JP2000142451A - 車輛の全輪操舵方法および全輪操舵装置 - Google Patents
車輛の全輪操舵方法および全輪操舵装置Info
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- JP2000142451A JP2000142451A JP31594198A JP31594198A JP2000142451A JP 2000142451 A JP2000142451 A JP 2000142451A JP 31594198 A JP31594198 A JP 31594198A JP 31594198 A JP31594198 A JP 31594198A JP 2000142451 A JP2000142451 A JP 2000142451A
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- Steering-Linkage Mechanisms And Four-Wheel Steering (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は車輛の全輪操舵方法および全輪操舵
装置に関し、最小回転半径が小さく小回りが効き、狭い
場所や傾斜地であったり、切株や凹凸が散在しても走行
技術に熟練度が要求されずに容易且つ迅速に運転が行
え、路盤を壊さず安全運転が行え、されにシャーシの前
方または後方の何れか一方が直ちに駆動車輛になり、他
方が従動車輛に選択使用がなされる。 【解決手段】 シャーシ1を区分した第1の車体部2A
と第2の車体部2Bとの対向する内側端3a,3b相互
を軸杆4にて略水平方向Hに回動可能に枢着するととも
に駆動機構部5を介して連繋したことにより第1、第2
の車体部の屈折度を自動的に変更操作し、一方が駆動車
輛K1 に他方を従動車輛K2 に形成する。
装置に関し、最小回転半径が小さく小回りが効き、狭い
場所や傾斜地であったり、切株や凹凸が散在しても走行
技術に熟練度が要求されずに容易且つ迅速に運転が行
え、路盤を壊さず安全運転が行え、されにシャーシの前
方または後方の何れか一方が直ちに駆動車輛になり、他
方が従動車輛に選択使用がなされる。 【解決手段】 シャーシ1を区分した第1の車体部2A
と第2の車体部2Bとの対向する内側端3a,3b相互
を軸杆4にて略水平方向Hに回動可能に枢着するととも
に駆動機構部5を介して連繋したことにより第1、第2
の車体部の屈折度を自動的に変更操作し、一方が駆動車
輛K1 に他方を従動車輛K2 に形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は特に林内において
集材した木材を運搬をする木材運搬車や、田畑を耕すた
めに用いる耕運機等に使用される車輛の全輪操舵方法お
よび全輪操舵装置に関し、第1の車体部と第2の車体部
とを自動的に略水平方向に屈折する。
集材した木材を運搬をする木材運搬車や、田畑を耕すた
めに用いる耕運機等に使用される車輛の全輪操舵方法お
よび全輪操舵装置に関し、第1の車体部と第2の車体部
とを自動的に略水平方向に屈折する。
【0002】
【従来の技術】木材の収集につき通常、山林等において
伐採された原木を現場において所望の長さに切断した後
に一定場所に集めて製材所に運搬する車輛として木材運
搬車や林内作業車等がある。
伐採された原木を現場において所望の長さに切断した後
に一定場所に集めて製材所に運搬する車輛として木材運
搬車や林内作業車等がある。
【0003】木材運搬車には走行輪としてタイヤを使用
するホイール式と、山林等の傾斜地、不整地、軟弱地等
に対してホイール式よりは設置面積が大きく、登坂性に
も優れ、安全走行をはかるクローラを使用するクローラ
式とがある。
するホイール式と、山林等の傾斜地、不整地、軟弱地等
に対してホイール式よりは設置面積が大きく、登坂性に
も優れ、安全走行をはかるクローラを使用するクローラ
式とがある。
【0004】木材運搬車として例えばシャーシに4個の
クローラおよびエンジンを備えた牽引車輛と、前記シャ
ーシに連結可能な異なるシャーシに木材等を搭載するた
めの2個または4個のクローラを備えた連結車輛とから
なる構造のものがあった。
クローラおよびエンジンを備えた牽引車輛と、前記シャ
ーシに連結可能な異なるシャーシに木材等を搭載するた
めの2個または4個のクローラを備えた連結車輛とから
なる構造のものがあった。
【0005】ところで車を、舵取り角度を最大にして旋
回させる時に、一番外側の車輪が描く円の半径、すなわ
ち最小回転半径は道路運搬車輛法の保安基準では12m
以内と定められている。
回させる時に、一番外側の車輪が描く円の半径、すなわ
ち最小回転半径は道路運搬車輛法の保安基準では12m
以内と定められている。
【0006】そしてこの最小回転半径は一般に乗用車で
は4.5〜6m、また大型トラックでは7〜10m位の
大きさである。
は4.5〜6m、また大型トラックでは7〜10m位の
大きさである。
【0007】しかも左右夫々の車輪が横滑りを生じた
り、またはハンドルに大きな抵抗を生じないように回転
する工夫としてアッカーマン・ジャントウ式と言われる
舵取り機構が採用されていた。
り、またはハンドルに大きな抵抗を生じないように回転
する工夫としてアッカーマン・ジャントウ式と言われる
舵取り機構が採用されていた。
【0008】これは図11に示すように前輪操舵方式に
おいて自動車を直進状態においた時に、前方の走行輪
7,7′のキング・ピンP1 ,P2 とタイロッド・エン
ドT1,T2 の中心を結ぶ線の延長線A,Bをリヤ・ア
クスル44の中心点Pで合わせるように工夫されてい
る。
おいて自動車を直進状態においた時に、前方の走行輪
7,7′のキング・ピンP1 ,P2 とタイロッド・エン
ドT1,T2 の中心を結ぶ線の延長線A,Bをリヤ・ア
クスル44の中心点Pで合わせるように工夫されてい
る。
【0009】そして図11の一点鎖線に図示する如く例
えば右方向に前方の走行輪7,7′をハンドル操作によ
り切ると、ハンドルを切った場合のタイ・ロッドの作用
により左右の前方の走行輪7,7′のナックル・スピン
ドルの延長線C,Dとリヤ・アクスル44の中心の延長
線との交点としてのO点で交わるので、前方の走行輪
7,7′と後方の走行輪8,8′とは如何なる旋回状態
においても前記点Oを中心とする同心円を描くように旋
回され、タイヤのいわゆる鳴きやリンクに無理な荷重が
かかるのを防止するようになしたものである。
えば右方向に前方の走行輪7,7′をハンドル操作によ
り切ると、ハンドルを切った場合のタイ・ロッドの作用
により左右の前方の走行輪7,7′のナックル・スピン
ドルの延長線C,Dとリヤ・アクスル44の中心の延長
線との交点としてのO点で交わるので、前方の走行輪
7,7′と後方の走行輪8,8′とは如何なる旋回状態
においても前記点Oを中心とする同心円を描くように旋
回され、タイヤのいわゆる鳴きやリンクに無理な荷重が
かかるのを防止するようになしたものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら木材運搬
車として、例えばシャーシに4個のクローラおよびエン
ジンを備えた牽引車輛と、この牽引車輛のシャーシに連
結され、シャーシに2個または4個のクローラを備えた
連結車輛とからなる上記従来の車輛は、ホイール式より
も路盤に対する設置面積が大きいので、登坂性には優れ
るが、大型化して最小回転半径が比較的大きいため、狭
い場所であったり、切株等の障害物や凹凸が多数、散在
したり、傾斜地で作業をするには熟練したハンドル操作
と走行技術とを必要とし、走行速度も定速であり、作業
効率が悪かった。しかも軟弱地等において路盤を破壊し
易いので、安定性にかけていた。また上記従来の木材運
搬車は、後退走行時に牽引車輛に連結される後続の連結
車輛が牽引車輛に対して自由に屈折して走行するもので
あるので、後退走行時の走行制御ができず、走行には熟
練を必要としていた。同様に特に、狭い場所であった
り、切株等の障害物や凹凸が多数、散在したり、傾斜地
で作業を行うのは、多くの時間と手間がかかる。
車として、例えばシャーシに4個のクローラおよびエン
ジンを備えた牽引車輛と、この牽引車輛のシャーシに連
結され、シャーシに2個または4個のクローラを備えた
連結車輛とからなる上記従来の車輛は、ホイール式より
も路盤に対する設置面積が大きいので、登坂性には優れ
るが、大型化して最小回転半径が比較的大きいため、狭
い場所であったり、切株等の障害物や凹凸が多数、散在
したり、傾斜地で作業をするには熟練したハンドル操作
と走行技術とを必要とし、走行速度も定速であり、作業
効率が悪かった。しかも軟弱地等において路盤を破壊し
易いので、安定性にかけていた。また上記従来の木材運
搬車は、後退走行時に牽引車輛に連結される後続の連結
車輛が牽引車輛に対して自由に屈折して走行するもので
あるので、後退走行時の走行制御ができず、走行には熟
練を必要としていた。同様に特に、狭い場所であった
り、切株等の障害物や凹凸が多数、散在したり、傾斜地
で作業を行うのは、多くの時間と手間がかかる。
【0011】本発明は上記従来の不都合を解決し、最小
回転半径が小さく小回りが効き、狭い場所であったり、
切株等の障害物や凹凸が多数散在したり、傾斜地等にお
いてハンドル操作と走行技術に高い熟練度を要求される
ことなく容易かつ迅速に運転が行え、また高速運転も可
能であり、しかも軟弱地における路盤を壊すことなく安
全運転が行え、さらには必ずしも後退走行をしなくても
作業現場の状況に応じてシャーシの前方または後方の何
れか一方が直ちに駆動車輛になり、他方が該駆動車輛に
牽引される従動車輛に選択使用されることにより走行を
容易且つ確実に行おうとする。
回転半径が小さく小回りが効き、狭い場所であったり、
切株等の障害物や凹凸が多数散在したり、傾斜地等にお
いてハンドル操作と走行技術に高い熟練度を要求される
ことなく容易かつ迅速に運転が行え、また高速運転も可
能であり、しかも軟弱地における路盤を壊すことなく安
全運転が行え、さらには必ずしも後退走行をしなくても
作業現場の状況に応じてシャーシの前方または後方の何
れか一方が直ちに駆動車輛になり、他方が該駆動車輛に
牽引される従動車輛に選択使用されることにより走行を
容易且つ確実に行おうとする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題に鑑
み、その請求項1は、何れか一方が駆動車輛となり、他
方が従動車輛となる第1の車体部と第2の車体部とを軸
杆により略水平方向に回動可能に枢着するとともに該第
1の車体部と第2の車体部とは対向する内側端間を屈折
可能に連繋する駆動機構部の駆動力により前記軸杆を中
心にニュートラル位置から所望角度屈折するという手段
を採用した。
み、その請求項1は、何れか一方が駆動車輛となり、他
方が従動車輛となる第1の車体部と第2の車体部とを軸
杆により略水平方向に回動可能に枢着するとともに該第
1の車体部と第2の車体部とは対向する内側端間を屈折
可能に連繋する駆動機構部の駆動力により前記軸杆を中
心にニュートラル位置から所望角度屈折するという手段
を採用した。
【0013】また本発明の請求項2は、請求項1におい
て前記駆動機構部は、軸杆を中心に第1の車体部と第2
の車体部との対向する内側端相互を連繋するシリンダの
ロッドの伸縮により制御されるという手段を採用した。
て前記駆動機構部は、軸杆を中心に第1の車体部と第2
の車体部との対向する内側端相互を連繋するシリンダの
ロッドの伸縮により制御されるという手段を採用した。
【0014】また本発明の請求項3は、シャーシを長手
方向に交叉する所望位置にて第1の車体部と第2の車体
部とに区分し、第1の該車体部と第2の該車体部とは対
向する内側端相互が略垂直に配挿する軸杆により略水平
方向に回動可能に枢着されるとともに対向する該内側端
は前記軸杆を中心として外側に配設する駆動機構部によ
り連繋されることにより第1、第2の車体部の屈折度を
自動的に変更操作して一方が駆動車輪に形成されるとと
もに他方は該駆動車輛に牽引される従動車輛に形成され
るという手段を採用した。
方向に交叉する所望位置にて第1の車体部と第2の車体
部とに区分し、第1の該車体部と第2の該車体部とは対
向する内側端相互が略垂直に配挿する軸杆により略水平
方向に回動可能に枢着されるとともに対向する該内側端
は前記軸杆を中心として外側に配設する駆動機構部によ
り連繋されることにより第1、第2の車体部の屈折度を
自動的に変更操作して一方が駆動車輪に形成されるとと
もに他方は該駆動車輛に牽引される従動車輛に形成され
るという手段を採用した。
【0015】また本発明の請求項4は、請求項3におい
て前記駆動機構部は、略垂直に配挿される前記軸杆を略
中心に位置して該軸杆の左右に並設された1組のシリン
ダにより形成され、該シリンダのロッドの伸縮操作によ
り前記軸杆を中心に第1の車体部に対する第2の車体部
の屈折度を所望位置に変更操作し、前方走行輪に対して
後方走行輪を同相または逆相に変更可能に設けるという
手段を採用した。
て前記駆動機構部は、略垂直に配挿される前記軸杆を略
中心に位置して該軸杆の左右に並設された1組のシリン
ダにより形成され、該シリンダのロッドの伸縮操作によ
り前記軸杆を中心に第1の車体部に対する第2の車体部
の屈折度を所望位置に変更操作し、前方走行輪に対して
後方走行輪を同相または逆相に変更可能に設けるという
手段を採用した。
【0016】また本発明の請求項5は、請求項3におい
て第1の車体部または第2の車体部に設けられる走行輪
の全輪切角は、前方の走行輪と後方の走行輪との間に揺
動可能に枢支される方向変換用のリンク部材、後方の走
行輪のナックルに一端が関連づけられかつ前記リンク部
材に設けた案内孔内に他端の挿入部が摺動自在に挿入さ
れたセンタ・ドラックリンク、挿入部を移動するコント
ロール・シリンダーにより形成される反転制御ユニット
と、前方の前記走行輪に関連づけられかつアクチュエー
タにより駆動されるドラック・リンクとで制御可能に設
けられ、前記コントロール・シリンダーにより前記セン
タ・ドラックリンクの挿入部を前記案内孔のコントロー
ル位置から所望位置に切換操作するとともに単一の前記
リンク部材をアクチュエータの駆動により前記ドラック
・リンクを介して時計方向または反時計方向に揺動操作
して同相または逆相に操舵されるという手段を採用し
た。
て第1の車体部または第2の車体部に設けられる走行輪
の全輪切角は、前方の走行輪と後方の走行輪との間に揺
動可能に枢支される方向変換用のリンク部材、後方の走
行輪のナックルに一端が関連づけられかつ前記リンク部
材に設けた案内孔内に他端の挿入部が摺動自在に挿入さ
れたセンタ・ドラックリンク、挿入部を移動するコント
ロール・シリンダーにより形成される反転制御ユニット
と、前方の前記走行輪に関連づけられかつアクチュエー
タにより駆動されるドラック・リンクとで制御可能に設
けられ、前記コントロール・シリンダーにより前記セン
タ・ドラックリンクの挿入部を前記案内孔のコントロー
ル位置から所望位置に切換操作するとともに単一の前記
リンク部材をアクチュエータの駆動により前記ドラック
・リンクを介して時計方向または反時計方向に揺動操作
して同相または逆相に操舵されるという手段を採用し
た。
【0017】また本発明の請求項6は、請求項5におい
て前記反転制御ユニットが、時計方向または反時計方向
に揺動可能にシャーシに枢支される略円弧状の方向変換
用リンクと、前方の走行輪および以後の後方の走行輪が
それぞれ同相の全輪切角となる第1の位置、該第1の位
置とは前方の走行輪および後方の走行輪が逆相の全輪切
角となる第2の位置、前記第1の位置と第2の位置との
中間の第3のニュートラル位置、前記第1の位置と第3
の位置に対して前方の走行輪と後方の走行輪とが同相の
略1/2の全輪切角となる第4の位置、さらには前記第
2の位置と第3の位置との中間に位置し、前記第3の位
置に対して略1/2の走行輪の切角になる第5の位置と
の合計5位置に選択的に前記案内孔内に一端部が移動自
在に挿入されるという手段を採用した。
て前記反転制御ユニットが、時計方向または反時計方向
に揺動可能にシャーシに枢支される略円弧状の方向変換
用リンクと、前方の走行輪および以後の後方の走行輪が
それぞれ同相の全輪切角となる第1の位置、該第1の位
置とは前方の走行輪および後方の走行輪が逆相の全輪切
角となる第2の位置、前記第1の位置と第2の位置との
中間の第3のニュートラル位置、前記第1の位置と第3
の位置に対して前方の走行輪と後方の走行輪とが同相の
略1/2の全輪切角となる第4の位置、さらには前記第
2の位置と第3の位置との中間に位置し、前記第3の位
置に対して略1/2の走行輪の切角になる第5の位置と
の合計5位置に選択的に前記案内孔内に一端部が移動自
在に挿入されるという手段を採用した。
【0018】また本発明の請求項7は、請求項3または
請求項4の何れかにおいて第1の車体部および第2の車
体部に装設する走行輪の全輪がホイールを有するタイヤ
にて形成されるという手段を採用した。
請求項4の何れかにおいて第1の車体部および第2の車
体部に装設する走行輪の全輪がホイールを有するタイヤ
にて形成されるという手段を採用した。
【0019】また本発明の請求項8は、請求項3または
請求項4の何れかにおいて第1の車体部および第2の車
体部に装設する走行輪の全輪がクローラにて形成される
という手段を採用した。
請求項4の何れかにおいて第1の車体部および第2の車
体部に装設する走行輪の全輪がクローラにて形成される
という手段を採用した。
【0020】また本発明の請求項9は、請求項3または
請求項4の何れかにおいて第1の車体部または第2の車
体部に装設する走行輪の少なくとも何れかがホイールを
有するタイヤであるかまたはクローラに何れかにて形成
されるという手段を採用した。
請求項4の何れかにおいて第1の車体部または第2の車
体部に装設する走行輪の少なくとも何れかがホイールを
有するタイヤであるかまたはクローラに何れかにて形成
されるという手段を採用した。
【0021】また本発明の請求項10は、請求項3、ま
たは請求項4、請求項5、請求項6、請求項7の何れか
において第1の車体部と第2の車体部とに設けられる走
行輪のうち、前方の走行輪に対してデフレンシャル機構
部を介して連繋することにより前方の走行輪と後方の走
行輪との回転差を調整するという手段を採用した。
たは請求項4、請求項5、請求項6、請求項7の何れか
において第1の車体部と第2の車体部とに設けられる走
行輪のうち、前方の走行輪に対してデフレンシャル機構
部を介して連繋することにより前方の走行輪と後方の走
行輪との回転差を調整するという手段を採用した。
【0022】また本発明の請求項11は、請求項10に
おいて前記デフレンシャルギヤ機構部は、走行輪が装着
されるフロント・アクスルまたはリヤ・アクスルの対向
端に装設されたベベル・ギヤと、該ベベル・ギヤに交叉
して噛合し前記フロント・アクスルまたはリヤ・アクス
ルに交叉する軸に装設されたベベル形のサイド・ギヤと
を装備したフロント・デフ機構部とリヤ・デフ機構部と
はフロント・アクスルまたはリア・アクスルを中心に回
転自在に設けられるリング・ギヤと、該リング・ギヤを
中心として装設されたサン・ギヤと、前記サン・ギヤの
外周に設けた歯状部とリング・ギヤの内周に設けた歯状
部とに噛合され、サン・ギヤを中心として自転しながら
公転する数組の遊星ギヤとを含む2組の減速ギヤ群を選
択的に使用して連繋されるという手段を採用した。
おいて前記デフレンシャルギヤ機構部は、走行輪が装着
されるフロント・アクスルまたはリヤ・アクスルの対向
端に装設されたベベル・ギヤと、該ベベル・ギヤに交叉
して噛合し前記フロント・アクスルまたはリヤ・アクス
ルに交叉する軸に装設されたベベル形のサイド・ギヤと
を装備したフロント・デフ機構部とリヤ・デフ機構部と
はフロント・アクスルまたはリア・アクスルを中心に回
転自在に設けられるリング・ギヤと、該リング・ギヤを
中心として装設されたサン・ギヤと、前記サン・ギヤの
外周に設けた歯状部とリング・ギヤの内周に設けた歯状
部とに噛合され、サン・ギヤを中心として自転しながら
公転する数組の遊星ギヤとを含む2組の減速ギヤ群を選
択的に使用して連繋されるという手段を採用した。
【0023】
【発明の実施の形態】以下図1ないし図10にて本発明
の実施の形態の具体例を説明する。1は長尺のシャーシ
であり、このシャーシ1は長手方向Xに交叉する所望位
置、例えば図1では略中程にて区分される第1の車体部
2Aと第2の車体部2Bとで形成される。この第1の車
体部2Aと第2の車体部2Bとは、相互に対向する内側
端3a,3b相互が略垂直に配挿される軸杆4により略
水平方向Hに回動可能に枢着される。前記シャーシ1の
大きさは、この実施例では車幅約2〜2.2m、車長約
6〜7m程度である。
の実施の形態の具体例を説明する。1は長尺のシャーシ
であり、このシャーシ1は長手方向Xに交叉する所望位
置、例えば図1では略中程にて区分される第1の車体部
2Aと第2の車体部2Bとで形成される。この第1の車
体部2Aと第2の車体部2Bとは、相互に対向する内側
端3a,3b相互が略垂直に配挿される軸杆4により略
水平方向Hに回動可能に枢着される。前記シャーシ1の
大きさは、この実施例では車幅約2〜2.2m、車長約
6〜7m程度である。
【0024】5は駆動機構部であり、この駆動機構部5
は略垂直に配挿される前記軸杆4を略中心に位置して外
側に配設される。具体的には軸杆4を略中心に位置して
該軸杆4の左右に並設された2本で1組のシリンダ
S1 ,S2 により第1の車体部2Aと第2の車体部2B
との対向する内側端3a,3b相互が連繋されることに
より第1の車体部2Aと第2の車体部2Bの何れか一方
が駆動車輛K1 に形成されるとともに他方は該駆動車輛
K1 に牽引される従動車輛K2 に形成される。そして、
シリンダS1 ,S2 のロッド6,6の伸縮動作に応じて
軸杆4を中心に第1の車体部1Aに対する第2の車体部
1Bの屈折度を自動的に所望位置に変更操作することに
より第1の車体部2Aと第2の車体部2Bの一方が駆動
車輛K1 に形成されるとともに他方は該駆動車輛K1 に
牽引される受動車輛K2 に形成される。シリンダS1 ,
S2 は、例えば油圧シリンダが使用される。
は略垂直に配挿される前記軸杆4を略中心に位置して外
側に配設される。具体的には軸杆4を略中心に位置して
該軸杆4の左右に並設された2本で1組のシリンダ
S1 ,S2 により第1の車体部2Aと第2の車体部2B
との対向する内側端3a,3b相互が連繋されることに
より第1の車体部2Aと第2の車体部2Bの何れか一方
が駆動車輛K1 に形成されるとともに他方は該駆動車輛
K1 に牽引される従動車輛K2 に形成される。そして、
シリンダS1 ,S2 のロッド6,6の伸縮動作に応じて
軸杆4を中心に第1の車体部1Aに対する第2の車体部
1Bの屈折度を自動的に所望位置に変更操作することに
より第1の車体部2Aと第2の車体部2Bの一方が駆動
車輛K1 に形成されるとともに他方は該駆動車輛K1 に
牽引される受動車輛K2 に形成される。シリンダS1 ,
S2 は、例えば油圧シリンダが使用される。
【0025】7,7′は第1の車体部2Aに装設された
前方の走行輪であり、この前方の走行輪7,7′は第1
の車体部2Aが駆動車輛K1 であり、第2の車体部2B
が従動車輛である場合には後方の走行輪となる。
前方の走行輪であり、この前方の走行輪7,7′は第1
の車体部2Aが駆動車輛K1 であり、第2の車体部2B
が従動車輛である場合には後方の走行輪となる。
【0026】8,8′は第2の車体部2Bに装設された
後方の走行輪であり、この後方の走行輪8,8′は第2
の車体部2Bが駆動車輛K1 であり、第1の車体部2A
が従動車輛K2 である場合には前方の走行輪となる。
後方の走行輪であり、この後方の走行輪8,8′は第2
の車体部2Bが駆動車輛K1 であり、第1の車体部2A
が従動車輛K2 である場合には前方の走行輪となる。
【0027】図1においてNはニュートラル位置を示す
が、このニュートラル位置Nにおいては実線で描かれて
いるようにシリンダS1 ,S2 のロッド6,6の長さl
が同長になり、第1の車体部2Aと第2の車体部2Bと
が偏りがなく図の中央二等分線l上に一直線に一致した
状態に示される。
が、このニュートラル位置Nにおいては実線で描かれて
いるようにシリンダS1 ,S2 のロッド6,6の長さl
が同長になり、第1の車体部2Aと第2の車体部2Bと
が偏りがなく図の中央二等分線l上に一直線に一致した
状態に示される。
【0028】またシリンダS1 ,S2 のロッド6,6の
伸縮動作に伴う第1の車体部2Aに対する第2の車体部
2Bの変更操作は、駆動車輛K1 の運転席Wに設けたス
イッチ(図には示さず)を起動させると、シリンダ
S1 ,S2 が駆動してそのロッド6,6がニュートラル
位置Nから伸縮することにより図1ないし図3の想像線
に示すように最大45度ほど右または左に屈折され、所
望角度θにて屈折することができる。例えば図1および
図2の想像線に示すように左側のシリンダS1 がニュー
トラル位置Nから伸長するとともに右側のシリンダS2
がニュートラル位置Nから短縮されることにより従動車
輛K2 に対して駆動車輛K1 は右側に最大45度屈折さ
れる。反対に、図1および図3の想像線に示すように左
側のシリンダS1 がニューラル位置Nから短縮するとと
もに右側のシリンダS2 がニュートラル位置Nから伸長
されることにより従動車輛K2 に対して駆動車輛K1 は
左側に最大45度屈折される。もちろん駆動車輪K1 と
従動車輛K2 とは、ニュートラル位置Nから右側または
左側へ最大45度の屈折位置との間において所望角度θ
に設定することができる。
伸縮動作に伴う第1の車体部2Aに対する第2の車体部
2Bの変更操作は、駆動車輛K1 の運転席Wに設けたス
イッチ(図には示さず)を起動させると、シリンダ
S1 ,S2 が駆動してそのロッド6,6がニュートラル
位置Nから伸縮することにより図1ないし図3の想像線
に示すように最大45度ほど右または左に屈折され、所
望角度θにて屈折することができる。例えば図1および
図2の想像線に示すように左側のシリンダS1 がニュー
トラル位置Nから伸長するとともに右側のシリンダS2
がニュートラル位置Nから短縮されることにより従動車
輛K2 に対して駆動車輛K1 は右側に最大45度屈折さ
れる。反対に、図1および図3の想像線に示すように左
側のシリンダS1 がニューラル位置Nから短縮するとと
もに右側のシリンダS2 がニュートラル位置Nから伸長
されることにより従動車輛K2 に対して駆動車輛K1 は
左側に最大45度屈折される。もちろん駆動車輪K1 と
従動車輛K2 とは、ニュートラル位置Nから右側または
左側へ最大45度の屈折位置との間において所望角度θ
に設定することができる。
【0029】前記走行輪7,7′はこの実施例ではタイ
ヤ9,9′が使用され、このタイヤ9,9′にはホイー
ル10を有し、内側のナックル11をキング・ピン12
によりシャーシ1に回転自在に枢着され、ハンドル操作
により所望のタイヤ切角α1°,α2 °にて右または左
に旋回可能に設けられるとともに、エンジンEからの駆
動力を受動して回転される。
ヤ9,9′が使用され、このタイヤ9,9′にはホイー
ル10を有し、内側のナックル11をキング・ピン12
によりシャーシ1に回転自在に枢着され、ハンドル操作
により所望のタイヤ切角α1°,α2 °にて右または左
に旋回可能に設けられるとともに、エンジンEからの駆
動力を受動して回転される。
【0030】また前記走行輪8,8′はクローラ13,
13′が使用され、このクローラ13,13′は、内側
のナックル14aをキング・ピン14によりシャーシ1
に回転自在に、かつ所望のクローラ切角β1 °,β2 °
にて旋回可能に枢着したトラック・フレーム15と、該
トラック・フレーム15の前後に枢支された前部遊動輪
16および後部遊動輪17と、前部遊動輪16と後部遊
動輪17との間において前記トラック・フレーム15の
下部に略一直線に回転自在に装着された数個の下部転輪
18と、前記前部遊動輪16と後部遊動輪17との略中
間部において前記トラック・フレーム15の上側に配置
され、エンジンEからの駆動力を受動して回転する駆動
輪19と、前記前部遊動輪16、後部遊動輪17、下部
転輪18、さらに駆動輪19に捲回されるクローラ1
3,13′とから形成される。
13′が使用され、このクローラ13,13′は、内側
のナックル14aをキング・ピン14によりシャーシ1
に回転自在に、かつ所望のクローラ切角β1 °,β2 °
にて旋回可能に枢着したトラック・フレーム15と、該
トラック・フレーム15の前後に枢支された前部遊動輪
16および後部遊動輪17と、前部遊動輪16と後部遊
動輪17との間において前記トラック・フレーム15の
下部に略一直線に回転自在に装着された数個の下部転輪
18と、前記前部遊動輪16と後部遊動輪17との略中
間部において前記トラック・フレーム15の上側に配置
され、エンジンEからの駆動力を受動して回転する駆動
輪19と、前記前部遊動輪16、後部遊動輪17、下部
転輪18、さらに駆動輪19に捲回されるクローラ1
3,13′とから形成される。
【0031】第1の車体部2Aに設けられる前方の走行
輪7,7′としての前記タイヤ9,9′をハンドル操作
により右または左へタイヤの切角α1 °,α2 °を切り
換えて操舵すると、第2の車体部2Bに設けられる後方
の走行輪8,8′としての前記クローラ13,13′は
タイヤ9,9′に同相または逆相に例えば図9に示すよ
うな方向切り換え機構部21により方向を切り換えて操
舵される。この方向切り換え機構構部21は、図5ない
し図9に示すように前方の走行輪7,7′としてのタイ
ヤ9,9′または後方の走行輪8,8′としてのクロー
ラ13,13′の左右何れか一側のナックル11,1
1;14a,14aのうちの、この実施例では右側のナ
ックル11,14aに一端側が連結され、アクチュエー
タ22により牽引可能になる第1、第2のドラック・リ
ンク23,24と、第1のドラック・リンク23に一端
が軸25により連結された反転制御ユニット26と、第
2のドラック・リンク24に連結される後記リンク31
とから形成される。
輪7,7′としての前記タイヤ9,9′をハンドル操作
により右または左へタイヤの切角α1 °,α2 °を切り
換えて操舵すると、第2の車体部2Bに設けられる後方
の走行輪8,8′としての前記クローラ13,13′は
タイヤ9,9′に同相または逆相に例えば図9に示すよ
うな方向切り換え機構部21により方向を切り換えて操
舵される。この方向切り換え機構構部21は、図5ない
し図9に示すように前方の走行輪7,7′としてのタイ
ヤ9,9′または後方の走行輪8,8′としてのクロー
ラ13,13′の左右何れか一側のナックル11,1
1;14a,14aのうちの、この実施例では右側のナ
ックル11,14aに一端側が連結され、アクチュエー
タ22により牽引可能になる第1、第2のドラック・リ
ンク23,24と、第1のドラック・リンク23に一端
が軸25により連結された反転制御ユニット26と、第
2のドラック・リンク24に連結される後記リンク31
とから形成される。
【0032】この反転制御ユニット26は、時計方向ま
たは反時計方向に揺動可能にシャーシ1に、支点として
の軸27により枢支され略円弧状の案内孔28aを有し
た略円弧形の方向変換用リンク28と、一端に設けた挿
入部29aが案内孔28a内に移動自在に挿入されると
ともに他端が軸30によって連結部品としてのリンク3
1の一端に連結されるセンタ・ドラックリンク32と、
このセンタ・ドラックリンク32の挿入部29aを所望
位置に選択的に移動自在にするような伸縮自在なシリン
ダー・ロッド33aを有する油圧シリンダーよりなるコ
ントロール・シリンダー33とから形成される。前記リ
ンク31は、その略中央部が軸34によって回転可能に
枢支されることにより、他端は軸35により第2のドラ
ック・リンク24に連結されている。
たは反時計方向に揺動可能にシャーシ1に、支点として
の軸27により枢支され略円弧状の案内孔28aを有し
た略円弧形の方向変換用リンク28と、一端に設けた挿
入部29aが案内孔28a内に移動自在に挿入されると
ともに他端が軸30によって連結部品としてのリンク3
1の一端に連結されるセンタ・ドラックリンク32と、
このセンタ・ドラックリンク32の挿入部29aを所望
位置に選択的に移動自在にするような伸縮自在なシリン
ダー・ロッド33aを有する油圧シリンダーよりなるコ
ントロール・シリンダー33とから形成される。前記リ
ンク31は、その略中央部が軸34によって回転可能に
枢支されることにより、他端は軸35により第2のドラ
ック・リンク24に連結されている。
【0033】そしてセンタ・ドラックリンク32の所望
位置の切換えは、例えば図9に示すように、前方の走行
輪としてのタイヤ9,9′および後方の走行輪としての
クローラ13,13′がそれぞれ同相の走行輪の切角と
なる第1の位置イ、該第1の位置イとは前方のタイヤ
9,9′および後方のクローラ13,13′が逆相とな
る第2の位置ロ、前記第1の位置イと第2の位置ロとの
中間の第3のニュートラル位置N′、前記第1の位置と
前記第3のニュートラル位置N′に対して前方の走行輪
7,7′としてのタイヤ9,9′と後方の走行輪8,
8′としてのクローラ13,13′とが同相の略1/2
の全輪切角となる第4の位置ハ、さらに前記第2の位置
ロと第3のニュートラル位置N′との中間に位置し、前
記第1の位置に対して前方の走行輪7,7′としてのタ
イヤ9,9′と後方の走行輪8,8′としてのクローラ
13,13′とが逆相の略1/2の量の逆相の全輪切角
となる第5の位置ニとの合計5位置にコントロール・シ
リンダー33を駆動し、そのシリンダー・ロッド33a
を伸縮させて方向変換用リンク28の案内孔28a内に
おいて挿入部29aを移動し、センタ・ドラックリンク
32を変位させる。また好ましくは、方向変換用リンク
28の支点としての軸27は、シャーシ1の中央2等分
線l上に位置することが臨ましい。
位置の切換えは、例えば図9に示すように、前方の走行
輪としてのタイヤ9,9′および後方の走行輪としての
クローラ13,13′がそれぞれ同相の走行輪の切角と
なる第1の位置イ、該第1の位置イとは前方のタイヤ
9,9′および後方のクローラ13,13′が逆相とな
る第2の位置ロ、前記第1の位置イと第2の位置ロとの
中間の第3のニュートラル位置N′、前記第1の位置と
前記第3のニュートラル位置N′に対して前方の走行輪
7,7′としてのタイヤ9,9′と後方の走行輪8,
8′としてのクローラ13,13′とが同相の略1/2
の全輪切角となる第4の位置ハ、さらに前記第2の位置
ロと第3のニュートラル位置N′との中間に位置し、前
記第1の位置に対して前方の走行輪7,7′としてのタ
イヤ9,9′と後方の走行輪8,8′としてのクローラ
13,13′とが逆相の略1/2の量の逆相の全輪切角
となる第5の位置ニとの合計5位置にコントロール・シ
リンダー33を駆動し、そのシリンダー・ロッド33a
を伸縮させて方向変換用リンク28の案内孔28a内に
おいて挿入部29aを移動し、センタ・ドラックリンク
32を変位させる。また好ましくは、方向変換用リンク
28の支点としての軸27は、シャーシ1の中央2等分
線l上に位置することが臨ましい。
【0034】図10において40は第1の車体部2Aと
第2の車体部2Bとに設けられる走行輪のうち、前方の
走行輪7,7′としてのタイヤ9,9′を後方の走行輪
8,8′としてのクローラ13,13′に対して連繋し
たデフレンシャルギヤ機構部であり、このデフレンシャ
ルギヤ機構部40によりハンドルの回転による操舵にて
第1の車体部2Aが駆動車輛K1 である場合には、第1
の車体部2Aにおける前方の走行輪7,7′としてのタ
イヤ9,9′に対して駆動車輛K1 に牽引される従動車
輛K2 としての第2の車体部2Bにおける後方の走行輪
8,8′としてのクローラ3,3′との回転差を調整す
ることにより遅れを防止するためのものである。
第2の車体部2Bとに設けられる走行輪のうち、前方の
走行輪7,7′としてのタイヤ9,9′を後方の走行輪
8,8′としてのクローラ13,13′に対して連繋し
たデフレンシャルギヤ機構部であり、このデフレンシャ
ルギヤ機構部40によりハンドルの回転による操舵にて
第1の車体部2Aが駆動車輛K1 である場合には、第1
の車体部2Aにおける前方の走行輪7,7′としてのタ
イヤ9,9′に対して駆動車輛K1 に牽引される従動車
輛K2 としての第2の車体部2Bにおける後方の走行輪
8,8′としてのクローラ3,3′との回転差を調整す
ることにより遅れを防止するためのものである。
【0035】このデフレンシャルギヤ機構部40は、具
体的には例えば図10に示すように、駆動車輛K1 とな
る第1の車体部2Aであるか、または第2の車体部2B
の何れかに形成されるフロント・デフ機構部41と、駆
動車輛K1 に軸杆4を中心にニュートラル位置Nから所
望角度θに屈折可能に牽引される従動車輛K2 となる第
1の車体部2Aであるか、または第2の車体部2Bの何
れかに設けられるリヤ・デフ機構部42とにより形成さ
れる。
体的には例えば図10に示すように、駆動車輛K1 とな
る第1の車体部2Aであるか、または第2の車体部2B
の何れかに形成されるフロント・デフ機構部41と、駆
動車輛K1 に軸杆4を中心にニュートラル位置Nから所
望角度θに屈折可能に牽引される従動車輛K2 となる第
1の車体部2Aであるか、または第2の車体部2Bの何
れかに設けられるリヤ・デフ機構部42とにより形成さ
れる。
【0036】前記フロント・デフ機構部41およびリヤ
・デフ機構部42は、走行輪7,7′としてのタイヤ
9,9′または走行輪8,8′としてのクローラ13,
13′のフロント・アクスル43,43′またはリヤ・
アクスル44,44′の対向端に夫々装設されたベベル
・ギヤ45a,45b;46a,46bと該べべル・ギ
ヤ45a,45b;46a,46bに交叉して噛合しフ
ロント・アクスル43,43′またはリヤ・アクスル4
4,44′に交叉する軸45,46に装設されたベベル
形のサイド・ギヤ47a,47b;48a,48bとを
設けている。
・デフ機構部42は、走行輪7,7′としてのタイヤ
9,9′または走行輪8,8′としてのクローラ13,
13′のフロント・アクスル43,43′またはリヤ・
アクスル44,44′の対向端に夫々装設されたベベル
・ギヤ45a,45b;46a,46bと該べべル・ギ
ヤ45a,45b;46a,46bに交叉して噛合しフ
ロント・アクスル43,43′またはリヤ・アクスル4
4,44′に交叉する軸45,46に装設されたベベル
形のサイド・ギヤ47a,47b;48a,48bとを
設けている。
【0037】また前記フロント・デフ機構部41および
リヤ・デフ機構部42には、トランスミッションからの
出力端側に設けた出力軸49に装設する外側ギヤ50に
外周の歯状部50aが接離可能に噛合され、前記フロン
ト・アクスル43,43′またはリヤ・アクスル44,
44′を中心に回転自在に設けられるリング・ギヤ5
1,51と、前記フロント・アクスル43,43′また
はリヤ・アクスル44,44′に同軸に配置される第1
の回転筒52,52にリングリング・ギヤ51,51を
中心として装設されたサン・ギヤ53,53と、該サン
・ギヤ53,53の外周に設けた歯状部53aとリング
・ギヤ51,51の内周に設けた歯状部51aとに噛合
され、サン・ギヤ53,53を中心として自転しながら
公転する数組、例えば3組の遊星ギヤ54とを備えてい
る。
リヤ・デフ機構部42には、トランスミッションからの
出力端側に設けた出力軸49に装設する外側ギヤ50に
外周の歯状部50aが接離可能に噛合され、前記フロン
ト・アクスル43,43′またはリヤ・アクスル44,
44′を中心に回転自在に設けられるリング・ギヤ5
1,51と、前記フロント・アクスル43,43′また
はリヤ・アクスル44,44′に同軸に配置される第1
の回転筒52,52にリングリング・ギヤ51,51を
中心として装設されたサン・ギヤ53,53と、該サン
・ギヤ53,53の外周に設けた歯状部53aとリング
・ギヤ51,51の内周に設けた歯状部51aとに噛合
され、サン・ギヤ53,53を中心として自転しながら
公転する数組、例えば3組の遊星ギヤ54とを備えてい
る。
【0038】さらにリヤ・デフ機構部42には、リヤ・
アクスル44,44′に同軸に設けられるとともに前記
サイド・ギヤ48a,48bをリヤ・アクスル44,4
4′に対して交叉して装設する第2の回転筒55に装設
したベベル形の受動ギヤ55Aとを備えている。
アクスル44,44′に同軸に設けられるとともに前記
サイド・ギヤ48a,48bをリヤ・アクスル44,4
4′に対して交叉して装設する第2の回転筒55に装設
したベベル形の受動ギヤ55Aとを備えている。
【0039】そして、フロント・デフ機構部41とリヤ
・デフ機構部42とは、リヤ・アクスル44,44′に
交叉して配置する第2の中継軸56の後部に装設され、
前記受動ギヤ55Aに噛合可能となるベベル形のギヤ5
7と、該中継軸56の前部および中間部に装設されるベ
ベル形のギヤ58,59と、第1の前記回転筒52に装
設した駆動ギヤ60と、第1の中継軸61の一端に装設
され該駆動ギヤ60に噛合する受動ギヤ62と、第1の
中継軸61の他端に装設され、前記ギヤ58に噛合可能
なベベル形のギヤ63とからなるギヤ群64を介して連
繋され、走行輪7,7′としてのタイヤ9,9′と走行
輪8,8′としてのクローラ13,13′との回転差を
調整するようにしている。
・デフ機構部42とは、リヤ・アクスル44,44′に
交叉して配置する第2の中継軸56の後部に装設され、
前記受動ギヤ55Aに噛合可能となるベベル形のギヤ5
7と、該中継軸56の前部および中間部に装設されるベ
ベル形のギヤ58,59と、第1の前記回転筒52に装
設した駆動ギヤ60と、第1の中継軸61の一端に装設
され該駆動ギヤ60に噛合する受動ギヤ62と、第1の
中継軸61の他端に装設され、前記ギヤ58に噛合可能
なベベル形のギヤ63とからなるギヤ群64を介して連
繋され、走行輪7,7′としてのタイヤ9,9′と走行
輪8,8′としてのクローラ13,13′との回転差を
調整するようにしている。
【0040】この際、フロント・デフ機構部41とリヤ
・デフ機構部42のそれぞれの駆動ギヤ60に噛合する
受動ギヤ62を一端に有する第1の中継軸61は、第2
の中継軸56に対して択一的に接離可能に設けられる。
例えば、フロント・デフ機構部41側の駆動ギヤ60に
第1の中継軸61に設けた受動ギヤ62が噛合するとと
もにベベル形のギヤ63が第2の中継軸56に設けたベ
ベル形のギヤ58に噛合している時は、リヤ・デフ機構
部42側の第1の中継軸61は第2の中継軸56から離
れて受動ギヤ62は駆動ギヤ60に対して噛合が解かれ
るとともにベベル形のギヤ59からベベル形のギヤ63
の噛合が断たれ、回転を伝達しないようになる。また反
対にリヤ・デフ機構部42側の第1の中継軸61が第2
の中継軸56に対して接近することにより駆動ギヤ60
と受動ギヤ62とが噛合するとともにベベル形のギヤ5
9,63が噛合している時は、フロント側の第1の中継
軸61が第2の中継軸56から離れて駆動ギヤ60と受
動ギヤ62との噛合は解かれ、ベベル形のギヤ58,6
3の噛合は解かれることによりフロント・デフ機構部4
1とリヤ・デフ機構部42とに択一的に減速ギヤ郡が連
繋されるようになっている。
・デフ機構部42のそれぞれの駆動ギヤ60に噛合する
受動ギヤ62を一端に有する第1の中継軸61は、第2
の中継軸56に対して択一的に接離可能に設けられる。
例えば、フロント・デフ機構部41側の駆動ギヤ60に
第1の中継軸61に設けた受動ギヤ62が噛合するとと
もにベベル形のギヤ63が第2の中継軸56に設けたベ
ベル形のギヤ58に噛合している時は、リヤ・デフ機構
部42側の第1の中継軸61は第2の中継軸56から離
れて受動ギヤ62は駆動ギヤ60に対して噛合が解かれ
るとともにベベル形のギヤ59からベベル形のギヤ63
の噛合が断たれ、回転を伝達しないようになる。また反
対にリヤ・デフ機構部42側の第1の中継軸61が第2
の中継軸56に対して接近することにより駆動ギヤ60
と受動ギヤ62とが噛合するとともにベベル形のギヤ5
9,63が噛合している時は、フロント側の第1の中継
軸61が第2の中継軸56から離れて駆動ギヤ60と受
動ギヤ62との噛合は解かれ、ベベル形のギヤ58,6
3の噛合は解かれることによりフロント・デフ機構部4
1とリヤ・デフ機構部42とに択一的に減速ギヤ郡が連
繋されるようになっている。
【0041】図5ないし図8において70はタイヤ9,
9′の左右のナックル・アーム71,71間をナックル
・ピン72,72により左右の端部が連結されたフロン
ト側のタイ・ロッドである。73はクローラ13,1
3′の左右のナックル・アーム72,72′間をナック
ル・ピン74,74′により左右の端部が連結されたリ
ヤ側のタイ・ロッドである。
9′の左右のナックル・アーム71,71間をナックル
・ピン72,72により左右の端部が連結されたフロン
ト側のタイ・ロッドである。73はクローラ13,1
3′の左右のナックル・アーム72,72′間をナック
ル・ピン74,74′により左右の端部が連結されたリ
ヤ側のタイ・ロッドである。
【0042】本発明の一実施例は以上の構成からなり、
例えば傾斜地であるとか、凹凸や切株等障害物が散在す
るとかの山林において伐採した木材の収集や運搬を行っ
たり、または水田等の軟弱地や不整地等を耕耘する場合
に、木材運搬車や耕耘機の運転を行うのには下記するよ
うにして行う。
例えば傾斜地であるとか、凹凸や切株等障害物が散在す
るとかの山林において伐採した木材の収集や運搬を行っ
たり、または水田等の軟弱地や不整地等を耕耘する場合
に、木材運搬車や耕耘機の運転を行うのには下記するよ
うにして行う。
【0043】先ず、この実施例では、シャーシ1を長手
方向Xに交叉する所望位置にて区分される第1の車体部
2Aと第2の車体部2Bとは、軸杆4により略水平方向
Hに回動可能に枢着されるとともに第1の車体部2Aと
第2の車体部2Bとは対向する内側端3a,3b相互を
駆動機構部5としてのシリンダS1 ,S2 により軸杆4
を中心に連繋されているので、このシリンダS1 ,S2
のロッド6,6の伸縮長さが略同長になり均衡している
場合には軸杆4を通る中央二等分線l上において、図1
の実線に示すように第1の車体部2Aは第2の車体部2
Bに対して屈曲することなくシャーシ1として一体化し
てニュートラル位置Nを採るため、平坦地や比較的広い
場所における運転をするのに適する。
方向Xに交叉する所望位置にて区分される第1の車体部
2Aと第2の車体部2Bとは、軸杆4により略水平方向
Hに回動可能に枢着されるとともに第1の車体部2Aと
第2の車体部2Bとは対向する内側端3a,3b相互を
駆動機構部5としてのシリンダS1 ,S2 により軸杆4
を中心に連繋されているので、このシリンダS1 ,S2
のロッド6,6の伸縮長さが略同長になり均衡している
場合には軸杆4を通る中央二等分線l上において、図1
の実線に示すように第1の車体部2Aは第2の車体部2
Bに対して屈曲することなくシャーシ1として一体化し
てニュートラル位置Nを採るため、平坦地や比較的広い
場所における運転をするのに適する。
【0044】また、駆動機構部5のシリンダS1 ,S2
を駆動することによりそのロッド6,6を伸縮操作させ
ると、シャーシ1の第1の車体部2Aに対して第2の車
体部2Bを図1において実線に示すニュートラル位置N
から軸杆4を中心に回転して想像線に示すように右側ま
たは左側に屈折させる。すなわち、第1の車体部2Aと
第2の車体部2Bとを略水平方向Hに回動可能に枢着し
ている軸杆4を中心としてこの軸杆4の左右の両側に設
けた駆動機構部5のシリンダS1 ,S2 のうち例えば図
1に示すように左側のシリンダS1 を駆動してそのロッ
ド6を実線に示すニュートラル位置Nよりも伸長させる
とともに同時に右側のシリンダS2 を駆動させてそのロ
ッド6を実線に示すニュートラル位置Nよりも縮少させ
ると、軸杆4を中心に第1の車体部2Aは第2の車体部
2Bに対して略水平方向Hに回転することにより図1の
想像線に示すようにニュートラル位置Nよりも右側に屈
折する。この時、1対のシリンダS1 ,S2 のロッド
6,6のストロークを加減してその伸長量または縮小量
を調整させることにより第2の車体部2Bに対する第1
の車体部2Aの屈折量を調整することができる。
を駆動することによりそのロッド6,6を伸縮操作させ
ると、シャーシ1の第1の車体部2Aに対して第2の車
体部2Bを図1において実線に示すニュートラル位置N
から軸杆4を中心に回転して想像線に示すように右側ま
たは左側に屈折させる。すなわち、第1の車体部2Aと
第2の車体部2Bとを略水平方向Hに回動可能に枢着し
ている軸杆4を中心としてこの軸杆4の左右の両側に設
けた駆動機構部5のシリンダS1 ,S2 のうち例えば図
1に示すように左側のシリンダS1 を駆動してそのロッ
ド6を実線に示すニュートラル位置Nよりも伸長させる
とともに同時に右側のシリンダS2 を駆動させてそのロ
ッド6を実線に示すニュートラル位置Nよりも縮少させ
ると、軸杆4を中心に第1の車体部2Aは第2の車体部
2Bに対して略水平方向Hに回転することにより図1の
想像線に示すようにニュートラル位置Nよりも右側に屈
折する。この時、1対のシリンダS1 ,S2 のロッド
6,6のストロークを加減してその伸長量または縮小量
を調整させることにより第2の車体部2Bに対する第1
の車体部2Aの屈折量を調整することができる。
【0045】反対に図1の左側のシリンダS1 を駆動し
てそのロッド6を実線に示すニュートラル位置Nよりも
縮少させるとともに同時に右側のシリンダS2 を駆動し
てそのロッド6を実線に示すニュートラル位置Nよりも
伸長させると、軸杆4を中心に第1の車体部2Aは第2
の車体部2Bに対して略水平方向Hに回転することによ
り図1の想像線に示すようにニュートラル位置Nよりも
左側に屈折する。この時、同様に1対のシリンダS1 ,
S2 のロッド6,6のストロークを加減してその伸長量
または縮小量を調整させることにより第2の車体部2B
に対する第1の車体部2Aの屈折量を調整することがで
きる。
てそのロッド6を実線に示すニュートラル位置Nよりも
縮少させるとともに同時に右側のシリンダS2 を駆動し
てそのロッド6を実線に示すニュートラル位置Nよりも
伸長させると、軸杆4を中心に第1の車体部2Aは第2
の車体部2Bに対して略水平方向Hに回転することによ
り図1の想像線に示すようにニュートラル位置Nよりも
左側に屈折する。この時、同様に1対のシリンダS1 ,
S2 のロッド6,6のストロークを加減してその伸長量
または縮小量を調整させることにより第2の車体部2B
に対する第1の車体部2Aの屈折量を調整することがで
きる。
【0046】このように、シャーシ1の第1の車体部2
Aと第2の車体部2Bとを連繋する駆動機構部5のシリ
ンダS1 ,S2 を駆動することにより第1の車体部2A
と第2の車体部2Bを枢着している軸杆4を中心に第1
の車体部2Aに対して第2の車体部2Bを右側または左
側に屈折することができるので、例えば傾斜地であると
か、凹凸や切株等の障害物が散在するとかの山林におい
て運転技術が熟練を要することなく所望個所に木材運搬
車を運転することによって伐採した木材の収集や運搬が
容易に行なったり、または水田等の軟弱地や不整地を容
易に耕耘することができる。
Aと第2の車体部2Bとを連繋する駆動機構部5のシリ
ンダS1 ,S2 を駆動することにより第1の車体部2A
と第2の車体部2Bを枢着している軸杆4を中心に第1
の車体部2Aに対して第2の車体部2Bを右側または左
側に屈折することができるので、例えば傾斜地であると
か、凹凸や切株等の障害物が散在するとかの山林におい
て運転技術が熟練を要することなく所望個所に木材運搬
車を運転することによって伐採した木材の収集や運搬が
容易に行なったり、または水田等の軟弱地や不整地を容
易に耕耘することができる。
【0047】また、第1の車体部2Aと第2の車体部2
Bとは何れか一方が駆動車輛K1 になり、何れか他方が
該駆動車輛K1 に牽引される従動車輛K1 になる。即ち
図1において、走行輪7,7′としてのタイヤ9,9′
を装設した第1の車体部2Aが駆動車輛K1 になるとと
もにクローラ13,13′を装設する第2の車体部2B
が従動車輛K2 になることもあるし、反対に第2の車体
部2Bが駆動車輛K1になるとともに第1の車体部2A
が従動車輛K2 になることもある。従って車輛に対する
傾斜地の方向や傾斜具合、また凹凸や切株等の障害物の
存在、地盤の硬軟等の作業現場の状況であるとか、運転
者の運転技術の巧拙等に合わせて第1の車体部2Aと、
第2の車体部2Bとの何れか適合する一方を駆動車輛と
し、他方を従動車輛として選択することにより迅速かつ
確実に木材運搬車において容易に木材を運搬したり、耕
耘機により田畑を耕耘することができる。
Bとは何れか一方が駆動車輛K1 になり、何れか他方が
該駆動車輛K1 に牽引される従動車輛K1 になる。即ち
図1において、走行輪7,7′としてのタイヤ9,9′
を装設した第1の車体部2Aが駆動車輛K1 になるとと
もにクローラ13,13′を装設する第2の車体部2B
が従動車輛K2 になることもあるし、反対に第2の車体
部2Bが駆動車輛K1になるとともに第1の車体部2A
が従動車輛K2 になることもある。従って車輛に対する
傾斜地の方向や傾斜具合、また凹凸や切株等の障害物の
存在、地盤の硬軟等の作業現場の状況であるとか、運転
者の運転技術の巧拙等に合わせて第1の車体部2Aと、
第2の車体部2Bとの何れか適合する一方を駆動車輛と
し、他方を従動車輛として選択することにより迅速かつ
確実に木材運搬車において容易に木材を運搬したり、耕
耘機により田畑を耕耘することができる。
【0048】また、何れか一方が駆動車輛K1 になり、
他方が該駆動車輛K1 に牽引される従動車輛K2 となる
シャーシ1の第1の車体部2Aと第2の車体部2Bとに
それぞれ装設されている前方の走行輪7,7′としての
タイヤ9,9′またはクローラ13,13′と、後方の
走行輪8,8′としてのクローラ13,13′またはタ
イヤ9,9′を第1の車体部2Aおよび第2の車体部2
Bに対して反転制御ユニット26を駆動して同相または
逆相に全輪操舵すれば、第1の車体部2Aを第2の車体
部2Bに対して右または左に屈折させるだけで運転を行
う場合に比して作業現場の実状に即応して一層、容易且
つ確実に駆動車輛K1 が従動車輛K2 を牽引した状態で
運転をスムーズに行うことができる。
他方が該駆動車輛K1 に牽引される従動車輛K2 となる
シャーシ1の第1の車体部2Aと第2の車体部2Bとに
それぞれ装設されている前方の走行輪7,7′としての
タイヤ9,9′またはクローラ13,13′と、後方の
走行輪8,8′としてのクローラ13,13′またはタ
イヤ9,9′を第1の車体部2Aおよび第2の車体部2
Bに対して反転制御ユニット26を駆動して同相または
逆相に全輪操舵すれば、第1の車体部2Aを第2の車体
部2Bに対して右または左に屈折させるだけで運転を行
う場合に比して作業現場の実状に即応して一層、容易且
つ確実に駆動車輛K1 が従動車輛K2 を牽引した状態で
運転をスムーズに行うことができる。
【0049】この操作をさらに具体的に説明すると、例
えば直進状態や比較的広い場所等を運転する場合には、
例えばハンドル(図示せず)を回転操作して図5の実線
に示す位置から想像線に示す如く前方の走行輪としての
タイヤ9,9′やクローラ13,13′を右に切ると、
センタ・ドラックリンク32は方向変換用リンク26の
支点としての軸27と一致するニュートラル位置N′に
位置して負荷はOであるので、後方の走行輪としてのク
ローラ13,13′は前方の走行輪としてのタイヤ9,
9′に追従して同位相の全輪切角の通常の運転になる。
すなわち、外側の前方の走行輪7としてのタイヤ9の切
角α1 °に追従して外側の後方の走行輪8としてのクロ
ーラ13は切角β1 °となる。また内側の前方の走行輪
としてのタイヤ9′の切角α2 °に追従して内側の後方
の走行輪8′としてのクローラ13′は切角β2 °にな
る。このため、例えば本実施例では、車幅約2〜2.2
m、車長約6〜7mであるのにもかかわらず、最小回転
半径Rは約6mになり、同一車幅、同一車長さのトッラ
ックの最小回転半径Rが7〜10mであり、図11に示
す従来の車輛に比して小さくなる。このため、運転に無
理を生じないので、地盤を壊さないで済む。
えば直進状態や比較的広い場所等を運転する場合には、
例えばハンドル(図示せず)を回転操作して図5の実線
に示す位置から想像線に示す如く前方の走行輪としての
タイヤ9,9′やクローラ13,13′を右に切ると、
センタ・ドラックリンク32は方向変換用リンク26の
支点としての軸27と一致するニュートラル位置N′に
位置して負荷はOであるので、後方の走行輪としてのク
ローラ13,13′は前方の走行輪としてのタイヤ9,
9′に追従して同位相の全輪切角の通常の運転になる。
すなわち、外側の前方の走行輪7としてのタイヤ9の切
角α1 °に追従して外側の後方の走行輪8としてのクロ
ーラ13は切角β1 °となる。また内側の前方の走行輪
としてのタイヤ9′の切角α2 °に追従して内側の後方
の走行輪8′としてのクローラ13′は切角β2 °にな
る。このため、例えば本実施例では、車幅約2〜2.2
m、車長約6〜7mであるのにもかかわらず、最小回転
半径Rは約6mになり、同一車幅、同一車長さのトッラ
ックの最小回転半径Rが7〜10mであり、図11に示
す従来の車輛に比して小さくなる。このため、運転に無
理を生じないので、地盤を壊さないで済む。
【0050】この際、第1の車体部2Aと第2の車体部
2Bとに設けられる走行輪7,7′;8,8′のうち、
前方の走行輪7,7′として第1の車体部2Aが駆動車
輛K 1 である場合にはタイヤ9,9′、また第2の車体
部2Bが駆動車輛K2 である場合にはクローラ13,1
3′と、後方の走行輪8,8′として第1の車体部2B
が駆動車輛K1 である場合にはクローラ13,13′、
また第2の車体部2Bが従動車輛K2 である場合にはタ
イヤ9,9′とは、フロント・デフ機構部41とリヤ・
デフ機構部42とよりなるデフレンシャルギヤ機構部4
0を介して連繋されているので、第1の車体部2Aに装
設されるタイヤ9,9′と第2の車体部2Bに装設した
クローラ13,13′とが車体部2A,2Bに対して同
相または逆相に切換わって駆動車輛K1 と、この駆動車
輛K1 に牽引される従動車輛K2とが旋回する場合に、
前方の走行輪としてのタイヤ9,9′に対して後方の走
行輪8,8′としてのクローラ13,13′は遅れをデ
フレンシャルギヤ機構部40により回転差が調整され
る。
2Bとに設けられる走行輪7,7′;8,8′のうち、
前方の走行輪7,7′として第1の車体部2Aが駆動車
輛K 1 である場合にはタイヤ9,9′、また第2の車体
部2Bが駆動車輛K2 である場合にはクローラ13,1
3′と、後方の走行輪8,8′として第1の車体部2B
が駆動車輛K1 である場合にはクローラ13,13′、
また第2の車体部2Bが従動車輛K2 である場合にはタ
イヤ9,9′とは、フロント・デフ機構部41とリヤ・
デフ機構部42とよりなるデフレンシャルギヤ機構部4
0を介して連繋されているので、第1の車体部2Aに装
設されるタイヤ9,9′と第2の車体部2Bに装設した
クローラ13,13′とが車体部2A,2Bに対して同
相または逆相に切換わって駆動車輛K1 と、この駆動車
輛K1 に牽引される従動車輛K2とが旋回する場合に、
前方の走行輪としてのタイヤ9,9′に対して後方の走
行輪8,8′としてのクローラ13,13′は遅れをデ
フレンシャルギヤ機構部40により回転差が調整され
る。
【0051】例えば、前方の走行輪7,7′としてのタ
イヤ9,9′に対して後方の走行輪8,8′としてのク
ローラ13,13′に遅れを生じて負荷がかかることに
より逆方向の回転が働くと、フロント・アクスル44に
同軸の第1の回転筒52に装設したフロント側のサンギ
ヤ53には回転方向とは逆方向の回転が生ずるので、こ
のサンギヤ53に噛合している数組の遊星ギヤ54はサ
ンギヤ53を中心に自転しながら公転することによりリ
ングギヤ51に逆向きの回転を付与する。この時、数組
の遊星ギヤ54が最も速く回転し、前方の走行輪7,
7′としてのタイヤ9,9′と後方の走行輪8,8′と
してのクローラ13,13′との回転差を吸収すること
になる。このため、前方の走行輪7,7′に対して後方
の走行輪8,8′が遅れて回転差を生ずるのに起因する
急激なコーナリングでの、フロント・アクスル43,4
3′、第1の中継軸61、第2の中継軸56、リヤ・ア
クスル44,44′等の駆動系にねじれを付与したり、
タイトコーナーブレーキング現象を生じて前方の走行輪
7,7′と後方の走行輪8,8′とがうまく回転するこ
とができないという不都合を解消することができる。
イヤ9,9′に対して後方の走行輪8,8′としてのク
ローラ13,13′に遅れを生じて負荷がかかることに
より逆方向の回転が働くと、フロント・アクスル44に
同軸の第1の回転筒52に装設したフロント側のサンギ
ヤ53には回転方向とは逆方向の回転が生ずるので、こ
のサンギヤ53に噛合している数組の遊星ギヤ54はサ
ンギヤ53を中心に自転しながら公転することによりリ
ングギヤ51に逆向きの回転を付与する。この時、数組
の遊星ギヤ54が最も速く回転し、前方の走行輪7,
7′としてのタイヤ9,9′と後方の走行輪8,8′と
してのクローラ13,13′との回転差を吸収すること
になる。このため、前方の走行輪7,7′に対して後方
の走行輪8,8′が遅れて回転差を生ずるのに起因する
急激なコーナリングでの、フロント・アクスル43,4
3′、第1の中継軸61、第2の中継軸56、リヤ・ア
クスル44,44′等の駆動系にねじれを付与したり、
タイトコーナーブレーキング現象を生じて前方の走行輪
7,7′と後方の走行輪8,8′とがうまく回転するこ
とができないという不都合を解消することができる。
【0052】次いで、図4および図9に示すように、コ
ントロール・シリンダー33を駆動してシリンダ・ロッ
ド33aを縮め、方向変換用リンク28の案内孔28a
内において挿入部29aをニュートラル位置N′から摺
動案内させてセンタ・ドラックリンク32をイの位置に
切換操作する。その後に、ハンドルを回転操作し、例え
ば前方の走行輪7,7′としてのタイヤ9,9′または
クローラ13,13′を想像線に示す如く右に切ってア
クチュエータ22を作動させて第1のドラック・リンク
23を引くと、単一の方向変換用リンク28自体は軸2
5によって連結された一端側が軸27を中心に前方(図
4において上方)に引かれるので、センタ・ドラックリ
ンク32はリンク31を軸34を中心に回転させ、第2
のドラック・リンク24を第1のドラック・リンク23
の移動量に相応して前方(図5において上方)に引張っ
て後方の走行輪としてのクローラ13′を右向きの切角
β 2 °に切り換える。従って、左右のナックル・アーム
72,72′とタイ・ロッド73とを介して左側の後方
の走行輪8としてのクローラ13を同相に切り換える。
この時、左右の後方の走行輪8,8′としてのクローラ
13,13′やタイヤ9,9′は、前述のニュートラル
位置N′において前輪操舵して同相に切換える場合より
も大きな切角α1 °,α2 °の前方の走行輪7,7′と
してのタイヤ9, 9′やクローラ13,13′と同位相
の切角となる。
ントロール・シリンダー33を駆動してシリンダ・ロッ
ド33aを縮め、方向変換用リンク28の案内孔28a
内において挿入部29aをニュートラル位置N′から摺
動案内させてセンタ・ドラックリンク32をイの位置に
切換操作する。その後に、ハンドルを回転操作し、例え
ば前方の走行輪7,7′としてのタイヤ9,9′または
クローラ13,13′を想像線に示す如く右に切ってア
クチュエータ22を作動させて第1のドラック・リンク
23を引くと、単一の方向変換用リンク28自体は軸2
5によって連結された一端側が軸27を中心に前方(図
4において上方)に引かれるので、センタ・ドラックリ
ンク32はリンク31を軸34を中心に回転させ、第2
のドラック・リンク24を第1のドラック・リンク23
の移動量に相応して前方(図5において上方)に引張っ
て後方の走行輪としてのクローラ13′を右向きの切角
β 2 °に切り換える。従って、左右のナックル・アーム
72,72′とタイ・ロッド73とを介して左側の後方
の走行輪8としてのクローラ13を同相に切り換える。
この時、左右の後方の走行輪8,8′としてのクローラ
13,13′やタイヤ9,9′は、前述のニュートラル
位置N′において前輪操舵して同相に切換える場合より
も大きな切角α1 °,α2 °の前方の走行輪7,7′と
してのタイヤ9, 9′やクローラ13,13′と同位相
の切角となる。
【0053】従って、車輛の内側後部に切株が残ってい
る等の障害物があったり、傾斜地や凹凸が形成されてい
る等の障害物がある場合に、車体後部が前方のタイヤ
9,9′またはクローラ13,13′と同様に後方のク
ローラ13,13′やタイヤ9,9′が平行移動して膨
らんだ状態で右旋回されるので、車輛は千鳥状の走行を
行うことができたり、従来よりも少ない量のハンドルさ
ばきで障害物のクリアーが容易に行なえる。上記説明は
前方の走行輪としてのタイヤ9,9′やクローラ13,
13′を右に切った場合を説明したが、これらの前方の
走行輪を左に切った場合についても後方の走行輪として
のクローラ13,13′やタイヤ9,9′は同様に切換
わる。
る等の障害物があったり、傾斜地や凹凸が形成されてい
る等の障害物がある場合に、車体後部が前方のタイヤ
9,9′またはクローラ13,13′と同様に後方のク
ローラ13,13′やタイヤ9,9′が平行移動して膨
らんだ状態で右旋回されるので、車輛は千鳥状の走行を
行うことができたり、従来よりも少ない量のハンドルさ
ばきで障害物のクリアーが容易に行なえる。上記説明は
前方の走行輪としてのタイヤ9,9′やクローラ13,
13′を右に切った場合を説明したが、これらの前方の
走行輪を左に切った場合についても後方の走行輪として
のクローラ13,13′やタイヤ9,9′は同様に切換
わる。
【0054】また図6はいわゆるS字走行等を行う場合
の操作である。コントロール・シリンダー33を駆動し
てそのシリンダー・ロッド33aが伸びると、挿入部2
9aは案内孔28a内において第2位置としての図示の
ロの位置に摺動される。そして、センタ・ドラックリン
ク32はニュートラル位置N′から図6の想像線の位置
に右側に傾倒操作される。その後に、例えばハンドルを
回転操作して前方の走行輪としてのタイヤ9,9′また
はクローラ13,13′を想像線の如く右に切ってアク
チュエータ22を作動させて第1のドラック・リンク2
3を引くと、単一部品としての方向変換用リンク28は
軸27による連結側の一端が前方(図において上方)に
引かれ、センタ・ドラックリンク32を引くので、この
センタ・ドラックリンク32の他端に軸30にて連結さ
れているリンク31は軸34を中心として軸35との連
結側が僅かに時計方向に回転される。
の操作である。コントロール・シリンダー33を駆動し
てそのシリンダー・ロッド33aが伸びると、挿入部2
9aは案内孔28a内において第2位置としての図示の
ロの位置に摺動される。そして、センタ・ドラックリン
ク32はニュートラル位置N′から図6の想像線の位置
に右側に傾倒操作される。その後に、例えばハンドルを
回転操作して前方の走行輪としてのタイヤ9,9′また
はクローラ13,13′を想像線の如く右に切ってアク
チュエータ22を作動させて第1のドラック・リンク2
3を引くと、単一部品としての方向変換用リンク28は
軸27による連結側の一端が前方(図において上方)に
引かれ、センタ・ドラックリンク32を引くので、この
センタ・ドラックリンク32の他端に軸30にて連結さ
れているリンク31は軸34を中心として軸35との連
結側が僅かに時計方向に回転される。
【0055】そして、後方の走行輪としてのクローラ1
3′(またはタイヤ9′)の切角β 2 °は、他端側が軸
35に連結された第2のドラック・リンク24を介して
後方の走行輪8′としてのクローラ13′(またはタイ
ヤ9′)に関連するナックル14aを強制的に移動させ
るので、前方の走行輪としてのタイヤ9′(またはクロ
ーラ13′)とは逆相に切換えられ、ナックル・アーム
72,72′とタイ・ロッド73とによって右側の走行
輪としてのクローラ13′と連結されている左側の走行
輪としてのクローラ13も逆相としての左向きの切角に
なる。
3′(またはタイヤ9′)の切角β 2 °は、他端側が軸
35に連結された第2のドラック・リンク24を介して
後方の走行輪8′としてのクローラ13′(またはタイ
ヤ9′)に関連するナックル14aを強制的に移動させ
るので、前方の走行輪としてのタイヤ9′(またはクロ
ーラ13′)とは逆相に切換えられ、ナックル・アーム
72,72′とタイ・ロッド73とによって右側の走行
輪としてのクローラ13′と連結されている左側の走行
輪としてのクローラ13も逆相としての左向きの切角に
なる。
【0056】従って図6に示すような態様に操作される
場合には、車体後部はいわゆる腰を振らずに、小回りが
効く走行輪の運転状態になり、急カーブでのいわゆるS
字走行に適し、また山林等の狭い傾斜地や凹凸を有する
場所で走行するのに適する。また上記説明では右向きに
前方の走行輪を切り換えて後方の走行輪をそれとは逆相
に切り換える場合について説明したが、前方の走行輪を
左向きに切り換えて後方の走行輪を前方の走行輪と逆相
に切換える時も同様な操作手順で走行する。
場合には、車体後部はいわゆる腰を振らずに、小回りが
効く走行輪の運転状態になり、急カーブでのいわゆるS
字走行に適し、また山林等の狭い傾斜地や凹凸を有する
場所で走行するのに適する。また上記説明では右向きに
前方の走行輪を切り換えて後方の走行輪をそれとは逆相
に切り換える場合について説明したが、前方の走行輪を
左向きに切り換えて後方の走行輪を前方の走行輪と逆相
に切換える時も同様な操作手順で走行する。
【0057】さらに図7において、前方の走行輪7,
7′としてのタイヤ9,9′(またはクローラ13,1
3′)に対して後方の走行輪8,8′としてのクローラ
13,13′(またはタイヤ9,9′)を同相または逆
相にそれぞれ1/2の量、切換操作する場合を示してい
る。すなわち、図7において、コントロール・シリンダ
ー33を駆動して前述した前方の走行輪7,7′として
のタイヤ9,9′(またはクローラ13,13′)と後
方の走行輪8,8′としてのクローラ13,13′(ま
たはタイヤ9,9′)とが同相となる第1の位置イと第
3の位置としてのニュートラル位置N′との中間に位置
する第4の位置ハに案内孔28a内において挿入部29
aを移動した後に、ハンドル操作して前方の走行輪7,
7′を左右に切換え、第1のドラック・リンク23をア
クチュエータ22の作動により、前方に引くことによ
り、前記同相の場合の操作手順と同様に1/2の量だ
け、前方の走行輪に対して後方の走行輪を同相に切換え
て木目細かな運転を行う。
7′としてのタイヤ9,9′(またはクローラ13,1
3′)に対して後方の走行輪8,8′としてのクローラ
13,13′(またはタイヤ9,9′)を同相または逆
相にそれぞれ1/2の量、切換操作する場合を示してい
る。すなわち、図7において、コントロール・シリンダ
ー33を駆動して前述した前方の走行輪7,7′として
のタイヤ9,9′(またはクローラ13,13′)と後
方の走行輪8,8′としてのクローラ13,13′(ま
たはタイヤ9,9′)とが同相となる第1の位置イと第
3の位置としてのニュートラル位置N′との中間に位置
する第4の位置ハに案内孔28a内において挿入部29
aを移動した後に、ハンドル操作して前方の走行輪7,
7′を左右に切換え、第1のドラック・リンク23をア
クチュエータ22の作動により、前方に引くことによ
り、前記同相の場合の操作手順と同様に1/2の量だ
け、前方の走行輪に対して後方の走行輪を同相に切換え
て木目細かな運転を行う。
【0058】また図8においてコントロール・シリンダ
ー33を駆動して前述した前方の走行輪7,7′と後方
の走行輪8,8′とが逆相になる第2の位置ロとニュー
トラル位置N′との第3の位置との中間の第5の位置ニ
に、案内孔28a内において挿入部29aを移動した後
に、ハンドル操作して前方の走行輪を左右に切換え、同
様に第1のドラック・リンク23を前方に引くことによ
り、逆相の操作手順と同様に1/2の量、前方の走行輪
に対して後方の走行輪を逆相に切換え、木目細かな運転
を行なえる。
ー33を駆動して前述した前方の走行輪7,7′と後方
の走行輪8,8′とが逆相になる第2の位置ロとニュー
トラル位置N′との第3の位置との中間の第5の位置ニ
に、案内孔28a内において挿入部29aを移動した後
に、ハンドル操作して前方の走行輪を左右に切換え、同
様に第1のドラック・リンク23を前方に引くことによ
り、逆相の操作手順と同様に1/2の量、前方の走行輪
に対して後方の走行輪を逆相に切換え、木目細かな運転
を行なえる。
【0059】上記実施例では、第1の車体部2Aに走行
輪7,7′としてタイヤ9,9′を装設するとともに第
2の車体部2Bに走行輪8,8′としてクローラ13,
13′を装設しているが、これに限ることなく第1の車
体部2Aにクローラ13,13′を、また第2の車体部
2Bにタイヤ9,9′を装設したり、第1の車体部2A
および第2の車体部2Bに装設する走行輪の全輪がタイ
ヤであるか、クローラであってもよい。
輪7,7′としてタイヤ9,9′を装設するとともに第
2の車体部2Bに走行輪8,8′としてクローラ13,
13′を装設しているが、これに限ることなく第1の車
体部2Aにクローラ13,13′を、また第2の車体部
2Bにタイヤ9,9′を装設したり、第1の車体部2A
および第2の車体部2Bに装設する走行輪の全輪がタイ
ヤであるか、クローラであってもよい。
【0060】
【発明の効果】以上のように本発明は、シャーシを長手
方向に交叉する所望位置にて区分する第1の車体部と第
2の車体部とは軸杆により略水平方向に回動可能に枢着
されるとともに、該第1の車体部と第2の車体部との対
向する内側端は軸杆を中心として屈折可能に連繋する駆
動機構部の駆動力により第1の車体部に対して第2の車
体部を軸杆を中心にニュートラル位置から所望角度自動
的に屈折することにより制御できるようにしたので、最
小回転半径が小さく小回りが効き、林内での木材運搬や
田畑の耕耘等の狭い場所であったり、切株等の障害物や
凹凸が多数散在したり、傾斜地等においてハンドル操作
と走行技術が高い熟練度を要求されることなく容易且つ
迅速に運転が行え、また高速運転が可能であり、しかも
軟弱地における路盤を壊すことなく安全運転が行なえ
る。さらに従来の車輛のように作業現場において必ずし
も後退走行をしなくても作業現場での状況に応じてシャ
ーシの前方または後方の何れか一方が直ちに駆動車輛に
なり、他方が該駆動車輛に牽引される従動車輛に選択使
用されるので、走行が容易且つ確実に行なえる。
方向に交叉する所望位置にて区分する第1の車体部と第
2の車体部とは軸杆により略水平方向に回動可能に枢着
されるとともに、該第1の車体部と第2の車体部との対
向する内側端は軸杆を中心として屈折可能に連繋する駆
動機構部の駆動力により第1の車体部に対して第2の車
体部を軸杆を中心にニュートラル位置から所望角度自動
的に屈折することにより制御できるようにしたので、最
小回転半径が小さく小回りが効き、林内での木材運搬や
田畑の耕耘等の狭い場所であったり、切株等の障害物や
凹凸が多数散在したり、傾斜地等においてハンドル操作
と走行技術が高い熟練度を要求されることなく容易且つ
迅速に運転が行え、また高速運転が可能であり、しかも
軟弱地における路盤を壊すことなく安全運転が行なえ
る。さらに従来の車輛のように作業現場において必ずし
も後退走行をしなくても作業現場での状況に応じてシャ
ーシの前方または後方の何れか一方が直ちに駆動車輛に
なり、他方が該駆動車輛に牽引される従動車輛に選択使
用されるので、走行が容易且つ確実に行なえる。
【図1】本発明の一実施例を示す拡大平面図である。
【図2】同じく駆動機構部を駆動させて第2の車体部に
対して第1の車体部を右側に屈折する状態を説明的に示
した平面図である。
対して第1の車体部を右側に屈折する状態を説明的に示
した平面図である。
【図3】同じく駆動機構部を駆動させて第2の車体部に
対して第1の車体部を左側に屈折する状態を説明的に示
した平面図である。
対して第1の車体部を左側に屈折する状態を説明的に示
した平面図である。
【図4】同じく側面図である。
【図5】同じく第1の車体部と第2の車体部とに装設す
る走行輪を同相または逆相に切換える反転制御ユニット
をあらわす平面図である。
る走行輪を同相または逆相に切換える反転制御ユニット
をあらわす平面図である。
【図6】同じく前方の走行輪に対して後方の走行輪を逆
相にする状態の平面図である。
相にする状態の平面図である。
【図7】同じく後方の走行輪が1/2量の同相状態を示
す平面図である。
す平面図である。
【図8】同じく後方の走行輪が1/2量の逆相状態を示
す平面図である。
す平面図である。
【図9】本実施例を構成する反転制御ユニットを説明的
に示す拡大平面図である。
に示す拡大平面図である。
【図10】本実施例を構成する前後の走行輪を連繋する
デフレンシャルギヤ機構部の一例を示す平面図である。
デフレンシャルギヤ機構部の一例を示す平面図である。
【図11】従来の車輛の旋回状態を示す平面図である。
1 シャーシ 2A 第1の車体部 2B 第2の車体部 3a 内側端 3b 内側端 4 軸杆 5 駆動機構部 6 ロッド 7 走行輪 7′ 走行輪 8 走行輪 8′ 走行輪 9 タイヤ 9′ タイヤ 13 クローラ 13′ クローラ 26 反転制御ユニット 40 デフレンシャルギヤ機構部 K1 駆動車輛 K2 従動車輛 N ニュートラル位置 N′ ニュートラル位置 S1 シリンダ S2 シリンダ
Claims (11)
- 【請求項1】 何れか一方が駆動車輛となり、他方が従
動車輛となる第1の車体部と第2の車体部とを軸杆によ
り略水平方向に回動可能に枢着するとともに、該第1の
車体部と第2の車体部とは対向する内側端間を屈折可能
に連繋する駆動機構部の駆動力により前記軸杆を中心に
ニュートラル位置から所望角度屈折することを特徴とす
る車輛の全輪操舵方法。 - 【請求項2】 前記駆動機構部は、軸杆を中心に第1の
車体部と第2の車体部との対向する内側端相互を連繋す
るシリンダのロッドの伸縮により制御されることを特徴
とする請求項1に記載の車輛の全輪操舵方法。 - 【請求項3】 シャーシを長手方向に交叉する所望位置
にて第1の車体部と第2の車体部とに区分し、第1の該
車体部と第2の該車体部とは対向する内側端相互が略垂
直に配挿する軸杆により略水平方向に回動可能に枢着さ
れるとともに対向する該内側端は前記軸杆を中心として
外側に配設する駆動機構部により連繋されることにより
該駆動機構部により自動的に第1、第2の車体部の屈折
度を自動的に変更操作して一方が駆動車輛に形成される
とともに他方は該駆動車輛に牽引される従動車輛に形成
されることを特徴とする車輛の全輪操舵装置。 - 【請求項4】 前記駆動機構部は、略垂直に配挿される
前記軸杆を略中心に位置して該軸杆の左右に並設された
1組のシリンダにより形成され、該シリンダのロッドの
伸縮動作により前記軸杆を中心に第1の車体部に対する
第2の車体部の屈折度を所望位置に変更操作することを
特徴とした請求項3に記載の車輛の全輪操舵装置。 - 【請求項5】 第1の車体部または第2の車体部に設け
られる走行輪の全輪切角は、前方の走行輪と後方の走行
輪との間に揺動可能に枢支される方向変換用のリンク部
材、後方の走行輪のナックルに一端が関連づけられかつ
前記リンク部材に設けた案内孔に他端の挿入部が摺動自
在に挿入されたセンタ・ドラックリンク、挿入部を移動
するコントロール・シリンダーにより形成される反転制
御ユニットと、前方の前記走行輪に関連づけられかつア
クチュエータにより駆動されるドラック・リンクとで制
御可能に設けられ、前記コントロール・シリンダーによ
り前記センタ・ドラックリンクの挿入部を前記案内孔の
コントロール位置から所望位置に切り換操作するととも
に単一の前記リンク部材をアクチュエータの駆動により
前記ドラック・リンクを介して時計方向または反時計方
向に揺動操作して同相または逆相に操舵されることを特
徴とする請求項3に記載の車輛の全輪操舵装置。 - 【請求項6】 前記反転制御ユニットが、時計方向また
は反時計方向に揺動可能にシャーシに枢支される略円弧
状の方向切換用リンクと、前方の走行輪および後方の走
行輪がそれぞれ同相の全輪切角となる第1の位置、該第
1の位置とは前方の走行輪および後方の走行輪が逆相の
全輪切角となる第2の位置、前記第1の位置と第2の位
置との中間の第3のニュートラル位置、前記第1の位置
と第3の位置に対して前方の走行輪と後方の走行輪とが
同相の略1/2の全輪切角となる第4の位置、さらには
前記第2の位置と第3の位置との中間に位置し、前記第
3の位置に対して略1/2の走行輪の切角になる第5の
位置との合計5位置に選択的に前記案内孔内に一端部が
移動自在に挿入されたことを特徴とする請求項5に記載
の車輛の全輪操舵装置。 - 【請求項7】 第1の車体部および第2の車体部に装設
する走行輪の全輪がホイールを有するタイヤにて形成さ
れることを特徴とする請求項3または請求項4の何れか
に記載の車輛の全輪操舵装置。 - 【請求項8】 第1の車体部および第2の車体部に装設
する走行輪の全輪がクローラにて形成されることを特徴
とする請求項3または請求項4の何れかに記載の車輛の
全輪操舵装置。 - 【請求項9】 第1の車体部または第2の車体部に装設
する走行輪の少なくとも何れかがホイールを有するタイ
ヤであるかまたはクローラの何れかにて形成されること
を特徴とする請求項3または請求項4の何れかに記載の
車輛の全輪操舵装置。 - 【請求項10】 第1の車体部と第2の車体部とに設け
られる走行輪のうち、前方の走行輪を後方の走行輪に対
してデフレンシャルギヤ機構部を介して連繋することに
より前方の走行輪と後方の走行輪との回転差を調整する
ことを特徴とした請求項3、または請求項4、請求項
5、請求項6、請求項7の何れかに記載の車輛の全輪操
舵装置。 - 【請求項11】 前記デフレンシャルギヤ機構部は、走
行輪が装着されるフロント・アクスルまたはリヤ・アク
スルの対向端に装設されたベベル・ギヤと、該ベベル・
ギヤに交叉して噛合し前記フロント・アクスルまたはリ
ヤ・アクスルに交叉する軸に装設されたベベル形のサイ
ド・ギヤとを装備したフロント・デフ機構部とリヤ・デ
フ機構部とから成り、該フロント・ギヤ機構部とリヤ・
デフ機構部とはフロント・アクスルまたはリア・アクス
ルを中心に回転自在に設けられるリング・ギヤと、該リ
ング・ギヤを中心として装設されたサン・ギヤと、前記
サン・ギヤの外周に設けた歯状部とリング・ギヤの内周
に設けた歯状部とに噛合され、サン・ギヤを中心として
自転しながら公転する数組の遊星ギヤとを含む2組の減
速ギヤ群を選択的に使用して連繋されることを特徴とす
る請求項10に記載の車輌の全輪操舵装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31594198A JP2000142451A (ja) | 1998-11-06 | 1998-11-06 | 車輛の全輪操舵方法および全輪操舵装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31594198A JP2000142451A (ja) | 1998-11-06 | 1998-11-06 | 車輛の全輪操舵方法および全輪操舵装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000142451A true JP2000142451A (ja) | 2000-05-23 |
Family
ID=18071454
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31594198A Withdrawn JP2000142451A (ja) | 1998-11-06 | 1998-11-06 | 車輛の全輪操舵方法および全輪操舵装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000142451A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008062812A (ja) * | 2006-09-07 | 2008-03-21 | Kochi Univ Of Technology | 自動収穫ロボット用車両 |
US20100133019A1 (en) * | 2008-11-28 | 2010-06-03 | Philipp Muemken | Agricultural tractor |
CN104260782A (zh) * | 2014-10-14 | 2015-01-07 | 广西大学 | 一种半履带式工程机械底盘 |
CN104386150A (zh) * | 2014-10-14 | 2015-03-04 | 广西大学 | 一种可切换半履带式行走或全轮式行走的挖掘机底盘 |
CN114506397A (zh) * | 2022-01-28 | 2022-05-17 | 高维智控机器人科技(苏州)有限公司 | 一种八轮行星摆臂搭载履带式复合移动底盘结构 |
-
1998
- 1998-11-06 JP JP31594198A patent/JP2000142451A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008062812A (ja) * | 2006-09-07 | 2008-03-21 | Kochi Univ Of Technology | 自動収穫ロボット用車両 |
US20100133019A1 (en) * | 2008-11-28 | 2010-06-03 | Philipp Muemken | Agricultural tractor |
EP2192026B1 (de) † | 2008-11-28 | 2014-11-05 | CLAAS Selbstfahrende Erntemaschinen GmbH | Landwirtschaftliche Zugmaschine |
EP2192026B2 (de) † | 2008-11-28 | 2017-08-23 | CLAAS Selbstfahrende Erntemaschinen GmbH | Landwirtschaftliche Zugmaschine |
CN104260782A (zh) * | 2014-10-14 | 2015-01-07 | 广西大学 | 一种半履带式工程机械底盘 |
CN104386150A (zh) * | 2014-10-14 | 2015-03-04 | 广西大学 | 一种可切换半履带式行走或全轮式行走的挖掘机底盘 |
CN114506397A (zh) * | 2022-01-28 | 2022-05-17 | 高维智控机器人科技(苏州)有限公司 | 一种八轮行星摆臂搭载履带式复合移动底盘结构 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060110 |