JP2000127990A - ステアリングコラムの引き込み構造 - Google Patents
ステアリングコラムの引き込み構造Info
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- brake booster
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Abstract
(57)【要約】
【課題】自動車の前方衝突時にステアリングコラムの引
き込み動作を行わせる場合に、特殊な専用部品を用いる
必要を無くし、または少なくし、製造コストの低減化を
図る。 【解決手段】ステアリングコラム1よりも車両前方に位
置するブレーキブースタ5が、車両前方から所定値以上
の荷重を受けたときに回転するように設けられており、
かつブレーキブースタ5が回転したときにはその回転力
によってステアリングコラム1が引き込まれるように構
成されている。
き込み動作を行わせる場合に、特殊な専用部品を用いる
必要を無くし、または少なくし、製造コストの低減化を
図る。 【解決手段】ステアリングコラム1よりも車両前方に位
置するブレーキブースタ5が、車両前方から所定値以上
の荷重を受けたときに回転するように設けられており、
かつブレーキブースタ5が回転したときにはその回転力
によってステアリングコラム1が引き込まれるように構
成されている。
Description
【0001】
【技術分野】本願発明は、自動車の前方衝突時にステア
リングコラムを引き込ませるようにするためのステアリ
ングコラムの引き込み構造に関する。
リングコラムを引き込ませるようにするためのステアリ
ングコラムの引き込み構造に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のとおり、自動車の前方衝突時に
は、ステアリングホイールを車両の下方前方に引き込ま
せることによって、運転者がステアリングホイールに衝
突するときの衝撃力を小さくできるようにすることが望
まれる。そこで、従来では、たとえば実開平2−717
8号公報などに記載されているように、自動車の衝突時
にその衝撃荷重を受けて所定の動作を行う部品をステア
リングコラムに設けておき、上記部品が所定の動作を行
ったときにはその動作を利用してステアリングコラムを
引き込ませる手段がある。
は、ステアリングホイールを車両の下方前方に引き込ま
せることによって、運転者がステアリングホイールに衝
突するときの衝撃力を小さくできるようにすることが望
まれる。そこで、従来では、たとえば実開平2−717
8号公報などに記載されているように、自動車の衝突時
にその衝撃荷重を受けて所定の動作を行う部品をステア
リングコラムに設けておき、上記部品が所定の動作を行
ったときにはその動作を利用してステアリングコラムを
引き込ませる手段がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来に
おいて、自動車の衝突時に衝撃荷重を受けるのに利用さ
れる部品は、それ専用に製作された特殊な部品である。
したがって、従来では、そのような部品を新たに製作し
た上で、これをステアリングコラムに組み付ける必要が
ある分だけ、全体の構造が複雑化し、製造コストが嵩む
という不具合が生じていた。
おいて、自動車の衝突時に衝撃荷重を受けるのに利用さ
れる部品は、それ専用に製作された特殊な部品である。
したがって、従来では、そのような部品を新たに製作し
た上で、これをステアリングコラムに組み付ける必要が
ある分だけ、全体の構造が複雑化し、製造コストが嵩む
という不具合が生じていた。
【0004】本願発明は、このような事情のもとで考え
出されたものであって、自動車の前方衝突時にステアリ
ングコラムの引き込み動作を行わせる場合に、特殊な専
用部品を用いる必要を無くし、または少なくし、製造コ
ストの低減化を図ることをその課題としている。
出されたものであって、自動車の前方衝突時にステアリ
ングコラムの引き込み動作を行わせる場合に、特殊な専
用部品を用いる必要を無くし、または少なくし、製造コ
ストの低減化を図ることをその課題としている。
【0005】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
は、次の技術的手段を講じている。
【0006】本願発明によって提供されるステアリング
コラムの引き込み構造は、ステアリングコラムよりも車
両前方に位置するブレーキブースタが、車両前方から所
定値以上の荷重を受けたときに回転するように設けられ
ており、かつ上記ブレーキブースタが回転したときには
その回転力によって上記ステアリングコラムが引き込ま
れるように構成されていることに特徴づけられる。
コラムの引き込み構造は、ステアリングコラムよりも車
両前方に位置するブレーキブースタが、車両前方から所
定値以上の荷重を受けたときに回転するように設けられ
ており、かつ上記ブレーキブースタが回転したときには
その回転力によって上記ステアリングコラムが引き込ま
れるように構成されていることに特徴づけられる。
【0007】このような構成のステアリングコラムの引
き込み構造では、自動車が前方衝突を生じることに起因
してブレーキブースタに所定値以上の荷重が車両前方か
ら入力すると、このブレーキブースタが回転し、この回
転力によってステアリングコラムの引き込み動作が行わ
れる。このように、本願発明では、ステアリングコラム
の引き込み動作をブレーキブースタの回転力を利用して
行わせているが、このブレーキブースタは、通常の自動
車にはもともと搭載されているものである。したがっ
て、本願発明では、自動車の前方衝突時の衝撃荷重をそ
れ専用の部品によって受けるようにしていた従来の手段
と比較すると、特殊部品の点数を少なくして全体の構造
を簡易にすることができ、製造コストの低減化が図れ
る。また、ブレーキブースタは、一般的には、そのサイ
ズは比較的大きく、しかも安易に潰れ難い剛性が高いケ
ーシングをもつために、自動車の衝突時にその衝撃荷重
によって回転動作を行わせるのに好適である。
き込み構造では、自動車が前方衝突を生じることに起因
してブレーキブースタに所定値以上の荷重が車両前方か
ら入力すると、このブレーキブースタが回転し、この回
転力によってステアリングコラムの引き込み動作が行わ
れる。このように、本願発明では、ステアリングコラム
の引き込み動作をブレーキブースタの回転力を利用して
行わせているが、このブレーキブースタは、通常の自動
車にはもともと搭載されているものである。したがっ
て、本願発明では、自動車の前方衝突時の衝撃荷重をそ
れ専用の部品によって受けるようにしていた従来の手段
と比較すると、特殊部品の点数を少なくして全体の構造
を簡易にすることができ、製造コストの低減化が図れ
る。また、ブレーキブースタは、一般的には、そのサイ
ズは比較的大きく、しかも安易に潰れ難い剛性が高いケ
ーシングをもつために、自動車の衝突時にその衝撃荷重
によって回転動作を行わせるのに好適である。
【0008】本願発明の好ましい実施の形態では、上記
ステアリングコラムを支持するように両端部が上記ステ
アリングコラムと車両の固定部材とに連結されたステー
と、上記ブレーキブースタが車両前方から所定値以上の
荷重を受けたときに上記ブレーキブースタに伴って回転
するように上記ブレーキブースタが取付けられているペ
ダルブラケットと、を具備しており、かつ上記ペダルブ
ラケットは、このペダルブラケットが回転するときには
上記ステーを変形させながら上記ステアリングコラムを
その長手方向に引き込ませることが可能に上記ステアリ
ングコラムに連結されている。
ステアリングコラムを支持するように両端部が上記ステ
アリングコラムと車両の固定部材とに連結されたステー
と、上記ブレーキブースタが車両前方から所定値以上の
荷重を受けたときに上記ブレーキブースタに伴って回転
するように上記ブレーキブースタが取付けられているペ
ダルブラケットと、を具備しており、かつ上記ペダルブ
ラケットは、このペダルブラケットが回転するときには
上記ステーを変形させながら上記ステアリングコラムを
その長手方向に引き込ませることが可能に上記ステアリ
ングコラムに連結されている。
【0009】このような構成によれば、通常時において
は、ステアリングコラムをステーとペダルブラケットと
のそれぞれによって支持することができ、上記ステアリ
ングコラムを所定の姿勢に維持しておくことができる。
その一方、自動車の前方衝突が生じたときには、ブレー
キブースタに伴ってペダルブラケットが回転することに
よって上記ステーを強制的に変形させながらステアリン
グコラムを的確に引き込ませることができる。とくに、
上記ペダルブラケットにはブレーキブースタが取付けら
れているために、上記ペダルブラケットがブレーキブー
スタに伴って回転する動作を確実化し、ステアリングコ
ラムの引き込み動作の確実性、信頼性も高いものにする
ことが可能となる。また、上記構成では、ステー、ペダ
ルブラケット、およびステアリングコラムの三者が連結
された構造を、いわゆる平行リンク機構と同様な構造ま
たはそれに近い構造にすることが可能であり、ステアリ
ングコラムをその長手方向に引き込ませることができ
る。したがって、ステアリングコラムが傾斜状に設定さ
れていた場合には、このステアリングコラムを単に下降
させるだけではなく、下降動作とともに前進させること
もできる。その結果、ステアリングシャフトに運転者が
衝突するときに生じる衝撃力を抑制するのに好ましいも
のとなる。
は、ステアリングコラムをステーとペダルブラケットと
のそれぞれによって支持することができ、上記ステアリ
ングコラムを所定の姿勢に維持しておくことができる。
その一方、自動車の前方衝突が生じたときには、ブレー
キブースタに伴ってペダルブラケットが回転することに
よって上記ステーを強制的に変形させながらステアリン
グコラムを的確に引き込ませることができる。とくに、
上記ペダルブラケットにはブレーキブースタが取付けら
れているために、上記ペダルブラケットがブレーキブー
スタに伴って回転する動作を確実化し、ステアリングコ
ラムの引き込み動作の確実性、信頼性も高いものにする
ことが可能となる。また、上記構成では、ステー、ペダ
ルブラケット、およびステアリングコラムの三者が連結
された構造を、いわゆる平行リンク機構と同様な構造ま
たはそれに近い構造にすることが可能であり、ステアリ
ングコラムをその長手方向に引き込ませることができ
る。したがって、ステアリングコラムが傾斜状に設定さ
れていた場合には、このステアリングコラムを単に下降
させるだけではなく、下降動作とともに前進させること
もできる。その結果、ステアリングシャフトに運転者が
衝突するときに生じる衝撃力を抑制するのに好ましいも
のとなる。
【0010】本願発明のその他の特徴および利点につい
ては、以下の発明の実施の形態の説明から、より明らか
になるであろう。
ては、以下の発明の実施の形態の説明から、より明らか
になるであろう。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0012】図1は、本願発明が適用されたステアリン
グコラムの引き込み構造の一例を示す要部側面断面図で
ある。図2は、車両衝突時の状態を示す要部側面断面図
である。図3は、図1に示した構造を模式的に示した説
明図である。なお、これらの図において、矢印Frは車
両前方を示し、矢印Upは車両高さ方向の上方を示して
いる。
グコラムの引き込み構造の一例を示す要部側面断面図で
ある。図2は、車両衝突時の状態を示す要部側面断面図
である。図3は、図1に示した構造を模式的に示した説
明図である。なお、これらの図において、矢印Frは車
両前方を示し、矢印Upは車両高さ方向の上方を示して
いる。
【0013】図1において、本実施形態のステアリング
コラムの引き込み構造は、いわゆるフルキャブオーバ型
あるいはセミキャブオーバ型の自動車に適用されたもの
であり、ステアリングコラム1、コラムサポート2、ス
テー3、第1のペダルブラケット4A、第2のペダルブ
ラケット4B、およびブレーキブースタ5を具備して構
成されている。
コラムの引き込み構造は、いわゆるフルキャブオーバ型
あるいはセミキャブオーバ型の自動車に適用されたもの
であり、ステアリングコラム1、コラムサポート2、ス
テー3、第1のペダルブラケット4A、第2のペダルブ
ラケット4B、およびブレーキブースタ5を具備して構
成されている。
【0014】上記ステアリングコラム1は、ステアリン
グホイール60が取付けられたステアリングシャフト6
1をその長手方向に延びる中心軸周りに回転可能に支持
するためのものである。ステアリングシャフト61は、
上記ステアリングコラム1が矢印N1方向に下降前進し
たときには、それに伴って同方向に下降前進するように
上記ステアリングコラム1に支持されている。上記コラ
ムサポート2は、上記ステアリングコラム1の支持を補
助するための部材であり、上記ステアリングコラム1は
適当な締結部材を用いてこのコラムサポート2に固定し
て取付けられている。
グホイール60が取付けられたステアリングシャフト6
1をその長手方向に延びる中心軸周りに回転可能に支持
するためのものである。ステアリングシャフト61は、
上記ステアリングコラム1が矢印N1方向に下降前進し
たときには、それに伴って同方向に下降前進するように
上記ステアリングコラム1に支持されている。上記コラ
ムサポート2は、上記ステアリングコラム1の支持を補
助するための部材であり、上記ステアリングコラム1は
適当な締結部材を用いてこのコラムサポート2に固定し
て取付けられている。
【0015】上記ステー3は、一定値以上の曲げ力によ
って曲げ変形が可能なたとえば細長状の金属板によって
形成されたものであり、上記ステアリングコラム1を支
持している。より具体的には、このステー3の一端部3
aは、上記コラムサポート2の上部にボルト止めされて
いる一方、このステー3の他端部3bは、ステアリング
コラム1の斜め前方に位置する固定部材の一例としての
カウル7にボルト止めされている。
って曲げ変形が可能なたとえば細長状の金属板によって
形成されたものであり、上記ステアリングコラム1を支
持している。より具体的には、このステー3の一端部3
aは、上記コラムサポート2の上部にボルト止めされて
いる一方、このステー3の他端部3bは、ステアリング
コラム1の斜め前方に位置する固定部材の一例としての
カウル7にボルト止めされている。
【0016】上記第1のペダルブラケット4Aおよび第
2のペダルブラケット4Bは、ブレーキペダルやその他
のペダル類(図示略)を支持するためのものであり、第
1のペダルブラケット4Aは、ダッシュパネル(図示
略)に固定して取付けられている。第2のペダルブラケ
ット4Bは、上記第1のペダルブラケット4Aの上部に
固定して取付けられている。ただし、その固定は強固に
はなされておらず、また上記第2のペダルブラケット4
Bはピン40を用いることによっても上記第1のペダル
ブラケット4Aとの連結が図られている。このため、上
記第2のペダルブラケット4Bは、通常時においては第
1のペダルブラケット4Aに対して相対移動不能に固定
されているものの、矢印N2方向の所定値以上の大きな
回転力を受けたときには、第1のペダルブラケット4A
との固定状態が解除されることにより、上記ピン40を
中心として上記回転力の方向に回転可能となっている。
2のペダルブラケット4Bは、ブレーキペダルやその他
のペダル類(図示略)を支持するためのものであり、第
1のペダルブラケット4Aは、ダッシュパネル(図示
略)に固定して取付けられている。第2のペダルブラケ
ット4Bは、上記第1のペダルブラケット4Aの上部に
固定して取付けられている。ただし、その固定は強固に
はなされておらず、また上記第2のペダルブラケット4
Bはピン40を用いることによっても上記第1のペダル
ブラケット4Aとの連結が図られている。このため、上
記第2のペダルブラケット4Bは、通常時においては第
1のペダルブラケット4Aに対して相対移動不能に固定
されているものの、矢印N2方向の所定値以上の大きな
回転力を受けたときには、第1のペダルブラケット4A
との固定状態が解除されることにより、上記ピン40を
中心として上記回転力の方向に回転可能となっている。
【0017】上記第2のペダルブラケット4Bは、上記
ステアリングコラム1を支持する機能をも有しており、
その車両後方寄りの一端部41は、上記コラムサポート
2の下部にボルト止めされるなどして強固に固定連結さ
れている。ただし、その固定連結に際しては、上記ピン
40の中心O1と上記第2のペダルブラケット4Bのコ
ラムサポート2に対する連結点J1とを結ぶ直線L1
が、上記ステー3のカウル7に対する連結点J2と上記
ステー3のコラムサポート2に対する連結点J3とを結
ぶ直線L2に対して、略平行になるように設定されてい
る。
ステアリングコラム1を支持する機能をも有しており、
その車両後方寄りの一端部41は、上記コラムサポート
2の下部にボルト止めされるなどして強固に固定連結さ
れている。ただし、その固定連結に際しては、上記ピン
40の中心O1と上記第2のペダルブラケット4Bのコ
ラムサポート2に対する連結点J1とを結ぶ直線L1
が、上記ステー3のカウル7に対する連結点J2と上記
ステー3のコラムサポート2に対する連結点J3とを結
ぶ直線L2に対して、略平行になるように設定されてい
る。
【0018】上記ブレーキブースタ5は、ブレーキペダ
ル操作時の操作力を軽減するためのものであり、上記第
2のペダルブラケット4Bの上部に固定して取付けられ
て、ステアリングコラム1よりも車両前方に配されてい
る。このブレーキブースタ5は、車両前方から所定値以
上の大きな荷重Wを受けたときにその後部が下降する方
向へ回転し易いように、前上がり状に傾斜した姿勢であ
る。また、本実施形態では、このブレーキブースタ5の
前方に補助部材8が設けられている。この補助部材8
は、自動車の前方衝突時に上記ブレーキブースタ5に対
する衝撃荷重の入力を確実にするためのものであり、た
とえば自動車のフロントパネルの裏面部分に溶接される
などして取付けられている。この補助部材8には、上記
第2のペダルブラケット4Bの上端部が連結されてい
る。このような構成によれば、第2のペダルブラケット
4Bの固定が確実化されることとなり、通常時において
第2のペダルブラケット4Bを第1のペダルブラケット
4Aに対して相対移動不能に取付けるための手段として
は、単にピン40を用いてそれら2つのペダルブラケッ
トどうしを連結しただけの構造にすることも可能とな
る。
ル操作時の操作力を軽減するためのものであり、上記第
2のペダルブラケット4Bの上部に固定して取付けられ
て、ステアリングコラム1よりも車両前方に配されてい
る。このブレーキブースタ5は、車両前方から所定値以
上の大きな荷重Wを受けたときにその後部が下降する方
向へ回転し易いように、前上がり状に傾斜した姿勢であ
る。また、本実施形態では、このブレーキブースタ5の
前方に補助部材8が設けられている。この補助部材8
は、自動車の前方衝突時に上記ブレーキブースタ5に対
する衝撃荷重の入力を確実にするためのものであり、た
とえば自動車のフロントパネルの裏面部分に溶接される
などして取付けられている。この補助部材8には、上記
第2のペダルブラケット4Bの上端部が連結されてい
る。このような構成によれば、第2のペダルブラケット
4Bの固定が確実化されることとなり、通常時において
第2のペダルブラケット4Bを第1のペダルブラケット
4Aに対して相対移動不能に取付けるための手段として
は、単にピン40を用いてそれら2つのペダルブラケッ
トどうしを連結しただけの構造にすることも可能とな
る。
【0019】次に、上記ステアリングコラムの引き込み
構造の作用について説明する。
構造の作用について説明する。
【0020】まず、自動車が前方衝突を行い、自動車の
前面部分がクラッシュすると、図2に示すように、補助
部材8が後退してブレーキブースタ5が後方へ押圧され
る。この押圧力が所定値を超える大きな荷重であると、
上記ブレーキブースタ5は第2のペダルブラケット4B
とともに、ピン40を中心として矢印N3方向に回転す
る。この回転動作は、ステー3の一端部3aを矢印N4
方向に移動させるように上記ステー3を変形させながら
行われる。したがって、コラムサポート2およびステア
リングコラム1は、上記ブレーキブースタ5と第2のペ
ダルブラケット4Bとの回転力によって、上記矢印N4
方向に引き込まれることとなり、これに伴ってステアリ
ングシャフト61やステアリングホイール60も同方向
に引き込まれる。
前面部分がクラッシュすると、図2に示すように、補助
部材8が後退してブレーキブースタ5が後方へ押圧され
る。この押圧力が所定値を超える大きな荷重であると、
上記ブレーキブースタ5は第2のペダルブラケット4B
とともに、ピン40を中心として矢印N3方向に回転す
る。この回転動作は、ステー3の一端部3aを矢印N4
方向に移動させるように上記ステー3を変形させながら
行われる。したがって、コラムサポート2およびステア
リングコラム1は、上記ブレーキブースタ5と第2のペ
ダルブラケット4Bとの回転力によって、上記矢印N4
方向に引き込まれることとなり、これに伴ってステアリ
ングシャフト61やステアリングホイール60も同方向
に引き込まれる。
【0021】上記ステアリングコラムの引き込み構造
は、これをリンク機構としてみた場合には、図3に示す
リンク機構と同等である。なお、同図では、図1および
図2で示した部材と同一部材に相当する部分について
は、その部材の符号で示している。同図から明らかなよ
うに、ステアリングコラム1の引き込み動作は、第2の
ペダルブラケット4Bがピン40を中心に回転するとと
もに、ステー3はその連結点J2を中心として第2のペ
ダルブラケット4Bと同方向に回転するように変形する
ことによってなされる。しかも、既述したとおり、ピン
40の中心O1と連結点J1を結ぶ直線L1は、連結点
J2,J3どうしを結ぶ直線L2に対して、その初期状
態において略平行であったために、図3に示す構造はい
わゆる平行リンク機構と略同様な構造となり、上記ステ
アリングコラム1についてはその長手方向に移動させる
ことができる。したがって、ステアリングホイール60
を斜め下方へ下降前進させることができ、運転者がステ
アリングホイール60に衝突したときの衝撃力を小さく
するのに好ましいものにできる。
は、これをリンク機構としてみた場合には、図3に示す
リンク機構と同等である。なお、同図では、図1および
図2で示した部材と同一部材に相当する部分について
は、その部材の符号で示している。同図から明らかなよ
うに、ステアリングコラム1の引き込み動作は、第2の
ペダルブラケット4Bがピン40を中心に回転するとと
もに、ステー3はその連結点J2を中心として第2のペ
ダルブラケット4Bと同方向に回転するように変形する
ことによってなされる。しかも、既述したとおり、ピン
40の中心O1と連結点J1を結ぶ直線L1は、連結点
J2,J3どうしを結ぶ直線L2に対して、その初期状
態において略平行であったために、図3に示す構造はい
わゆる平行リンク機構と略同様な構造となり、上記ステ
アリングコラム1についてはその長手方向に移動させる
ことができる。したがって、ステアリングホイール60
を斜め下方へ下降前進させることができ、運転者がステ
アリングホイール60に衝突したときの衝撃力を小さく
するのに好ましいものにできる。
【0022】本願発明に係るステアリングコラムの引き
込み構造の各部の具体的な構成は、上記実施形態に限定
されず、種々に設計変更自在である。たとえば、本願発
明では、上記実施形態において採用されている機構とは
異なる機構を利用することによって、ブレーキブースタ
の回転力に基づいてステアリングコラムを引き込ませる
ようにしてもかまわない。
込み構造の各部の具体的な構成は、上記実施形態に限定
されず、種々に設計変更自在である。たとえば、本願発
明では、上記実施形態において採用されている機構とは
異なる機構を利用することによって、ブレーキブースタ
の回転力に基づいてステアリングコラムを引き込ませる
ようにしてもかまわない。
【図1】本願発明が適用されたステアリングコラムの引
き込み構造の一例を示す要部側面断面図である。
き込み構造の一例を示す要部側面断面図である。
【図2】車両衝突時の状態を示す要部側面断面図であ
る。
る。
【図3】図1に示した構造を模式的に示した説明図であ
る。
る。
1 ステアリングコラム 2 コラムサポート 3 ステー 4A 第1のペダルブラケット 4B 第2のペダルブラケット(ペダルブラケット) 5 ブレーキブースタ 7 カウル(固定部材) 40 ピン 60 ステアリングホイール 61 ステアリングシャフト
Claims (2)
- 【請求項1】 ステアリングコラムよりも車両前方に位
置するブレーキブースタが、車両前方から所定値以上の
荷重を受けたときに回転するように設けられており、か
つ上記ブレーキブースタが回転したときにはその回転力
によって上記ステアリングコラムが引き込まれるように
構成されていることを特徴とする、ステアリングコラム
の引き込み構造。 - 【請求項2】 上記ステアリングコラムを支持するよう
に両端部が上記ステアリングコラムと車両の固定部材と
に連結されたステーと、上記ブレーキブースタが車両前
方から所定値以上の荷重を受けたときに上記ブレーキブ
ースタに伴って回転するように上記ブレーキブースタが
取付けられているペダルブラケットと、を具備してお
り、かつ、 上記ペダルブラケットは、このペダルブラケットが回転
するときには上記ステーを変形させながら上記ステアリ
ングコラムをその長手方向に引き込ませることが可能に
上記ステアリングコラムに連結されている、請求項1に
記載のステアリングコラムの引き込み構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30245198A JP2000127990A (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | ステアリングコラムの引き込み構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30245198A JP2000127990A (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | ステアリングコラムの引き込み構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000127990A true JP2000127990A (ja) | 2000-05-09 |
Family
ID=17909103
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30245198A Pending JP2000127990A (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | ステアリングコラムの引き込み構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000127990A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006069400A (ja) * | 2004-09-02 | 2006-03-16 | Nissan Motor Light Truck Co Ltd | ステアリングコラムの支持構造 |
KR101054991B1 (ko) | 2008-12-03 | 2011-08-05 | 현대자동차주식회사 | 스티어링 칼럼 충격흡수장치 |
-
1998
- 1998-10-23 JP JP30245198A patent/JP2000127990A/ja active Pending
Cited By (3)
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