JP2000121674A - 光電圧センサ - Google Patents

光電圧センサ

Info

Publication number
JP2000121674A
JP2000121674A JP10289237A JP28923798A JP2000121674A JP 2000121674 A JP2000121674 A JP 2000121674A JP 10289237 A JP10289237 A JP 10289237A JP 28923798 A JP28923798 A JP 28923798A JP 2000121674 A JP2000121674 A JP 2000121674A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electro
optic crystal
refractive index
crystal
equation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10289237A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Kumegawa
宏 久米川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissin Electric Co Ltd filed Critical Nissin Electric Co Ltd
Priority to JP10289237A priority Critical patent/JP2000121674A/ja
Publication of JP2000121674A publication Critical patent/JP2000121674A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Measuring Instrument Details And Bridges, And Automatic Balancing Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光電圧センサの温度特性を、センサ構造から
ではなく、電気光学結晶の選別によって改善する。 【解決手段】 光の進行方向に沿って偏光子4、λ/4
板5、電気光学結晶であるポッケルス素子6および検光
子7が順次配置された光電圧センサ1において、測定誤
差の許容値をβとし、前記電気光学結晶への印加電圧が
零であるときの該電気光学結晶の屈折率をn0 とすると
き、屈折率ばらつきが、β・n0 /6以下の該電気光学
結晶を選別使用することによって、測定誤差を許容値β
以内として、高い精度で電圧測定を行うことができる。
たとえばn0 =2.54のBGO結晶の場合、屈折率の
ばらつきが0.4%以内の部材を選別することによっ
て、1T級の測定精度を確保することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポッケルス素子な
どの電気光学結晶を使用して、電圧を測定するための光
電圧センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電力系統の電圧測定には、電圧変成器が
広く用いられている。しかしながら、この電圧変成器
は、測定すべき系統電圧が高くなるほど大型化してしま
い、コストおよびスペースが嵩むという問題がある。特
にGISと称される不活性ガスを用いたガス絶縁開閉装
置では、小型化および省スペース化が強く要求され、こ
のような電圧変成器を搭載することが困難になってい
る。
【0003】このため、従来から、ポッケルス素子など
の電気光学結晶を用いた光電圧センサが用いられるよう
になってきている。登場当初の光電圧センサは、たとえ
ば10%程度の誤差があり、実用には供し難いものであ
ったが、典型的な従来技術であるたとえば特開昭56−
100364号公報では、たとえば−15〜+60℃
で、±2%程度の比誤差に抑えられ、さらに100万V
の特別高圧の出現などと相まって、実用化が始まろうと
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術では、巻線形電圧変成器の確度階級1T級と同等の±
1%以内の比誤差の精度を再現性良く得ることが困難で
ある。このため、たとえば特開昭58−109859号
公報や、本件発明者が先に提案した特開平10−132
865号では、センサ構造を工夫して、前記の精度を達
成している。
【0005】一方で、本件発明者は、電気光学結晶への
光の入射位置が変化すると感度が変化することから、従
来は一定と考えられていた屈折率にばらつきがあり、ま
た結晶内の歪みが原因と思われる本来存在しないはずの
複屈折の存在などから、これまで全く注目されていなか
った電気光学結晶の結晶自体に着目し、種々の考察およ
び実験から、該結晶を選別することによって、一層の精
度向上が可能であることを発見した。
【0006】本発明の目的は、より一層の精度向上を図
ることができる光電圧センサを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る光
電圧センサは、偏光子、波長板、電気光学結晶、及び検
光子を備え、前記電気光学結晶が印加電圧に応じて通過
光の相互に直交する成分間に位相変調を行い、その位相
差から被測定電圧を測定するようにした光電圧センサに
おいて、測定誤差の許容値をβとし、前記電気光学結晶
への印加電圧が零であるときの該電気光学結晶の屈折率
をn0 とするとき、該電気光学結晶に、その屈折率ばら
つきが、β・n0 /6以下の部材を選別使用することを
特徴とする。
【0008】前記電気光学結晶中では、光は相互に直交
する2つの結晶軸方向x,yに偏波して進み、各偏波面
の伝搬速度vx,vyは、結晶への印加電圧(電界E)
によって変化し、各偏波面からの出射光の位相差φは、
φ∝Eであり、上記のように構成される光電圧センサで
は、広く知られているように、下式によって電圧測定が
可能となっている。
【0009】 I=I0 (1−sinφ) …(1) ただし、I0 は光電圧センサへの入射光強度であり、I
は出射光強度である。
【0010】一方で、前記伝搬速度vx,vyは、各偏
波面の偏波方向に対応した屈折率nx,nyに依存し、
下式によって表すことができる。
【0011】 vx=c/nx …(2) vy=c/ny …(3) ただし、cは真空中の光速である。
【0012】この電気光学結晶に電圧(電界E)が印加
されると、その電圧に比例して、前記屈折率nx,ny
間に差が発生し、その差は下式で表すことができる。
【0013】 nx−ny=n0 3 ・γp・E〔rad〕 …(4) γpは、結晶の種類によって決定される係数である。
【0014】したがって、偏波面間に屈折率差がある
と、前記式2および式3から、伝搬速度vx,vy間に
差が生じ、印加電圧に対応した前記位相差φの他に、誤
差として位相差Γが発生し、その位相差Γは、下式で表
すようにΓ∝n0 の関係を有する。
【0015】
【数1】
【0016】ωは光の角周波数であり、lは結晶長であ
る。
【0017】ここで、温度変化による各光学部品の膨張
係数の違いや、光学部品とそれを筐体に固定する接着剤
との膨張係数の違いによって発生する応力などによっ
て、電気光学結晶への光の入射位置が、屈折率n0 の位
置からn0 ’の位置に変化すると、上記式5は、
【0018】
【数2】
【0019】となる。
【0020】したがって、前記Γ∝n0 の関係から、こ
の場合、式7で示すように、Γ’/Γ倍のセンサ出力誤
差となる。
【0021】
【数3】
【0022】そこで、上記のように測定誤差の許容値を
βとすると、±β/2が許容範囲であり、前記出力誤差
は、
【0023】
【数4】
【0024】で表すことができ、さらにn0 ≫αである
ので、屈折率n0 のばらつきαを、式9から式10で示
すように求めることができる。
【0025】
【数5】
【0026】
【数6】
【0027】このようにして、上記式10で示すよう
に、電気光学結晶に、その屈折率n0のばらつきがα以
内の部材を選択することによって、測定誤差を許容値β
以内として、高い精度で電圧測定を行うことができる。
たとえばBi12GeO20結晶の場合、n0 =2.54で
あり、βを前記1T級の1%とするとき、前記式10か
らα=±0.00424となり、屈折率のばらつきαが
0.4%以内の部材を選別することによって、前記1T
級の測定精度を確保することができる。
【0028】また、請求項2の発明に係る光電圧センサ
は、前記電気光学結晶に、屈折率の変化が0.3〔%〕
以下の部材を選別使用することを特徴とする。
【0029】上記の構成によっても、前記1T級の測定
精度を確保することができる。
【0030】さらにまた、請求項3の発明に係る光電圧
センサは、前記電気光学結晶に、前記屈折率の変化が複
屈折のみに依存している場合には、該複屈折率の変化が
0.7〔%〕以下の部材を選別使用することを特徴とす
る。
【0031】上記の構成によれば、屈折率の変化が複屈
折のみに依存している場合には、複屈折率の変化を0.
7〔%〕以下とすると、屈折率の変化が前記0.3
〔%〕以下となり、前記1T級の測定精度を確保するこ
とができる。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について、
図1および図2に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。
【0033】図1は本発明の実施の一形態の光電圧セン
サ1の要部の構造を示す斜視図であり、図2はその光電
圧センサ1の全体の構造を示すケーシング2の上蓋を取
外した平面図である。この光電圧センサ1では、電気光
学結晶としてポッケルス素子を用いた光電圧センサを例
に挙げて説明する。
【0034】図2に示すように、光電圧センサ1は、ケ
ーシング2内に、光の入射側から順に配されたコリメー
タ3、偏光子4、λ/4板5(波長板)、ポッケルス素
子6、検光子7、及びコリメータ8とを備えている。
尚、偏光子4及び検光子7は偏光ビームスプリッタにて
構成することができる。この図1および図2の構成で
は、偏光子4及び検光子7では、その反射光が利用され
ているけれども、コリメータ3,8を、λ/4板5およ
びポッケルス素子6と同一の光軸上に配置して、透過光
を利用するようにしてもよい。
【0035】前記コリメータ3には、図示しない光源か
らの光をケーシング2内へ導く光ファイバ9が接続され
ている。前記光ファイバ9から導入された入射光は、コ
リメータ3を通過することによって平行光となる。この
平行光の偏光方向はランダムであるが、図1に示すよう
に、偏光子4によって直線偏光(図1では垂直方向の直
線偏光)となる。この直線偏光がλ/4板5の光学軸
(c軸)に対して45°の角度で入射することによっ
て、λ/4板5を通過した光は円偏光となる。そして、
この円偏光はポッケルス素子6へ入射する。
【0036】前記ポッケルス素子6は、電気光学結晶の
光の入射面と出射面とに、光の透過を妨げないような一
対の透明電極(図示せず)を付けたものである。このポ
ッケルス素子6の一対の透明電極は、リード線11,1
2を介してケーシング2の外壁面に設けられた一対の電
極13,14にそれぞれ接続されており、該電極13,
14に検出対象の電圧を印加することによって、ポッケ
ルス素子6には光の進行方向に電界がかけられる。そし
て、ポッケルス素子6は、印加された電圧に応じて位相
変調を行い(結晶内を伝搬する振動面が互いに直交する
直線偏光に、印加電圧に応じた位相差を生じさせ)、円
偏光を楕円偏光にする。
【0037】前記ポッケルス素子6で位相変調され、印
加電圧に応じた楕円率(長軸と短軸との比率)の楕円偏
光は、検光子7に入射する。この検光子7は、相互に直
交する2つの偏光成分をそれぞれ抽出し、楕円偏光の楕
円率に応じた(すなわちポッケルス素子6への印加電圧
に応じた)光強度の直線偏光(前記長軸方向の成分また
は短軸方向の成分)を出力する。そして、検光子7の出
力光は、コリメータ8から光ファイバ10を介して、図
示しない受光素子へ入力される。
【0038】前記ポッケルス素子6には、前記BGOや
BSO(Bi12SiO20)等が使用される。ここでは、
一例としてBGO結晶を用いて説明する。BGO結晶
は、結晶点群T(国際記号23)の結晶であり、等軸晶
系に属する。
【0039】図1に示すように、直交座標系のx軸、y
軸、z軸がそれぞれ設定され、該ポッケルス素子6は、
その結晶軸X,Y,Zが前記各x軸、y軸、z軸とそれ
ぞれ平行に配置される。ポッケルス素子6を成すBGO
結晶は、その結晶表面が各結晶軸X=<100>、Y=
<010>、Z=<001>と平行になるように軸出さ
れている。
【0040】前記λ/4板5は、そのc軸(光学軸)及
びa軸が該波長板結晶表面に平行であり、c軸が前記x
軸に対して45°傾けられて配されている。また、偏光
子4は、その偏光方向が前記x軸方向と平行になるよう
に配されており、これによって偏光子4を通過した直線
偏光が、λ/4板5の光学軸(c軸)に対して45°の
角度で入射し、円偏光となって、ポッケルス素子6にz
(Z)軸と平行に入射する。また、該ポッケルス素子6
には、光の進行方向に、測定対象の印加電圧に応じた電
界E(0,0,Ez )がかけられる。
【0041】上述のように構成される光電圧センサ1に
おいて、本発明では、ポッケルス素子6として、その屈
折率をn0 とし、測定誤差の許容値をβとするとき、そ
のばらつきαを前記式10で示す値以内に選ぶ。したが
って前述のように、β=1〔%〕とすると、α=±0.
00424以内の値に選ぶ。
【0042】これによって、光学部品4,5,6,7
と、それを筐体2に固定する接着剤との膨張係数の違い
によって発生する応力などによって、ポッケルス素子6
への光の入射位置が屈折率n0 の位置からn0'の位置に
変化しても、ポッケルス素子6の結晶の選別が行われて
いると、前記1T級の測定精度を確保することができ、
たとえば特開平10−132865号などと組合わせ
て、より一層の測定精度の向上を図ることができる。
【0043】一方、上述の説明は、nx=ny=n0
すなわち複屈折が無い状態を想定している。しかしなが
ら、実際には、印加電圧(電界Ez)が0であっても、
nx≠ny≠n0 となる複屈折が発生しており、さらな
る測定精度向上のために、以下に複屈折について検討す
る。屈折率楕円体の式は、広く知られているとおり、下
式で表すことができる。
【0044】
【数7】
【0045】ただし、Bij(i=1,2,3、j=1,
2,3)は、次式で示される。
【0046】
【数8】
【0047】Ex,Ey,Ezは、x,y,zの各軸方
向の電界の強さである。
【0048】上記式12におけるγkh(k=1,2,…
6、h=1,2,3)は、電気光学結晶のポッケルス係
数のマトリクス表示であり、たとえば前記Bi12GeO
20(以下、BGOと略称する)結晶の場合、下式のマト
リクスを有する。
【0049】
【数9】
【0050】したがって、上記のように、光電圧センサ
で、最も一般的な構成である結晶のz軸方向に光を伝搬
させ、かつ該z軸方向に電圧(=電界)を印加すると、
前記式12においてEx=Ey=0であるので、該式1
2と前記式13とから、 B11=1/nx2 …(14) B22=1/ny2 …(15) B33=1/nz2 …(16) B12=Γ41Z …(17) となり、これを前記式11に代入すると、
【0051】
【数10】
【0052】が得られる。
【0053】図1で示すように、電気光学結晶中では、
光は、結晶軸(X,Y)方向の座標軸x,yから45°
回転した偏波面を進む。このため、前記式18におい
て、x軸およびy軸を、x’軸およびy’軸へと、それ
ぞれz軸周りに45°回転させて、z=0である光の進
行方向と垂直な入射面での断面を考えると、
【0054】
【数11】
【0055】となる。
【0056】複屈折率が10-2以下と考え、
【0057】
【数12】
【0058】と近似すると、前記式19は、
【0059】
【数13】
【0060】から、
【0061】
【数14】
【0062】とおくことができる。
【0063】ここで、
【0064】
【数15】
【0065】の近似を行うと、前記式19は、
【0066】
【数16】
【0067】となる。
【0068】前記式22を、
【0069】
【数17】
【0070】のように変形し、前記式24に代入する
と、
【0071】
【数18】
【0072】が得られる。
【0073】ここで、nx=ny=n0 として上記式2
6に代入すると、
【0074】
【数19】
【0075】となり、これが複屈折が存在しない場合の
式となる。
【0076】上記式26において、
【0077】
【数20】
【0078】とおくと、x’,y’方向の屈折率n
x’,ny’は、
【0079】
【数21】
【0080】
【数22】
【0081】となる。
【0082】したがって、上記式29および式30か
ら、印加電圧(電界Ez)が0であれば、x’軸方向の
屈折率nx’とy軸方向の屈折率ny’とは相互に等し
くなるけれども、前記式29,30の右辺第2項である
電界によって変化する項は、相互に逆極性で変化する。
したがって、前記式5のとおり、下式で求められる位相
差Γから、前記式1によって、印加電圧(電界)レベル
を、該光電圧センサ1の出力光レベルとして測定可能な
ことが理解される。
【0083】
【数23】
【0084】しかしながら、上記式31において、複屈
折の温度係数の違い、外部からの応力による結晶の応力
歪み、および複屈折率のばらつきによる結晶中での光路
変化などによって複屈折率が変化すると、前記位相差Γ
も変化してしまう。光電圧センサとして、前記1T級の
精度を確保するために、感度変化を1〔%〕以下にする
ためには、変化前の位相差をΓとし、変化後の位相差を
Γ’とするとき、
【0085】
【数24】
【0086】を満足する位相差Γ’を見つければよい。
【0087】簡単のために、初期、すなわち入射時点で
の複屈折を0とすると、前記1〔%〕以下の感度変化と
するためには、前記式28〜式31から、
【0088】
【数25】
【0089】が得られ、さらに、
【0090】
【数26】
【0091】
【数27】
【0092】を求めることができる。
【0093】したがって、複屈折によって、屈折率n
x,nyに0.7〔%〕の差が生じると、感度が1
〔%〕変化することになる。
【0094】一方、上記の複屈折だけでは、屈折率nx
とnyとの比が一定であり、屈折率n0 ’が異なる場合
や、複屈折が存在しない条件(Ez=0)での屈折率n
0 ’の変化の説明が困難であり、また複屈折率の異なる
各電気光学結晶に対して、光の入射位置を変化させる
と、それぞれ出射光強度は2〔%〕程度変化するという
実験結果から、上記複屈折率の変化に加えて、屈折率n
0 ’の変化を考慮する必要がある。
【0095】この屈折率n0 ’の変化による感度変化を
1〔%〕以内に抑えるためには、変化前の屈折率を
0 ’とし、変化後の屈折率をn0'' とするとき、 n0 ''3 /n0 3 =1−0.01 …(36) から、 n0 ''=0.991/3 0 ’=0.9967n0 ’ …(37) とすればよい。またこれを、屈折率n0 ’の3乗の比
(感度の変化)をεとして、 n0 ''=ε1/3 0 ’ …(38) と表すことができる。
【0096】したがって、感度変化を1〔%〕以下に抑
えるためには、上記式37から、屈折率の変化を0.3
〔%〕以下とし、その屈折率の変化が複屈折のみに依存
している場合には、前記式35から、複屈折率を0.7
〔%〕以下とすればよい。
【0097】尚、上記の実施の形態では、電気光学結晶
として、等方性の点群T(国際記号23)に属するBi
12GeO20結晶やBi12SiO20結晶を例示したがこれ
に限定されるものではない。例えば、1軸性結晶である
点群C3 (国際記号3)や点群D3 (国際記号32)に
属する三方晶系の結晶等、旋光性を有する他の電気光学
結晶を使用することもできる。
【0098】また、上記の実施の形態では、電気光学結
晶の気泡について何ら考慮されていないけれども、本件
発明者の実験結果では、経験的に、5〔mm〕角の結晶
中に、50〔μm〕以下の気泡が5〔個〕以下の箇所を
切出すことが望ましく、そのように切出された結晶を用
いて、屈折率および複屈折率の変化が前記の値となるも
のを選別すればよい。
【0099】さらにまた、前記の実施の形態では、光電
圧センサについて説明したが、ポッケルス素子4の表面
部に電極を設けることなく当該素子を電界中に配置すれ
ば、光の進行方向の電界を測定することが可能であり、
前記と同様の構成で高感度の光電界センサを構成するこ
ともできる。
【0100】
【発明の効果】請求項1の発明に係る光電圧センサは、
以上のように、偏光子、波長板、電気光学結晶、及び検
光子を備え、前記電気光学結晶が印加電圧に応じて通過
光の相互に直交する成分間に位相変調を行い、その位相
差から被測定電圧を測定するようにした光電圧センサに
おいて、測定誤差の許容値をβとし、前記電気光学結晶
への印加電圧が零であるときの該電気光学結晶の屈折率
をn0 とするとき、該電気光学結晶に、その屈折率ばら
つきが、β・n0 /6以下の部材を選別使用する。
【0101】それゆえ、温度変化による各光学部品の膨
張係数の違いや、光学部品とそれを筐体に固定する接着
剤との膨張係数の違いによって発生する応力などによっ
て、電気光学結晶への光の入射位置が、屈折率n0 の位
置からn0 ’の位置に変化しても、屈折率のばらつきが
β・n0 /6以下に抑えられているので、測定誤差を許
容値β以内として、高い精度で電圧測定を行うことがで
きる。
【0102】また、請求項2の発明に係る光電圧センサ
は、以上のように、前記電気光学結晶に、屈折率の変化
が0.3〔%〕以下の部材を選別使用する。
【0103】それゆえ、これによってもまた、前記1T
級の測定精度を確保することができる。
【0104】さらにまた、請求項3の発明に係る光電圧
センサは、以上のように、前記電気光学結晶に、前記屈
折率の変化が複屈折のみに依存している場合には、該複
屈折率の変化が0.7〔%〕以下の部材を選別使用す
る。
【0105】それゆえ、屈折率の変化が前記0.3
〔%〕以下となり、前記1T級の測定精度を確保するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の光電圧センサの要部の
構成を示す斜視図である。
【図2】図1で示す光電圧センサの概略平面図である。
【符号の説明】
1 光電圧センサ 2 筐体 3,8 コリメータ 4 偏光子 5 λ/4板(波長板) 6 ポッケルス素子(電気光学結晶) 7 検光子 9,10 光ファイバ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】偏光子、波長板、電気光学結晶、及び検光
    子を備え、前記電気光学結晶が印加電圧に応じて通過光
    の相互に直交する成分間に位相変調を行い、その位相差
    から被測定電圧を測定するようにした光電圧センサにお
    いて、 測定誤差の許容値をβとし、前記電気光学結晶への印加
    電圧が零であるときの該電気光学結晶の屈折率をn0
    するとき、該電気光学結晶に、その屈折率のばらつき
    が、β・n0 /6以下の部材を選別使用することを特徴
    とする光電圧センサ。
  2. 【請求項2】前記電気光学結晶に、屈折率の変化が0.
    3〔%〕以下の部材を選別使用することを特徴とする請
    求項1記載の光電圧センサ。
  3. 【請求項3】前記電気光学結晶に、前記屈折率の変化が
    複屈折のみに依存している場合には、該複屈折率の変化
    が0.7〔%〕以下の部材を選別使用することを特徴と
    する請求項2記載の光電圧センサ。
JP10289237A 1998-10-12 1998-10-12 光電圧センサ Pending JP2000121674A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10289237A JP2000121674A (ja) 1998-10-12 1998-10-12 光電圧センサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10289237A JP2000121674A (ja) 1998-10-12 1998-10-12 光電圧センサ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000121674A true JP2000121674A (ja) 2000-04-28

Family

ID=17740565

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10289237A Pending JP2000121674A (ja) 1998-10-12 1998-10-12 光電圧センサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000121674A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100343050B1 (ko) * 1999-07-29 2002-07-02 모리시타 요이찌 광전압 센서

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100343050B1 (ko) * 1999-07-29 2002-07-02 모리시타 요이찌 광전압 센서

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2569912C2 (ru) Зеркало, компенсирующее двулучепреломление в оптическом волокне, и датчик тока
EP0262825A2 (en) Fiber optic rotation sensor utilizing high birefringence fiber and having reduced intensity type phase errors
JPS58109859A (ja) 光による電圧・電界測定器
EP2966459B1 (en) Current measuring device
JPH0123067B2 (ja)
JP2015230163A (ja) 光電圧測定装置
Szafraniec et al. Polarization modulation errors in all-fiber depolarized gyroscopes
US7147388B2 (en) Method for fabrication of an all fiber polarization retardation device
US6930475B2 (en) Method for the temperature-compensated, electro-optical measurement of an electrical voltage and device for carrying out the method
JP2000121674A (ja) 光電圧センサ
JP4092142B2 (ja) 光電圧測定装置、電力又は電力量測定装置及び電気機器の保護システム
JPH11352158A (ja) 光ファイバー計測器
JPH0237545B2 (ja) Hikarinyorudenkai*jikaisokuteiki
JP2003014790A (ja) 光応用測定装置
EP3772654A1 (en) Optical voltage sensing device
JPS59166873A (ja) 光応用電圧・電界センサ
KR860000389B1 (ko) 전계 검출 장치
JPH0782036B2 (ja) 光フアイバ型電圧センサ
JPS5928628A (ja) 光による温度センサ
JP3301324B2 (ja) 光電圧・電界センサ
JPH07128077A (ja) 円偏光とファラデ−効果を利用した光ファイバジャイロ
Shulepov et al. Suppression of residual amplitude modulation in diffused-channel Ti: LiNbO 3 optical waveguides by changing their geometry
JPH09274056A (ja) 光ファイバ電流計測装置
JPH09264939A (ja) 偏波無依存型物理量計測方法
JPH05119075A (ja) 光電圧センサ