JP2000145406A - タービンシュラウド - Google Patents
タービンシュラウドInfo
- Publication number
- JP2000145406A JP2000145406A JP31550798A JP31550798A JP2000145406A JP 2000145406 A JP2000145406 A JP 2000145406A JP 31550798 A JP31550798 A JP 31550798A JP 31550798 A JP31550798 A JP 31550798A JP 2000145406 A JP2000145406 A JP 2000145406A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shroud
- ceramics
- ceramics layer
- turbine shroud
- turbine
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Turbine Rotor Nozzle Sealing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 表面のセラミックス層の剥離を防止し軽量な
タービンシュラウドを提供する。 【解決手段】 タービンケーシングの内面に取付けら
れ、タービン動翼を囲み全体がリング状のタービンシュ
ラウドであって、このタービンシュラウドを繊維強化セ
ラミックスで構成し、内面にセラミックス層を溶射して
形成する。
タービンシュラウドを提供する。 【解決手段】 タービンケーシングの内面に取付けら
れ、タービン動翼を囲み全体がリング状のタービンシュ
ラウドであって、このタービンシュラウドを繊維強化セ
ラミックスで構成し、内面にセラミックス層を溶射して
形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維強化セラミッ
クスで構成したタービンシュラウドに関する。
クスで構成したタービンシュラウドに関する。
【0002】
【従来の技術】ガスタービンの一つであるジエットエン
ジンは、図2に示すように、空気を取り入れるファン1
1、取り入れた空気を圧縮する圧縮機12、圧縮した空
気により燃料を燃焼させる燃焼器13、燃焼器13の燃
焼ガスによりファン11および圧縮機12を駆動する高
圧および低圧タービン14を備えている。タービン14
は、複数段の動翼列と静翼列を備えている。
ジンは、図2に示すように、空気を取り入れるファン1
1、取り入れた空気を圧縮する圧縮機12、圧縮した空
気により燃料を燃焼させる燃焼器13、燃焼器13の燃
焼ガスによりファン11および圧縮機12を駆動する高
圧および低圧タービン14を備えている。タービン14
は、複数段の動翼列と静翼列を備えている。
【0003】図3はタービンの動翼とタービンシュラウ
ドおよびタービンケーシングを示す。タービン部は円筒
状のタービンケーシング3に包まれ、動翼4の位置には
その先端と所定の間隙を有してリング状のタービンシュ
ラウド1が設けられている。タービンシュラウド1はイ
ンコネルなどの耐熱合金で構成され、動翼先端との間隙
を所定の寸法に保つため、セラミックス層2を溶射によ
り被覆した構成となっている。タービンシュラウド1は
タービンケーシング3に取付けられた支持ブラケット3
aにより支持されている。
ドおよびタービンケーシングを示す。タービン部は円筒
状のタービンケーシング3に包まれ、動翼4の位置には
その先端と所定の間隙を有してリング状のタービンシュ
ラウド1が設けられている。タービンシュラウド1はイ
ンコネルなどの耐熱合金で構成され、動翼先端との間隙
を所定の寸法に保つため、セラミックス層2を溶射によ
り被覆した構成となっている。タービンシュラウド1は
タービンケーシング3に取付けられた支持ブラケット3
aにより支持されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】タービンシュラウド1
は燃焼器で燃焼した高温の燃焼ガスにさらされている。
タービンシュラウド1を構成する耐熱合金とこの表面に
溶射されたセラミックス層との熱膨張係数の差が大き
く、高温にさらされるため、セラミックス層2が剥離し
易い。これを防ぐためメタル層やセラミックス層を耐熱
合金とセラミックス層2との間に挟み込む構造が実用化
されているが、複雑な製造工程を要し、製作に時間がか
かり、高いコストとなっている。また耐熱合金は比重が
大きいため、タービンシュラウド全体の重量が大きくな
っている。
は燃焼器で燃焼した高温の燃焼ガスにさらされている。
タービンシュラウド1を構成する耐熱合金とこの表面に
溶射されたセラミックス層との熱膨張係数の差が大き
く、高温にさらされるため、セラミックス層2が剥離し
易い。これを防ぐためメタル層やセラミックス層を耐熱
合金とセラミックス層2との間に挟み込む構造が実用化
されているが、複雑な製造工程を要し、製作に時間がか
かり、高いコストとなっている。また耐熱合金は比重が
大きいため、タービンシュラウド全体の重量が大きくな
っている。
【0005】本発明は上述の問題に鑑みてなされたもの
で、表面のセラミックス層の剥離を防止し軽量なタービ
ンシュラウドを提供することを目的とする。
で、表面のセラミックス層の剥離を防止し軽量なタービ
ンシュラウドを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明では、タービンケーシングの内面に
取付けられ、タービン動翼を囲み全体がリング状のター
ビンシュラウドであって、前記タービンシュラウドを繊
維強化セラミックスで構成し、内面にセラミックス層を
溶射して形成する。
め、請求項1の発明では、タービンケーシングの内面に
取付けられ、タービン動翼を囲み全体がリング状のター
ビンシュラウドであって、前記タービンシュラウドを繊
維強化セラミックスで構成し、内面にセラミックス層を
溶射して形成する。
【0007】タービンシュラウド本体を繊維強化セラミ
ックスで構成し、動翼側となる内面にセラミックス層を
溶射して形成する。これにより、タービンシュラウド本
体とセラミックス層の熱膨張係数の差は殆どなくなり、
高温ガスにさらされてもセラミックス層の剥離は防止さ
れる。また繊維強化セラミックスは耐熱合金より軽いの
で、タービンシュラウド全体の重量を軽くすることがで
きる。
ックスで構成し、動翼側となる内面にセラミックス層を
溶射して形成する。これにより、タービンシュラウド本
体とセラミックス層の熱膨張係数の差は殆どなくなり、
高温ガスにさらされてもセラミックス層の剥離は防止さ
れる。また繊維強化セラミックスは耐熱合金より軽いの
で、タービンシュラウド全体の重量を軽くすることがで
きる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。図1は本発明の実施形態のタ
ービンシュラウドの断面図で、構成を模式的に示したも
のである。タービンシュラウドは、図3で説明したよう
に図1の断面を有するリングである。なお、リングは一
体構造とせず複数個に分割して製作される。タービンシ
ュラウドは構造の主体となるシュラウド本体21と、こ
の内面に設けられ動翼との適性な間隙を保持するセラミ
ックス層22から構成される。シュラウド本体21はセ
ラミックスの繊維を編んで形状を構成し、この繊維間に
マトリックスを充填して構成される。繊維はフィラメン
トと言われる素線を800〜3000本束ねて編んだ繊
維束(ヤーンと言われる)を一定間隔で配置し織物のよ
うにしたもので、この繊維束の間にセラミックスのマト
リックスを充填する。充填方法としては、例えば、CV
I法やPIP法が用いられる。CVI法は予め配置さた
繊維束の間隙にマトリックスの原料ガスを導入し、そこ
で化学反応により生成したセラミックス物質を繊維束間
に充填する方法である。
図面を参照して説明する。図1は本発明の実施形態のタ
ービンシュラウドの断面図で、構成を模式的に示したも
のである。タービンシュラウドは、図3で説明したよう
に図1の断面を有するリングである。なお、リングは一
体構造とせず複数個に分割して製作される。タービンシ
ュラウドは構造の主体となるシュラウド本体21と、こ
の内面に設けられ動翼との適性な間隙を保持するセラミ
ックス層22から構成される。シュラウド本体21はセ
ラミックスの繊維を編んで形状を構成し、この繊維間に
マトリックスを充填して構成される。繊維はフィラメン
トと言われる素線を800〜3000本束ねて編んだ繊
維束(ヤーンと言われる)を一定間隔で配置し織物のよ
うにしたもので、この繊維束の間にセラミックスのマト
リックスを充填する。充填方法としては、例えば、CV
I法やPIP法が用いられる。CVI法は予め配置さた
繊維束の間隙にマトリックスの原料ガスを導入し、そこ
で化学反応により生成したセラミックス物質を繊維束間
に充填する方法である。
【0009】繊維とマトリックスの材料としては、Si
C繊維/SiCマトリックス,C繊維/SiCマトリッ
クス,Al2 O3 繊維/Al2 O3 マトリックス等が使
用される。セラミックス層22は上述したマトリックス
を構成するセラミックスパウダーとポリエステル等の樹
脂との混合物を溶射して形成され、厚み2〜5mm程度
の比較的柔らかいセラミックス層22を形成している。
これにより動翼と接触したときセラミックス層22が削
られて動翼に損傷を与えないようになっている。
C繊維/SiCマトリックス,C繊維/SiCマトリッ
クス,Al2 O3 繊維/Al2 O3 マトリックス等が使
用される。セラミックス層22は上述したマトリックス
を構成するセラミックスパウダーとポリエステル等の樹
脂との混合物を溶射して形成され、厚み2〜5mm程度
の比較的柔らかいセラミックス層22を形成している。
これにより動翼と接触したときセラミックス層22が削
られて動翼に損傷を与えないようになっている。
【0010】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
のタービンシュラウドは、繊維強化セラミックスで構成
したシュラウド本体の内面にセラミックス層を溶射して
形成しているので、シュラウド本体とセラミックス層と
の熱膨張係数の差が少く、セラミックス層の熱膨張差に
よるシュラウド本体からの剥離を防止することができ
る。また燃焼ガスにさらされているときのタービンシュ
ラウドに発生する熱応力によりセラミックス層に圧縮方
向の応力が発生し、セラミックス層の剥離を防止してい
る。さらにシュラウド本体に繊維強化セラミックスを使
用することにより、タービンシュラウド全体の重量が軽
減され、さらに、比較的大きな形状も製作可能になるの
で、従来の耐熱合金の場合にくらべ分割数を少くするこ
とが可能になり、製作が容易になる。
のタービンシュラウドは、繊維強化セラミックスで構成
したシュラウド本体の内面にセラミックス層を溶射して
形成しているので、シュラウド本体とセラミックス層と
の熱膨張係数の差が少く、セラミックス層の熱膨張差に
よるシュラウド本体からの剥離を防止することができ
る。また燃焼ガスにさらされているときのタービンシュ
ラウドに発生する熱応力によりセラミックス層に圧縮方
向の応力が発生し、セラミックス層の剥離を防止してい
る。さらにシュラウド本体に繊維強化セラミックスを使
用することにより、タービンシュラウド全体の重量が軽
減され、さらに、比較的大きな形状も製作可能になるの
で、従来の耐熱合金の場合にくらべ分割数を少くするこ
とが可能になり、製作が容易になる。
【図1】本発明の実施形態のタービンシュラウドの構成
を模式的に示す図である。
を模式的に示す図である。
【図2】ジエットエンジンの構成を示す図である。
【図3】タービンシュラウドとその周囲の構造を示す図
である。
である。
1 タービンシュラウド 2 セラミックス層 3 タービンケーシング 3a 支持ブラケット 4 動翼 11 ファン 12 圧縮機 13 燃焼器 14 高低圧タービン 21 シュラウド本体 22 セラミックス層
Claims (1)
- 【請求項1】 タービンケーシングの内面に取付けら
れ、タービン動翼を囲み全体がリング状のタービンシュ
ラウドであって、 前記タービンシュラウドを繊維強化セラミックスで構成
し、内面にセラミックス層を溶射して形成したことを特
徴とするタービンシュラウド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31550798A JP2000145406A (ja) | 1998-11-06 | 1998-11-06 | タービンシュラウド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31550798A JP2000145406A (ja) | 1998-11-06 | 1998-11-06 | タービンシュラウド |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000145406A true JP2000145406A (ja) | 2000-05-26 |
Family
ID=18066193
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31550798A Pending JP2000145406A (ja) | 1998-11-06 | 1998-11-06 | タービンシュラウド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000145406A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004204839A (ja) * | 2002-12-20 | 2004-07-22 | General Electric Co <Ge> | 隣接する部材間を跨ぐ表面埋込形シールを有するシュラウドセグメント及び組立体 |
JP2004308009A (ja) * | 2003-04-02 | 2004-11-04 | General Electric Co <Ge> | タービン流路部品での耐環境性皮膜及びボンドコーティングの施工方法 |
JP2006521666A (ja) * | 2003-03-07 | 2006-09-21 | フォルシュングスツェントルム・ユーリッヒ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | 金属製担体およびアノード官能性層を含む層系の製造方法 |
CN112267917A (zh) * | 2020-09-18 | 2021-01-26 | 中国航发四川燃气涡轮研究院 | 一种纤维预制体以及陶瓷基复合材料涡轮外环 |
-
1998
- 1998-11-06 JP JP31550798A patent/JP2000145406A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004204839A (ja) * | 2002-12-20 | 2004-07-22 | General Electric Co <Ge> | 隣接する部材間を跨ぐ表面埋込形シールを有するシュラウドセグメント及び組立体 |
JP2006521666A (ja) * | 2003-03-07 | 2006-09-21 | フォルシュングスツェントルム・ユーリッヒ・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング | 金属製担体およびアノード官能性層を含む層系の製造方法 |
JP2004308009A (ja) * | 2003-04-02 | 2004-11-04 | General Electric Co <Ge> | タービン流路部品での耐環境性皮膜及びボンドコーティングの施工方法 |
CN112267917A (zh) * | 2020-09-18 | 2021-01-26 | 中国航发四川燃气涡轮研究院 | 一种纤维预制体以及陶瓷基复合材料涡轮外环 |
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