JP2000132074A - ホログラム及びホログラムを用いたスクリーン - Google Patents

ホログラム及びホログラムを用いたスクリーン

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JP2000132074A
JP2000132074A JP30855098A JP30855098A JP2000132074A JP 2000132074 A JP2000132074 A JP 2000132074A JP 30855098 A JP30855098 A JP 30855098A JP 30855098 A JP30855098 A JP 30855098A JP 2000132074 A JP2000132074 A JP 2000132074A
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hologram
screen
light
diffusion screen
image
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Koji Koide
功史 小出
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホログラフィック拡散スクリーン近傍にある
投写光学系から投写画像光がスクリーンに高入射角で入
射させ、表示画像をホログラフィック拡散スクリーン上
に形成する場合においては、投写光学系がホログラフィ
ック拡散スクリーン近傍に配置されているため、平均入
射角が大きくなり、回折を受け反射する光の強度は、空
気→ホログラム界面での反射による損失により場所場所
で異なり、表示画像の輝度が表示画像全体で均一になら
ないという問題がある。 【解決手段】 再生照明光を入射することより再生像を
発生させるホログラムにおいて、前記再生光の入射位置
或いは入射角度に基づいて、ホログラム面の各点におけ
る回折反射率が一定となるよう該ホログラムの回折効率
を可変させることによって課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平面画像を投写す
る画像投写装置のスクリーンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、プロジェクター等の平面画像の投
影先は擦りガラスのような拡散板がよく用いられていた
が、擦りガラスのような拡散板はヘーズ率が大きくあら
ゆる方向に光を拡散してしまうので、画像の輝度が小さ
く暗い映像になってしまっていた。そこで、限定された
視域内に効率良く投写光を拡散するように、レンチキュ
ラーレンズシートやフレネルレンズシートを重ね合わせ
たスクリーンを用いて輝度を向上する手法が用いられて
いた。しかしながら、これらのスクリーンは重量も大き
く扱いににくく生産性も悪いという課題があった。
【0003】上記課題を克服するために、特開昭58−
27136には、通常の拡散板のホログラムを露光し、
それを画像投写用スクリーンとして用いることが開示さ
れている(図12、図13)。ホログラフィック拡散ス
クリーンはその露光光学系(図12)によって予め拡散
範囲を限定しているので、観察者の頭の方向に有効に光
を拡散することで表示画像の輝度を向上させ、明るい画
像が視認できる(図13)。
【0004】また、従来のディスプレイ用のホログラム
は三次元像が記録されており、反射型の場合、通常45
度上方に再生用光源を配置することでホログラムの再生
が行われ、ホログラム面近傍にその三次元像を視認する
ことが可能となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の発明では、ホログラフィック拡散スクリーン57へ
の投写画像光56の平均入射角度は略45度であり、原
画表示用デバイスやレンズを含む投写光学系55をホロ
グラフィック拡散スクリーン57の前面(スクリーンが
反射型の場合、透過型の場合は後方)に配置しなければ
ならないので、投写光学系55とホログラフィック拡散
スクリーン57を合わせたディスプレイ装置自体の大き
さが大きくなってしまう。
【0006】近年、携帯情報端末の大きさは小型化が進
み、かつそのディスプレイサイズは大画面が求められて
きているが、上記従来のホログラフィック拡散スクリー
ン57を用いたディスプレイは投写光学系55を含める
とそのサイズが大きくなってしまい携帯性が損なわれる
という問題が生ずる。
【0007】またこの装置の大きさを小さくさせるため
に従来技術のホログラフィック拡散スクリーン57を用
いて、図6のように上記投写光学系(図6では投写レン
ズ21のみを記載)を上記ホログラフィック拡散スクリ
ーン20近傍に配置した場合には、投写光学系を構成す
る投写レンズの主点23から投写画像光22が発散し、
上記ホログラフィック拡散スクリーン20に入射するの
で上記ホログラフィック拡散スクリーン20上の光線入
射角度θはスクリーン上での位置Xによって異なる(投
写光学系に近いスクリーン上の位置では入射角度は小さ
く、離れている位置では入射角度は大きい)。その結
果、空気→ホログラムでの界面透過率はホログラフィッ
ク拡散スクリーン20上の位置で大きく異なることにな
り(空気→ホログラム界面でのフレネル反射による損失
によるもの)、表示画像の輝度に勾配が生ずることにな
る。この輝度勾配はホログラフィック拡散スクリーン2
0への投写画像光22の入射角度が大きくなればなる程
大きくなる。この問題点は、予め三次元物体が記録され
ているディスプレイ用のホログラムでも同様である。
【0008】本発明はこの課題を解決するために創作さ
れたものであり、高入射角度で投写された光線をスクリ
ーン手前の限られた領域に拡散反射し表示画像の輝度を
向上させ、かつ表示画像の輝度が予め定められた視域内
において一定になるようにしたホログラフィック拡散ス
クリーンを提供することを目的としており、投写光学系
をホログラフィック拡散スクリーン近傍に配置すること
が可能であるので装置自体の大きさが非常にコンパクト
になり得るホログラフィック拡散スクリーンを提供する
ことが可能となる。また、予め三次元物体が記録された
ディスプレイ用のホログラムにおいては、再生用光源を
ホログラム近傍に配置することが可能であるので光源ま
で含めたディスプレイ用ホログラムはコンパクトになり
得る。
【0009】
【課題を解決するための手段】ホログラフィック拡散ス
クリーン近傍にある投写光学系から投写画像光がスクリ
ーンに高入射角で入射させ、表示画像をホログラフィッ
ク拡散スクリーン上に形成する場合においては、投写光
学系がホログラフィック拡散スクリーン近傍に配置され
ているため、平均入射角が大きくなり、ホログラフィッ
ク拡散スクリーン上での光線の入射角度のばらつきの幅
が大きくなる。
【0010】そのため、空気→ホログラム界面での界面
透過率がホログラフィック拡散スクリーン上で均一にな
らない。しかも、高入射角度であるためその変化量は無
視出来ないほど大きい。
【0011】結果的に、ホログライック拡散スクリーン
によって回折を受け反射する光の強度は、空気→ホログ
ラム界面での反射による損失により場所場所で異なり、
表示画像の輝度が表示画像全体で均一にならない。
【0012】そこで、本発明のホログラフィック拡散ス
クリーンは、ホログラフィック拡散スクリーンの回折効
率をその面内で連続的に変化させることによって、入射
角度の違いによる空気→ホログラム界面の透過率の変化
と回折効率の変化を相殺させ、表示画像の輝度を一定に
している。
【0013】また、予め三次元物体が記録されたディス
プレイ用のホログラムにおいては、上記技術思想を同様
に、再生用光源の位置に基づきホログラム回折効率を連
続的に変化させている。
【0014】本発明のホログラフィック拡散スクリーン
は、投写光学系の位置に基づいて、回折効率が連続的に
変化するように構成されているので、表示画像用の光線
が異なる入射角度でホログラフィック拡散スクリーンに
入射しても回折反射率が一定になっているので表示画像
の輝度がホログラフィック拡散スクリーン全面に亙って
一定になるように作用する。
【0015】以下、本明細書において、回折効率とは、
空気→ホログラム界面でのフレネル反射による損失を考
慮しないホログラム自体の回折効率であり、正確にはホ
ログラム媒質中における入射光とホログラム媒質中にお
ける回折光の強度比のことである。回折反射率とは、空
気→ホログラム界面の透過率とホログラムの回折効率を
考慮したものであり、正確には空気中における入射光と
ホログラム媒質中における回折光の強度光のことであ
る。本発明においては、ホログラムにより回折された回
折反射光がホログラム媒質から空気へ透過する際に、ホ
ログラム→空気界面でのフレネル反射が生じるが、回折
光は主にホログラム面法線方向に伝播するのでその反射
率はほぼ一定であるとみなせるので、この反射による損
失は考慮していない。
【0016】本発明のホログラムの作用も、上記ホログ
ラフィック拡散スクリーンと物理的作用は同等であり、
表示画像が予めホログラムに記録されているかいないか
の差異のみである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1(a)は本発明のホロ
グラフィック拡散スクリーン1の断面図であり、ホログ
ラフィック拡散スクリーン1への入射光の回折反射光の
光度4がホログラフィック拡散スクリーン1のあらゆる
部分でランベルトのコサイン則を満たしていることを示
している。従って本発明のホログラフィック拡散スクリ
ーン1は、視域内からの表示画像の輝度は一定となる。
【0018】図1(a)の円中の矢印4は回折反射光の
その方向の光度を表している。図1(b)は本発明のホ
ログラフィック拡散スクリーン1の位置による回折効率
(空気→ホログラム界面反射による損失を除いた量)の
変化を表したものである。このように本発明のホログラ
フィック拡散スクリーン1は、回折効率が連続的に変化
している。
【0019】本発明のホログラフィック拡散スクリーン
1は、画像を投写する投写光学系をホログラフィック拡
散スクリーン1近傍に配置し、高い入射角度で使用する
ことを目的としている。
【0020】そこで、図2に示すホログラム露光系によ
ってホログラフィック拡散スクリーンを作製する。図2
に示すように、完全拡散透過面である透過型拡散板5へ
平行光7を入射する。入射された平行光7は拡散板5に
よって完全拡散(ランベルトのコサイン則を満たす拡
散)され拡散光8となりホログラム記録材料6へ入射す
る。
【0021】さらに、ホログラム記録材料6へは拡散板
5の位置と反対側から収束球面波9を入射させる。上記
平行光7と収束球面波9は図示していない単一波長発振
の同一のレーザ装置のビーム光をハーフミラー等によっ
て2つに分割したものをそれぞれ用いている。ここで使
用する光の偏光方向は図面(紙面)に垂直であるS偏光
を用いる。S偏光を用いることでホログラム記録材料6
への収束球面波9の平均入射角度が大きくとも、ホログ
ラム記録材料6内部に形成される干渉縞のビジビリティ
(干渉縞コントラスト)は1に近い値となり回折効率は
略均一になりうる。
【0022】例えば、入射角度が70度、80度、85
度の場合の干渉縞ビジビリティは、それぞれ0.98、
0.93、0.82といずれも1に近い値となる(これ
らの数値は、図2のホログラム露光光学系において、空
気→ホログラム材料の界面によるフレネル反射による損
失を考慮している)。このような高い干渉縞のビジビリ
ティにおいては、ホログラム記録材料にフォトポリマー
を使用し、後処理として熱処理(例えば120度、2時
間)の工程を加えることにより多少のビジビリティの違
いはあっても回折効率は向上し、略一定になることが実
験によって確かめられた。
【0023】図2において拡散板5とホログラム記録材
料6の間の距離は、本発明のホログラフィック拡散スク
リーンに画像を投写し観察する場合のホログラフィック
拡散スクリーンと目を置く位置の間の距離であるので、
この距離は通常の携帯端末ディスプレイとして使用され
ることを考えると、30から40センチメートルが妥当
である。図2における拡散板の位置5が視域となり、再
生の際には、この位置に両目を置くと表示画像が見え
る。収束球面波9の収束点10は、画像を投写する際の
投写光学系を構成している投写レンズの主点の位置であ
る。
【0024】図3は、図2のようにして作製されたホロ
グラフィック拡散スクリーン11の再生光学系を示す図
である。図3に示すように、本発明のホログラフィック
拡散スクリーン11は、図2に示した作製光学系の共役
再生で使用する。したがって、画像を投写する際には、
図2の収束球面波9の収束点10に投写レンズの主点が
くるように投写レンズを配置し、画像をホログラフィッ
ク拡散スクリーン11へ投写する。露光に使用した拡散
板は完全拡散透過面であるので、発散球面波12による
再生で、回折反射光14は図1のようにランベルトのコ
サイン則を満たすように再生される。従って、投写光学
系により本発明のホログラフィック拡散スクリーン11
に画像を投写した場合、視域内15(露光の際の拡散板
位置)に目を置けば、輝度の一定した画像を視認するこ
とが可能となる。
【0025】しかしながら、ホログラフィック拡散スク
リーン11の近傍に投写レンズを配置する場合には、高
い入射角度の光の入射に対しては、空気→ホログラム界
面のフレネル反射による損失変化量が大きくなり、図3
のように共役再生をする場合に、ホログラフィック拡散
スクリーン11上の位置による入射角度の違いにより空
気→ホログラム界面(実際は、空気→ホログラム膜保護
層界面だが、本明細書では空気→ホログラム界面とす
る)での光の透過率の変化が無視出来なくなってしま
う。
【0026】図4に空気→ホログラム界面での透過率の
入射角度依存性を示す。ホログラム材料の屈折率を1.
5、空気の屈折率を1とし、偏光はランダム偏光(計算
は、S偏光とP偏光の透過率の平均値を算出した)を用
いている。理由は、一般的な投写光学系に用いる光源の
偏光状態はランダム偏光であるからである。図4からわ
かるように、スクリーン入射角度が大きくなると、その
近傍での空気→ホログラム界面での透過率の角度変化率
は大きくなることがわかる。従って、図2のようなホロ
グラム露光系によって、ホログラム全面にわたって回折
効率が略一定なホログラフィック拡散スクリーン11が
出来ても、上記空気→ホログラム界面でのフレネル反射
による損失により、図5に示すように回折反射光の強度
19に変化がついてしまい、その結果、投射された画像
内に連続的な輝度変化が生じてしまう。
【0027】そこで、本発明のホログラフィック拡散ス
クリーン1は、再生時におけるホログラフィック拡散ス
クリーン1への光の入射角度に応じて回折効率を連続的
に変化させている(図1)。この変化は、図4に示し
た、空気→ホログラム界面透過率の逆数1/t(θ)に
比例する変化である(スクリーン入射角度をθ、空気→
ホログラム界面透過率をt(θ)とする)。
【0028】以上説明したホログラフィック拡散スクリ
ーンは、スクリーン上の位置に対して回折効率が連続的
に変化し、その回折効率はR(x)=c/t(x)とな
っている(xはスクリーン上の位置、cは比例定数、t
(x)は図4の空気→ホログラム界面透過率で変数θを
スクリーン上位置xに変換したもの(図6))。このホ
ログラフィック拡散スクリーンを図3のように共役再生
させると、ホログラフィック拡散スクリーンによって回
折反射されるその率はt(x)とc/t(x)を掛けた
値になり、cとなる。従って、ホログラフィック拡散ス
クリーン上のすべての位置xにおける回折反射光の強度
は一定となるので、図1に示すようにホログラフィック
拡散スクリーン1上での回折反射光による光度4は、ど
の位置においてもランベルトのコサイン則を満たしつ
つ、ランベルトのコサイン則によってつくられる円の大
きさは同じであるので、本発明のホログラフィック拡散
スクリーン1に画像を投写した場合、表示される画像の
輝度はスクリーン全面にわたってその輝度は一定とな
る。
【0029】上記実施の形態では、投写画像光はZ方向
(図7参照)にはあまり広がらないとしてホログラムの
回折効率の変化はX方向のみに持たせるようにした。
【0030】つぎに、図7のように投写画像光はZ方向
にも十分広がる大画面用ホログラフィック拡散スクリー
ンについて説明する。図7において24はホログラフィ
ック拡散スクリーン、25は投写レンズ、26は投写画
像、27が光源である。投写レンズ25は、その像側主
点が座標(X=0,Y=a,Z=0)の位置にある。投
写画像26は、投写レンズ25によってその拡大像がY
=0のXZ平面のホログラフィック拡散スクリーン24
上に形成されるように配置されている。投写レンズ25
の主点から広がった投写画像光はホログラフィック拡散
スクリーン24へ入射し回折反射する。
【0031】ホログラフィック拡散スクリーン24への
入射角度θ(X,Z)は、図8に示すようにarctan(r
/a)となる(但し、r=√(X2+Z2)。
【0032】入射角度の等角度線は図9のように、原点
を中心とした同芯円状になる。従って、ホログラムの回
折効率は第1の実施の形態と同様に、空気→ホログラム
界面透過率の逆数1/t(X,Z)に比例するようにな
っていれば画像の輝度は一定になる。
【0033】以上、本発明のホログラフィック拡散スク
リーンの構成について述べたが、以下にその作製方法に
ついて述べる。ホログラムの回折効率のコントロール
は、主に露光量で行われる。そこで、上記、ホログラム
の回折効率c/t(X,Z)の濃度分布を持つ光学マス
クをホログラム記録材料の両面に密着させ、全面を一定
時間露光すれば、ホログラム記録材料の各部分に露光量
の分布を持たせることができるので所望の回折効率を有
するホログラフィック拡散スクリーンが作製できる。
【0034】また、フォトポリマー等のホログラム記録
材料を用いる場合、露光量と回折効率が非線形の関係に
なる。よってこの非線形性を考慮した光学濃度分布を持
つマスクを使用することでより輝度が均一なホログラフ
ィック拡散スクリーンを作製することが出来る。
【0035】また、そのような光学濃度分布をもつマス
クをホログラム記録材料の片面に配置して、干渉縞のビ
ジビリティ(コントラスト)をホログラム記録材料面で
連続的に変化させてホログラムの全面露光することによ
っても本発明のホログラフィック拡散スクリーンを作製
することが可能となる。
【0036】上記実施の形態では、投写元の表示装置と
しては図7に示すような2次元平面の表示装置26とし
たが、本発明のホログラフィック拡散スクリーンへ画像
を投写する投写装置はこれに限定されるものではなく、
図10に示すような1次元LEDアレイ33からの光を
ガルバノミラー32で走査し、それを投写レンズ31で
投写するものであっても良い。また、図11には、レー
ザー光源37からのレーザー光を第1のガルバノミラー
36と第2のガルバノミラー35により、それぞれ水平
/垂直走査し、ホログラフィック拡散スクリーン34へ
画像を投写するタイプを示す。
【0037】以上説明した回折効率が連続的に変化する
ホログラフィック拡散スクリーンの基本的技術思想は、
従来の物体を記録したディスプレイ用ホログラムにも応
用できる。従来のディスプレイ用ホログラムの再生光の
入射角度は、略45度の入射角度であるが、これを前述
した手法によって高い入射角度で照明することも可能で
ある。以下具体的な作製について図14と図15を用い
て説明する。
【0038】まず、図14のように、物体を記録した第
1のフレネルホログラムを作製する。レーザ光源60か
ら発せられるレーザ光をビームスプリッター61にて分
割し、ビームスプリッター61を透過したレーザ光はミ
ラー62と63により光路を変え対物レンズ64とレン
ズ65により平行光となり参照光としてホログラム記録
材料66に入射する。一方、ビームスプリッター61に
より反射されたレーザ光は対物レンズ67により発散光
となり物体を照明し、物体からの反射光がホログラム記
録材料66に物体光として入射する。このようにホログ
ラム記録材料66の両側から入射する参照光と物体光に
よる干渉縞をホログラム記録材料66に記録することで
第1のホログラムが作製される。
【0039】このようにして作製された第1のホログラ
ム74を図15のように共役再生し、その実像79を得
る。次にその実像近傍にホログラム記録材料80を配置
して、第2のイメージ型ホログラムを作製する。作製の
際に参照光は収束球面波とし、再生は発散光を用いて共
役再生させることにより、収差の少ない再生像を得るこ
とができる。第2のホログラムを作製する際に、参照光
である収束球面波の収束点位置をホログラム近傍にして
おくことによりホログラム再生時において高入射角度が
実現され、照明光源を含めたディスプレイホログラム装
置はコンパクトとなり得る。このようにして作製された
ホログラムは、回折効率が全面にわたって略一定である
ので、第2のホログラムを再生すると、ホログラムへの
再生用光源の光線の入射角度の違いにより空気→ホログ
ラム界面反射による損失のために、再生像に輝度勾配が
生じる。
【0040】したがって、本発明のホログラムにおいて
は、第2のホログラムを作製する際に、参照光(収束球
面波)の収束点(再生の場合には再生用光源の位置)に
よって決まるホログラム面の光線入射角度に基づいて、
光学濃度が変化したマスク81、82を第2のホログラ
ムの記録材料の両面もしくは片面に配置し、露光量を制
御することによって、第2のホログラムの回折効率を変
化させることが可能である。この変化の仕方は上述の実
施の形態で説明したものと同様である。また、第2のホ
ログラムを作製する際にマスクを使用せず、この第2の
ホログラムのコピーを作製する際(コンタクトコピー
法)にマスクを用いてコピーすることで本発明のホログ
ラムを作製することも可能である。
【0041】以上の実施の形態で説明したホログラム及
びホログラフィック拡散スクリーンは反射型ホログラム
であったが、本発明の技術思想はこれに限定されるもの
ではない。すなわち透過型ホログラムにおいても本発明
の基本的技術思想は実施可能であることは明らかであ
る。
【0042】
【発明の効果】本発明のホログラフィック拡散スクリー
ンは、その回折効率が連続的に変化しているので(変化
の仕方は、スクリーンへの入射角度の空気→ホログラム
界面でのフレネル反射率の逆数に比例)、投写光学系に
より大きな角度でスクリーンに光線が入射しても、表示
画像の輝度は全面にわたって一定になる。また、本発明
のホログラムは再生光を大きな入射角度で入射させても
ホログラム再生像の輝度は再生像全面にわたって一定で
あり、見やすい画像を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のホログラフィック拡散スクリーンの断
面図及び回折効率の変化を表した図である。
【図2】本発明のホログラフィック拡散スクリーンの作
製光学系を示す図である。
【図3】本発明のホログラフィック拡散スクリーンの再
生光学系を示す図である。
【図4】空気/ホログラム界面での光透過率入射角度依
存性を示す図である。
【図5】従来のホログラフィック拡散スクリーンにおけ
る位置による輝度の変化及び回折効率の様子を示す図で
ある。
【図6】本発明のホログラフィック拡散スクリーンの入
射角度θとスクリーン上の位置xの関係を示す図であ
る。
【図7】本発明のホログラフィック拡散スクリーンの実
施の形態を示す図である。
【図8】本発明のホログラフィック拡散スクリーンの入
射角度θとスクリーン上の位置(X,Z)の関係を示す
図である。
【図9】本発明のホログラフィック拡散スクリーンの回
折効率分布が同芯円状であることを示す図である。
【図10】LEDアレイとガルバノミラーを用いた投写
装置による画像投写を示す図である。
【図11】レーザー光とガルバノミラーによる投写装置
による画像投写を示す図である。
【図12】従来のホログラフィック拡散スクリーンの作
製光学系を示す図である。
【図13】従来のホログラフィック拡散スクリーンによ
る画像投写光学系を示す図である。
【図14】本発明における第1のホログラムの作製光学
系を示す図である。
【図15】本発明における第2のホログラムの作製光学
系を示す図である。
【符号の説明】
1 ログラフィック拡散スクリーン 2 発散球面波発散点(投写レンズの像側主点位置) 3 発散球面波(投写画像光) 4 拡散光(再生光) 5 拡散板(完全拡散透過面) 6 ホログラム記録材料 7 平行光 8 拡散光(完全拡散光) 9 収束球面波 10 収束球面波収束点 11 ホログラフィック拡散スクリーン 12 発散球面波(投写画像光) 13 発散球面波発散点(投写レンズの像側主点位置) 14 拡散光(再生光) 15 視域(再生画像観察域) 16 ホログラフィック拡散スクリーン 17 発散球面波発散点(投写レンズの像側主点位置) 18 発散球面波(投写画像光) 19 拡散光(再生光) 20 ホログラフィック拡散スクリーン 21 投写レンズ 22 投写画像光 23 投写レンズの像側主点 24 ホログラフィック拡散スクリーン 25 投写レンズ 26 画像 27 光源 28 ホログラフィック拡散スクリーン 29 ホログラフィック拡散スクリーン 30 ホログラフィック拡散スクリーン 31 投写レンズ 32 ガルバノミラー 33 LEDアレイ 34 ホログラフィック拡散スクリーン 35 第2のガルバノミラー 36 第1のガルバノミラー 37 レーザー光源 50 ホログラム記録材料 51 拡散板 52 アパチャー 53 平行光 54 平行光 55 画像投写光学系(プロジェクター) 56 投写画像光 57 従来のホログラフィック拡散スクリーン 58 拡散光(再生光) 59 反射光(0次回折光) 60 観察者

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 再生照明光を入射することより再生像を
    発生させるホログラムにおいて、 前記再生光の入射位置或いは入射角度に基づいて、ホロ
    グラム面の各点における回折反射率が一定となるよう該
    ホログラムの回折効率を可変させることを特徴とするホ
    ログラム。
  2. 【請求項2】 前記ホログラムの回折効率を、再生用光
    源による再生照明光の該ホログラムへの入射角度に対す
    る空気/ホログラム界面の透過率の逆数に比例させるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のホログラム。
  3. 【請求項3】 前記ホログラムの回折効率を、再生用光
    源の位置に基づいて、ホログラム面で同心円状に変化さ
    せることを特徴とする請求項1ないし2に記載のホログ
    ラム。
  4. 【請求項4】 投写光学系により画像を投写することに
    より表示画像を視認可能なホログラフィック拡散スクリ
    ーンにおいて、該スクリーンの回折効率を投写光学系か
    らの投射画像光の入射位置或いは入射角度に基づいて、
    スクリーン面の各点における回折反射率が一定となるよ
    う該スクリーンの回折効率を可変させることを特徴とす
    るスクリーン。
  5. 【請求項5】 前記スクリーンの回折効率を、投写光学
    系からの投射画像光の該スクリーンへの入射角度に対す
    る空気/ホログラム界面の透過率の逆数に比例させるこ
    とを特徴とする請求項4に記載のスクリーン。
  6. 【請求項6】 前記スクリーンの回折効率を、投射光学
    系の位置に基づいて、ホログラム面で同心円状に変化さ
    せたことを特徴とする請求項4ないし5に記載のホログ
    ラフィック拡散スクリーン。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002148717A (ja) * 2000-11-08 2002-05-22 Dainippon Printing Co Ltd 反射型ホログラムスクリーン及びそれを用いた投影表示装置
JP2008102263A (ja) * 2006-10-18 2008-05-01 Daiso Co Ltd ホログラムスクリーン及びその製造方法
KR101826744B1 (ko) * 2011-08-24 2018-02-07 삼성전자주식회사 나노 구조를 갖는 음향광학 소자, 및 상기 음향광학 소자를 이용한 광스캐너, 광 변조기 및 디스플레이 장치
KR101826743B1 (ko) * 2011-08-25 2018-02-07 삼성전자주식회사 광회절각 음향광학 소자, 및 상기 음향광학 소자를 이용한 광 스캐너, 광 변조기 및 디스플레이 장치

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