JP2000126473A - 2スピードゼンマイ式駆動ユニット - Google Patents

2スピードゼンマイ式駆動ユニット

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JP2000126473A
JP2000126473A JP10307610A JP30761098A JP2000126473A JP 2000126473 A JP2000126473 A JP 2000126473A JP 10307610 A JP10307610 A JP 10307610A JP 30761098 A JP30761098 A JP 30761098A JP 2000126473 A JP2000126473 A JP 2000126473A
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pinion
drive
switching member
shaft
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JP10307610A
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Ryota Morikawa
良太 森川
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Seikoken KK
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Seikoken KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 巻上げ時のギア強度を確保しつつ定速走行時
間を長くする。 【解決手段】 駆動源たるゼンマイ1と出力軸5との間
に配置された歯車機構2の回転を制動して定速回転させ
る定速機構3と、該定速機構3と歯車機構2とを接続す
る切替ギア16,17と、駆動軸4に一体形成された切
替部材駆動用ピニオン29と、切替部材駆動用ピニオン
29と一定範囲で噛合して駆動軸4の回転に伴って揺動
し走行時の移動ストローク端において切替ギア16,1
7に当接し該切替ギア16,17を歯車機構2あるいは
定速機構3から切離す切替部材6と、切替部材駆動用ピ
ニオン29よりも軸端側で切替部材駆動用ピニオン29
よりも小径に形成されて巻上げ用ピニオン7を回転不能
に嵌合可能な軸部30と、駆動軸4と一体成形され走行
時に歯車機構に組み込まれる駆動ギア8と、駆動軸4の
軸部30に配置されてゼンマイ巻上げ時に歯車機構2に
組み込まれる巻上げ用ピニオン7とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゼンマイ(渦巻ば
ね)を動力源として回転を出力する駆動ユニットに関す
る。更に詳述すると、本発明は、回転速度の異なる2種
類の回転を出力可能とする2スピードゼンマイ式駆動ユ
ニットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、小型玩具の駆動源として好適な部
品点数が少なく構造が簡単でかつ安価な2スピードゼン
マイ式駆動ユニットとしては、例えば実公平5−304
75号に開示されているようなものが提案されている。
【0003】この2スピードゼンマイ式駆動ユニット
は、図6〜図7に示すように、ゼンマイ(図示省略)を
取り付けた駆動軸104と出力軸105との間に介在さ
れる歯車機構102と、歯車機構102の回転に制動を
かけて一定速度で回転させる定速機構103とを有し、
定速機構103を歯車機構102から切り離し可能に備
えている。
【0004】歯車機構102は、駆動軸104に一体形
成されている巻上げ用ピニオン107及び駆動ギア10
8と、出力軸105に固着されている従動ピニオン11
4と、該ピニオン114と噛合する中間ギア111,1
12、中間ギア111とゼンマイ巻上げ時にのみ噛合し
巻上げ用ピニオン107に回転を伝達するかけ上りギア
109,110と、駆動ギア108とゼンマイ解放時の
み噛合し中間ギア112に回転を伝達するかけ上りギア
113とから構成されている。この歯車機構102は、
出力軸105から回転を入力してゼンマイを巻上げると
共にこのゼンマイの力で回転する駆動軸104の回転を
増速させて出力軸105から出力する。
【0005】また、定速機構103は、がんぎ車118
とこのがんぎ車118に衝動することによって揺振する
アンクル部材119とから成り、がんぎ車118と同軸
上のピニオン120が切替ギア116,117を介して
歯車機構の中間ギア111と噛合することによって歯車
機構102と接続される。切替ギア116,117は、
長孔123に移動可能に支持され、駆動軸104と連動
して揺動する切替部材106で押されて歯車機構102
から切り離されるように設けられている。この切替部材
106は、巻上げ用ピニオン107と噛合する内歯13
8を有し、巻上げ用ピニオン107と一定区間で噛合す
ることによって駆動軸104と連動して揺動し、そのス
トローク端に達するときに切替ギア116,117をが
んぎ車118と中間ギア111から切り離すように設け
られている。
【0006】このように構成された2スピードゼンマイ
式駆動ユニットによると、ゼンマイを解き放ち回転を出
力する際には、歯車機構102と定速機構103が切替
ギア116,117を介して噛み合い、定速機構103
によって歯車機構102の回転が制動されて一定速度で
緩やかな回転が出力される(スロー回転)。そして、切
替部材106が移動端にまで達すると、その端部で切替
ギア116,117を押してがんぎ車118から切り離
し、定速機構103を歯車機構102から切り離して歯
車機構102をフリー回転(高速回転)させる。
【0007】この種のギアユニットでは、可能な限り小
型化すると共に部品点数を少なくすることが用途を広げ
尚かつコストダウンを可能とする上で望まれる。そこ
で、各ギア類及びそれを支持する軸が可能な限りプラス
チックにより射出成型で一体成形されることが一般的で
ある。したがって、ゼンマイの一端が巻き付けられる駆
動軸104も、駆動ギア108と巻上げ用ピニオン10
7並びにこれらを支持すると共にゼンマイの一端を取付
けるゼンマイ取付部分が一体成形されたプラスチック成
形品とこれを支持する金属製シャフトとで構成されてい
る。
【0008】ここで、駆動ユニットを搭載した玩具の動
きのスピードに大きな変化を与えるためには、定速走行
の時間を長くすることが望まれる。しかし、切替部材1
06の大きさやボックス内での移動量を大きくせずに定
速走行の時間を長くするには、巻上げ用ピニオン107
の歯数を少なくしなければならない。しかし、歯数を少
なくするために小径の歯車にすると、最も強い力のかか
る巻上げ時において歯が欠け易くなるという問題が生じ
る。また、巻上げ用ピニオン107のかけ上がりギア1
10と噛み合う部分だけを大径化しようとすると、複雑
な割型を必要とするし、数mmにしか満たない大きさで
尚かつ精密さを要する歯車を成形することは事実上難し
い。
【0009】そこで、従来の駆動ユニットでは、かけ上
がり中間ギア110と同軸上にギア109を1つ増やす
ことによって巻上げ用ピニオン107の小径化を可能と
して、巻上げ時に必要とされる歯車の強度を最低限保ち
得る程度まで巻上げ用ピニオン107を小径化して歯数
を少なくするように対処している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の駆動ユニットでは、駆動軸104に一体成形された
巻上げピニオンが切替部材106を駆動するための切替
部材駆動用ピニオンと共用されていることから、巻上げ
時に必要とされる最低限の歯車強度を保ち得る程度まで
しか少数化できないため、定速(スロー)走行の時間を
長くすることは難しい。しかも、巻上げ用ピニオンを小
さくしながら所定のギア比を得るために、ギアを増やさ
なければならない問題を有している。
【0011】そこで、本発明は、巻上げ用ピニオンのギ
ア強度を確保しつつ定速走行時間を長くすることができ
る2スピードゼンマイ式駆動ユニットを提供することを
目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明の2スピードゼンマイ式駆動ユニットは、ゼ
ンマイを駆動源にすると共に走行時と巻上げ時とで構成
ギアを一部切り替えてギア比を切り替える歯車機構を備
え、走行時にはゼンマイの力で回転する駆動軸の回転を
歯車機構を介して出力軸に伝達し、巻上げ時には出力軸
から入力される回転を歯車機構を介して駆動軸に伝達し
てゼンマイを巻上げる駆動ユニットにおいて、歯車機構
の回転を制動して定速回転させる定速機構と、該定速機
構と歯車機構とを接続する切替ギアと、駆動軸に一体形
成された切替部材駆動用ピニオンと、切替部材駆動用ピ
ニオンと一定範囲で噛合して駆動軸の回転に伴って揺動
し走行時の移動ストローク端において切替ギアに当接し
該切替ギアを歯車機構あるいは定速機構から切離す切替
部材と、切替部材駆動用ピニオンよりも軸端側で切替部
材駆動用ピニオンよりも小径に形成されて巻上げ用ピニ
オンを回転不能に嵌合可能な軸部と、駆動軸と一体成形
され走行時に歯車機構に組み込まれる駆動ギアと、駆動
軸の軸部に配置されてゼンマイ巻上げ時に歯車機構に組
み込まれる巻上げ用ピニオンとを有している。
【0013】したがって、巻上げ用ピニオンよりも切替
部材駆動用ピニオンのギア数を小さくすることができ、
切替部材の動きを遅くして定速走行時間をより長くしな
がらも、同時に巻上げ用ピニオンを大きくすることによ
って巻上げ時の歯欠けの防止とギア点数の削減が図れ
る。
【0014】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の2スピードゼンマイ式駆動ユニットにおいて、巻上
げ用ピニオンが嵌合される軸部は切替部材駆動用ピニオ
ンの歯先部分を除いたスプラインにしている。この場
合、切替部材駆動用ピニオンの一部分で刃先部分を射出
成型時に成形しないことであるいは射出成型後に切削な
どで取り除くこと等で容易に製作できる。そして、切替
部材駆動用ピニオンの刃先部分が段差となって嵌合した
巻上げ用ピニオンの位置決めを行える。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
実施の形態の一例に基づいて詳細に説明する。
【0016】図1〜図5に、本発明の2スピードゼンマ
イ式駆動ユニットの一実施形態を示す。この駆動ユニッ
トは、ゼンマイ1を駆動源としこのゼンマイ1の力で回
転させる駆動軸4の回転を歯車機構2を介して出力軸5
側に伝達する構成であって、歯車機構2に接続されたと
きに該歯車機構2の回転を制動して一定速度の回転とす
る定速機構3と該定速機構3を駆動軸4の回転に伴って
一定時間経過後に歯車機構2から切離す切替部材6とを
備え、定速機構3を接続した緩やかな定速回転と歯車機
構2を自由に回転させる高速回転との2種類の回転を出
力するようにしている。
【0017】歯車機構2は、ゼンマイ1が装着された駆
動軸4と一体的に回転する巻上げ用ピニオン7及び駆動
ギア8と、出力軸5に固定されている従動ピニオン14
と、該ピニオン14に噛合する中間ギア10,11と、
この中間ギア10とゼンマイ巻上げ時にのみ噛合し巻上
げ用ピニオン7に回転を伝達するかけ上りギア9と、駆
動ギア8とゼンマイ解放時にのみ噛合し中間ギア11に
回転を伝達するかけ上りギア12,13とから成り、ゼ
ンマイ1を巻上げる時には図3に示すように出力軸5→
従動ピニオン14→中間ギア10→かけ上りギア9→巻
上げ用ピニオン7→駆動軸4(→ゼンマイ1)へと回転
を伝える巻上げ用ギア列を構成し、ゼンマイ1を解き放
つ場合には図4に示すように(ゼンマイ1→)駆動軸4
→駆動ギア8→かけ上りギア13→かけ上りギア12→
中間ギア11→中間ギア10→従動ピニオン14→出力
軸5へと回転を伝える走行用ギア列を構成する。尚、中
間ギア10,11及びかけ上りギア9並びに駆動ギア8
は、例えばポリアセタール等のプラスチックによって各
々シャフトと共に一体成形されている。また、かけ上り
ギア12,13及びかけ上りギア9は、噛合するギアの
回転方向によって噛み合ったり離れたりする所謂かけあ
がりギアであり、雄形ブロック21Aと隔壁ブロック2
1B並びに雌形ブロック21Cと隔壁ブロック21Bに
夫々設けられている円弧状の長孔36,37に収容され
て移動自在に支持されている。
【0018】駆動軸4は、本実施形態の場合、プラスチ
ック成形品4aとこれを支持する金属製シャフト4bと
から構成され、圧入によって一体化されている。プラス
チック成形品4aは、射出成型による一体成形によっ
て、ゼンマイの内側の端部を取り付けるための二股状の
ゼンマイ取付部39と、駆動ギア8と、切替部材駆動用
ピニオン29と、巻上げ用ピニオン7を回転不能に嵌合
可能な軸部30とを形成している。
【0019】軸部30は、切替部材駆動用ピニオン29
よりも軸端側寄り部位で切替部材駆動用ピニオン29よ
りも小径に形成されている。例えば、本実施形態の場
合、軸部30は、切替部材駆動用ピニオン29のインボ
リュート歯形の歯先部分が削り取られたインボリュート
歯形のスプラインによって構成されている。このような
形状をとる場合、軸部30は、型抜きが容易であるため
射出成型が可能であるし、場合によっては射出成型後に
切削加工などで刃先部分を除くだけで得られる。
【0020】軸部30は、駆動軸4とは別個に形成され
る巻上げ用ピニオン7をはめ込んで軸方向には摺動する
も回転方向には共に回転し、かけ上りギア9の回転を該
駆動軸4に伝達するように設けられている。巻上げ用ピ
ニオン7の内側にはこのスプライン形状の軸部30と嵌
合する溝31が形成されている。本実施形態では、駆動
軸4と一体成形される切替部材駆動用ピニオン29のイ
ンボリュート歯形の歯先部分を削り取って切替部材駆動
用ピニオン29との間に段差を設け、この段差を境とし
て先端側をスプライン形状の軸部30、残りを切替部材
駆動用ピニオン29としている。尚、軸部30としては
特にスプライン形状に限定されず、セレーションを採用
したり、少なくとも1組の摺動キーとキー溝の組み合わ
せ、あるいはインボリュート歯形をそのままを用いてこ
れに対応する溝を巻上げ用ピニオン7側に設けると共に
スリップリングなど巻上げ用ピニオン7の軸方向の位置
決めを行うようにしても良い。しかし、スプライン形状
で軸部30を形成する場合には、嵌め込んだ巻上げ用ピ
ニオン7を段差を利用して位置決めできる点で好まし
い。尚、巻上げ用ピニオン7は軸部30に圧入されてお
らず軸方向に滑動できるようにされているため誤差を吸
収できる。
【0021】定速機構3は、がんぎ車18とこのがんぎ
車18の歯に両端の爪19a,19aが交互に接触する
ことによって揺振するアンクル部材19とから成るエス
ケープメントで構成され、がんぎ車18と同軸上のピニ
オン20を歯車機構2の中間ギア10と切替ギア16,
17を介して接続させている。アンクル部材19は両側
に突出する支持ピン22,22によって隔壁ブロック2
1Bと雌形ブロック21Cとに嵌め込まれて揺動自在に
支持され、該ピン22,22を中心にがんぎ車18上で
揺振可能に支持されている。切替ギア16,17は、隔
壁ブロック21Bと雌形ブロック21Cに設けられた円
弧状の長孔23,23によって支持され、該長孔23,
23内を移動することによって歯車機構2と定速機構3
との切離しあるいは接続を図る。切替ギア16,17
は、例えばポリアセタール等のプラスチックによってシ
ャフト部分24と一体的に成形され、ギア16は中間ギ
ア10と、ギア17はピニオン20とそれぞれ噛合する
ように設けられている。この切替ギア16,17は、図
3において、中間ギア10が時計回転方向に回転すると
きに中間ギア10及びピニオン20に噛み合い、反時計
回転方向に回転するとき(ゼンマイ1を巻上げるとき)
に押し出されて空回りする。
【0022】切替部材6は切替部材駆動用ピニオン29
と一定範囲で噛み合い、切替部材駆動用ピニオン29の
回転、即ちゼンマイ1による駆動軸4の回転によってピ
ン15を中心にこの切替部材駆動用ピニオン29と噛合
する範囲において揺動する。ピン15は雄形ブロック2
1Aから雌形ブロック21Cに向けて突出するように形
成されている。本実施形態の場合、切替部材6は、例え
ば鎌形を成し、その円弧部分の内周面側に切替部材駆動
用ピニオン29と噛合する内歯38が形成されると共に
この内歯部分38がストローク端において切替部材駆動
用ピニオン29と内歯部分38とが離れずに切替部材駆
動用ピニオン29へ向けて付勢するばね部材25が設け
られている。ばね部材25は、本実施形態の場合、切替
部材6と一体にプラスチックによって成形された可撓性
のある棒状物から成り、隔壁ブロック21Bに設けられ
たストッパ部材26,26の間を移動してストッパ部材
26,26に当接して撓むことにより付勢力を得るよう
に設けられている。切替部材6は、隔壁ブロック21B
と雄形ブロック21Aとの間に収容され、ボス部27が
ピン15に嵌め込まれて揺動自在に支持されている。切
替部材6の先端には切替ギア16,17のシャフト部分
24に当接して切離し状態のまま切替ギア16,17を
維持するための滑らかな保持面40が形成されている。
尚、切替部材駆動用ピニオン29と噛合する歯38は内
歯に限られず外歯であっても良い。
【0023】尚、中間ギア10と切替ギア16,17と
がんぎ車18とは、図3において一直線上に配置せず、
図示の如く千鳥状に配置することが好ましい。また、切
替部材6が当接する部位も、シャフト部分24の端部で
はなく、可能なだけシャフト中央を先端部40で押しつ
けることが好ましい。これによって切替ギア16,17
の移動中におけるこじれ等によって切替部材6の動きが
途中で停止するのを防止することができる。
【0024】ギアボックス21は、係合ピン32,3
2,32を有する雄形ブロック21Aと係合ピン32,
32,32を圧入する穴33,33,33を有する雌形
ブロック21Cとこれらの間に挾持される隔壁ブロック
21Bとに分離可能に構成されている。雄形ブロック2
1Aと隔壁ブロック21Bとの間にはゼンマイ1が収納
されている。ゼンマイ1は外側の端部が折返されて雄形
ブロック21A内に設けられているゼンマイ収容空間3
4の壁面の溝35に押し込まれ固定されている。一方、
ゼンマイ1の内側の端部は駆動軸4に一体成形されてい
る2本の突起39,39の間に嵌め込まれて固定されて
いる。したがって、ゼンマイ1は巻き過ぎるとゼンマイ
1の外側の端部が係合溝35から飛び出して内壁面に沿
って移動し、それ以上巻かれないように設けられてい
る。
【0025】斯様に構成した2スピードゼンマイ式駆動
ユニットによれば、次のようにして2段階の回転出力が
得られる。
【0026】当該駆動ユニットを搭載した玩具例えば自
動車のおもちゃ等を図3中に矢印(→)で示す方向に床
面等に押しつけながら出力軸5を逆回転させると、図3
上の中間ギア10の反時計回転方向への回転によってか
け上りギア9が巻上げ用ピニオン7に喰い込みその回転
をゼンマイ1が装着された駆動軸4に伝達し、ゼンマイ
1を巻上げる。ゼンマイ1が所定量巻上げられると、拘
束されていないゼンマイ1の外側の端部が雄形ブロック
21Aの溝35を抜け出して移動する。このことは、ゼ
ンマイ1の端部が溝35を出入りする際の音で知ること
ができる。そこで、巻上げ操作を停止する。
【0027】次いで、自動車おもちゃを離すと、図4に
示すように、ゼンマイ1の解放によって駆動軸4が時計
回転方向へ回転する。したがって、巻上げ用ピニオン7
に噛合していたかけ上りギア9は噛み合いが外れて空転
し、駆動ギア8にはかけ上りギア13が噛合する。この
ため、駆動軸4の回転は駆動ギア8→かけ上りギア13
→かけ上りギア12→中間ギア11→中間ギア10→従
動ピニオン14→出力軸5へと伝達され自動車おもちゃ
を走行させる。このとき、歯車機構2を構成する中間ギ
ア10が切替ギア16と噛み合って定速機構3に接続さ
れるため、定速機構3によって回転が支配された一定速
度で自動車おもちゃは走行する。
【0028】その後、ゼンマイ1の解放と同時に切替部
材6も回転し始めるので一定時間経過したときに、この
切替部材6の先端部40において切替ギア16,17の
シャフト部分24が押されて中間ギア10から切離され
る。したがって、歯車機構2は自由に回転し、定速回転
時に比べて高速回転・高速走行になる。
【0029】尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施
の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明
の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能であ
る。例えば、定速機構3としては、上述のアンクル部材
19を利用したものに限定されない。例えば、図5に示
すような、回転時に遠心力で拡がるゴム製の制動子16
1と、この制動子161を内側に納める円筒フレーム1
51とから成るものでも良い。この定速機構は、制動子
161の回転を円筒フレーム151の内周面152との
間のフリクションで制動するようにしたものである。こ
の場合、制動子161にはピニオン162を設けて歯車
機構2が接続される。また、図示していないが、回転振
子を利用した定速機構の利用も可能である。
【0030】また、本実施形態では、駆動軸4はプラス
チック成形品4aと金属製シャフト4bとで構成されて
いるが、これに特に限定されず、プラスチック成形品に
よって金属性シャフト部分も一体成形することも可能で
ある。
【0031】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
の2スピードゼンマイ式駆動ユニットによると、巻上げ
用ピニオンよりも切替部材駆動用ピニオンのギア数を小
さくすることができ、切替部材の動きを遅くして定速走
行時間をより長くしながらも、同時に巻上げ用ピニオン
を大きくすることによって巻上げ時の歯欠けの防止とギ
ア点数の削減が図れる。しかも、この巻上げ用ピニオン
の歯が欠けた場合にもこの部材のみの交換が可能であ
る。
【0032】また、請求項2記載の発明によると、切替
部材駆動用ピニオンの一部分で刃先部分を射出成型時に
成形しないこと、あるいは射出成型後に刃先部分を切削
などで取り除くこと等で容易に軸部を製作できる。そし
て、切替部材駆動用ピニオンの刃先部分が段差となって
嵌合した巻上げ用ピニオンの位置決めを行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の2スピードゼンマイ式駆動ユニットの
構成を示す分解組立斜視図である。
【図2】2スピードゼンマイ式駆動ユニットの歯車列を
説明するための展開図である。
【図3】図2のIII-III線における断面図である。
【図4】図2のIV-IV線における断面図である。
【図5】定速機構の他の実施形態を示す斜視図である。
【図6】従来の2スピードゼンマイ式駆動ユニットの一
例を示すゼンマイ巻上げ時の断面図である。
【図7】図6の2スピードゼンマイ式駆動ユニットのゼ
ンマイ解放時を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ゼンマイ 2 歯車機構 3 定速機構 4 駆動軸 5 出力軸 6 切替部材 7 巻上げ用ピニオン 8 駆動ギア 29 切替部材駆動用ピニオン 16,17 切替ギア 30 巻上げ用ピニオンを嵌合する軸部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゼンマイを駆動源にすると共に走行時と
    巻上げ時とで構成ギアを一部切り替えてギア比を切り替
    える歯車機構を備え、走行時には前記ゼンマイの力で回
    転する駆動軸の回転を前記歯車機構を介して出力軸に伝
    達し、巻上げ時には前記出力軸から入力される回転を前
    記歯車機構を介して前記駆動軸に伝達して前記ゼンマイ
    を巻上げる駆動ユニットにおいて、前記歯車機構の回転
    を制動して定速回転させる定速機構と、該定速機構と前
    記歯車機構とを接続する切替ギアと、前記駆動軸に一体
    形成された切替部材駆動用ピニオンと、前記切替部材駆
    動用ピニオンと一定範囲で噛合して前記駆動軸の回転に
    伴って揺動し走行時の移動ストローク端において前記切
    替ギアに当接し該切替ギアを前記歯車機構あるいは前記
    定速機構から切離す切替部材と、前記切替部材駆動用ピ
    ニオンよりも軸端側で前記切替部材駆動用ピニオンより
    も小径に形成されて前記巻上げ用ピニオンを回転不能に
    嵌合可能な軸部と、前記駆動軸と一体成形され走行時に
    前記歯車機構に組み込まれる駆動ギアと、前記駆動軸の
    前記軸部に配置されてゼンマイ巻上げ時に前記歯車機構
    に組み込まれる巻上げ用ピニオンとを有していることを
    特徴とする2スピードゼンマイ式駆動ユニット。
  2. 【請求項2】 前記巻上げ用ピニオンが嵌合される軸部
    は前記切替部材駆動用ピニオンの歯先部分を除いたスプ
    ラインであることを特徴とする請求項1記載の2スピー
    ドゼンマイ式駆動ユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012232054A (ja) * 2011-05-09 2012-11-29 Shain:Kk ゼンマイ式駆動ユニット

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JP2012232054A (ja) * 2011-05-09 2012-11-29 Shain:Kk ゼンマイ式駆動ユニット

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