JP2000142342A - ブレーキの鳴き検出装置および鳴き防止装置 - Google Patents

ブレーキの鳴き検出装置および鳴き防止装置

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JP2000142342A
JP2000142342A JP10321757A JP32175798A JP2000142342A JP 2000142342 A JP2000142342 A JP 2000142342A JP 10321757 A JP10321757 A JP 10321757A JP 32175798 A JP32175798 A JP 32175798A JP 2000142342 A JP2000142342 A JP 2000142342A
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Kazuo Murata
一夫 村田
Michio Yakushijin
宙夫 薬師神
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Abstract

(57)【要約】 【課題】鳴きを正確に検出でき、センサの搭載位置の自
由度が高く、かつ耐久性や信頼性の高いブレーキの鳴き
検出装置および鳴き防止装置を得る。 【解決手段】マスタシリンダ2からホイールシリンダへ
のブレーキ配管の途中に、各ホイールシリンダに供給さ
れるブレーキ液圧を制御するアクチュエータ5を設け
る。鳴き検出センサ26〜29をアクチュエータ5内ま
たはアクチュエータ5とホイールシリンダとを結ぶブレ
ーキ配管6〜9であってかつ車体に固定された配管内に
配置した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はブレーキ時における
鳴きを検出する装置、および鳴きを防止する装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ドラムブレーキやディスクブレー
キにおいて、ブレーキ操作時に鳴きと呼ばれるノイズが
発生することがある。特に、周波数が数百Hzから十数
kHzに及ぶノイズは「キー」や「チー」という音を発
生し、非常に耳障りである。
【0003】このようなブレーキ鳴きを防止するため、
特開昭62−122856号公報に記載のように、1個
の車輪に対して第1ブレーキと第2ブレーキとを設ける
とともに、第1ブレーキの鳴きを検出する鳴き検出装置
を設け、鳴きを検出した時に第1ブレーキと第2ブレー
キとの作動条件を変更するものや、特開平9−2210
13号公報に記載のように、ブレーキ鳴き検出装置がブ
レーキ鳴きを検出した時、前後輪のブレーキ液圧の配分
を変更することにより、ブレーキ鳴きを抑制するものが
知られている。前者の場合には、ブレーキ鳴きを検出す
るために、第1ブレーキの鳴き発生に先立って生じる超
音波を検出する超音波センサをブレーキの近傍に取り付
けたものであり、後者の場合には、鳴きセンサ(マイ
ク)を各車輪のホイールシリンダに取り付けたものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、いずれ
の場合も、鳴きを検出するセンサは車輪の近傍に配置さ
れているので、搭載位置の自由度が低く、しかも鳴きだ
けでなく周囲の音も一緒にセンシングしてしまい、誤検
出の恐れが高くなる欠点があった。さらに、車輪の振動
や水、石当たりなどの影響を受けやすく、耐久性や信頼
性が低下しやすいという欠点があった。
【0005】そこで、本発明の目的は、鳴きを正確に検
出でき、センサの搭載位置の自由度が高く、かつ耐久性
や信頼性の高いブレーキの鳴き検出装置および鳴き防止
装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、車輪のブレーキの鳴きを
検出する鳴き検出センサを、ブレーキ液の液中に設けた
ことを特徴とするブレーキの鳴き検出装置を提供する。
【0007】ブレーキ鳴きが発生すると、その振動はブ
レーキパッド,ホイールシリンダを介してブレーキ液に
伝えられる。ブレーキ液は空気に比べて密度が大きいの
で、振動は殆ど減衰せずに鳴き検出センサに伝えられ、
ブレーキ鳴きを高精度に検出できる。センサとしては、
例えばソナーのようにブレーキ液を伝わる鳴き振動や液
圧変化を検出するセンサを用いることができる。鳴き振
動はブレーキ液中を伝播するので、ブレーキ配管の途中
のどこにでも配置でき、搭載位置の自由度が高い。
【0008】アンチロックブレーキシステムのように、
マスタシリンダからホイールシリンダへのブレーキ配管
の途中に、各ホイールシリンダに供給されるブレーキ液
圧を制御するアクチュエータを設けたブレーキシステム
の場合、請求項2のように、鳴き検出センサをアクチュ
エータ内またはアクチュエータとホイールシリンダとを
結ぶブレーキ配管であってかつ車体に固定された配管内
に配置するのが望ましい。つまり、アクチュエータ内や
車体側ブレーキ配管内に鳴き検出センサを配置した場合
には、車輪近傍に配置した場合に比べて外部からのノイ
ズが少ないので、鳴き検出が容易になるとともに、路面
の凹凸による振動が少なく、耐久性が向上する。さら
に、アクチュエータの近傍に設けられるので、電気配線
等が短くてすみ、組付性が向上し、コスト低減が図れ
る。
【0009】請求項3のように、鳴き検出装置が車輪の
ブレーキの鳴きを検出した時、ブレーキ液圧をブレーキ
の鳴きが低減する方向に制御するブレーキ液圧制御装置
を設けた場合には、ブレーキ鳴きを効果的に防止するこ
とができる。この場合、ブレーキ液圧制御装置はブレー
キ液圧を少し減圧するか、または少し増圧することで、
鳴きを無くすことができる。この場合、鳴いている車輪
のブレーキ液圧のみを変化させるだけでよいので、全体
的な制動力には殆ど影響しない。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は本発明にかかるブレーキの
鳴き防止装置をアンチロックブレーキシステム(AB
S)に適用した一例を示す。1はブレーキペダル、2は
マスタシリンダであり、マスタシリンダ2は2本の配管
3,4を介してアクチュエータ5と接続されている。ア
クチュエータ5は、4本のブレーキ配管6〜9を介して
各車輪10〜13のホイールシリンダ(図示せず)と接
続されている。上記アクチュエータ5およびブレーキ配
管6〜9のアクチュエータ側の部分は車体に固定されて
いる。
【0011】アクチュエータ5はマスタシリンダ2から
各車輪10〜13のホイールシリンダに供給されるブレ
ーキ液圧を制御するものであり、その内部にソレノイド
バルブ、アキュムレータ、ポンプおよびモータ(図示せ
ず)などが内蔵されている。アクチュエータ5はABS
コンピュータ20によって制御される。ABSコンピュ
ータ20には、各車輪10〜13に設けられたスピード
センサ21〜24から車輪回転速度、ブレーキペダル1
に設けられたブレーキスイッチ25からブレーキ操作信
号、そしてブレーキ配管6〜9のアクチュエータ5との
接続口に設けられた鳴き検出センサ26〜29から鳴き
信号がそれぞれ入力され、これら信号に基づいてアクチ
ュエータ5内のソレノイドバルブを制御し、各車輪10
〜13に送られるブレーキ液圧を制御している。特に、
鳴き検出センサ26〜29はブレーキ液中に配置され、
ブレーキ鳴きが発生した際にブレーキ液中を伝播する振
動を検出するものであり、例えばマイクロホンやソナー
などが用いられる。
【0012】ここで、ブレーキ鳴きを検出する方法およ
びブレーキ鳴きを解消する方法について、図2を参照し
て説明する。まず、ブレーキスイッチ25がONしてい
るか否かを判定する(ステップS1)。ブレーキを操作
していない時に発生するノイズはブレーキ鳴きとは関係
ないからである。ブレーキスイッチ25がONしている
場合、次に鳴き検出センサ26〜29がブレーキ鳴きを
検出したか否かを判定する(ステップS2)。この鳴き
検出では、ブレーキ液中を伝播する鳴き振動を検出す
る。例えば、検出した振動の周波数がブレーキ鳴きに相
当する周波数帯である場合には、ブレーキ鳴きが発生し
たと判断すればよい。ブレーキ鳴きを検出した場合、ア
クチュエータ5により鳴きが発生した車輪のブレーキ液
圧を少しだけ減圧または増圧する(ステップS3)。図
3はブレーキ液圧を減圧した例であり、鳴きを検出した
時点t1 で所定圧だけ減圧する。その後も鳴きが解消さ
れなければ、時点t2 でさらに所定圧だけ減圧し、鳴き
が解消されるまで続ける。また、図4のように、減圧と
増圧を鳴きが解消されるまで繰り返してもよい。ブレー
キ液圧の制御は鳴きが発生した車輪に対してのみ行なわ
れ、他の車輪のブレーキ液圧は保持されるので、ブレー
キ性能に悪影響を及ぼさない。
【0013】上記実施例では、鳴き検出センサ26〜2
9をブレーキ配管6〜9のアクチュエータ5との接続口
に設けたが、これに限るものではなく、ブレーキ配管6
〜9の途中であれば何処でもよいし、さらにはアクチュ
エータ5の内部に設けてもよい。いずれにしても、ブレ
ーキ鳴きに起因してブレーキ液中を伝播する振動や液圧
変化を検出できる箇所に設ければよい。なお、センサを
車体に固定された部位に設ける方が、路面の凹凸による
振動が少なく、耐久性,安定性に優れるとともに、電気
配線が容易になるので望ましい。特に、アクチュエータ
5内にセンサ26〜29を配置した場合には、配線等が
要らず、一層組付性が向上するとともに、コンパクト化
が図れる。また、本発明の鳴き検出センサは、特開昭6
2−122856号公報に記載のように各車輪が複数の
ブレーキを備えた車両にも適用できる。
【0014】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、車輪のブレーキの鳴きを検出する鳴き検出セン
サを、ブレーキ液の液中に設けたので、ブレーキ鳴きに
起因する振動または液圧変化を高精度に検出できる。ま
た、ブレーキ鳴きに起因する振動または液圧変化はブレ
ーキ液中を伝播するので、鳴き検出センサをブレーキ配
管の途中のどこにでも配置でき、搭載位置の自由度が高
い。したがって、鳴き検出センサをアクチュエータや車
体側のブレーキ配管中に配置することができ、振動や
水、石当たりなどの影響を受けにくく、耐久性や信頼性
が向上するとともに、配線が容易になり、低コスト化を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるブレーキの鳴き検出装置を備え
た車両のブレーキシステム図である。
【図2】図1に示したブレーキシステムの動作フロー図
である。
【図3】鳴き防止制御方法の一例を示す図である。
【図4】鳴き防止制御方法の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 ブレーキペダル 2 マスタシリンダ 5 アクチュエータ 6〜9 ブレーキ配管 10〜13 車輪 20 ABSコンピュータ 26〜29 鳴き検出センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D046 BB07 BB28 CC02 EE01 HH16 JJ11 JJ16 LL15 LL43 3D048 BB32 CC05 HH50 HH66 HH68 HH75 QQ07 RR06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輪のブレーキの鳴きを検出する鳴き検出
    センサを、ブレーキ液の液中に設けたことを特徴とする
    ブレーキの鳴き検出装置。
  2. 【請求項2】マスタシリンダからホイールシリンダへの
    ブレーキ配管の途中に、各ホイールシリンダに供給され
    るブレーキ液圧を制御するアクチュエータを設けたブレ
    ーキシステムにおいて、上記鳴き検出センサをアクチュ
    エータ内またはアクチュエータとホイールシリンダとを
    結ぶブレーキ配管であってかつ車体に固定された配管内
    に配置したことを特徴とする請求項1に記載のブレーキ
    の鳴き検出装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の鳴き検出装置が
    車輪のブレーキの鳴きを検出した時、ブレーキ液圧をブ
    レーキの鳴きが低減する方向に制御するブレーキ液圧制
    御装置を設けたことを特徴とするブレーキの鳴き防止装
    置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6923513B2 (en) * 2003-03-13 2005-08-02 Advics Co., Ltd. Vehicle brake squeal control device
JP2008100644A (ja) * 2006-10-20 2008-05-01 Advics:Kk 車両の制動制御装置、及び車両の制動制御方法
JP2012513903A (ja) * 2008-12-31 2012-06-21 ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ 摩擦溶接振動品質モニタリング・システム
JP7484854B2 (ja) 2021-09-14 2024-05-16 トヨタ自動車株式会社 車両運転支援装置、車両運転支援方法及び車両運転支援プログラム

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