JP2000131544A - Y分岐光導波路 - Google Patents
Y分岐光導波路Info
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- JP2000131544A JP2000131544A JP10302197A JP30219798A JP2000131544A JP 2000131544 A JP2000131544 A JP 2000131544A JP 10302197 A JP10302197 A JP 10302197A JP 30219798 A JP30219798 A JP 30219798A JP 2000131544 A JP2000131544 A JP 2000131544A
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Abstract
さく、かつ小型化が可能で、しかも製造容易なY分岐光
導波路が得られるようにする。 【解決手段】 基板には、所定の屈折率n0を有するクラ
ッド2と、このクラッド2に囲まれて所定の屈折率n
1(>n0)を有するコア4とが形成され、コア4は、入射
路10がその途中でY字形に2分岐されてそれぞれ出射
路12,12として形成されており、入射路10と出射
路12,12は全て同じ路幅aを有し、また、各出射路
12,12が入射路10から分岐する基端部分の谷中央
に凹状の窪み16が形成され、かつ、基端部分の左右外
側にそれぞれ突起部22,22が外方に張り出して形成
されている。
Description
係り、特には、分岐角度が大きくても損失(放射光損失
やモード変換損失など)の小さなY分岐の光導波路を容
易に製造するための技術に関する。
まれた領域の中を電磁波がその境界面で全反射を繰り返
しながら伝搬する光伝送路であり、SiO2等の基板に低
屈折率の媒質をクラッド、これよりも高屈折率の媒質を
コアとしてそれぞれ形成したものである。
コアをその途中でY字形に2分岐し、分岐前のコアを入
射路、分岐後のコアを出射路とした、いわゆるY分岐光
導波路がある。このY分岐光導波路は、光集積回路にお
ける光分岐器、光合波器、スイッチ、変調器等を構成す
る上で最も基本的な回路素子であり、その低損失化と小
型化が強く望まれている。
とえば図7に示すような各種の構造のものが提案されて
いる。
n0)で囲まれたコア(屈折率n1)をY字形に単純に所定の
分岐角度θで2分岐したもので、入射路10の路幅aと
分岐後の2つの各出射路12,12の路幅aとが等しく
設定されている(以下、従来例1と称する)。
n0)で囲まれたコア(屈折率n1)をY字形に2分岐する際
に、入射路10の路幅a1よりも出射路12,12の路幅
a2を狭く(a1>a2)設定するとともに、出射路12,12
が入射路10から分岐する基端部分の谷中央に凹状の窪
み16が形成されている(以下、従来例2と称する)。こ
の構造のものは、たとえば、Z.Weissman et al.“Ve
ry low-loss Y−junction power divider”Opt.Let
t.,vol.14,no.5,pp.293-295,March19
89の文献に記載されている。
n0)で囲まれたコア(屈折率n1)をY字形に2分岐する際
に、入射路10の路幅を分岐部分において拡幅し、その
拡幅部18から出射路12,12を延出している。その
場合、両出射路12,12は、拡幅部18の外端側から
所定の距離wだけ内側に入り込んだ箇所から引き出さ
れ、それらの各出射路12,12の拡幅部18側の基端
部分は、入射路10と平行して(つまり、分岐角度θ=
0)形成されている(以下、従来例3と称する)。この構
造のものは、たとえば、松浦 他、“新構造Y分岐素子
の低損失化”1994年電子情報通信学会春季大会、C
-330. p4-327の文献に記載されている。
n0)で囲まれたコアをY字形に2分岐する際に、入射路
10の路幅aと2つの出射路12,12の路幅aとを等し
く設定するとともに、入射路10と各出射路12,12
との節となる部分20の屈折率n2を入射路10および出
射路12,12の屈折率n1と異ならせ(n2<n1)、導波モ
ードと放射モードの変換を利用した、いわゆるアンテナ
結合形の光導波路である。この構造のものは、たとえ
ば、O.Hanaizumi et al.“Wide Y−junction with
low losses in three-dimensional dielectric optical
waveguides,”IEEE J.Quantum Electron.,vo
l.21,no.2,pp.168-173,Feb.1985の文
献に記載されている。
(d)に示した従来構成のY分岐光導波路は、それぞれ次
の問題がある。
路10を単純にY字形に小さな分岐角度θでもって分岐
しており、素子の小型化のために分岐角度θを大きく設
定しようとすると、これに伴って損失が増加する。特
に、分岐角度θが1°以上の広角度になると放射光損失
が極めて大きくなる。また、入射路10と出射路12,
12を有するコアは反応性イオンエッチング等の手法に
より形成されるが、上記のような鋭角の部分があると、
その部分が鈍り易くシャープにならないので、損失が増
加したり、損失のばらつきが生じやすく製造が難しいと
いった不都合がある。
路12,12が入射路10から分岐する基端部分の谷中
央に凹状の窪み16を形成することにより、入射路10
と出射路12,12の波面の整合を高めている。その結
果、入射路10と出射路12,12のとの電磁界分布の
結合効率が高くなって従来例1(同図(a))のものよりも
損失は少なくなるものの、分岐角度θを大きく設定した
場合には、結合効率が劣化して依然として損失が増加す
る。
10と出射路12,12の各路幅a1,a2が同一でないた
め(a1≠a2)、他の回路を接続するような場合には、取り
扱いが難しくなる。
路10と出射路12,12との間の拡幅部18で位相の
整合をとり、また、その拡幅部18の出射路12,12
側の終端の距離wの部分で振幅の整合をとっているた
め、結合効率は高くなるが、各出射路12,12の拡幅
部18側の基端部分は、入射路10と平行して(つま
り、分岐角度θ=0)形成されているので、両路12,
12を必要な距離だけ離間させて他の回路素子等を接続
できるようにするためには、出射路12,12の延長部
分を曲げる必要がある。その場合、損失を少なくする上
では、曲げ部分の曲率半径を極めて大きなものとせねば
ならない。そうすると、結果的に、素子全体の寸法が非
常に長くなってしまい、小型化の要求に十分応えられな
い。
アンテナ結合形のもので、分岐角度θが3°以上の大き
なものでも損失が少ないという利点があるものの、出射
路12,12の谷側が鋭角であり、しかも、3種類の屈
折率n0,n1,n2を使う必要があるため、製造が難しい。
なされたもので、分岐角度を比較的大きく設定しても損
失が小さく、かつ小型化が可能で、しかも製造容易なY
分岐光導波路が得られるようにすることを課題とする。
解決するため、基板には、所定の屈折率n0を有するクラ
ッドと、このクラッドに囲まれて所定の屈折率n1(>n0)
を有するコアとが形成され、前記コアは、入射路がその
途中でY字形に2分岐されてそれぞれ出射路として形成
されているY分岐光導波路において、次のようにしてい
る。
は全て同じ路幅を有し、また、出射路が入射路から分岐
する基端部分の谷中央に凹状の窪みが形成され、かつ、
前記基端部分の左右外側にそれぞれ突起部が外方に張り
出して形成されている。
には、窪みと突起部とが共に形成されているため、結合
効率を高めることが容易で、分岐角度を大きく設定して
も損失を小さくすることができる。なお、窪みの大きさ
や突起部の長さは最適化により決定する。
Y分岐光導波路を平面的に見た構造図である。
の基板を有し、この基板に所定の屈折率n0を有するクラ
ッド2と、このクラッド2に囲まれて所定の屈折率n
1(>n0)を有するコア4とが形成されている。つまり、
このY分岐光導波路では、2種類の屈折率n1,n2のみが
用いられている。
Y字形に所定の分岐角度θでもって2分岐されてそれぞ
れ出射路12,12として形成されており、これらの入
射路10と出射路12,12とは全て同一の路幅aを有
する。
ら分岐する基端部分の谷中央に凹状の窪み16が形成さ
れ、かつ、各出射路12,12の基端部分の左右外側に
それぞれ三角形状の突起部22が外方に張り出して形成
されている。
のものであり、その窪み16の深さhと幅dのパラメータ
によって波面の傾き具合が決定される。すなわち、窪み
16の屈折率はコア4の屈折率n1よりも低く、クラッド
2の屈折率n0に等しいので、光はコア4の部分よりも速
く伝搬する。したがって、上記のパラメータh,dを適切
な値に設定することにより、波面を分岐後の各出射路1
2,12の延びる方向と垂直となるように傾けることが
できる。
る前の入射路10における0次モードと分岐された後の
各出射路12,12における0次モードのフィールド分
布の整合を高めるために設けられており、その張り出し
幅wがパラメータとして作用する。
外側を結ぶ傾斜部分の角度αも、分岐後に各出射路1
2,12を伝搬する光の波面が出射路12,12の延び
る方向と垂直になるようにするためのパラメータとして
作用する。
でに至る長さlは、上記の各パラメータa,θ,w,α,d
が決まれば一義的に定まる。
れた出射路12側の基端部分に窪み16と突起部22と
を共に形成することにより、分岐角度θを大きく設定し
ても損失を小さくすることができる。なお、結合効率を
最も高めるためのパラメータは最適化により求める。
しているが、合波器を構成する場合には、出射路22,
22を入射路とし、入射路10を出射路とすることは勿
論可能である。また、クラッド2とコア4が形成される
基板の材質は、SiO2などの石英系ガラスに限らず、多
成分系ガラスや合成樹脂、誘電体等であってもよい。コ
ア10の伝搬モードは、シングルモードに限らず、マル
チモードであってもよい。
はx,y,zの各軸方向が有限幅の三次元形状をもつが、
ここではy軸方向の厚みを無限大とした二次元のスラブ
導波路に置き換え、入射路10からTE0モードの光を
入射して各出射路12の互いに十分に離れた位置で分岐
した光を取り出した場合に、そのときの最低損失を与え
る各パラメータn0,n1,θ,a,d,h,w,αについて検
討した。なお、ここでは、クラッド2の屈折率n0を1.
500、θ=αとし、図2のA〜Dで示す各点で表され
る光導波路について検討する。なお、図2の縦軸は導波
路幅a(単位は入力光の真空中での波長)であり、横軸は
コア4の屈折率n1である。
いて、分岐角度θを0°〜4°の範囲で変化させた場合
について、それぞれ最小の損失を与えるパラメータθ,
α,h,d,wの最適値について調べた。
ム伝搬法を用い、最適化の手法としては共役分配法を用
いた。
h,d,wを最適値に設定したときの損失Lを求めた結果
を表1〜表4、および図3〜図6に示す。
2および図4は図2のB点に、表3および図5は図2の
C点に、表4および図6は図2のD点にそれぞれ対応し
た結果である。また、これらの図3ないし図6には、図
7(a)に示した従来例1および図7(d)に示した従来例4
の各構成のものについて、同様に検討した結果を併せて
図示している。
ように、図1に示す構成のY分岐光導波路は、分岐角度
θが大きいときでも極めて低損失であることが理解され
る。
は0.05dB以下であることが望ましいので、かかる観
点から、最低損失を与える各パラメータn0,n1,θ,
a,d,h,w,αは、表1〜表4より、具体的に次のよう
に規定される。
4λ(λは入力光の真空中での波長)の条件では、θ=α
=1.00〜1.75、d=1.90〜3.86、h=40.
41〜58.34、w=1.18〜2.60 n0=1.500、n1=1.5015、a=6λ(λは入
力光の真空中での波長)の条件では、θ=α=1.00〜
1.25、d=4.64〜5.21、h=110.33〜12
0.49、w=2.85〜3.47 n0=1.500、n1=1.5038、a=4.348λ
(λは入力光の真空中での波長)の条件では、θ=α=
1.00〜2.00、d=1.80〜3.22、h=42.9
8〜53.18、w=1.16〜2.13 n0=1.500、n1=1.5039、a=5.154λ
(λは入力光の真空中での波長)の条件では、θ=α=
1.00〜2.00、d=2.23〜3.01、h=58.2
0〜58.27、w=1.97〜2.14
しても損失が小さいため小型化を図ることができる。し
かも、屈折率は2種類だけでかつ出射路の基端側の谷部
分が鋭角でないため製造が容易である。
的に見た構造図
折率と導波路幅との関係を示す特性図
と損失との関係を示す特性図
と損失との関係を示す特性図
と損失との関係を示す特性図
と損失との関係を示す特性図
す構造図
路、16…窪み、22…突起部、n0…クラッドの屈折
率、n1…コアの屈折率、θ…分岐角度、a…路幅、α,
d,h…パラメータ。
Claims (5)
- 【請求項1】 基板には、所定の屈折率n0を有するクラ
ッドと、このクラッドに囲まれて所定の屈折率n1(>n0)
を有するコアとが形成され、前記コアは、入射路がその
途中でY字形に2分岐されてそれぞれ出射路として形成
されているY分岐光導波路において、 前記入射路と出射路とは全て同じ路幅を有し、また、前
記出射路が入射路から分岐する基端部分の谷中央に凹状
の窪みが形成され、かつ、前記基端部分の左右外側にそ
れぞれ突起部が外方に張り出して形成されていることを
特徴とするY分岐光導波路。 - 【請求項2】 請求項1記載のY分岐光導波路におい
て、 クラッドの屈折率をn0、コアの屈折率をn1、前記入射路
と出射路の路幅をa、窪みの幅をd、深さをh、突起部の
張り出し幅さをw、突起部の先端と入射路の外側とを結
ぶ傾斜部分の角度をαとしたとき、n0=1.500、n1
=1.503、a=4λ(λは入力光の真空中での波長)の
条件において、θ=α=1.00〜1.75、d=1.90
〜3.86、h=40.41〜58.34、w=1.18〜
2.60の各値に設定されていることを特徴とするY分
岐光導波路。 - 【請求項3】 請求項1記載のY分岐光導波路におい
て、 クラッドの屈折率をn0、コアの屈折率をn1、前記入射路
と出射路の路幅をa、窪みの幅をd、深さをh、突起部の
張り出し幅さをw、突起部の先端と入射路の外側とを結
ぶ傾斜部分の角度をαとしたとき、n0=1.500、n1
=1.5015、a=6λ(λは入力光の真空中での波長)
の条件において、θ=α=1.00〜1.25、d=4.6
4〜5.21、h=110.33〜120.49、w=2.8
5〜3.47の各値に設定されていることを特徴とする
Y分岐光導波路。 - 【請求項4】 請求項1記載のY分岐光導波路におい
て、 クラッドの屈折率をn0、コアの屈折率をn1、前記入射路
と出射路の路幅をa、窪みの幅をd、深さをh、突起部の
張り出し幅さをw、突起部の先端と入射路の外側とを結
ぶ傾斜部分の角度をαとしたとき、n0=1.500、n1
=1.5038、a=4.348λ(λは入力光の真空中で
の波長)の条件において、θ=α=1.00〜2.00、d
=1.80〜3.22、h=42.98〜53.18、w=
1.16〜2.13の各値に設定されていることを特徴と
するY分岐光導波路。 - 【請求項5】 請求項1記載のY分岐光導波路におい
て、 クラッドの屈折率をn0、コアの屈折率をn1、前記入射路
と出射路の路幅をa、窪みの幅をd、深さをh、突起部の
張り出し幅さをw、突起部の先端と入射路の外側とを結
ぶ傾斜部分の角度をαとしたとき、n0=1.500、n1
=1.5039、a=5.154λ(λは入力光の真空中で
の波長)の条件において、θ=α=1.00〜2.00、d
=2.23〜3.01、h=58.20〜58.27、w=
1.97〜2.14の各値に設定されていることを特徴と
するY分岐光導波路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10302197A JP2000131544A (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | Y分岐光導波路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10302197A JP2000131544A (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | Y分岐光導波路 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000131544A true JP2000131544A (ja) | 2000-05-12 |
Family
ID=17906113
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10302197A Pending JP2000131544A (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | Y分岐光導波路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000131544A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9304370B2 (en) | 2012-08-09 | 2016-04-05 | Sumitomo Osaka Cement Co., Ltd. | Optical waveguide device |
-
1998
- 1998-10-23 JP JP10302197A patent/JP2000131544A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9304370B2 (en) | 2012-08-09 | 2016-04-05 | Sumitomo Osaka Cement Co., Ltd. | Optical waveguide device |
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