JP2000144422A - シリコン製膜方法及びシリコン製膜装置 - Google Patents
シリコン製膜方法及びシリコン製膜装置Info
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- JP2000144422A JP2000144422A JP11223904A JP22390499A JP2000144422A JP 2000144422 A JP2000144422 A JP 2000144422A JP 11223904 A JP11223904 A JP 11223904A JP 22390499 A JP22390499 A JP 22390499A JP 2000144422 A JP2000144422 A JP 2000144422A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 分子性ガスを媒質とした場合でも、ヘリコン
波によって生成された高密度プラズマを利用したシリコ
ン製膜を実現する。 【解決手段】 ヘリコン波を励起するためのアンテナ1
5を設置するガラス管20にH2 ガス16を供給すると
共に、アンテナ15と基板9の間にSiH4 ガス17を
供給し、均一磁場中に基板9を設置してヘリコン波プラ
ズマCVDによってシリコン製膜する方法において、ヘ
リコン波励起用のアンテナ15を不均一磁場中に設置す
ることにより生ずるヘリコン波プラズマを用いて基板9
に製膜するようにし、分子性ガスを媒質とした場合で
も、より高い密度を生成できるように改良されたヘリコ
ン波プラズマ装置を適用し、ガス条件を特定することに
よって、ヘリコン波によって生成された高密度プラズマ
を利用したシリコン製膜を実現する。
波によって生成された高密度プラズマを利用したシリコ
ン製膜を実現する。 【解決手段】 ヘリコン波を励起するためのアンテナ1
5を設置するガラス管20にH2 ガス16を供給すると
共に、アンテナ15と基板9の間にSiH4 ガス17を
供給し、均一磁場中に基板9を設置してヘリコン波プラ
ズマCVDによってシリコン製膜する方法において、ヘ
リコン波励起用のアンテナ15を不均一磁場中に設置す
ることにより生ずるヘリコン波プラズマを用いて基板9
に製膜するようにし、分子性ガスを媒質とした場合で
も、より高い密度を生成できるように改良されたヘリコ
ン波プラズマ装置を適用し、ガス条件を特定することに
よって、ヘリコン波によって生成された高密度プラズマ
を利用したシリコン製膜を実現する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマCVDに
よるシリコン製膜方法及びシリコン製膜装置に関する。
よるシリコン製膜方法及びシリコン製膜装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、プラズマCVDのコストを削減す
るために、プラズマ生成法を改良してプラズマ電子密度
をより高くし、製膜速度を上げることが試みられてい
る。電子密度が高くなると製膜速度が高くなる理由は次
のようである。製膜に寄与する製膜種の生成量は、母ガ
スの分子数、電子密度、解離速度の積に比例する。電子
温度がほぼ変化せず解離速度を一定とすれば、電子密度
の増減が製膜種密度を左右する。すなわち、電子密度が
高いと製膜に寄与する製膜種数が増え、製膜速度を高く
できると考えられる。
るために、プラズマ生成法を改良してプラズマ電子密度
をより高くし、製膜速度を上げることが試みられてい
る。電子密度が高くなると製膜速度が高くなる理由は次
のようである。製膜に寄与する製膜種の生成量は、母ガ
スの分子数、電子密度、解離速度の積に比例する。電子
温度がほぼ変化せず解離速度を一定とすれば、電子密度
の増減が製膜種密度を左右する。すなわち、電子密度が
高いと製膜に寄与する製膜種数が増え、製膜速度を高く
できると考えられる。
【0003】プラズマCVD装置には、平行平板型、誘
導結合型、ECR型(電子サイクロトロン共鳴法)、ヘ
リコン波型等、種々のプラズマ生成法の適用が研究開発
されている。この中で、ヘリコン波プラズマ生成法は、
現状最も高い電子密度を有するプラズマを生成できる方
法である。このプラズマ生成法は、R.W.Boswell によっ
て初めて示され(Phys.Lett.vol.33A,No.7(1970) 45
7)、F.F.Chenらによってその生成機構が解明されつつ
あり(例えば、Plasma Sources Science Technology.vo
l.5(1995)173)、プラズマ生成法としては公知のもので
ある。
導結合型、ECR型(電子サイクロトロン共鳴法)、ヘ
リコン波型等、種々のプラズマ生成法の適用が研究開発
されている。この中で、ヘリコン波プラズマ生成法は、
現状最も高い電子密度を有するプラズマを生成できる方
法である。このプラズマ生成法は、R.W.Boswell によっ
て初めて示され(Phys.Lett.vol.33A,No.7(1970) 45
7)、F.F.Chenらによってその生成機構が解明されつつ
あり(例えば、Plasma Sources Science Technology.vo
l.5(1995)173)、プラズマ生成法としては公知のもので
ある。
【0004】以下に、この装置の構成と動作を図15に
基づいて説明する。図15にはヘリコン波によるプラズ
マ生成を行ない、プラズマプロセスを行なうための典型
的な装置を示してある。
基づいて説明する。図15にはヘリコン波によるプラズ
マ生成を行ない、プラズマプロセスを行なうための典型
的な装置を示してある。
【0005】図に示すように、真空容器1と内空間を共
通とするガラス管20の周囲に単数または複数のソレノ
イド状の磁場コイル12が設置され、更にガラス管20
の周囲にはアンテナ15が例えばループ状に巻き付けて
設置されている。この磁場コイル12によって磁場が誘
起され、磁力線方向(均一)18が生じる。アンテナ1
5とRF電源4が整合器5を介して接続される。真空容
器1の周囲には、マルチカスプ磁場発生用永久磁石が設
置されている。また、真空容器1中に基板9が磁力線方
向(均一)18と垂直に設置されている。
通とするガラス管20の周囲に単数または複数のソレノ
イド状の磁場コイル12が設置され、更にガラス管20
の周囲にはアンテナ15が例えばループ状に巻き付けて
設置されている。この磁場コイル12によって磁場が誘
起され、磁力線方向(均一)18が生じる。アンテナ1
5とRF電源4が整合器5を介して接続される。真空容
器1の周囲には、マルチカスプ磁場発生用永久磁石が設
置されている。また、真空容器1中に基板9が磁力線方
向(均一)18と垂直に設置されている。
【0006】この様な状態で、真空容器1内にガスシャ
ワーヘッド24を介してプロセス用ガス23を供給し、
更に希釈用ガス6をガラス管20に供給し、かつ、排気
装置7へガス排気しながら、目的の圧力を設定する。次
に、磁場コイル12に電流を流し磁場を誘起する。磁力
線方向18は本図と逆方向でも構わない。磁場コイル1
2から外れた空間では、磁力線は発散し拡散磁場22を
形成する。
ワーヘッド24を介してプロセス用ガス23を供給し、
更に希釈用ガス6をガラス管20に供給し、かつ、排気
装置7へガス排気しながら、目的の圧力を設定する。次
に、磁場コイル12に電流を流し磁場を誘起する。磁力
線方向18は本図と逆方向でも構わない。磁場コイル1
2から外れた空間では、磁力線は発散し拡散磁場22を
形成する。
【0007】次に、RF電源4からアンテナ15に高周
波電力を印加しヘリコン波を励起すると、磁力線方向1
8と平行にヘリコン波が伝搬する。ヘリコン波が伝搬す
る空間において高密度なプラズマ8が生成される。プラ
ズマ8はやがて拡散磁場22に沿って真空容器内で拡が
る。通常、マルチカスプ磁場を発生させる永久磁石21
を真空容器1外周に設置することで、拡散したプラズマ
が真空容器1壁に衝突し消滅することを防いでいる。拡
散磁場雰囲気に設置されている基板9に、気相反応で生
じた粒子が堆積し製膜される。
波電力を印加しヘリコン波を励起すると、磁力線方向1
8と平行にヘリコン波が伝搬する。ヘリコン波が伝搬す
る空間において高密度なプラズマ8が生成される。プラ
ズマ8はやがて拡散磁場22に沿って真空容器内で拡が
る。通常、マルチカスプ磁場を発生させる永久磁石21
を真空容器1外周に設置することで、拡散したプラズマ
が真空容器1壁に衝突し消滅することを防いでいる。拡
散磁場雰囲気に設置されている基板9に、気相反応で生
じた粒子が堆積し製膜される。
【0008】次に、この製膜種がどのような径方向分布
となるかを解析した結果について示す。解析条件は以下
の通りである。 解析条件:製膜種 SiH3 圧力 50mTorr(SiH4 流量20SCCM) ガス温度 450K 拡散定数(H2 ガス中)DSiH3 4.3×103 cm2/sec SiH4 ガス滞留時間 (ガス供給孔から基板面までの距離50mmに対して) τ≒0.7sec 拡散距離 l=(2・DSiH3 ・τ)1/2 =77cm 系の代表長(容器径:30cm)より拡散距離が大きいこ
とから、磁場の影響を受けない母ガス(SiH4 )や解
離生成された中性製膜種(SiH3 )は、拡散によって
真空容器内に均等に広がることがわかる。
となるかを解析した結果について示す。解析条件は以下
の通りである。 解析条件:製膜種 SiH3 圧力 50mTorr(SiH4 流量20SCCM) ガス温度 450K 拡散定数(H2 ガス中)DSiH3 4.3×103 cm2/sec SiH4 ガス滞留時間 (ガス供給孔から基板面までの距離50mmに対して) τ≒0.7sec 拡散距離 l=(2・DSiH3 ・τ)1/2 =77cm 系の代表長(容器径:30cm)より拡散距離が大きいこ
とから、磁場の影響を受けない母ガス(SiH4 )や解
離生成された中性製膜種(SiH3 )は、拡散によって
真空容器内に均等に広がることがわかる。
【0009】次に、製膜種生成項と境界条件を考慮した
1次拡散方程式(円筒座標系)を解くことによって製膜
種密度分布を推定する。拡散方程式は、例えば、「気体
放電」東北大学基礎電子工学入門講座、八田吉典著、近
代科学社発行、S43.1.31、第2版を参考にでき
る。 拡散方程式 ∂n/∂t=D・{(∂2 n/∂r2 )+(1/r)・
(∂n/∂r)}+S n:製膜密度 t:時間 D:拡散定数(=DSiH3 ) r:径方向位置 S:製膜種生成項 境界条件 (∂n/∂r)r=0 =0 (n)r=15=n0 =0
1次拡散方程式(円筒座標系)を解くことによって製膜
種密度分布を推定する。拡散方程式は、例えば、「気体
放電」東北大学基礎電子工学入門講座、八田吉典著、近
代科学社発行、S43.1.31、第2版を参考にでき
る。 拡散方程式 ∂n/∂t=D・{(∂2 n/∂r2 )+(1/r)・
(∂n/∂r)}+S n:製膜密度 t:時間 D:拡散定数(=DSiH3 ) r:径方向位置 S:製膜種生成項 境界条件 (∂n/∂r)r=0 =0 (n)r=15=n0 =0
【0010】典型的な条件で生成項を計算すると以下の
ようになる。 反応速度 (平行平板型プラズマ気相反応から、SiH4 +e→SiH3 +H+e) : R=1.3×10-8cm3/sec 電子密度 : ne =1×1010cm-3 SiH4 密度:nSiH4=(3.54×1016)×(50×10-3)×0.01 =1.77×1013cm-3 従って、S=R・ne ・nSiH4 =2.3×1015cm-3s-1
ようになる。 反応速度 (平行平板型プラズマ気相反応から、SiH4 +e→SiH3 +H+e) : R=1.3×10-8cm3/sec 電子密度 : ne =1×1010cm-3 SiH4 密度:nSiH4=(3.54×1016)×(50×10-3)×0.01 =1.77×1013cm-3 従って、S=R・ne ・nSiH4 =2.3×1015cm-3s-1
【0011】ここで、反応速度は一定、SiH4 密度は
上記のように拡散支配のため真空容器内で均一と考えれ
ば、生成項の密度分布は電子密度分布に依存する。以上
の条件に基づき、電子密度分布(=製膜種生成項の分
布)を中心部で高く設定(cosカーブ)した場合の解析
結果を図16に示す。製膜種分布は生成項と同様の山型
となる。
上記のように拡散支配のため真空容器内で均一と考えれ
ば、生成項の密度分布は電子密度分布に依存する。以上
の条件に基づき、電子密度分布(=製膜種生成項の分
布)を中心部で高く設定(cosカーブ)した場合の解析
結果を図16に示す。製膜種分布は生成項と同様の山型
となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところがこのような装
置でCVDを行なう場合、希ガスプラズマに比べて電子
密度が桁違いに減少してしまう、不均一な膜厚分布とな
りやすい、という不具合がある。このような問題点が発
生する理由は、プロセスの目的に沿った種々の分子性
ガスを媒質とするので、分子の解離にもプラスのエネル
ギーが消費され、電離に消費されるエネルギーが減るた
め、プラズマ電子密度が低下してしまうこと、ガス圧
が高いので、製膜種が真空容器径方向へ十分に広がらな
い、ガラス管部において生成されたプラズマが真空容
器壁へ拡散するにつれて分子性ガスを解離するので、生
成する製膜種の密度分布は径方向中心部で高い山型とな
ること、更に、製膜種は容器壁に到達すると付着し損
失する(密度0)と考えれば中心部との密着差によって
拡散が生じ、その結果、径方向中心部で高い山型となる
こと、が挙げられる。
置でCVDを行なう場合、希ガスプラズマに比べて電子
密度が桁違いに減少してしまう、不均一な膜厚分布とな
りやすい、という不具合がある。このような問題点が発
生する理由は、プロセスの目的に沿った種々の分子性
ガスを媒質とするので、分子の解離にもプラスのエネル
ギーが消費され、電離に消費されるエネルギーが減るた
め、プラズマ電子密度が低下してしまうこと、ガス圧
が高いので、製膜種が真空容器径方向へ十分に広がらな
い、ガラス管部において生成されたプラズマが真空容
器壁へ拡散するにつれて分子性ガスを解離するので、生
成する製膜種の密度分布は径方向中心部で高い山型とな
ること、更に、製膜種は容器壁に到達すると付着し損
失する(密度0)と考えれば中心部との密着差によって
拡散が生じ、その結果、径方向中心部で高い山型となる
こと、が挙げられる。
【0013】つまり、従来のヘリコン波プラズマCVD
装置を用いると、ヘリコン波プラズマを高速製膜、均一
製膜に有効に活かせないという不具合があった。
装置を用いると、ヘリコン波プラズマを高速製膜、均一
製膜に有効に活かせないという不具合があった。
【0014】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、分子性ガスを媒質としても、従来のヘリコン波プラ
ズマ装置よりも高い密度のプラズマを生成できるヘリコ
ン波プラズマ装置を適用して、シリコン高速製膜を実現
するシリコン製膜方法及びシリコン製膜装置を提供する
ことを目的とする。
で、分子性ガスを媒質としても、従来のヘリコン波プラ
ズマ装置よりも高い密度のプラズマを生成できるヘリコ
ン波プラズマ装置を適用して、シリコン高速製膜を実現
するシリコン製膜方法及びシリコン製膜装置を提供する
ことを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明のシリコン製膜方法は、ヘリコン波を励起する
ためのアンテナを設置するガラス管にH2 ガスを供給す
ると共に、アンテナと基板の間にSiH4 ガスを供給
し、均一磁場中に基板を設置してヘリコン波プラズマC
VDによってシリコン製膜する方法において、ヘリコン
波励起用アンテナを不均一磁場中に設置することにより
生ずるヘリコン波プラズマを用いて基板に製膜すること
を特徴とする。
の本発明のシリコン製膜方法は、ヘリコン波を励起する
ためのアンテナを設置するガラス管にH2 ガスを供給す
ると共に、アンテナと基板の間にSiH4 ガスを供給
し、均一磁場中に基板を設置してヘリコン波プラズマC
VDによってシリコン製膜する方法において、ヘリコン
波励起用アンテナを不均一磁場中に設置することにより
生ずるヘリコン波プラズマを用いて基板に製膜すること
を特徴とする。
【0016】そして、ガス圧力を30mTorr以上にする
ことを特徴とする。また、ガス流量組成比を、SiH4
=10SCCMの場合、少くともH2 =20SCCMとすること
を特徴とする。
ことを特徴とする。また、ガス流量組成比を、SiH4
=10SCCMの場合、少くともH2 =20SCCMとすること
を特徴とする。
【0017】また、上記目的を達成するための本発明の
シリコン製膜装置は、ヘリコン波を励起するためのアン
テナを設置するガラス管にH2 ガスを供給する手段と、
アンテナと基板の間にSiH4 ガスを供給する手段と、
ヘリコン波励起用アンテナを不均一磁場中に設置するこ
とでヘリコン波プラズマを生じさせヘリコン波プラズマ
を用いて基板に製膜する手段とを備えたことを特徴とす
る。
シリコン製膜装置は、ヘリコン波を励起するためのアン
テナを設置するガラス管にH2 ガスを供給する手段と、
アンテナと基板の間にSiH4 ガスを供給する手段と、
ヘリコン波励起用アンテナを不均一磁場中に設置するこ
とでヘリコン波プラズマを生じさせヘリコン波プラズマ
を用いて基板に製膜する手段とを備えたことを特徴とす
る。
【0018】また、上記目的を達成するための本発明の
シリコン製膜方法は、ヘリコン波を励起するためのアン
テナを設置するガラス管にH2 ガスを供給すると共に、
アンテナと基板の間にSiH4 ガスを供給し、ヘリコン
波励起用アンテナを不均一磁場中に設置し、基板を均一
磁場中に設置し、ヘリコン波プラズマCVDによってシ
リコン製膜する方法において、SiH4 ガス供給位置と
基板位置の間にカスプ磁場のカスプ面位置を設定するこ
とを特徴とする。
シリコン製膜方法は、ヘリコン波を励起するためのアン
テナを設置するガラス管にH2 ガスを供給すると共に、
アンテナと基板の間にSiH4 ガスを供給し、ヘリコン
波励起用アンテナを不均一磁場中に設置し、基板を均一
磁場中に設置し、ヘリコン波プラズマCVDによってシ
リコン製膜する方法において、SiH4 ガス供給位置と
基板位置の間にカスプ磁場のカスプ面位置を設定するこ
とを特徴とする。
【0019】そして、ガス圧力を50mTorr以下にする
ことを特徴とする。また、ガラス管部のプラズマ密度
を、中心線上で低くガラス管壁部で高い2山型の径方向
分布とすることを特徴とする。
ことを特徴とする。また、ガラス管部のプラズマ密度
を、中心線上で低くガラス管壁部で高い2山型の径方向
分布とすることを特徴とする。
【0020】また、上記目的を達成するための本発明の
シリコン製膜装置は、ヘリコン波を励起するためのアン
テナを設置するガラス管にH2 ガスを供給する手段と、
アンテナと基板の間にSiH4 ガスを供給する手段と、
SiH4 ガスの供給位置を変更する手段と、基板の設置
位置を変更する手段と、カスプ磁場のカスプ面位置を変
更する手段と、ヘリコン波励起用アンテナを不均一磁場
中に設置することでヘリコン波プラズマを生じさせヘリ
コン波プラズマを用いて基板に製膜する手段とを備えた
ことを特徴とする。
シリコン製膜装置は、ヘリコン波を励起するためのアン
テナを設置するガラス管にH2 ガスを供給する手段と、
アンテナと基板の間にSiH4 ガスを供給する手段と、
SiH4 ガスの供給位置を変更する手段と、基板の設置
位置を変更する手段と、カスプ磁場のカスプ面位置を変
更する手段と、ヘリコン波励起用アンテナを不均一磁場
中に設置することでヘリコン波プラズマを生じさせヘリ
コン波プラズマを用いて基板に製膜する手段とを備えた
ことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】上記のように、従来の典型的なヘ
リコン波プラズマCVD装置でシリコン製膜しているこ
と、シリコン堆積作用がガラス管内壁でも発生している
こと、が不具合の原因と考えられた。そこで、本発明で
は、分子性ガスを媒質とした場合でもより高い密度を生
成できるように改良されたヘリコン波プラズマ装置を適
用し、ガス条件を特定することによって課題解決の手段
と考えた。
リコン波プラズマCVD装置でシリコン製膜しているこ
と、シリコン堆積作用がガラス管内壁でも発生している
こと、が不具合の原因と考えられた。そこで、本発明で
は、分子性ガスを媒質とした場合でもより高い密度を生
成できるように改良されたヘリコン波プラズマ装置を適
用し、ガス条件を特定することによって課題解決の手段
と考えた。
【0022】即ち、本発明のシリコン製膜方法は、
(A)ヘリコン波を励起するためのアンテナを設置する
ガラス管にH2 ガスを供給し、(B)アンテナと基板の
間にSiH4 ガスを供給し、(C)均一磁場中に基板を
設置して、ヘリコン波プラズマCVDによってシリコン
製膜する方法において、ヘリコン波励起用アンテナを不
均一磁場中に設置してヘリコン波プラズマを生成する方
法を適用することを特徴とする。また、本発明は以下の
要件も含む。即ち、カスプ磁場中に基板を設置する、ガ
ス圧力を30mTorr以上にする、ガス流量組成比をSi
H4 =10SCCMの場合、H2 =20SCCM以上とする。
(A)ヘリコン波を励起するためのアンテナを設置する
ガラス管にH2 ガスを供給し、(B)アンテナと基板の
間にSiH4 ガスを供給し、(C)均一磁場中に基板を
設置して、ヘリコン波プラズマCVDによってシリコン
製膜する方法において、ヘリコン波励起用アンテナを不
均一磁場中に設置してヘリコン波プラズマを生成する方
法を適用することを特徴とする。また、本発明は以下の
要件も含む。即ち、カスプ磁場中に基板を設置する、ガ
ス圧力を30mTorr以上にする、ガス流量組成比をSi
H4 =10SCCMの場合、H2 =20SCCM以上とする。
【0023】この結果、本発明によれば、分子性ガスを
媒質とした場合でも、より高い密度を生成できるように
改良されたヘリコン波プラズマ装置を適用し、ガス条件
を特定することによって、ヘリコン波によって生成され
た高密度プラズマを利用したシリコン製膜を実現するシ
リコン製膜装置を提供することができる。
媒質とした場合でも、より高い密度を生成できるように
改良されたヘリコン波プラズマ装置を適用し、ガス条件
を特定することによって、ヘリコン波によって生成され
た高密度プラズマを利用したシリコン製膜を実現するシ
リコン製膜装置を提供することができる。
【0024】また、上記のように、従来の典型的なヘリ
コン波プラズマCVD装置でシリコン製膜しているこ
と、ガス圧が高いこと、プラズマ電子密度の径方向分布
が中心部で高い山型をしていること、が不具合の原因と
考えられた。そこで、本発明では、分子性ガスを媒質と
した場合でもより高い密度を生成できるように改良され
たヘリコン波プラズマ装置を適用し、磁場カスプ面位置
をSiH4 ガス供給位置と基板位置の間に設定し、ガス
条件を特定し、プラズマ電子密度分布をリング状にする
こと、によって課題解決の手段と考えた。
コン波プラズマCVD装置でシリコン製膜しているこ
と、ガス圧が高いこと、プラズマ電子密度の径方向分布
が中心部で高い山型をしていること、が不具合の原因と
考えられた。そこで、本発明では、分子性ガスを媒質と
した場合でもより高い密度を生成できるように改良され
たヘリコン波プラズマ装置を適用し、磁場カスプ面位置
をSiH4 ガス供給位置と基板位置の間に設定し、ガス
条件を特定し、プラズマ電子密度分布をリング状にする
こと、によって課題解決の手段と考えた。
【0025】即ち、本発明のシリコン製膜方法は、
(A)ヘリコン波を励起するためのアンテナを設置する
ガラス管にH2 ガスを供給し、(B)アンテナと基板の
間にSiH4 ガスを供給し、(C)ヘリコン波励起用ア
ンテナを不均一磁場中に設置し、(D)カスプ磁場中に
基板を設置し、ヘリコン波プラズマCVDによってシリ
コン製膜する方法において、SiH4 ガス供給位置と基
板位置の間にカスプ磁場のカスプ面位置を設定する方法
を適用することを特徴とする。また、本発明は以下の要
件も含む。即ち、ガス圧力を50mTorr以下にする、ガ
ラス管部のプラズマ密度を、中心軸上で低くガラス管壁
部で高い2山型(断面方向でみると密度の高い部分がリ
ング状)の径方向分布とする。
(A)ヘリコン波を励起するためのアンテナを設置する
ガラス管にH2 ガスを供給し、(B)アンテナと基板の
間にSiH4 ガスを供給し、(C)ヘリコン波励起用ア
ンテナを不均一磁場中に設置し、(D)カスプ磁場中に
基板を設置し、ヘリコン波プラズマCVDによってシリ
コン製膜する方法において、SiH4 ガス供給位置と基
板位置の間にカスプ磁場のカスプ面位置を設定する方法
を適用することを特徴とする。また、本発明は以下の要
件も含む。即ち、ガス圧力を50mTorr以下にする、ガ
ラス管部のプラズマ密度を、中心軸上で低くガラス管壁
部で高い2山型(断面方向でみると密度の高い部分がリ
ング状)の径方向分布とする。
【0026】この結果、本発明によれば、ヘリコン波に
よって生成された高密度プラズマを利用したシリコン製
膜を実現するシリコン製膜装置を提供することができ
る。
よって生成された高密度プラズマを利用したシリコン製
膜を実現するシリコン製膜装置を提供することができ
る。
【0027】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図1乃至図3に
基づき説明する。図1には本発明の第1実施例に係るシ
リコン製膜装置の概略側面、図2にはガス圧力と製膜速
度、H2 イオン飽和電流(電子密度に比例)の関係を表
すグラフ、図3にはプラズマ生成Dutyと製膜速度の関係
を表すグラフを示してある。尚、従来例と同一機能を有
する構成部品には同一の符号を付して重複する説明は省
略してある。
基づき説明する。図1には本発明の第1実施例に係るシ
リコン製膜装置の概略側面、図2にはガス圧力と製膜速
度、H2 イオン飽和電流(電子密度に比例)の関係を表
すグラフ、図3にはプラズマ生成Dutyと製膜速度の関係
を表すグラフを示してある。尚、従来例と同一機能を有
する構成部品には同一の符号を付して重複する説明は省
略してある。
【0028】図1において、ガラス管20を内空間を共
通とするように真空容器1に接続する。更に、ガラス管
20の周囲にヘリコン波励起用のアンテナ15を配置
し、磁場コイル12はアンテナ15から真空容器1側に
ガラス管20と真空容器1の周囲に配置する。この例で
はアンテナ15として棒状の導体をガラス管20にルー
プ状に2回巻き付ける。磁力線方向(均一)18は、基
板9近傍でほぼ均一になるように設定し、アンテナ15
部分では拡散している。但し、磁力線方向(均一)18
は図示のものと正反対でも構わない。真空容器1の中
に、基板9を乗せた基板ホルダー13を配置する。基板
ホルダー13の位置は、本図に示す位置に限らず、磁力
線方向18に沿って任意の位置に設定して構わない。
通とするように真空容器1に接続する。更に、ガラス管
20の周囲にヘリコン波励起用のアンテナ15を配置
し、磁場コイル12はアンテナ15から真空容器1側に
ガラス管20と真空容器1の周囲に配置する。この例で
はアンテナ15として棒状の導体をガラス管20にルー
プ状に2回巻き付ける。磁力線方向(均一)18は、基
板9近傍でほぼ均一になるように設定し、アンテナ15
部分では拡散している。但し、磁力線方向(均一)18
は図示のものと正反対でも構わない。真空容器1の中
に、基板9を乗せた基板ホルダー13を配置する。基板
ホルダー13の位置は、本図に示す位置に限らず、磁力
線方向18に沿って任意の位置に設定して構わない。
【0029】次に、以上のように構成した第1実施例の
シリコン製膜装置によるシリコン製膜方法を説明する。
シリコン製膜装置によるシリコン製膜方法を説明する。
【0030】まず、ガラス管20と真空容器1内のガス
を排気装置7へ排気後、H2 ガス供給16とSiH4 ガ
ス供給17を開始し、この供給と排気のバランスをとっ
て目的の圧力を設定する。磁場コイル12に電流を流し
(コイル用電源は不図示)、磁力線方向(均一)18に
磁場を発生させる。次に、RF電源4から整合器5を介
してアンテナ15にRF電力を供給することで、ヘリコ
ン波を励起する。ヘリコン波は磁力線方向(均一)18
に平行に伝搬し、ガラス管20内と真空容器1内にプラ
ズマ8を生成する。プラズマ中の気相反応によって生成
した製膜に寄与する製膜種が基板9に入射し、シリコン
が製膜される。
を排気装置7へ排気後、H2 ガス供給16とSiH4 ガ
ス供給17を開始し、この供給と排気のバランスをとっ
て目的の圧力を設定する。磁場コイル12に電流を流し
(コイル用電源は不図示)、磁力線方向(均一)18に
磁場を発生させる。次に、RF電源4から整合器5を介
してアンテナ15にRF電力を供給することで、ヘリコ
ン波を励起する。ヘリコン波は磁力線方向(均一)18
に平行に伝搬し、ガラス管20内と真空容器1内にプラ
ズマ8を生成する。プラズマ中の気相反応によって生成
した製膜に寄与する製膜種が基板9に入射し、シリコン
が製膜される。
【0031】上述した実施例によって以下の条件で製膜
した結果を、ガス圧力と製膜速度、H2 イオン飽和電流
(電子密度に比例)の関係として図2に示す。尚、ここ
で示す製膜速度は、膜厚と製膜時間で除した値である
が、製膜時間にはRF電力をパルス的に印加する場合の
OFF時間を含む。
した結果を、ガス圧力と製膜速度、H2 イオン飽和電流
(電子密度に比例)の関係として図2に示す。尚、ここ
で示す製膜速度は、膜厚と製膜時間で除した値である
が、製膜時間にはRF電力をパルス的に印加する場合の
OFF時間を含む。
【0032】ガラス管20の内径:50mm アンテナ15から真空容器1までの距離:150mm アンテナ15からSiH4 ガス17の供給位置までの距
離:250mm アンテナ15から基板9までの距離:300mm ガス組成:SiH4 /H2 =10/50[SCCM] RF:周波数27MHz 、ピーク電力2kW RF電力印加:パルス幅5msec、繰返し周波数10Hz、
Duty5% 磁束密度:均一部分400G 基板表面温度:200〜240℃
離:250mm アンテナ15から基板9までの距離:300mm ガス組成:SiH4 /H2 =10/50[SCCM] RF:周波数27MHz 、ピーク電力2kW RF電力印加:パルス幅5msec、繰返し周波数10Hz、
Duty5% 磁束密度:均一部分400G 基板表面温度:200〜240℃
【0033】図2に示すように、圧力が低くなるにつれ
てイオン飽和電流(■)が上昇し、つまり電子密度が高
くなり、製膜速度(○)も高くなった。このように、ア
ンテナ15部において高密度のH2 プラズマが生成さ
れ、高速でシリコン製膜できる。
てイオン飽和電流(■)が上昇し、つまり電子密度が高
くなり、製膜速度(○)も高くなった。このように、ア
ンテナ15部において高密度のH2 プラズマが生成さ
れ、高速でシリコン製膜できる。
【0034】尚、本実施例でのRF電力印加はパルス的
に行なったが、連続的(Duty100%)に印加しても構
わない。その場合、上述のようにOFF時間がなくなっ
た分、製膜速度は高くなる。その例を、Dutyと製膜速度
の関係として図3に示す。製膜速度はDutyにほぼ比例し
て高くなった。
に行なったが、連続的(Duty100%)に印加しても構
わない。その場合、上述のようにOFF時間がなくなっ
た分、製膜速度は高くなる。その例を、Dutyと製膜速度
の関係として図3に示す。製膜速度はDutyにほぼ比例し
て高くなった。
【0035】更に、上記の条件の中で、ガス圧力:30
mTorr以上、または、ガス流量組成比:SiH4 =10
[SCCM]の場合、H2 =20[SCCM]以上の要件を満た
してシリコン製膜を実施すると、アンテナ15から真空
容器1にかけてのガラス管20の内壁にシリコン膜が付
着せず、安定した放電が得られた。
mTorr以上、または、ガス流量組成比:SiH4 =10
[SCCM]の場合、H2 =20[SCCM]以上の要件を満た
してシリコン製膜を実施すると、アンテナ15から真空
容器1にかけてのガラス管20の内壁にシリコン膜が付
着せず、安定した放電が得られた。
【0036】図4に基づいて本発明の第2実施例に係る
シリコン製膜方法を説明する。図4には本発明の第2実
施例に係るシリコン製膜方法を実施している状態のシリ
コン製膜装置の概略側面を示してある。尚、装置構成は
図1に示したものと同一である。
シリコン製膜方法を説明する。図4には本発明の第2実
施例に係るシリコン製膜方法を実施している状態のシリ
コン製膜装置の概略側面を示してある。尚、装置構成は
図1に示したものと同一である。
【0037】第1実施例と異なる動作は、磁場コイル1
2と磁場コイル25に逆向きの電流を流し、基板位置に
おける磁力線方向19をカスプとした点である。その他
の動作は変わらない。このような実施例によって以下の
条件で製膜した結果を示す。これ以外の条件は第1実施
例と同様である。ガス圧力:50mTorr以上磁束密度:
均一磁束密度400Gが得られる磁場コイル電流と同じ
電流を、磁場コイル12と磁場コイル25に逆方向に流
した。
2と磁場コイル25に逆向きの電流を流し、基板位置に
おける磁力線方向19をカスプとした点である。その他
の動作は変わらない。このような実施例によって以下の
条件で製膜した結果を示す。これ以外の条件は第1実施
例と同様である。ガス圧力:50mTorr以上磁束密度:
均一磁束密度400Gが得られる磁場コイル電流と同じ
電流を、磁場コイル12と磁場コイル25に逆方向に流
した。
【0038】この場合、製膜速度14Å/sec が得ら
れ、プラズマをカスプ磁場に沿って拡散させても、第1
実施例の圧力50mTorrの場合の製膜速度18Å/sec
(図2参照)と同等の結果が得られた。つまり、カスプ
磁場の適用が、大面積製膜方法の一つになり得ることが
確認できた。
れ、プラズマをカスプ磁場に沿って拡散させても、第1
実施例の圧力50mTorrの場合の製膜速度18Å/sec
(図2参照)と同等の結果が得られた。つまり、カスプ
磁場の適用が、大面積製膜方法の一つになり得ることが
確認できた。
【0039】図5に基づいて本発明の第3実施例に係る
シリコン製膜方法及びシリコン製膜装置を説明する。図
5には本発明の第3実施例に係るシリコン製膜方法を実
施するシリコン製膜装置の概略上面を示してある。尚、
図1に示したものと同一部材には同一符号を付して重複
する説明は省略してある。
シリコン製膜方法及びシリコン製膜装置を説明する。図
5には本発明の第3実施例に係るシリコン製膜方法を実
施するシリコン製膜装置の概略上面を示してある。尚、
図1に示したものと同一部材には同一符号を付して重複
する説明は省略してある。
【0040】本例の装置構成は、第1実施例とは、基板
9の向きを変えるために基板ホルダー13の設置位置が
異なる。基板9の面が磁力線方向18(均一)と平行に
なるように設置している。その他の構成は変わらない。
以上のように構成した第3実施例のシリコン製膜装置に
よるシリコン製膜方法は、第1実施例と全く同じであ
る。
9の向きを変えるために基板ホルダー13の設置位置が
異なる。基板9の面が磁力線方向18(均一)と平行に
なるように設置している。その他の構成は変わらない。
以上のように構成した第3実施例のシリコン製膜装置に
よるシリコン製膜方法は、第1実施例と全く同じであ
る。
【0041】上記構成のシリコン製膜装置により、ガス
圧力:50mTorr以上、基板9の径方向位置:真空容器
中心、の条件で製膜した結果を以下に示す。これ以外の
条件は第1実施例と同様である。この場合、製膜速度1
0.9Å/sec が得られた。
圧力:50mTorr以上、基板9の径方向位置:真空容器
中心、の条件で製膜した結果を以下に示す。これ以外の
条件は第1実施例と同様である。この場合、製膜速度1
0.9Å/sec が得られた。
【0042】次に、本発明の第4実施例を図6乃至図8
に基づき説明する。図6には本発明の第4実施例に係る
シリコン製膜装置の概略側面、図7にはカスプ位置をパ
ラメータとした場合の膜厚分布を表すグラフ、図8には
これを中心膜厚で規格化した結果を表すグラフを示して
ある。尚、従来例及び第1乃至第3実施例と同一機能を
有する構成部品には同一の符号を付してある。
に基づき説明する。図6には本発明の第4実施例に係る
シリコン製膜装置の概略側面、図7にはカスプ位置をパ
ラメータとした場合の膜厚分布を表すグラフ、図8には
これを中心膜厚で規格化した結果を表すグラフを示して
ある。尚、従来例及び第1乃至第3実施例と同一機能を
有する構成部品には同一の符号を付してある。
【0043】図6において、ガラス管20を内空間を共
通とするように真空容器1に接続する。更に、ガラス管
20の周囲にアンテナ15を配置し、磁場コイル12、
25はアンテナ15から真空容器1側にガラス管20と
真空容器1の周囲に配置する。ガラス管20の材料はプ
ラズマによる加熱損傷を防ぐために耐熱性の高い石英と
する。加熱損傷の危険性がなければ石英に限定されな
い。アンテナ15として径1/4インチの銅チューブを
ガラス管20に螺旋状に3回巻き付ける。アンテナ15
にはPF電源4から整合器5を介してPF電流が流れる
ので、アンテナ15の加熱によるガラス管20の損傷を
防ぐために銅チューブ内に冷却水を流す。ただし、アン
テナ15の材料は銅には限定されず、形状もチューブ状
に限定されない。また、巻き付ける回数も3回に限定さ
れず、損傷の危険性がなければ冷却水を流さなくてもよ
い。
通とするように真空容器1に接続する。更に、ガラス管
20の周囲にアンテナ15を配置し、磁場コイル12、
25はアンテナ15から真空容器1側にガラス管20と
真空容器1の周囲に配置する。ガラス管20の材料はプ
ラズマによる加熱損傷を防ぐために耐熱性の高い石英と
する。加熱損傷の危険性がなければ石英に限定されな
い。アンテナ15として径1/4インチの銅チューブを
ガラス管20に螺旋状に3回巻き付ける。アンテナ15
にはPF電源4から整合器5を介してPF電流が流れる
ので、アンテナ15の加熱によるガラス管20の損傷を
防ぐために銅チューブ内に冷却水を流す。ただし、アン
テナ15の材料は銅には限定されず、形状もチューブ状
に限定されない。また、巻き付ける回数も3回に限定さ
れず、損傷の危険性がなければ冷却水を流さなくてもよ
い。
【0044】磁力線方向(カスプ)19は、磁場コイル
12、25の間でカスプ面(位置)26を生成するよう
に、各磁場コイルに逆向きの電流を流すことによって設
定する。また、アンテナ15部分では拡散するように設
定する。ただし、磁力線方向(カスプ)19は図示のも
のと反対でもよい。カスプ面(位置)26を変更する手
段は、例えば、磁場コイル12、25を磁場コイル移動
用レール30に載せ、基板9の製膜面の法線方向に手で
移動させる。または、磁場コイル12、25に流す電流
値を任意に設定する。ここで、磁場コイル12、25の
間隔は任意である。
12、25の間でカスプ面(位置)26を生成するよう
に、各磁場コイルに逆向きの電流を流すことによって設
定する。また、アンテナ15部分では拡散するように設
定する。ただし、磁力線方向(カスプ)19は図示のも
のと反対でもよい。カスプ面(位置)26を変更する手
段は、例えば、磁場コイル12、25を磁場コイル移動
用レール30に載せ、基板9の製膜面の法線方向に手で
移動させる。または、磁場コイル12、25に流す電流
値を任意に設定する。ここで、磁場コイル12、25の
間隔は任意である。
【0045】SiH4 ガス17を真空容器1に導入する
ために、ガスシャワーヘッド24をアンテナ15と基板
9の間に設置する。ガスシャワーヘッド24は、径1/
4インチのステンレスチューブをφ200mm の円形に加工
し、この周上に細孔(φ0.5mm )を36個設けたもので
ある。ただし、ガスシャワーヘッド24の材質及び加工
径及び加工形状は実施例の1/4インチのステンレス、
φ200mm の円形に限定されるものではない。また、細孔
もφ0.5mm で36個に限定されるものではない。更に、
シリコン製膜用プロセスガスとして、SiH4 ガス以外
で例えばSi2H6 やSiF4 であってもよく、ガラス
管20に流す希釈ガスとして、H2 ガス以外で例えばA
rであってもよい。
ために、ガスシャワーヘッド24をアンテナ15と基板
9の間に設置する。ガスシャワーヘッド24は、径1/
4インチのステンレスチューブをφ200mm の円形に加工
し、この周上に細孔(φ0.5mm )を36個設けたもので
ある。ただし、ガスシャワーヘッド24の材質及び加工
径及び加工形状は実施例の1/4インチのステンレス、
φ200mm の円形に限定されるものではない。また、細孔
もφ0.5mm で36個に限定されるものではない。更に、
シリコン製膜用プロセスガスとして、SiH4 ガス以外
で例えばSi2H6 やSiF4 であってもよく、ガラス
管20に流す希釈ガスとして、H2 ガス以外で例えばA
rであってもよい。
【0046】ガスシャワーヘッド24を移動させる手段
は、例えば以下の通りである。ガスシャワーヘッド24
に、内部をSiH4 ガス17が流れるようにしたガスシ
ャワーヘッド支持管27を接続し、これをゲージポート
28に通して支持する。ゲージポート28でガスシャワ
ーヘッド支持管27を支持する位置を変更することによ
って、ガスシャワーヘッド24の位置を変更する。ガス
シャワーヘッド支持管27は一般的なステンレス管でよ
い。また、市販品の直線導入管にガスシャワーヘッド2
4を取付け移動させてもよい。この場合、直線導入管の
内部にはガスを流せないので、SiH4 ガス17の供給
は、ステンレス製フレキシブルチューブの一端をガスシ
ャワーヘッド24に接続し、他端を真空容器1の任意の
ガス導入口に接続して行う。
は、例えば以下の通りである。ガスシャワーヘッド24
に、内部をSiH4 ガス17が流れるようにしたガスシ
ャワーヘッド支持管27を接続し、これをゲージポート
28に通して支持する。ゲージポート28でガスシャワ
ーヘッド支持管27を支持する位置を変更することによ
って、ガスシャワーヘッド24の位置を変更する。ガス
シャワーヘッド支持管27は一般的なステンレス管でよ
い。また、市販品の直線導入管にガスシャワーヘッド2
4を取付け移動させてもよい。この場合、直線導入管の
内部にはガスを流せないので、SiH4 ガス17の供給
は、ステンレス製フレキシブルチューブの一端をガスシ
ャワーヘッド24に接続し、他端を真空容器1の任意の
ガス導入口に接続して行う。
【0047】真空容器1の中に、基板9を載せた基板ホ
ルダー13を配置する。基板9はφ8インチのガラス製
である。ただし、基板9の材料と寸法はこれに限らな
い。基板ホルダー13を移動する手段は、例えば以下の
通りである。真空容器1内に基板ホルダー移動用レール
30を設け、基板ホルダー13をその上に設置して真空
容器軸方向に移動する。基板ホルダー13自体はゲージ
ポートを通した棒状治具31、または直線導入器で動か
す。各構成要素の位置関係は、アンテナ15から基板9
に向かって、ガスシャワーヘッド24、カスプ面(位
置)26、基板9の順とし、この順番を維持する限り、
各構成要素の間の距離は任意とする。
ルダー13を配置する。基板9はφ8インチのガラス製
である。ただし、基板9の材料と寸法はこれに限らな
い。基板ホルダー13を移動する手段は、例えば以下の
通りである。真空容器1内に基板ホルダー移動用レール
30を設け、基板ホルダー13をその上に設置して真空
容器軸方向に移動する。基板ホルダー13自体はゲージ
ポートを通した棒状治具31、または直線導入器で動か
す。各構成要素の位置関係は、アンテナ15から基板9
に向かって、ガスシャワーヘッド24、カスプ面(位
置)26、基板9の順とし、この順番を維持する限り、
各構成要素の間の距離は任意とする。
【0048】次に、以上のように構成した第4実施例の
シリコン製膜装置によるシリコン製膜方法を説明する。
シリコン製膜装置によるシリコン製膜方法を説明する。
【0049】まず、ガラス管20と真空容器1内のガス
を排気装置7へ排気後、H2 ガス供給16とSiH4 ガ
ス供給17を開始し、この供給と排気のバランスをとっ
て目的の圧力を設定する。磁場コイル12、25に反対
方向に電流を流し(コイル用電源は不図示)、磁力線方
向(カスプ)19に磁場を発生させる。次に、RF電源
4から整合器5を介してアンテナ15にRF電力を供給
することで、ヘリコン波を励起する。ヘリコン波は磁力
線方向(カスプ)19に沿って伝搬し、それにしたがっ
てガラス管20内と真空容器1内にプラズマ8が生成さ
れる。真空容器1内の気相反応によって生成した製膜種
が基板9に入射し、シリコンが製膜される。
を排気装置7へ排気後、H2 ガス供給16とSiH4 ガ
ス供給17を開始し、この供給と排気のバランスをとっ
て目的の圧力を設定する。磁場コイル12、25に反対
方向に電流を流し(コイル用電源は不図示)、磁力線方
向(カスプ)19に磁場を発生させる。次に、RF電源
4から整合器5を介してアンテナ15にRF電力を供給
することで、ヘリコン波を励起する。ヘリコン波は磁力
線方向(カスプ)19に沿って伝搬し、それにしたがっ
てガラス管20内と真空容器1内にプラズマ8が生成さ
れる。真空容器1内の気相反応によって生成した製膜種
が基板9に入射し、シリコンが製膜される。
【0050】上述した実施例によって以下の条件で製膜
した結果を、カスプ面(位置)26をパラメータとした
場合の、膜厚分布として図7に示す。図8にはこれを中
心膜厚で規格化した結果を示してある。
した結果を、カスプ面(位置)26をパラメータとした
場合の、膜厚分布として図7に示す。図8にはこれを中
心膜厚で規格化した結果を示してある。
【0051】ガラス管20の内径:50mm アンテナ15からSiH4 ガス17の供給位置までの距
離:195mm アンテナ15からカスプ面(位置)26までの距離:条
件1 275mm 条件2 215mm アンテナ15から基板9までの距離:275mm ガス組成:SiH4 /H2 =20/100[SCCM] ガス圧力:50mTorr RF:周波数13MHz 、ピーク電力2kW RF電力印加:パルス幅15msec、繰返し周波数10H
z、Duty15% 磁束密度:数10G 於アンテナ部 基板ホルダー温度:200℃
離:195mm アンテナ15からカスプ面(位置)26までの距離:条
件1 275mm 条件2 215mm アンテナ15から基板9までの距離:275mm ガス組成:SiH4 /H2 =20/100[SCCM] ガス圧力:50mTorr RF:周波数13MHz 、ピーク電力2kW RF電力印加:パルス幅15msec、繰返し周波数10H
z、Duty15% 磁束密度:数10G 於アンテナ部 基板ホルダー温度:200℃
【0052】図7、図8に示すように、カスプ面(位
置)26を基板面と一致させた場合より(条件1)離す
ことによって(条件2)、膜厚均一性が向上している。
置)26を基板面と一致させた場合より(条件1)離す
ことによって(条件2)、膜厚均一性が向上している。
【0053】また、同様の装置構成において、ガス厚を
パラメータとした以下の条件での膜厚分布の結果を図9
に示し、中心膜厚で規格化した分布を図10に示してあ
る。
パラメータとした以下の条件での膜厚分布の結果を図9
に示し、中心膜厚で規格化した分布を図10に示してあ
る。
【0054】アンテナ15からSiH4 ガス17の供給
位置までの距離:195mm アンテナ15からカスプ面(位置)26までの距離:2
15mm アンテナ15から基板9までの距離:245mm ガス圧力:50mTorr、100mTorr、230mTorr
位置までの距離:195mm アンテナ15からカスプ面(位置)26までの距離:2
15mm アンテナ15から基板9までの距離:245mm ガス圧力:50mTorr、100mTorr、230mTorr
【0055】図9、図10に示すように、圧力を低くす
ることにより膜厚均一性が向上している。
ることにより膜厚均一性が向上している。
【0056】また、同様の装置構成において、基板ホル
ダー13の設定温度をパラメータとした以下の条件での
温度と製膜速度及びレーザラマン分光法に基づくラマン
スペクトル強度比の関係を図11に示してある。レーザ
ラマン分光法は薄膜の構造評価方法の一つとして一般的
に用いられている(例えば、Y.Hishikawa,Jasco Report
Vol.34,No.2,15(1992))。シリコン薄膜を対象とした場
合、非晶質シリコンのスペクトルピークはラマンシフト
480cm -1近傍に、結晶シリコンのそれは520cm -1近傍に
現われるため、薄膜構造を容易に識別できる。ここで
は、それぞれのピーク高さの比(約520cm -1/ 約480cm
-1)を取ることによって温度に対する構造の変化を観察
した。
ダー13の設定温度をパラメータとした以下の条件での
温度と製膜速度及びレーザラマン分光法に基づくラマン
スペクトル強度比の関係を図11に示してある。レーザ
ラマン分光法は薄膜の構造評価方法の一つとして一般的
に用いられている(例えば、Y.Hishikawa,Jasco Report
Vol.34,No.2,15(1992))。シリコン薄膜を対象とした場
合、非晶質シリコンのスペクトルピークはラマンシフト
480cm -1近傍に、結晶シリコンのそれは520cm -1近傍に
現われるため、薄膜構造を容易に識別できる。ここで
は、それぞれのピーク高さの比(約520cm -1/ 約480cm
-1)を取ることによって温度に対する構造の変化を観察
した。
【0057】ガラス管20の内径:50mm アンテナ15からSiH4 ガス17の供給位置までの距
離:195mm アンテナ15からカスプ面(位置)26までの距離:2
15mm アンテナ15から基板9までの距離:245mm ガス組成:SiH4 /H2 =20/100[SCCM] ガス圧力:50mTorr RF:周波数13MHz 、ピーク電力4kW RF電力印加:パルス幅15msec、繰返し周波数10H
z、Duty15% 磁束密度:数10G 於アンテナ部
離:195mm アンテナ15からカスプ面(位置)26までの距離:2
15mm アンテナ15から基板9までの距離:245mm ガス組成:SiH4 /H2 =20/100[SCCM] ガス圧力:50mTorr RF:周波数13MHz 、ピーク電力4kW RF電力印加:パルス幅15msec、繰返し周波数10H
z、Duty15% 磁束密度:数10G 於アンテナ部
【0058】図11に示すように、基板ホルダー設定温
度を高くすることによって、製膜速度を維持しつつレー
ザラマンスペクトル強度比は増加し、結晶性を有するシ
リコン膜を製膜できた。
度を高くすることによって、製膜速度を維持しつつレー
ザラマンスペクトル強度比は増加し、結晶性を有するシ
リコン膜を製膜できた。
【0059】また、同様の装置構成において、ガス組成
(SiH4 /H2 )をパラメータとした以下の条件での
総ガス流量に対するSiH4流量の割合と製膜速度及びラマ
ンスペクトル強度比の関係を図12に示してある。下記
以外の条件は前述と同様である。
(SiH4 /H2 )をパラメータとした以下の条件での
総ガス流量に対するSiH4流量の割合と製膜速度及びラマ
ンスペクトル強度比の関係を図12に示してある。下記
以外の条件は前述と同様である。
【0060】基板ホルダー設定温度:600℃ H2 流量:100SCCM SiH4 ガス流量:10SCCM、20SCCM、50SCCM
【0061】図12に示すように、SiH4 流量の割合
を低くすることによって、ラマンスペクトル強度比は増
加し、結晶性を有するシリコン膜を製膜できた。
を低くすることによって、ラマンスペクトル強度比は増
加し、結晶性を有するシリコン膜を製膜できた。
【0062】また、同様の装置構成において、RF電力
印加のDutyをパラメータとした以下の条件でのDutyと製
膜速度及びラマンスペクトル強度比の関係を図13に示
してある。下記以外の条件は前述と同様である。
印加のDutyをパラメータとした以下の条件でのDutyと製
膜速度及びラマンスペクトル強度比の関係を図13に示
してある。下記以外の条件は前述と同様である。
【0063】基板ホルダー設定温度:600℃ ガス組成:SiH4 /H2 =20/100[SCCM] RF電力印加:Duty15%、30%、45%
【0064】図13に示すように、RF電力印加のDuty
を高くすることによって、製膜速度及びラマンスペクト
ル強度比ともに増加し、結晶性を有するシリコン膜をよ
り早く製膜できた。
を高くすることによって、製膜速度及びラマンスペクト
ル強度比ともに増加し、結晶性を有するシリコン膜をよ
り早く製膜できた。
【0065】尚、上記実施例でのRF電力印加はパルス
的に行なったが、連続的(Duty100%)に印加するこ
とも可能である。
的に行なったが、連続的(Duty100%)に印加するこ
とも可能である。
【0066】図14に基づいて本発明の第5実施例を説
明する。図14には本発明の第5実施例に係る計算結果
のグラフを示してある。図14は、電子密度分布(=製
膜種生成項の分布)を中心部を低く周辺部で高く設定
(cos+sin カーブ)した場合の解析結果を示してある。
製膜種分布は生成項の分布と異なり、中心部で均一とな
ることが判る。したがって、電子密度分布を調整するこ
とによって製膜種の分布を制御することができる。
明する。図14には本発明の第5実施例に係る計算結果
のグラフを示してある。図14は、電子密度分布(=製
膜種生成項の分布)を中心部を低く周辺部で高く設定
(cos+sin カーブ)した場合の解析結果を示してある。
製膜種分布は生成項の分布と異なり、中心部で均一とな
ることが判る。したがって、電子密度分布を調整するこ
とによって製膜種の分布を制御することができる。
【0067】電子密度分布の調整は、例えば次のように
実施する。 (a) アンテナ15部の磁場配置を適宜変更する。このた
めに、アンテナ15と磁場コイル12に流す電流値を変
更する。この結果の一例は、特願平8-143822号公報に記
載されている。または、アンテナ15を境に反対側にも
磁場コイルを設置し(図6の場合はアンテナ15の左
側)、それらの間隔や各々に流す電流値を調整する。 (b) 誘導結合プラズマと波動結合プラズマを混合させ
る。このために、アンテナ15に印加する高周波電力を
増減する。または、アンテナ15とガラス管20の径を
大きくもしくは小さくする。
実施する。 (a) アンテナ15部の磁場配置を適宜変更する。このた
めに、アンテナ15と磁場コイル12に流す電流値を変
更する。この結果の一例は、特願平8-143822号公報に記
載されている。または、アンテナ15を境に反対側にも
磁場コイルを設置し(図6の場合はアンテナ15の左
側)、それらの間隔や各々に流す電流値を調整する。 (b) 誘導結合プラズマと波動結合プラズマを混合させ
る。このために、アンテナ15に印加する高周波電力を
増減する。または、アンテナ15とガラス管20の径を
大きくもしくは小さくする。
【0068】また、容器壁での製膜種の損失は避けられ
ないと考えた場合、容器壁の位置を基板9から適宜離す
ことにより、基板9の位置の範囲では製膜種分布を見か
け上均一とすることもできる。
ないと考えた場合、容器壁の位置を基板9から適宜離す
ことにより、基板9の位置の範囲では製膜種分布を見か
け上均一とすることもできる。
【0069】
【発明の効果】本発明のシリコン製膜方法は、ヘリコン
波を励起するためのアンテナを設置するガラス管にH2
ガスを供給すると共に、アンテナと基板の間にSiH4
ガスを供給し、均一磁場中に基板を設置してヘリコン波
プラズマCVDによってシリコン製膜する方法におい
て、ヘリコン波励起用アンテナを不均一磁場中に設置す
ることにより生ずるヘリコン波プラズマを用いて基板に
製膜するようにしたので、分子性ガスを媒質とした場合
でも、より高い密度を生成できるように改良されたヘリ
コン波プラズマ装置を適用し、ガス条件を特定すること
によって、ヘリコン波によって生成された高密度プラズ
マを利用したシリコン製膜を実現することができる。
波を励起するためのアンテナを設置するガラス管にH2
ガスを供給すると共に、アンテナと基板の間にSiH4
ガスを供給し、均一磁場中に基板を設置してヘリコン波
プラズマCVDによってシリコン製膜する方法におい
て、ヘリコン波励起用アンテナを不均一磁場中に設置す
ることにより生ずるヘリコン波プラズマを用いて基板に
製膜するようにしたので、分子性ガスを媒質とした場合
でも、より高い密度を生成できるように改良されたヘリ
コン波プラズマ装置を適用し、ガス条件を特定すること
によって、ヘリコン波によって生成された高密度プラズ
マを利用したシリコン製膜を実現することができる。
【0070】また、ガス圧力を30mTorr以上にするよ
うにしたので、ガラス管の内壁にシリコン膜が付着せ
ず、安定した放電が得られる。また、ガス流量組成比
を、SiH4 =10SCCMの場合、少くともH2 =20SC
CMとするようにしたので、ガラス管の内壁にシリコン膜
が付着せず、安定した放電が得られる。
うにしたので、ガラス管の内壁にシリコン膜が付着せ
ず、安定した放電が得られる。また、ガス流量組成比
を、SiH4 =10SCCMの場合、少くともH2 =20SC
CMとするようにしたので、ガラス管の内壁にシリコン膜
が付着せず、安定した放電が得られる。
【0071】本発明のシリコン製膜装置は、ヘリコン波
を励起するためのアンテナを設置するガラス管にH2 ガ
スを供給する手段と、アンテナと基板の間にSiH4 ガ
スを供給する手段と、ヘリコン波励起用アンテナを不均
一磁場中に設置することでヘリコン波プラズマを生じさ
せヘリコン波プラズマを用いて基板に製膜する手段とを
備えたので、分子性ガスを媒質とした場合でも、より高
い密度を生成できるように改良されたヘリコン波プラズ
マ装置を適用し、ガス条件を特定することによって、ヘ
リコン波によって生成された高密度プラズマを利用した
シリコン製膜を実現することができる。
を励起するためのアンテナを設置するガラス管にH2 ガ
スを供給する手段と、アンテナと基板の間にSiH4 ガ
スを供給する手段と、ヘリコン波励起用アンテナを不均
一磁場中に設置することでヘリコン波プラズマを生じさ
せヘリコン波プラズマを用いて基板に製膜する手段とを
備えたので、分子性ガスを媒質とした場合でも、より高
い密度を生成できるように改良されたヘリコン波プラズ
マ装置を適用し、ガス条件を特定することによって、ヘ
リコン波によって生成された高密度プラズマを利用した
シリコン製膜を実現することができる。
【0072】この結果、分子性ガスを媒質としても高密
度プラズマを生成できる方法をシリコン製膜に適用し、
シリコン製膜に寄与する製膜ラジカルを大量に生成で
き、且つ、ガラス管へのシリコン製膜をなくすことがで
き、シリコン高速製膜を実現するシリコン製膜方法及び
シリコン製膜装置を提供することが可能となる。
度プラズマを生成できる方法をシリコン製膜に適用し、
シリコン製膜に寄与する製膜ラジカルを大量に生成で
き、且つ、ガラス管へのシリコン製膜をなくすことがで
き、シリコン高速製膜を実現するシリコン製膜方法及び
シリコン製膜装置を提供することが可能となる。
【0073】また、本発明のシリコン製膜方法は、ヘリ
コン波を励起するためのアンテナを設置するガラス管に
H2 ガスを供給すると共に、アンテナと基板の間にSi
H4ガスを供給し、ヘリコン波励起用アンテナを不均一
磁場中に設置し、基板を均一磁場中に設置し、ヘリコン
波プラズマCVDによってシリコン製膜する方法におい
て、SiH4 ガス供給位置と基板位置の間にカスプ磁場
のカスプ面位置を設定するようにしたので、シリコン製
膜種を大量にかつ均一に生成することが可能になる。こ
の結果、シリコン高速・均一製膜を実現するシリコン製
膜方法の提供が可能なる。
コン波を励起するためのアンテナを設置するガラス管に
H2 ガスを供給すると共に、アンテナと基板の間にSi
H4ガスを供給し、ヘリコン波励起用アンテナを不均一
磁場中に設置し、基板を均一磁場中に設置し、ヘリコン
波プラズマCVDによってシリコン製膜する方法におい
て、SiH4 ガス供給位置と基板位置の間にカスプ磁場
のカスプ面位置を設定するようにしたので、シリコン製
膜種を大量にかつ均一に生成することが可能になる。こ
の結果、シリコン高速・均一製膜を実現するシリコン製
膜方法の提供が可能なる。
【0074】また、ガス圧力を50mTorr以下にするよ
うにしたので、膜厚の均一性を向上させることが可能に
なる。また、ガラス管部のプラズマ密度を、中心線上で
低くガラス管壁部で高い2山型の径方向分布とするよう
にしたので、電子密度を調整することで製膜種の分布を
制御することがでできる。
うにしたので、膜厚の均一性を向上させることが可能に
なる。また、ガラス管部のプラズマ密度を、中心線上で
低くガラス管壁部で高い2山型の径方向分布とするよう
にしたので、電子密度を調整することで製膜種の分布を
制御することがでできる。
【0075】また、本発明のシリコン製膜装置は、ヘリ
コン波を励起するためのアンテナを設置するガラス管に
H2 ガスを供給する手段と、アンテナと基板の間にSi
H4ガスを供給する手段と、SiH4 ガスの供給位置を
変更する手段と、基板の設置位置を変更する手段と、カ
スプ磁場のカスプ面位置を変更する手段と、ヘリコン波
励起用アンテナを不均一磁場中に設置することでヘリコ
ン波プラズマを生じさせヘリコン波プラズマを用いて基
板に製膜する手段とを備えたので、シリコン製膜種を大
量にかつ均一に生成することが可能になる。この結果、
シリコン高速・均一製膜を実現するシリコン製膜装置の
提供が可能なる。
コン波を励起するためのアンテナを設置するガラス管に
H2 ガスを供給する手段と、アンテナと基板の間にSi
H4ガスを供給する手段と、SiH4 ガスの供給位置を
変更する手段と、基板の設置位置を変更する手段と、カ
スプ磁場のカスプ面位置を変更する手段と、ヘリコン波
励起用アンテナを不均一磁場中に設置することでヘリコ
ン波プラズマを生じさせヘリコン波プラズマを用いて基
板に製膜する手段とを備えたので、シリコン製膜種を大
量にかつ均一に生成することが可能になる。この結果、
シリコン高速・均一製膜を実現するシリコン製膜装置の
提供が可能なる。
【図1】本発明の第1実施例の概略構成を表す側面図。
【図2】第1実施例における製膜試験結果を表すグラ
フ。
フ。
【図3】第1実施例における製膜試験結果を表すグラ
フ。
フ。
【図4】本発明の第2実施例の概略構成を表す側面図。
【図5】本発明の第3実施例の概略構成を表す上面図。
【図6】本発明の第4実施例の概略構成を表す側面図。
【図7】第4実施例における製膜試験結果を表すグラ
フ。
フ。
【図8】第4実施例における製膜試験結果を表すグラ
フ。
フ。
【図9】第4実施例における製膜試験結果を表すグラ
フ。
フ。
【図10】第4実施例における製膜試験結果を表すグラ
フ。
フ。
【図11】第4実施例における製膜試験結果を表すグラ
フ。
フ。
【図12】第4実施例における製膜試験結果を表すグラ
フ。
フ。
【図13】第4実施例における製膜試験結果を表すグラ
フ。
フ。
【図14】本発明の第5実施例の計算験結果を表すグラ
フ。
フ。
【図15】従来のヘリコン波プラズマ装置を表す概略構
成図。
成図。
【図16】従来のヘリコン波プラズマ装置における製膜
種拡散状況の計算結果を表すグラフ。
種拡散状況の計算結果を表すグラフ。
1 真空容器 4 RF電源 5 整合器 6 希釈用ガス供給 7 排気装置 8 プラズマ 9 基板 10 導波管 12 磁場コイル 13 基板ホルダー 15 アンテナ 16 H2 ガス 17 SiH4 ガス 18 磁力線方向(均一) 19 磁力線方向(カスプ) 20 ガラス管 21 マルチカスプ磁場発生用永久磁石 22 拡散磁場 23 プロセス用ガス供給 24 ガスシャワーヘッド 25 磁場コイル 26 カスプ面(位置) 27 ガスシャワーヘッド支持管 28 ゲージポート 29 基板ホルダー移動用レール 30 磁場コイル移動用レール 31 棒状治具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水井 順一 神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重工業株式会社基盤技術研究所内 (72)発明者 山口 賢剛 神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重工業株式会社基盤技術研究所内
Claims (8)
- 【請求項1】 ヘリコン波を励起するためのアンテナを
設置するガラス管にH2 ガスを供給すると共に、アンテ
ナと基板の間にSiH4 ガスを供給し、均一磁場中に基
板を設置してヘリコン波プラズマCVDによってシリコ
ン製膜する方法において、ヘリコン波励起用アンテナを
不均一磁場中に設置することにより生ずるヘリコン波プ
ラズマを用いて基板に製膜することを特徴とするシリコ
ン製膜方法。 - 【請求項2】 請求項1において、ガス圧力を30mTo
rr以上にすることを特徴とするシリコン製膜方法。 - 【請求項3】 請求項1もしくは請求項2において、ガ
ス流量組成比を、SiH4 =10SCCMの場合、少くとも
H2 =20SCCMとすることを特徴とするシリコン製膜方
法。 - 【請求項4】 ヘリコン波を励起するためのアンテナを
設置するガラス管にH2 ガスを供給する手段と、アンテ
ナと基板の間にSiH4 ガスを供給する手段と、ヘリコ
ン波励起用アンテナを不均一磁場中に設置することでヘ
リコン波プラズマを生じさせヘリコン波プラズマを用い
て基板に製膜する手段とを備えたことを特徴とするシリ
コン製膜装置。 - 【請求項5】 ヘリコン波を励起するためのアンテナを
設置するガラス管にH2 ガスを供給すると共に、アンテ
ナと基板の間にSiH4 ガスを供給し、ヘリコン波励起
用アンテナを不均一磁場中に設置し、基板を均一磁場中
に設置し、ヘリコン波プラズマCVDによってシリコン
製膜する方法において、SiH4 ガス供給位置と基板位
置の間にカスプ磁場のカスプ面位置を設定することを特
徴とするシリコン製膜方法。 - 【請求項6】 請求項5において、ガス圧力を50mTo
rr以下にすることを特徴とするシリコン製膜方法。 - 【請求項7】 請求項5もしくは請求項6において、ガ
ラス管部のプラズマ密度を、中心線上で低くガラス管壁
部で高い2山型の径方向分布とすることを特徴とするシ
リコン製膜方法。 - 【請求項8】 ヘリコン波を励起するためのアンテナを
設置するガラス管にH2 ガスを供給する手段と、アンテ
ナと基板の間にSiH4 ガスを供給する手段と、SiH
4 ガスの供給位置を変更する手段と、基板の設置位置を
変更する手段と、カスプ磁場のカスプ面位置を変更する
手段と、ヘリコン波励起用アンテナを不均一磁場中に設
置することでヘリコン波プラズマを生じさせヘリコン波
プラズマを用いて基板に製膜する手段とを備えたことを
特徴とするシリコン製膜装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11223904A JP2000144422A (ja) | 1998-09-08 | 1999-08-06 | シリコン製膜方法及びシリコン製膜装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10-253419 | 1998-09-08 | ||
JP25341998 | 1998-09-08 | ||
JP11223904A JP2000144422A (ja) | 1998-09-08 | 1999-08-06 | シリコン製膜方法及びシリコン製膜装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000144422A true JP2000144422A (ja) | 2000-05-26 |
Family
ID=26525751
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11223904A Withdrawn JP2000144422A (ja) | 1998-09-08 | 1999-08-06 | シリコン製膜方法及びシリコン製膜装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000144422A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101864561A (zh) * | 2010-06-04 | 2010-10-20 | 山东力诺新材料有限公司 | 罩玻璃管内壁减反射涂层的成形工艺 |
CN113133174A (zh) * | 2021-05-24 | 2021-07-16 | 中国科学院合肥物质科学研究院 | 一种螺旋波-离子回旋共振耦合放电系统 |
JP2021190309A (ja) * | 2020-05-29 | 2021-12-13 | 株式会社三友製作所 | マイクロプラズマ処理装置及びマイクロプラズマ加工方法 |
CN114205985A (zh) * | 2021-11-29 | 2022-03-18 | 苏州大学 | 一种小束径螺旋波等离子体产生装置及产生方法 |
-
1999
- 1999-08-06 JP JP11223904A patent/JP2000144422A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101864561A (zh) * | 2010-06-04 | 2010-10-20 | 山东力诺新材料有限公司 | 罩玻璃管内壁减反射涂层的成形工艺 |
JP2021190309A (ja) * | 2020-05-29 | 2021-12-13 | 株式会社三友製作所 | マイクロプラズマ処理装置及びマイクロプラズマ加工方法 |
CN113133174A (zh) * | 2021-05-24 | 2021-07-16 | 中国科学院合肥物质科学研究院 | 一种螺旋波-离子回旋共振耦合放电系统 |
CN114205985A (zh) * | 2021-11-29 | 2022-03-18 | 苏州大学 | 一种小束径螺旋波等离子体产生装置及产生方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060727 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20070604 |