JP2000140125A - 固定具 - Google Patents

固定具

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JP2000140125A
JP2000140125A JP10378205A JP37820598A JP2000140125A JP 2000140125 A JP2000140125 A JP 2000140125A JP 10378205 A JP10378205 A JP 10378205A JP 37820598 A JP37820598 A JP 37820598A JP 2000140125 A JP2000140125 A JP 2000140125A
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living body
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JP10378205A
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Kenji Yamazaki
健二 山崎
Toshio Mori
敏夫 森
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Sun Medical Technology Research Corp
Original Assignee
Sun Medical Technology Research Corp
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M39/00Tubes, tube connectors, tube couplings, valves, access sites or the like, specially adapted for medical use
    • A61M39/02Access sites
    • A61M39/0247Semi-permanent or permanent transcutaneous or percutaneous access sites to the inside of the body

Abstract

(57)【要約】 【目的】 生体の皮膚を貫通し、前記生体の体内に埋設
された医療用具と前記生体の体外の医療用具とを接続す
る導管を動きにくくすることにより、外力による導管と
生体組織との剥離を防ぎ、また、同時に貫通部の治療や
細菌による感染症を防ぐことを目的とする。 【構成】 本発明の固定具は、次のような状態で生体の
皮膚貫通部の表皮に装着される。生体の皮膚を貫通して
体外に出ている導管1は、基部4の第1の孔101と、
第2の孔又は切れ込み102と、に通り、第2の孔又は
切れ込み102に設けられた導管保持部4aによって保
持される。生体の表皮には基部4の接着剤が塗布された
面によって接着される。薬剤充填部4bの薬剤5は、生
体に装着する前に予め充填されていても良いし、装着中
又は装着後に充填しても良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体の皮膚を貫通
し、前記生体の体内に埋設された医療用具と前記生体の
体外の医療用具とを接続する導管を動きにくくするため
の固定具に関する。特に、生体に埋め込まれた体内臓器
例えば、植え込み型補助人工心臓、人工心肺等(以下人
工臓器という)と、体内臓器を制御したり駆動したりす
る外部医療機器と、を接続する導管に対して有用であ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、生体の表皮を貫通し生体内臓
器若しくは人工臓器と外部医療機器との接続に導管を使
用して行われる治療においては、表皮の貫通部分での感
染症か臨床的に大きな問題となっている。これは、皮膚
を貫通して体外に出ている導管を動きにくくするための
処置が行われておらず、また、導管の貫通部分において
導管表面と表皮付近の組織との結合力が弱いために、外
力によって導管と組織との間で容易に剥離がおこり、そ
の部分から細菌が皮膚組織内に侵入して感染症を引き起
こしてしまうからである。ひとたび導管の貫通部分に感
染症が起きてしまうと、導管に沿って感染が生体組織内
に深く進展し、敗血症等の重篤な合併症を引き起こす危
険性が高まることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】導管が皮膚を貫通する
部分における感染症を防ぐためには、 (1)導管を動きにくくして皮膚組織と導管表面との間
の剥離を防ぐ (2)貫通部分から細菌が体内に侵入するのを防ぐ ための処置が必要であり、これらの処置を行うことが重
要な防止策となる。しかしながら、これらの重要な防止
策を同時にしかも簡便に解決できる有効な手段はいまだ
行われておらず、早急な防止策の実現が求められてい
る。
【0004】本発明は、上記の課題を解消するためにな
されたもので、生体の皮膚を貫通し、前記生体の体内に
埋設された医療用具と前記生体の体外の医療用具とを接
続する導管を動きにくくすることにより、外力による導
管と生体組織との剥離を防ぎ、また、同時に貫通部の治
療や細菌による感染症を防ぐことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の固定具は、以下
の(1)〜(9)を特徴とする。 (1) 生体の皮膚を貫通し、前記生体の体内に埋設さ
れた医療用具と前記生体の体外の医療用具とを接続する
導管を動きにくくするための固定具であって、生体の皮
膚を貫通して体外に出てきた前記導管を通すための第1
の孔を有し、前記生体の表皮に接着させるための接着剤
が塗布された面を有する基部と、前記基部に設けられ、
前記第1の孔を覆えるように形成され、内側に薬剤を充
填可能であり、前記導管を通すための第2の孔又は切れ
込みを有する薬剤充填部と、 前記薬剤充填部の前記第
2の孔又は切れ込みに設けられ、前記導管を保持するた
めの導管保持部と、を有することを特徴とする。ここで
いう生体の体内に埋設された医療用具とは、例えば、人
工心臓や、人工心肺などの人工臓器、生体内部の患部に
作用させて治療する機器などをさす。そして、生体の体
外の医療用具とは、人工臓器や医療機器の駆動や制御、
薬剤を投与する機能などを有する機器をさす。そして体
内の医療用具と体外の医療用具とは、導管によって接続
される。導管は、体内に埋め込まれた医療用具を駆動す
るための動力やコントロール信号を送ったり、治療に必
要な薬剤や、体内の医療用具の摺動部の潤滑剤などを送
ったりする機能を有する。導管は、柔軟性を有し曲げら
れるものが好ましい。本発明の固定具は、次のような状
態で生体の皮膚貫通部の表皮に装着される。生体の皮膚
を貫通して体外に出ている導管は、基部の第1の孔と、
第2の孔又は切れ込みと、に通り、第2の孔に設けられ
た導管保持部によって保持される。生体の表皮には基部
の接着剤が塗布された面によって接着される。薬剤充填
部の薬剤は、生体に装着する前に予め充填されていても
良いし、装着中又は装着後に充填しても良い。また、基
部の端部から第1の孔に渡って切れ込みが設けられてい
れば、導管に体外の医療用具が接続されていても、容易
に装着することができる。本発明の固定具をこのように
用いることにより、導管は保持部によって保持され、ま
た、固定具が生体の表皮に接着されるので、皮膚を貫通
する導管がそのまま体外に伸びている場合と比べて、格
段に導管が動きにくくなる。また、薬剤充填部が第1の
孔を覆えるように形成されてなることにより、導管が貫
通している部分に、薬剤充填部に充填された薬剤を供給
できるようになる。この薬剤として例えば殺菌作用を有
するものを用いれば、導管が動くことによって貫通部が
細菌に感染することを防ぐことができるという優れた効
果を奏する。また、表皮に接着させるための接着剤は、
生体適合性に優れているものを用いるのが良い。 (2) 前記基部は、軟質材から形成されてなることを
特徴とする。基部がシート状の軟質材であることによ
り、基部が生体の表皮の動きに合わせて変形することが
可能となるので、生体の表皮により接着しやすくなり、
また、生体に対して違和感と痛みを与えないという効果
を奏する。 (3) 前記基部と前記薬剤充填部とは、同一の部材に
より一体に形成されてなることを特徴とする。 (4) シート状の軟質材が2つに折り曲がるように形
成され、折り曲がる前記シート状の軟質材の一方は、前
記薬剤充填部を有する前記基部として形成され、折り曲
がる前記シート状の軟質材の他方は、前記薬剤充填部及
び前記基部を覆って前記生体の表皮に接着可能であるこ
とを特徴とする。このようにすることにより、構造が簡
単であるため製造が容易となる。また、薬剤充填部を覆
って生体の表皮に接着可能であることから、導管や薬剤
充填部をより強固に固定することが可能となる。 (5) 前記薬剤充填部と前記導管保持部とは、同一部
材から形成されてなることを特徴とする。薬剤充填部と
導管保持部とは、同じ材質で一体形成されていても良
い。また、薬剤充填部に充填される薬剤が、導管を保持
できる程度の硬さであれば、その薬剤を導管保持部の材
料として用いても良い。 (6) 前記第1の孔と前記第2の孔とは、前記導管が
曲がるように配置されてなることを特徴とする。ここ
で、「前記導管が曲がるように配置されてなる」という
のは、「導管を固定具の第1の孔及び第2の孔又は切れ
込みに通したとき、導管が第1の孔を通る部分の導管の
中心軸と、第2の孔または切れ込みを通る導管の中心軸
とが同一直線上にない」ということである。このような
構造にすることにより、たとえば導管が引っ張られたと
き、引っ張られる向きが第1の孔における導管の向きと
は異なるようになるため、導管はより動きにくくなる。 (7) 硬質材よりなるカバーを有し、前記カバーは、
前記基部に固定可能であり、前記薬剤充填部を覆える形
状をなし、前記導管を通すための第3の孔と、前記第3
の孔に前記導管を固定するための固定部材を有すること
を特徴とする。硬質材よりなるカバーを基部に固定で
き、第3の孔の固定部材によって導管を固定可能になる
ので、導管の貫通部に装着したとき、より強固に導管を
表皮に対して固定できるようになる。 (8) 前記薬剤充填部に、薬剤が充填されてなること
を特徴とする。 (9) 前記薬剤は、殺菌作用を有することを特徴とす
る。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て具体的に説明する
【0007】(実施例1)本発明の実施例を図面に基づ
いて説明する。図1は、本発明の第1の実施例における
固定具の断面図である。ここでは、基部4と薬剤充填部
4bとが一体に形成されてなる場合の一例を示した。図
において、1は導管(以下、ケーブルという)、2は生
体の表皮、4は基部としての皮膚接着シート、4aは導
管保持部、4bは薬剤充填部、5は薬剤として薬剤充填
部4bに充填された消毒用薬剤、3は生体の体内側でケ
ーブルを保持するための保持部材である。本発明は、次
のようにして生体の貫通部に装着される。まず、薬剤充
填部4bに薬剤5を充填し、基部に設けられた第1の孔
101にケーブルを通し、更にケーブルを薬剤充填部の
第2の孔102に設けられた導管保持部4aに通す。そ
して、貫通部の表皮2に基部の接着剤が塗布された面を
接着する。
【0008】ケーブル1は例えばシリコンチューブやフ
ァーメドチューブのように生体適合性がよく、ある程度
の引っ張り強度を有している柔らかい防水性を持った材
質で成形されており、生体の皮下組織を貫通させて図示
してない生体内の人工臓器と外部機器とに連結されてい
る。薬剤5として用いた消毒用薬剤は、一般の病院で保
有している消毒用軟膏例えばアミノグリコシド系抗生物
質やポピドンヨードによる殺菌軟膏または抗潰瘍、抗炎
症作用をもつ軟膏を使用してもよい。
【0009】基部4としての皮膚接着シートは柔らかい
樹脂性のシートで作られており、一方の面に生体適合性
の優れた接着剤が塗布されており、ケーブル1の貫通部
の周囲の皮膚表面に接着固定されるものであり、例えば
粘着性を有する疎水性ポリマー中に吸水成分であるカル
メロースナトリウム粒子が均等に含まれる吸水性のドレ
ッシングを用いた人工肛門のためのラバー状の皮膚接着
シートなどを使用することができるもので、これらは1
カ月弱の適用期限で滅菌されたディスポーサブル製品で
ある。
【0010】導管保持部4aには、ゴム等を使ったケー
ブル固定リングをはめ込んでも良いが、皮膚接着シート
の接着剤と同材質のペーストを充填する方法も有効であ
る。薬剤充填部4bの内部には消毒用薬剤5が充填され
るので、ケーブル1が貫通する生体側の保持部材3と導
管保持部4aとの間では無菌的に維持できることから細
菌による感染症を完全に防ぐことができる。また、皮膚
接着シートは柔らかい樹脂性のシートで作られているの
で、生体の動きによりケーブル1に力が加わっても皮膚
接着シートにより緩衝されケーブルの動きによる皮膚へ
の違和感と痛みを軽減させることができる。その上、外
力が分散されるために皮下組織と皮膚接着シートとの剥
離もケーブルの表面と保持部材や係合部との剥離もなく
なる。さらに、ケーブルと係合部は防水性が保持される
ので術後のシャワーも可能となる。なお、本実施例では
密閉チャンバーの形状を半球形で形成したがこれに限定
されるものではなく、筒状や箱状に形成させてもよい。
【0011】(実施例2)図2は、本発明による第2の
実施例を示す断面図であり、図3は、展開斜視図であ
る。本実施例では、固定具が、シート状の軟質材が2つ
に折り曲がるように形成され、折り曲がるシート状の軟
質材の一方は、薬剤充填部を有する基部として形成さ
れ、折り曲がるシート状の軟質材の他方は、薬剤充填部
及び基部を覆い、生体の表皮に接着可能な接着剤が塗布
された面を有する場合、及び、第1の孔と第2の孔と
が、導管が曲がるように配置されてなる場合の一例を示
す。
【0012】図において、1は導管(以下、ケーブルと
いう)、1aは生体側のケーブル、2は生体の表皮、5
は消毒用薬剤、13は表皮2に固着され生体の貫通部で
ケーブル1aを保持するための保持部材、14aはケー
ブル1を保持するための導管保持部、6は薬剤充填部、
14bは薬剤充填部を覆うカバー、14cはケーブルの
装着穴(第1の孔)、14dはケーブル1aを装着穴に
装着するための切り込み、14eは基部としてのシー
ト、14fは薬剤充填部6を覆い、更に皮膚に接着する
面を有するシートである。13は生体の体内側でケーブ
ルを保持するための保持部材であり、ケーブルに縫合さ
れたダクロン等のファブリックである。
【0013】図2、図3に示すように、生体の表皮近傍
の保持部材13を傾斜を持って貫通したケーブル1a
は、装着穴(第1の孔)14cを通り、皮膚接着シート
とほぼ平行の状態で薬剤充填部6を通り、導管保持部1
4aで保持される。固定具14は折り曲げ可能な1枚の
シートで形成されており、折り曲げられる皮膚接着シー
ト14fは薬剤充填部を有するシート(基部)14eよ
り大きく形成されている。導管保持部と導管を通すため
の穴を有するシート14eは接着剤により生体の表皮に
接着固定可能である。
【0014】上述の皮膚接着シートを使用することによ
って、簡単な構造と安易な方法によりケーブルを皮膚接
着シートに装着することができると共に、ケーブル1が
表皮を貫通する部分と導管保持部14aとの間では充填
させた消毒用薬剤によりその部分を無菌的に維持できる
ことから細菌による感染症を完全に防ぐことができる。
また、図2に示されたように、ケーブルが曲がるように
第1の孔と第2の孔とを配置させることにより、ケーブ
ルに加わる外力を皮膚や生体内臓器に伝えることがな
く、また、外部空気や細菌が直接保持部材や皮膚に触れ
ることが無いので、安全で単純な構造でしかも簡単に交
換が可能なケーブルガイドを提供することができる。
【0015】(実施例3)図4は、硬質材よりなるカバ
ーを有し、カバーは、基部に固定可能であり、薬剤充填
部を覆える形状をなし、導管を通すための第3の孔10
3と、第3の孔に導管を固定するための固定部材8を有
する場合を示したものである。2は生体の表皮、3は生
体の表皮近傍に配設される生体内側の保持部材、24b
は薬剤充填部、5は消毒用薬剤、7は硬質材よりなるカ
バーとしての球殻部材であり、基部としてのシート24
の係止溝24cに係止される。8は導管(以下、ケーブ
ルという)1を固定する固定部材である。図5は、球殻
部材7の形状を示す斜視図で、図6は、固定部材8の形
状を示す斜視図である。
【0016】図4、図5、図6に示すように、基部とし
てのシート24には、円筒状の薬剤充填部24bと、薬
剤充填部に設けられたケーブル1を保持するための保持
部材24aと、薬剤充填部24bの外周の平坦部に突出
する係止溝24cが設けられており、薬剤充填部24b
の内部には消毒用の薬剤5が充填されている。球殻部材
7は硬質材で形成されており、図5に示されるように2
分割され分離・接合が可能であり、その接合部分の頂部
に突出する接合部7aと、外周部分に係止溝24cに係
止されることが可能な突起部7bを有して形成されてい
る。ここで、接合部7aの内側の部分が、第3の孔に相
当する。球殻部材7は球殻部材の接合部7aとケーブル
1を固定させる固定部材8で合体させてから、皮膚接着
シートの係止溝24cに球殻部材の接合部7aを係止さ
せて接合し球殻部材7を皮膚接着シート24に密着固定
される。
【0017】このような構成にすることによって、ケー
ブルが貫通する保持部材の周辺における生体の表皮は球
殻部材が係止された皮膚接着シートによって確実に接着
保持され、皮膚と生体内臓器との相対運動によってチュ
ーブに加わる力を吸収して皮膚や生体内へ影響を及ぼす
ことがない。また、保持部材の近傍は消毒用薬剤の充填
により外部空気と直接触れない構造であるため細菌によ
る感染症を防ぐことができる。 さらにまた、分離・接
合が可能な硬質材の球殻部材を結合し皮膚接着シートに
固着させると、生体の表皮は一定の平面を皮膚接着シー
トで保持されて球殻部材の緩衝効果と共に痛みの影響を
受けない。
【0018】(実施例4)以下に、本発明の固定具の応
用例を示す。 (第1の応用例)図4は、導管が表皮を貫通する部分に
設けられた皮膚貫通部の導管保持具を示す図である。こ
の皮膚貫通部の導管保持具により保持された導管に、本
発明の固定具を装着すると、より強固に導管を動きにく
くすることが可能となる。また、薬剤充填部に充填され
た薬剤により、皮膚貫通部の導管保持具と表皮との接合
部の治療を行うことが可能となる。特に、薬剤として殺
菌作用のあるものを用いると、細菌による感染症を防ぐ
ことができる。図4において、2は生体の表皮、33は
生体の表皮近傍に配設される皮膚貫通部の保持部材であ
る。生体の皮下組織に固着される皮膚貫通部の保持部材
33は炭素繊維機材(FTC)が使用されている。皮膚
貫通部の保持部材の材料としてはダクロン等のファブリ
ックの代わりに炭素繊維を用いた皮膚ボタンや生体適合
性のある部材を使用してもよい。皮膚貫通部の保持部材
33には、導管取付部33bが固着されており、導管取
付部33bの部材としてはチタン材が使用されている。
導管取付部には導管が貫通するS字状の貫通穴33aを
有する。なお、貫通穴はS字状に限られるものではなく
傾斜をもった形状にしてもよい。これにより生体の皮下
組織に対しては生体適合性のよい炭素繊維機材により生
体に影響を与えず、表皮との密着性をより強固にすると
共にケーブル取付部にチタン材が使用されているために
生体の動きに対してもケーブルに直接的な影響を与える
ことがないため、感染症に対して二重の対策を施した構
造を提供できる。さらに、生体の皮下組織にFTC材の
保持部材を固着させ、ケーブル取付部にチタン材を使用
したことにより、皮膚組織によく結合し腐食もなく生体
との親和性もよく緩みもなくなり長期間の使用にも耐え
ることができる。
【0019】(第2の応用例)図8は、生体の体内に導
管(以下、ケーブルという)を固定するための皮膚ボタ
ンが施されたときに、第3の実施例を応用した場合の断
面図である。図において、1はケーブル、2は生体の表
皮、5は消毒用薬剤、7は基部としての皮膚接着シート
24に設けられ係止溝24cに係止された硬質材よりな
るカバーとしての球殻部材、8はケーブル1をシールし
球殻部材7の接合部7aを固定する固定部材、9はケー
ブル1と係合し生体の皮下組織に固着されるフランジ部
材、13は生体の表皮近傍に配設される皮膚貫通部の保
持部材、10は皮膚貫通部の保持部材13とフランジ部
材9に固着される蛇腹部である。図に示すように、皮膚
貫通部の保持部材13はケーブル1との間に空隙を設け
てあり、蛇腹部10と皮膚接着シート24の密閉チャン
バーとの間には消毒用薬剤5が充填されている。これに
より、フランジ部材9と皮膚接着シート24により生体
の表皮は確実に保持されるので、生体の動きによるケー
ブルの動きに対しても生体の表皮に直接的な影響を与え
ることがないのでその部分の痛みを軽減させることがで
きる。その上、消毒用薬剤5が表皮と皮下組織内に充填
されているので、外部から生体内に細菌の侵入を防ぐこ
とができる。
【0020】(第3の応用例)図9は、生体の体内に導
管(以下、ケーブルという)を固定するための皮膚ボタ
ンが施されたときに、第3の実施例を応用した場合の断
面図である。図9において、1はケーブル、2は生体の
表皮、5は消毒用薬剤、7は基部としての皮膚接着シー
ト24に設けられ係止溝24cに係止された硬質材より
なるカバーとしての球殻部材、8はケーブル1をシール
し球殻部材7の接合部7aを固定する固定部材、9はケ
ーブル1と係合し生体の皮下組織に固着されるフランジ
部材、13は生体の表皮近傍に配設される皮膚貫通部の
保持部材、10は皮膚貫通部の保持部材13とフランジ
部材9に固着される蛇腹部である。図に示すように、第
2の応用例とは保持部材周辺の構成が異なっており、皮
膚接着シート24の密閉チャンバー24bの内径側はケ
ーブル1との間に空隙を設けて保持部材13に固着され
ている。保持部材13とケーブル1との間の空隙には柔
軟性のある弾性部材11が装着されている。弾性部材と
しては例えばスポンジ材等の部材を使用してもよい。ま
た、蛇腹部内部は何も充填されていない空間となってい
る。これにより、ケーブルの動きは保持部材とケーブル
との間の弾性部材が緩衝の役割を果たし生体の表皮に直
接的な影響を与えず表皮における痛みを軽減させること
ができる。また、蛇腹部内部に空間部を設けてあるので
皮下組織の動きに対しても生体の表皮に直接的な影響を
与えることがないのでその部分の痛みを軽減させること
ができる。なお、本発明におけるは皮膚接着シートや球
殻部材の形状等は上述の実施例における形状に限定され
るものではない。
【0021】
【発明の効果】以上に詳述したごとく、本発明は、生体
の皮膚を貫通し、前記生体の体内に埋設された医療用具
と前記生体の体外の医療用具とを接続する導管を動きに
くくすることが可能となる。その上、外からの力が分散
されるので表皮と基部の剥離もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における固定具の断面
図。
【図2】本発明の第2の実施例における固定具の断面
図。
【図3】本発明の第2の実施例における固定具の展開斜
視図。
【図4】本発明の第3の実施例における固定具の断面
図。
【図5】本発明の第3の実施例における球殻部材の形状
を示す斜視図。
【図6】本発明の第3の実施例における固定部材の形状
を示す斜視図。
【図7】皮膚貫通部の状態を示す断面図。
【図8】第2の応用例における固定具の断面図。
【図9】第3の応用例における固定具の断面図。
【符号の説明】
1 ・・・ 導管(ケーブル) 2 ・・・ 表皮 3,13,33 ・・・ 貫通部の導管保持部材 4,14,24 ・・・ 基部 4a,14a,24a ・・・ 導管保持部 4b,6,24b ・・・ 薬剤充填部 5 ・・・ 消毒用薬剤 7 ・・・ 球殻部材 8 ・・・ 固定部材 9 ・・・ フランジ部材 10 ・・・ 蛇腹部 11 ・・・ 弾性部材 101・・・第1の孔の縁 102・・・第2の孔の縁 103・・・第3の孔の縁

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体の皮膚を貫通し、前記生体の体内に
    埋設された医療用具と前記生体の体外の医療用具とを接
    続する導管を動きにくくするための固定具であって、 生体の皮膚を貫通して体外に出てきた前記導管を通すた
    めの第1の孔を有し、前記生体の表皮に接着させるため
    の接着剤が塗布された面を有する基部と、 前記基部に設けられ、前記第1の孔を覆えるように形成
    され、内側に薬剤を充填可能であり、前記導管を通すた
    めの第2の孔又は切れ込みを有する薬剤充填部と、 前記薬剤充填部の前記第2の孔又は切れ込みに設けら
    れ、前記導管を保持するための導管保持部と、を有する
    ことを特徴とする固定具。
  2. 【請求項2】 前記基部は、軟質材から形成されてなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の固定具。
  3. 【請求項3】 前記基部と前記薬剤充填部とは、同一の
    部材により一体に形成されてなることを特徴とする請求
    項1又は2に記載の固定具。
  4. 【請求項4】 シート状の軟質材が2つに折り曲がるよ
    うに形成され、 折り曲がる前記シート状の軟質材の一方は、前記薬剤充
    填部を有する前記基部として形成され、 折り曲がる前記シート状の軟質材の他方は、前記薬剤充
    填部及び前記基部を覆い、生体の表皮に接着可能な接着
    剤が塗布された面を有することを特徴とする請求項3に
    記載の固定具。
  5. 【請求項5】 前記薬剤充填部と前記導管保持部とは、
    同じ材質で一体形成されてなることを特徴とする請求項
    1から4のいずれにか記載の固定具。
  6. 【請求項6】 前記第1の孔と前記第2の孔とは、前記
    導管が曲がるように配置されてなることを特徴とする請
    求項1から5のいずれにか記載の固定具。
  7. 【請求項7】 硬質材よりなるカバーを有し、 前記カバーは、前記基部に固定可能であり、前記薬剤充
    填部を覆える形状をなし、前記導管を通すための第3の
    孔と、前記第3の孔に前記導管を固定するための固定部
    材を有することを特徴とする請求項1から6のいずれに
    か記載の固定具。
  8. 【請求項8】 前記薬剤充填部には、薬剤が充填されて
    なることを特徴とする請求項1から7のいずれにか記載
    の固定具。
  9. 【請求項9】 前記薬剤は、殺菌作用を有することを特
    徴とする請求項8に記載の固定具。
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