JP2000129599A - 紙シート - Google Patents

紙シート

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JP2000129599A
JP2000129599A JP10319926A JP31992698A JP2000129599A JP 2000129599 A JP2000129599 A JP 2000129599A JP 10319926 A JP10319926 A JP 10319926A JP 31992698 A JP31992698 A JP 31992698A JP 2000129599 A JP2000129599 A JP 2000129599A
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sheet
fiber layer
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JP10319926A
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Reiji Oshima
礼治 大島
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AP FAAMU KK
OSHIMA DESIGN SEKKEI KK
Oshima Design Sekkei KK
Toyo Fiber Co Ltd
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AP FAAMU KK
OSHIMA DESIGN SEKKEI KK
Oshima Design Sekkei KK
Toyo Fiber Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の発泡スチロールの両面に紙材を貼着した
加工シートに比し折り曲げ加工性が自在になり、折り曲
げ部分の高い強度を得ることができる紙シートを提供す
る。 【解決手段】各高密度の繊維層の間に低密度の繊維層が
多重に積層されることになり、積層間に低密度の繊維層
による弾性圧縮可能部分が形成されるので曲げ加工が容
易となり、更に切り込み溝を形成しても高密度の繊維層
が多層残ることになり、この切り込み溝である折り曲げ
部分の強度が維持されることになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙シートに係り、
特に一方の面が弾力性を有する低密度の繊維層を有する
とと共に、他方の面が比較的高密度の繊維層を有する紙
材を多重に積層接着して形成された紙シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、芯材の厚みが5mm程度の板
状に形成された発泡スチロール(例えばスチレンボー
ド)の両面に紙材を貼着した加工シートが知られてい
る。この加工シートは、これを特定のサイズに切断また
は、折曲加工ないし接着加工等を施して所望の形状の構
造物等を形成していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この種の加
工シートは、板状の発泡スチロールの表裏面に紙材を貼
着したものとして使用されているので、例えば所望の折
曲部に切り込み溝を入れて折り曲げ加工を行う際には、
発泡スチロールまで切り込み溝が達すると、切り込み溝
の深さに関係なく折曲の際に発泡スチロールが切断され
るため紙材1枚の保持強度しか存在せず、折曲部分の強
度が低下する問題を有している。
【0004】本発明は、従来の発泡スチロールの両面に
紙材を貼着した加工シートに比し折り曲げ加工性が自在
になり、折り曲げ部分の高い強度を得ることができる紙
シートを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の紙シートは、一方の面が弾力性を有する低
密度の繊維層を有すると共に、他方の面が比較的高密度
の繊維層を有する紙材であって、該紙材を多重に積層し
接着させてシート状に形成することを特徴としている。
この特徴によれば、各高密度の繊維層の間に低密度の繊
維層が多重に積層されることになり、積層間に低密度の
繊維層による弾性圧縮可能部分が形成されるので曲げ加
工が容易となり、更に切り込み溝を形成しても高密度の
繊維層が多層残ることになり、この切り込み溝である折
り曲げ部分の強度が維持されることになる。
【0006】本発明の紙シートは、前記紙材の積層方向
に所定深さの切込み溝を形成し、該切込み溝により折曲
形成して成れば好適である。このようにすることによっ
て、折曲部では、切込み溝以外に存在する複数の積層部
に圧縮力または引っ張り力が作用すると低密度の繊維層
が圧縮されて比較的高密度の繊維層の間隔が接近するた
めこの部分の強度が増強される。
【0007】本発明の紙シートは、含水させた状態で成
形型に押圧して成形した後、乾燥させることにより連続
した曲面を形成して成れば好適である。従来の紙シート
に比し連続的な滑らかな曲面を形成することができる。
【0008】本発明の紙シートは、積層される一方の面
に所定深さの切り込み溝をエンドレス状に形成し、該切
り込み溝によって囲繞される積層シートを所定切り込み
深さ分剥離して収容凹部を形成して成れば好適である。
このようにすることにより、積層シートにエンドレス状
に形成された切込み溝によって囲まれる領域の積層紙材
を切り込み深さに相当する厚さ分を低密度の繊維層部分
から容易に剥離することができ、種々の収容容器として
加工が可能となる。
【0009】本発明の紙シートは、表裏両面が比較的高
密度の繊維層を有する面になるよう前記紙材を積層して
成れば好適である。このようにすることにより、表層部
並びに裏面部が比較的高密度の繊維層として形成される
ので、両面を化粧用の滑らかな面として使用することが
できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、発明の実施の形態を図面に
基づいて説明する。
【0011】最初に本発明の紙シートに使用される紙材
の公知の製造方法につき説明する。すなわち、この技術
によれば、紙シートの加熱発泡前の水分量が65〜75
%の状態で加熱発泡させると密度が0.1〜0.3g/
cm3の均一な紙を得ることができ、加熱発泡前の紙シ
ートの水分量を、一般の抄紙の場合の乾燥後のシート水
分量より相当量多くしてドライヤに送ることにより、均
一発泡に優れた紙シートを製造することができる。
【0012】一般に抄紙においては、ドライヤー乾燥後
の水分はできるだけ低くするのが通常であり、例えば6
0%以下にするのが普通であるが、この水分を65〜7
2%にすると、良好な発泡が得られ、このような高水分
域においてはパルプ間の結合が完全ではないので、発泡
体の膨張を妨げることが少なく、またパルプ繊維が移動
できるため発泡が充分に行われることとなる。
【0013】この種の紙シートを発泡させる製造方法と
して、紙シートの水分量を所定量に調整後にドライヤー
マシン上で乾燥と同時に発泡を行う方法と、紙シートを
一旦発泡性粒子の発泡温度以下の温度で乾燥を行い、そ
の後再び含水させて水分量を所定量に調整した後加熱処
理を行う二通りの方法がある。
【0014】また、使用されるパルプとしては、通常の
製紙で使用されるものの何れもが使用可能である。例え
ば、針葉樹や広葉樹の化学パルプや機械パルプ等の木材
パルプ、古紙パルプ、麻や綿等の非木材天然パルプ、ポ
リエチレン、ポリプロピレン等を原料とした合成パルプ
等を挙げることができ、これらを組み合わせて使用す
る。
【0015】上記の紙パルプの他に、他のアクリル繊
維、レーヨン繊維、フェノール繊維、ポリアミド繊維、
ポリエステル繊維等の有機繊維、ガラス繊維、炭素繊
維、アルミナ繊維等の無機繊維等、各種の繊維を混抄す
ることも可能である。しかしながら、抄紙性の観点から
すると、パルプを50重量%以上配合した方がシートの
場合、強度において優れている。
【0016】ここで使用される発泡性粒子は、マイクロ
カプセル内に低沸点溶剤を封入した熱膨張性マイクロカ
プセルであり、このカプセルは、80〜200℃の比較
的低温度で短時間の加熱により、直径が約4〜5倍、体
積が50〜100倍に膨張する平均粒径5〜30μmの
粒子である。低沸点溶剤としてはイソプタン、ペンタ
ン、石油エーテル、ヘキサン、低沸点ハロゲン化炭化水
素、メチルシラン等の揮発性有機溶剤(膨張剤)を塩化
ビニリデン、アクリロニトリル、アクリル酸エステル、
メタクリル酸エステル等の共重合体からなる熱可塑性樹
脂で包み込んだものであり、マイクロカプセルの膜ポリ
マーの軟化点以上に加熱されるとマクポリマーが軟化し
はじめ、同時に内包されている膨張剤の蒸気圧が上昇
し、膜が押し広げられてカプセルが膨張する。
【0017】熱膨張性マイクロカプセルは、比較的低
温、短時間で膨張して独立気泡を形成し、断熱性に優れ
た材を提供でき、また比較的扱い易いので本発明の用途
には最適である。
【0018】次に本発明の紙シートにつき説明する。図
1は2枚の紙材を積層接着した紙シートの積層部断面
図、図2の(a)は本発明の第1実施形態としての紙シ
ートの展開斜視図、(b)は紙シートを折り曲げ部より
折り曲げ成形した状態の斜視図である。
【0019】図1に示される1は2枚の紙材1a、1a
を積層接着させてシート状に形成した紙シートで、この
紙シート1を構成する紙材1aは、前述したようにパル
プに発泡粒子を配合して抄紙したシートを、加熱により
発泡させて成形される低密度の紙材であって、一方の面
が弾力性を有する低密度の繊維層Lを有すると共に、他
方の面が比較的高密度の平坦な繊維層Hを有している。
【0020】図1に示される場合のように、紙シート1
が、2枚の紙材1a、1aを同じ向きに積層接着した場
合では、片側の高密度繊維層Hに加えて低密度の繊維層
Lの中間に高密度繊維層Hが配置されるので、従来のよ
うに2枚の紙材間に発泡スチロールが介在された加工シ
ートを同じ条件(例えば発泡スチロールが低密度繊維層
の厚さに相当する程度の厚さ)で比較した場合に機械的
強度を強化することができる。
【0021】この場合、紙シート1を構成する紙材1a
は、一枚当たりの厚さが約1.5mm程度の厚みに形成
されており、従来の加工シートのように芯材の厚み(5
mm程度)に相当する紙シート1を得るには少なくとも
3枚以上の紙材1aが多重積層されることとなり、各紙
材1aの向きに関わらず中間に多数の高密度繊維層Hが
配置されるので、更に強度が強化されることとなる。
【0022】次に、本発明の紙シートの第1実施形態と
して紙材を多重に積層接着させた紙シートにつき説明す
る。
【0023】図2に示される紙シート1は、紙材1aを
多重に積層接着させて所定厚みTとなる定形(矩形)を
形成し、この紙シート1の両端面を図示しないカッター
等により厚み方向に斜めに切断して片開先面3a、3b
を形成し、紙シート1の一方の表面には図示しないカッ
ター等により所定間隔毎にV字形の開先溝2を形成を構
成する。
【0024】更に詳しくは、開先溝2は、紙シート1の
全積層厚さTに対し紙材1a単位毎で深さがt(紙材1
a厚みのn倍)となるように所定間隔で3本の開先角度
βが90°となるV字形溝として形成することによって
折曲部B1が構成される。
【0025】また、片開先面3a、3bは、紙シート1
の両端に厚み方向の垂直線に対する開先角度αが45°
となる片側傾斜面として全積層厚さTにわたって形成す
ることによって接合部Cが構成される。
【0026】このように図2の(b)に示されるように
形成された紙シート1では、各折曲部B1毎に90°ず
つ折り曲げられ、最後に接合部Cとなる紙シート1両端
の傾斜面が所定の接着剤によって互いに接着して四角形
の筒体となる構造物を形成することができる。
【0027】このようにすることによって、紙シート1
が、各高密度の繊維層の間に低密度の繊維層が多重に積
層されることになり、積層間に低密度の繊維層による弾
性圧縮可能部分が形成されるので曲げ加工が容易とな
り、更に切り込み溝を形成しても高密度の繊維層が多層
残ることになり、この切り込み溝である折り曲げ部分の
強度が維持されることになる。
【0028】また、折曲部B1では、切込み溝としての
開先溝2以外に存在する複数の積層部に引っ張り力が作
用すると、図4の(a)に示すように弾力性を有する低
密度の繊維層が圧縮されることにより比較的高密度の繊
維層の間隔が接近されてこの部分の強度の増強を図るこ
とが出来る。
【0029】さらに、多重積層されている紙シートに、
カッターで所定深さの切込み溝を形成する際に、各層毎
に高密度繊維層が切断されると低密度繊維層に達するた
め、カッターの切り込み深さは高密度繊維層が通過すれ
ば低密度繊維層まで切り込んだと同じ強度となるため、
カッターによる切り込み深さを正確に設定しないでも紙
材の積層単位で切り込み深さを設定することができるの
で加工作業性が向上される。
【0030】次に、図3は紙シートにおける折曲部の変
形例を示す斜視図であり、4は紙シートを示し、この紙
シート4は、前述の紙シート1と同様に紙材4aを多重
に積層接着させて所定厚みTとなるように構成し、この
紙シート4の片側表面に間隔Wの平行な直線状の切り込
みを深さt(紙材の厚さのn倍)まで入れ、これを間隔
Wの切り込み幅で深さtまで剥離することによって幅
W、深さtのコ字形の溝5が所定間隔で複数箇所に形成
され、これを折曲部B2として構成することができる。
【0031】このような定形状(例えば矩形状)の紙シ
ート4の片面にコ字形の溝5からなる折曲部B2及びそ
の両端に傾斜面となる接合部Cを形成することにより、
前述同様に各折曲部B2から折り曲げることによって四
角型筒体の構造物として形成することができる。
【0032】このように形成された折曲部B1は、折曲
することにより次のような状態になる。図4の(a)は
折曲部を拡大した部分拡大図であり、(b)は折曲部の
変形例となる折曲部の拡大図である。
【0033】ここで、図4の(b)に示される折曲部B
3は、定形状に形成された紙シート5の片側表面にカッ
ター等で紙材1aの厚さ(紙材の厚さのn倍)に相当す
る深さの直線状の切り込み7を入れることによって、こ
の切り込み7を開放する方向に折曲することができる。
【0034】図4の(b)に示すように折曲すると、こ
の折曲部B3では、切込み7以外に存在する複数の積層
部5aに圧縮力が作用するため、弾力性を有する低密度
の繊維層が圧縮されることにより比較的高密度の繊維層
の間隔が接近されてこの部分の強度の増強を図ることが
出来る。
【0035】次に、第2実施形態としての紙シートにつ
き説明する。図5は第2実施形態としての紙シートを円
筒状に形成した状態を示す斜視図であり、図6は大きな
曲面を形成した紙シートの斜視図である。
【0036】図5に示される6は円筒状に形成された紙
シートであり、この紙シート6は、前記実施形態と同じ
紙材を、多重に積層接着させて所定厚みとなる紙シート
6を形成し、接合部Cとなる紙シート1の両端面にはカ
ッター等により所定の傾斜面6a、6bが形成される。
【0037】そこで、この紙シート6に含水させた状態
で、この紙シート6を成形型としての円筒状芯金Kの周
囲に巻き付けることによって円筒体が形成される。
【0038】次に円筒状に形成された紙シート6を乾燥
炉などで乾燥され、固形化されて芯金Kが引き抜かれ、
この乾燥時に若干の形状の矯正を行なうことにより円筒
体が形成され、最後に両端の接合面6a、6bが接着剤
により接着されて円筒体が完成する。
【0039】同様にして、図6に示されるように、2枚
の紙材1a、1aを積層接着して成る紙シート6´に前
記同様含水させた上で、大型の金型等を使用して押圧す
ることにより大きな曲面を形成することができる。
【0040】このように含水した紙シートを成形型に巻
回したり、大型の曲面を有する金型に押圧することによ
り、連続的な滑らかな各種形状の湾曲部(アール部)を
成形することができる。
【0041】次に、本発明の第3実施形態としての紙シ
ートにつき説明する。図7は紙シートに収容凹部を形成
した製品の外観斜視図であり、図8は紙シートに収容凹
部が形成される加工行程の説明図である。
【0042】7は、紙シートによって形成された構造物
として例えば薄手の収容物である記憶媒体等のCDRO
M等のディスクを収容する収容凹部9を形成したケース
であって、このケース7は、図7に示されるように、紙
材8aを多重に積層接着させて所定厚みとなる定形(略
正方形)の紙シート8を形成すると共に、最上面の紙材
10を一端Eを接続した状態で剥離して開閉可能な蓋部
として構成される。
【0043】次に、剥離された次の紙材の面上に紙材8
aの所定枚数に相当する所定深さのエンドレス状(環
状)に形成された切り込み溝に囲まれた領域が剥離され
て、CDROM等のディスクを収容する収容凹部9が形
成される。
【0044】この収容凹部9は図7に示されるように、
先ず、多数の紙材を積層接着させた紙シートを角形に形
成した定形シートの表層部の1枚又は2枚を一端が接続
された状態となるよう剥離し、この剥離された面上にカ
ッター11を紙材8aの厚さ単位の深さに相当する深さ
の切り込み溝9を所望の直径(例えばCDROM等のデ
ィスクの外形より若干大径)となるようにエンドレス状
(例えば円形)に回転させる。
【0045】次にこの環状切り込み溝9によって囲繞さ
れる円盤状積層シート12を所定切り込み深さに相当す
る厚みで剥離することにより収容凹部9が構成される。
【0046】このようにすることによって、紙材の厚さ
8a単位(紙材のn倍)となる深さの切込み溝によって
囲まれる領域の円盤状の積層シート12を、低密度の繊
維層部分から剥離させることにより、円形の収容凹部9
が形成されるので、この収容凹部9内に薄手の収容物と
しての記憶媒体である例えばCDROM等のディスクを
収容すれば安全に搬送することができる。
【0047】また、本発明の紙シートは、一方の面が弾
力性を有する低密度の繊維層Lを有すると共に、他方の
面が比較的高密度の繊維層Hを有する紙材を多重に積層
することにより、所定厚みの紙シートを形成することが
できるが、裏面となる部分では低密度の繊維層Lを有す
る繊維が露呈した弾力性を有する面が露呈するため、比
較的滑らかできれいな面となる比較的高密度の繊維層H
を有する面を紙シートの両面に配置するように積層接着
させることもできる。
【0048】この紙シートの比較的高密度の繊維層Hを
有する面では、表面または端面においては例えばアルコ
ールマーカーや油性マーカーの着色性は良好であり、特
にアルコール系、ラッカー系、アクリル系のスプレーで
は吸水性が高いためムラにならない特性を有しているた
め、紙シートの表面並びに裏面が滑らかな面になるよう
に紙材が積層配置されれば、両面を滑らかな化粧面とし
て使用することができる。さらに、紙シートによって立
法構成体等を形成する際に、折り曲げ部以外に紙シート
の端部間を接着剤等で接合して角部が形成される場合で
も、露呈される端部の厚み部分が紙シートの表面と同様
にムラ無く着色することができる。
【0049】以上、本発明の実施形態を図面によって説
明してきたが、具体的な構成はこれら実施形態に限られ
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におけ
る変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0050】
【発明の効果】(1)請求項1に係る発明の紙シート
は、各高密度の繊維層の間に低密度の繊維層が多重に積
層されることになり、積層間に低密度の繊維層による弾
性圧縮可能部分が形成されるので曲げ加工が容易とな
り、更に切り込み溝を形成しても高密度の繊維層が多層
残ることになり、この切り込み溝である折り曲げ部分の
強度が維持されることになる。
【0051】(2)請求項2に係る発明の紙シートは、
折曲部では、切込み溝以外に存在する複数の積層部に圧
縮力または引っ張り力が作用すると低密度の繊維層が圧
縮されて比較的高密度の繊維層の間隔が接近するためこ
の部分の強度が増強される。
【0052】(3)請求項3に係る発明の紙シートは、
従来の紙シートに比し連続的な滑らかな曲面を形成する
ことができる。
【0053】(4)請求項4に係る発明の紙シートは、
積層シートにエンドレス状に形成された切込み溝によっ
て囲まれる領域の積層紙材を切り込み深さに相当する厚
さ分を低密度の繊維層部分から容易に剥離することがで
き、種々の収容容器として加工が可能となる。
【0054】(5)請求項5に係る発明の紙シートは、
表層部並びに裏面部が比較的高密度の繊維層として形成
されるので、両面を化粧用の滑らかな面として使用する
ことができる。
【0055】
【図面の簡単な説明】
【図1】2枚の紙材を積層接着した紙シートの積層部断
面図である。
【図2】(a)は本発明の第1実施形態としての紙シー
トの展開斜視図、(b)は紙シートを折り曲げ部より折
り曲げ成形した状態の斜視図である。
【図3】折曲部の変形例を示す斜視図である。
【図4】(a)は折曲部を拡大した部分拡大図であり、
(b)は折曲部の変形例となる折曲部の拡大図である。
【図5】第2実施形態としての紙シートを円筒状に形成
した状態の斜視図である。
【図6】大きな曲面を形成した紙シートの斜視図であ
る。
【図7】第3実施形態としての紙シートに収容凹部を形
成した製品の外観斜視図である。
【図8】紙シートに収容凹部が形成される加工行程の説
明図である。
【符号の説明】
1 紙シート 1a 紙材 2 開先溝 3a、3b 片開先面 4 紙シート 5 コ字形溝 5a 紙材 6 紙シート 6´ 紙シート 6a、6b 傾斜面 7 収容ケース 8 紙シート 8a 紙材 9 収容凹部 10 蓋部 11 カッター 12 円盤状積層シート B1、B2、B3 折曲部 C 接合部 E 端部 K 芯金 L 低密度の繊維層 H 高密度の繊維層 t 深さ T 厚み W 幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大島 礼治 千葉県市川市市川1−9−11−506 株式 会社オーシマ・デザイン設計内 Fターム(参考) 4L055 AJ01 AJ05 FA13 GA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の面が弾力性を有する低密度の繊維
    層を有すると共に、他方の面が比較的高密度の繊維層を
    有する紙材であって、該紙材を多重に積層し接着させて
    シート状に形成することを特徴とする紙シート。
  2. 【請求項2】 前記紙シートは、前記紙材の積層方向に
    所定深さの切込み溝を形成し、該切込み溝により折曲形
    成して成る請求項1に記載の紙シート。
  3. 【請求項3】 前記紙シートは、含水させた状態で成形
    型に押圧して成形した後、乾燥させて連続した曲面を形
    成して成る請求項1に記載の紙シート。
  4. 【請求項4】 前記紙シートは、積層される一方の面に
    所定深さの切り込み溝をエンドレス状に形成し、該切り
    込み溝によって囲繞される積層シートを所定切り込み深
    さ分剥離して収容凹部を形成して成る請求項1に記載の
    紙シート。
  5. 【請求項5】 前記紙シートは、表裏両面が比較的高密
    度の繊維層を有する面になるよう前記紙材を積層して成
    る請求項1〜4に記載の紙シート。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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