簡素且つ
安価な構成とできる。
【0047】なお、駆動電極11、12から電流−電圧
変換回路、差動回路を用いて、故障診断用信号(信号V
B)の入力に基づいた信号を検出するようにしてもよ
い。この場合には、駆動電極11、12のワイヤW5、
W10の断線等を検出できる。ところで、本第1実施形
態においては、従来の角速度センサに無かった診断用電
極17、18と、この診断用電極17、18に駆動用信
号の所定周波数(fd)とは異なる周波数(2fd)の
信号VBを入力して駆動電極11、12もしくは角速度
検出電極21、22から信号VBの入力に基づいた信号
を検出してセンサの故障診断を行う故障診断系(故障診
断手段)A3とを備えたことを特徴とする。
【0048】ここで、本実施形態では、駆動系A1が駆
動回路に対応し、電流−電圧変換回路207、208、
差動回路209及び検出系A2が角速度検出回路に対応
し、信号入力系A31が信号入力回路に対応し、信号検
出系A32が故障検出回路に対応する。なお、本実施形
態では、診断用電極17、18に信号VBを印加してい
るが、角速度検出電極21、22に、低電流回路を用い
て直接、周波数2fdの電流を流すようにしてもよい。
上記オフセットは、正常時に現れるようにし、断線時に
基準電位となるように、診断用電極17、18に反転し
た信号VBを入力するようにしてもよい。
【0049】なお、振幅調整器は、診断用電極17、1
8への入力に対し個々に設けてもよい。また、故障診断
系A3の信号検出系A32の第2同期検波回路212及
び第2LPF213は、電流−電圧変換回路207、2
08の個々について設けてもよい。また、診断用電極1
7と診断用電極18を異なる形状としても良い。診断用
電極17と診断用電極18を異なる形状とした場合、診
断用電極17、18の入力に対し、振幅調整器(振幅可
変手段)を個別に設け、信号VB(故障診断用信号)に
よる電流−電圧変換回路207、208の出力が等しく
なるように振幅調整器を調整すれば、差動回路209で
キャンセルされ、故障出力信号R1は正常時に0状態
(基準電位)となる。
【0050】そして、ワイヤーW1もしくはW6が断線
した場合、故障出力信号R1がプラス側、もしくは、マ
イナス側へオフセット(1状態)され、断線を検出する
ことが出来る。ところで、図5に示す様に、信号VB
(ここでは、10mVrmsとする)を診断用電極17
に印加した時に発生する電流−電圧変換回路207の出
力は、診断用電極17と角速度検出電極21との間の静
電容量に比例する。また、図6に示す様に、診断用電極
17の面積は、診断用電極17と角速度検出電極21と
の間の静電容量に比例する。
【0051】そこで、図5と図6より、信号VBを診断
用電極17に印加した時に発生する電流−電圧変換回路
207の出力は、診断用電極17の面積に比例すること
がわかる。同様に、一定振幅の信号VBを診断用電極1
8に印加した時に発生する電流−電圧変換回路208の
出力は、診断用電極18の面積に比例する。一方、診断
用電極の面積が同じであっても、信号VBの出力を変え
ることで、電流−電圧変換回路の出力を信号VBに比例
して変えることができる。このデータを図7に示す。な
お、図7には、診断用電極17の面積が2mm2 のデー
タを示した。
【0052】そこで、診断用電極17と診断用電極18
の面積が異なる場合には、振幅調整器を個別に設け、例
えば、診断用電極17が、診断用電極18の2倍の面積
である場合には、診断用電極17へ入力する故障診断用
信号を診断用電極18へ入力する故障診断用信号の1/
2にするというように、診断用電極の面積比の逆数にな
るよう、個別に振幅調整器を設定すれば、差動回路20
9でキャンセルされ、故障出力信号R1は正常時に0状
態(基準電位)となる。
【0053】そして、ワイヤーW1もしくはW6が断線
した場合、故障出力信号R1がプラス側、もしくは、マ
イナス側へオフセット(1状態)され、断線を検出する
ことが出来る。ところで、診断用電極17と診断用電極
18の位置が、X1面上で、z軸方向、且つ、Y1面、
Y2面から等距離にある線(以下、中心線とする)Cに
対して、対称な位置にあってもなくてもよい。図8
(a)に診断用電極17、18が中心線Cに対して対称
な位置にない例(z軸方向にずれている)を示す。な
お、図8(b)〜(d)は、上記図2(b)〜(d)と
同じ図である。
【0054】この場合も、診断用電極17、18の入力
に対し、振幅調整器(振幅可変手段)を個別に設け、信
号VB(故障診断用信号)による電流−電圧変換回路2
07、208の出力が等しくなるように振幅調整器を調
整すれば、差動回路209でキャンセルされ、故障出力
信号R1は正常時に0状態(基準電位)となる。そし
て、ワイヤーW1もしくはW6が断線した場合、故障出
力信号R1がプラス側、もしくは、マイナス側へオフセ
ット(1状態)され、断線を検出することが出来る。
【0055】このような構成により、従来より可能だっ
た駆動電極及びモニタ電極へのワイヤーの断線に加え、
検出用ワイヤー(W1、W6)の断線等を診断でき、あ
らゆるモードに対しての診断が可能となる。ここで、上
記図3に示した本第1実施形態に用いる制御回路の他の
例を図9のブロック図に示す。図9に示す制御回路は、
基本的には上記図3に示す制御回路に基づくものであ
り、以下、図3の制御回路と異なる部分について説明
し、同一部分には、同符号を付して説明を省略すること
とする。
【0056】図9に示す制御回路は、信号入力系(信号
入力回路)E31にオフセット調整回路(直流電圧可変
手段)501を有することを特徴とする。信号入力系E
31は、チャージアンプ201以降のオフセット調整回
路501、掛け算器204、振幅調整器206より構成
される。図9の信号入力系E31に用いられているオフ
セット調整回路501の作用効果について説明する。チ
ャージアンプ201からのFB信号(周波数fd)に含
まれる直流電圧と基準電位の電位が異なると、FB信号
の一部が掛け算器204で周波数変調を受けずに通過す
る。この為、掛け算器204の出力には、周波数2fd
の信号と周波数fdの信号とが混在することになる。
【0057】そこで、診断用電極17、18に2fdの
周波数の信号のみを印加する為には、掛け算器204の
後にBPF等のフィルタ回路が必要となる。ここで、オ
フセット調整回路501でFB信号中の直流成分を調整
することで、fdの周波数信号の通過を低減可能なた
め、フィルタ回路が不要になり、簡素且つ安価な構成と
できる。
【0058】(第2実施形態)上記第1実施形態では、
故障診断用信号として、内部信号であるFB信号から生
成され且つFB信号の周波数(駆動周波数)とは異なる
周波数の信号を用いて故障診断するものとした。しか
し、本第2実施形態では、診断用電極(故障診断用信号
入力手段)に故障診断用信号を入力する信号入力回路
が、内部信号であるFB信号から生成され且つFB信号
の周波数と同じ信号を用い、外部信号である車両のEC
Uからの信号のタイミングを基に、断続的に入力するも
のとしている。なお、振動子については上記第1実施形
態と同じ構成の振動子1を用いる。
【0059】次に、本実施形態の制御回路ブロックを図
10に示す。なお、図10において上記第1実施形態と
同様のものは、図中同符号を付して説明を省略する。回
路は大きく分けて、駆動系B1、検出系B2、故障診断
系B3の3つに分けることが出来る。各系B1〜B3
は、上記第1実施形態の各系A1〜A3と一部同様のも
のも含むが、便宜上符号を変えてB1〜B3としてあ
る。
【0060】本実施形態の制御回路もチャージアンプ2
01、電流−電圧変換回路207、208、及び差動回
路209を備えている。駆動系B1は、上記第1実施形
態の駆動系A1と同じものであり、AGC回路202、
及び反転回路203とから構成される。検出系B2は、
差動回路209からの差動出力をチャージアンプ201
からのFB信号(周波数fd)に基づき同期検波する同
期検波回路(同期検波手段)312、同期検波回路31
2からの出力を平滑化し直流電圧に変換するLPF31
3とから構成される。基本的には上記検出系A2と同様
であるが、検出系B2は後述の故障診断系B3の信号検
出系B32も兼ねている。
【0061】故障診断系B3は、診断用電極17、18
に信号VB(故障診断用信号VB)を入力するための信
号入力系B31と、角速度検出電極21、22から信号
VBの入力に基づいた信号を検出してセンサの故障診断
を行うための上記信号検出系B32とからなっている。
信号入力系B31は、チャージアンプ201以降のBP
F304、スイッチ(スイッチ手段)305、移相回路
314、及び振幅調整器(振幅可変手段)307、30
8よりなる。信号検出系B32の構成は上述のように検
出系B2が兼ねている。
【0062】次に、本第2実施形態の作用を述べる。な
お、駆動系B1および検出系B2による振動子1の作動
は上記第1実施形態記載と同様であり、本実施形態では
説明を省略する。故障診断系B3の作用を述べる。断線
等の故障検出のため、診断用電極17、18と共通電極
25間に信号VBを断続的に印加する。そのタイミング
は例えばECU306からの信号を用い、図11に示す
ような断続的なタイミングとする。本実施形態では、F
B信号と同じ周波数fdとしている。
【0063】チャージアンプ201からのFB信号(周
波数fd)をBPF304を通して濾過して、ECU3
06からの信号によりON−OFFするスイッチ305
によりFB信号(周波数fd)と同周波数で断続的に入
力する。このとき、移相回路314によってコリオリ力
の位相と同位相とし、振幅を振幅調整器307、308
にて調整し、断続的な周波数fdの信号VBとして、診
断用電極17、18に印加する。
【0064】次に、断線検知について説明する。信号V
Bは、その周波数が振動子1の駆動周波数(駆動振動の
共振周波数)fdであり、コリオリ力の位相と同位相で
振動子1に入力されるので、信号VBの影響は検出系B
2の最終出力P1に現れる。また、その影響はECU3
06からの信号に同期することになる。しかし、信号V
Bによる電流−電圧変換回路207、208への出力を
等しくなるように振幅調整器307、308を調整すれ
ば、差動回路209でキャンセルされ最終出力P1には
信号VBの影響は現れない。そのときのECU信号と最
終出力P1の関係は図11(a)のようになる。
【0065】従って、正常時には最終出力P1には角速
度検出信号のみが出てくる。なお、角速度Ωが振動子1
に入力されると図11(a)の最終出力P1の波形は、
角速度Ωに比例して+又は−側にバイアスがかかり、オ
フセットをもつ。そして、検出系B2においては、この
オフセット分のみを検出して角速度検出信号とするよう
になっている。
【0066】断線検知は、次のように行われる。例え
ば、W1が断線した場合、信号VBによる電流−電圧変
換回路207への出力のみが最終出力P1に現れるた
め、そのとき最終出力P1には、図11(b)のよう
に、ECUの信号に応じた断続的なオフセットが現れ
る。従って、ECUの信号と最終出力P1の関係をモニ
ターすることにより断線を検知することが出来る。
【0067】同様に、W6が断線した場合、及び診断用
電極17、18と接続されているワイヤーW2、W7が
断線した場合にも検出できる。また、上記第1実施形態
のように、上記断続的なオフセットの間のふらつきをモ
ニターすることで、断線以外の感度異常やルーズコンタ
クト等の検出も可能である。また、信号VBはAGC回
路202により常に一定に保たれたFB信号を用いてい
る為、温度特性等のセンサの特性上、大きな影響は与え
ない。
【0068】なお、上記第1実施形態と同様にして、駆
動電極11、12から故障診断用信号(信号VB)の入
力に基づいた信号を検出するようにしてもよい。ところ
で、本第2実施形態においては、従来の角速度センサに
無かった診断用電極17、18と、この診断用電極1
7、18に信号VB(周波数fd)を外部信号を基に断
続的に入力して駆動電極11、12もしくは角速度検出
電極21、22から信号VBの入力に基づいた信号を検
出してセンサの故障診断を行う故障診断系(故障診断手
段)B3とを備えたことを特徴とする。
【0069】ここで、本第2実施形態においては、駆動
系B1が駆動回路に対応し、電流−電圧変換回路20
7、208、差動回路209及び検出系B2(信号検出
系B32)が角速度検出回路(故障検出回路)に対応
し、信号入力系B31が信号入力回路に対応する。な
お、低電流回路を用いて角速度検出電極21、22に直
接電流を流すように流すようにしてもよい。また、上記
断続的なオフセットは、正常時に現れるようにし、断線
時に基準電位となるように、診断用電極17、18に反
転した信号VBを入力するようにしてもよい。
【0070】なお、ECU306からの信号は駆動周波
数(fd)と同じでなくとも、断続的なものであればよ
い。ここで、上記図1及び図2に示した第1実施形態及
び本第2実施形態に用いる振動子1(以下、本実施形態
において、第1例という)の他の例を図12及び図13
に示す。図12及び図13に示す振動子1(以下、本実
施形態において、第2例という)は、振動子形状は同じ
だが、その電極構成が図1及び図2に示すものと若干異
なっている。以下、電極構成において異なる部分につい
て説明し、同一部分は説明を省略する。
【0071】すなわち、第2例の診断用電極17、18
は、第1例の診断用電極17、18よりも面積が小さく
なっている。形状的にみると、第1例の診断用電極1
7、18を上部にて、それぞれ分割し分割したもののう
ち上側を、それぞれ第2例の診断用電極17、18とし
ている。そして分割したもののうち下側は、第1例にお
ける仮GND電極15、16と一体した形となり、第2
例の仮GND電極15、16としている。
【0072】この第2例の診断用電極17、18は、分
極用電極として用いられないこと以外は、第1例の診断
用電極17、18と同様の作用効果を奏する。 (第3実施形態)上記第1及び第2実施形態では、振動
子1の駆動電極11、12と同一面、即ちX1面に故障
診断用信号を入力して、角速度検出電極21、22から
の出力に、この故障診断用信号を載せるようにしてい
た。本第3実施形態は、振動子1が、その励振方向と直
交する方向へ振動するように振動子1に故障診断用信号
を入力して、同様に断線等の故障検出を行うものであ
る。
【0073】本実施形態の振動子1を図14の斜視図及
びおよび図15の電極構成を示す展開図に示す。振動子
1の構成は、基本的には図1の振動子1に基づくもので
あり、以下、図1の振動子1と異なる部分について主と
して説明し、同一部分には同符号を付して説明を省略す
ることとする。本実施形態の振動子1は、診断用電極と
しての補助駆動用電極(故障診断用信号入力手段)17
a、18aを備えていることが主な特徴である。図14
及び図15に示す様に、補助駆動用電極17a及び18
aは、それぞれ振動子1のY1面及びY2面において、
角速度検出電極21、22よりも駆動電極11、12側
に形成されている。
【0074】X1面にはパット電極17b(アーム部4
側)及び18b(アーム部5側)が形成され、補助駆動
用電極17a及び18aは、パット電極17b及び18
bにそれぞれ導通してX1面に取出されている。なお、
本第3実施形態の振動子1においては、分極用電極はX
1面の仮GND電極15、16が兼ねている。振動子1
と後述の制御回路(制御手段)との信号の入出力は、上
記各実施形態と同様に、ターミナルT1〜T10と振動
子1上の各電極を、ワイヤボンディングにて接続された
ワイヤーW1〜W10にて結線することにより行う。
【0075】ちなみに、駆動電極11、12はそれぞW
5、W10と、パット電極17b、18bはそれぞれW
4、W9と、モニタ電極13、14はそれぞれW3、W
8と、仮GND電極15、16はそれぞれW2、W7
と、パット電極19、20はそれぞれW1、W6と接続
されている。次に、本実施形態の上記制御回路のブロッ
ク図を図16に示す。回路は大きく分けて、駆動系C
1、検出系C2、故障診断系C3の3つに分けることが
出来る。
【0076】駆動系C1及び検出系C2は、上記第1実
施形態の駆動系A1(上記第2実施形態の駆動系B1)
及び検出系A2と同じものであるが、便宜上符号を変え
てC1及びC2としてある。故障診断系C3は、後述の
ように、その一部が上記第1実施形態の故障診断系A3
と同じであり、同様の部分については、図16中同符号
を付してある。
【0077】本実施形態の制御回路もチャージアンプ2
01、電流−電圧変換回路207、208、及び差動回
路209を備えている。チャージアンプ201以降の駆
動系C1は、AGC回路202、反転回路203から構
成される。差動回路209以降の検出系C2は、第1同
期検波回路210、第1LPF(ローパスフィルタ)2
11から構成される。
【0078】故障診断系C3は、振動子1がその励振方
向(駆動振動方向)と直交する方向(つまり、角速度検
知振動方向)へ振動するように補助駆動用電極17a、
18aに故障診断用信号VD(以下、信号VDという)
を入力する信号入力系C31と、角速度検出電極21、
22から信号VDの入力に基づいた信号を検出してセン
サの故障診断を行うための信号検出系C32とからなっ
ている。
【0079】信号入力系C31は、FB信号(周波数f
d)から偶数倍の周波数(本実施形態では2fd)に変
換するための掛け算器204と、変換された周波数のみ
通すBPF205と、BPF205後の一定周波数(2
fd)となった信号を一定振幅とし信号VDとする振幅
調整器(振幅可変手段)206と、振幅調整器206か
らの信号VDを両補助駆動用電極17a、18aで互い
に位相反転した電圧として印加するための反転回路21
4とから構成されている。つまり、反転器214以外
は、上記第1実施形態の信号入力系A31と同等のもの
である。
【0080】この位相反転した信号VDの印加(入力)
により、振動子1は、周波数fdで駆動振動するととも
に、角速度検知振動方向へ周波数2fdで振動する。こ
の振動を以下、補助駆動振動という。つまり、振動子1
は補助駆動されることになり、本第3実施形態の信号入
力系C31は、補助駆動回路としても機能し、信号VD
は補助駆動信号としても機能する。
【0081】信号検出系C32は、電流−電圧変換回路
207、208からの出力電圧を加算する加算器215
と、加算器215からの加算出力をBPF205からの
出力(周波数2fd)に基づき同期検波する第2同期検
波回路212と、第2同期検波回路212からの出力を
平滑化し直流電圧に変換する第2LPF213とから構
成される。つまり、加算器215以外は、上記第1実施
形態の信号検出系A32と同じものである。
【0082】本実施形態の作用について以下説明する。
これら駆動系C1および検出系C2による振動子1の作
動は上記第1実施形態記載と同様であり、本第3実施形
態では説明を省略する。故障診断系C3の作用について
述べる。断線等の故障検出のため、補助駆動用電極17
a、18aと共通電極25との間に、信号VD(故障診
断用信号)を印加する。上記FB信号を掛け算器204
にて変調する。FB信号の周波数は振動子1の駆動周波
数(駆動振動の共振周波数)fdなのに対し、この変調
により掛け算器204後の出力の周波数はその2倍の2
fdになる。
【0083】この掛け算器204後の出力をBPF20
5を通し、振幅を振幅調整器206にて調整し、一定振
幅(例えば400mVrms程度)の信号VDとし、反
転回路214で互いに位相反転(180°反転)して、
補助駆動用電極17a、18aに印加する。ここで、角
速度Ωが入力されていないときには、補助駆動用電極
(診断用電極)17a、18aへの信号VDの印加によ
り、振動子1は駆動振動(励振方向)と直交する方向に
振動する。
【0084】一方、角速度Ω入力時には、振動子1の角
速度検出電極21、22からの出力、すなわち電流−電
圧変換回路207、208及び差動回路209からの出
力は、上記角速度検知振動による信号(周波数fd)
と、信号VDの入力に基づく周波数2fdの信号が合成
されたものとなる。ここで、周波数fdの信号は、差動
回路209および検出系C2によって、角速度検出のた
めの信号として処理され、角速度検出信号S2として最
終出力される。ここで、周波数2fdの信号成分は、第
1同期検波回路210でのFB信号(周波数fd)に基
づく同期検波により、キャンセルされる。
【0085】一方、周波数2fdの信号(故障診断用信
号の入力に基づいた信号)は断線等の故障検知するため
の信号として処理される。BPF205後の信号VD
(周波数2fd)を基準信号として、加算器215から
の出力を第2同期検波回路212にて同期検波処理を行
い、第2LPF213を通し、直流電圧として故障出力
信号R2を出力する。ここで、周波数fdの信号成分
は、第2同期検波回路212での信号VDに基づく同期
検波により、キャンセルされる。
【0086】例えば、断線モードについて説明する。補
助駆動により振動子1はコリオリ力が入力された時と同
じモードで2fdの周波数で振動(補助駆動振動)す
る。角速度検出電極21、22と接続されているワイヤ
ーW1、W6が正常である場合、周波数2fdの信号は
角速度検出電極21、22から逆相で発生するため、加
算器215で加算後は2つの信号はキャンセルされ、結
果として故障出力信号R2は0状態(基準電位)とな
る。
【0087】それに対し、ワイヤーW1もしくはW6が
断線した場合、角速度検出電極21もしくは22からの
出力が無くなる為、図17に示す様に、故障出力信号R
2がプラス側、もしくはマイナス側へ所定量だけオフセ
ット(1状態)され、断線を常時検出することが出来
る。また、補助駆動用電極17a、18aと接続されて
いるワイヤーW4、W9が断線した場合にも同様にして
検出できる。
【0088】この様に、予め、検出モード(つまり、駆
動振動と直交する角速度検知振動のモード)にて所定量
の信号VDを印加することにより0、1状態の判断によ
り断線が検知出来るため、信頼度の高い診断が可能とな
る。また、感度の変化やルーズコンタクト等による回路
内の微妙なリークに対しても、0、1状態の間のふらつ
きをモニターしておけば診断可能となる。信号VDとし
て、角速度検出信号と周波数が異なる信号を用いてモニ
ターしている為、精度の高い診断が可能となる。
【0089】以上のように、信号VDによる補助駆動に
よって断線を検出する方法は、角速度入力時のコリオリ
力と周波数が違う為、角速度入力と断線の区別を確実に
識別し診断することが出来る。また、本実施形態によれ
ば、信号VDに対応する2fdの信号はAGC回路20
2により常に一定に保たれたFB信号を用い、かつ検出
系C2ではFB信号を用いた同期検波処理でキャンセル
される為、センサの特性上、大きな影響は与えない。
【0090】なお、信号VDはFB信号の周波数fdの
2倍でなくてもよいが、同期検波処理時のキャンセル効
果を考慮すると偶数倍が望ましい。また、BPF205
により周波数2fdのみの信号VDを、精度良く補助駆
動用電極17a、18aに印加出来るため、センサの特
性上、大きな影響を与えない。
【0091】また、本実施形態では、センサ内部で発生
する内部信号として、振動子1の励振方向への振幅制御
を行うためのFB信号を用いて、故障診断用信号VDを
加工生成しているため、別体の信号発生手段が不要とな
り、簡素且つ安価な構成とできる。なお、駆動電極1
1、12から電流−電圧変換回路、加算器を用いて、故
障診断用信号(信号VD)の入力に基づいた信号を検出
するようにしてもよい。この場合には、駆動電極11、
12のワイヤW5、W10の断線等を検出できる。
【0092】ところで、本第3実施形態においては、従
来の角速度センサに無かった補助駆動用電極(診断用電
極)17a、18aを備えており、更に、この補助駆動
用電極17a、18aに駆動用信号の所定周波数(f
d)とは異なる周波数(2fd)の信号VDを、振動子
1がその励振方向と直交する方向へ振動するように、入
力して、駆動電極11、12もしくは角速度検出電極2
1、22から信号VDの入力に基づいた信号を検出して
センサの故障診断を行う故障診断系(故障診断手段)C
3を備えたことを特徴とする。
【0093】ここで、本第3実施形態においては、駆動
系C1が駆動回路に対応し、電流−電圧変換回路20
7、208、差動回路209及び検出系C2が角速度検
出回路に対応し、信号入力系C31が信号入力回路に対
応し、信号検出系C32が故障検出回路に対応する。な
お、振幅調整器は、補助駆動用電極17a、18aへの
入力に対し個々に設けてもよい。また、故障診断系C3
の信号検出系C32の第2同期検波回路212及び第2
LPF213は、電流−電圧変換回路207、208の
個々について設けてもよい。
【0094】ここで、上記図16に示した本第3実施形
態に用いる制御回路の他の例を、図18のブロック図に
示す。図18に示す制御回路は、基本的には上記図16
に示す制御回路に基づくものであり、以下、図16の制
御回路と異なる部分について説明し、同一部分には、同
符号を付して説明を省略することとする。図18に示す
制御回路は、信号入力系(信号入力回路)F31にオフ
セット調整回路(直流電圧可変手段)501を有するこ
とを特徴とする。信号入力系F31は、チャージアンプ
201以降のオフセット調整回路501、掛け算器20
4、振幅調整器206、反転回路214より構成され
る。
【0095】図18の信号入力系F31に用いられてい
るオフセット調整回路501の作用効果について説明す
る。チャージアンプ201からのFB信号(周波数f
d)に含まれる直流電圧と基準電位の電位が異なると、
FB信号の一部が掛け算器204で周波数変調を受けず
に通過する。この為、掛け算器204の出力には、周波
数2fdの信号と周波数fdの信号とが混在することに
なる。
【0096】そこで、補助駆動用電極17a、18aに
2fdの周波数の信号のみを印加する為には、掛け算器
204の後にBPF等のフィルタ回路が必要となる。と
ころが、オフセット調整回路501でFB信号中の直流
成分を調整することで、fdの周波数信号の通過を低減
可能なため、フィルタ回路が不要になり、簡素且つ安価
な構成とできる。
【0097】(第4実施形態)本第4実施形態は、上記
第3実施形態において、補助駆動用電極(故障診断用信
号入力手段)に故障診断用信号を入力する信号入力手段
が、内部信号であるFB信号から生成され且つFB信号
の周波数と同じ信号を用い、外部信号である車両のEC
Uからの信号のタイミングを基に、断続的に入力するも
のとしている。なお、振動子については上記第3実施形
態と同じく、補助駆動用電極17a、18aを有する構
成の振動子1を用いる。
【0098】次に、本第4実施形態の制御回路ブロック
を図19に示す。回路は大きく分けて、駆動系D1、検
出系D2、故障診断系D3の3つに分けることが出来
る。本実施形態の制御回路もチャージアンプ201、電
流−電圧変換回路207、208、及び差動回路209
を備えている。チャージアンプ201以降の駆動系D1
は、AGC回路202、反転回路203から構成され、
上記第1〜第3実施形態の駆動系A1〜C1と同じもの
である。
【0099】差動回路209以降の検出系D2は、同期
検波回路312、LPF313とから構成され、基本的
には上記第2実施形態の検出系B2と同様であるが、本
実施形態の検出系D2は後述の故障診断系D3の信号検
出系D32も兼ねている。故障診断系D3は、振動子1
がその励振方向(駆動振動方向)と直交する方向(つま
り、角速度検知振動方向)へ振動するように、補助駆動
用電極17a、18aに故障診断用信号としての信号V
Dを入力するための信号入力系D31と、角速度検出電
極21、22から信号VDの入力に基づいた信号を検出
してセンサの故障診断を行うための上記信号検出系D3
2とからなっている。
【0100】信号入力系D31は、チャージアンプ20
1以降のBPF304、スイッチ305、移相回路31
4、及び振幅調整器(振幅可変手段)307、及び反転
回路214とから構成されている。つまり、上記第2実
施形態の信号入力系B31において、振幅調整器307
を1つとし、更に、上記第3実施形態の反転器214を
付加した構成としている。
【0101】この信号入力系D31によって、上記第3
実施形態と同様に、振動子1は、周波数fdで駆動振動
するとともに、角速度検知振動方向へ周波数2fdで振
動する。従って、本第4実施形態においても、信号入力
系D31は補助駆動回路としても機能し、信号VDは補
助駆動信号としても機能する。信号検出系D32の構成
は、上述のように検出系D2が兼ねている。
【0102】次に、本第2実施形態の作用を述べる。な
お、駆動系D1および検出系D2による振動子1の作動
は上記第1実施形態記載と同様であり、本実施形態では
説明を省略する。故障診断系D3の作用を述べる。断線
等の故障検出のため、補助駆動用電極17a、18aと
共通電極25間に信号VDを断続的に印加する。そのタ
イミングは例えばECU306からの信号を用いる。
【0103】チャージアンプ201からのFB信号(周
波数fd)をBPF304を通して濾過し、ECU30
6からの信号によりON−OFFするスイッチ305に
よりFB信号(周波数fd)と同周波数で断続的に入力
する。このとき、移相回路314によってコリオリ力の
位相と同位相とし、振幅を振幅調整器307にて調整
し、反転回路214を用い互いに反転させた信号VDと
して補助駆動用電極17a、18aに印加する。
【0104】この場合、信号VDの周波数は振動子1の
駆動周波数fdであり、コリオリ力の位相と同位相で振
動子1に入力されるので、信号VDの影響を検出系D2
の最終出力P2に現すことができる。また、その影響は
ECU306からの信号に同期することになる。なお、
コリオリ力の位相と同位相で振動させるため、モニタ電
極13、14からの電流の電圧変換法によっては故障診
断系D3の移相が必要でない場合がある。
【0105】次に、断線検知について説明する。信号V
Dによる補助駆動用電極17a、18aへの入力を、補
助駆動による最終出力P2の影響(すなわち電流−電圧
変換回路207、208からの出力差)を所定の値とな
るように、振幅調整器307を調整する。そのときのE
CU信号と補助駆動による最終出力P2の関係は図20
(a)のようになる。最終出力P2は、所定の値を有す
る断続的なピークを持った波形となる。なお、角速度Ω
が振動子1に入力されると図20(a)の最終出力P2
の波形は、角速度Ωに比例して+又は−側にバイアスが
かかり、オフセットをもつ。そして、検出系D2におい
ては、このオフセット分のみを検出して角速度検出信号
とするようになっている。
【0106】断線検知は、次のように行われる。例え
ば、W1が断線した場合、補助駆動による出力が半減す
るため、そのときのECU信号と補助駆動による最終出
力P2の関係は図20(b)のようになる。従って、E
CUの信号と最終出力P2の関係をモニターすることに
より断線を検知することが出来る。同様に、W6が断線
した場合、及び補助駆動用電極17a、18aと接続さ
れているワイヤーW4もしくはW9が断線した場合にも
検出できる。
【0107】また、補助駆動振動方向は、角速度検出モ
ード(角速度検知振動方向)にて振動させ、信号VD
(故障診断用信号)はAGC回路202により常に一定
に保たれたFB信号を用いている為、センサの感度の低
下についても、上記の所定の値(図20(a)参照)か
ら出力値がずれているかどうかを検出すれば診断が可能
となる。また、その他の異常、例えばルーズコンタクト
等による回路内の微妙なリークに対しても、上記の所定
の値から出力値がずれているかどうかを検出すれば診断
が可能となる。
【0108】なお、上記第3実施形態と同様にして、駆
動電極11、12から故障診断用信号(信号VD)の入
力に基づいた信号を検出するようにしてもよい。ところ
で、本第4実施形態においては、従来の角速度センサに
無かった補助駆動用電極17a、18aと、この補助駆
動用電極17a、18aに信号VD(周波数fd)を外
部信号を基に断続的に入力して駆動電極11、12もし
くは角速度検出電極21、22から信号VDの入力に基
づいた信号を検出してセンサの故障診断を行う故障診断
系(故障診断手段)D3とを備えたことを特徴とする。
【0109】また、本第4実施形態においては、駆動系
D1が駆動回路に対応し、電流−電圧変換回路207、
208、差動回路209及び検出系D2(信号検出系D
32)が角速度検出回路(故障検出回路)に対応し、信
号入力系D31が信号入力回路に対応する。なお、補助
駆動を角速度検出モード以外のモード(振動方向)にて
行うことにより、正常時の最終出力P2を0(基準電
位)とし、異常時にオフセットするようにしてもよい。
【0110】なお、ECU306からの信号は駆動周波
数(fd)と同じでなくとも、断続的なものであればよ
い。 (他の実施形態)なお、上記各実施形態において、角速
度検出信号、フィードバック信号の初段アンプの方法に
よっては故障診断用信号の生成時に位相回路が必要とな
る場合がある。
【0111】また、上記各実施形態において、故障診断
用信号の入力は角速度検出電極21、22から行うよう
にしてもよい。また、上記各実施形態において、故障診
断用信号の入力に基づいた信号を検出するのは、角速度
検出電極21、22、駆動電極11、12に限定される
ものではなく、その他の電極であってもよい。
【0112】また、上記各実施形態は、振動子1のみに
適用が限られるものでなく、その他の形状の振動子、例
えば、3角柱、圧電体を接着接合した振動子、シリコン
等で形成され容量変化を検出する系等にも適用されるも
のである。例えば、上記第1実施形態は、変形例として
図21及び他の変形例として図22に示す振動子にも適
用できる。金属から成る直交音叉型振動子401に駆動
用圧電素子402、モニター用圧電素子403、検出用
圧電素子404が接着等で接合されている。各圧電素子
には信号を入出力するための電極が設けられている。
【0113】ここで、振動子401は図1の振動子1に
対応し、各圧電素子は、次のように、図1の振動子1の
電極に対応する。すなわち、駆動用圧電素子402は駆
動電極11、12に対応し、モニター用圧電素子403
はモニタ電極13、14に対応し、検出用圧電素子40
4は角速度検出電極21、22に対応する。そして、駆
動用圧電素子402に周波数fdの駆動信号を入力し、
モニター用圧電素子403からのFB信号(周波数f
d)を用いて、自励制御発振を行う。ここにおいて、上
記第1実施形態を適用する場合は、検出用圧電素子40
4に2fdの周波数を持つ信号VBを入力することによ
り、上記第1実施形態と同じ効果を発揮することができ
る。
【0114】また、上記第3実施形態を、図21及び図
22に示す振動子に適用する場合は、図23及び図24
に示すようにすれば適用できる。図23は第3実施形態
の変形例、図24は他の変形例である。駆動用圧電素子
402を2つの部分402a、402bに分割し、両者
に周波数fdの信号を、分割したどちらか一方を診断用
電極として用い(図23及び図24では、402a)、
その診断用電極に2fdの周波数を持つ信号VDを入力
することにより、上記第3実施形態と同じ効果を発揮す
ることができる。
【0115】また、図21〜図24において、検出用圧
電素子404の裏に補助素子を接合して、補助素子を診
断用電極として2fdの信号VB(もしくは信号VD)
を入力してもよい。また、その他の形状の振動子として
は多脚音叉形状でもよい。上記第3実施形態を例えば4
脚音叉形状の振動子601に適用した例を、図25に示
す。
【0116】この振動子601は、略平行に配列された
4本の四角柱状のアーム部602、603、604、6
05と、各アーム部602〜605の片端部を共通に固
定支持する共通の連結部606とを有しており、上記支
持部3により基板2に固定支持されている。ここで、図
25に示す様に、アーム部602〜605の配列方向を
y軸、アーム部602〜605の長手方向をz軸、アー
ム部602〜605及び連結部606の厚み方向をx軸
としてxyz直交座標系が構成される。
【0117】そして、振動子601において、x軸と直
交する面のうち基板2と対向する面をX2面(図示せ
ず)とし、このX2面とは反対側の面をX1面とし、ま
たy軸と直交する外側一対のアーム部602、605の
外周面のうちアーム部602側の面をY2面(図示せ
ず)、アーム部605側の面をY1面とする。この振動
子601は、制御回路(図示せず)により次のように作
動する。X1面上に形成された駆動電極620及びモニ
タ電極621を介して、内側一対のアーム部603、6
04をy軸方向において互いに反対方向に共振(駆動振
動)させ、z軸回りに角速度が入力された場合、内側一
対のアーム部603、604に発生するコリオリ力によ
り、外側一対のアーム部602、605も連成してx軸
方向に振動する。
【0118】この振動振幅を、Y1面及びX1面上に形
成された角速度検出電極622及び623から、各引き
出し電極624、625及びパット電極626を介して
出力として検出し、角速度を検出する。なお、627は
共通電極、628及び629は、各々、共通電極627
と導通する引き出し電極及びパット電極であり、また、
共通電極627は、上記X2面上にも形成された図示し
ない共通電極と、引き出し電極630により導通してい
る。
【0119】このような振動子601においても、角速
度検出電極622及び623もしくは、引き出し電極6
24、625もしくは、パット電極626に、故障診断
用信号がのるように、例えば、X1面上に診断用電極J
S1を設けることにより、上記第3実施形態と同様に、
断線を検出することが可能となる。なお、振動子601
上の各電極と制御回路(図示せず)との信号の入出力
は、図25に示す様に、ワイヤーW20〜W24及びタ
ーミナルT20〜24により行なうことができる。
【0120】さらに、多脚音叉形状の振動子としては、
図26に示すものでもよい。図26は、上記第3実施形
態を例えばH型音叉形状の振動子701に適用した例を
示すもので、振動子701を前後左右からみた展開図で
ある。振動子701は、4本の平行な四角柱状のアーム
部702、703、704、705と連結部706とか
ら構成される。連結部706には、上記各実施形態に示
すような支持部(図示せず)が当接しており、この支持
部を介して振動子701は支持されている。
【0121】そして、図26に示す様に、アーム部70
2〜705の配列方向をy軸、アーム部702〜705
の長手方向をz軸、アーム部702〜705及び連結部
706の厚み方向をx軸としてxyz直交座標系が構成
される。なお、図26の座標は(a)に対応したもので
ある。ここで、振動子701においてx軸と直交する面
のうち一側の面をX1面(図26(a))、他側の面を
X2面(図26(b))とし、また、振動子701の外
周面であってy軸と直交する面のうち一側面(アーム部
703、705側の面)をY1面(図26(c))と
し、他側面(アーム部702、704側の面)をY2面
(図26(d))とする。
【0122】振動子701上に形成された電極構成は、
X1面に形成され片側一対のアーム部702、703を
駆動するための駆動電極707、X1面に形成され振動
状態をモニタするためのモニタ電極708、及び、角速
度検出電極(アーム部704のY2面側)709及び角
速度検出電極(アーム部705のY1面側)710を備
えた構成となっている。
【0123】そして、各角速度検出電極709、710
は、各々、引出し電極711、712を介してX1面上
のパット電極713、714に導通している。また、7
15、716及び717は上記駆動、モニタ、角速度検
出電極707〜710の基準電位となる共通電極であ
り、各共通電極715〜717は、引出し電極718、
719によって導通されている。
【0124】本実施形態の作動は、図示しない制御回路
により次のように作動する。駆動電極707と共通電極
715間に交流電圧を印加することにより、片側一対の
アーム部702、703を、y軸方向において互いに反
対方向に共振(駆動振動)させる。そのときの振幅とし
てモニタ電極708からの出力をモニターし、出力が一
定となるように自励制御発振(自励制御振動)させる。
【0125】次に、z軸回りに角速度が入力された場
合、振動している片側一対のアーム部702、703に
発生するコリオリ力により、他側一対のアーム部70
4、705も連成してx軸方向に振動する。この振動振
幅を、角速度検出電極709、710からの出力として
検出し、角速度を検出する。このような振動子701に
おいても、角速度検出電極709及び710もしくは、
引き出し電極711、712もしくは、パット電極71
3、714に、故障診断用信号がのるように、例えば、
X1面上に診断用電極JS10、JS11を設けること
により、上記第3実施形態と同様に、断線を検出するこ
とが可能となる。
【0126】なお、上記図25及び図26において、振
動子601及び701は本発明の振動子に、駆動電極6
20、707は本発明の駆動手段に、角速度検出電極6
22、623、709、710は本発明の角速度検出手
段に、診断用電極JS1、JS10、JS11は本発明
の故障診断用信号入力手段に、それぞれ相当する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1及び第2実施形態に係る角速度セ
ンサを示す斜視図である。
【図2】図1の角速度センサにおける振動子上の電極構
成を示す展開図である。
【図3】上記第1実施形態に係る角速度センサの制御回
路のブロック図である。
【図4】上記第1実施形態における断線検出方法を示す
説明図である。
【図5】上記第1実施形態に係る角速度センサにおけ
る、診断用電極−角速度検出電極間の静電容量と、故障
診断用信号を診断用電極に印加した時に発生する電流−
電圧変換回路出力との関係を示すグラフである。
【図6】上記第1実施形態に係る角速度センサにおけ
る、診断用電極の面積と、診断用電極−角速度検出電極
間の静電容量との関係を示すグラフである。
【図7】上記第1実施形態に係る角速度センサにおけ
る、故障診断用信号と、故障診断用信号を診断用電極に
印加した時に発生する電流−電圧変換回路出力との関係
を示すグラフである。
【図8】上記第1実施形態に係る角速度センサにおける
振動子上の電極構成の他の例を示す展開図である。
【図9】上記第1実施形態に係る角速度センサの制御回
路の他の例を示すブロック図である。
【図10】上記第2実施形態に係る角速度センサの制御
回路のブロック図である。
【図11】上記第2実施形態における断線検出方法を示
す説明図である。
【図12】上記第1及び第2実施形態に係る角速度セン
サの他の例を示す斜視図である。
【図13】図12の角速度センサにおける振動子上の電
極構成を示す展開図である。
【図14】本発明の第3及び第4実施形態に係る角速度
センサを示す斜視図である。
【図15】図14の角速度センサにおける振動子上の電
極構成を示す展開図である。
【図16】上記第3実施形態に係る角速度センサの制御
回路のブロック図である。
【図17】上記第3実施形態における断線検出方法を示
す説明図である。
【図18】上記第3実施形態に係る角速度センサの制御
回路の他の例を示すブロック図である。
【図19】上記第4実施形態に係る角速度センサの制御
回路のブロック図である。
【図20】上記第4実施形態における断線検出方法を示
す説明図である。
【図21】上記第1実施形態の変形例を示す説明図であ
る。
【図22】上記第1実施形態の他の変形例を示す説明図
である。
【図23】上記第3実施形態の変形例を示す説明図であ
る。
【図24】上記第3実施形態の他の変形例を示す説明図
である。
【図25】上記第3実施形態を4脚音叉の振動子に適用
した例を示す説明図である。
【図26】上記第3実施形態をH型音叉の振動子に適用
した例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…振動子、11、12…駆動電極、17、18…故障
診断用信号印加電極、17a、18a…補助駆動用電
極、21、22…角速度検出電極、205、304…バ
ンドパスフィルタ、206、307、308…振幅調整
器、207、208…電流−電圧変換回路、209…差
動回路、213、312…同期検波回路、A1、B1、
C1、D1…駆動系、A2、B2、C2、D2…検出
系、A31、B31、C31、D31、E31、F31
…信号入力系、A32、C32…信号検出系。
フロントページの続き (72)発明者 三浦 和彦 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 秋元 克英 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 2F105 BB20 CC01 CD02 CD06 CD11 CD13

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動子(1)と、 前記振動子(1)に形成され前記振動子(1)を駆動す
    るための駆動手段(11、12)と、 前記振動子(1)に形成され前記振動子(1)に入力さ
    れた角速度を検出するための角速度検出手段(21、2
    2)と、 前記駆動手段(11、12)と接続され、該駆動手段
    (11、12)に駆動用信号を入力して前記振動子
    (1)を励振する駆動回路(A1、B1、C1、D1)
    と、 前記角速度検出手段(21、22)と接続され、前記角
    速度検出手段(21、22)から前記振動子(1)の励
    振方向と直交する振動状態を検出し、該振動状態から所
    定軸回りの角速度を検出する角速度検出回路(207〜
    209、A2、B2、C2、D2)とを備えた角速度セ
    ンサにおいて、 前記振動子(1)に形成された故障診断用信号入力手段
    (17、18、17a、18a)と、 前記故障診断用信号入力手段(17、18、17a、1
    8a)に故障診断用信号を入力する信号入力回路(A3
    1、B31、C31、D31、E31、F31)とを備
    え、 前記駆動手段(11、12)もしくは前記角速度検出手
    段(21、22)から前記故障診断用信号の入力に基づ
    いた信号を検出してセンサの故障診断を行うようにした
    ことを特徴とする角速度センサ。
  2. 【請求項2】 振動子(1)と、 前記振動子(1)に形成され前記振動子(1)を駆動す
    るための駆動手段(11、12)と、 前記振動子(1)に形成され前記振動子(1)に入力さ
    れた角速度を検出するための角速度検出手段(21、2
    2)と、 前記駆動手段(11、12)と接続され、該駆動手段
    (11、12)に所定周波数(fd)の駆動用信号を入
    力して前記振動子(1)を励振する駆動回路(A1、C
    1)と、 前記角速度検出手段(21、22)と接続され、前記角
    速度検出手段(21、22)から前記振動子(1)の励
    振方向と直交する振動状態を検出し、該振動状態から所
    定軸回りの角速度を検出する角速度検出回路(207〜
    209、A2、C2)とを備えた角速度センサにおい
    て、 前記振動子(1)に形成された故障診断用信号入力手段
    (17、18、17a、18a)と、 前記故障診断用信号入力手段(17、18、17a、1
    8a)に前記駆動用信号の所定周波数(fd)とは異な
    る周波数の故障診断用信号を入力する信号入力回路(A
    31、C31、E31、F31)と、 前記駆動手段(11、12)もしくは前記角速度検出手
    段(21、22)から前記故障診断用信号の入力に基づ
    いた信号を検出してセンサの故障診断を行う故障検出回
    路(A32、C32)とを備えることを特徴とする角速
    度センサ。
  3. 【請求項3】 振動子(1)と、 前記振動子(1)に形成され前記振動子(1)を駆動す
    るための駆動手段(11、12)と、 前記振動子(1)に形成され前記振動子(1)に入力さ
    れた角速度を検出するための角速度検出手段(21、2
    2)と、 前記駆動手段(11、12)と接続され、該駆動手段
    (11、12)に所定周波数(fd)の駆動用信号を入
    力して前記振動子(1)を励振する駆動回路(C1、D
    1)と、 前記角速度検出手段(21、22)と接続され、前記角
    速度検出手段(21、22)から前記振動子(1)の励
    振方向と直交する振動状態を検出し、該振動状態から所
    定軸回りの角速度を検出する角速度検出回路(207〜
    209、C2、D2)とを備えた角速度センサにおい
    て、 前記振動子(1)に形成された故障診断用信号入力手段
    (17a、18a)と、 前記故障診断用信号入力手段(17a、18a)に前記
    駆動用信号の所定周波数(fd)とは異なる周波数の故
    障診断用信号を、前記振動子(1)がその励振方向と直
    交する方向へ振動するように、入力する信号入力回路
    (C31、D31、F31)と、 前記駆動手段(11、12)もしくは前記角速度検出手
    段(21、22)から前記故障診断用信号の入力に基づ
    いた信号を検出してセンサの故障診断を行う故障検出回
    路(C32、D32)とを備えることを特徴とする角速
    度センサ。
  4. 【請求項4】 前記故障検出回路(A32、C32)
    は、前記故障診断用信号の入力に基づいた信号を、前記
    故障診断用信号と同位相の信号を用いて同期検波する同
    期検波手段(212、312)を有することを特徴とす
    る請求項2または3に記載の角速度センサ。
  5. 【請求項5】 前記故障検出回路(A32、B32、C
    32、D32)は、前記故障診断用信号の入力に基づい
    た信号の直流成分の変化を検出するものであることを特
    徴とする請求項2ないし4のいずれか1つに記載の角速
    度センサ。
  6. 【請求項6】 前記信号入力回路(A31、B31、C
    31、D31、E31、F31)は、前記駆動回路(A
    1、B1、C1、D1)の駆動に用いられる内部信号を
    加工して前記故障診断用信号を生成することを特徴とす
    る請求項1ないし5のいずれか1つに記載の角速度セン
    サ。
  7. 【請求項7】 前記駆動回路(A1、B1、C1、D
    1)は、前記振動子(1)の励振に基づくフィードバッ
    ク信号を用いて前記振動子(1)の励振方向への振幅制
    御を行うようになっており、 前記信号入力回路(A31、B31、C31、D31、
    E31、F31)は、前記内部信号として前記フィード
    バック信号を用い前記故障診断用信号を生成することを
    特徴とする請求項6に記載の角速度センサ。
  8. 【請求項8】 前記信号入力回路(A31、C31、E
    31、F31)は、前記故障診断用信号を生成するため
    に前記フィードバック信号の周波数(fd)を偶数倍と
    する周波数変換手段(204)を有することを特徴とす
    る請求項7に記載の角速度センサ。
  9. 【請求項9】 前記信号入力回路(A31、B31、C
    31、D31)は、前記加工される内部信号を濾過する
    バンドパスフィルタ(205、304)を備えることを
    特徴とする請求項6ないし8のいずれか1つに記載の角
    速度センサ。
  10. 【請求項10】 前記信号入力回路(E31、F31)
    は、前記加工される内部信号中の直流電圧を可変とする
    直流電圧可変手段(501)を備えることを特徴とする
    請求項6ないし8のいずれか1つに記載の角速度セン
    サ。
  11. 【請求項11】 振動子(1)と、 前記振動子(1)に形成され前記振動子(1)を駆動す
    るための駆動手段(11、12)と、 前記振動子(1)に形成され前記振動子(1)に入力さ
    れた角速度を検出するための角速度検出手段(21、2
    2)と、 前記駆動手段(11、12)と接続され、該駆動手段
    (11、12)に駆動用信号を入力して前記振動子
    (1)を励振する駆動回路(B1、D1)と、 前記角速度検出手段(21、22)と接続され、前記角
    速度検出手段(21、22)から前記振動子(1)の励
    振方向と直交する振動状態を検出し、該振動状態から所
    定軸回りの角速度を検出する角速度検出回路(207〜
    209、B2、D2)とを備えた角速度センサにおい
    て、 前記振動子(1)に形成された故障診断用信号入力手段
    (17、18、17a、18a)と、 前記故障診断用信号入力手段(17、18、17a、1
    8a)に故障診断用信号を外部信号を基に断続的に入力
    する信号入力回路(B31、D31)とを備え、 前記駆動手段(11、12)もしくは前記角速度検出手
    段(21、22)から前記故障診断用信号の入力に基づ
    いた信号を検出してセンサの故障診断を行うようにした
    ことを特徴とする角速度センサ。
  12. 【請求項12】 前記故障診断用信号が前記振動子
    (1)の駆動用信号と同じ周波数であることを特徴とす
    る請求項11に記載の角速度センサ。
  13. 【請求項13】 前記信号入力回路(A31、B31、
    C31、D31、E31、F31)は、前記故障診断用
    信号の振幅を調整可能な振幅可変手段(206、30
    7、308)を備えることを特徴とする請求項1ないし
    12のいずれか1つに記載の角速度センサ。
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