JP2000128093A - 衛星構体用サンドイッチパネル - Google Patents

衛星構体用サンドイッチパネル

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JP2000128093A
JP2000128093A JP10300588A JP30058898A JP2000128093A JP 2000128093 A JP2000128093 A JP 2000128093A JP 10300588 A JP10300588 A JP 10300588A JP 30058898 A JP30058898 A JP 30058898A JP 2000128093 A JP2000128093 A JP 2000128093A
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adhesive
sandwich panel
fine particles
vibration
panel
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Makoto Utsunomiya
真 宇都宮
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 軽量かつ熱伝導性に優れ、かつ、搭載される
機器に対する振動荷重を軽減する人工衛星の衛星構体用
サンドイッチパネルを得る。 【解決手段】 表皮材1とハニカムコア2と表皮材1と
ハニカムコア2を結合する接着剤で構成される人工衛星
の衛星構体用サンドイッチパネルにおいて、内部に可動
である微粒子6を含む接着剤4を使用して、その微粒子
の運動により振動エネルギー吸収機能を持たせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、人工衛星の構造
体に用いられるサンドイッチパネルの改良に関し、衛星
に搭載される機器への振動荷重を軽減したことを特徴と
する衛星構体用サンドイッチパネルを提供するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】人工衛星の構造体には軽量かつ高剛性で
あることからサンドイッチパネルが多用される。サンド
イッチパネルは、表皮材とハニカムコアと表皮材とハニ
カムコアを結合する接着剤とから構成されている。さら
にサンドイッチパネルには、機器や他の構造部材と結合
するために結合部品が接着され、この結合部品を介して
他の構造部材あるいはパネルと締結され、あるいは搭載
機器がサンドイッチパネルに締結される。またサンドイ
ッチパネルが他の構造部材と直接接着されることもあ
る。図7は、従来の衛星構体用サンドイッチパネルを示
す図である。図7において、1は表皮材、2はハニカム
コア、3は表皮材とハニカムコアの接着剤である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】衛星はロケット打上げ
時に、加速度による荷重、振動による荷重、音響による
荷重あるいは分離・展開時に衝撃荷重などを受ける。こ
れらの荷重条件は衛星に特有であり、従来の技術では、
搭載機器を打上げ時の荷重に耐える構造とするために衛
星特有の設計とすることが行なわれている。このため、
搭載機器の質量が重くなり、あるいは地上用途の同一機
能の部品を転用することができないなどの欠点があっ
た。一方、これらの荷重はロケットより衛星の構造体を
介して搭載機器に伝達されるので、搭載機器への荷重を
低減する従来の技術として、機器とサンドイッチパネル
との間に振動エネルギーを吸収する制振板をはさむ方法
があった。この方法においては、構造強度に寄与しない
制振板を用いるためその質量の分だけ衛星質量が増加す
る欠点があった。さらに制振板は一般に熱伝導性が悪い
ため、熱伝導のみで熱が伝達される真空の宇宙空間にお
いて、熱が発生する機器においては制振板を介する分だ
けサンドイッチパネルに流れる熱流の抵抗が増し、冷却
効率が低下する欠点があった。この発明は、上記の問題
点を解決するためになされたもので、衛星構体用サンド
イッチパネルにおいて、接着剤に制振機能を持たせ、ロ
ケット打上げ時に搭載機器へ加わる荷重を低減し、かつ
質量増加を抑制し、機器からサンドイッチパネルヘの熱
伝導を妨げることがない衛星構体用サンドイッチパネル
を得ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】第1の発明による衛星構
体用サンドイッチパネルは、内部に可動である微粒子を
含む空孔を持ち振動抑制機能を有する接着剤を用いたこ
とを特徴とする。空孔中の微粒子は接着剤の母材と独立
に運動できるよう構成する。サンドイッチパネルに振動
あるいは衝撃が加わった場合、微粒子は空孔中で運動
し、その運動エネルギーと空孔壁との衝突による熱の発
生によって振動エネルギーを吸収する。ロケット打上げ
時の荷重は、ロケットより衛星の構造体を通じ、構体の
一部を形成するサンドイッチパネルへ伝えられる。この
荷重経路にある接着剤に振動抑制機能を持たせることに
より、振動エネルギーが接着剤で吸収され、搭載機器へ
の荷重を低減することができる。接着剤はサンドイッチ
パネルの必需構成のひとつであり、構造強度に寄与しな
い部材を使用する必要がない。
【0005】また、第2の発明による衛星構体用サンド
イッチパネルは、内部に可動である微粒子を含む空孔を
持ち振動抑制機能を有する接着剤であって、空孔が硬質
の隔壁を持つ接着剤を用いることを特徴とする。空孔中
の微粒子は基材と独立に運動できるよう構成する。サン
ドイッチパネルに振動あるいは衝撃が加わった場合、微
粒子が空孔中で運動し、その運動エネルギーと空孔壁と
の衝突による熱の発生によって振動エネルギーを吸収す
る。これにより振動エネルギーが接着剤で吸収され、搭
載機器への荷重を低減することができる。また、空孔が
硬質の隔壁で囲まれているため、硬質の隔壁が接着剤の
骨格を形成し接着剤の機械的性質を向上させる。
【0006】また、第3の発明による衛星構体用サンド
イッチパネルは、内部に可動である微粒子を含む空孔を
持ちかつ比重が0.7以上2.0以下である振動抑制機
能を有する多孔質接着剤を用いたことを特徴とする。空
孔中の微粒子は振動によって空孔中で運動し、その運動
エネルギーと摩擦によって振動エネルギーを吸収する。
これにより振動エネルギーが接着剤で吸収され、搭載機
器への荷重を低減することができる。可動である微粒子
の質量が大であるほど振動抑制機能は高まるが、比重を
0.7以上2.0以下としたことにより、十分な振動エ
ネルギー吸収機能を持ちかつ微粒子を含む空孔の導入に
よる質量増加を抑制することができる。
【0007】また、第4の発明による衛星構体用サンド
イッチパネルは、内部に可動である微粒子を含む空孔を
持ち、空孔が硬質の隔壁を持つ振動抑制機能を有する接
着剤であって、空孔の径が0.05〜0.2mmである
接着剤を用いたことを特徴とする。接着剤に振動抑制機
能を持たせたことにより、振動エネルギーが接着剤で吸
収され、搭載機器への荷重を低減することができる。空
孔が硬質の隔壁を持つため、接着剤の機械的性質の劣化
を抑制することができる。かつ空孔の径を0.05〜
0.2mmとしたことにより、接着層の厚さを0.05
〜0.2mmに制御することができ、接着層の厚さに依
存する接着強さを極大に保つことができる。
【0008】また、第5の発明による衛星構体用サンド
イッチパネルは、内部に可動である微粒子を含む空孔を
持ち振動抑制機能を有する接着剤を用いて表皮材とハニ
カムコアを結合したサンドイッチパネルを太陽電池搭載
用の基板として用いることを特徴とする。接着剤に制振
機能を持たせたことにより、振動エネルギーが接着剤で
吸収され、サンドイッチパネルへ搭載された太陽電池へ
の荷重を低減することができる。太陽電池搭載用の基板
は、特に薄くて軽量で高剛性の表皮材が用いられてお
り、接着剤と表皮材の厚さ比が近く、接着剤の振動抑制
機能と軽量化効果を最大限に発揮することができる。
【0009】また、第6の発明による衛星構体用サンド
イッチパネルは、内部に可動である微粒子を含む空孔を
持ち振動抑制機能を有する接着剤を用いて、サンドイッ
チパネルへ結合部品を接着し、またはサンドイッチパネ
ルを他のサンドイッチパネルや構造部材と直接接着した
ことを特徴とする。ロケット打上げ時の荷重は、ロケッ
トより衛星の構造体を通じ、構体の一部を形成するサン
ドイッチパネルへ伝えられる。この荷重経路にはサンド
イッチパネルと他の構造部材または機器との結合部品、
あるいは直接接着された接着部が存在する。サンドイッ
チパネルと他の構造部材または機器とを結合する経路の
接着剤に振動抑制機能を持たせることにより、振動エネ
ルギーが接着剤で吸収され、該サンドイッチパネルまた
は次の構造部品あるいは搭載機器へ伝達する振動荷重を
低減することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】実施の形態1 図1は第1の発明による衛星構体用サンドイッチパネル
の実施の形態1を示す図であり、図において1は表皮
材、2はハニカムコア、4は本発明に関わる内部に可動
である微粒子を含む空孔を持つ接着剤であり、表皮材1
とハニカムコア2を接着している。表皮材1には、アル
ミニウム、炭素繊維を強化材とし有機材をマトリックス
とする複合材料あるいはアラミド繊維を強化材とし有機
材をマトリックスとする複合材料などが用いられる。ハ
ニカムコア2には、アルミニウム、アラミド樹脂、炭素
繊維あるいはアラミド繊維を強化材とし有機材をマトリ
ックスとする複合材料などが用いられる。接着剤4は、
内部に微粒子5を含む空孔6を有する。微粒子5は空孔
6中を動くことができる。内部に微粒子5を含む空孔6
は、あらかじめ内部に微粒子を含むマイクロカプセルを
作成しておき、硬化処理前の液状の接着剤に混合するこ
とにより接着剤に含有させることができる。あるいは、
微粒子を含有した液状の接着剤を接着部に塗布した後、
適当な熱処理を加えて接着剤を発泡させ、その泡中に微
粒子を閉じ込めて接着剤の硬化と同時にその場作成する
こともできる。図2に空孔の拡大図を示したごとく、空
孔に含まれる微粒子は図2(a)のごとく単一粒子であ
っても、図2(b)、(c)のごとく複数の粒子がひと
つの空孔内に存在していてもよい。接着剤4の母材は、
衛星構体用サンドイッチパネルに用いられるエポキシ、
シリコン、イミド、シアネートなどの樹脂で構成され
る。
【0011】実施の形態2 図2は第2の発明の実施の形態2を示す、内部に微粒子
を含む空孔の拡大図であり、空孔6は硬質の隔壁7で囲
まれている。微粒子5は、図2(a)のごとく単一粒子
であっても、図2(b)、(c)のごとく複数の粒子が
ひとつの空孔内に存在していてもよい。微粒子5は空孔
6中で可動である。内部に微粒子5を含む空孔6は、あ
らかじめ内部に微粒子を含むマイクロカプセルを作成し
て硬化処理前の液状の接着剤に混合することにより接着
剤に含有させる。硬質の隔壁7はガラス、セラミック、
金属あるいは母材より強度が高い樹脂などで形成され
る。
【0012】実施の形態3 第3の発明による衛星構体用サンドイッチパネルの実施
の形態3は、実施の形態1または2において、空孔体積
と微粒子体積および空孔含有量、硬質の隔壁を持つ場合
にはその体積を含めて、その割合を適当に調整して接着
剤の比重が0.7以上2.0以下となるようにしたこと
を特徴とする。接着剤の比重ρは、空孔体積分率をV
v、接着剤母材の比重をρa、空孔内微粒子の比重をρ
p、空孔内体積に占める微粒子の体積分率をVp、隔壁
の比重をρw、空孔内体積に占める隔壁の体積分率をV
wとして、 ρ=(1−Vv)・ρa+Vv・(Vp・ρp+Vw・
ρw) で表される。接着剤の比重が0.7より小さい組合せで
は、空隙体積が50%程度以上を占め、接着剤の機械的
性質、特に剛性と強度が小さくなる。接着剤の比重が
2.0より大きな組合せでは、接着剤の比重増加による
質量増加が大きくなる欠点がある。
【0013】実施の形態4 図3は第4の発明による衛星構体用サンドイッチパネル
の実施の形態4を示す図であり、図において1は表皮
材、2はハニカムコア、3は表皮材1とハニカムコア2
の接着剤である。8は結合部品であり、内部に可動微粒
子を含む空孔を持ち振動抑制機能を有する接着剤4を用
いてサンドイッチパネルに接着される。接着剤4に含ま
れる硬質の隔壁を持つ空孔9は径が0.05〜0.2m
mに調整されている。接着剤4を硬化処理する間には、
結合部品8は荷重を加えて表皮材1に押し付けられてい
る。その時、硬質の隔壁を持つ空孔9の径によって結合
部品8と表皮材1との間隙が保たれ、接着層の厚さが決
定される。接着層の厚さは0.05mm以下では強度が
低下し、0.5mm以上でも強度が低下することが知ら
れており、空孔径が0.05〜0.2mmの時に最適の
接着層厚さを得ることができる。接着剤3は内部に可動
微粒子を含む空孔を有してもよく、内部に可動微粒子を
含む空孔を有する場合には、その層による振動抑制機能
が加わる。
【0014】実施の形態5 図4は第5の発明による衛星構体用サンドイッチパネル
の実施の形態5を示す図であり、図において1は表皮
材、2はハニカムコア、4は表皮材1とハニカムコア2
の接着剤であり、内部に可動微粒子を含む空孔を持ち振
動抑制機能を有する。10は太陽電池セル、11はカバ
ーガラスであり、接着剤12により表皮材1に接着され
ている。13は太陽電池セル間をつなぐ配線である。表
皮材1は強度や剛性を要求される個所を除き、太陽電池
セルを保持する機能を持てばよく、0.05mmから
0.2mmの極めて薄い炭素繊維またはアラミド繊維で
強化した樹脂をマトリックスとする複合材料で構成され
る。
【0015】実施の形態6 図5は第6の発明の実施の形態6を示す図であり、内部
に可動である微粒子を含む空孔を持ち振動抑制機能を有
する接着剤4により金属製の結合部品がサンドイッチパ
ネルへ接着されている。図5は金属製の結合部品同士を
ネジにより締結しサンドイッチパネルを結合する場合を
示している。金属製の結合部品は一体でも良く、それぞ
れのサンドイッチパネルに内部に可動微粒子を含む空孔
を持ち振動抑制機能を有する接着剤4を用いて接着され
ていてもよい(図6)。結合部品は金属製である必要は
なく、炭素繊維あるいはアラミド繊維で強化された複合
材料であってもよい。図7はL型のクリップによってサ
ンドイッチパネル同士が結合される場合を示す。L型の
クリップとサンドイッチパネルは内部に可動である微粒
子を含む空孔を持ち振動抑制機能を有する接着剤4によ
り接着されている。サンドイッチパネルにおける表皮材
とハニカムコアを接着する接着剤には、可動微粒子を含
む空孔を持ち振動抑制機能を有する接着剤を用いても、
可動微粒子を含む空孔を含まない接着剤を用いてもよ
い。図5、6および7はサンドイッチパネル同士の結合
の例を示したが、サンドイッチパネルに結合される部材
がパネル以外の形状である他の構造部材あるいは搭載機
器であってもよい。
【0016】
【発明の効果】第1の発明によれば、サンドイッチパネ
ルに用いる接着剤が内部に可動である微粒子を含む空孔
を含んでいることにより、サンドイッチパネルに振動や
音響あるいは衝撃的荷重が負荷された場合に、微粒子が
サンドイッチパネルと異なる運動を行い、その運動エネ
ルギーと微粒子が空孔壁に衝突する時のエネルギー損失
により振動エネルギーを吸収する。ロケット打上げ時の
荷重は、構造体からその一部であるサンドイッチパネル
を介して機器へ伝達され、必ず振動抑制機能を有する接
着剤を介して荷重が伝達される。このため振動エネルギ
ーが接着剤で吸収され、搭載機器への荷重を低減するこ
とができる。また、空孔中の微粒子の大きさと量とを制
御して振動吸収性能の周波数特性を変化させることが可
能であり、搭載機器に対して最適化した振動抑制機能を
持つ衛星構体用サンドイッチパネルを得ることができ
る。搭載機器への荷重が低減することにより、打上げ時
の荷重に耐えるために必要であった搭載機器の質量増加
を軽減することができる。あるいは、衛星に特有の設計
が不要となり、同一機能を有する地上用途の部品の転用
が可能となる。一方、振動荷重を低減するために用いら
れることがあった制振板は不要となり、構造強度に寄与
していない部品による質量増加が抑制される。また、制
振板が不要となることにより制振板を用いた場合と比べ
て機器からサンドイッチパネルへの熱抵抗が減少する。
この発明による接着剤は微粒子の運動により振動エネル
ギーを吸収するため、接着剤の母材には必ずしも制振機
能を持たせる必要がなく、強度あるいは剛性が高い接着
剤を用いることができる。従って接着部の機械的性質を
落とすことなく、搭載機器への荷重を低減することがで
きる。
【0017】また、第2の発明によれば、内部に基材と
独立に運動できる微粒子を含む空孔に硬質の隔壁を持た
せたことにより、硬質の隔壁が接着剤の骨格を形成する
こととなり、接着剤が多孔質となることによる機械的性
質の低下を防止することができる。従って接着部の機械
的性質を落とすことなく、搭載機器への荷重を低減する
ことができる。
【0018】また、第3の発明によれば、内部に微粒子
を含む空孔を持ちかつ比重が0.7以上の振動抑制機能
を有する多孔質接着剤を用いることにより、十分な振動
エネルギー吸収機能を持ちかつ接着剤の機械的性質を落
とすことなく、搭載機器への荷重を低減することができ
る。比重が2.0以下に制限した振動抑制機能を有する
多孔質接着剤を用いることにより、十分な振動エネルギ
ー吸収機能を持ちかつ振動抑制機能を有する粒子の質量
による質量増加を抑制することができる。
【0019】また、第4の発明によれば、内部に可動で
ある微粒子を含む空孔を持ち空孔が硬質の隔壁を持つ振
動抑制機能を有する接着剤であって、かつ空孔の径が
0.05〜0.2mmである特徴を持たせたことによ
り、接着層の厚さを0.05〜0.2mmに制御するこ
とができ、接着層の厚さに依存する接着強度を極大に保
つことができる。一方、接着層の厚さを制御する従来の
技術として用いられてきたワイヤあるいはマイクロバル
ーンが不要となる効果がある。
【0020】また、第5の発明による衛星構体用サンド
イッチパネルは、太陽電池搭載用の基板として用いるこ
とを特徴とすることにより、最も薄い表皮材であるサン
ドイッチパネルに内部に可動である微粒子を含む空孔を
持ち振動抑制機能を有する接着剤を適用することとな
る。表皮材に対する接着剤の層厚比が大きいほど振動抑
制の効果は大きくなり、太陽電池搭載用の基板として用
いることにより、相対的な振動抑制機能を最大とするこ
とができる。
【0021】また、第6の発明による衛星構体用サンド
イッチパネルは、内部に可動である微粒子を含む空孔を
持ち振動抑制機能を有する接着剤を用いて、サンドイッ
チパネルへの結合部品または他の構造部材を直接接着し
たことを特徴としており、サンドイッチパネルへの荷重
の伝達経路に必ず振動抑制機能を有する接着剤が介在す
るよう構成されている。サンドイッチパネルへの荷重あ
るいはサンドイッチパネルから他の構造部材あるいは搭
載機器へ伝達する荷重を振動抑制機能を有する接着剤に
よって低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の発明による衛星構体用サンドイッチパ
ネルの実施の形態1を示す図である。
【図2】 第2の発明による衛星構体用サンドイッチパ
ネルの実施の形態2における可動微粒子を含む空孔を示
す拡大図である。
【図3】 第4の発明による衛星構体用サンドイッチパ
ネルの実施の形態4の実施例を示す図である。
【図4】 第5の発明による衛星構体用サンドイッチパ
ネルの実施の形態5を示す図である。
【図5】 第6の発明による衛星構体用サンドイッチパ
ネルの実施の形態6を示す図である。
【図6】 第6の発明による衛星構体用サンドイッチパ
ネルの実施の形態6の他の例を示す図である。
【図7】 第6の発明による衛星構体用サンドイッチパ
ネルの実施の形態6の他の例を示す図である。
【図8】 従来の衛星構体用サンドイッチパネルを示す
図である。
【符号の説明】
1 表皮材 2 ハニカムコア 3 接着剤 4 内部に可動である微粒子を含む空孔を持つ接着剤 5 微粒子 6 空孔 7 隔壁 8 結合部品 9 硬質の隔壁を持つ空孔 10 太陽電池セル 11 カバーガラス 12 接着剤 13 配線

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表皮材と、ハニカムコアと、前記表皮材
    とハニカムコアを結合する接着剤とから構成されるサン
    ドイッチパネルにおいて、その内部に可動である微粒子
    を含む空孔を持ち、かつ振動抑制機能を有する接着剤を
    用いたことを特徴とする衛星構体用サンドイッチパネ
    ル。
  2. 【請求項2】 パネルの内部に可動微粒子を含む空孔を
    持ち、かつ振動抑制機能を有する接着剤であって、前記
    の空孔が硬質の隔壁を持つものを用いたことを特徴とす
    る請求項1記載の衛星構体用サンドイッチパネル。
  3. 【請求項3】 パネルの内部に可動である微粒子を含む
    空孔を持ち振動抑制機能を有する接着剤であって、比重
    が0.7以上2.0以下であるものを用いたことを特徴
    とする請求項1または2記載の衛星構体用サンドイッチ
    パネル。
  4. 【請求項4】 パネルの内部に可動である微粒子を含む
    空孔を持ち、空孔が硬質の隔壁を持ちかつ空孔の径が
    0.05〜0.2mmである振動抑制機能を有する接着
    剤を用いたことを特徴とする請求項2または3記載の衛
    星機体用サンドイッチパネル。
  5. 【請求項5】 パネルの内部に可動である微粒子を含む
    空孔を持ち振動抑制機能を有する接着剤を用いて表皮材
    とハニカムコアを結合し、パネルを太陽電池搭載用の基
    板として用いたことを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載の衛星構体用サンドイッチパネル。
  6. 【請求項6】 パネル内部に可動である微粒子を含む空
    孔を持ち振動抑制機能を有する接着剤を用い、結合部品
    または他のサンドイッチパネルをサンドイッチパネルへ
    接着したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記
    載の衛星機体用サンドイッチパネル。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002299937A (ja) * 2001-03-29 2002-10-11 Kawasaki Heavy Ind Ltd 飛行体用レドームの構成材料
CN112249368A (zh) * 2020-09-23 2021-01-22 北京空间飞行器总体设计部 一种机热一体化碳纤维表板蜂窝结构

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