JP2003345381A - 骨伝導音声振動検出素子及び音声認識システム - Google Patents

骨伝導音声振動検出素子及び音声認識システム

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JP2003345381A
JP2003345381A JP2002147716A JP2002147716A JP2003345381A JP 2003345381 A JP2003345381 A JP 2003345381A JP 2002147716 A JP2002147716 A JP 2002147716A JP 2002147716 A JP2002147716 A JP 2002147716A JP 2003345381 A JP2003345381 A JP 2003345381A
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Japan
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bone conduction
piezoelectric body
beam structure
conduction voice
vibration
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Application number
JP2002147716A
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Taku Kaneko
金子  卓
Yoshiyasu Yamada
山田  芳靖
Yoshimasa Hijikata
啓暢 土方
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】容易に最適な条件で骨伝導音声振動を電気信号
にして取り出すことができるようにする。 【解決手段】骨伝導音声振動が伝播する支持部材10に
は梁構造体11が支持され、梁構造体11により骨伝導
音声振動を電気信号にして取り出される。梁構造体11
には周波数特性調整用圧電体16が固定されている。周
波数特性調整用圧電体16には制御回路17が電気的に
接続され、圧電体16の電極間のインピーダンスを変え
ることにより梁構造体11の周波数特性が調整される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は骨伝導音声振動を検
出する素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】音声認識技術は、研究段階から実用段階
を迎え、現在、自動車用のカーナビゲーションシステム
等で広く採用されるようになってきており、その認識率
も静寂環境なら90%以上の数値が得られるようになっ
てきている。
【0003】しかしながら、周囲に騒音がある環境では
著しく認識率が低下することが一般的に知られている。
例えば、車室内においては、自動車のエンジン音や風切
り音、ロードノイズなどが目立った騒音源であるし、同
乗者のおしゃべりの声やラジオ音声などで認識が阻害さ
れることが多々ある。そのような問題を解決するために
従来より様々な対策が行われており、指向性マイクロホ
ンの使用や、信号処理的な手法ではスペクトラムサブト
ラクション法などの採用により、一定の効果をあげてい
る。
【0004】しかし、スペクトラムサブトラクション法
は、定常的なノイズの除去効果は大きいものの、人の声
など非定常的なノイズの除去効果は小さく、十分でな
い。そのほかにも色々な雑音分離技術が提案されている
が、まだ実用に供されているものは少ない。
【0005】一方、人がしゃべって発せられた音声は空
気中を伝搬するものの他に、しゃべった本人の頭骨や皮
膚組織などを通って内耳の聴覚神経に到達して伝わる音
声が存在する。これは、一般的に骨伝導音と呼ばれてい
る。しゃべった自分の声を自分で聞く場合と、テープレ
コーダーなどに録音した声を聞き比べると違って聞こえ
るのは、自分の耳には空気を伝わってきた音(気導音)
と骨伝導音が両方とも入ってくるからだといわれてい
る。この骨伝導音は固体を伝搬する音声であり、インピ
ーダンスの違いから空気中を伝わる騒音があったとして
も、それから受ける影響は小さい。従って、周囲が騒音
環境であっても、発話者の声を高い対騒音信号比で取得
することが可能となり、それを用いれば騒音環境下でも
音声認識を実現することが可能であると考えられる。
【0006】骨伝導音振動を外耳道で検出する振動検出
素子としては、特開昭51−94218号公報、特開昭
58−80997号公報および特開昭58−94298
号公報に示されるように圧電型のものや、マグネティッ
ク型のものなどがあった。
【0007】しかしながら、音質が単一の梁の周波数特
性により決定されるので、骨伝導により減衰する音声振
動信号に対しては高域(1.0kHz以上)の出力が小
さく、気道音マイクロホンに比べ音質が著しく劣るとい
う欠点があった。
【0008】この課題を解決するため、特開平8−19
5995号公報に開示された骨伝導音声振動検出素子に
おいては、図13に示すような構成を採用している。図
13において、ケース100内での支持部材101に対
し異なる固有振動数の複数の梁102,103が設けら
れ、それぞれの梁102,103は重り104,105
と検出部材106,107を有し、検出部材106,1
07の出力を電気的に加算している。
【0009】しかしながら、例えば外耳道のように狭い
場所で骨伝導音声振動を検出する場合、サイズ上の節約
のため少数の梁しか使用できないため、気道音に近い音
質および音声認識用の入力音声を出力することは困難で
ある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような背
景の下になされたものであり、その目的は、容易に最適
な条件で骨伝導音声振動を電気信号にして取り出すこと
ができるようにすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の骨伝導
音声振動検出素子は、梁構造体に周波数特性調整用圧電
体を固定するとともに、インピーダンス調整器を周波数
特性調整用圧電体と電気的に接続して、周波数特性調整
用圧電体の電極間のインピーダンスを変えることにより
梁構造体の周波数特性を調整するようにしたことを特徴
としている。これにより、周波数特性調整用圧電体の電
極間のインピーダンスを変化させて圧電体の機械的物性
を制御することにより周波数応答特性を可変にして、使
用者にとって最適な特性に調節できる。その結果、容易
に最適な条件で骨伝導音声振動を電気信号にして取り出
すことができる。
【0012】請求項2に記載のように、梁構造体は片持
ち梁構造を有するものであると、歪みを大きくし、感度
を向上させることができる。請求項3に記載のように、
前記圧電体が複数に分割されて配設されており、分割さ
れた圧電体の各々を独立して制御可能であると、梁構造
体の周波数特性をよりきめ細やかに可変にすることがで
きる。
【0013】周波数特性調整用圧電体での電極間のイン
ピーダンスの変更は、請求項4に記載のように、各電極
につながる両配線間に設けたスイッチにおける開閉動作
のデューティ比を調整することにより行ったり、請求項
5に記載のように、各電極につながる両配線間に設けた
可変抵抗器の抵抗値を調整することにより行ったり、あ
るいは、請求項6に記載のように、それらを組み合わせ
て行うようにすると、実用上好ましいものとなる。
【0014】請求項7に記載のように、梁構造体での骨
伝導音声振動の電気信号にしての取り出しは、振動検出
用圧電体を用いると、周波数特性調整用圧電体と同じ材
料で振動検出部材を構成することができるため、製造コ
ストを低減することができる。
【0015】請求項8に記載のように、周波数特性調整
用圧電体と振動検出用圧電体とは同一構造をなし、か
つ、梁構造体での同一平面内に配置されていると、周波
数特性調整用圧電体と振動検出用圧電体とを平面的に集
積して配置することができ、小型化、低コスト化するこ
とができる。
【0016】請求項9に記載のように、骨伝導音声振動
を電気信号にして取り出すための部材と周波数特性調整
用圧電体を、梁構造体での表裏両面に配すると、検出感
度を向上させることができる。
【0017】請求項10に記載のように、同一構成の複
数の梁構造体を具備し、当該複数の梁構造体における固
定端となる部位が導電性連結部材を挟んで積層されると
ともに、当該積層部にシャフトが貫通し、このシャフト
にて各梁構造体が連結支持され、かつ、各梁構造体での
振動検出用圧電体が電気的に直列に接続されていると、
梁構造体の本数倍で検出感度を向上させることができ
る。
【0018】請求項11に記載のように、異なる構成の
複数の梁構造体を具備し、当該複数の梁構造体における
固定端となる部位が導電性連結部材を挟んで積層される
とともに、当該積層部にシャフトが貫通し、このシャフ
トにて各梁構造体が連結支持され、かつ、各梁構造体で
の振動検出用圧電体が電気的に直列に接続されている
と、検出できる周波数帯域を広げることができる。
【0019】請求項12に記載のように、骨伝導音声振
動を電気信号にして取り出した信号に基づいてインピー
ダンス調整器を制御して梁構造体の周波数特性を調整す
ると、梁構造体の特性を、音声認識を行う上で最適にな
るように可変にして認識率を向上させることが可能とな
る。
【0020】請求項13に記載のように、請求項1〜1
2のいずれか1項に記載の骨伝導音声振動検出素子にお
ける骨伝導音声振動を電気信号にして取り出した信号を
用い、音声認識させるようにするとよい。
【0021】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、この
発明を具体化した第1の実施の形態を図面に従って説明
する。
【0022】図1は、本実施形態における音声認識シス
テム1の構成図である。音声認識システム1は骨伝導音
声振動検出素子2を具備している。この骨伝導音声振動
検出素子2は、骨伝導イヤホンマイクに用いられ、骨伝
導により外耳部分に伝達された音声振動を検出するため
のものである。骨伝導音声振動検出素子2の出力は音声
認識回路3に送られ、ここで音声認識が行われる。
【0023】骨伝導音声振動検出素子2には支持部材1
0が備えられ、この支持部材10は骨伝導音声振動が伝
播する部材であり、金属板等が使用される。詳しくは、
支持部材10は、図示しない、例えば真鍮(黄銅)のよ
うな骨伝導音声振動を良好に伝達するケース内に配置
(固定)されている。支持部材10には梁構造体11が
支持され、梁構造体11にて骨伝導音声振動が電気信号
にして取り出される。梁構造体11は片持ち梁構造を有
し、それ故、歪みを大きくし、感度を向上させることが
できる。骨伝導による音声振動は、検出素子を外耳道周
辺の骨、皮膚、外耳道に装着するための、図示しないプ
ラスチック部材、検出素子を収納する図示しないケース
に伝達され、さらに支持部材10を経由して梁構造体
(片持ち梁)11に伝達される。
【0024】梁構造体11は板材12と重り13と振動
検出用圧電体14を備えている。板材12は金属板、具
体的には銅板、ステンレス鋼板材、ベリリウム銅板材等
が使用される。板材12の一方の端部が支持部材10に
固定されている。板材12の先端側の上面(自由端側の
先端上部)には重り13が固定されている。また、板材
12の可動部における下面での根元部には振動検出用圧
電体14が固定され、振動検出用圧電体14によって骨
伝導音声振動が電気信号にして取り出される。即ち、骨
伝導音声振動による梁構造体(片持ち梁)11の振動は
振動検出用圧電体14の電圧出力として取り出される。
振動検出用圧電体14は信号検出回路15と電気的に接
続されている。信号検出回路15には音声認識回路3が
電気的に接続され、骨伝導音声振動を電気信号にして取
り出した信号を用いて音声認識が行われる。
【0025】一方、板材12の可動部の上面には周波数
特性調整用圧電体16が固定されている。周波数特性調
整用圧電体16は長方形の板状をなすとともに、図2に
示すように、PZT(ジルコン酸チタン酸鉛:PbZr
1-xTix3)における対向する両面に電極16a,1
6bを形成した構造となっている。つまり、PZTの表
裏の両面には銀などの材料の電極16a,16bがスク
リーン印刷等で付けられている。図1の周波数特性調整
用圧電体16にはインピーダンス調整器としての制御回
路17が電気的に接続されている。詳しくは、図2に示
すように、周波数特性調整用圧電体16の電極16aが
配線Laにて制御回路17と接続されるとともに、周波
数特性調整用圧電体16の電極16bが配線Lbにて制
御回路17と接続されている。制御回路17の内部にお
いて、各電極16a,16bにつながる両配線La,L
b間にはスイッチSW1が設けられている。音声認識回
路3から制御回路17にフィードバック指令信号が送ら
れ、この信号によりスイッチSW1における開閉動作の
デューティ比Ton/T1が調整される。つまり、1周期
T1におけるスイッチ・オン時間Tonの割合Ton/T1
が調整される。これにより、圧電体16の電極16a,
16b間のインピーダンスが変えられ、これにより、梁
構造体11の周波数特性を調整することができる。
【0026】詳しくは、周波数特性調整用圧電体16の
材料特性においては、電極16a,16b間のインピー
ダンスが高い場合(完全に絶縁されている場合)の弾性
率Y13Dと、インピーダンスが低い場合(完全に導通
している場合)弾性率Y13Eとの間には、 Y13E=(1−k2)・Y13D の関係がある。
【0027】ここで、kは電気機械結合定数であり、一
般的な圧電材料では0.7程度の値をとる。そのため、
Y13E/Y13D≒0.5となり、梁構造体(片持ち
梁)11の弾性率(ばね定数)の変化が生じる。よっ
て、梁構造体(片持ち梁)11の固有振動数が変化し、
梁構造体11の特性を可変にすることができる。
【0028】つまり、図12に示すように、電極16
a,16b間のインピーダンスが高い場合(完全に絶縁
されている場合)と、インピーダンスが低い場合(完全
に導通している場合)とでは共振周波数が異なり、周波
数特性を異ならせることができるようになる。
【0029】この音声認識システムを使用するにあた
り、利用者が、予め設定した単語及び文章を発話してそ
の音声の認識を行い、最も認識率の高い周波数特性とな
るように学習させ、制御回路17によるインピーダンス
を制御する。このようにすることにより、使用者にとっ
て最適な出力を得ることができる。また、インピーダン
ス値を記録しておくことで、次回より学習することなく
使用者に対応した状況で使用できる。
【0030】以上のごとく、周波数特性調整用圧電体1
6の電極16a,16b間のインピーダンスを変化させ
て周波数特性調整用圧電体16の機械的物性(弾性率)
を制御することにより周波数応答特性を可変にして、使
用者にとって最適な特性に調節できる。その結果、容易
に最適な条件で骨伝導音声振動を電気信号にして取り出
すことができる。即ち、梁構造体11の周波数特性を可
変にして、骨伝導による音声振動の高域での減衰を補正
するとともに感度を向上させることができ、これによ
り、気導音声に近い音質で音声認識用の入力音声として
使用可能な音声を検出することができる。また、小型の
骨伝導音声振動検出素子を得ることができる。このよう
にして、不特定話者用小型骨伝導音声振動検出素子及び
音声認識システムを得ることができる。
【0031】特に、骨伝導音声振動を電気信号にして取
り出した信号に基づいて制御回路(インピーダンス調整
器)17を制御して梁構造体11の周波数特性を調整す
ることにより、梁構造体11の特性を、音声認識を行う
上で最適になるように可変にして認識率を向上させるこ
とが可能となる。
【0032】また、梁構造体11での骨伝導音声振動の
電気信号にしての取り出しは、振動検出用圧電体14を
用いると、周波数特性調整用圧電体16と同じ材料で振
動検出部材(14)を構成することができるため、製造
コストを低減することができる。
【0033】なお、図2では、周波数特性調整用圧電体
16での電極16a,16b間のインピーダンスの変更
は、各電極16a,16bにつながる両配線La,Lb
間に設けたスイッチSW1における開閉動作のデューテ
ィ比Ton/T1を調整することにより行った。これに代
わり、図3に示すように、各電極16a,16bにつな
がる両配線La,Lb間に設けた可変抵抗器R1の抵抗
値を調整することにより、周波数特性調整用圧電体16
での電極16a,16b間のインピーダンスの変更を行
うようにしてもよい。
【0034】あるいは、スイッチSW1と可変抵抗器R
1を組み合わせてもよい。つまり、図4に示すように、
各電極16a,16bにつながる両配線La,Lb間に
おいてスイッチSW1と可変抵抗器R1を直列に接続
し、スイッチSW1の開閉動作のデューティ比Ton/T
1を調整するとともに可変抵抗器R1の抵抗値を調整す
ることによりインピーダンスの変更を行うようにしても
よい。あるいは、図5に示すように、各電極16a,1
6bにつながる両配線La,Lb間においてスイッチS
W1と可変抵抗器R1を並列に接続し、スイッチSW1
の開閉動作のデューティ比Ton/T1を調整するととも
に可変抵抗器R1の抵抗値を調整することによりインピ
ーダンスの変更を行うようにしてもよい。
【0035】このように(図4,5のように)、周波数
特性調整用圧電体16での電極16a,16b間のイン
ピーダンスの変更は、各電極16a,16bにつながる
両配線La,Lb間に設けたスイッチSW1における開
閉動作のデューティ比Ton/T1を調整するとともに、
各電極16a,16bにつながる両配線La,Lb間に
設けた可変抵抗器R1の抵抗値を調整することにより行
うようにしてもよい。
【0036】また、図2,3,4,5のようにすると、
制御回路17が簡素化され、小型・軽量・低消費電力に
することができる。さらに、図1の場合には板材12の
先端に重り13を設けた例を説明したが、重り13を設
けなくてもよい。また、図1では圧電体による振動検出
について説明したが、ピエゾ抵抗素子や半導体などによ
る歪み検出の方法を用いても、同様の効果が得られる。
【0037】また、本骨伝導音声振動検出素子2の取り
付け位置は、外耳道周辺に限定されるものではなく、体
表面で骨伝導音声振動が伝達される部位であれば、同様
の効果が得られる。 (第2の実施の形態)次に、第2の実施の形態を、第1
の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0038】図6は、図1に代わる本実施形態における
音声認識システム1の構成図である。図6の本実施形態
においては、板材(片持ち梁)12の可動部の上面に、
多数の周波数特性調整用圧電体20,21,22を配置
している。つまり、図1での圧電体16が図6では複数
に分割されて配置され、分割された圧電体20,21,
22の各々を独立して制御可能である。これにより、各
圧電体20,21,22の弾性率を調整することによる
梁構造体11の周波数特性の微調整が可能になり、梁構
造体11の周波数特性(固有振動数)の制御精度が向上
する。つまり、梁構造体11の周波数特性をよりきめ細
やかに可変にすることができる。 (第3の実施の形態)次に、第3の実施の形態を、第1
の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0039】図7は、図1に代わる本実施形態における
音声認識システム1の構成図である。板材(片持ち梁)
12の可動部の下面には圧電体14a,30,31が、
また、板材12の可動部の上面には圧電体14b,3
2,33が配置されている。ここで、周波数特性調整用
圧電体30,31,32,33と振動検出用圧電体14
a,14bとは同一構造をなし、この圧電体14a,3
0,31および14b,32,33を梁構造体11での
同一平面内に配置している。このようにすると、周波数
特性調整用圧電体30,31,32,33と振動検出用
圧電体14a,14bとを平面的に集積して配置するこ
とができ、小型化、低コスト化することができる。
【0040】また、骨伝導音声振動を電気信号にして取
り出すための部材(圧電体)14a,14bと周波数特
性調整用圧電体30〜33を、梁構造体11(板材1
2)での表裏両面に配したので、検出感度を向上させる
ことができる。 (第4の実施の形態)次に、第4の実施の形態を、第1
の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0041】図8は、本実施形態における骨伝導音声振
動検出素子の構成図である。板材12(片持ち梁)の下
面中央部には帯状の振動検出用圧電体40が配置される
とともに、その両側には帯状の周波数特性調整用圧電体
41,42が配置されている。また、板材12の上面中
央部には帯状の振動検出用圧電体43が配置されるとと
もに、その両側には帯状の周波数特性調整用圧電体4
4,45が配置されている。この場合、梁構造体11
(板材12)の両面から圧電体41,42,44,45
の弾性率を制御することができるので、梁構造体11
(板材12)の初期反り量を制御することができる。ま
た、梁構造体11(板材12)の両面に振動検出用圧電
体40,43を配することで高出力を得ることができ
る。
【0042】図8の変形例として、図9に示すようにし
てもよい。つまり、板材(片持ち梁)12の両面に、板
材12と同寸法の周波数特性調整用圧電体50,51を
貼り合わせるとともに、板材12の可動部の根元部(周
波数特性調整用圧電体51の可動部の根元部)に振動検
出用圧電体52を配してもよい。 (第5の実施の形態)次に、第5の実施の形態を、第1
の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0043】図10は、本実施形態における骨伝導音声
振動検出素子60の構成図である。本実施形態において
は、圧電体バイモルフ61a〜61eを、骨伝導音声振
動を電気信号に変換するための梁構造体(片持ち梁)と
して用いており、梁構造体全体が圧電体である。各圧電
体バイモルフ61a〜61eは同じ長さであり、圧電体
バイモルフ61a〜61eを、同一構成(同一特性)の
複数の梁構造体として使用している。
【0044】複数の梁構造体61a,61b,61c,
61d,61eにおける固定端となる部位が導電性連結
部材63a,63b,63c,63dを挟んで積層され
ている。その両側には固定部材64a,64bが配置さ
れている。この積層部にシャフト62が貫通しており、
固定部材64a,64bがシャフト62と溶接(固定)
されている。よって、固定部材64a,64b間におい
て梁構造体(バイモルフ)61a〜61eと連結部材6
3a〜63dが交互に積層された状態で挟持されてい
る。このようにして、シャフト62にて各梁構造体61
a,61b,61c,61d,61eが連結支持され、
かつ、各梁構造体61a,61b,61c,61d,6
1eでの振動検出用圧電体(バイモルフ)が電気的に直
列に接続されている。
【0045】図10のように連結支持された梁構造体6
1a〜61eは、図示しない骨伝導音声振動が伝播する
部材に支持されている。また、各梁構造体(バイモル
フ)61a〜61eの一方の面には周波数特性調整用圧
電体65a,65b,65c,65d,65eが固定さ
れ、各圧電体65a〜65eは制御回路17(図1参
照)と接続されている。
【0046】図10の場合、各振動検出用圧電体(バイ
モルフ)の出力を加算できるので高出力を得ることがで
きる。つまり、梁構造体の本数倍で検出感度を向上させ
ることができる。
【0047】図10の変形例として、図11に示すよう
に、長さの異なる圧電体バイモルフ71a〜71eを、
異なる構成(特性)の複数の梁構造体として使用しても
よい。詳しくは、複数の梁構造体71a,71b,71
c,71d,71eにおける固定端となる部位が導電性
連結部材63a,63b,63c,63dを挟んで積層
されている。この積層部にシャフト62が貫通し、固定
部材64a,64b間においてシャフト62にて各梁構
造体71a,71b,71c,71d,71eが連結支
持され、かつ、各梁構造体71a,71b,71c,7
1d,71eでの振動検出用圧電体(バイモルフ)が電
気的に直列に接続されている。よって、検出できる周波
数帯域を広げることができる。つまり、各振動検出用圧
電体(バイモルフ)の出力を加算できるので広帯域にわ
たり高出力を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における音声認識システムの概
要を示す構成図。
【図2】周波数特性調整用圧電体と制御回路の詳細構成
図。
【図3】周波数特性調整用圧電体と制御回路の詳細構成
図。
【図4】周波数特性調整用圧電体と制御回路の詳細構成
図。
【図5】周波数特性調整用圧電体と制御回路の詳細構成
図。
【図6】第2の実施形態における骨伝導音声振動検出素
子の構成図。
【図7】第3の実施形態における骨伝導音声振動検出素
子の構成図。
【図8】第4の実施形態における骨伝導音声振動検出素
子の構成図。
【図9】変形例の骨伝導音声振動検出素子の構成図。
【図10】第5の実施形態における骨伝導音声振動検出
素子の構成図。
【図11】変形例の骨伝導音声振動検出素子の構成図。
【図12】第1の実施形態における骨伝導音声振動検出
素子の周波数特性図。
【図13】従来技術を説明するための骨伝導音声振動検
出素子の構成図。
【符号の説明】 10…支持部材、11…梁構造体、14…振動検出用圧
電体、14a…振動検出用圧電体、14b…振動検出用
圧電体、16…周波数特性調整用圧電体、16a,16
b…電極、17…制御回路、20,21,22…周波数
特性調整用圧電体、30,31,32,33…周波数特
性調整用圧電体、61a,61b,61c,61d,6
1e…梁構造体、62…シャフト、63a,63b,6
3c,63d…導電性連結部材、71a,71b,71
c,71d,71e…梁構造体、La,Lb…配線、S
W1…スイッチ、R1…可変抵抗器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 土方 啓暢 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 5D004 AA05 CC04 DD03 FF01 5D015 DD02

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 骨伝導音声振動が伝播する部材(10)
    に支持され、骨伝導音声振動を電気信号にして取り出す
    ための梁構造体(11)と、 前記梁構造体(11)に固定された周波数特性調整用圧
    電体(16)と、 前記周波数特性調整用圧電体(16)と電気的に接続さ
    れ、当該圧電体(16)の電極(16a,16b)間の
    インピーダンスを変えることにより前記梁構造体(1
    1)の周波数特性を調整するインピーダンス調整器(1
    7)と、を備えたことを特徴とする骨伝導音声振動検出
    素子。
  2. 【請求項2】 前記梁構造体(11)は片持ち梁構造を
    有することを特徴とする請求項1に記載の骨伝導音声振
    動検出素子。
  3. 【請求項3】 前記圧電体(16)が複数に分割されて
    配設されており、分割された圧電体(20,21,2
    2)の各々を独立して制御可能であることを特徴とする
    請求項1または2に記載の骨伝導音声振動検出素子。
  4. 【請求項4】 前記圧電体(16)での電極(16a,
    16b)間のインピーダンスの変更は、各電極(16
    a,16b)につながる両配線(La,Lb)間に設け
    たスイッチ(SW1)における開閉動作のデューティ比
    を調整することにより行うようにしたことを特徴とする
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の骨伝導音声振動検
    出素子。
  5. 【請求項5】 前記圧電体(16)での電極(16a,
    16b)間のインピーダンスの変更は、各電極(16
    a,16b)につながる両配線(La,Lb)間に設け
    た可変抵抗器(R1)の抵抗値を調整することにより行
    うようにしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    1項に記載の骨伝導音声振動検出素子。
  6. 【請求項6】 前記圧電体(16)での電極(16a,
    16b)間のインピーダンスの変更は、各電極(16
    a,16b)につながる両配線(La,Lb)間に設け
    たスイッチ(SW1)における開閉動作のデューティ比
    を調整するとともに、各電極(16a,16b)につな
    がる両配線(La,Lb)間に設けた可変抵抗器(R
    1)の抵抗値を調整することにより行うようにしたこと
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の骨伝
    導音声振動検出素子。
  7. 【請求項7】 前記梁構造体(11)での骨伝導音声振
    動の電気信号にしての取り出しは、振動検出用圧電体
    (14)を用いることを特徴とする請求項1〜6のいず
    れか1項に記載の骨伝導音声振動検出素子。
  8. 【請求項8】 前記周波数特性調整用圧電体(30,3
    1)と前記振動検出用圧電体(14a)とは同一構造を
    なし、かつ、前記梁構造体(11)での同一平面内に配
    置されていることを特徴とする請求項7に記載の骨伝導
    音声振動検出素子。
  9. 【請求項9】 前記骨伝導音声振動を電気信号にして取
    り出すための部材(14a,14b)と前記周波数特性
    調整用圧電体(30,31,32,33)を、前記梁構
    造体(11)での表裏両面に配したことを特徴とする請
    求項1〜8のいずれか1項に記載の骨伝導音声振動検出
    素子。
  10. 【請求項10】 同一構成の複数の梁構造体(61a,
    61b,61c,61d,61e)を具備し、当該複数
    の梁構造体(61a,61b,61c,61d,61
    e)における固定端となる部位が導電性連結部材(63
    a,63b,63c,63d)を挟んで積層されるとと
    もに、当該積層部にシャフト(62)が貫通し、このシ
    ャフト(62)にて各梁構造体(61a,61b,61
    c,61d,61e)が連結支持され、かつ、各梁構造
    体(61a,61b,61c,61d,61e)での振
    動検出用圧電体が電気的に直列に接続されていることを
    特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の骨伝導
    音声振動検出素子。
  11. 【請求項11】 異なる構成の複数の梁構造体(71
    a,71b,71c,71d,71e)を具備し、当該
    複数の梁構造体(71a,71b,71c,71d,7
    1e)における固定端となる部位が導電性連結部材(6
    3a,63b,63c,63d)を挟んで積層されると
    ともに、当該積層部にシャフト(62)が貫通し、この
    シャフト(62)にて各梁構造体(71a,71b,7
    1c,71d,71e)が連結支持され、かつ、各梁構
    造体(71a,71b,71c,71d,71e)での
    振動検出用圧電体が電気的に直列に接続されていること
    を特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の骨伝
    導音声振動検出素子。
  12. 【請求項12】 前記骨伝導音声振動を電気信号にして
    取り出した信号に基づいて前記インピーダンス調整器
    (17)を制御して梁構造体(11)の周波数特性を調
    整するようにしたことを特徴とする請求項1〜11のい
    ずれか1項に記載の骨伝導音声振動検出素子。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれか1項に記載
    の骨伝導音声振動検出素子における前記骨伝導音声振動
    を電気信号にして取り出した信号を用い、音声認識させ
    ることを特徴とする音声認識システム。
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