JP2000140535A - 濾過機能を持つ中空成形体とその製造方法 - Google Patents

濾過機能を持つ中空成形体とその製造方法

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JP2000140535A
JP2000140535A JP10312492A JP31249298A JP2000140535A JP 2000140535 A JP2000140535 A JP 2000140535A JP 10312492 A JP10312492 A JP 10312492A JP 31249298 A JP31249298 A JP 31249298A JP 2000140535 A JP2000140535 A JP 2000140535A
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air cleaner
filter
air
molded
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Tatsuya Nakagawa
達彌 中川
Takashi Tamura
隆 田村
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Cargill Meat Solutions Corp
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Excel KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 空気などの流体の濾過機能を有しブロー成形
により一体的に成形された中空成形体を提供する。 【解決手段】 空気などの流体の濾過機能を有するフィ
ルタ部(5)を容器部(2)をブロー成形する際に一体
化させ濾過機能を有する中空成形体(1)が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、濾過機能を持つ中
空成形体に関するもので、空気などの気体を濾過するエ
アクリーナーや液体を濾過するフィルタ構造体などに利
用できる。特に空気を利用する自動車用エンジンなどに
必要とされるエアクリーナーなどに利用できる。
【0002】
【従来の技術】自動車用エンジン吸気系部品などでは、
エンジンの摩耗を防止するために、エアクリーナーを設
け、導入した外気を清浄化してエンジン燃焼室内に空気
を送り込んでいる。使用されているエアクリーナーは、
射出成形による分割した樹脂部品やプレス成形による金
属部品によってエアクリーナーケースを造り、これらケ
ース部品の内部にフィルタ部分をセットし、次いで密閉
してエアクリーナーを形成させていた。エアクリーナー
は、その機能から吸気の取入れ口と清浄化した空気の取
出し口があり、射出成形やプレス成形による樹脂部品或
いは金属部品では少なくとも2つ以上の分割されたケー
ス部品が必要であった。この分割されたケース部品の内
部にフィルタ部品と気密性を保持するためのガスケット
を挿入し、このケース部品を締め付ける部品が必要であ
った。また、エアポンプなどに使用されるエアクリーナ
ーの場合には、射出成形による2分割部品の間にフィル
タを挟み込み、この分割された2部品を振動溶着によっ
て溶着し、一体化してエアクリーナーを形成させてい
た。
【0003】また、自動車用エンジンなどに設けたエア
クリーナーでは、吸気の際に発生する吸気ノイズを低減
させるために、エアクリーナーケースに別体のレゾネー
タを取付けたり、エアクリーナーケースの内部にスポン
ジ状の発泡体を貼付けるなどの方法を取っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記、従来の方法にお
いて、射出成形で成形した箱形状もしくは筒状体のエア
クリーナーは、フィルタを収納する受け容器部分とこれ
を密閉する蓋部分が必要であり、これらは少なくとも2
つの成形体を組み合わせる方法を採用していた。従って
これらの成形には2つ以上の金型が必要であり、2回以
上の成形で外装ケースを作っていた。また、エアクリー
ナーの内部に収納するフィルタをこの外装ケースに収納
し、且つ気密性を保持するためにガスケットが必要であ
ることや、受け容器と蓋部分を止めるクランプなどが必
要なことから組付け工数がかかることや部品点数が多い
などの問題があった。又、振動溶着などの方法によって
2分割の射出成形部品を一体化し、この分割部品の間に
フィルタを挟み込む方法も、溶着機が必要なことや振動
溶着した製品の内部に溶着バリが残るなどの問題をかか
えていた。
【0005】さらに、吸気系のエアクリーナーにおいて
は、吸気の際に発生する騒音を低減するために、エアク
リーナーケースに別体で成形したレゾネータを取付けた
り、エアクリーナーケースの内部にスポンジ状の発泡体
を貼付けるなどの方法を取り、吸気ノイズの低減を図っ
ていた。別体のレゾネータを利用する場合には、その成
形工程や組付け工程が必要であること、スポンジ状の発
泡体の場合には、その貼付け工程と高い接着性を持つ接
着剤で貼付ける必要があるなどの問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、上記従
来の欠点を解決し、ブロー成形体で形成させたエアクリ
ーナー容器の内部にフィルタを一体的に内在させ、安価
で効率よいエアクリーナーを提供することにある。エア
クリーナー容器をブロー成形体とすることによって、従
来は2分割されていたエアクリーナー容器を一体化する
と共に、ブロー成形の際にフィルタを容器内部に内設
し、ブロー成形時に一体化するものである。また、吸気
の際に発生する騒音を低減する必要がある場合には、消
音機能を有する共鳴体部(レゾネータ)をブロー成形体
で形成させるエアクリーナー容器にブロー成形で一体的
に形成させるか、あるいは、エアクリーナー容器を形成
するブロー成形体を多層構造とし、少なくともその1層
を発泡層または軟質樹脂層としてエアクリーナーに吸音
効果を持たせるものである。
【0007】ブロー成形体内部にフィルタを内在させ、
ブロー成形体と一体的に形成させる方法の一例は次のよ
うに行う。ブロー成形機にセットされた開かれたブロー
成形割り型の概略中央部に、支持機構により支持された
フィルタ構造体をセットし、次いでブロー成形機のヘッ
ドより押出すパリソン(円筒状の溶融樹脂)をこのフィ
ルタ構造体の外周よりも大きく出し、解放された割り型
の概略中央部にセットされたフィルタ構造体をパリソン
で包み込む。パリソンがフィルタ構造体部を包み込み、
且つブロー成形体を形成するに十分な状態になったとこ
ろで、開かれた割り型を閉じ、パリソンと内設されたフ
ィルタ構造体をブロー成形金型のキャビティ内に収納す
る。次いで、ブロー成形金型内に加圧気体(一般には加
圧空気)を注入し、ブロー成形金型内のパリソンを賦形
し、所定時間冷却した後、成形品を金型より取り出す。
ブロー成形体に内設されるフィルタ構造体には、ブロー
成形体との係止構造やシール構造を設け、ブロー成形体
内におけるフィルタ構造体の固定とフィルタ構造体の気
密性を保持させる。また、成形するブロー成形体はフィ
ルタ構造体部を内設し、濾過する気体の通路がフィルタ
構造体部を介して少なくとも2室に分割される。内設す
るフィルタ構造体が濾過機能を持つために、ブロー成形
する際のブロー成形加圧空気が抵抗を受け、2室に分割
されたブロー成形体の成形が阻害される恐れがあり、場
合によっては加圧空気によってフィルタ部が変形する。
これを避けるために、ブロー成形の際に、フィルタ構造
体部を介した2室のそれぞれにブロー成形加圧空気を注
入する構造を取り成形を行う。また、ブロー成形したエ
アクリーナーに吸音効果を保持させる場合で、消音機能
を有する共鳴体部(レゾネータ)をブロー成形体で一体
的に形成させる場合には、所望の吸音効果をもたらす共
鳴体部(レゾネータ)の容積形状と連結通路を形成する
キャビティを、エアクリーナー容器形成キャビティと共
にブロー成形金型に設けておき、ブロー成形時に消音機
能を有する共鳴体部(レゾネータ)をエアクリーナー容
器部と一体的に形成させる。
【0008】一方、発泡層を利用してエアクリーナーに
吸音効果を保持させる場合には、ブロー成形体内に発泡
層を設けるが、この場合、ブロー成形の際に供給するパ
リソンを少なくとも2層構造とし、内面層に発泡性の樹
脂層を設け、ブロー成形の際に成形体の内部を発泡さ
せ、発泡層を有するブロー成形体を得る。また、外部を
形成する樹脂層は非発泡の樹脂層とし、エアクリーナー
構造体の剛性を維持させるとともに、エアクリーナーの
取り付けに必要なブラケットなどの機能体部の剛性も維
持させる。また、発泡層を非発泡層の内部に挟み込む2
種3層の構造や、発泡層と非発泡層の間に接着層を設け
た3種5層などの構造を取ることによっても同様な吸音
効果が得られる。
【0009】さらに、軟質樹脂層を設け、ブロー成形体
を多層構造にして制振構造によって吸音効果を持たせる
場合には、ブロー成形の際に供給するパリソンを少なく
とも2層構造とし、内面層に軟質樹脂層を設ける。ま
た、軟質樹脂層を硬質樹脂層の内部に挟み込む2種3層
の構造や、軟質樹脂層と硬質樹脂層との間に接着層を設
けた3種5層などの構造を取ることによっても同様な吸
音効果が得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施例を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0011】図1(a)〜(c)は、本発明による第1
実施例で、図1(a)は本発明により一体成形されたエ
アクリーナーの外観透視略図、図1(b)は、図1
(a)の断面略図、図1(c)は、図1(a)の部分断
面図でフィルタとそのブロー成形品部分への係止構造の
一例を示す断面略図である。
【0012】図1(a)及び図1(b)において、エア
フィルタを内設しブロー成形により一体成形したエアク
リーナー1は、ブロー成形されたエアクリーナー容器部
2、入口部3及び出口部4を持ち、ブロー成形体内部に
フィルタ構造体5を内設している。また、エアクリーナ
ー本体を保持するためのブラケット6は、エアクリーナ
ー容器に一体的に形成されている。外気を取り込み、エ
アクリーナー1で濾過される空気は、入口部3よりエア
クリーナー1の入口側内部1aに入り、フィルタ構造体
5で濾過され、清浄化された空気はエアクリーナー1の
出口側内部1bを経て出口部4より、ダクト(不図示)
などを通してエンジンなどに供給される。
【0013】図1(c)は、図1(a)及び図1(b)
におけるフィルタ構造体5をブロー成形品部に係止する
構造を示す部分断面図である。濾過機能を持つフィルタ
5aは、ブロー成形により形成されるエアクリーナー容
器部2と少なくとも部分的に又は好適には全周にわたっ
て接する係止部5bを持ち、係止部5bを介してエアク
リーナー容器部2と一体化されている。図1(b)にお
けるエアクリーナー1の内部1a及び内部1bは、フィ
ルタ構造体5によって分けられているが、その2室のシ
ールは好適にはフィルタ構造体5の係止部5bによって
行われる。フィルタ構造体5の形状によっては、係止部
5bとは別体のシール手段を設けることも可能である。
【0014】図2(a)〜(b)は、本第1実施例に相
当する従来の構造例である。図2(a)は、主要構成部
品の略図、図2(b)は、構成部品を組立てた例であ
る。図2(a)において、エアクリーナーを構成する部
品は、入口側ケース51、フィルタ構造体52、フィル
タ構成体に組み込まれたガスケット53、出口側ケース
54である。図2(b)は、図2(a)の構成部品を組
立てた状態を示し、入口側ケース51と出口側ケース5
4の間に、ガスケット53を組み込んだフィルタ構成体
52をはさみ、クランプ56で入口側ケース51と出口
側ケース54を止め、エアクリーナー55を形成させ
る。
【0015】図3(a)〜(c)は、本発明による第2
実施例で、図3(a)は、エアクリーナーの容器内部が
発泡構造を有し、消音機能を具備している本発明のエア
クリーナーの断面略図、図3(b)は、その容器構成部
の部分断面略図である。図3(c)は、容器構成部の発
泡構造が非発泡層に挟まれている例を示す部分断面略図
である。図3(a)において、エアフィルタを内設しブ
ロー成形により一体成形したエアクリーナー11は、多
層でブロー成形されたエアクリーナー容器部12(a,
b)、入口部13及び出口部14を持ち、ブロー成形体
内部にフィルタ構造体15を内設している。外気を取り
込み、エアクリーナー11で濾過される空気は、入口部
13よりエアクリーナー11の内部16aに入り、フィ
ルタ構造体15で濾過され、清浄化された空気はエアク
リーナ−11の内部16bを経て出口部14より、ダク
ト(不図示)などを通してエンジンなどに供給される
が、この際に発生する騒音は、多層で形成された容器部
の発泡層の吸音効果によって低減される。図3(b)
は、ブロー成形で成形されたエアクリーナー容器構成部
の部分断面図で、容器構成部が非発泡層12aと発泡層
12bによる2層構造を有し、容器内部が発泡構造を有
する例である。図3(c)は、多層でブロー成形される
エアクリーナー容器部を非発泡層12a,12a′と発
泡層12bで構成し、発泡層12bを非発泡層12a,
12a′の中間に挟み込んで設けた例である。本第2実
施例の、エアクリーナー容器部を形成するブロー成形体
に発泡層を設ける方法は、ブロー成形の際のパリソンを
多層構造とし、その一部の層に発泡剤を含有させ、ブロ
ー成形時に樹脂層を発泡させることによって実施され
る。使用可能な発泡剤は、熱的に分解または反応する発
泡剤であればよく、有機系発泡剤を例にとれば、ADC
A,ABFA,DPT,THT,OBSC,TSCなど
が有効であり、無機系発泡剤や発泡助剤を使用すること
もできる。発泡剤や発泡助剤を選択することによって所
望とする発泡倍率・発泡径の発泡層を得、エアクリーナ
ー容器部に要求される消音特性が得られる。
【0016】軟質材料層を設け、ブロー成形体を多層構
造にして制振構造によって吸音効果を持たせる場合に
は、本第2実施例における発泡層の部分を軟質樹脂層と
すればよく、ブロー成形の際に供給するパリソンを少な
くとも2層構造とし、内面層に軟質樹脂層を設けたエア
クリーナー容器部を形成させることによって得られる。
また、さらに吸音効果を増すために、軟質樹脂層を硬質
樹脂層の内部に挟み込む2種3層の構造や、軟質樹脂層
と硬質樹脂層との間に接着層を設けた3種5層などの構
造を取る場合には、ブロー成形の際に供給するパリソン
を2種3層や3種5層とすることによって得られる。
【0017】図4(a)〜(b)は、本発明による第3
実施例で、図4(a)は、ブロー成形したエアクリーナ
ーの容器部に、消音機能を持つ共鳴体部(レゾネータ)
を一体的に形成させた場合の外観透視略図、図4(b)
は、その断面略図である。
【0018】図4(a)及び図4(b)において、エア
フィルタを内設し且つ消音機能を持つ共鳴体部(レゾネ
ータ)をブロー成形により一体成形したエアクリーナー
21は、ブロー成形されたエアクリーナー容器部22、
入口部23及び出口部24を持ち、エアクリーナー容器
部22と連結した通路27を介して共鳴体部(レゾネー
タ)26が設けられ、エアクリーナー容器部22を形成
するブロー成形体内部にフィルタ構造体25を内設して
いる。また、エアクリーナー本体を保持するためのブラ
ケット28は、エアクリーナー容器部22に一体的に形
成されている。外気を取り込み、エアクリーナー21で
濾過される空気は、入口部23よりエアクリーナー21
の入口側内部21aに入り、フィルタ構造体25で濾過
され、清浄化された空気はエアクリーナー21の出口側
内部21bを経て出口部24より、ダクト(不図示)な
どを通してエンジンなどに供給される。エアクリーナー
を使用するエンジンなどの吸気系では、吸気やエンジン
による騒音などが発生し、特定の周波数領域の騒音が大
きくなる場合がある。この場合は、特定の周波数領域の
騒音を共鳴体部(レゾネータ)で共鳴させ、消音する方
法が効果的である。本実施例は、このような場合に効果
的に適用でき、消音しようとする周波数領域に対応する
共鳴体部(レゾネータ)を、エアクリーナーの容器部に
ブロー成形で一体的に形成させた例である。共鳴体部
(レゾネータ)の容積やエアクリーナー容器部に連結す
る連結管の管径・長さによって、共鳴し消音される周波
数が異なるので、必要に応じてこの容積や管径・管長取
付位置を適宜設定する。
【0019】図5(a)〜(e)は、本発明による第4
実施例で、ブロー成形体内部にフィルタを内在させ、ブ
ロー成形体と一体的に形成させる成形方法の一例を示す
工程概略図である。図5(a)は、エアフィルタ構造体
を成形機にセットした状態を示す略図、図5(b)は、
成形するパリソンを成形機ヘッド部より射出した状態を
示す略図、図5(c)は、金型を閉じエアフィルタ構造
体をパリソン内部に内設してブロー成形している状態を
示す略図、図5(d)は、ブロー成形が終了して金型を
開いた状態を示す略図、図5(e)は、成形した製品の
断面概略図である。
【0020】図5(a)において、ブロー成形体内部に
内在させるフィルタ構造体31は、ブロー成形機の型締
機構部の一部に設けられた支持機構32a,32bに支
持され、ブロー成形機にセットされた開かれたブロー成
形割り型33a,33bの概略中央部に設置してある。
フィルタ構造体31の支持機構32a,32bは、フィ
ルタ構造体を支持する機構を備えるとともに、ブロー成
形の加圧空気を吹き込むことが可能な気体流通路32c
を内部に設けてある。ブロー成形のパリソン(円筒状溶
融樹脂)34は、ブロー成形機のヘッド部35から射出
される。ヘッド部35には、上部からもブロー成形の加
圧空気を吹き込むことが可能な気体流通路36bを内部
に設けた空気吹込みピン36aを設けてある。
【0021】図5(b)は、成形するパリソンを成形機
ヘッド部より射出した状態を示す略図で、ブロー成形機
のヘッド35から射出するパリソン34は、支持機構3
2a,32bに支持されたフィルタ構造体31の外周よ
りも大きな径で射出され、ブロー成形割り型の概略中央
部にセットされたフィルタ構造体31を包み込み、ブロ
ー成形体を形成するに十分な長さまでパリソン34を射
出する。
【0022】図5(c)は、金型を閉じエアフィルタ構
造体をパリソン内部に内設してブロー成形している状態
を示す略図で、図5(b)のパリソン34がフィルタ構
造体31を包み込み、且つブロー成形体を形成するに十
分な状態になったところで、開かれたブロー成形割り型
33a,33bを閉じ、パリソン34をブロー成形割り
型内に閉じ込めるとともに、そのパリソン34内にフィ
ルタ構造体31を内包させる。次いで、支持機構32
a,32b内に設けられた気体流通路32cと空気吹込
みピン36aの気体流通路36bより加圧気体をパリソ
ン34内部に吹き込み、パリソンを賦形し、内部より加
圧しつつ所定時間冷却する。
【0023】図5(d)は、ブロー成形が終了して金型
を開いた状態を示す略図で、図5(c)に示した状態で
パリソン34を賦形し、内部より加圧しつつ所定時間冷
却した後、加圧した内部の気体を気体流通路32c,3
2bを通じて排気し、型内で賦形された成形品の内圧を
外気圧力まで下げ、次いでブロー成形割り型33a,3
3bを開いた状態を示す図である。賦形されたブロー成
形品37(34)は、フィルタ構造体31を内設し、フ
ィルタ構造体31はブロー成形品37に一体化されてい
る。図5(d)のブロー成形が終了し金型を開いた後、
ブロー成形品37に挿入されている支持機構32aを支
持機構32bの駆動部(不図示)により下降し、支持機
構32aをブロー成形品37の内部より引き抜く。次い
でブロー成形品37を型締機構部より取り外す。また、
ブロー成形割り型33a,33bによって成形されたブ
ロー成形品37よりはみ出したパリソン34は、成形後
ロス部分として切り離される。
【0024】図5(e)は、成形した製品の断面概略図
で、ブロー成形品37は、一体化されたフィルタ構造体
31を内設し、気体の入口部38から入った気体がフィ
ルタ構造体31を通り、気体の出口部39に排出可能な
エアクリーナー機能をもつ構造をしている。
【0025】本発明は、前記実施例で示したように、ブ
ロー成形体で形成させたエアクリーナー容器の内部にフ
ィルタを一体的に内在させ、エアクリーナー容器をブロ
ー成形体とすることによって、従来は多数に分割されて
いたエアクリーナー容器を一体化すると共に、ブロー成
形の際にフィルタを容器内部に内設し、ブロー成形時に
一体化するものである。また、吸気の際に発生する騒音
を低減する必要がある場合には、消音機能を有する共鳴
体部(レゾネータ)をブロー成形体で形成させるエアク
リーナー容器にブロー成形で一体的に形成させるか、あ
るいは、エアクリーナー容器を形成するブロー成形体を
多層構造とし、少なくともその1層を発泡層または軟質
樹脂層としてエアクリーナーに吸音効果を持たせるもの
である。前記実施例は、本発明の実施の態様の一例であ
り、前記実施例のほかに様々な態様の濾過機能を有する
ブロー成形体が可能なことはもちろんである。
【0026】また、本発明による濾過機能を有する製品
は、エアクリーナーのみならず、水やオイルなどの液体
の濾過容器としても利用可能であり、この場合には、本
発明の消音機能がなくてもよく、従来の方法に比べ安価
に且つ効率よく提供できることはもちろんである。ま
た、多層構造体を利用すれば、耐薬品性や耐油性に優れ
た材料と機械的強度に優れた材料を組み合わせることが
可能であり、高機能な濾過機能を有する製品が得られ
る。
【0027】
【発明の効果】本発明の夫々の実施例により奏せられる
効果は次の通りである。
【0028】(1)フィルタ機能部を内蔵したブロー成
形体が容易且つ効率よく得られる。 (2)消音特性を具備し、且つフィルタ機能部を内蔵し
たブロー成形体が一工程で得られる。
【0029】(3)ブラケットなどが付加され、フィル
タ機能部を内蔵したブロー成形体が容易に得られる。
【0030】(4)多層構造を有するブロー成形体を利
用することによって、断熱・消音などの効果や耐薬品・
耐油性に優れたフィルタ機能部を内蔵したブロー成形体
が容易に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a),(b)は第1実施例の外観透視略図
及び断面略図、(c)はフィルタ係止部の断面略図。
【図2】 (a),(b)は従来を示した各概略斜視
図。
【図3】 (a)は第2実施例の発泡構造体の断面略
図、(b)は発泡構造体容器の部分断面を示す略図、
(c)は3層構造の場合の部分断面を示す略図。
【図4】 (a),(b)は第3実施例の消音器部を持
つ場合の外観透視略図及び断面略図。
【図5】 (a),(b),(c),(d),(e)は
第4実施例の各段階を示す各概略図。
【符号の説明】
1 エアクリーナー 2 エアクリーナー容器 3 入口部 4 出口部 5 フィルタ構造体 5a フィルタ 5b 係止部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブロー成形による中空成形体において、
    空気などの流体の濾過機能を有するフィルタ部を内在し
    ており、且つ該フィルタ部がブロー成形中空体と一体的
    に形成されていることを特徴とする濾過機能を持つ中空
    成形体。
  2. 【請求項2】 請求項1において、該ブロー成形中空体
    が多層構造を有することを特徴とする濾過機能を持つ中
    空成形体。
  3. 【請求項3】 請求項1において、該ブロー成形中空体
    が多層構造を有し、且つ少なくともその1層が、発泡構
    造を有するか、あるいは軟質樹脂からなることを特徴と
    する濾過機能を持つ中空成形体。
  4. 【請求項4】 請求項1において、該ブロー成形中空体
    が消音機能を有する共鳴体部を有し、且つ該共鳴体部が
    ブロー成形により一体的に形成されていることを特徴と
    する濾過機能を持つ中空成形体。
  5. 【請求項5】 予め濾過機能を有するフィルタ部を所定
    位置に支持し、前記フィルタ部よりも大きな内径を有す
    るパリソンを降下させて前記フィルタ部を前記パリソン
    内部に位置させ、少なくとも前記所定位置に支持されて
    いる前記フィルタ部を包囲するパリソン部分をキャビテ
    ィ内に位置させるように金型を型締めし、前記パリソン
    部分内に加圧流体を注入して前記キャビティの形状に応
    じてブロー成形する、上記各ステップを有していること
    を特徴とする濾過機能を持つ中空成形体の製造方法。
JP10312492A 1998-11-02 1998-11-02 濾過機能を持つ中空成形体とその製造方法 Pending JP2000140535A (ja)

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