JP2000130960A - 直流電気炉の炉底電極 - Google Patents

直流電気炉の炉底電極

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JP2000130960A
JP2000130960A JP31111998A JP31111998A JP2000130960A JP 2000130960 A JP2000130960 A JP 2000130960A JP 31111998 A JP31111998 A JP 31111998A JP 31111998 A JP31111998 A JP 31111998A JP 2000130960 A JP2000130960 A JP 2000130960A
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conductive
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Masato Iiyama
眞人 飯山
Junichi Fukumi
純一 福味
Norio Ao
範夫 青
Toshimichi Maki
敏道 牧
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直流電気炉の炉底電極の構造を改良して寿命
の延長を図ることを目的とする。 【解決手段】 下記の構造を備えたことを特徴とする直
流電気炉の炉底電極である。(a)支持基板と、該支持
基板上に配設された不定形耐火物と、該不定形耐火物に
載置された電導性耐火物からなる電極ブロックとからな
る炉底電極であって、(b)前記支持基板、前記不定形
耐火物及び前記電極ブロックを貫通した電導性の複数の
コンタクトピンを備え、(c)前記コンタクトピンと接
触するように前記電極ブロックを構成する電導性定型耐
火物の表面の一部を被覆する1以上の金属シートを備え
る。また、前記コンタクトピンと前記電極ブロックとの
隙間に電導性不定形耐火物を充填することが望ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鉄鋼等の金属ス
クラップ等を溶解する直流電気炉用の炉底電極に関す
る。
【0002】
【従来の技術】直流電気炉は、交流電気炉と異なり、電
極が1本のため電極原単位が小さくなること、溶解期の
騒音が小さいこと、1本の陰極から炉底電極に向かって
アークが垂直下方に飛ぶため均一な温度分布が得られ、
ホットスポットが生じないこと、誘導ロスが無くエネル
ギ効率が良好なことなどの種々の利点を有する。このた
め、最近では交流電気炉に代わる溶解炉として直流電気
炉が主流となっている。
【0003】図6に示すように、従来の直流アーク炉1
は、炉底部に陽極としての炉底電極10と、炉上部に配
設される陰極として黒鉛電極9を備えている。操業に際
しては、炉内にスクラップおよび副原料を装入し、炉底
部のコンタクトピン7と上部電極9との間に直流電気を
導通させ、この電気熱エネルギでスクラップを溶解する
ようになっている。100ton電気炉では、例えば電
圧は500から600volt,電流は100kA程度
である。
【0004】マグネシヤ−炭素系耐火物からなる電極ブ
ロック8は全体を収容する鉄皮ケース内に収納され、多
数のコンタクトピン7は、電極ブロック8を貫通し、そ
の上端部のみが炉内に露出している。電導性定型耐火物
から構成される電極ブロック8はスタンプ材等の不定形
耐火物17を介して支持基板6により支持され、支持基
板6は炉体の鉄皮1bに絶縁材を介して支持されてい
る。
【0005】コンタクトピン7は電流基板5に接続さ
れ、電流基板5の下面側に接続部4および端子3が取り
付けられている。端子3には導体2が接続され、導体2
を介して電源から電流基板5に給電され、さらにコンタ
クトピン7のそれぞれに電流が分配されるようになって
いる。コンタクトピン7と電極ブロック8の隙間は非電
導性のマグネシヤ系の充填材、例えばマグネシヤ不定形
耐火物(MgO:96wt%、SiO2:2wt%、そ
の他:2wt%)を充填しているため、コンタクトピン
7を流れる電流は電極ブロック内を流れない。
【0006】接続部4は、中空体であり、その内部通路
4aの上端は開口している。この内部通路4aは空冷す
るため図示しない空気供給源に接続している。また、通
路4aの上部開口は上方の支持基板6の下面に対面し、
空気が吹き付けられて電流基板5、支持基板6が強制空
冷されるようになっている。
【0007】図6に示すように、電極ブロック8の上面
は炉床耐火物1aの炉床面と連続しているため、溶融金
属、例えば溶鋼と接触して部分的に溶融する。また、電
極ブロック8の上面は流動する溶鋼や、出鋼時において
スラグに晒されるため、耐火物からなる電極ブロック8
は溶損する。この溶損量、又は深さが所定値を超えると
電極ブロック8を交換しなければならない。
【0008】従来の炉底電極は次の様な問題があった。 (1)炉底電極の電極ブロック8に使用する電導性定型
耐火物として主にマクネシヤ−炭素系の煉瓦が使用され
ているが、電極ブロック8上面は炉床耐火物1a上面の
一部であるために、出鋼時の大気接触などの酸化雰囲気
では電極ブロック表面の耐火物が酸化され、損耗を早め
る原因となっていた。
【0009】(2)更に電極ブロック8上面は溶鋼の流
動の影響を受け、溶損による損耗が大きかった。 (3)溶鋼に接触する炉底電極ブロック上部のコンタク
トピン7は、抜熱能力の不足とコンタクトピン7自体に
発生するジュール熱により上端の一部が溶融し、電極ブ
ロック8の損耗の原因になっていた。
【0010】(4)電極ブロックの炉底稼働面の一部が
電気絶縁性のスラグ等で覆われることにより、電流の偏
流が発生することがあり、その場合偏流範囲に存在する
電極のコンタクトピン7に電流が集中して発生するジュ
ール熱によりコンタクトピン7や電極ブロック8の損耗
を早め、時には支持基板6の溶融も起こし、電極寿命を
短くする原因となっていた。
【0011】特開平4−295592号公報では、電極
寿命を延長させるため、電極ブロックをプレス成形して
電極ブロックの寿命延長を図っている。しかしこの方法
のみでは、電気集中によるコンタクトビンの溶融を抑制
することができないため、炉底電極の寿命延長としては
不十分である。
【0012】このような、炉底電極の抜熱能力を増して
コンタクトピンの溶損を減らし、更に電流集中が起きな
い様な電極構造にすることの要求に対して、本発明者
は、下記の構造を備えた直流電極炉の炉底電極の発明を
既に行っている。 (a)支持基板と、該支持基板上に配設された不定形耐
火物と、該不定形耐火物に載置された電導性耐火物から
なる電極ブロックとからなる炉底電極であって、(b)
前記支持基板、前記不定形耐火物及び前記電極ブロック
を貫通した電導性の複数のコンタクトピンを備え、
(c)前記コンタクトピンと前記電導性耐火物からなる
電極ブロックとの隙間に電流を導通する電導性不定形耐
火物が充填されている。
【0013】上記発明は、上記炉底電極がコンタクトピ
ンと電導性耐火物からなる電極ブロックとの間に電導性
の不定形耐火物が充填されているので、コンタクトピン
を流れる電流の一部が電導性耐火物を介して電極ブロッ
クにも流れるためにコンタクトピンに発生するジュール
熱が減少してコンタクトピンの寿命を延長する効果があ
る。
【0014】しかし、電導性の不定形耐火物のみでは電
気抵抗を下げるのに限界があり、コンタクトピンから電
導性耐火物に通電させる効果が充分ではない。また、直
流電気炉用の電導性耐火物を金属シートで包皮して覆う
技術が、特公平1−059515号公報及び特開平8−
285474号公報に開示されている。しかしながら、
前者は煉瓦同士の電気的接続を意図した発明であり、ま
た後者は金属同士の融着による煉瓦の浮上を防止するこ
とを意図したものである。従って、特定のコンタクトピ
ンに集中して電流が流れることを防止するものではな
い。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、直流電気炉
の炉底電極の長寿命化を図る発明者らの先行技術を、更
に改善し、多コンタクトピン式炉底電極を一層の長期間
の連続使用に耐え得る電極構造にすることを目的とす
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め発明者は鋭意研究した結果、電導性耐火物とコンタク
トピンを直接電気的に接続することが望ましいことに着
想し、下記の発明をするに至った。発明の第1の態様
は、下記の構造を備えたことを特徴とする直流電気炉の
炉底電極である。 (a)支持基板と、該支持基板上に配設された不定形耐
火物と、該不定形耐火物に載置された電導性耐火物から
なる電極ブロックとからなる炉底電極であって、(b)
前記支持基板、前記不定形耐火物及び前記電極ブロック
を貫通した電導性の複数のコンタクトピンを備え、
(c)前記コンタクトピンが貫通する前記電極ブロック
を構成する電導性耐火物の表面の一部を被覆する1以上
の金属シートを備える。
【0017】電極ブロックを構成する電導性定型耐火物
の表面の一部が金属シートで被覆されており、この金属
シートを介して電極ブロックとコンタクトピンと電気的
に接続する。このため、コンタクトピンを流れる電流の
一部は電極ブロックにも流れ、コンタクトピンに発生す
るジュール熱を安定して減少することができ、コンタク
トピンの寿命を延長する効果がある。
【0018】発明の第2の態様は、前記金属シートが前
記コンタクトピンと接触するバネ構造を備えたことを特
徴とする直流電気炉の炉底電極である。電極ブロックを
構成する電導性定型耐火物の表面の一部を金属シートで
被覆し、この金属シートをバネ構造とすることにより電
極ブロックとコンタクトピンとの接触は良好となり、電
気的に接続する。このため、コンタクトピンを流れる電
流の一部は電導性定型耐火物にも流れ、コンタクトピン
の寿命延長が図られる。
【0019】発明の第3の態様は、前記電導性耐火物に
備えた金属シートが鉄薄板であることを特徴とする直流
電気炉の炉底電極である。金属シートの材質を、安価な
鉄薄板とすることで金属シートを備えた前記電導性耐火
物の製造費用を削減することができる。
【0020】発明の第4の態様は、前記コンタクトピン
と電極ブロックを構成する電導性定型耐火物との隙間に
電流を導通する電導性不定形耐火物が充填されているこ
とを特徴とする直流電気炉の炉底電極である。電極ブロ
ックを構成する電導性定型耐火物との隙間に電流を導通
する電導性不定形耐火物が充填されていると、コンタク
トピンと電極ブロックを構成する電導性定型耐火物との
電気抵抗が更に減少し、コンタクトピンの寿命延長に効
果がある。
【0021】
【発明の実施の形態】図6に示すように、直流電気炉1
は、炉底部に陽極として炉底電極10と、炉上部に配設
される陰極として黒鉛電極9を備えている。操業に際し
ては、炉内にスクラップおよび副原料を装入し、炉底部
の鋼製のコンタクトピン7と上部電極9との間に直流電
気を生じさせ、この電気熱エネルギでスクラップを溶解
する。
【0022】本発明に係る直流電気炉用の炉底電極の一
部を図1に示す。以下のような構造である。 (a)支持基板6と、該支持基板上に配設された不定形
耐火物17と、該不定形耐火物に載置された電導性耐火
物14からなる電極ブロック8とからなる炉底電極であ
って、(b)前記支持基板6、前記不定形耐火物17及
び前記電極ブロック8を貫通した電導性の複数のコンタ
クトピン7を備え、(c)前記コンタクトピン7と接触
するように前記電極ブロックを構成する電導性耐火物の
表面の一部を被覆する1以上の金属シート15を備え
る。
【0023】通常、電極ブロック8は耐火性の高いマグ
ネシヤ約78wt%、炭素約17wt%を含有するマグ
ネシヤ−炭素系の煉瓦、または不定形耐火物で構築され
ているので電気電導性がある。電極ブロック8は不定形
耐火物17を介して金属製の支持基板6上に配設され
る。不定形耐火物17としては通常スタンプ材が好適で
あるが、キャスタブル材も使用できる。また、一部をス
タンプ材、残部をキャスタブル材として張り分けること
もできる。この不定形耐火物17は電極ブロック8の熱
が直接支持基板6に伝わり、これが変形することを防止
する。
【0024】コンタクトピン7の長さは、従来の支持基
板6から電極上面まで、例えば60ton電気炉の場合
約1000mmである。コンタクトピン7には上部にあ
る溶鋼11からの熱が伝達されると共に、コンタクトピ
ン7を通電する電流によりジュール熱が発生するので溶
損しやすい。
【0025】そこで、本発明では、電極ブロック8を構
成する電導性定型耐火物14、例えばマグネシヤ−炭素
系煉瓦の下部を金属製のシート15で被覆し、少なくと
もコンタクトピン7と電導性定型耐火物14とを金属シ
ート15を介して、電気的に接続することとした。その
例を図2に示す。図2においては金属シートは電導性定
型耐火物14の底面の一部も被覆している。
【0026】上記電導性定形耐火物14に装着する金属
シート15の長さは、コンタクトピン7を流れる電流を
少なくする点から、望ましくは電極ブロック8の下部か
ら100mm以上とすることが望ましい。100mm未
満ではコンタクトピン7と電極ブロック8間の通電が充
分確保されないためである。
【0027】また、金属シート15は、1枚で電導性耐
火物14に装着される場合のほか(図2(a))、複数
枚(図2(b))であってもよい。こうすることによ
り、一体の金属シートの装着が困難な電導性耐火物の形
状の場合にも対応できるので、金属シートを装着する工
程の柔軟性を高めることができる。また、図2(c)は
金属シートを電導性耐火物とコンタクトピンの間に施工
時に挟み込む、或いは電導性耐火物に金属シートを接着
により取り付けると、電導性耐火物の形状の変更が不要
となる。
【0028】さらに、この金属シートの電気的接点とし
ての効果を高めるためには、金属シートがバネ構造であ
ることが望ましい。これには、図3に示す金属シートの
折り目を利用したバネ構造とすることができる。また、
図4、図5に示すように、コンタクトピンに面した部分
にバネ状の突起物を設けて、電気的接点とする方法が望
ましい。このようにするとコンタクトピン7を流れる電
流の一部は金属シート15を介して電導性がある電極ブ
ロック8にも直接流れ、コンタクトピンに発生するジュ
ール熱を減少できる。
【0029】従って、直流電気炉の炉底の上面がスラグ
等の非電導性付着物18によって部分的に絶縁されたよ
うな場合(図1)、従来の炉底電極の構造では表面がス
ラグで覆われていないコンタクトピンに電流が集中して
流れていたが、電導性定形耐火物に上記の金属シートを
被覆する本発明によれば、炉底全体の耐火物とコンタク
トピンが電気的に接続されるので、電流は他のコンタク
トピンへも分散させることが可能となる。これにより、
電流の集中に伴うコンタクトピンの溶損を回避すること
ができる。
【0030】また、電気電導性がある充填材(電導性不
定形耐火物16)を電極ブロック8とコンタクトピン7
との間に充填すると、コンタクトピンから電極ブロック
への通電効果の一層確実にすることができる。すなわ
ち、上記金属シートの効果が確保されない場合のバック
アップ効果が期待できる。この電導性不定形耐火物16
としては、黒鉛粉、金属粉、サーメット粉のいずれか1
種以上を例えば7wt%以上を含む不定形耐火物、例え
ばマグネシヤー黒鉛の粉末を成分とする不定形耐火物が
望ましい。この不定形耐火物としてはスタンプ材、或い
はキャスタブル材等がある。
【0031】また、上記電導性不定形耐火物を充填する
長さは、望ましくは金属シートの上端部から100mm
以上とすることが望ましい。充填する長さが100mm
未満の場合には、上記金属シートの効果が確保されない
場合に、コンタクトピンと電極ブロック間の通電が充分
確保されないおそれがあり、金属シートのバックアップ
効果が望めないからである。
【0032】なお、電導性不定形耐火物で所定長さを充
填したその上部は、溶鋼と直接接触する部分であるの
で、通常の非電導性の不定形耐火物16aで充填するこ
とが望ましい。一般に電気電導性がある耐火物、例えば
マグネシヤ−炭素系の材料は、酸化や溶融メタルに対し
て通常のマグネシヤよりもコンタクトピンの材料と反応
し易く、コンタクトピンが溶損され易いためである。
【0033】なお、コンタクトピンは通常鋼製の棒状体
で構成する。その直径は例えば40mmφから60mm
φである。この場合、通電時の発熱を抑えるため、断面
積当たりの電流は例えば0.5A/mm2 以下が望まし
い。
【0034】更に、支持基板は電極本来の機能を損なう
ことがないように、電気導電性がある鉄板等の金属板状
体を使用する。このような支持基板である金属板状体が
電流ヘッダの役割をなすために電流集中を減少させる。
【0035】なお、電極ブロックを構成する電導性定型
煉瓦はマグネシヤ−炭素系耐火煉瓦、アルミナ−炭素系
耐火煉瓦、マグネシヤ−アルミナスピネル−炭素系耐火
煉瓦のいずれかで構築することができる。マグネシヤ−
炭素系耐火煉瓦、アルミナ−炭素系耐火煉瓦、マグネシ
ヤ−アルミナスピネル−炭素系耐火煉瓦はいずれも電気
電導性が高いので、コンタクトピンを流れる電流を減少
させ、炉底電極電極の寿命を延長する効果がある。
【0036】また、電導性不定形耐火物は黒鉛粉、金属
粉、サーメット粉のいずれか1種以上を含む不定形耐火
物とすることができる。電導性不定形耐火物が黒鉛粉、
金属粉、サーメット粉を含むと電気電導性が高くなり、
コンタクトピンを流れる電流の一部が周囲の電極ブロッ
クに流れ、コンタクトピンに流れる電流を減少させ、電
極寿命を延長する効果がある。
【0037】
【実施例】支持基板から炉底レベルまでが約1000m
m、直径約2000mmの電極ブロックを備えた60t
on電気炉において、支持基板上にある不定形耐火物の
厚さは約200mmである。該不定形耐火物上面の位置
に設けられた電導性定形耐火物としてマグネシヤ−炭素
系煉瓦に、長さ120mm、厚さ1mmの鉄薄板を装着
した。鉄薄板は、図4に示すバネ構造のものとし、一つ
の鉄薄板にはバネ状の爪が上下方向に3個所、水平方向
に2箇所設けられている。また、鉄薄板の上部には、長
さ200mmにわたって、コンタクトピンと電極ブロッ
クとの隙間を電導性不定形耐火物(マグネシヤー黒鉛)
を充填し、更にその上部は非電導性のマグネシヤで充填
した。
【0038】上記電極ブロックとコンタクトピンとの間
は約5mmであり、充填材は粒径1mm以下の炭素材5
0wt%、粒径0.2mm以下のマグネシヤ50wt%
からなる不定形耐火物である。なお、電極ブロックはマ
グネシヤ79wt%、黒鉛16wt%、その他5wt%
からなる耐火煉瓦で構築したものである。
【0039】また、電極コンタクトピンの直径は45m
mφで、直径約2000mmの電極ブロックに200本
配設した。その結果、電流密度は、0.3A/mm2 以
下となった。また、電極周囲の炉床耐火物については、
状況を見ながら数回補修を行った。
【0040】この電極ブロックを使用した鋼の溶解にお
ける電極ピンの温度を12本のコンタクトピンについて
測定した。温度測定の場所はコンタクトピンの中心部で
支持基板の位置である。測定は、本発明を適用した構造
の炉底と従来の構造の炉底について、それぞれ300チ
ャージ操業した時点で、12本のコンタクトピン間の最
大温度差の比較を行った。
【0041】その結果、従来の構造における炉底温度差
を100(指数)とすると、本発明の構造の炉底では指
数25まで低下していることが明らかとなった。すなわ
ち、本発明の場合、電極電流が一部のコンタクトピンに
集中して流れることを防止でき、均一化されている効果
が確認できた。
【0042】その結果、電極周囲の耐火物の補修は数回
行ったものの、炉底電極自体は平均2800chの連続
使用が出来た。なお、従来の電極寿命は約1500ch
であり、本発明では上記の通り電極寿命は1.8倍に延
長した。従って、炉底電極補修原単位も低減し、また、
電極交換の回数の低減により生産性も向上した。
【0043】
【発明の効果】以上述べた通り、この発明によれば、炉
底電極のコンタクトピンに流れる電流の一部を電極ブロ
ックに分散する結果、電極コンタクトピンの発熱量を減
少させることができ、電極の寿命を高めることができ
る。その結果、以下のような効果が得られる。 ・炉底電極補修原単位の低減 ・安定操業の実現 ・メンテナンス費用の低減 ・炉修回数の低減による生産性の向上などの多大な効果
が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の、直流電気炉の炉底電極のコンタクト
ピンと電導性耐火物及び金属シートの構造を示す図であ
る。
【図2】本発明の、電導性定形耐火物に金属シートを装
着する態様を示す図であり、(a)は一体の金属シート
を、(b)は2分割された金属シートを取り付ける場合
を示す図である。(c)は2分割で電導性耐火物に加
工、形状変更を要しない金属シートを示す図である。
【図3】本発明の、電導性定形耐火物に装着する折り目
を利用したバネ構造の金属シートを取り付ける方法を示
す断面図である。
【図4】本発明の電導性定形耐火物に装着する、爪状突
起物のバネ構造の金属シートを示す図であり、(a)は
バネ構造の詳細を、(b)はコンタクトピンへの接触を
表す断面図である。
【図5】本発明の突起状のバネ構造の金属シートを示す
図であり、(a)はバネ構造の斜視図を、(b)はコン
タクトピンへの接触態様を示す断面図である。
【図6】従来の炉底電極の構造の全体を示す図である。
【符号の説明】
1 直流電気炉 1a 炉床耐火物 2 導体 3 端子 4 接続部 4a 中空接続部の内部通路 5 電極基板 6 支持基板 7 コンタクトピン 8 電極ブロック 9 陰極 10 炉底電極 11 溶鋼 14 電極ブロックを構成する電導性定形耐火物 15 金属シート 16 電導性不定形耐火物 16a 非電導性不定形耐火物 17 不定形耐火物 18 炉内非電導性付着物 21 バネ状の突起物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 青 範夫 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 牧 敏道 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 3K084 AA02 CA08 CA09 CC07 CD10 DA13 DA15 4K014 CA01 CD12 4K045 AA04 BA02 RB02 4K063 AA04 AA12 BA02 CA06 FA53 FA64

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の構造を備えたことを特徴とする直
    流電気炉の炉底電極。 (a)支持基板と、該支持基板上に配設された不定形耐
    火物と、該不定形耐火物に載置された電導性耐火物から
    なる電極ブロックとからなる炉底電極であって、(b)
    前記支持基板、前記不定形耐火物及び前記電極ブロック
    を貫通した電導性の複数のコンタクトピンを備え、
    (c)前記コンタクトピンが貫通する前記電極ブロック
    を構成する電導性定型耐火物の表面の一部を被覆し、か
    つ前記コンタクトピンと接触する1以上の金属シートを
    備える。
  2. 【請求項2】 前記金属シートが前記コンタクトピンと
    接触するバネ構造を備えたことを特徴とする請求項1に
    記載の直流電気炉の炉底電極。
  3. 【請求項3】 前記金属シートが薄鉄板であることを特
    徴とする請求項1又は2に記載の直流電気炉の炉底電
    極。
  4. 【請求項4】 前記コンタクトピンと前記電極ブロック
    を構成する電導性定型耐火物との隙間に電流を導通する
    電導性不定形耐火物が充填されていることを特徴とする
    請求項1から3のいずれかに記載の直流電気炉の炉底電
    極。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008151383A (ja) * 2006-12-15 2008-07-03 Japan Atom Power Co Ltd:The プラズマ炉の炉底電極耐火煉瓦

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