JP2000125805A - コク味の付与された畜肉エキス調味料の製造法 - Google Patents

コク味の付与された畜肉エキス調味料の製造法

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JP2000125805A JP10297762A JP29776298A JP2000125805A JP 2000125805 A JP2000125805 A JP 2000125805A JP 10297762 A JP10297762 A JP 10297762A JP 29776298 A JP29776298 A JP 29776298A JP 2000125805 A JP2000125805 A JP 2000125805A
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Motohisa Kuroda
素央 黒田
Fumihiko Odajima
文彦 小田嶋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コク味の付与された畜肉エキス調味料を得
る。 【解決手段】 畜肉エキスについて、エキスの固形分の
0.01〜1倍量(重量)のフラクトース(果糖)を添
加し、そのpHを6.5〜8.5に調整しつつ、加熱操
作を行うことにより、コク味の付与された新規な畜肉エ
キス調味料を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、畜肉エキスについ
て、エキスの固形分のの0.01〜1倍量(重量)のフ
ラクトース(果糖)を添加し、そのpHを6.5〜8.
5に調整しつつ、加熱操作を行うことを特徴とする、コ
ク味の付与された新規な畜肉エキス調味料およびその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種料理のベースとして、畜肉エキス、
チキンエキス、魚介類エキス、野菜エキスなどの天然エ
キスが業務用として広く用いられている。これらの天然
エキスの機能は、食品に複雑な味と幅を与える、「あつ
み」および「こく」を与える、食品材料の味の不足を補
うなどとされている。
【0003】しかし、これらの天然エキスは高価であ
り、入手しがたいものであるため、一般的には、これら
天然エキスの一部を用いた加工品および代替品が製造・
市販され利用されている。また、かつお節、煮干、だし
昆布、シイタケなどの基本だし、およびこれらの天然材
料に食塩、砂糖、うま味調味料、アミノ酸などを配合し
た風味調味料も広く使われている。これら市販の天然エ
キスの加工品および代替品などは、その組成がグルタミ
ン酸ナトリウムを中心としたアミノ酸、核酸、有機酸な
どの低分子物質を主成分に構成されているために、やは
り天然のエキスと比較してみると、呈味が単純であり、
ぼけているという欠点を有している。
【0004】従来、このような欠点を補うためには、H
VP(植物蛋白加水分解物)、HAP(動物蛋白加水分
解物)、酵母エキス等を添加することにより、コク味、
複雑味を付与し、呈味の改善を計っているが、HVPお
よびHAPは、分解臭を有しているために、また、酵母
エキスは、酵母特有の風味を有しているため、自ずから
その使用量に制限が生じ、いわゆるモデルとした天然エ
キスとは明らかに呈味・風味が異なり満足できるもので
はなかった。特に、このような調味料は、ビーフブイヨ
ンや鰹節だし汁のような天然素材の持つ「あつみ」およ
び「こく」、天然感、複雑感に欠けるという欠点を有し
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前項記載の従来技術の
背景下に、本発明は、飲食品にビーフブイヨンや鰹節だ
し汁などの天然素材の持つコク味を付与するための新規
な畜肉エキス調味料素材を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題の
解決につき鋭意工夫を重ねた結果、畜肉エキスについ
て、糖を添加しつつ中性〜アルカリ条件下(pH6以
上)で加熱を行うことにより、上記課題が解決できるこ
と、特に、エキスの固形分の0.01〜1倍量(重量)
のフラクトース(果糖)を添加し、そのpHを6.5〜
8.5、望ましくは6.5〜7.5に調整しつつ、加熱
操作を行うことにより、コク味の付与された畜肉エキス
調味料を製造しうることを見いだし、このような知見に
基づいて本発明を完成するに至った。
【0007】なお、本発明に言うコク味とは、ビーフブ
イヨンやかつお節だし汁などの天然素材の持つ呈味質で
あり、後味の伸びおよび深みを表現するものである。こ
のような呈味質は上記に示した、グルタミン酸ナトリウ
ムなどのアミノ酸類、イノシン酸ナトリウムやグアニル
酸ナトリウムなどの核酸関連化合物およびHVP、HA
Pや酵母エキスなどの調味料素材では再現できないもの
である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、畜肉エキスについて、
エキスの固形分の0.01〜1倍量のフラクトース(果
糖)を添加し、そのpHを6以上、好ましくは、6.5
〜8.5に調整しつつ、加熱操作を行うことにより、コ
ク味の付与された畜肉エキス調味料を製造する。
【0009】本発明に用いる畜肉エキスは、市販のビー
フエキス、ポークエキス、チキンエキスなどの畜肉エキ
スおよび加工食品製造時に副生物として得られる、牛
肉、豚肉あるいは鶏肉の煮汁、蒸煮液などを示す。
【0010】本発明に用いる糖類は、フラクトース、お
よびフラクトースを構成成分として含む、糖蜜、異性化
糖、野菜エキス、果汁などの食品や調味料を使用するこ
とも可能である。
【0011】本発明のコク味の増強された畜肉エキス調
味料は、例えば、以下に示す方法で得ることが可能であ
る。ビーフエキスなどの畜肉エキスについて、エキスの
固形分の0.01〜1倍量(重量)のフラクトース(果
糖)を添加し、そのpHを6.5〜8.5、より望まし
くは6.5〜7.5に調整しつつ、加熱操作を行う。こ
のときの加熱条件は、80〜120゜Cで1〜48時間
行うことがのぞましい。また、pH調整は、加熱中のp
Hが上記範囲になるように行う。この加熱操作により、
コク味の付与された畜肉エキス調味料を製造しうること
が可能である。
【0012】加熱により製造した畜肉エキス調味料は、
そのままで使用することも可能であるが、適宜、活性炭
やイオン交換樹脂による処理によって、着色物質や焦げ
臭などの原因となる香気成分を除去して使用することも
できる。また、得られた調味料素材は、素材として単品
使用される他、天然エキスまたはその代替物、あるいは
だし素材や風味調味料等に配合使用することができる。
【0013】このようにして得られた、コク味の付与さ
れた畜肉エキス調味料は、日本料理のだし、たとえば、
かつお節、鶏肉、魚貝、こんぶ、牛肉、シイタケなどの
素汁や、西洋料理のスープストック、たとえば、牛肉、
鶏肉、豚肉、魚貝などの素汁、あるいは中華料理のタ
ン、たとえば、牛肉、鶏肉、豚肉、ハム、貝柱、アワ
ビ、エビ、スルメ、シイタケ、ハクサイ、セロリなどの
素汁に添加することにより、これらにコク味を付与し、
その呈味機能を増強させることが判明した。また、前述
のごとく、上記の天然エキスの加工品および代替品、特
にアミノ酸混合物として比較的安価に利用できるHV
P、HAP、酵母エキスに添加したり、低品質の安価な
ビーフエキスに添加した場合にも、また基本だし素材ま
たは従来の風味調味料に添加しまたはこれと併用した場
合にも、味全体をまとめ、コク味を付与しまたはこれを
増強するとともに味の増強がみられ、これらを高品質な
ものに改良することができる。
【0014】
【実施例】以下に、コク味の付与された畜肉エキス調味
料の製造方法とその添加効果を実施例をあげて説明す
る。 なお、本発明の技術的範囲はこれら実施例によっ
て制限されるものではない。
【0015】
【実施例1】市販ビーフエキス(固形分濃度75%)1
kgに、市水1Lおよびフラクトース20gを添加し、
水酸化ナトリウム溶液を用いてpHを7.0に調整し
た。この溶液について、かくはんを行いつつ、95゜
C、6時間加熱を行った。なお、加熱に伴い、pHの低
下が見られるが、逐次、水酸化ナトリウム溶液を添加し
て、溶液のpHが7.0になるように制御を行った。
【0016】このようにして得られたエキス調味料を市
販コンソメスープ(味の素(株)製)に添加し、官能評価
を実施した。 配合比は次の通りとした。すなわち、市
販コンソメキューブ5.3gに熱湯300mlを添加・
混合して、本発明の畜肉エキス調味料0.6gを添加し
た。
【0017】対照として、無添加のコンソメスープを作
成し、二点比較法で味覚パネル20名による官能評価を
実施した。 結果を下記表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【実施例2】市販ポークエキス(固形分濃度65%)を
固形分濃度30%に希釈した溶液2Lにフラクトース1
00g添加し、水酸化ナトリウム溶液を用いてpHを
7.1に調整した。この溶液について、かくはんを行い
つつ、95゜C、24時間加熱を行った。なお、加熱に
伴い、pHの低下が見られるが、逐次、水酸化ナトリウ
ム溶液を添加して、溶液のpHが7.1になるように制
御を行った。このようにして得られたエキスに活性炭5
0gを添加して、かくはん、濾過を行い、ポークエキス
調味料を得た。
【0020】このようにして得られたポークエキス調味
料を市販コンソメスープ(味の素(株)製)に添加し、官
能評価を実施した。 配合比は次の通りとした。すなわ
ち、市販コンソメキューブ gに熱湯300mlを添加
・混合して、本発明の畜肉エキス調味料1gを添加し
た。
【0021】対照として、無添加のコンソメスープを作
成し、二点比較法で味覚パネル20名による官能評価を
実施した。 結果を下記表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】
【実施例3】市販チキンエキス(固形分濃度62%)を
固形分濃度30%に希釈した溶液2Lにフラクトース1
00g添加し、水酸化ナトリウム溶液を用いてpHを
7.3に調整した。この溶液について、かくはんを行い
つつ、95゜C、24時間加熱を行った。なお、加熱に
伴い、pHの低下が見られるが、逐次、水酸化ナトリウ
ム溶液を添加して、溶液のpHが7.3になるように制
御を行った。このようにして得られたエキスに活性炭5
0gを添加して、かくはん、濾過を行い、チキンエキス
調味料を得た。
【0024】このようにして得られたエキス調味料を市
販コンソメスープ(味の素(株)製)に添加し、官能評価
を実施した。 配合比は次の通りとした。すなわち、市
販コンソメキューブ gに熱湯300mlを添加・混合
して、本発明の畜肉エキス調味料1gを添加した。
【0025】対照として、無添加のコンソメスープを作
成し、二点比較法で味覚パネル20名による官能評価を
実施した。 結果を下記表3に示す。
【0026】
【表3】
【0027】
【発明の効果】 以上のように示した結果から、畜肉エ
キスについて、エキスの固形分の0.01〜1倍量(重
量)のフラクトース(果糖)を添加し、そのpHを6.
5〜8.5に調整しつつ、加熱操作を行うことにより、
コク味の付与された新規な畜肉エキス調味料を製造する
ことが可能であった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 畜肉エキスについて、エキスの固形分の
    0.01〜1倍量(重量)のフラクトース(果糖)を添
    加し、加熱を行うことを特徴とするコク味の付与された
    新規な畜肉エキス調味料素材の製造法。
  2. 【請求項2】 加熱の工程において、そのpHを6.5
    〜8.5に調整しつつ、加熱操作を行うことを特徴とす
    る請求項1記載の新規な畜肉エキス調味料の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の畜肉エキス調味料
    を配合されていることを特徴とする天然エキス加工品、
    天然エキス代替物、基本だし素材または風味調味料。
JP10297762A 1998-10-20 1998-10-20 コク味の付与された畜肉エキス調味料の製造法 Pending JP2000125805A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008193967A (ja) * 2007-02-14 2008-08-28 Kyowa Hakko Foods Kk 畜肉エキスの製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008193967A (ja) * 2007-02-14 2008-08-28 Kyowa Hakko Foods Kk 畜肉エキスの製造方法
JP4691517B2 (ja) * 2007-02-14 2011-06-01 キリン協和フーズ株式会社 畜肉エキスの製造方法

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