JP2000145894A - ホイール用バランスウエイト - Google Patents

ホイール用バランスウエイト

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JP2000145894A JP10315701A JP31570198A JP2000145894A JP 2000145894 A JP2000145894 A JP 2000145894A JP 10315701 A JP10315701 A JP 10315701A JP 31570198 A JP31570198 A JP 31570198A JP 2000145894 A JP2000145894 A JP 2000145894A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエイト本体を鉛以外の材料で形成し、加工
ないしは成形性に優れ、使用し易いバランスウエイトを
実現する。 【解決手段】 ウエイト本体2Aをリム内周面に当接さ
せてクリップ1A等でホイール3に取り付けるようにし
たホイール用バランスウエイトにおいて、前記ウエイト
本体2Aを鉄、鉄合金、銅、銅合金、タングステン、タ
ングステン合金、モリブデン、モリブデン合金の何れか
の焼結金属により構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両に
装着されるホイール用バランスウエイトに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のバランスウエイトは、タイヤ・
ホイールの重量的なアンバランスを打ち消すためホイー
ルに取り付けられ平衡をとる。そのウエイト本体は、鉛
や鉛合製からなり、重量をグラム単位の間隔で増減、調
整させた複数種類が準備され、使用目的とする重量のも
のを選択し、ホイールのリム内周面に取り付けられる。
図9及び図10は従来知られているバランスウエイトの
形態である。各形態において、取付用クリップは符号1
を、ウエイト本体は符号2を付している。
【0003】図9のうち、同(a)の形態はウエイト本
体2と、ホイール3のリム部4に固定するクリップ1と
を鋳造にて一体に形成したものである。(b)はウエイ
ト本体2とクリップ1とが個別になっており、取付時に
リム部4のリム内周面にウエイト本体2を当接させて、
クリップ1の対応側で抱きかかえるよう装着したもので
ある。(c)はウエイト本体2が前面側に係止穴2aを
有し、ここにクリップ1の対応端を係合固定する構造で
ある。(d)も同様であるが、ホイール3のリム部4の
厚さが異なる場合であっても対応できるように、係止穴
2aを上下方向に複数個設けた構造をしている。また、
クリップ1が外側へ張り出さないようにウエイト本体2
の中間部に段部21を形成している。更に(e)と
(f)は、ウエイト本体2に階段状の係合部2b,2b
を備え、そこにクリップ1の対応端側を係止可能にし
て、係合部の位置により厚さが異なるリム部4に対応し
ようとするものである。
【0004】図10のうち、同(a)はウエイト本体2
に縦スリット2cを形成しておき、該縦スリット2cに
孔1a付きのクリップ1を挿入して、ウエイト本体2を
ポンチで背面側から押圧変形させるポンチ穴にて変形突
起2dを形成することにより、クリップ1の孔1aに係
合させて一体化したものである。(b)はクリップ1と
ウエイト本体2をリベット5で一体化したものである。
(c)はクリップ1に設けた孔1bにウエイト本体2に
突設した突起2eを差し込み、突起2eを変形させて一
体化したものである。これに対し、(d)の形態はリム
部内周直径が異なるホイール3に対応できる構造のウエ
イト本体2である。すなわち、このウエイト本体2にお
いて、クリップ用の係合部2fは前記係合部2b等と同
様であるが、中間段部21の上部に逃げ部22を設け、
その両側をリム部側への当接部23a,23bとしたも
のである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のウエ
イト本体2は鉛や鉛合金製であり、自然環境の面から制
限する要請があるため、鉛以外の材料も検討されてい
る。具体的には、鉄、ステンレス鋼、銅、黄銅、アルミ
ニウムの線材を切断してウエイト本体2とし、クリップ
1との固定を接着、カシメ、ビス止め、溶着などとする
提案がある。また、この場合は、生産性、組立性、耐腐
蝕性、ホイールに馴染む色調、材料のリサイクル性、大
小のホイールに適合できる形状等が課題として挙げられ
る。
【0006】本発明は、以上の背景からウエイト本体を
鉛以外の材料で形成し、加工ないしは成形性に優れ、使
用し易いバランスウエイトを提供することを目的として
いる。他の目的は、以下に説明する内容の中で順次明ら
かにして行く。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、ウエイト本体をホイールのリム内周面に当接
させてクリップでホイールに取り付けるようにしたホイ
ール用バランスウエイトにおいて、前記ウエイト本体を
鉄、鉄合金、銅、銅合金、タングステン、タングステン
合金、モリブデン、モリブデン合金の何れかの焼結金属
により形成したものである。
【0008】以上の本発明によれば、鉛以外の金属であ
り、廃棄物の再生も可能なものとなり、形状的な制約を
受け難い。特に、焼結ステンレス鋼は外観に優れ、耐腐
蝕性等の観点から好ましい実施態様である。重量的に多
種のバランスウエイトは、比重の異なる金属を適宜選択
したり、ウエイト本体の形状が同じであっても、焼結金
属の気孔率(密度比)の大小によって異なる重量のもの
に形成することができる。このことは、ウエイト本体を
造形する金型を沢山準備する必要がなく、安価に各種重
量のウエイト本体を製作することができることを意味し
ている。また、焼結金属ではウエイト本体の背面に凹部
を容易に設けることができる。これによれば、大きさの
割に軽量なウエイト本体を提供することも容易に可能に
なる。しかも、この凹部に対し嵌合する形状の焼結金属
ぺレットを装着すれば、ウエイト本体の重量を増加調整
することも簡単に行えるという利点もある。
【0009】ホイールのリム内周面に対向するウエイト
本体の外周当接曲面の半径寸法をウエイト本体の幅方向
中間近傍は大径ホイールの半径寸法に相当する曲面に、
幅方向の両端部は小径ホイールの半径ホイールの半径寸
法に相当する曲面とした形状とすることができる。これ
によれば、比較的大径のリムに対してはウエイト本体幅
方向の中間部がリム内周面と密に当接し、比較的小径の
リムに対してはウエイト本体幅方向の両端部付近がリム
内周面と密に当接し、何れの場合にも脱落すること無く
安定して固定することが可能となる。また、焼結材料は
弾性変形、塑性変形可能なことから、後者の比較的小径
のリムに対する場合では、幅方向の中間部がリム内周面
に当接するまで変形させればより安定して固定すること
が可能となる。
【0010】同様に、ホイールのリム内周面に対向する
ウエイト本体の外周当接曲面を、相対する2箇所の面に
形成した形状とし、その一方の外周曲面の半径寸法は大
径ホイールの半径寸法に相当する曲面に、他方の外周曲
面の半径寸法は小径ホイールの半径寸法に相当する曲面
とすることができる。これによれば、組立時に、リム直
径の大きさに応じて、相応する曲面を選択してホイール
との良好な密着を得ることができる。
【0011】また、ホイールのリム内周面に対向するウ
エイト本体の外周当接曲面半径寸法を大径ホイールの半
径寸法に相当する曲面とし、幅方向の両端側が薄厚なつ
るはし形状とすることができる。これによれば、組立時
に、リム径が大きい場合ではウエイト本体が変形なしで
リム内周面に密着し、リム径が小さい場合ではウエイト
本体薄厚部が変形してリム部に密着し、種々の大きさの
ホイールへの適用が可能となる。
【0012】これらウエイト本体の当接面半径寸法は、
前記大径ホイールの半径寸法に相当する当接曲面半径を
210〜220mm、前記小径ホイールの半径寸法に相
当する当接曲面半径を160〜170mmとすることが
できる。これによれば、普通乗用自動車、軽自動車、小
型トラックなどの大部分に適用できるものとなる。ま
た、上記の半径寸法210〜170mmの範囲を2分
割、或いは3分割し、それぞれの領域において、大径ホ
イール半径、小径ホイール半径とすることができる。
【0013】ホイールのリム内周面に対向するウエイト
本体の外周曲面部にローレット状の凹凸条を複数備える
ことができる。これによれば、リム内周面に当接したと
き、凹凸条の先端部が変形して、半径の異なるホイール
によりよく密着できる。
【0014】更に、ウエイト本体の外周側中間部または
外周と反対側の中間部に切り欠き溝を設けることができ
る。これによれば、装着時にウエイト本体を変形させる
ような形状の場合、それにより容易に馴染むよう変形す
ることができ、ホイール内周面との密着をより安定した
ものとすることが可能になる。
【0015】また、ウエイト本体の部分密度を幅方向中
間部で高く、両端部分を低いものとすることができる。
この場合は、装着時に低密度部が変形しやすく、ホイー
ル内周面との密着が確実になる。
【0016】上記ウエイト本体は、その表面をショット
ピーニングやバレル研磨などにより、目潰しすることが
できる。これによれば、加工による独特の光沢外観が得
られ、腐食性が向上し、防食ペイントを被覆するような
場合には塗布性が向上する。また、ウエイト本体の気孔
に樹脂含浸することができる。これによれば、多孔質材
料である場合に、含水することがないので腐食が著しく
改善される。樹脂に代えて、ワックスや油とすることが
できる。ウエイト本体の表面にアルミニウムペイントを
塗布することができる。アルミ製ホイールに装着する場
合に、外観が同色であり、異物感が無いものとなり、耐
食性のよいものとなる。同様な目的で、亜鉛メッキを施
すことができる。鉄製材料ではスチーム処理により、黒
色美観と耐食性を付与することができる。銅製焼結材料
製では、大気中で加熱酸化させると、同様に黒色美観を
付与することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、添付した図面を参照して実
施形態により本発明を説明する。なお、図1〜図8にお
いて、各ウエイト本体には形状的に同じか、類似する箇
所に同じ符合を付している。各実施形態のウエイト本体
2A〜2Hは、バランスウエイトの主体となるもので、
図1(a)に例示した如くクリップ1Aによりホイール
3を構成しているリム4の内周面(リムフランジと同
義)に取り付けられる。なお、ホイーム3は、外周面に
タイヤ7を装着するリム4及び車体側に組み付けるディ
スク6からなる。これらリム及びデイスクは鋳造にて一
体成形されることもある。ウエイト本体2A〜2Hの取
り付けは、通常、ホイール組立の最終段階つまり、ホイ
ールをバランス測定した後に行われる。
【0018】(1)焼結金属の形態について、各実施形
態のウエイト本体2A〜2Hは、焼結金属製からなり、
金属粉末を金型で圧粉成形と焼結して得られる。ウエイ
ト本体の意匠の造形は金型を用いることから、安定し量
産性に優れている。焼結体のままで使用することができ
るが、サイジングやコイニング、熱処理、各種の表面処
理、他の表面被覆、気孔への含浸等の工程は適宜に追加
することができる。焼結金属は鉄、鉄合金、タングステ
ン、タングステン合金、モリブデン、モリブデン合金の
何れかである。鉄合金はFe−C系、ステンレス鋼など
であり、銅合金は青銅、黄銅などであり、これらは各種
産業で汎用されている合金系がリサイクル性の面から好
ましい選択である。タングステン合金やモリブデン合金
も同様に、銅または銀との混合物が望ましい。どのよう
な金属系を適用するかは、比重、ウエイト本体の必要重
さ、外観色調、耐食性、コストなどにより選択される。
推奨合金はステンレス鋼材である。これは、鉛に比べて
比重が30%低いが、耐食性に優れ、アルミ合金製ホイ
ールのような銀光沢にも馴染む色調をしているからであ
る。
【0019】(2)ウエイト本体の重量について、ウエ
イト本体2A〜2Hの重量は、適用金属の種類(比重の
違い)、ウエイト本体の体積、及び気孔率(密度比)に
よって決定することができる。特に焼結金属は、気孔率
(密度比)を自在に変更決定することができる利点があ
り、同じ金型を用いても、成形密度及び高さ寸法(体
積)を変えれば、重さの異なる数種類のウエイト本体を
得ることが可能である。これは、例えば、純鉄(比重
7.86)を例にすると、密度比が95%(密度約7.
4g/cm3)から60%(密度約4.7g/cm3)程
度の範囲とすることができるからである。この場合、密
度比60%より低いと十分な強度が得られなくなる虞が
ある。同じ体積のウエイト本体重量は、密度比95%で
50gとすると、密度比60%では約30gとなる。
【0020】また、体積による重量の変更方法は、従来
と同様に大きさと形状を変えて各種の重量に対応され
る。この場合、採用する金属材料及び気孔率(密度比)
により重量の変更ができることから、体積の種類は3〜
5種類程度とすることができる。このことは、造形用の
金型の数が少なくて済むという効果、つまり製造経費的
にに優れていることを意味する。更に、体積による重量
の変更方法として、ウエイト本体のうち背面等の適宜な
箇所に凹状ポケット空間を設けた形状にすることも可能
であり、その場合は外見の大きさの割に軽量化できる。
この凹状ポケット空間は、組立時に重量調整のために利
用することができる。図2はその構造を説明する断面図
である。クリップ1Aと焼結金属製ウエイト本体2Bは
別々に製作され、図9(b)の従来方法と同様な要領で
ホイール3に固定される。図2のウエイト本体2Bは、
背面にポケット状の穴27を備えて所定重量になってい
る。このウエイト本体2Bを用いて、より重いランクの
重量としたい場合には、穴27内にその重量を満足させ
得る埋め込みウエイト8を装着される。埋め込みウエイ
ト8は、プラスチック、切断された金属線等でもよい
が、ウエイト本体の場合と同様な理由から焼結金属が望
ましい。なお、このようなウエイト本体の表面には当該
重量を刻印しておくことが望ましい。この刻印は粉末成
形の際にパンチを変えるだけで異なる数字を刻印するこ
とができる。
【0021】(3)ホイールのリム内周面との密着構造
について、走行中にホイール3からバランスウエイトが
脱落することがないように、ウエイト本体2A〜2Hが
リム内周面に安定かつ強固に固定されることが不可欠で
ある。これは、軽自動車、普通乗用自動車、軽トラック
を例にすると、これらのリム内周面の半径寸法の多くは
1〜8mmの間隔で163〜215mmの範囲にあり、
これら半径の異なる十数種類の形状と異重量のウエイト
本体を必要としていることになる。このような形状面か
らの工夫を図1〜図8のウエイト本体2A〜2Hにて説
明する。なお、これらの固定方法は、従来技術の図1
(a)のクリップ1Aや図9(e)のクリップ1による
ものとしてある。つまり、図1〜図8において、符合2
4は中間部に形成された段部であり、符合25はクリッ
プの対応端が係合される係合部である。
【0022】まず、図1〜図4のものは、リム内周面と
対向するウエイト本体2A,2B,2C,2Dの外周面
を半径の異なる二つの曲面で形成したものである。この
うち、図1の形態は、中間部分が大半径当接部21a
で、その両側が小半径当接部21bとしてある。大半径
当接部21aと小半径当接部21bの境目は画然とした
ものではなく、なだらかな面となっている。これは、例
えば、大半径当接部21aが半径213mm、小半径当
接部21bを163mmとする。この場合、ウエイト本
体2Aが全く弾性変形または塑性変形しないものとする
と、リム4のリム内径の大きさものには大半径当接部2
1aが当接し、リム内径の小さいものには小半径当接部
21bが当接する。後者の場合、ウエイト本体の長さが
50mm程度では大半径当接部21aとリム内径面との
最大隙間は約0.46mmとなる。これは、リム内径面
方向に力を与えられると弾性変形または塑性変形により
全域を密着させることができる程度の隙間である。
【0023】図3の形態は、大半径当接部21aと小半
径当接部21bをウエイト本体2Cの両側(図の上下
側)に分けて設けた構造である。この場合、それぞれの
当接予定面半径を図1の場合と同様に異なる二つの曲面
とし、当接面半径が合計4種備えたものにすることもで
きる。図4(a)のウエイト本体2Dは、図1のウエイ
ト本体2Aに切り欠き溝28を設けたものであり、小径
のリム内径に使用するときにリム内径面方向に力を与え
たとき、図4(b)に示すように切り欠き溝28によっ
てウエイト本体2Dの変形がより容易になる。
【0024】図5のウエイト本体2Eは、その外周面を
大半径当接部21aとし、両端側を細い形状の薄幅部2
9にした形態である。この場合は、その両薄幅部29が
変形し易い形状をしているので、小さなリム半径にも対
応可能となる。
【0025】図6はウエイト本体2Fの断面を模式的に
示している。このウエイト本体2Fでは、少なくとも両
端側の薄幅部29を他の部分より低密度に形成したもの
である。この構造では当接面の変形が生じ易く、小さい
リム半径にも対応可能となる。更に、中間部の当接面近
傍も他の部分より低密度に形成することができる。この
ような部分密度の異なるウエイト本体は、圧粉成形時に
その部分の粉末充填深さを短くすれば容易に得ることが
できる。なお、図7のウエイト本体2Gは、図4(a)
と同様に外周面側に切き欠き溝28を設けたものであ
り、切り欠き溝28の存在により変形をより容易にす
る。
【0026】図8の形態は、ウエイト本体2Hがその外
周側つまりリム側当接面となる部分に複数の凸条30を
備えている。この凸条30は先端部が変形し易いので、
リム4側の半径及び各種の内周形状に対応できるものと
なる。このような凸条30又は凹凸条は、例えば、圧粉
成形時に金型によって、又は焼結体に転造等により形成
することができる。
【0027】(4)各種の後処理について、以上のウエ
イト本体2A〜2Hの表面に図形や文字を形成する場合
は 粉末成形時に金型で施すことができるが、焼結体に
コイニングを行うことができる。また、多孔質に形成さ
れたウエイト本体の気孔内にポリエチレン樹脂、フェノ
ール樹脂等の液状化し易い樹脂を含浸して固化処理する
ことが好ましい。これは、外観性に加え、気孔中に吸湿
するのを防止できるからである。特に炭素鋼からなる焼
結材料で作られた場合に効果的である。前記樹脂に代え
て、ろう、ワックス、ガラスなどにすることもできる。
また、ウエイト本体2A〜2Hの封孔は、ショットビー
ニング、バレル研磨、ばふ研磨のような機械的な手段、
鉄系合金の場合のスチーム処理や銅合金の場合の空気中
での加熱処理のような黒色酸化物の形成、樹脂や着色塗
料の塗布被覆、等で行うことができる。勿論、ウエイト
本体表面には必要に応じて樹脂又はワックスの固形膜が
形成される。これらの処理手段は、行わなくてもよい場
合があるが、ウエイト本体の腐食性、ホイール材との電
解腐蝕の可能性、外観色調、コスト等の要求に応じて適
宜選択される。
【0028】ウエイト本体2A〜2Hの外観色は、焼結
金属そのままであっても、従来の鉛色に比べて見劣りす
るとはいえないが、表面酸化処理による黒色化、塗料に
よる着色を行うことができる。塗料は、アルミニウム顔
料入りの銀色塗料とすると、アルミ製ホイール用として
好適なものとなる。また、溶融亜鉛メッキを施せば、焼
結ウエイト本体の表面気孔の封孔、耐食性の向上、外観
色の変更ができる。
【0029】なお、以上の形態において、各ウエイト本
体とクリップとは取り付け時に一体化する例を挙げた
が、本発明は例えば、各ウエイト本体に対応するクリッ
プをどう付けしたり、溶接したり、又は圧粉成形時にク
リップを埋め込んだ状態で焼結する等の方法で各ウエイ
ト本体にクリップを一体に形成するようにしても良いも
のである。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
製造面では、粉末冶金の特長である大量生産性に優れ、
焼結金属特有の気孔(密度比)を利用して各種重量のウ
エイト本体を製造することが可能であり、数少ない粉末
成形金型で種々の重量のものを提供することができる。
使用する面では、少ない種類のウエイト本体で各種大き
さのホイールに確実に固定することができ、取り扱いが
便利なものとなる。また、環境保護の面では、鉛以外の
金属が用いられており、且つ金属資源の再生にも対応で
きる利点が挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るバランスウエイト及び
当接部曲面半径が2種で形成されたウエイト本体側面図
である。
【図2】本発明の実施形態に係る埋め込みウエイト用穴
を備えたウエイト本体組立状態での側面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る異なる当接部曲面半径
が対向面に形成されたウエイト本体側面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る切り欠け溝を備えたも
のとその作用を示すウエイト本体側面図である。
【図5】本発明の実施形態に係る両端部を薄厚形状(薄
幅部)としたウエイト本体側面図である。
【図6】本発明の実施形態に係る部分密度が異なるウエ
イト本体断面図である。
【図7】本発明の実施形態に係る外周側に切り欠け溝を
備えたウエイト本体側面図である。
【図8】本発明の実施形態に係る外周側に複数の凸条を
備えたウエイト本体の側面図である。
【図9】各種の従来技術例を説明する断面図である。
【図10】更に他の従来技術例を説明する断面図及び斜
視図である。
【符号の説明】
1,1Aはクリップ 2,2A〜2Hはウエイト本体 8は埋め込みウエイト 21aは大半径当接部(大径当接部) 21bは小半径当接部(小径当接部) 24は段部 25は係合部 26aは大半径当接部(大径当接部) 26bは小半径当接部(小径当接部) 27は埋め込みウエイト用の穴 28は切り欠き溝 29は薄幅部 30は凸条(凹凸条)

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウエイト本体をホイールのリム内周面に
    当接させてクリップでホイールに取り付けるようにした
    ホイール用バランスウエイトにおいて、 前記ウエイト本体を鉄、鉄合金、銅、銅合金、タングス
    テン、タングステン合金、モリブデン、モリブデン合金
    の何れかの焼結金属により形成したことを特徴とするホ
    イール用バランスウエイト。
  2. 【請求項2】 前記ウエイト本体の形状が同じであっ
    て、前記焼結金属の気孔率ないしは密度比の大小によっ
    て重量が異なることを特徴とする請求項1に記載のホイ
    ール用バランスウエイト。
  3. 【請求項3】 前記ウエイト本体に凹部を備えており、
    前記凹部に焼結金属ペレットを装着して重量を調整可能
    にしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のホイー
    ル用バランスウエイト。
  4. 【請求項4】 前記ホイールのリム内周面に対向するウ
    エイト本体の外周曲面の半径寸法がウエイト本体の幅方
    向中間部は大径ホイールの半径寸法に相当し、幅方向の
    両端部が小径ホイールの半径寸法に相当していることを
    特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のホイール用バ
    ランスウエイト。
  5. 【請求項5】 前記ホイールのリム内周面に対向するウ
    エイト本体の外周曲面が相対する2箇所の面にあり、一
    方の外周曲面の半径寸法が大径ホイールの半径寸法に相
    当し、他方の外周曲面の半径寸法が小径ホイールの半径
    寸法に相当していることを特徴とする請求項1〜3の何
    れかに記載のホイール用バランスウエイト。
  6. 【請求項6】 前記ホイールのリム内周面に対向するウ
    エイト本体の外周曲面の半径寸法が大径ホイールの半径
    寸法に相当していると共に、ウエイト本体の外周面から
    の厚さが幅方向の中間部で厚く、両端側が薄くなってい
    ることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のホイ
    ール用バランスウエイト。
  7. 【請求項7】 前記大径ホイールの半径寸法に相当する
    ウエイト本体の外周曲面の半径寸法が210〜220m
    m、前記小径ホイールの半径寸法に相当するウエイト本
    体の外周曲面の半径寸法が160〜170mmであるこ
    とを特徴とする請求項4〜6の何れかに記載のホイール
    用バランスウエイト。
  8. 【請求項8】 前記ホイールのリム内周面に対向するウ
    エイト本体の外周曲面部にローレット状の凹凸条を複数
    備えていることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記
    載のホイール用バランスウエイト。
  9. 【請求項9】 前記ウエイト本体の外周側中間部または
    外周と反対側の中間部に切り欠き溝を備えていることを
    特徴とする請求項1〜8の何れかに記載のホイール用バ
    ランスウエイト。
  10. 【請求項10】 前記ウエイト本体の部分密度は幅方向
    中間部が高く、両端部分が低いことを特徴とする請求項
    1〜9の何れかに記載のホイール用バランスウエイト。
  11. 【請求項11】 前記ウエイト本体の表面が目潰しされ
    ていることを特徴とする請求項1〜10の何れかに記載
    のホイール用バランスウエイト。
  12. 【請求項12】 前記ウエイト本体の気孔に樹脂、ワッ
    クス、油の何れかが含浸されていることを特徴とする請
    求項1〜11の何れかに記載のホイール用バランスウエ
    イト。
  13. 【請求項13】 前記ウエイト本体の表面に樹脂又はワ
    ックスの固形膜を形成されていることを特徴とする請求
    項1〜11の何れかに記載のホイール用バランスウエイ
    ト。
  14. 【請求項14】 前記ウエイト本体の表面に亜鉛メッキ
    が施されていることを特徴とする請求項1〜11の何れ
    かに記載のホイール用バランスウエイト。
  15. 【請求項15】 前記ウエイト本体の表面にアルミニウ
    ムペイントが塗布されていることを特徴とする請求項1
    〜12に記載のホイール用バランスウエイト。
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