JP2012076112A - バランスウエイトの鍛造金型、バランスウエイトの製造方法およびその製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】バランスウエイト2の外周面側を成形する長溝状の周型部11aを有するダイス11と、周型部の上方開口から嵌挿されバランスウエイトの上面側を成形する上型部121aを有するアッパーパンチ12と、周型部の下方開口から嵌挿されバランスウエイトの下面側を成形する下型部13aを有するロアパンチ13とからなり、周型部に収納されたバランスウエイトとなる棒状素材Wを、棒状素材の長手方向に垂直な方向から、周型部に嵌入された上型部および下型部により加圧して鍛造成形し得ることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
《バランスウエイトの鍛造金型》
本発明は、上述した鍛造金型としてのみならず、その鍛造金型を用いたバランスウエイトの製造方法および製造装置としても把握し得る。
(1)すなわち本発明は、上述した鍛造金型を用いたバランスウエイトの製造方法であって、前記ダイスの周型部に前記棒状素材を投入する投入工程と、該棒状素材を前記アッパーパンチおよび前記ロアパンチで加圧成形してバランスウエイトとする成形工程と、該成形工程後のバランスウエイトを該ロアパンチを上昇させて取り出す取出工程と、を備えることを特徴とするバランスウエイトの製造方法であってもよい。
なおここでいう「駆動源」は、例えば、ダイスに対してアッパーパンチやロアパンチを相対的に上昇または下降させ、また、アッパーパンチまたはロアパンチに加圧力を印可する加圧手段、より具体的には油圧アクチュエータである。
(1)本明細書でいう棒状素材やバランスウエイトは、その材質を問わない。それらが純鉄や鉄鋼等の鉄系材料からなると環境負荷やコスト等の点で好ましい。
なお、本明細書でいう「バランスウエイト」は、基本的にウエイト本体(錘)を意味する。ただし、適宜、そのウエイト本体に付けられる係止金具(クリップやフック等)や貼着材(両面粘着テープ等)を含めて(ホイール)バランスウエイトともいう。
2 バランスウエイト
11 ダイス
12 アッパーパンチ
13 ロアパンチ
W 棒状素材
H ホイールバランスウエイト
本発明に係る一実施形態である鍛造金型1を図1および図2に示した。この鍛造金型1を用いることにより、図3に示す棒状素材W(SS400、S10C等の鉄鋼材)から、同図に示すバランスウエイト2が一度の冷間鍛造で得られる。バランスウエイト2のウエイト本体(錘)としての成形は、この冷間鍛造により完了する。後は、車両用ホイールのリム外周縁(図略)に係止される係止金具であるクリップ3(SK7、S60CM等の鉄鋼材)をバランスウエイト2へ固定すれば、図4Aおよび図4Bに示すような最終製品であるホイールバランスウエイトHが得られる。以下、鍛造金型1とホイールバランスウエイトHの製造工程とについて詳述する。
鍛造金型1は、ダイス11と、アッパーパンチ12と、ロアパンチ13と、補強リング14と、ダイス11を支えるベース15とを備える。
バランスウエイト2は次のようにして得られる。先ず、鉄鋼線材を所定長さに切断して、所望重量の棒状素材Wを得る。これを上述した鍛造金型1の周型部11aへ入れる(投入工程)。ロアパンチ13の上面13aと周型部11aの底面とを面一状態とし、その状態のまま駆動源である油圧アクチュエータ(図略)を作動させてアッパーパンチ12を下降させ、棒状素材Wをその長手方向に対して垂直な方向から加圧する(成形工程)。この後、別の油圧アクチュエータ(図略)を作動させてロアパンチ13を上昇させ、鍛造成形されたバランスウエイト2を取り出す(取出工程)。こうして図3に示すように、棒状素材Wかバランスウエイト2が得られる。
ところでバランスウエイト2は、車両用ホイールのリム外周縁形状に応じた緩やかな弓形状をしている。その上面側には、中央に成形された固定溝24と、固定溝24の中央底部から隆起した突起21と、固定溝24の左右端から隆起した爪22、23とが成形されている。なお、爪22、23は本発明でいう突起の一つでもある。
ホイールバランスウエイトHは、バランスウエイト2にクリップ3をかしめ固定してなる。クリップ3は、バランスウエイト2の固定溝24にかしめ固定される固定部31と、車両用ホイールのリム外周縁に係止されるU字状の係止部32とからなる。固定部31の中央には貫通孔311が形成されている。このクリップ3の貫通孔311をバランスウエイト2の突起21へ嵌挿しつつ、クリップ3の固定部31をバランスウエイト2の固定溝24に配置する。この状態でバランスウエイト2の突起21をかしめ、さらに爪22、23を突起21側へ折り曲げるようにかしめる。こうしてクリップ3は、かしめ部21’、22’、23’によりバランスウエイト2へ固定された状態となり、ホイールバランスウエイトHが完成する。なお、ホイールバランスウエイトHの防錆や意匠性を向上させるために、その外表面に塗装やメッキ等が適宜なされる。
Claims (7)
- バランスウエイトの外周面側を成形する長溝状の周型部を有するダイスと、
該周型部の上方開口から嵌挿され該バランスウエイトの上面側を成形する上型部を有するアッパーパンチと、
該周型部の下方開口から嵌挿され該バランスウエイトの下面側を成形する下型部を有するロアパンチとからなり、
該周型部に収納され該バランスウエイトとなる棒状素材を、該棒状素材の長手方向に垂直な方向から加圧して、前記周型部、前記上型部および/または前記下型部により鍛造成形し得ることを特徴とするバランスウエイトの鍛造金型。 - 前記アッパーパンチおよび/または前記ロアパンチは、少なくとも2以上に分割された分割型からなる請求項1に記載のバランスウエイトの鍛造金型。
- さらに、前記ダイスが圧入され該ダイスを補強する補強型を備える請求項1または2に記載のバランスウエイトの鍛造金型。
- 前記上型部または前記下型部は、車両用ホイールのリム外周縁に係止されるクリップをかしめ固定するための突起を成形する成形部を有する請求項1または3に記載のバランスウエイトの鍛造金型。
- 前記上型部または前記下型部は、前記バランスウエイトの特徴を示す記号を刻印部を有する請求項1または4に記載のバランスウエイトの鍛造金型。
- 請求項1に記載の鍛造金型を用いたバランスウエイトの製造方法であって、
前記ダイスの周型部に前記棒状素材を投入する投入工程と、
該棒状素材を前記アッパーパンチおよび前記ロアパンチで加圧成形してバランスウエイトとする成形工程と、
該成形工程後のバランスウエイトを該ロアパンチを上昇させて取り出す取出工程と、
を備えることを特徴とするバランスウエイトの製造方法。 - 請求項1に記載の鍛造金型と、
前記アッパーパンチおよび/または前記ロアパンチを駆動する駆動源と、
を備えることを特徴とするバランスウエイトの製造装置。
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