JP2000131135A - 音響センサ - Google Patents

音響センサ

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JP2000131135A
JP2000131135A JP10307568A JP30756898A JP2000131135A JP 2000131135 A JP2000131135 A JP 2000131135A JP 10307568 A JP10307568 A JP 10307568A JP 30756898 A JP30756898 A JP 30756898A JP 2000131135 A JP2000131135 A JP 2000131135A
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wave
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Muneo Harada
宗生 原田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 その大型化を回避しつつ、検出感度を向上さ
せることができる音響センサを提供する。 【解決手段】 媒質中を伝搬する音波を受ける板状の受
波部23aと、受波部23aにより受けられた音波の異
なる周波数に夫々共振する複数の共振子25,25,…
とを従来の並列配置から積層配置にした構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、音声認識処理,音
響信号処理等において音信号の特徴を抽出すべく、各周
波数帯域における音信号の強度を検出するための音響セ
ンサに関する。
【0002】
【従来の技術】音声認識を実行するシステムにおいて
は、音声信号を受信したマイクロフォンの振動を、アン
プにて電気信号に変換・増幅した後、A/D変換器でア
ナログ信号をディジタル化して音声ディジタル信号を
得、この音声ディジタル信号にコンピュータ上でソフト
ウェアにより高速フーリエ変換を施し、音声の特徴を抽
出する。このような音声認識のシステムについては、IE
EE Signal Processing Magazine, Vol.13, No.5, pp.45
-57(1996) に開示されている。
【0003】音声信号の特徴を効率良く抽出するために
は、音声信号が定常であると見做せる時間内の音響スペ
クトルを計算する必要がある。音声信号の場合には、通
常10〜20msecの時間内で定常と見做せると考えられ
ている。従って、10〜20msecを周期としてその時間
内に含まれる音声ディジタル信号に対して、コンピュー
タ上のソフトウェアにより、高速フーリエ変換等の信号
処理を実行する。
【0004】以上のように、従来の音声認識方式では、
瞬時の全帯域を含んだ音声信号をマイクロフォンによっ
て電気信号に変換し、その電気信号のスペクトルを分析
するために、A/D変換を施して各周波数をディジタル
化し、その音声ディジタル信号データを特定の音声波形
のデータと比較して、音声の特徴を抽出している。
【0005】このような音声認識方式は、ディジタル音
響信号に高速フーリエ変換処理を施して、その音響信号
のスペクトル分析するため、計算量が莫大となって計算
負荷が大きいという問題がある。
【0006】また、母音のように、時間の変化と共に音
響スペクトルが変化しないような音声については問題が
生じないが、子音と母音との組合せの音、例えば、
「か,き,く,け,こ,さ,た」等のように初めに子音
が出てきて時間の経過と共に母音の強度が大きくなるよ
うな音、又は英語のように複雑な子音と母音との組合せ
の音では、以下のような問題が生じる。従来では、瞬時
に音声を記録し、一定時間毎に区切って全帯域の音響ス
ペクトルを積算して、音声を分析しているので、どの時
点で子音から母音に変わったのかを判定することは困難
であり、そのために音声認識の判別率の低下が引き起こ
されていた。この問題を解消するために、より多くの音
声パターンを予めコンピュータに記憶させておき、これ
らの音声パターンの何れかにあてはめるようにしている
が、このことが計算負荷をますます増大させる原因とな
っている。
【0007】本願発明者らは、これらの問題点を解決可
能な音響センサをM. Harada et al., "Resonator Array
Sensor toward Artificial Cochlear Modeling," Tech
nical Digest of the 15th Sensor Symposium, pp.97-1
00(1997)に開示している。
【0008】図7は、開示の音響センサの要部の構成を
示す平面図及びそのVII−VII断面図である。この
音響センサは、CMOSプロセスにより半導体シリコン
基板に形成された矩形テーブル状のセンサ本体2と、セ
ンサ本体2の上平面部の略半分(図7中の左側)として
形成された矩形板状の受波部23と、前記上平面部の残
りの部分に図7中で左右方向に架設された棒状の保持部
22と、保持部22の両側に夫々突出して設けられた複
数の棒状の共振子25,25,…とから構成されてい
る。
【0009】空気中を伝搬した音波が受波部23に伝わ
ると、ダイヤフラムからなる受波部23が振動してその
振動が保持部22内を伝搬する。この際に、図7中の左
方から右方へ音波が、順次長さが長くなっていく(順次
共振周波数が低くなっていく)片持ち梁の各共振子25
を振動させながら伝わっていく。各共振子25は、固有
の共振周波数を有しており、その固有の周波数の音波が
伝搬すると共振し、その先端部が上下に振動する。この
振動によって、前記先端部とその下方の前記半導体シリ
コン基板上に夫々設けられた電極との間で形成されるキ
ャパシタの容量が変化する。この変化に基づいて各共振
子25の周波数毎の振動強度を求めることにより、音響
信号の検出及び周波数スペクトル分析を1つのハードウ
ェア上にて高速かつ正確に行うことができ、高周波側か
ら低周波側にかけて精度良い周波数スペクトル分析を行
えるようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したような音響セ
ンサにおいては、近年、更なる検出感度の向上が要求さ
れている。これに応じて受波部23を大きくすることが
考えられるが、受波部23の増大分だけ音響センサ全体
の大きさが増大するという問題があった。
【0011】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、従来並設されていた受波部と共振子とを積層し
て配置することにより、音響センサ全体の大型化を回避
しつつ、検出感度を向上させることができる音響センサ
を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る音響セン
サは、媒質中を伝搬する音波を受ける板状の受波部と、
該受波部により受けられた音波の異なる周波数に夫々共
振する複数の共振子と、各共振子が共振する振動強度を
検出する振動強度検出部とを備える音響センサにおい
て、前記複数の共振子の少なくとも一つ及び受波部が積
層して設けてあることを特徴とする。
【0013】第2発明に係る音響センサは、第1発明の
音響センサにおいて、前記受波部及び複数の共振子を連
結し、該複数の共振子を保持する保持部を更に備え、該
保持部が前記受波部の中央部分にて連結されていること
を特徴とする。
【0014】第3発明に係る音響センサは、第1発明の
音響センサにおいて、前記受波部を遊動自在に支持する
支持部を更に備えることを特徴とする。
【0015】第4発明に係る音響センサは、第1又は第
2発明の音響センサにおいて、前記受波部を拘持する拘
持部を更に備えることを特徴とする。
【0016】第5発明に係る音響センサは、第3発明の
音響センサにおいて、前記支持部が弾性体を介して前記
受波部を支持すべくなしてあることを特徴とする。
【0017】第1発明に係る音響センサにおいては、媒
質中を伝搬した音波を受波部により受け、受けた音波を
その異なる周波数に夫々共振する複数の共振子に与え、
各共振子での振動を振動強度検出部で検出する構成の音
響センサの、前記複数の共振子の少なくとも一つと前記
受波部とを積層して設ける構成としたので、音響センサ
全体の大きさを増大させることなく、その検出感度を向
上させることができる。
【0018】第2発明に係る音響センサおいては、前記
複数の共振子と前記受波部とを連結保持する保持部が、
前記受波部の中央部分にて連結される構成としたので、
例えばダイヤフラムからなる前記受波部の振動の最も大
きい部分で前記保持部にその振動を伝えることができ、
前記受波部を最も効率よく利用することができる。その
ため、前記保持部が前記受波部の側面に接していた従来
の構成に対してより大きな振動を前記受波部から前記保
持部へ伝達することができ、更に検出感度を向上させる
ことができる。また、従来の検出感度を維持するなら
ば、前記受波部自体を小型化することも可能である。
【0019】第3発明に係る音響センサにおいては、前
記受波部を遊動自在に支持する構成としたので、前記保
持部が前記受波部の中央部近傍でなく、その他の部分に
接している場合にも、前記受波部の振動を効率良く前記
保持部へ伝えることができ、このような場合にも検出感
度を向上させることができる。
【0020】第4発明に係る音響センサにおいては、前
記受波部を拘持する構成としたので、前記保持部が前記
受波部の中央部近傍に接している場合に、前記受波部の
全体の振動を前記保持部へ効率良く伝えることができ、
このような場合にも検出感度を向上させることができ
る。
【0021】第5発明に係る音響センサにおいては、前
記受波部を弾性体を介して支持する構成としたので、前
記保持部が前記受波部の中央部近傍でなく、その他の部
分に接している場合に、第3発明の音響センサにおける
前記受波部の如く遊動保持状態を達成することができ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態を
示す図面に基づいて具体的に説明する。
【0023】(第1の実施の形態)図1は、本発明に係
る音響センサの第1の実施の形態の要部の構成を示す正
面図及びそのI−I断面図である。本実施の形態の音響
センサは、半導体シリコン基板(図示せず)に形成され
るセンサ本体2aと、後述する電極3及び周辺回路であ
る検出回路4とから構成されている。
【0024】センサ本体2aは、矩形板状をなし、図1
中でその右側半分が端縁部を残して欠落され、これら全
ての部分が半導体シリコンで形成されている。また、セ
ンサ本体2aは、長さが異なる複数(本例では12個)
の棒状の部分を有する共振部21と、この共振部21を
共振の固定端側で保持する板状の保持部22と、保持部
22の一方の端部に立設された短寸棒状の伝搬部26
と、伝搬部26に連なり空気中を伝搬した音波を受ける
板状の受波部23aとから構成されている。
【0025】受波部23aは、伝搬部26をその中心部
へ配置するように、また共振部21の全体部分を覆うよ
うに構成されたダイヤフラムからなり、センサ本体2a
の上面に固定されている。
【0026】共振部21は片持ち梁となっており、夫々
の棒状の部分は特定の周波数に共振するように長さが調
整された6対の共振子25,25,…からなっている。
各共振子25は、下記(1)式で表される共振周波数f
にて選択的に応答振動するようになっている。
【0027】 f=(CHE1/2 )/(L2 ρ1/2 ) …(1) 但し、 C:実験的に決定される定数 H:各共振子25の厚さ L:各共振子25の長さ E:材料物質(半導体シリコン)のヤング率 ρ:材料物質(半導体シリコン)の密度
【0028】上記(1)式から分かるように、各共振子
25の厚さH又は長さLを変えることにより、その共振
周波数fを所望の値に設定することができ、各共振子2
5が固有の共振周波数をもつようにしている(図2参
照)。なお、保持部22の長手方向の同じ位置に連なる
一対の共振子25,25は、同一の共振周波数をもって
いる。全ての共振子25,25,…の厚さHは一定とし
てある。
【0029】また、その長さLを左側(伝搬部26側)
から右側へ向かうにつれて順次長くなるように共振子2
5,25,…を配置してある。これによって、左側から
右側へ向かうにつれて各共振子25が固有に振動する共
振周波数を高周波数から低周波数に設定してある。
【0030】具体的には、共振子25,25,…は、左
側から右側へ向かって例えば可聴帯域の15Hz〜20
kHz程度の範囲内で高周波数から低周波数まで対応で
きるようになっている。
【0031】なお、保持部22は、その幅が、受波部2
3a近傍で最も太く、そこから図1の右側へ向かうに従
って除々に細くなる構成として、保持部22の伝搬感度
を向上させるような構成も可能である。
【0032】以上のような構成をなすセンサ本体2a
は、半導体集積回路製造技術又はマイクロマシン加工技
術を用いて前記半導体シリコン基板上に形成される。そ
して、このような構成において、音波が受波部23aに
伝わるとその板状の受波部23aが振動し、音波を示す
その振動は伝搬部26を経て保持部22に伝搬し、これ
に保持された共振部21の棒状の各共振子25を夫々の
特定の周波数にて順次共振させながら図1の左方から右
方へ伝わっていくようになっている。
【0033】なお、受波部23aの形状は、センサ本体
2aが矩形平面形状を有するため、最大のダイヤフラム
部分の面積を得るには、同様に矩形状であることが望ま
しいが、不要な振動を軽減して信号ノイズを抑制するた
めには、円盤状又は楕円盤状であることが望ましい。ま
た、加工が困難ではあるが、コーン状の如く立体的な形
状とすることにより、更に信号ノイズを抑制することが
できるばかりでなく、受波感度をも向上させることがで
きる。これは、音響的な波動を効率的に収束させ易くな
るためである。また、多角形及び/又は多面体状に形成
することにより、適宜の設計仕様に合わせた好適な受波
部23aを得ることが可能である。
【0034】上述のような受波部23aの設計において
は、超音波センサ,超音波マイクロフォン等の送受波に
用いられるダイヤフラム設計方法を利用することが可能
である。
【0035】また、受波部23aの材質として本実施の
形態においては、前記半導体シリコン基板と一体的に加
工可能とすべくシリコン結晶を用いているが、公知の皮
膜生成プロセスによる金属,樹脂,セラミックス等の材
質を用いることができ、音響インピーダンスの整合を良
好にすべくこれらの材質から1種類を選択的に用いる。
【0036】図2は、本発明に係る音響センサの動作原
理を説明するための斜視図であり、図中においては簡略
化のため、センサ本体2aは保持部22の近傍のみを、
受波部23aは伝搬部26の近傍のみを夫々示してあ
る。
【0037】図2に示す如く、センサ本体2aには適当
なバイアス電圧Vbiasが印加されており、共振部21の
各共振子25の先端部と、該先端部に対向する位置の前
記半導体シリコン基板に形成された電極3とにてキャパ
シタが構成されている。各共振子25の先端部は、これ
らの振動に伴って位置が上下する可動電極であって、一
方、前記半導体シリコン基板に形成された電極3はその
位置が移動しない固定電極となっている。そして、各共
振子25が夫々の特定の周波数にて振動すると、両電極
間の距離が変動するので、キャパシタの容量が変化する
ようになっている。
【0038】各電極3には、このような容量変化を電圧
信号に変換し、変換した電圧信号を所定時間内で積算し
て出力する検出回路4が接続されている。
【0039】図3は、検出回路4の構成を示すブロック
図であり、検出回路4は、前記キャパシタの容量Cs
基準容量Cf とのインピーダンス比に応じた増幅比にて
増幅する演算増幅器41,42と、基準電圧Vref より
高い演算増幅器42の出力信号を所定時間だけ積算する
積算回路43と、積算回路43から出力信号を取り出し
て一時的に保持して出力するサンプルホールド回路44
とを備える。このような構成の検出回路4は、例えばシ
リコンCMOSプロセスによって形成されている。
【0040】演算増幅器41,積算回路43,及びサン
プルホールド回路44には、夫々クロックパルスφ0
φ1 ,及びφ2 が供給され、演算増幅器41,積算回路
43,及びサンプルホールド回路44は夫々これらのク
ロックパルスに同期して動作する。なお、これらのクロ
ックパルスは、外部から供給するようにしても良いし、
同一の半導体シリコン基板上にカウンタ回路を形成して
そこから供給するようにしても良い。
【0041】空気中を伝搬した音波が受波部23aに伝
わると、板状の受波部23aが振動してその振動が伝搬
部26を介してセンサ本体2a内を伝搬する。この際、
受波部23aはその端縁部をセンサ本体2aの上面に固
定されているため、その内側部分にて自体の弾性により
上下に振動し、その振動振幅は中央部にて最も大きくな
る。これによって、受波部23aの最も大きい部分の振
動が伝搬部26を介してセンサ本体2aへ伝えられるよ
うになっている。
【0042】そして、図2の左方から右方へ音波が、順
次長さが長くなっていく(順次共振周波数が低くなって
いく)片持ち梁の各共振子25を振動させながら伝わっ
ていく。各共振子25は固有の共振周波数を有してお
り、各共振子25はその固有の周波数の音波が伝搬する
と共振し、その先端部が上下に振動する。この振動によ
って、その先端部と電極3との間で構成されるキャパシ
タの容量が変化する。
【0043】得られた容量変化が検出回路4内に送られ
る。図4は、検出回路4内におけるタイミングチャート
であり、演算増幅器41,積算回路43,及びサンプル
ホールド回路44に夫々供給するクロックパルスφ0
φ1 ,及びφ2 を示す。なお、本例でのクロックパルス
制御は、ローレベルでオン状態とする。
【0044】まず、検出回路4内では、演算増幅器41
で得られたキャパシタの容量Cs と基準容量Cf とのイ
ンピーダンス比に応じて増幅比が決まる。例えば、1/
ωC f (ω=2πf,f:周波数)に対する1/ωCs
の値が1/2である場合には、得られる電圧信号が2倍
になる。但し、演算増幅器41は、その+入力端子が接
地されている反転増幅器であるので、次段の演算増幅器
41で電圧位相を1倍で反転させる。得られた増幅電圧
信号が積算回路43へ入力される。積算回路43では、
クロックパルスφ1 に応じた所定の時間内において基準
電圧Vref より高い増幅電圧信号が積算され、その積算
信号がサンプルホールド回路44へ入力される。サンプ
ルホールド回路44では、クロックパルスφ2 に応じて
積算信号のサンプリングとホールドとを繰り返して外部
へ積算信号を出力する。
【0045】以上のような処理は、長さが異なる共振子
25,25,…に夫々対応する検出回路4毎に並列的に
行われる。なお、図4に示すクロックパルスφ0
φ1 ,及びφ2 の周期は一例であり、これらの各クロッ
クパルスの周期は任意に設定しても良いことは勿論であ
る。
【0046】以上のようにして、特定の周波数に共振す
る共振子25,25,…に対応する検出回路4の出力信
号を調べることにより、任意の時間を周期とした、その
特定の周波数の音の強さの経時変化を知ることができ
る。また、複数の共振子25,25,…に対応する検出
回路4の出力信号を調べることにより、任意の時間を周
期とした、複数の周波数帯域毎の音の強さの経時変化を
知ることができる。この場合、一つの特定の周波数毎に
その積算結果を出力しても良いし、又は複数の特定の周
波数毎にその積算結果を出力しても良い。
【0047】また、一定時間毎に区切ったとしてもどこ
にも音響データの欠落がない。また、一定時間毎に各周
波数毎の音響データが得られるので、時間の経過に合わ
せて各周波数の強度の推移を確認でき、例えば母音と子
音との時間的変化の判別をより正確に行えて、音声認識
の判別率を高めることができる。また、一定時間毎に各
周波数毎の音響データが得られるので、時間の経過に合
わせて各周波数の強度の推移を確認でき、音声の時間的
変化の判別をより正確に行えて、音声認識の判別率を高
めることに寄与できる。
【0048】図5は、特定の周波数に対応する各検出回
路4の関係を示す図である。例えば、n種類の共振周波
数f1 ,f2 ,f3 ,f4 ,…,fn に夫々選択的に応
答振動するように各2本ずつ合計2n本の共振子を設け
る場合には、各共振周波数毎にその共振強度に応じた2
n個の出力信号V1a,V1b,V2a,V2b,V3a,V3b
4a,V4b,…,Vna,Vnbを各検出回路4から得るこ
とができる。本例では、1つの共振周波数に対して2つ
ずつの検出系を備えているので、1つの検出系しか設け
ない場合に比べてより検出精度は高くなる。なお、保持
部22の片側にのみ共振子25,25,…を設けること
により、構成を更に簡単にした低コストの音響センサを
提供することもできる。
【0049】例えば、音声認識のための音声入力用マイ
クロフォンとして本発明に係る音響センサを使用する場
合には、可聴帯域における各共振周波数毎の共振強度に
応じてその周波数の強度を求め、求めた分析パターンに
基づいて音声を認識する。
【0050】なお、音波の任意に選択した周波数のみの
強度を求めたい場合には、必要な共振周波数に対応する
検出回路の出力信号のみを得るようにすれば良い。例え
ば、図5において周波数f1 ,f3 の強度を求める場合
には、対応しない他の検出回路4−2a,4−2b,4−4
a,4−4b,…,4−na,4−nbの出力を遮断するか、
予めこれらの検出回路4−2a,4−2b,4−4a,4−4
b,…,4−na,4−nbは設けないようにするかして、
必要な出力信号V1a,V1b,V3a,V3bが得られて、不
要な出力信号V2a,V2b,V4a,V4b,…,Vna,Vnb
が得られないようにすれば良い。このような音響センサ
の使用例としては、特定の一又は複数の周波数の異常音
を検出するための異常音入力用マイクロフォンが好適で
ある。
【0051】(第2の実施の形態)図6は、本発明に係
る音響センサの第2の実施の形態の要部の構成を示す正
面図及びそのVI−VI断面図である。本実施の形態の
音響センサにおいては、第1の実施の形態におけるセン
サ本体2aの左右方向寸法を略半分にし、残った半分部
分を本実施の形態におけるセンサ本体2bとし、このセ
ンサ本体2bの全体部分を占める共振部21及び保持部
22を全て覆う大きさの受波部23bがセンサ本体2b
の上面に設けられている。
【0052】このような構成により、第1の実施の形態
に比べて受波部23bの大きさが半分になった分だけ受
波感度は低下するが、少なくとも従来の構成と同等以上
の受波感度が得られる。また、音響センサ全体としての
大きさは半分となり従来の検出感度を維持しつつ、音響
センサ全体の小型化を達成することができるようになっ
ている。
【0053】また、上述の如き構成としたことにより、
受波部23bの端縁部近傍に伝搬部26が配置されるこ
とになる。但し、本実施の形態においては、受波部23
bが第1の実施の形態の如き固定状態ではなく、センサ
本体2b上に略載置されているような状態となってお
り、これによって、受波部23bが自体の弾性に応じて
上下に振動するだけでなく、受波部23b全体が上下に
振動するため、より大きな振動振幅を得ることができ、
これによって検出感度を向上させることができるように
なっている。
【0054】なお、受波部23bとセンサ本体2bとが
接する部分に弾性体を介在させることにより、受波部2
3bがセンサ本体2b上で飛び跳ねるような状態ではな
く、前記弾性体の弾性変形に応じて上下に振動するよう
になるので、受波部23b及びセンサ本体2b間の衝撃
応力を緩衝することができる。
【0055】なお、上述した例では、複数の共振子2
5,25,…での特定の共振周波数の帯域を15Hz〜
20kHzの範囲としたが、これは例示であり、他の周
波数範囲でも良いことは勿論である。但し、音波である
ので、その周波数範囲は、数Hz〜50kHz(最大で
も100kHzまで)である。
【0056】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明に係る音響セン
サにおいては、媒質中を伝搬した音波を受波部により受
け、受けた音波をその異なる周波数に夫々共振する複数
の共振子に与え、各共振子での振動を振動強度検出部で
検出する構成の音響センサの前記複数の共振子の少なく
とも一つと前記受波部とを積層して設けることにより、
音響センサ全体の大きさを増大させることなく、その検
出感度を向上させることができる。
【0057】また、複数の共振子と前記受波部とを連結
保持する保持部を、前記受波部の中央部分にて連結する
ことにより、例えばダイヤフラムからなる前記受波部の
振動の最も大きい部分で前記保持部にその振動を伝える
ことができ、前記受波部を最も効率よく利用することが
できる。そのため、前記保持部が前記受波部の側面に接
していた従来の構成に対してより大きな振動を前記受波
部から前記保持部へ伝達することができ、更に検出感度
を向上させることができる。また、従来の検出感度を維
持するならば、前記受波部自体を小型化することも可能
である。
【0058】また、前記受波部を遊動自在に支持するこ
とにより、前記保持部が前記受波部の中央部近傍でな
く、その他の部分に接している場合にも、前記受波部の
振動を効率良く前記保持部へ伝えることができ、このよ
うな場合にも検出感度を向上させることができる。
【0059】また、前記受波部を拘持することにより、
前記保持部が前記受波部の中央部近傍に接している場合
に、前記受波部の全体の振動を前記保持部へ効率良く伝
えることができ、このような場合にも検出感度を向上さ
せることができる。
【0060】さらに、前記受波部を弾性体を介して支持
することにより、前記保持部が前記受波部の中央部近傍
でなく、その他の部分に接している場合に、前記受波部
の遊動保持状態を達成することができる等、本発明は優
れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る音響センサの第1の実施の形態の
要部の構成を示す正面図及びそのI−I断面図である。
【図2】本発明に係る音響センサの動作原理を説明する
ための斜視図である。
【図3】本発明に係る音響センサの検出回路の構成を示
すブロック図である。
【図4】本発明に係る音響センサの検出回路内における
タイミングチャートである。
【図5】特定の周波数に対応する各検出回路の関係を示
す図である。
【図6】本発明に係る音響センサの第2の実施の形態の
要部の構成を示す正面図及びそのVI−VI断面図であ
る。
【図7】開示の音響センサの要部の構成を示す平面図及
びそのVII−VII断面図である。
【符号の説明】
2a,2b センサ本体 21 共振部 22 保持部 23a,23b 受波部 25 共振子 26 伝搬部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 媒質中を伝搬する音波を受ける板状の受
    波部と、該受波部により受けられた音波の異なる周波数
    に夫々共振する複数の共振子と、各共振子が共振する振
    動強度を検出する振動強度検出部とを備える音響センサ
    において、 前記複数の共振子の少なくとも一つ及び受波部が積層し
    て設けてあることを特徴とする音響センサ。
  2. 【請求項2】 前記受波部及び複数の共振子を連結し、
    該複数の共振子を保持する保持部を更に備え、該保持部
    は、前記受波部の中央部分にて連結されている請求項1
    記載の音響センサ。
  3. 【請求項3】 前記受波部を遊動自在に支持する支持部
    を更に備える請求項1記載の音響センサ。
  4. 【請求項4】 前記受波部を拘持する拘持部を更に備え
    る請求項1又は2記載の音響センサ。
  5. 【請求項5】 前記支持部は、弾性体を介して前記受波
    部を支持すべくなしてある請求項3記載の音響センサ。
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