JP2000123328A - 磁気センサ、磁気ヘッド及び磁気エンコーダ - Google Patents

磁気センサ、磁気ヘッド及び磁気エンコーダ

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JP2000123328A JP28978198A JP28978198A JP2000123328A JP 2000123328 A JP2000123328 A JP 2000123328A JP 28978198 A JP28978198 A JP 28978198A JP 28978198 A JP28978198 A JP 28978198A JP 2000123328 A JP2000123328 A JP 2000123328A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トンネル接合を有するスピンバルブ構造で形
成され、自由側磁性層の磁化の回転を十分に確保して、
良好な感度を持つ磁気センサ、磁気ヘッド及びエンコー
ダを提供すること 【解決手段】 強磁性トンネル接合を有するスピンバル
ブ構造で構成され、 前記強磁性トンネル構造は、2つ
の磁性層間に絶縁膜を介在配置して形成されており、前
記絶縁膜は、膜厚が相対的に薄い領域を持ち、該領域に
対応して磁気センサ部が決定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気センサ、磁気
ヘッド及び磁気エンコーダに関し、更に具体的には、強
磁性トンネル接合を利用した磁気センサ、磁気ヘッド及
びエンコーダに関する。
【0002】
【従来の技術】電子素子の中にトンネル現象を利用した
ものがある。このトンネル現象とは、一般に、ポテンシ
ャル障壁より小さい運動エネルギを持った粒子、例えば
電子等が、ポテンシャル障壁を通過して移動出来る現象
を言う。古典力学では説明が不可能であるが、量子力学
では説明可能な特有の現象である。粒子の波動関数が、
ポテンシャル障壁の内側を減衰しながら障壁の外側まで
進み、外側でも波動関数の振幅がゼロでなければ進行波
として進むため、障壁を通過することが出来る。
【0003】トンネル現象の例として、α崩壊により原
子核からα粒子が放出される現象、金属に高い電圧を印
加して金属表面から電子が放出される現象(電界放
出)、半導体のpn接合に高い逆方向バイアスをかける
と空乏層を電子が突き抜ける現象等が知られている。実
用上、非常に重要な量子力学的効果である。電子素子で
利用されるトンネル現象として典型的な現象は、「金属
/絶縁体/金属」の接合に於いて、この両側の金属に電
圧を印加すると、絶縁体が十分に薄いときにわずかな電
流が流れる現象がある。このような現象は、通常、絶縁
体は電流を通さないが、絶縁体の厚さが数オングストロ
ーム(Å)〜数十Å程度、好ましくは数Å〜十数Å程度
のごく薄いときには、量子力学的効果によって、僅かに
電子がこの絶縁体を通過する確率を持つため発生する現
象である。このときの電流を「トンネル電流」と称し、
このような構造を持つ接合を「トンネル接合」と称して
いる。
【0004】トンネル接合を実現するごく薄い絶縁層を
実現するには、通常、金属層の酸化膜を絶縁障壁として
利用している。例えば、アルミニュウムの表面層を自然
酸化,プラズマ酸化,熱酸化等の適当な酸化処理法で酸
化させて形成している。酸化膜の膜厚の制御は、用いら
れた酸化処理に応じて酸化条件を調節することで、数オ
ングストローム(Å)〜数十Å程度の所望の膜厚の酸化
膜とすることが出来る。このように形成された酸化アル
ミニュウムはごく薄い絶縁体であるため、トンネル接合
における障壁層として機能する。
【0005】上述した「金属/酸化膜/金属」のトンネ
ル接合の両側の金属間に電圧を印加すると、印加電圧に
対する電流は、通常の抵抗体が示す線形性と異なり、非
線形性を示す特徴がある。従って、このようなトンネル
接合を持つ電子素子は、非線形の素子として利用されて
いる。次ぎに、この「金属/酸化膜/金属」の構造にお
いて、酸化膜の両側の金属を強磁性金属に置き換えた構
造「強磁性金属/酸化膜/強磁性金属」は、「強磁性ト
ンネル接合」と称されている。強磁性トンネル接合に於
いては、トンネル確率(トンネル抵抗)は、両側の磁性
層の磁化状態に依存することが知られている。換言すれ
ば、トンネル抵抗は、磁場によって両側の磁性層の磁化
状態を変更することによって制御することが可能であ
る。両側の磁性層の磁化方向の相対角度をθとしたと
き、トンネル抵抗Rは、次式で表すことが出来る。
【0006】 R=Rs +0.5ΔR(1−cosθ)………(1) ここで、Rs は、飽和磁場を印加したときのトンネル抵
抗を表し、このときの両側2つの磁化方向は磁場印加方
向を向いている。また、ΔRは、トンネル抵抗の変化分
を表す。式(1)の意味するところは、飽和磁場中で2
つの磁性層の磁化を同じ方向にしたとき、磁化方向の相
対角度はθ=ゼロ(cosθ=1)となり、トンネル抵
抗はR=Rs となる。これに対し、飽和磁場中で2つの
磁性層の磁化を反対方向にしたとき、磁化方向の相対角
度はθ=180°(cosθ=−1)となり、トンネル
抵抗はR=Rs +ΔRとなる。無磁場中では、後で説明
するように、2つの磁性層の内、一方の磁性層は固定側
磁性層として磁化方向が固定されており、他方の磁性層
は自由側磁性層としてその磁界方向は固定側磁性層の磁
化方向に対し直交するように弱く磁区制御されている。
このとき、2つの磁性層の磁化方向の相対角度はθ=9
0°(cosθ=0)となり、トンネル抵抗はR=Rs
+0.5ΔRとなる。
【0007】即ち、両磁性層の磁化方向が一致したとき
(θ=ゼロ)、トンネル抵抗はR=Rs の最小値とな
り、両磁性層の磁化方向が反対のとき(θ=180
°)、トンネル抵抗はR0=Rs +ΔRの最大値とな
る。従って、無磁場のとき両磁性層の磁化方向が相対的
にθ=90°となるように設定することにより、抵抗値
はθ=90°を中心としたゼロから±最大値の実質的に
線形の出力が得られることになる。
【0008】このような現象は、強磁性体内部の電子が
分極していることに起因する。通常、物質中の電子は、
スピン状態が上向きの電子(up電子)とスピン状態が
下向きの電子(down電子)とが存在する。非磁性金
属の内部には、up電子とdown電子とが同じ数だけ
存在するため、非磁性金属全体として磁性を示さない。
しかし、磁性金属の内部には、up電子数(Nup)とd
own電子数(Ndown)とが異なっているため、磁性金
属全体としてその電子数の多い方の磁性(即ち、up磁
性又はdown磁性)を示すことになる。
【0009】電子が、両側の磁性層のいずれか一方から
薄い酸化膜を通って他方の磁性層にトンネルするとき、
これらの電子は各々のスピン状態を保ったままでトンネ
ルすることが知られている。従って、トンネル先の磁性
層の電子状態に空きが有れば、トンネルは可能である
が、トンネル先の磁性層の電子状態に空きが無ければ、
トンネルすることは出来ない。
【0010】トンネル抵抗の変化率(ΔR/Rs )は、
次式のように、電子源となる磁性層(トンネル元)の分
極率(偏磁率とも言う。)とトンネル先の分極率との積
を用いて表される。 ΔR/Rs =2×P1 ×P2 /(1−P1 ×P2 )………(2) ここで、P1 :一方の磁性層の分極率 P2 :他方の磁性層の分極率 なお、磁性層の分極率Pは次式で表される。
【0011】 P=2・(Nup−Ndown)/(Nup+Ndown)………(3) ここで、Nup:磁性金属内部のup電子数 Ndown:磁性層内部のdown電子数 磁性層の分極率Pは、強磁性層金属の種類に依存する
が、種類によっては50%近い値を持つものもあり、こ
の場合理論的には、トンネル抵抗の変化率(ΔR/Rs
)は数十%の抵抗変化率が期待できることになる。
【0012】従来知られている磁気抵抗効果(MR)と
して、異方性磁気抵抗効果(AMR)では抵抗変化率は
0.6%程度%であり、また巨大磁気抵抗効果(GM
R)では抵抗変化率は数%〜十数%である。従って、ト
ンネル抵抗の変化率は、これらAMRやGMRと比較し
て、格段に大きく、磁気ヘッド、磁気センサ等への応用
が期待される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】磁気ヘッドとして、G
MRを利用した典型例としてスピンバルブ構造が知られ
ている。本出願人は、このスピンバルブ構造に上述の強
磁性トンネル接合を応用したTMR(tunnel-MR )ヘッ
ドを、既に提案している。このスピンバルブ構造は、2
つの磁性層の間に磁性金属層を介在させ、一方の磁性層
の磁化方向のみを固定するため、その磁性層の上を反強
磁性層で覆う構造を採用する。また、強磁性トンネル接
合として、上述のように、2つの強磁性層の間に薄い酸
化膜を介在させる構造を採る。
【0014】図1は、強磁性トンネル構造を説明する図
である。強磁性トンネル接合を持つスピンバルブ構造
は、典型的には、例えば図1に示すように、シリコン基
板1の上に形成された下部電極2と、下部電極の上に形
成された自由側磁性層3と、自由側磁性層の上に形成さ
れた第1の磁性金属層4と、第一の磁性金属層の上に形
成された絶縁層5と、絶縁層の上に形成された第二の磁
性金属層6と、第二の磁性金属層の上に形成された固定
側磁性層7と、固定側磁性層の上に形成された反強磁性
層8と、反強磁性層8の上に形成された上部電極9とを
有している。
【0015】下部電極2,自由側磁性層3及び第1の磁
性金属層4は、一緒になって、下部層10を形成し、第
二の磁性金属層6,固定側磁性層7,反強磁性層8,反
強磁性層8及び上部電極9は、一緒になって、上部層1
2を形成する。下部層10と上部層12の間は、絶縁層
5から成る障壁層11が介在配置され分離されている。
【0016】このスピンバルブ構造の各要素は、例え
ば、次の通りである。基板1はシリコンから成る。下部
電極2及び上部電極9は、各々、Ta膜から成り、膜厚は
50nm程度である。自由側磁性層3及び固定側磁性層
7は、各々、NiFe膜から成り、膜厚は17nm程度であ
る。第一及び第二の磁性金属層4,6は、各々、Co膜か
ら成り、膜厚は3.3nm程度である。絶縁層5は、Al
-Al2O3膜から成り、膜厚は1.3nm程度である。反強
磁性層8は、FeMn膜から成り、膜厚は45nm程度であ
る。
【0017】最初のNiFe膜は、2つの強磁性層の内の一
方であり、磁化方向が固定されていないことから自由側
磁性層(フリー層)3と称せられる。両Co膜4,6に挟
まれたAl-AlO膜は、強磁性トンネル接合を形成する薄い
酸化アルミニュウム膜AlO 膜から成る障壁層11を提供
するものである。2番目のNiFe膜は他方の強磁性層であ
り、磁化方向が固定されていることから固定側磁性層
(ピンド層)7と称せられる。第一の磁性金属層4は自
由側磁性層3と同様に機能し、第二の磁性金属層6は固
定側磁性層7と同様に機能する。FeMn膜は、固定側磁性
層7と交換結合して固定側磁性層の磁化方向を固定する
ためのもので、反強磁性層(ピニング層)8と称され
る。
【0018】このような「自由側磁性層/絶縁層/固定
側磁性層/反強磁性層」の構造では、外部から磁場(例
えば、記録媒体からの信号磁界)を印加すると、自由側
磁性層3と第一の磁性金属層4のみが磁化回転する。こ
の結果、主として、第一の磁性金属層4の磁化方向と第
二の磁性金属層6の磁化方向との相対角度θが変化する
ため、強磁性トンネル接合の抵抗変化を示す。即ち、こ
のTMR(tunnel MR)は磁場に依存して、式(1)に
示したようにトンネル抵抗が変化する。
【0019】図1(B)は、図1(A)に示す強磁性ト
ンネル構造を利用した磁気センサの抵抗変化の測定を説
明する模式図である。上部層12と下部層10の間に、
電流源39が接続され、一定電流が流される。同様に、
上部層12と下部層10の間に、電圧検出器40が接続
され、両層間の電圧変化が検出される。外部から磁場
(例えば、信号磁界)を印加すると、図1(A)に示す
強磁性トンネル構造のトンネル抵抗が変化し、これが電
圧検出器40によって、電圧の変化として検出される。
【0020】図2は、このようなスピンバルブ構造を利
用したトンネル構造の磁気抵抗効果曲線を占めしてい
る。図2によると、外部磁界が−50エルステッド(O
e)→−10 Oe→ゼロ→+10 Oe→+50 O
eと変化するにつれ、約0.0%→約0.0%→約1
0.0%→約20.0%→約20.0%の可逆的な抵抗
変化率を示す。図2のようなスピンバルブ構造を持つト
ンネル構造は、外部磁界が−10〜+10 Oe範囲に
於いて、約0〜20%の略直線的な抵抗変化率を示すこ
とが判明した。また、−30〜+30 Oe範囲に於い
て、約0%〜20%の抵抗変化率を示す。また、これを
論理「0」,「1」のデータに変換処理することで、デ
ィジタル論理回路にも利用できる。
【0021】しかし、スピンバルブ構造を持つトンネル
構造を磁気ヘッド,磁気エンコーダ等の磁気センサに応
用した場合、素子高さhが極端に短いと、素子のエッジ
付近で磁化の回転が困難になることがある。即ち、磁気
センサの素子高さを低くすると、エッジ部分の影響が大
きくなり、磁化の回転が困難になって、その結果、磁気
センサの感度が減少するという問題がある。
【0022】実際に使用される素子寸法が数μm×数μ
mのオーダでは、素子高さhが減少したとき、固定側磁
性層から自由側磁性層に対する静磁気的な結合が相対的
に強くなり、自由側磁性層の磁化方向は固定側磁性層の
磁化方向に対して反平行状態になり易く、磁化方向の容
易な磁化方向の回転が困難となる。この結果、磁気抵抗
効果素子の感度が減少することとなる。
【0023】従って、上述の問題点に鑑みて、本発明
は、新規な磁気センサ、磁気ヘッド及びエンコーダを提
供することを目的とする。更に本発明は、トンネル接合
を有するスピンバルブ構造で形成され、自由側磁性層の
磁化の回転を十分に確保して、良好な感度を持つ磁気セ
ンサ、磁気ヘッド及びエンコーダを提供することを目的
とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明に係る磁気センサ
は、例えば図3(A)に示すように、強磁性トンネル接
合を持つ磁気センサであって、少なくとも、外部磁界に
対応して磁化方向が変化する磁性層を有し、前記磁性層
に含まれる一部の領域が、外部磁界を感知するセンサ部
として機能することを特徴とする。
【0025】更に本発明に係る磁気センサは、上述の磁
気センサであって、前記センサ部は、その領域が前記強
磁性トンネル接合に使用されている絶縁層の膜厚によっ
て決定される。更に本発明に係る磁気センサは、上述の
磁気センサであって、前記センサ部は、前記絶縁層の膜
厚が相対的に薄い領域に対応する、前記磁性層の領域に
形成されている。
【0026】更に本発明に係る磁気センサは、上述の磁
気センサであって、前記絶縁層は、金属の表面を酸化処
理して形成される。更に本発明に係る磁気センサは、上
述の磁気センサであって、前記センサ部は、前記磁性層
の中心部付近に形成されている。更に本発明に係る磁気
センサは、上述の磁気センサであって、前記センサ部
は、前記磁性層の測定信号磁界に可能な限り近い箇所に
形成されている。
【0027】更に本発明に係る磁気センサは、上述の磁
気センサであって、前記センサ部は、前記磁性層の磁化
方向が容易に回転し得る箇所に形成されている。更に本
発明に係る磁気センサは、図4に示すように、強磁性ト
ンネル接合を有するスピンバルブ構造で構成され、前記
強磁性トンネル構造は、2つの磁性層間に絶縁膜を介在
配置して形成されており、前記絶縁膜は、膜厚が相対的
に薄い領域を持ち、該領域に対応した磁性層の領域に磁
気センサ部が形成されている。
【0028】更に本発明に係る磁気センサは、上述の磁
気センサであって、前記強磁性トンネル接合を有するス
ピンバルブ構造は、下部層と、前記絶縁膜から成る障壁
層と、上部層とを有している。更に本発明に係る磁気セ
ンサは、上述の磁気センサであって、前記強磁性トンネ
ル接合を有するスピンバルブ構造は、下部磁極と、前記
2つの磁性層の一方を形成する自由側磁性層と、第一の
磁性金属層と、前記絶縁層と、第二の磁性金属層と、前
記2つの磁性層の他方を形成する固定側磁性層と、反強
磁性層と、上部磁極とが、この順序で形成されている。
【0029】本発明に係る磁気センサは、上述のような
構造を採択することにより、センサ部を磁性層の範囲内
の任意の場所に設定することが出来る。例えば、センサ
部を磁化が最も回転しやすい自由側磁性層及び第一の磁
性金属層の略中央部付近に設定することも出来る。若し
くは、センサ部を、前記磁性層の測定信号磁界に可能な
限り近い箇所に形成することが出来る。或いは、センサ
部、磁性層の磁化方向が容易に回転し得る箇所に形成す
ることが出来る。
【0030】本発明に係る磁気センサでは、センサ部が
磁性層の略中央部の一部分となっていることから、セン
サ部の各々の磁区の磁化の回転は、磁性層の寸法の影響
を受けずに、外部信号磁界Hsig に対応して自由に回転
できる。また、磁性層がセンサ部サイズに拘わらず大き
くなっているため、素子形状による反磁界等の影響を減
少することが出来る。こうして、磁性層の寸法に起因す
る磁化方向の回転を阻害する要因を実質的に排除し、磁
気センサの感度を向上することが出来る。
【0031】本発明に係る磁気センサは、AMR及びG
MRに比較して、外部信号磁界に対して一段と高い抵抗
変化を得ることが出来る。更に本発明に係る磁気ヘッド
は、上述の磁気センサを利用して構成された磁気ヘッド
である。更に本発明に係るエンコーダは、例えば図9に
示すように、上述の磁気センサを利用して構成された磁
気エンコーダである。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る磁気センサ及
びその製造方法の実施形態に関し、添付の図面を参照し
ながら詳細に説明する。なお、図中、同じ要素に対して
は同一の符号を付して、重複した記載を省略する。 [磁気センサ]ここでは磁気センサの典型例として、ス
ピンバルブ構造を持つ磁気センサを例にとって説明す
る。図3(A)は、本実施形態に係るスピンバルブ構造
を持つトンネル接合を採用した磁気センサの構造を示す
図である。なお、比較のために、図3(B)に、比較例
として先に提案したスピンバルブ構造を持つ磁気センサ
の構造を示す。
【0033】図3(A)に示すように、本実施形態に係
る磁気センサは、下部磁極2と上部磁極9との間に、ス
ピンバルブ構造を持つトンネル接合を介在配置してい
る。このスピンバルブ構造は、下部層10と上部層12
との間に障壁層11を介在配置した層構成を有する。後
で図4に関連して詳しく説明するが、このスピンバルブ
構造は、概して、下部層10として、少なくとも、自由
側磁性層と、第一の磁性金属層とを持ち、また、上部層
12として、少なくとも、第二の磁性金属層と、固定側
磁性層と、反磁性層とを有している、これら2つの磁性
金属層の中間部には、障壁層11として、薄い絶縁層が
介在配置されている。図に示すように、スピンバルブ構
造の中央付近の領域に、センサ部13が形成されてい
る。
【0034】外部磁界として、磁気ディスクのような記
録媒体からの信号磁界Hsig が、図で見て下方から印加
され、自由側磁性層の磁化を回転させる。本実施形態に
係る磁気センサの特徴の1つは、図3(A)に示すよう
に、信号磁界に対するセンサ部13が、スピンバルブ構
造を持つトンネル接合の概して中央部の一部の領域(磁
性層部の一部の領域L×hs)に限定されていることに
ある。
【0035】そして、後で説明するように、このセンサ
部13の領域のサイズは、図3(B)に関連して説明す
る磁気センサの磁性層の領域のサイズ(h×L)に略等
しくなっている。従って、本実施形態に係る磁気センサ
は、磁性層がセンサ部13を一部に有しているので、磁
性層のサイズは、図3(B)の従来の磁気ヘッドの磁性
層と比較して、相対的に大きくなっている。
【0036】これに対して、図3(B)に示す先に提案
したスピンバルブ構造を持つ磁気センサの構造は、下部
磁極20と上部磁極90との間に、スピンバルブ構造を
介在配置している。この従来のスピンバルブ構造の層構
成に関しては、図3(A)に示すスピンバルブ構造のそ
れと同じであり、下部層100と上部層120との間に
障壁層110を介在配置した層構成を有する。下部層1
00及び上部層120は、図3(A)で説明したのと同
じ層構成を持っている。
【0037】同様に、外部磁界として、磁気ディスクの
ような記録媒体からの信号磁界Hsig は、図で見て下方
から印加され、自由側磁性層の磁化を回転させる。従来
のスピンバルブ構造を持つ磁気センサでは、信号磁界H
sig に対するセンサ部130は、2つの絶縁層150-
1,150-2で挟まれた部分(磁性層部全体、即ちh×
L)となっている。
【0038】図3(A)の本実施形態に係る磁気センサ
と図3(B)の先に提案した磁気センサを比較すると、
両者のセンサ部13,130のサイズはほぼ同じである
が、前者(本実施形態)のセンサ部13は磁性層部の一
部の領域に限定されているのに対して、後者(比較例)
のセンサ部130は磁性層部全体となっている点で相違
する。
【0039】本実施形態に係る磁気センサ13は、図3
(A)に示すような構造を採択することにより、センサ
部13を磁性層の範囲内の任意の場所に設定することが
出来る。ここでは、センサ部13を自由側磁性層(下部
層10の一層)の磁化が最も回転しやすい磁性層の略中
央部付近に設定することが好ましい。若しくは、センサ
部13は、前記磁性層の測定信号磁界に可能な限り近い
箇所に形成することが出来る。或いは、センサ部13
は、磁性層の磁化方向が容易に回転し得る箇所に形成す
ることが出来る。
【0040】本実施形態に係る磁気センサでは、センサ
部13が磁性層の略中央部の一部分となっていることか
ら、センサ部13の各々の磁区の磁化の回転は、磁性層
の素子高さh方向の寸法の影響を受けずに自由に回転で
きる。即ち、センサ部13の高さhsが磁性層の高さh
の一部となっていることより、センサ部13のエッジ付
近においても外部信号磁界Hsig に対応して磁区が自由
に回転できる。また、磁性層がセンサ部サイズに拘わら
ず大きくなっているため、素子形状による反磁界等の影
響を減少することが出来る。
【0041】これに対して、先に提案した磁気磁気セン
サ(図3B)では、自由側磁性層の全領域がセンサ部1
30となっていることから、磁性層の高さ方向の寸法h
(=hs)の影響を受けて、センサ部130の各々の磁
区の磁化の回転がしにくくなっている。図4は、図3
(A)に示す本実施形態の磁気センサの詳細な断面図で
ある。この磁気センサの層構成は、基板1と、この基板
の上に形成された下部層10と、この下部層の上の形成
された障壁層11と、この障壁層の上に形成された上部
層12とを備えている。
【0042】下部層10は、下部電極2と、自由側磁性
層(下部層,フリー層)3と、この自由側磁性層の上に
形成された第一の磁性金属層4とを有している。障壁層
11は、絶縁層5を有する。上部層12は、この絶縁層
の上に形成された第二の磁性金属層6と、この第二の磁
性金属層の上に形成された固定側磁性層7と、この固定
側磁性層の上に形成された反強磁性層8と、この反強磁
性層の上に形成された上部電極9とを有している。
【0043】絶縁層5は、その中央部の一部に他の部分
と比べて相対的に膜厚が薄く形成された領域を持つ。そ
のため、絶縁層5の上方に形成された第二の磁性金属層
6は膜厚は全体的に変わらないが、絶縁層5の膜厚の薄
い中央部に対応する第二の磁性金属層6の中央部分は他
の部分と比較して一段と凹んでいる。この傾向は、その
上方に形成された固定側磁性層7,反強磁性層8及び上
部電極9においても同様に、一段と凹んでいる。この凹
みは、数オングストローム程度となるものと思われる。
この中央部の凹部(凹み領域)16が、図3(A)に関
連して説明したように、センサ部分13を形成してい
る。
【0044】この磁気センサの各要素について説明す
る。基板1は、好ましくは、自然酸化膜が形成されたSi
基板から成る。下部電極2は、好ましくは、膜厚約50
nmのTa膜から成る。自由側磁性層3は、好ましくは、
膜厚約17nmのNiFe膜から成る。第一の磁性金属層4
は、好ましくは、膜厚約3.3nmのCo膜から成る。
【0045】絶縁層5は、膜厚数オングストローム
(Å)〜数十Å程度の酸化Al膜から成り、本実施形態で
は、凹み部分16では膜厚約1.3nm、その他の部分
では膜厚約3.3nmの酸化アルミニュウム被膜から成
る。第二の磁性金属層6は、第一の磁性金属層4と同様
に、好ましくは、膜厚約3.3nmのCo膜から成る。第
一及び第二の磁性金属層4,6は、Co膜の分極率が隣接
するNiFe膜(自由側磁性層3又は固定側磁性層7)の分
極率より高いため、自由側磁性層3又は固定側磁性層7
にCo膜を重ねることにより高いMR比を達成するため
に設けられている。
【0046】固定側磁性層7は、好ましくは、自由側磁
性層3と同様に、膜厚約17nmのNiFe膜から成る。反
強磁性層8は、好ましくは、膜厚約50nmのFeMn膜か
ら成る。上部電極9は、下部電極2と同様に、好ましく
は、膜厚約50nmのTa膜から成る。
【0047】この磁気センサは、スピンバルブ構造に強
磁性トンネル接合を応用したTMR(tunnel MR )とな
っている。スピンバルブ構造としては、2つの磁性層
(即ち、自由側磁性層3及び固定側磁性層7)の間に磁
性金属層であるCo層4,6を介在配置し、固定側磁性層
7及び第二の磁性金属層6の磁化方向のみを固定するた
め、その磁性層の上を反強磁性層8で覆う構造を採って
いる。また、強磁性トンネル接合は、2つの強磁性層
3,7の間に(更に具体的には、第一及び第二の磁性金
属層4,6の間に)、薄い酸化膜5を障壁層11として
介在配置させる構造を採っている。
【0048】この磁気センサの作用について説明する。
絶縁層5のセンサ部分13の膜厚は、他の絶縁層部分よ
り相対的に薄くなっている。絶縁層5の膜厚方向のトン
ネル抵抗Rは、次式によって表されるように、絶縁層の
膜厚に大きく依存する。 R∝t・exp[t]………(4) ここで、t:絶縁層の膜厚 従って、下部電極2と上部電極9の間に直流電流を流す
と、トンネル電流18は、絶縁層5の膜厚が薄い領域に
集中的に流れる。即ち、直流電流は、上部電極9から下
部電極2までを、実質的に、絶縁層5の膜厚の薄い領域
16に対応する反強磁性層8から自由側磁性層3までの
各層の領域を流れる。この結果、この膜厚が薄くなった
凹み領域16に対応する領域のみが実質的にセンサ部1
3として機能する。
【0049】上述したように、強磁性トンネル接合に於
いては、両側の磁性層の磁化方向の相対角度をθとした
とき、トンネル抵抗Rは、式(1)で表すことが出来
る。即ち、外部信号磁界Hsig に対応して自由側磁性層
3及び磁性金属層4の磁化は回転しており、両側の磁性
金属層4,6の磁化方向の相対角度θで決定されるトン
ネル抵抗Rが変化する。図1(B)に関連して説明した
ように、下部電極2と上部電極9の間に一定の直流電流
を流すと、このトンネル抵抗Rを電圧値として検出する
ことが出来る。その結果、磁気センサは、外部信号磁界
Hsig を検出することが出来る。
【0050】図4及び図3(A)に示すように、センサ
部13は、磁性層の一部の領域に形成されている。好ま
しくは、センサ部13は、磁性層の中央部付近に形成さ
れおり、そのサイズは、先に提案した磁気センサの磁性
層領域(即ち、図3(B)のセンサ部130)と同じに
形成されている。このため、センサ部13を磁性層領域
内の最適な位置に形成することが出来る。或いは、セン
サ部13は、磁性層の中央部付近に形成することが出来
る。或いは、センサ部13は、測定信号磁界に可能な限
り近い位置に形成することが出来る。この結果、自由側
磁性層3では、磁性層端部の影響を受けずに、各々の磁
区で容易に磁化の回転が出来るようになる。 [磁気センサの製造方法]図5〜図8を用いて、図3
(A)及び図4で説明した磁気センサの製造方法につい
て説明する。ここでは、薄い絶縁層領域の形成方法の相
違により、図5(A)〜図6(C)により第1の製造方
法を説明し、図7(A)〜図8(C)により第2の製造
方法を説明する。
【0051】(第1の製造方法)図5(A)乃至図6
(C)は、連続して、第1の製造方法を説明する図であ
る。図5(A)に示すように、自然酸化膜が付いたSi基
板1を用意する。この基板1の上に、スパッタ法を用い
て、Ta膜を膜厚約50nm成膜する。このTa膜は、素子
完成後に、下部電極2として機能する。下部電極2の上
に、約300 Oeの磁場を印加しながら、NiFe膜を膜
厚約17nm成膜し、更に、Co膜を膜厚約3.3nm成
膜する。素子完成後に、NiFe膜から成る自由側磁性層
(下部層,フリー層)3とCo膜から成る第一の磁性金属
層4とは、フリー層として機能する。
【0052】図5(B)に示すように、センサ部13に
レジスト19を塗布し、その後、このレジスト19及び
第一の磁性金属層4の上に、絶縁層5として機能するAl
膜を膜厚約2.0nm成膜する。図5(C)に示すよう
に、プラズマ酸化法を用いて、Al膜の表面を酸化して、
第一の酸化アルミニュウム膜5-1にする(即ち、Al-Al2
O3膜)。その後、レジスト19を除去する。酸化アルミ
ニュウム膜は、素子完成後、トンネル障壁として機能す
る薄い絶縁膜5として機能する。
【0053】図5(D)に示すように、再び、Al膜を膜
厚約1.3nm成膜する。同様に、プラズマ酸化法を用
いて、Al膜の表面を酸化して、第二の酸化アルミニュウ
ム膜5-2にする。この結果、第一の酸化アルミニュウム
膜5-1と第二の酸化アルミニュウム膜5-2とから形成さ
れた絶縁層5は、センサ部13では膜厚約1.3nmと
なり、それ以外の部分では膜厚約3.3nmの絶縁層が
形成される。この絶縁層5の部分的に薄くなった領域
(センサ部)は、素子完成後、トンネル障壁として機能
する。
【0054】図6(A)に示すように、薄い絶縁膜5の
上に、Co膜を膜厚3.3nm成膜する。更に、Co膜の
上に、NiFe膜を膜厚約17nm成膜する。更に、FeMn膜
を膜厚約50nm成膜する。素子完成後、Co膜から成る
第二の磁性金属層6とNiFe膜から成る固定側磁性層7と
は、ピン層(固定層)として、また、FeMn膜は反強磁性
層8として機能する。
【0055】図6(B)に示すように、素子部以外の部
分を、イオンミリング法,RIE(reactive ion etchi
ng)法等を用いて取り除き、この取り除いた部分に絶縁
層15-1,15-2を成膜する。その後、絶縁層15-1,
15-2及び反強磁性層8の上に、Ta膜を膜厚約50nm
成膜する。このTa膜は、素子完成後、上部電極9として
機能する。絶縁層15-1,15-2は、上部電極9と下部
電極2が直接に又は素子部の縁面を介して接触しないよ
うにするため設けられている。
【0056】図6(C)に示すように、このように製造
された磁気センサは、上部電極9から下部電極2に向け
てセンス電流(一定の直流電流)17を流した場合、酸
化アルミニュウムから成る絶縁膜5を通過するトンネル
電流は、膜厚の相対的に薄い部分に集中的に流れ、この
部分がセンサ部13として機能することになる。酸化A
l膜の薄い部分は任意の箇所に形成することが出来るた
め、センサ部13を磁性層内の任意の箇所、好ましくは
自由側磁性層3の磁区が一番回転しやすい中央部付近に
設けることができ、この磁区の円滑な回転が確保され
る。
【0057】(第二の製造方法)図7(A)〜図8
(C)は、連続して、磁気センサの第2の製造方法を説
明する図である。第2の製造方法は、第1の製造方法と
比較すると、薄い絶縁膜を形成する工程が異なっている
点で相違する。図7(A)に示すように、自然酸化膜が
付いたSi基板1を用意する。この基板の上に、スパッタ
法を用いて、Ta膜を膜厚約50nm成膜する。このTa
膜は、素子完成後に、下部電極2として機能する。この
下部電極の上に、約300 Oeの磁場を印加しなが
ら、NiFe膜を膜厚約17nm成膜し、更に、Co膜を膜厚
約3.3nm成膜する。素子完成後に、NiFe膜から成る
自由側磁性層3とCo膜から成る第一の磁性金属層4はフ
リー層として機能する。この段階までは、第1の製造方
法と同じである。
【0058】図7(B)に示すように、センサ部13に
レジスト21を塗布し、その後、このレジスト及び第一
の磁性金属層4の上に、第一のAl2O3膜5-1を膜厚約
2.0nm成膜する。図7(C)に示すように、レジス
ト21を除去した後、Al膜を膜厚約1.3nm成膜し、
プラズマ酸化法を用いて、Al膜表面を酸化して、酸化ア
ルミニュウム膜(第二のAl2O3膜)5-2とする。この結
果、第一の酸化アルミニュウム膜5-1と第二の酸化アル
ミニュウム膜5-2とから形成された絶縁層5は、センサ
部13では膜厚約1.3nmとなり、それ以外の部分で
は膜厚約3.3nmの絶縁層が形成される。この絶縁層
5の部分的に薄くなった領域(センサ部)は、素子完成
後、トンネル障壁として機能する。
【0059】以下、第1の製造方法と同じように、製造
される。即ち、図8(A)に示すように、この薄い絶縁
膜5の上に、第二の磁性金属層6として、Co膜を膜厚約
3.3nm成膜する。次ぎに、第二の磁性金属層6の上
に、固定側磁性層7として、NiFe膜7を膜厚約17nm
成膜する。更に、固定側磁性層7の上に、反強磁性層8
として、FeMn膜を膜厚約50nm成膜する。
【0060】図8(B)に示すように、素子部位外の部
分を、イオンミリング法,RIE法等を用いて取り除
き、この取り除いた部分に絶縁層15-1,15-2を成膜
する。その後、絶縁層15-1,15-2及び反強磁性層8
の上に、上部磁極9として、Ta膜を膜厚約50nm成膜
する。このように製造された磁気センサは、上部電極9
から下部電極2に向けてセンス電流(一定の直流電流)
を流した場合、酸化アルミニュウムから成る絶縁膜5を
通過するトンネル電流は、膜厚の相対的に薄いセンサ部
13に集中的に流れ、この部分がセンサ部として機能す
ることになる。従って、膜厚の相対的に薄い部分を磁性
層内の任意の箇所、好ましくは自由側磁性層の磁区が一
番回転しやすい中央部に設けることができ、この磁区の
円滑な回転が確保される。 [磁気ヘッドへの応用例]上述のような磁気センサは、
典型的には、磁気ヘッドへ応用できる。現在、磁気ヘッ
ドとして、記録用には容量型ヘッド(inductive head)
を用い、再生用としてGMRヘッドを用い、両ヘッドを
一体化した複合型磁気ヘッドが開発され、実用化されて
いる。
【0061】GMRヘッドは、典型的には、スピンバル
ブ構造(但し、トンネル接合は有していない。)を採用
している。このような複合型磁気ヘッドのGMRヘッド
の代わりに、上述したトンネル接合を有するスピンバル
ブ構造の磁気センサを、そのまま採用することが出来
る。 [他の応用例]本発明に係る磁気センサを磁気エンコー
ダに応用した例を説明する。
【0062】図9(A)は、本実施形態に係る磁気エン
コーダに使用される磁気センサ50を示す図である。こ
の磁気センサ50は、電源端子Vと、接地端子GND
と、出力A端子A−OUTと、出力B端子B−OUTと
を有している。磁気センサ50として、電源端子Vと出
力A端子A−OUTの間には第一の強磁性トンネル接合
素子TMR(tunnel-MR )1が接合され、電源端子Vと
出力B端子B−OUTの間には第二の強磁性トンネル接
合素子TMR2が接合され、接地端子GNDと出力A端
子A−OUTの間には第三の強磁性トンネル接合素子T
MR3が接合され、接地端子GNDと出力B端子B−O
UTの間には第四の強磁性トンネル接合素子TMR4が
接合されている。
【0063】強磁性トンネル接合素子の各々(即ち、T
MR1〜TMR4)は、6個のトンネル接合部(51-1
〜51-6,52-1〜52-6,53-1〜53-6,54-1〜
54-6)を、直列接続で持っている。トンネル接合部5
1-1〜54-6の各々の接合面積は約50μm×50μm
である。図9(B)は、図9(A)の磁気センサ50の
等価回路を示す図である。
【0064】図9(A)に示す磁気センサの製造方法を
簡単に説明する。先ず、図9(C)に示すようなマスク
を用いて、自由側磁性層としてNiFe膜を膜厚約17nm
に成膜し、更に連続して第一の磁性金属層としてCo膜を
膜厚約3.3nm成膜する。マスクを交換した後、絶縁
層としてAlを膜厚約1.3nm成膜し、表面に対して
酸化処理を行った。酸化処理は、第1の製造方法及び第
2の製造方法で説明したプラズマ酸化法で行い、センサ
部には薄い酸化膜を、その他の領域には相対的に厚い酸
化膜を形成した。なお、その他の酸化処理、例えば自然
酸化法により行ってもよい。
【0065】酸化膜形成後、マスクを交換して、第二の
磁性金属膜としてCo膜を膜厚約3.3nm成膜し、固定
側磁性層としてNiFe膜を膜厚約17nm成膜し、反強磁
性層としてFeMn膜を膜厚約45nm成膜した。更に、
その上に上部電極としてTa膜を膜厚約8nm積層した。
以上のように、スピンバルブ型磁気センサと同様な層構
成及び製造工程により、磁気エンコーダを製造すること
が出来る。
【0066】次ぎに、磁気エンコーダの動作について説
明する。図10(A)は、図9(A)に示す磁気エンコ
ーダの磁気抵抗曲線を模式的に示す図である。式(1)
に関連して説明したように、強磁性トンネル接合素子T
MRの上部層12の磁化方向Mupper は下部層10の磁
化方向Mlower と直交するように、反強磁性層(FeMn
膜)8で固定されている。図10(A)に示すように、
強磁性トンネル接合素子TMRに対し上部層12の磁化
方向Mupper と同じ方向に外部磁界がかかったとき(即
ち、外部磁界−H)、上部層12の磁化方向Mupper と
下部層10の磁化方向Mlower は、同じ向きの平行な関
係になる。即ち、2つの磁化方向の相対角度θはゼロと
なるため、式(1)より、強磁性トンネル接合素子TM
Rの抵抗値は最小値をとり、R=Rsとなる。このとき
の最小抵抗値をRL とする。
【0067】強磁性トンネル接合素子TMRに対し外部
磁界がゼロのとき、下部層10の磁化方向Mlower は回
転し、上部層12と下部層10の磁化方向の相対角度θ
は90°となり、式(1)より、強磁性トンネル接合素
子TMRの抵抗値はR=RS+0.5ΔRとなる。この
外部磁界ゼロのときの抵抗値をR0 とおく。強磁性トン
ネル接合素子TMRに対し上部層12の磁化方向Muppe
r と反対方向に外部磁界がかかったとき(即ち、外部磁
界H)、下部層10の磁化方向Mlower は回転し、上部
層12の磁化方向Mupper と下部層10の磁化方向Mlo
werは反対向きの平行な関係になる。即ち、2つの磁化
方向の相対角度θは180°となるため、式(1)よ
り、強磁性トンネル接合素子TMRの抵抗値は最大値を
とり、R=Rs+ΔRとなる。このときの最大抵抗値を
RH とおく。
【0068】以上により、外部磁界が−H,ゼロ,+H
のときの強磁性トンネル接合素子TMRの抵抗値は、R
L ,R0 ,RH となり、これらの関係はRL <R0 <R
H となる。この関係を図示したのが、図10(A)であ
る。図10(B)は、このエンコーダの動作原理を説明
する図である。被測定用の磁場発生マグネット55とト
ンネル接合素子TMRから成る磁気センサ50は、図に
示すような位置関係にある。磁場発生マグネット55
は、細長い着磁体であってN極とS極が交互に着磁さ
れ、一組のSN極の間隔(着磁周期)をλとする。TM
R1 〜TMR4 は、磁場発生マグネット55の近傍をマ
グネットの長手方向に相対的に平行移動する関係にあ
る。
【0069】即ち、最初、トンネル接合素子TMR1 〜
TMR4 から成る磁気センサ50はセンサ位置[1]に
示す位置にある。各強磁性トンネル接合素子TMRは、
λ/4間隔で配置されている。移動速度で決定される一
定時間t後、磁気センサ50は図で見て右方向にλ/4
平行移動してセンサ位置[2]に示す位置にある。但
し、センサ位置[2]をセンサ位置[1]に重ねて図示
すると分かり難くなるため、図で見て磁場発生マグネッ
ト55から離れる方向に移動させて図示しているが、実
際は磁場発生マグネット55の近傍(即ち、センサ位置
[1]の箇所)をマグネットの長手方向に相対的に平行
移動していることに注意されたい。センサ位置[3]及
び[4]も同様である。
【0070】センサ位置[2]にある磁気センサ50
は、更に一定時間t後、センサ位置[3]にあり、更に
一定時間t後、センサ位置センサ位置[4]、……、と
平行移動する。先ず、図10(B)のセンサ位置センサ
位置[1]のとき、磁場発生マグネット55からの外部
磁界の影響を受けて、各トンネル接合素子は、TMR1
=RL,TMR2 =R0 ,TMR3 =RH ,TMR4 =
R0 となる。図11(A)は、図9(B)に対応する図
であるが、この等価回路から、出力A端子と出力B端子
の電圧出力VA ,VB は、出力A端子は電圧VをTMR
1 とTMR3 で分圧しており、出力B端子は電圧VをT
MR2 とTMR4 で分圧しているため、次のようにな
る。
【0071】 VA =V・TMR3 /(TMR1 +TMR3 )=V・RH /(RL +RH ) …(5) VB =V・TMR4 /(TMR2 +TMR4 )=V・R0 /(R0 +R0 ) …(6) ここで、式(5)及び(6)の結果より、それぞれ次の
ようにおく。
【0072】 VA =V・RH /(RL +RH )=VH ……(7) VB =V・R0 /(R0 +R0 )=V/2=V0 ……(8) 次ぎに、図10(B)のセンサ位置[2]のとき、TM
R1 =R0 ,TMR2 =RH ,TMR3 =R0 ,TMR
4 =RL となる。従って、出力A端子と出力B端子の電
圧出力VA ,VB は、次のようになる。
【0073】 VA =V・TMR3 /(TMR1 +TMR3 )=V・R0 /(R0 +R0 ) =V/2=V0 ……(9) VB =V・TMR4 /(TMR2 +TMR4 )=V・RL /(RH +RL ) …(10) ここで、式(10)の結果より、次のようにおく。
【0074】 VA =V・RL/(RL +RH )=VL……(11) 同様に、図10(B)のセンサ位置[3]のとき、TM
R1 =RH ,TMR2=R0 ,TMR3 =RL ,TMR4
=R0 となる。従って、出力A端子と出力B端子の電
圧出力VA ,VB は、次のようになる。 VA =V・TMR3 /(TMR1 +TMR3 )=V・RL /(RH +RL ) =VL……(12) VB =V・TMR4 /(TMR2 +TMR4 )=V・R0 /(R0 +R0 ) =V/2=V0 ……(13) 同様に、図10(B)のセンサ位置[4]のとき、TM
R1 =R0 ,TMR2=RL ,TMR3 =R0 ,TMR4
=RH となる。従って、出力A端子と出力B端子の電
圧出力VA ,VB は、次のようになる。
【0075】 VA =V・TMR3 /(TMR1 +TMR3 )=V・R0 /(R0 +R0 ) =V/2=V0 ……(14) VB =V・TMR4 /(TMR2 +TMR4 )=V・RH /(RL +RH ) =VH ……(15) 以下、磁場発生マグネット55のSN極に対する磁気セ
ンサ部50の相対的な位置関係は、センサ位置[1]〜
[4]を繰り返すことになる。図11(B)は、このセ
ンサ部の出力波形を示す図である。
【0076】図12は、図10で説明した動作原理を利
用した実際の磁気エンコーダを示す図である。この磁気
エンコーダは、回転着磁体56とその近傍に配置された
磁気センサ50とを有する。磁場発生マグネット55を
無限長にする代わりに、実際には、回転着磁体56を使
用している。回転着磁体56は、直径10mm、軸の直
径5mmで、その円周上に、SN極の組が16組放射状
に配列されている。このとき、着磁周期λは約1.5m
mとなる。磁気センサ50は、センサの中心が回転着磁
体56の放射状着磁部分の中央に位置合わせして位置決
めされる。
【0077】磁気センサ50は、各強磁性トンネル接合
素子TMRを回転着磁体56の放射状に延びる磁石に平
行で、且つ各素子間隔がλ/4に成るように並べる必要
がある。このためには、各素子TMRの成す角を約5.
6°とし、隣接する素子の中心部での間隔を0.37m
mとしている。このような磁気エンコーダは、回転着磁
体56を回転することにより、磁気センサ50の各強磁
性トンネル抵抗素子TMR5から図11(B)で説明し
たような出力波形を得ることが出来る。即ち、磁気セン
サ50が回転着磁体56に対して着磁周期λだけ相対的
に移動したとき、1周期分の出力パルスが発生する。
【0078】スピンバルブ型磁気センサに関連して説明
したように、各強磁性トンネル接合素子TMRのトンネ
ル接合部において、センサ部を磁性層領域内の最適な位
置に形成することが出来る。この結果、自由側磁性層で
は、磁性層端部の影響を受けずに、各々の磁区で容易に
磁化の回転が出来るようになる。このように、本発明
は、磁気ヘッド,エンコーダ等の磁気センサ一般に応用
することが出来る。
【0079】
【発明の効果】本発明によれば、新規な磁気センサ、磁
気ヘッド及びエンコーダを提供することができる。更に
本発明によれば、トンネル接合を有するスピンバルブ構
造で形成され、自由側磁性層の磁化の回転を十分に確保
して、良好な感度を持つ磁気センサ、磁気ヘッド及びエ
ンコーダを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、強磁性トンネル構造を説明する図であ
る。ここで、図1(A)は、強磁性トンネル構造を有す
る層構成を示し、図1(B)は図1(A)の強磁性トン
ネル構造の抵抗変化の測定を説明する模式図である。
【図2】図2は、図1のトンネル接合の磁界−抵抗特性
を示すグラフである。
【図3】図3は、スピンバルブ構造にトンネル接合を組
み込んだスピンバルブ素子の構成を説明する図である。
ここで、図3(A)は本実施例に係るスピンバルブ素子
を示し、図3(B)は比較例としての先に提案したスピ
ンバルブ素子を示す。
【図4】図4は、本実施形態に係る磁気センサの構成を
示す図である。
【図5】図5は、図6と一緒になって一連で、図4の磁
気センサの第1の製造方法を説明する図である。
【図6】図6は、図5と一緒になって一連で、図4の磁
気センサの第1の製造方法を説明する図である。
【図7】図7は、図8と一緒になって一連で、図4の磁
気センサの第2の製造方法を説明する図である。
【図8】図8は、図7と一緒になって一連で、図4の磁
気センサの第2の製造方法を説明する図である。
【図9】図9(A)は磁気センサを示す図であり、図9
(B)は磁気センサの等価回路を示すを示す図であり、
図9(C)は磁気センサ製造時に使用されるマスクを説
明する図である。
【図10】図10(A)は磁気センサの出力特性を示す
図であり、図10(B)は磁気センサの動作原理を説明
する図である。
【図11】図11(A)は磁気センサの動作原理を説明
する際に使用される等価回路であり、図11(B)は磁
気センサの出力特性を示す図である。
【図12】図12(A)は、実際の磁気エンコーダを示
す図であり、図12(B)は磁気エンコーダの磁気セン
サの拡大図である。
【符号の説明】
1:基板、 2:下部電極、 3:自由側磁性層(自由
層,フリー層)、 4:第一の磁性金属層、 5:絶縁
層(5-1:第一のAl2O3 膜,5-2:第二のAl2O3 膜)、
6:第二の磁性金属層、 7:固定側磁性層(固定
層,ピンド層)、8:反強磁性層(ピニング層)、
9,90:上部電極、 10,100:下部層、 1
1,110:障壁層、 12,120:上部層、 1
3,130:センサ部、15,15-1,15-2,15
0:絶縁層、16:凹部,凹み領域、17:センス電
流、18:トンネル電流、19:レジスト、20:開
口、39:電流源、40:電圧源、 50:磁気セン
サ、 51,52,53,54:トンネル接合部、 5
5:被測定用の磁場発生マグネット、 56:回転着磁
体、 h:素子高さ、 hS:センサ部高さ、 w:コ
ア幅、 Hsig :外部信号磁界、TMR、トンネル接合
素子、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 和雄 神奈川県川崎市中原区上小田中4丁目1番 1号 富士通株式会社内 Fターム(参考) 2F077 NN02 NN25 PP15 RR03 VV01 VV11 5D034 BA02 BA15 BB02

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強磁性トンネル接合を持つ磁気センサに
    於いて、 少なくとも、外部磁界に対応して磁化方向が変化する磁
    性層を有し、 前記磁性層に含まれる一部の領域が、外部磁界を感知す
    るセンサ部として機能することを特徴とする磁気セン
    サ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の磁気センサに於いて、 前記センサ部は、その領域が前記強磁性トンネル接合に
    使用されている絶縁層の膜厚によって決定される、磁気
    センサ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の磁気センサに於いて、 前記センサ部は、前記絶縁層の膜厚が相対的に薄い領域
    に対応する、前記磁性層の領域に形成されている、磁気
    センサ。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の磁気センサに於いて、 前記絶縁層は、金属の表面を酸化処理して形成される、
    磁気センサ。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の磁気センサに於いて、 前記センサ部は、前記磁性層の中心部付近に形成されて
    いる、磁気センサ。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の磁気センサに於いて、 前記センサ部は、前記磁性層の測定信号磁界に可能な限
    り近い箇所に形成されている、磁気センサ。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の磁気センサに於いて、 前記センサ部は、前記磁性層の磁化方向が容易に回転し
    得る箇所に形成されている、磁気センサ。
  8. 【請求項8】 強磁性トンネル接合を有するスピンバル
    ブ構造で構成され、 前記強磁性トンネル構造は、2つの磁性層間に絶縁膜を
    介在配置して形成されており、 前記絶縁膜は、膜厚が
    相対的に薄い領域を持ち、該領域に対応した磁性層の領
    域に磁気センサ部が形成されている、磁気センサ。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の磁気センサに於いて、
    前記強磁性トンネル接合を有するスピンバルブ構造は、 下部層と、 前記絶縁膜から成る障壁層と、 上部層とを有している、磁気センサ。
  10. 【請求項10】 請求項8に記載の磁気センサに於い
    て、前記強磁性トンネル接合を有するスピンバルブ構造
    は、 下部磁極と、 前記2つの磁性層の一方を形成する自由側磁性層と、 第一の磁性金属層と、 前記絶縁層と、 第二の磁性金属層と、 前記2つの磁性層の他方を形成する固定側磁性層と、 反強磁性層と、 上部磁極とが、この順序で形成されている、磁気セン
    サ。
  11. 【請求項11】 請求項1乃至10のいずれか一項に記
    載の磁気センサを利用して構成された、磁気ヘッド。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至10のいずれか一項に記
    載の磁気センサを利用して構成された、磁気エンコー
    ダ。
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