JP2000142085A - ビスカスヒータ - Google Patents

ビスカスヒータ

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JP2000142085A
JP2000142085A JP10312091A JP31209198A JP2000142085A JP 2000142085 A JP2000142085 A JP 2000142085A JP 10312091 A JP10312091 A JP 10312091A JP 31209198 A JP31209198 A JP 31209198A JP 2000142085 A JP2000142085 A JP 2000142085A
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Japan
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rotor
housing
wall
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disk
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JP10312091A
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Shigeru Morioka
繁 森岡
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Viscodrive Japan Ltd
Marelli Corp
Original Assignee
Calsonic Corp
Viscodrive Japan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型・軽量化に適し、また、量産に適し、更
には、発熱量の変更が容易なビスカスヒータを提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 ロータ35の周囲に発熱室37を画成す
る内部ハウジング43は、最前列のロータ35の前面及
び外周を覆う前端ハウジングモジュール47と、最後列
のロータ35の後面及び外周を覆う後端ハウジングモジ
ュール49と、隣接する2つのロータ35間に装備され
てそれぞれのロータ35の互いに対向する表面と外周を
覆うと共にそれぞれのロータ35周囲の発熱室37相互
を連通させる連通間を有した中間ハウジングモジュール
51とから構成し、各ハウジングモジュールは板材のプ
レス加工で形成可能で、且つ中間ハウジングモジュール
51の装備数を変更することで、発熱量の変更を容易に
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転するロータに
よる粘性流体の剪断により発生する熱を循環流体に熱交
換して、暖房熱源として利用するビスカスヒータに関す
るもので、小型化や低コスト化を実現するための改良に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ディーゼルエンジンを搭載す
る車両用のヒーターとして、回転するロータによる粘性
流体の剪断により発生する熱を循環流体に熱交換して、
暖房熱源として利用するビスカスヒータが提案されてい
る。図4は、このようなビスカスヒータの従来例を示し
たものである。このビスカスヒータ1は、駆動軸3と、
駆動軸3上に軸線方向に間隔を開けて複数列に装備され
て駆動軸3と一体回転する複数個のロータ5と、ハウジ
ング7とから構成されている。
【0003】ハウジング7は、ロータ5の外側を覆う大
径筒状部9aと、駆動軸3を軸受11を介して回転自在
に支持する小径筒状部9bとを一体形成した外部ハウジ
ング本体9と、該外部ハウジング本体9の大径筒状部9
aの開口端を覆うと共に駆動軸3を軸受12を介して回
転自在に支持するハウジング端壁材14と、前記外部ハ
ウジング本体9とハウジング端壁材14とが駆動軸3の
周囲に画成した空間を粘性流体を封入する発熱室16と
循環流体を流す放熱室18とに区画する3種のハウジン
グモジュール20,21,22とから構成されている。
【0004】各ロータ5は、駆動軸3とのスプライン嵌
合により、駆動軸3と一体回転する。駆動軸3の軸端に
ねじ止めされたプーリ24は、エンジン出力の一部が図
示略の伝達機構を介して供給されて、回転駆動される。
前記外部ハウジング本体9の小径筒状部9bには、プー
リ24を回転自在に支持する軸受26が外嵌されてい
る。外部ハウジング本体9は、大径筒状部9aの外周に
突設された取付部9cによって、車体に固定される。
【0005】ロータ5が粘性流体に与える剪断力は、周
速の大きなロータ外周部で大きくなり、粘性流体の剪断
によって発生する熱も、ロータ外周部が大きくなる。こ
の例のビスカスヒータ1において、各ハウジングモジュ
ール20,21,22は、ロータ外周側に、発熱室16
に隣接する放熱室18を画成するものである。発熱室1
6側で発生した熱が、効率良く放熱室18の循環流体に
伝達されるように、ハウジングモジュール20,21に
は、ロータ軸方向に突出する放熱フィンが適宜間隔で装
備される。循環流体は、この例では、ハウジング端壁材
14に装備された供給口28から外部ハウジング本体9
内の各放熱室18を流れ、放熱フィンからの放熱により
昇温した循環流体は外部ハウジング本体9に装備された
排出口29から図示略の暖房用流路に送出される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、車両に搭載
される機器等は、小型・軽量化が重要課題となる。しか
し、前述した従来のビスカスヒータ1は、発熱室16と
放熱室18との間に介在するハウジングモジュール2
0,21に放熱フィンを装備することで、熱交換率を向
上させるようにしており、放熱フィンがロータ軸方向に
大きな占有スペースを必要とするため、ヒーター1の大
型化という問題を招いた。また、ハウジングモジュール
20,21は、放熱フィンを装備した複雑な構造のた
め、量産に適したプレス加工が不向きで、鋳造等による
製造が余儀なくされるため、生産性を向上させることが
難しい。また、鋳造等による成型品では、強度を確保す
る観点から、部品の薄肉化が難しく、部品の厚肉化によ
って、重量化等の問題も生じた。
【0007】本発明の目的は、小型・軽量化に適し、ま
た、量産に適し、量産によるコスト低減を図ることもで
き、更には、発熱量の変更が容易で、車両用の暖房装置
に利用する場合に、車種等に応じた発熱量の設計変更が
容易なビスカスヒータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、駆
動軸と、駆動軸上に軸線方向に間隔を開けて複数列に装
備されて駆動軸と一体回転する複数個のロータと、粘性
流体を封入する発熱室を各ロータの周囲に画成すると共
に循環流体を流す放熱室を前記発熱室に隣接して画成す
るハウジングとを備え、回転するロータによる粘性流体
の剪断により発生する熱を循環流体に熱交換して、暖房
熱源として利用するビスカスヒータにおいて、前記ハウ
ジングを、前記ロータの周囲に前記発熱室を画成する内
部ハウジングと、この内部ハウジングの周囲を覆って前
記内部ハウジングとの間に前記放熱室を画成する外部ハ
ウジングとから構成すると共に、前記内部ハウジング
は、前記駆動軸上の最前列のロータの前面を覆う円板形
放熱壁とこの円板形放熱壁の周囲からロータ軸方向に延
出して設けられて最前列のロータの外周部を覆う筒状の
周側放熱壁とを有した前端ハウジングモジュールと、最
後列のロータの後面を覆う円板形放熱壁とこの円板形放
熱壁の周囲からロータ軸方向に延出して設けられて最後
列のロータの外周部を覆う筒状の周側放熱壁とを有した
後端ハウジングモジュールと、隣接する2つのロータ間
に装備される中間ハウジングモジュールとから構成し、
前記中間ハウジングモジュールは、前列のロータの後面
を覆う前列用円板形放熱壁と後列のロータの前面を覆う
後列用円板形放熱壁とを有すると共に、これらの前列用
円板形放熱壁と後列用円板形放熱壁とを連結して前後の
ロータ周囲の発熱室相互を連通させる連通管を有した構
成をなし、且つ、前列用円板形放熱壁の周囲には前列の
ロータの前面側を覆う他のハウジングモジュールの周側
放熱壁に液密に接合される周側放熱壁を装備し、また、
後列用円板形放熱壁の周囲には後列のロータの後面側を
覆う他のハウジングモジュールの周側放熱壁に液密に接
合される周側放熱壁を装備した構成として、中間のロー
タに対する放熱室は、2つの中間ハウジングモジュール
を連結することで画成することを特徴とするビスカスヒ
ータにより達成される。
【0009】そして、上記構成によれば、ハウジングは
内部ハウジングとその外周を覆う外部ハウジングとで構
成される二重構造で、内部ハウジングと外部ハウジング
との間が循環流体の流れる放熱室となり、内部ハウジン
グの内側が発熱室となる。そして、内部ハウジングは前
端ハウジングモジュールと後端ハウジングモジュールと
中間ハウジングモジュールの3つのハウジングモジュー
ルから構成されていて、前後端のハウジングモジュール
は、ロータの一方の表面と外周を覆う浅底の有底円筒構
造となり、中間ハウジングモジュールは浅底の有底円筒
構造相互を背中合わせに連通管で連結した構造で、いず
れも、ロータの外周部の周辺だけでなくロータの回転半
径の全域を覆うため、ロータの剪断により発熱する粘性
流体との接触面積が大きい。そのため、ロータの表面を
覆う壁面から直接放熱を行う構造としており、放熱フィ
ンを持たないため、各発熱室をロータ軸方向の寸法が小
さい偏平構造とすることができ、小型化することができ
る。しかも、内部ハウジングは放熱フィンを必要とせ
ず、構造が単純な浅底の有底円筒構造のハウジングモジ
ュールの組み合わせで形成されるもので、内部ハウジン
グや外部ハウジングを金属板のプレス成形により形成す
ることが可能で、鋳造により形成する従来の場合と比較
すると放熱壁の薄肉化により軽量化を図ることができ
る。更に、プレス成形により各ハウジングモジュールの
製造が可能であることから、量産に適し、量産によるコ
スト低減を図ることもできる。また、中間ハウジングモ
ジュールの装備数を変更することでロータの装備数が変
わり、発熱量の変更が容易にできるため、車両用の暖房
装置として利用する場合に、車種等に応じた発熱量の設
計変更が容易にできる。
【0010】なお、好ましくは、前記中間ハウジングモ
ジュールは、第1ハウジングモジュールと第2ハウジン
グモジュールとの2つのモジュールの接合により形成さ
れ、第1ハウジングモジュールは、前列のロータの後面
を覆う前列用円板形放熱壁と、前列用円板形放熱壁の周
囲からロータ軸方向に延出して前列のロータの前面側を
覆う他のハウジングモジュールの周側放熱壁に液密に接
合される周側放熱壁と、前後のロータ周囲の発熱室相互
を連通させる連通管を構成するべく前記前列用円板形放
熱壁に突設された筒状部とを備えた構成とし、第2ハウ
ジングモジュールは、後列のロータの前面を覆う後列用
円板形放熱壁と、後列用円板形放熱壁の周囲からロータ
軸方向に延出して後列のロータの後面側を覆う他のハウ
ジングモジュールの周側放熱壁に液密に接合される周側
放熱壁と、前後のロータ周囲の発熱室相互を連通させる
連通管を構成するべく前記後列用円板形放熱壁に突設さ
れた筒状部とを備えた構成とするとよい。このようにす
ると、内部ハウジングを構成する全てのハウジングモジ
ュールが、ロータの一方の表面を覆う単一の円板形放熱
壁と、円板形放熱壁の外周から延出してロータの外周を
覆う周側放熱壁とを有した単純で、且つ、共通の形態と
なり、いずれのハウジングモジュールも単純なプレス加
工のみで容易に生産可能になる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明
に係るビスカスヒータの一実施形態を詳細に説明する。
図1は本発明に係るビスカスヒータの一実施形態の要部
の縦断面図、図2は図1に示したビスカスヒータの内部
ハウジングの分解斜視図、図3は図1に示したビスカス
ヒータのハウジングの組み立て手順を示す縦断面図であ
る。
【0012】この一実施形態のビスカスヒータ31は、
ディーゼルエンジンを搭載する車両の暖房用で、エンジ
ンの出力の一部が供給されて回転駆動される駆動軸33
と、駆動軸33上に軸線方向に間隔を開けて複数列に装
備されて駆動軸33と一体回転する複数個のロータ35
と、粘性流体を封入する発熱室37を各ロータ35の周
囲に画成すると共に循環流体を流す放熱室39を前記発
熱室37に隣接して画成するハウジング41とを備えた
構成である。各ロータ35は、駆動軸33とのスプライ
ン嵌合により、駆動軸33と一体回転する。
【0013】ハウジング41は、ロータ35の周囲に前
記発熱室37を画成する内部ハウジング43と、この内
部ハウジング43の周囲を覆外部ハウジング45とで二
重構造に形成され、内部ハウジング43と外部ハウジン
グ45との間が前記放熱室39となっている。そして、
内部ハウジング43は、図2及び図3に示すように、前
記駆動軸33上の最前列(図1では、一番左端側)のロ
ータ35の前面を覆う円板形放熱壁47aとこの円板形
放熱壁47aの周囲からロータ軸方向に延出して設けら
れて最前列のロータ35の外周部を覆う筒状の周側放熱
壁47bとを有した前端ハウジングモジュール47と、
最後列(図1では一番右端側)のロータ35の後面を覆
う円板形放熱壁49aとこの円板形放熱壁49aの周囲
からロータ軸方向に延出して設けられて最後列のロータ
35の外周部を覆う筒状の周側放熱壁49bとを有した
後端ハウジングモジュール49と、隣接する2つのロー
タ35間に装備される中間ハウジングモジュール51と
から構成されている。
【0014】中間ハウジングモジュール51は、図2及
び図3に示すように、第1ハウジングモジュール53と
第2ハウジングモジュール55との2つのモジュールの
接合により形成されている。
【0015】第1ハウジングモジュール53は、前後2
列のロータの内の前列のロータ35の後面を覆う前列用
円板形放熱壁53aと、前列用円板形放熱壁53aの周
囲からロータ軸方向に延出して前列のロータ35の前面
側を覆う他のハウジングモジュール(例えば、前端ハウ
ジングモジュール47や、別の中間ハウジングモジュー
ル51の第2ハウジングモジュール55などが該当す
る)の周側放熱壁に液密に接合される周側放熱壁53b
と、前後のロータ周囲の発熱室37相互を連通させる連
通管57を構成するべく前記前列用円板形放熱壁53a
に突設された筒状部53cとを備えた構成である。
【0016】第2ハウジングモジュール55は、後列の
ロータ35の前面を覆う後列用円板形放熱壁55aと、
後列用円板形放熱壁55aの周囲からロータ軸方向に延
出して後列のロータ35の後面側を覆う他のハウジング
モジュール(例えば、後端ハウジングモジュール49や
別の中間ハウジングモジュール51の第1ハウジングモ
ジュール53が該当する)の周側放熱壁に液密に接合さ
れる周側放熱壁55bと、前後のロータ周囲の発熱室3
7相互を連通させる連通管57を構成するべく前記後列
用円板形放熱壁55aに突設された筒状部55cとを備
えた構成である。
【0017】また、以上の各ハウジングモジュール4
7,49,53,55の円板形放熱壁の中心部には、駆
動軸33を挿通する軸挿通孔47d,49d,53d,
55dが形成されている。これらの軸挿通孔47d,4
9d,53d,55dは何れも筒状に形成されている。
前後端のハウジングモジュール47,49の軸挿通孔4
7d,49dには、図示のように、駆動軸33との間の
隙間をシールするシール部材59や、必要に応じて、駆
動軸33を回転自在に支持する軸受が装備される。
【0018】中間ハウジングモジュール51を構成する
第1及び第2のハウジングモジュール53,55におい
て、連通管57を形成する筒状部53c,55cは、周
方向に120゜の間隔で、3カ所に装備されていて、互
いに嵌合することで連続する連通路を形成する。各筒状
部53c,55cの形成する連通路は、各ロータ35の
周囲に画成される発熱室37相互を互いに連通させて、
発熱室37相互間での粘性流体の流動を実現し、発熱温
度の不均衡を回避する。
【0019】また、第1及び第2のハウジングモジュー
ル53,55の軸挿通孔53d,55dを構成する筒状
部は、互いに嵌合することで、駆動軸33の周囲を囲っ
て発熱室37と放熱室39との間を隔離する筒部とな
る。第1及び第2のハウジングモジュール53,55相
互を連結する3本の連通管57の周囲の空間は、循環流
体が流入可能で、放熱室39として機能する。これによ
って、内径側から外径側のほぼ全域で、熱交換が可能に
なる。
【0020】以上のハウジングモジュール47,53の
周側放熱壁47b,53bや、ハウジングモジュール4
9,55の周側放熱壁49b,55bは、互いに嵌合し
て、発熱室37と放熱室39との間を液密に隔離する隔
離壁となる。以上のハウジングモジュール47,49,
53,55相互の嵌合部は、液密性と機械的な接合強度
の確保は、圧入等の緊密嵌合のみで実現することも可能
であるが、必要に応じて、ロー付けや、半田浴、あるい
は嵌合処理後に加締め処理の実施等を行って、所望の液
密性や接合強度を確保するとよい。
【0021】また、前記内部ハウジング43内に位置す
る駆動軸33には、粘性流体を貯留するアキュムレータ
を内蔵させて、粘性流体容量の増大を図ることも可能で
ある。
【0022】以上のビスカスヒータ31は、図3に示す
ように、駆動軸33の周囲に、各ハウジングモジュール
47,49,53,55を順に組み付けて内部ハウジン
グ43を組み立てた状態にし、その後に、内部ハウジン
グ43の外周に外部ハウジング45を組み付けて、完成
させる。外部ハウジング45は、例えば、上下に2分割
されていて、内部ハウジング43の組み立て後に装着可
能にされている。また、図示していないが、外部ハウジ
ング45の外面には、車体に固定するブラケットが突設
されている。
【0023】以上のビスカスヒータ31において、ハウ
ジング41は内部ハウジング43とその外周を覆う外部
ハウジング45とで構成される二重構造で、内部ハウジ
ング43と外部ハウジング45との間が循環流体の流れ
る放熱室39となり、内部ハウジング43の内側が発熱
室37となる。そして、内部ハウジング43は前端ハウ
ジングモジュール47と後端ハウジングモジュール49
と中間ハウジングモジュール51の3つのハウジングモ
ジュールから構成されていて、前後端のハウジングモジ
ュール47,49は、ロータ35の一方の表面と外周を
覆う浅底の有底円筒構造となり、中間ハウジングモジュ
ール51は浅底の有底円筒構造相互を背中合わせに連通
管57で連結した構造で、いずれも、ロータ35の外周
部の周辺だけでなくロータ35の回転半径の全域を覆う
ため、ロータ35の剪断作用により発熱する粘性流体と
の接触面積が大きい。そのため、ロータ35の表面を覆
う壁面から直接放熱を行う構造としており、放熱フィン
を持たないため、各発熱室37をロータ軸方向の寸法が
小さい偏平構造とすることができ、小型化することがで
きる。
【0024】しかも、内部ハウジング43は放熱フィン
を必要とせず、構造が単純な浅底の有底円筒構造のハウ
ジングモジュールの組み合わせで形成されるもので、内
部ハウジング43や外部ハウジング45を金属板のプレ
ス成形により形成することが可能で、鋳造により形成す
る従来の場合と比較すると放熱壁の薄肉化により軽量化
を図ることができる。更に、プレス成形により各ハウジ
ングモジュールの製造が可能であることから、量産に適
し、量産によるコスト低減を図ることもできる。また、
中間ハウジングモジュール51の装備数を変更すること
でロータ35の装備数が変わり、発熱量の変更が容易に
できるため、車両用の暖房装置として利用する場合に、
車種等に応じた発熱量の設計変更が容易にできる。でき
る。
【0025】また、本実施形態の中間ハウジングモジュ
ール51は、浅底の有底円筒状をなる第1及び第2のハ
ウジングモジュール53,55を接合した構造で、内部
ハウジング43を構成する全てのハウジングモジュール
が、ロータ35の一方の表面を覆う単一の円板形放熱壁
と、円板形放熱壁の外周から延出してロータ35の外周
を覆う周側放熱壁とを有した単純で、且つ、共通の形態
となり、いずれのハウジングモジュールも単純なプレス
加工のみで容易に生産可能になる。
【0026】なお、以上の実施形態では、中間ハウジン
グモジュール51は、第1ハウジングモジュール53と
第2ハウジングモジュール55の2つのハウジングモジ
ュールを接合することで形成したが、例えば、ダイカス
ト成形法を用いるなどして、中間ハウジングモジュール
51を一体構造品として形成してもよい。
【0027】
【発明の効果】本発明のビスカスヒータによれば、ハウ
ジングが、ロータの周囲に粘性流体を封入する発熱室を
画成する内部ハウジングとその外周を覆う外部ハウジン
グとで構成される二重構造で、内部ハウジングと外部ハ
ウジングとの間が循環流体の流れる放熱室となる。 そ
して、内部ハウジングは前端ハウジングモジュールと後
端ハウジングモジュールと中間ハウジングモジュールの
3つのハウジングモジュールから構成されていて、前後
端のハウジングモジュールは、ロータの一方の表面と外
周を覆う浅底の有底円筒構造となり、中間ハウジングモ
ジュールは浅底の有底円筒構造相互を背中合わせに連通
管で連結した構造で、いずれも、ロータの外周部の周辺
だけでなくロータの回転半径の全域を覆うため、ロータ
の剪断により発熱する粘性流体との接触面積が大きい。
そのため、ロータの表面を覆う壁面から直接放熱を行う
構造としており、放熱フィンを持たないため、各発熱室
をロータ軸方向の寸法が小さい偏平構造とすることがで
き、小型化することができる。しかも、内部ハウジング
は放熱フィンを必要とせず、構造が単純な浅底の有底円
筒構造のハウジングモジュールの組み合わせで形成され
るもので、内部ハウジングや外部ハウジングを金属板の
プレス成形により形成することが可能で、鋳造により形
成する従来の場合と比較すると放熱壁の薄肉化により軽
量化を図ることができる。更に、プレス成形により各ハ
ウジングモジュールの製造が可能であることから、量産
に適し、量産によるコスト低減を図ることもできる。ま
た、中間ハウジングモジュールの装備数を変更すること
でロータの装備数が変わり、発熱量の変更が容易にでき
るため、車両用の暖房装置として利用する場合に、車種
等に応じた発熱量の設計変更が容易にできる。できる。
【0028】更に、前記中間ハウジングモジュールを請
求項2に記載の構成とすると、内部ハウジングを構成す
る全てのハウジングモジュールが、ロータの一方の表面
を覆う単一の円板形放熱壁と、円板形放熱壁の外周から
延出してロータの外周を覆う周側放熱壁とを有した単純
で、且つ、共通の形態となり、いずれのハウジングモジ
ュールも単純なプレス加工のみで容易に生産可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るビスカスヒータの一実施形態の要
部の縦断面図である。
【図2】図1に示したビスカスヒータの内部ハウジング
の分解斜視図である。
【図3】図1に示したビスカスヒータのハウジングの組
み立て手順を示す縦断面図である。
【図4】従来のビスカスヒータの要部に縦断面図であ
る。
【符号の説明】
31 ビスカスヒータ 33 駆動軸 35 ロータ 37 発熱室 39 放熱室 41 ハウジング 43 内部ハウジング 45 外部ハウジング 47 前端ハウジングモジュール 47a,49a,53a,55a 円板形放熱壁 47b,49b,53b,55b 周側放熱壁 49 後端ハウジングモジュール 51 中間ハウジングモジュール 53 第1ハウジングモジュール 55 第2ハウジングモジュール 53c,55c 筒状部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動軸と、駆動軸上に軸線方向に間隔を
    開けて複数列に装備されて駆動軸と一体回転する複数個
    のロータと、粘性流体を封入する発熱室を各ロータの周
    囲に画成すると共に循環流体を流す放熱室を前記発熱室
    に隣接して画成するハウジングとを備え、回転するロー
    タによる粘性流体の剪断により発生する熱を循環流体に
    熱交換して、暖房熱源として利用するビスカスヒータに
    おいて、 前記ハウジングを、前記ロータの周囲に前記発熱室を画
    成する内部ハウジングと、この内部ハウジングの周囲を
    覆って前記内部ハウジングとの間に前記放熱室を画成す
    る外部ハウジングとから構成すると共に、 前記内部ハウジングは、前記駆動軸上の最前列のロータ
    の前面を覆う円板形放熱壁とこの円板形放熱壁の周囲か
    らロータ軸方向に延出して設けられて最前列のロータの
    外周部を覆う筒状の周側放熱壁とを有した前端ハウジン
    グモジュールと、最後列のロータの後面を覆う円板形放
    熱壁とこの円板形放熱壁の周囲からロータ軸方向に延出
    して設けられて最後列のロータの外周部を覆う筒状の周
    側放熱壁とを有した後端ハウジングモジュールと、隣接
    する2つのロータ間に装備される中間ハウジングモジュ
    ールとから構成し、 前記中間ハウジングモジュールは、前列のロータの後面
    を覆う前列用円板形放熱壁と後列のロータの前面を覆う
    後列用円板形放熱壁とを有すると共に、これらの前列用
    円板形放熱壁と後列用円板形放熱壁とを連結して前後の
    ロータ周囲の発熱室相互を連通させる連通管を有した構
    成をなし、且つ、前列用円板形放熱壁の周囲には前列の
    ロータの前面側を覆う他のハウジングモジュールの周側
    放熱壁に液密に接合される周側放熱壁を装備し、また、
    後列用円板形放熱壁の周囲には後列のロータの後面側を
    覆う他のハウジングモジュールの周側放熱壁に液密に接
    合される周側放熱壁を装備した構成として、 中間のロータに対する放熱室は、2つの中間ハウジング
    モジュールを連結することで画成することを特徴とする
    ビスカスヒータ。
  2. 【請求項2】 前記中間ハウジングモジュールは、第1
    ハウジングモジュールと第2ハウジングモジュールとの
    2つのモジュールの接合により形成され、 第1ハウジングモジュールは、前列のロータの後面を覆
    う前列用円板形放熱壁と、前列用円板形放熱壁の周囲か
    らロータ軸方向に延出して前列のロータの前面側を覆う
    他のハウジングモジュールの周側放熱壁に液密に接合さ
    れる周側放熱壁と、前後のロータ周囲の発熱室相互を連
    通させる連通管を構成するべく前記前列用円板形放熱壁
    に突設された筒状部とを備えた構成とし、 第2ハウジングモジュールは、後列のロータの前面を覆
    う後列用円板形放熱壁と、後列用円板形放熱壁の周囲か
    らロータ軸方向に延出して後列のロータの後面側を覆う
    他のハウジングモジュールの周側放熱壁に液密に接合さ
    れる周側放熱壁と、前後のロータ周囲の発熱室相互を連
    通させる連通管を構成するべく前記後列用円板形放熱壁
    に突設された筒状部とを備えた構成としたことを特徴と
    する請求項1に記載のビスカスヒータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20160069755A (ko) * 2014-12-09 2016-06-17 현대자동차주식회사 차량용 다목적 히터
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