JP2000143893A - 液体添加剤含浸グラニュラー状エチレン−α−オレフィン共重合体組成物、及びこれを用いた樹脂組成物並びにこれら組成物からなる成形物 - Google Patents
液体添加剤含浸グラニュラー状エチレン−α−オレフィン共重合体組成物、及びこれを用いた樹脂組成物並びにこれら組成物からなる成形物Info
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Abstract
加剤を混練した従来の組成物に較べて、混練が容易で、
しかも品質良く製造することができ、かつ液体添加剤の
樹脂マスターバッチとしても好適な液体添加剤含浸グラ
ニュラー状エチレン−α−オレフィン共重合体組成物、
及びこれを熱可塑性樹脂又は合成ゴムに配合した樹脂組
成物、並びにこれら組成物を成形した成形物の提供。 【解決手段】 メルトフローレートが0.1〜50g/
10分、密度が0.86〜0.94g/cm3のグラニ
ュラー状エチレン−α−オレフィン共重合体100重量
部に、液体添加剤を0.01〜200重量部含浸させて
なる液体添加剤含浸グラニュラー状エチレン−α−オレ
フィン共重合体組成物、及び該液体添加剤含浸粉末エチ
レン−酢酸ビニル共重合体組成物1〜99重量%に熱可
塑性樹脂又は合成ゴム99〜1重量%を混合又は混練し
てなる樹脂組成物、並びにこれら組成物を押出成形、射
出成形、回転成形又は圧縮成形してなる成形物により提
供。
Description
ラニュラー状エチレン−α−オレフィン共重合体組成
物、及びこれを用いた樹脂組成物、並びにこれら組成物
からなる成形物に関し、さらに詳しくは、従来のエチレ
ン−α−オレフィン共重合体に液体添加剤を混練した組
成物に較べて、混練が容易で、しかも品質良く製造する
ことができ、かつ液体添加剤の樹脂マスターバッチとし
ても好適な液体添加剤含浸グラニュラー状エチレン−α
−オレフィン共重合体組成物、及びこれを熱可塑性樹脂
又は合成ゴムに配合した樹脂組成物、並びにこれら組成
物を成形した成形物に関する。
一般に、高圧法低密度ポリエチレンに較べ、機械的強
度、衝撃強度、耐ストレスクラッキング性、耐熱性、剛
性等に優れているため、フィルム・シートを始め、パイ
プ、電線被覆材料、射出成形品、回転成形品等に広く使
用されている。しかし、エチレン−α−オレフィン共重
合体を上記各種用途に使用する際、場合によっては、エ
チレン−α−オレフィン共重合体に液体添加剤を配合す
る必要がある。エチレン−α−オレフィン共重合体に固
体の添加剤を練り込む場合は、通常のミキサーや押出機
で混練すれば、容易に分散し、良好な混練品が得られる
が、液体の添加剤の場合は、混練中に樹脂がうまく混練
できずに滑ってしまったり、混練中に液体添加剤がミキ
サーや押出機等から漏れてしまったりする問題点があっ
た。そのため、エチレン−α−オレフィン共重合体に液
体添加剤を混練する際に生じる上記問題点を解消し、分
散性良くかつ多量の液体添加剤でも混練することが可能
な方策について、これまで数多くの試みがなされてきた
が、いずれも十分に満足の行くものではなかった。
レン−α−オレフィン共重合体に液体添加剤を混練した
際に、分散性良くかつ多量の液体添加剤でも混練するこ
とができるエチレン−α−オレフィン共重合体組成物を
提供し、さらには、これをマスターバッチとして配合し
た樹脂組成物又はこれら組成物を用いて成形した品質の
良好な成形物を提供することにある。
を解決するため鋭意研究を重ねた結果、液体添加剤を特
定の物性と粒度を有するグラニュラー状のエチレン−α
−オレフィン共重合体に含浸させることにより、上記課
題が解決できることを見出した。本発明は、これらの知
見に基づいて完成に至ったものである。
レートが0.1〜50g/10分、密度が0.86〜
0.94g/cm3のグラニュラー状エチレン−α−オ
レフィン共重合体100重量部に、液体添加剤を0.0
1〜200重量部含浸させてなる液体添加剤含浸グラニ
ュラー状エチレン−α−オレフィン共重合体組成物が提
供される。さらに、本発明によれば、グラニュラー状エ
チレン−α−オレフィン共重合体は、嵩密度が0.2〜
0.5g/cm3、平均粒径が0.5〜1.5mmであ
ることを特徴とする上記の液体添加剤含浸グラニュラー
状エチレン−α−オレフィン共重合体組成物、或いは液
体添加剤は、防曇剤、滑剤、酸化防止剤、光安定剤、紫
外線吸収剤、及び粘着付与剤からなる群から選択される
少なくとも1種の添加剤であることを特徴とする上記の
液体添加剤含浸グラニュラー状エチレン−α−オレフィ
ン共重合体組成物が提供される。
体添加剤含浸グラニュラー状エチレン−α−オレフィン
共重合体組成物1〜99重量%に、熱可塑性樹脂又は合
成ゴム99〜1重量%を混合又は混練してなる樹脂組成
物が提供される。
かの液体添加剤含浸グラニュラー状エチレン−α−オレ
フィン共重合体組成物又は樹脂組成物を、押出成形、射
出成形、回転成形又は圧縮成形してなる成形物が提供さ
れる。
する。
は、エチレンとα−オレフィン、例えば炭素数3〜12
のα−オレフィンとの共重合体である。α−オレフィン
としては、プロピレン、ブテン−1、4−メチルペンテ
ン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1、ド
デセン−1等を挙げることができる。上記エチレン−α
−オレフィン共重合体を製造するのに使用される触媒
は、チーグラー系触媒、フィリップス系触媒、又はスタ
ンダード系触媒と呼ばれるマルチサイト系触媒、或いは
メタロセン系触媒と呼ばれるシングルサイト系触媒であ
る。チーグラー系触媒は、チタン化合物やバナジウム化
合物等の遷移金属化合物からなる主触媒、有機アルミニ
ウム等の有機金属化合物からなる助触媒、及びケイ素、
チタン、マグネシウム等の酸化物からなる触媒担体から
構成され、フィリップス系触媒は、酸化クロムからなる
主触媒、及び珪素、アルミニウム等の酸化物からなる触
媒担体から構成され、スタンダード系触媒は、酸化モリ
ブデンからなる主触媒、及びアルミニウムの酸化物から
なる触媒担体から構成される。一方、メタロセン触媒
は、シクロペンタジエニル骨格を有する配位子を含む周
期表第3族または第4族の遷移金属化合物からなる主触
媒、アルミノオキサン等の有機アルミニウム化合物から
なる共触媒、及び場合によってはケイ素、チタン、マグ
ネシウム、アルミニウム等の酸化物からなる触媒担体か
ら構成される。本発明に使用されるエチレン−α−オレ
フィン共重合体は、特定の物性と粒度を有するグラニュ
ラー状のものであることが重要である。物性の面では、
メルトフローレートが0.1〜50g/10分、好まし
くは0.5〜5g/10分、密度が0.86〜0.94
g/cm3、好ましくは0.88〜0.91g/cm3
である。メルトフローレートが0.1g/10分未満で
あると、押出し加工性が劣り、一方、50g/10分を
越えると、機械的特性が悪くなるので望ましくない。ま
た、密度が0.86g/cm3未満であると、耐熱性が
劣り、一方、0.94g/cm3を越えると、柔軟性、
可撓性、低温特性が悪くなるので望ましくない。一方、
粒度の面では、エチレン−α−オレフィン共重合体は、
液体添加剤の含浸を容易にするためにグラニュラー状で
あることが必要であり、嵩密度が0.2〜0.5g/c
m3、平均粒径が0.5〜1.5mmの性状を有するこ
とが望ましい。嵩密度が0.2g/cm3未満である
と、押出機中でグラニュラーの混練効果が悪く、生産性
に劣り、一方、0.5g/cm3を越えると、均一に液
体添加剤が含浸されないので望ましくない。また、平均
粒径が0.5mm未満であると、液体添加剤の吸収がよ
すぎて、かえって均一な含浸が得られず、一方、1.5
mmを越えると、グラニュラー状物の形状が不統一にな
り、均一な含浸が得られないので望ましくない。かかる
形状を有するグラニュラー状エチレン−α−オレフィン
共重合体は、例えば、特公昭50−32110号、同5
2−45750号、同53−8666号、同56−18
132号、同56−22444号、同61−363号、
同61−26805号、同62−44004号、同62
−56166号公報等に記載されたユニポール法と呼ば
れる重合方法によって製造される。具体的には、このユ
ニポール法によれば、グラニュラー状エチレン−α−オ
レフィン共重合体は、例えば、エチレン4〜98重量%
およびα−オレフィン96〜2重量%からなるモノマー
流体と、場合により水素等の希釈ガスとを含有する気体
混合物を、表面積50〜100m2/g、平均粒径50
〜200μm、細孔直径5〜20nmの無機酸化物多孔
体からなる担体に重合触媒成分を担持させた重合触媒の
存在下、気相流動床反応器中で、10〜105℃の温
度、0.5〜7MPaの圧力、1.5〜10Gmf等の
条件下で反応させることにより製造できる。なお、上記
製造条件中、Gmfとは、流動床において流動化を達成
するのに必要とされる最小のガス流量に対する略語であ
り、シー.ワイ.ウエンおよびワイ.エイチ.ユ両氏の
論文「流動化機構」、Chemical Engine
ering Progress Symposium
Series, Vol.62, p.100−111
(1966)に詳細に説明されている。
脂用添加剤の他に、常温では固体であるがエチレン−α
−オレフィン共重合体の融点では溶融して液体となる
(すなわち、エチレン−α−オレフィン共重合体の融点
未満の融点を有する)樹脂用添加剤をも包含する。これ
らの液体添加剤としては、防曇剤、滑剤、酸化防止剤、
光安定剤、紫外線吸収剤、粘着付与剤等がある。防曇剤
としては、ジグリセリンモノラウレート、ジグリセリン
モノミリステート、ジグリセリンモノパルミテート、ジ
グリセリンモノステアリレート、ジグリセリンモノベヘ
ネート、ジグリセリンモノオレート等のジグリセリン脂
肪酸エステル;グリセリンモノラウレート、グリセリン
モノミリステート、グリセリンモノパルミテート、グリ
セリンモノステアレート、グリセリンモノベヘネート、
グリセリンモノオレート等のグリセリン脂肪酸エステ
ル;ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パル
ミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルア
ルコール、オレイルアルコール等の高級脂肪族アルコー
ル等を例示できる。滑剤としては、パラフィンワック
ス、流動パラフィン等のワックス;ジメチルポリシロキ
サン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーンオ
イル;オレフィン酸アマイド、エルカ酸アマイド等の脂
肪酸アマイド等を例示できる。酸化防止剤としては、オ
クタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオート、ジステアリルペンタエ
ルスリトールジフォスファイト、トリス(ノニルフェニ
ル)フォスファイト、ジラウリル−3,3’−チオジプ
ロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピ
オネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネ
ート、2,5,7,8−テトラメチル−2(4’,
8’,12’−トリメチルトリデシル)クロマン6−オ
ール等を例示できる。光安定剤としては、ビス(1−オ
クチロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
ジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタ
メチル−4−ピペリジル)セバケート等を例示できる。
紫外線吸収剤としては、フェニル・サリシレート、p−
t−ブチルフェニル・サリシレート、2−ヒドロキシ−
4−メトキシ・ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−
n−オクトキシ・ベンゾフェノン、4−ドデシロキシ−
2−ヒドロキシ・ベンゾフェノン、ヒドロキシフェニル
・ベンゾトリアゾール誘導体等を例示できる。粘着付与
剤としては、ポリブテン、クロマンインデンオイル、液
体テレピン系粘着付与剤等を例示できる。これらの液体
添加剤の内で、防曇剤や粘着付与剤は、樹脂に対する添
加量が多いので、利用価値が高く、特に好ましい。エチ
レン−α−オレフィン共重合体に対する液体添加剤の添
加量は、グラニュラー状エチレン−α−オレフィン共重
合体100重量部に対して、通常は、0.01〜200
重量部、好ましくは、5〜100重量部である。添加量
が0.01重量部未満であると、液体添加剤の添加効果
がなく、一方、200重量部を越えると、液体添加剤が
エチレン−α−オレフィン共重合体に十分含浸しないの
で望ましくない。
ン−α−オレフィン共重合体組成物 本発明の液体添加剤含浸グラニュラー状エチレン−α−
オレフィン共重合体組成物は、前述した特定の物性と粒
度を有するグラニュラー状のエチレン−α−オレフィン
共重合体に所定量の液体添加剤を含浸させることにより
調製される。液体添加剤を含浸させる方法は、特に限定
するものではないが、例えば、常温または加熱した液体
添加剤を規定量計量して規定量のグラニュラー状エチレ
ン−α−オレフィン共重合体に加え、ヘンシェルミキサ
ーやリボンブレンダー等の混合機で混合することにより
行われる。また、グラニュラー状エチレン−α−オレフ
ィン共重合体に液体添加剤をさらに十分含浸させたい場
合には、上記混合した後、常温または加熱した状態で5
分〜24時間静置する方法により行い得る。本発明の液
体添加剤含浸グラニュラー状エチレン−α−オレフィン
共重合体組成物には、本発明の特性を損なわない範囲で
少量の他の粉末状樹脂を配合してもよい。その際、配合
の仕方としては、原料として使用するグラニュラー状エ
チレン−α−オレフィン共重合体の中に他の粉末状樹脂
を配合するか、或いは調製された液体添加剤含浸グラニ
ュラー状エチレン−α−オレフィン共重合体の中に他の
粉末状樹脂を配合するかのいずれの方法であってもよ
い。このような他の粉末状樹脂としては、高圧法低密度
ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン−アクリル酸エチル共重合体、高密度ポリエチレン、
ポリプロピレン、アイオノマー、スチレン系エラストマ
ー等が挙げられる。
ュラー状エチレン−α−オレフィン共重合体組成物を液
体添加剤の樹脂マスターバッチとして用いて、これに熱
可塑性樹脂又は合成ゴムを配合することにより調製され
る。本発明に使用される熱可塑性樹脂又は合成ゴムとし
ては、液体添加剤含浸グラニュラー状エチレン−α−オ
レフィン共重合体組成物と相溶性のあるポリオレフィン
系樹脂が好ましいが、ポリオレフィン系樹脂以外の熱可
塑性樹脂や合成ゴムも使用できる。その際、配合する熱
可塑性樹脂又は合成ゴムは、必ずしも1種のものに限ら
れるものではなく、2種以上のものを同時に併用するこ
ともできる。そして配合する熱可塑性樹脂又は合成ゴム
の形態は、粉末状、ペレット状、フレーク状、ブロック
状等のいかなる形態であってもよい。ポリオレフィン系
樹脂としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレ
ン−アクリル酸エチル共重合体、高圧法低密度ポリエチ
レン、直鎖状低密度エチレン−α−オレフィン共重合
体、超低密度エチレン−α−オレフィン共重合体、高密
度ポリエチレン、ポリプロピレン、アイオノマー等を例
示できるが、この中では、直鎖状低密度エチレン−α−
オレフィン共重合体、超低密度エチレン−α−オレフィ
ン共重合体が最も好ましく使用される。ポリオレフィン
系樹脂以外の熱可塑性樹脂又は合成ゴムとしては、ポリ
スチレン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポ
リ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニト
リル、ポリビニルエーテル、ポリビニルケトン、ポリエ
ーテル、ポリカーボンエート、ポリエステル、ポリアミ
ド、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリフェニ
レンサルファイド、ポリアリレート、ポリエーテルイミ
ド、ポリアミドイミド、ポリエーテルエーテルケトン、
アクリルゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、イソ
プレンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴム、
クロロスルホン化ポリエチレン、クロロプレンゴム、シ
リコーンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴ
ム、ブチルゴム、フッ素ゴム等を例示できる。液体添加
剤含浸グラニュラー状エチレン−α−オレフィン共重合
体組成物と熱可塑性樹脂又は合成ゴムとの配合割合は、
前者が1〜99重量%に対して後者が99〜1重量%の
割合である。
オレフィン共重合体組成物は、これをそのまま成形して
成形物とすることもできるが、前述したように、マスタ
ーバッチとしても使用することができる。マスターバッ
チとして使用する場合は、熱可塑性樹脂又は合成ゴム1
〜99重量%と液体添加剤含浸グラニュラー状エチレン
−α−オレフィン共重合体組成物99〜1重量%とを混
合または混練し、前述の樹脂組成物とした後、これを成
形して成形物とすることができる。ここで、混合とは、
各種ブレンダー等の混合機等を用いて混合することを意
味し、混練とは、バンバリーミキサーや押出機等を用い
て混練することを意味する。成形手段は、特に限定する
ものではないが、例えば、押出成形、射出成形、回転成
形、圧縮成形等を例示できる。これらの中でも、フィル
ム、シート等を成形する押出成形が特に好ましい。
挙げてさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実
施例に特に限定されるものではない。
た、メルトフローレートが1g/10分、密度が0.9
0g/cm3、嵩密度が0.4g/cm3、平均粒径が
0.8mmのグラニュラー状エチレン−α−オレフィン
共重合体100重量部と、液体防曇剤であるジグリセリ
ン脂肪酸エステル11重量部とを、ヘンシェルミキサー
で常温にて混合し、液体防曇剤含浸グラニュラー状エチ
レン−α−オレフィン共重合体組成物を得た。この液体
防曇剤含浸グラニュラー状エチレン−α−オレフィン共
重合体組成物は、グラニュラー表面に液体防曇剤の滲み
出しもなく、さらさらしており、取扱いやすかった。
なわち、実施例1と同一の組成である、チーグラー系触
媒を用いてユニポール法により製造した、メルトフロー
レートが1g/10分、密度が0.90g/cm3、嵩
密度が0.4g/cm3、平均粒径が0.8mmのグラ
ニュラー状エチレン−α−オレフィン共重合体100重
量部と、液体防曇剤であるジグリセリン脂肪酸エステル
11重量部とを、バンバリーミキサーで混練温度130
〜140℃にて混練したが、樹脂が滑ってしまい混練す
ることができなかった。
た、メルトフローレートが1g/10分、密度が0.9
0g/cm3、嵩密度が0.4g/cm3、平均粒径が
0.8mmのグラニュラー状エチレン−α−オレフィン
共重合体100重量部と、液体粘性付与剤である18重
量部とを、ヘンシェルミキサーで常温にて混合し、液体
粘性付与剤含浸グラニュラー状エチレン−α−オレフィ
ン共重合体組成物を得た。この液体粘性付与剤含浸グラ
ニュラー状エチレン−α−オレフィン共重合体組成物
は、グラニュラー表面に液体粘性付与剤の滲み出しもな
く、さらさらしており、取扱いやすかった。
なわち、実施例2と同一の組成である、チーグラー系触
媒を用いてユニポール法により製造した、メルトフロー
レートが1g/10分、密度が0.90g/cm3、嵩
密度が0.4g/cm3、平均粒径が0.8mmのグラ
ニュラー状エチレン−α−オレフィン共重合体100重
量部と、液体粘着付与剤であるポリブテン18重量部と
を、バンバリーミキサーで混練温度130〜140℃に
て混練したが、樹脂が滑ってしまい混練することができ
なかった。
た、メルトフローレートが2g/10分、密度が0.9
2g/cm3のペレット状エチレン−α−オレフィン共
重合体90重量%と、実施例1で得た液体防曇剤含浸グ
ラニュラー状エチレン−α−オレフィン共重合体組成物
10重量%とを混合した後、その混合物を40mmφイ
ンフレーションフィルム押出機に投入し、押出温度19
0〜200℃、ブロー比2、吐出量18kg/hrで押
出し、厚さ40μmのフィルムを成膜した。その間、加
工する際の押出加工性、フィルムの曇り度、光沢、防曇
性および外観を評価した。評価方法は、次の通りであっ
て、評価結果は、表1に示したが、すべての評価結果は
良好であった。 押出加工性:押出加工中に、吐出変動が無く、フィルム
厚みの変動が無く、安定加工できるものを合格とする。 曇り度:JIS K−7105に準拠した。 光沢:JIS K−7105に準拠した。角度は、45
°で行った。 防曇性:500ccのビーカーに水を150cc加え、
上面の入口全面にフィルムを張り付けて密閉し、この密
閉したビーカーを温度60℃の恒温水槽に入れ、3日後
にビーカー入口に張ったフィルムに付着した水滴の付着
面積を肉眼で観察し、水滴付着面積の割合で判定した。
水滴付着面積の割合が20%未満のものを合格とする。 外観:フィルムを肉眼で観察し、フィルムにフィッシュ
アイ、ダラ、ムラ等がないものを合格とする。
ラニュラー状エチレン−α−オレフィン共重合体に代え
て、平均粒径が2mmのグラニュラー状エチレン−α−
オレフィン共重合体を使用した以外は、実施例1と同様
の操作を実施し、液体防曇剤含浸グラニュラー状エチレ
ン−α−オレフィン共重合体組成物を得た。次いでこれ
を実施例3で使用した液体防曇剤含浸グラニュラー状エ
チレン−α−オレフィン共重合体組成物に代えた以外
は、実施例3と同様の操作を実施し、実施例3と同じく
厚さ40μmのフィルムを得た。このフィルムを実施例
3と同様に評価したところ、防曇性は、不合格であっ
た。
た、メルトフローレートが1.5g/10分、密度が
0.92g/cm3のペレット状エチレン−α−オレフ
ィン共重合体80重量%と、実施例2で得た液体粘着付
与剤含浸グラニュラー状エチレン−α−オレフィン共重
合体組成物20重量%とを混合した後、その混合物を4
0mmφインフレーションフィルム押出機に投入し、押
出温度190〜200℃、ブロー比2、吐出量18kg
/hrで押出し、厚さ40μmのフィルムを成膜した。
その間、加工する際の押出加工性、フィルムの曇り度、
光沢、粘着性および外観を評価した。評価方法は、粘着
性以外は全て前記の通りであった。粘着性は、次の通り
であり、評価結果は表2に示したが、すべての評価結果
は良好であった。 粘着性:ASTM D3354に準拠して行い、測定値
が500g/100cm2以上のものを合格とする。た
だし、粘着加速条件は、温度50℃のオーブン中に荷重
4kg/100cm2の重りを乗せ、経過時間24時間
である。
のグラニュラー状エチレン−α−オレフィン共重合体に
代えて、平均粒径が2mmのグラニュラー状エチレン−
α−オレフィン共重合体を使用した以外は、実施例2と
同様の操作を実施し、液体粘着付与剤含浸グラニュラー
状エチレン−α−オレフィン共重合体組成物を得た。次
いでこれを実施例4で使用した液体粘着付与剤含浸グラ
ニュラー状エチレン−α−オレフィン共重合体組成物に
代えた以外は、実施例4と同様の操作を実施し、実施例
4と同じく厚さ40μmのフィルムを得た。このフィル
ムを実施例4と同様に評価したところ、粘着性は不合格
であった。
エチレン−α−オレフィン共重合体組成物は、エチレン
−α−オレフィン共重合体に液体添加剤を混練した従来
の組成物に較べて、製造が容易であり、しかも液体添加
剤を均一に規定量配合できるばかりでなく、多量の液体
添加剤であっても配合することができる。そのため、こ
の液体添加剤含浸グラニュラー状エチレン−α−オレフ
ィン共重合体組成物は、特に液体添加剤用のマスターバ
ッチとしての利用価値が高く、このマスターバッチを使
用した樹脂組成物からは、良好な物性を示す成形物が容
易に得られるという顕著な効果がある。
Claims (5)
- 【請求項1】 メルトフローレートが0.1〜50g/
10分、密度が0.86〜0.94g/cm3のグラニ
ュラー状エチレン−α−オレフィン共重合体100重量
部に、液体添加剤を0.01〜200重量部含浸させて
なる液体添加剤含浸グラニュラー状エチレン−α−オレ
フィン共重合体組成物。 - 【請求項2】 グラニュラー状エチレン−α−オレフィ
ン共重合体は、嵩密度が0.2〜0.5g/cm3、平
均粒径が0.5〜1.5mmであることを特徴とする、
請求項1に記載の液体添加剤含浸グラニュラー状エチレ
ン−α−オレフィン共重合体組成物。 - 【請求項3】 液体添加剤は、防曇剤、滑剤、酸化防止
剤、光安定剤、紫外線吸収剤、及び粘着付与剤からなる
群から選択される少なくとも1種の添加剤であることを
特徴とする、請求項1に記載の液体添加剤含浸グラニュ
ラー状エチレン−α−オレフィン共重合体組成物。 - 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の液体
添加剤含浸グラニュラー状エチレン−α−オレフィン共
重合体組成物1〜99重量%に、熱可塑性樹脂又は合成
ゴム99〜1重量%を混合又は混練してなる樹脂組成
物。 - 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の液体
添加剤含浸グラニュラー状エチレン−α−オレフィン共
重合体組成物又は樹脂組成物を、押出成形、射出成形、
回転成形又は圧縮成形してなる成形物。
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JP2018526473A (ja) * | 2015-08-26 | 2018-09-13 | ベルサリス、ソシエタ、ペル、アチオニVersalis S.P.A. | ポリエチレン粉末、その製造方法およびその回転成形のための使用 |
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