JP2000120797A - 高負荷伝動用vベルト - Google Patents

高負荷伝動用vベルト

Info

Publication number
JP2000120797A
JP2000120797A JP29487998A JP29487998A JP2000120797A JP 2000120797 A JP2000120797 A JP 2000120797A JP 29487998 A JP29487998 A JP 29487998A JP 29487998 A JP29487998 A JP 29487998A JP 2000120797 A JP2000120797 A JP 2000120797A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
belt
block
pulley
tension band
meshing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP29487998A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3464922B2 (ja
Inventor
Koichi Okawa
浩一 大川
Mitsuhiko Takahashi
光彦 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bando Chemical Industries Ltd filed Critical Bando Chemical Industries Ltd
Priority to JP29487998A priority Critical patent/JP3464922B2/ja
Publication of JP2000120797A publication Critical patent/JP2000120797A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3464922B2 publication Critical patent/JP3464922B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16GBELTS, CABLES, OR ROPES, PREDOMINANTLY USED FOR DRIVING PURPOSES; CHAINS; FITTINGS PREDOMINANTLY USED THEREFOR
    • F16G5/00V-belts, i.e. belts of tapered cross-section
    • F16G5/16V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts
    • F16G5/166V-belts, i.e. belts of tapered cross-section consisting of several parts with non-metallic rings

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Transmissions By Endless Flexible Members (AREA)
  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 張力帯1,1に対し多数のブロック7,7,
…を、各ブロック7側面の嵌合溝8に張力帯1を嵌合し
て係合固定したブロックタイプの高負荷伝動用Vベルト
Bにおいて、ベルトの伝動負荷を増大させながら、ブロ
ック7のプーリ溝への食込みを抑え、そのブロック7を
張力帯1の引抜きを要することなくプーリ溝から抜け出
るようにして張力帯1の早期切断を防止し、ベルトBの
高寿命化を図る。 【解決手段】 上側ビーム部13の上下中心線Lと、ブ
ロック7の上側接触部11の接触位置よりもプーリ中心
側のプーリ溝面P1とのなすビーム角αを90°以上と
し、上側ビーム部13の根元部分13aに引張応力又は
それから減少した引張応力を作用させる。また、ブロッ
ク7の各接触部11とプーリ溝面P1との間の摩擦係数
μを、ベルトBの左右側面と上下方向の平面Oとのなす
ベルト側面角度θに対しμ≦tanθ+0.05とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高負荷伝動用Vベ
ルトに関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、多数のブロックと心線及び硬
質ゴムからなる張力帯とで構成され、張力帯と各ブロッ
クとの動力授受をブロックの凸部と張力帯の凹部との係
合により行う形式の高負荷伝動用Vベルトがよく知ら
れ、無段変速機の分野で使用されている。このVベルト
では、その曲易さを確保するために、各ブロックの張力
帯への固定を接着ではなく、物理的な係合状態(噛合状
態)により行うようになされている。
【0003】ところで、このような高負荷伝動用Vベル
トでは、その各ブロックを硬質樹脂材料で形成し、その
内部に補強のための補強部材が少なくとも張力帯との噛
合部及びプーリ溝面との接触部を樹脂部とするように埋
設され、この補強部材は張力帯の上下側にそれぞれ位置
する上側及び下側ビーム部と、これら上下ビーム部の基
端部同士を接続するピラー部とからなっている。
【0004】しかし、このベルトによる高負荷伝動時、
上記ブロック内の補強部材のうち、張力帯の上側(プー
リの半径方向外側)に位置する上側ビーム部の基端部
(根元部)に繰返し応力が作用すると、その上側ビーム
部が根元部分から折損することがあり、ベルトによる動
力伝達が不可能になる。
【0005】そこで、従来、実開平5―3692号公報
に示されるように、上記ブロックの補強部材においてベ
ルト幅方向に延びる左右の上側ビーム部を基端部(左右
全体の中央部)の位置が先端部(左右全体の両端部)よ
りも高くなるようにアーチ形状に湾曲させることによ
り、上側ビーム部の根元部分に発生する応力を小さくし
てその折損を防止することが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記提案例
のものにおいては、ブロック内の補強部材の上側ビーム
部の折損を防止して高負荷伝動を行うことができるが、
その反面、ベルトに張力をかけたときにブロックがプー
リ溝に食い込んでしまい、このベルトがプーリ溝から抜
け出るときの抵抗が増大し、張力帯が早期に切断してし
まうという問題がある。
【0007】すなわち、ベルトをプーリに巻き掛けて動
力を伝達するとき、プーリ溝内にあるブロックには、張
力帯から下方向(プーリ中心方向)に押されてプーリ溝
内に押し込まれる押込み力と、張力帯及びプーリの間で
回転を伝える剪断力とが働き、上記押込み力及び剪断力
によりブロックの補強部材が弾性域で変形し、ブロック
の樹脂部は圧縮される。その後、ブロックがプーリ溝か
ら抜けるときには、上記押込み力及び剪断力がなくなっ
てブロックがプーリ溝から離れるが、その際に、ブロッ
クがプーリ溝内に食い込んで突っ張ったままとなり、こ
の食込み状態のブロックをプーリ溝から張力帯が引き抜
いて離すようになり、このようなブロックの引抜きによ
り張力帯の疲労破壊が促進されて早期破損に繋がると考
えられる。
【0008】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもの
で、その目的は、ベルトのブロックにおける樹脂部から
なる摺接部の特性を適正に変えることで、ベルトのブロ
ックがプーリ溝内に押し込まれたときにそのプーリ溝へ
の食込みを抑え、そのブロックを張力帯の引抜きを要す
ることなくプーリ溝から抜け出るようにし、ベルトの高
負荷伝動を確保しながら、その張力帯の早期切断を防止
しようとすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明では、ブロックの補強部材における上側
ビーム部を湾曲形状等にすることで、その根元部分への
応力を小さくしてベルトの高負荷伝動を行い得るように
し、その上で、ブロックの接触部とプーリ溝面との摩擦
係数をベルト側面角度θと関連付けて設定するようにし
た。
【0010】具体的には、請求項1の発明では、上下面
にそれぞれベルト長さ方向に並ぶ多数の上側被噛合部及
び下側被噛合部が上下に対応して設けられた張力帯と、
ベルト幅方向の側面に、上壁面に上記張力帯の上側被噛
合部に噛合する上側噛合部を有する一方、下壁面に張力
帯の下側被噛合部に噛合する下側噛合部を有する嵌合
溝、及びこの嵌合溝の上下両側に位置し、プーリ溝面に
接触する上側及び下側の接触部が設けられた多数のブロ
ックとを備え、各ブロックの嵌合溝に張力帯を嵌合する
ことにより、各ブロックが張力帯に係合固定され、上記
各ブロックは、樹脂部内に少なくとも上記上下の噛合部
及び接触部が樹脂部で構成されるように埋設された補強
部材を備え、この補強部材が、嵌合溝の上下側にそれぞ
れ位置する上側及び下側ビーム部と、該上下ビーム部の
基端部同士を接続するピラー部とからなる高負荷伝動用
Vベルトが対象である。
【0011】そして、上記補強部材の上側ビーム部の上
下中心線と、ブロック側面の上側接触部の接触位置より
もプーリ中心側のプーリ溝面とのなすビーム角が90°
以上とされているものとする。
【0012】また、上記ブロックの接触部とプーリ溝面
との間の摩擦係数μを、ベルトの左右側面と上下方向の
平面とのなすベルト側面角度θ(ブロック側面の角度=
ベルト角度の1/2)に対して、μ≦tanθ+0.0
5とする。
【0013】上記ブロックの接触部とプーリ溝面との間
の摩擦係数μがμ>tanθ+0.05であると、ブロ
ックのプーリ溝への食込み抑制効果が不十分であり、張
力帯の疲労破壊を防止できないので、摩擦係数μはta
nθ+0.05以下とされている。
【0014】この構成により、以下の作用効果が得られ
る。すなわち、ベルトがプーリとの間で伝動する状態で
は、その各ブロックと張力帯との間に、張力帯の被噛合
部及びそれに噛合するブロックの噛合部の間でベルト長
さ方向の剪断力と、張力帯がブロックの下側噛合部をプ
ーリ中心側に押圧する押付力とにより3次元の力がかか
るが、ベルトがプーリに巻き付いていない状態では上記
力は受けず、従って、これら2つの状態間の繰返し応力
によってブロックの上側ビーム部の根元部分が引張応力
を受ける。また、上記剪断力により補強部材のベルト長
さ方向の一側部分が引張応力を、また他側部分が圧縮応
力をそれぞれ受ける。ブロックが張力帯から押付力を受
けてプーリ溝面に押し付けられると、このブロックはそ
の張力帯の上側部分にある上側接触部で該プーリ溝面と
垂直な方向に反力を受ける。そして、上記補強部材の上
側ビーム部の上下中心線と、ブロックの上側接触部の接
触位置よりもプーリ中心側のプーリ溝面とのなすビーム
角が90°よりも小さい従来構造の場合には、上記プー
リ溝面からの反力の分力により上側ビーム部に先端部が
上側に押されて曲がるような上向きの曲げモーメントが
生じ、この上向き曲げモーメントにより上側ビーム部の
根元部分で引張応力が発生する。これらの結果、この上
側ビーム部の根元部分には上記剪断力による引張応力の
みならず上向き曲げモーメントによっても引張応力が作
用して、両者の相乗的な働きにより引張応力が増大し、
この増大した引張応力により上側ビーム部の根元部分で
疲労破壊する。
【0015】これに対し、本発明では、上記補強部材の
上側ビーム部の上下中心線と、ブロックの上側接触部の
接触位置よりもプーリ中心側のプーリ溝面とのなすビー
ム角が90°以上であるので、上記上向きの曲げモーメ
ントが生じないか(ビーム角が90°の場合)、或いは
逆に、プーリ溝面からの反力の分力により上側ビーム部
に先端部が下側に押されて曲がるような下向きの曲げモ
ーメントが生じ、この下向き曲げモーメントにより上側
ビーム部の根元部分で圧縮応力が発生する(ビーム角が
90°よりも大きい場合)。従って、上側ビーム部の根
元部分には上記剪断力による引張応力のみがそのまま、
ないしは上記下向き曲げモーメントによる圧縮応力の分
だけ減少した引張応力が作用することとなり、その上側
ビーム部の根元部分へ大きな引張応力が作用するのを抑
えて、上側ビーム部の根元部分が引張応力により疲労破
壊するのを防止することができ、ブロックの重量を増加
させることなくベルトの伝動負荷をさらに増大させるこ
とができる。
【0016】また、ブロックの樹脂部からなる接触部と
プーリ溝面との間の摩擦係数μがベルトの左右側面と上
下方向の平面とのなすベルト側面角度θに対しμ≦ta
nθ+0.05であるので、その摩擦係数μは低くな
る。このため、ベルトがプーリに巻き付いて張力帯から
の押込み力及び剪断力によりブロックの樹脂部からなる
接触部が圧縮されてもブロックのプーリ溝への食込みが
生じなくなり、その後にブロックがプーリ溝から抜ける
際にプーリ溝内部に突っ張ったままとならず、そのブロ
ックを張力帯による引抜きを要することなくプーリ溝か
ら離すことができ、張力帯の疲労破壊を抑制して早期破
損を防止することができる。以上により、ベルトの伝動
負荷を増大させながら、ブロックのプーリ溝からの抜出
しをスムーズに行って張力帯の早期切断を防ぎ、ベルト
の高寿命化を図ることができる。
【0017】請求項2の発明では、上記請求項1の発明
の対象と同じ高負荷伝動用Vベルトにおいて、各ブロッ
クにおける補強部材の上側ビーム部は、基端部側の上下
中心線とブロックの上側接触部の接触位置よりもプーリ
中心側のプーリ溝面とのなすビーム角が90°以上とさ
れる一方、先端部側の上下中心線とブロック側面の上側
接触部の接触位置よりもプーリ中心側のプーリ溝面との
なすビーム角が90°よりも小さくなるように曲がって
いるものとする。
【0018】また、上記ブロックの接触部とプーリ溝面
との間の摩擦係数μを、ベルトの左右側面と上下方向の
平面とのなすベルト側面角度θに対して、μ≦tanθ
+0.05とする。
【0019】こうすれば、補強部材の上側ビーム部にお
ける先端部側の上下中心線とブロックの上側接触部の接
触位置よりもプーリ中心側のプーリ溝面とのなすビーム
角が90°よりも小さいので、ブロックの高さを小さく
することができる。つまり、上記請求項1の発明のよう
に上側ビーム部全体のビーム角を90°以上とすると、
ブロック側面の嵌合溝の確保のためにブロックの高さが
高くなるが、本発明では、上側ビーム部の基端部側のみ
の上下中心線とブロックの上側接触部の接触位置よりも
プーリ中心側のプーリ溝面とのなすビーム角が90°以
上であるので、ブロックの高さを小さくできる。このこ
とで、ブロックを小形化及び軽量化して、ベルト走行時
のブロック振動やベルトの遠心張力を小さくし、発熱や
摩耗等による張力帯の早期切断を防いでベルトの高寿命
化を図ることができる。
【0020】また、上記請求項1の発明と同様に、ブロ
ックの樹脂部からなる接触部とプーリ溝面との間の摩擦
係数μが低くなるので、ベルトがプーリに巻き付いた後
にブロックがプーリ溝から抜ける際にブロックがプーリ
溝内部に食い込んで突っ張ったままとならず、そのブロ
ックの張力帯による引抜きをなくして張力帯の早期破損
を防止することができる。請求項3の発明では、請求項
1の発明の対象と同じ高負荷伝動用Vベルトにおいて、
補強部材の上側ビーム部は、基端部側から先端部側に向
かって下側に向かうように湾曲し、ブロックの接触部と
プーリ溝面との間の摩擦係数μをμ≦tanθ+0.0
5とする。この発明でも上記請求項1の発明と同様の作
用効果が得られる。
【0021】請求項4の発明では、補強部材における下
側ビーム部の上下中心線の先端部の位置を基端部よりも
下側に位置させる。こうすると、上記請求項1の発明と
同様に、補強部材の下側ビーム部の根元部分に対する引
張応力を低減して、その下側ビーム部の根元部分が疲労
破壊するのを防止でき、ブロック重量を増加させること
なくベルトの伝動負荷をさらに増大させることができ
る。
【0022】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図1〜図3は本発
明の実施形態1に係る高負荷伝動用VベルトBを示し、
このベルトBは、左右1対のエンドレスの張力帯1,1
と、この張力帯1,1にベルト長手方向に連続的に係合
固定された多数のブロック7,7,…とからなる。上記
各張力帯1は、硬質ゴムからなる保形層1aの内部にア
ラミド繊維等の高強度高弾性率の複数の心線1b,1
b,…(心体)がスパイラルに配置されて埋設されたも
ので、この各張力帯1の上面には各ブロック7に対応し
てベルト幅方向に延びる一定ピッチの上側被噛合部とし
ての溝状の上側凹部2,2,…が、また下面には上記上
側凹部2,2,…に対応してベルト幅方向に延びる一定
ピッチの下側被噛合部としての下側凹部3,3,…がそ
れぞれ形成されている。尚、張力帯1の上下表面には、
その耐摩耗性を向上させる等の目的で帆布4,4が接着
されている。
【0023】上記保形層1aをなす硬質ゴムは、例えば
メタクリル酸亜鉛を強化されたH−NBRゴムに、さら
にアラミド繊維、ナイロン繊維等の短繊維を強化するこ
とで、耐熱性に優れかつ永久変形し難い硬質ゴムが用い
られる。この硬質ゴムの硬さは、JIS−C硬度計で測
定したときに75°以上のゴム硬度が必要である。
【0024】一方、上記各ブロック7は、ベルト幅方向
左右側面に上記各張力帯1を幅方向から着脱可能に嵌装
せしめる切欠き状の嵌合溝8,8を有するとともに、こ
の嵌合溝8を除いた上下両側に、プーリPのプーリ溝面
P1に当接する上側及び下側接触部11,11を有して
おり、この各ブロック7の嵌合溝8,8にそれぞれ張力
帯1,1を嵌合することで、ブロック7,7,…が張力
帯1,1にベルト長手方向に連続的に固定されている。
【0025】すなわち、上記各ブロック7における各嵌
合溝8の上壁面には上記張力帯1上面の各上側凹部2に
噛合する上側噛合部としての凸条からなる上側凸部9
が、また嵌合溝8の下壁面には張力帯1下面の各下側凹
部3に噛合する下側噛合部としての凸条からなる下側凸
部10がそれぞれ互いに平行に配置されて形成されてお
り、この各ブロック7の上下の凸部9,10をそれぞれ
張力帯1の上下の凹部2,3に噛合せしめることで、ブ
ロック7,7,…を張力帯1,1にベルト長手方向に係
合固定し、この係合状態で各ブロック7の左右側面であ
る接触部11,11がプーリ溝面P1に接触するように
なされている(各張力帯1の外側側面もプーリ溝面P1
に接触させるようにしてもよい)。
【0026】図1及び図2に示すように、上記各ブロッ
ク7は硬質樹脂材料からなる樹脂部16を有し、この樹
脂部16の内部にはブロック7の略中央に位置するよう
に軽量アルミニウム合金等からなる補強部材12が埋設
されている。この補強部材12は、例えば上下の凸部
9,10(張力帯1との噛合部)や左右側面にある接触
部11,11では硬質樹脂中に埋め込まれてブロック7
表面に顕れないが(つまり、これらの部分は樹脂部16
の硬質樹脂材料で構成されている)、その他の部分では
ブロック7表面に露出していてもよい。そして、補強部
材12は、ベルト幅方向(左右方向)に延びる左右1対
の上側ビーム部13,13及び下側ビーム部14,14
と、左右の上側ビーム部13,13の各基端部及び下側
ビーム部14,14の各基端部同士を上下に一体に接続
するピラー部15とからなっていて、略H字状に形成さ
れている。
【0027】さらに、図1に示すように、上記補強部材
12の各上側ビーム部13は略直線板状のもので、その
基端部(ピラー部15の上端部との接続部)から先端部
に向かって下側に向かうように傾斜しており、左右の上
側ビーム部13,13全体で見れば左右中央部が両端部
よりも上側に突出するように略く字状に折れ曲がった山
形状をなしている。そして、上記上側ビーム部13の上
下中心線Lと、ブロック7の上側接触部11の接触位置
よりもプーリPの中心側にあるプーリ溝面P1とのなす
ビーム角αが90°以上(α≧90°)とされている。
【0028】また、上記各ブロック7の左右の接触部1
1,11の各々とプーリ溝面P1との間の摩擦係数μ
が、ベルトBの左右側面と上下方向の平面O(ベルトB
の幅方向中央を通る平面)とのなすベルト側面角度θ
(ブロック7側面の角度=ベルト角度の1/2)に対し
て、μ≦tanθ+0.05とされている。このブロッ
ク7の接触部11とプーリ溝面P1との間の摩擦係数μ
がμ>tanθ+0.05であると、ブロック7のプー
リ溝への食込み抑制効果が不十分であり、張力帯1の引
抜きに伴う疲労破壊を防止できないので、μ≦tanθ
+0.05とする。
【0029】したがって、この実施形態においては、ベ
ルトBの各ブロック7に埋め込まれている補強部材12
のうち、その各上側ビーム部13が、基端部(ピラー部
15の上端部との接続部)から先端部に向かって下側に
向かうように傾斜しており、この各上側ビーム部13の
上下中心線Lと、ブロック7の上側接触部11の接触位
置よりもプーリ中心側のプーリ溝面P1とのなすビーム
角αが90°以上であるので、ベルトBがプーリPに巻
き付いた伝動状態で、ブロック7が張力帯1から押付力
を受けてプーリ溝面P1に押し付けられ、このブロック
7の上側接触部11がプーリ溝面P1からそれと垂直な
方向に反力を受けたとき、上記ビーム角αが90°の場
合にあっては、このプーリ溝面P1からの反力により上
側ビーム部13に先端部が上側に押されて曲がる上向き
の曲げモーメントは生じない。このことから、上側ビー
ム部13の根元部分13aには、ベルトB及びプーリP
の間の伝動状態でベルトBの各ブロック7と張力帯1と
の間に働くベルト長さ方向の剪断力による引張応力のみ
がそのまま作用する。
【0030】一方、上記ビーム角αが90°よりも大き
い場合にあっては、上記プーリ溝面P1からの反力の下
向き分力により上側ビーム部13に先端部が下側に押さ
れて曲がる下向きの曲げモーメントが生じ、この下向き
曲げモーメントにより上側ビーム部13の根元部分13
aで圧縮応力が発生する。このため、上側ビーム部13
の根元部分13aには、上記ベルト長さ方向の剪断力に
よる引張応力に加え、それとは逆で上記下向き曲げモー
メントによる圧縮応力が作用し、両応力の相殺により剪
断力による引張応力が小さくなる。
【0031】これらの結果、上側ビーム部13の根元部
分13aへ大きな引張応力が作用することがなく、引張
応力により上側ビーム部13の根元部分13aが疲労破
壊するのを防止することができる。つまり、ブロック7
の重量を増加させることなくベルトBの伝動負荷を増大
させ得ることとなる。
【0032】また、ブロック7の左右の各接触部11と
プーリ溝面P1との間の摩擦係数μがベルト側面角度θ
に対しμ≦tanθ+0.05であるので、その摩擦係
数μをベルト側面角度θに対応して低くすることができ
る。このため、ベルトBがプーリPに巻き付いて各張力
帯1からの押込み力及び剪断力によりブロック7の樹脂
部16が接触部11にて圧縮されてもブロック7のプー
リ溝への食込みが生じなくなり、その後にブロック7が
プーリ溝から抜ける際にプーリ溝内部に突っ張ったまま
とならず、そのブロック7を張力帯1による引抜きを要
することなくプーリ溝からスムーズに離すことができ、
張力帯1の疲労破壊を抑制して早期破損を防止すること
ができる。
【0033】よって、ベルトBの伝動負荷を増大させな
がら、各ブロック7のプーリ溝からの抜出しをスムーズ
に行って張力帯1の早期切断を防ぎ、ベルトBの高寿命
化を図ることができる。
【0034】(実施形態2)図4及び図5は本発明の実
施形態2を示し(尚、以下の各実施形態では、図1〜図
3と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説
明は省略する)、上側ビーム部13,13の形状を変え
たものである。
【0035】すなわち、この実施形態では、各ブロック
7に埋め込まれている補強部材12の各上側ビーム部1
3自体が折れ曲がっていて、その基端部から左右中間部
までは先端側に向かって下側に向かうように傾斜し、上
記中間部から先端部までは略水平左右方向に延びてお
り、左右の上側ビーム部13,13全体で見れば左右中
央部周辺のみが部分的に両端部よりも上側に突出するよ
うに折れ曲がった山形状をなしている。
【0036】そして、上記各上側ビーム部13は、基端
部側つまり基端部から左右中間部までの部分の上下中心
線L1とブロック7の上側接触部11の接触位置よりも
プーリ中心側のプーリ溝面P1とのなすビーム角α1が
上記実施形態1と同様に90°以上(α1≧90°)と
されているが、先端部側つまり中間部から先端部までの
部分の上下中心線L2とブロック7の上側接触部11の
接触位置よりもプーリ中心側のプーリ溝面P1とのなす
ビーム角α2は90°よりも小さく(α2<90°)な
っている。
【0037】また、上記実施形態1と同様に、ブロック
7の各接触部11とプーリ溝面P1との間の摩擦係数μ
がベルト側面角度θに対しμ≦tanθ+0.05とさ
れていて、その摩擦係数μがベルト側面角度θに対応し
て低くされている。その他は上記実施形態1と同様であ
る。
【0038】したがって、この場合、補強部材12の各
上側ビーム部13における先端部側の上下中心線L2と
ブロック7の上側接触部11の接触位置よりもプーリ中
心側のプーリ溝面P1とのなすビーム角α2が90°よ
りも小さいことから、ブロック7の高さを小さくするこ
とができる。つまり、上記実施形態1のように上側ビー
ム部13,13全体に亘りビーム角αを90°以上とす
ると、ブロック7の側面に嵌合溝8を確保するために、
ブロック7の高さが高くなる。これに対し、この実施形
態2においては、上側ビーム部13の基端部側のみの上
下中心線L1とブロック7の上側接触部11の接触位置
よりもプーリ中心側のプーリ溝面P1とのなすビーム角
α1が90°以上であるので、このビーム角の範囲を部
分的に限定した分だけブロック7の高さを小さくでき
る。このことで、ブロック7を小形化及び軽量化して、
ベルトBの走行時におけるブロック7の振動やベルトB
の遠心張力を小さくし、発熱や摩耗等による張力帯1の
早期切断を防いでベルトBの高寿命化を図ることができ
る。よって、ベルトBの高寿命化と伝動負荷の増大とを
バランスさせて両立させることができる。
【0039】また、ブロック7の各接触部11とプーリ
溝面P1との間の摩擦係数μがベルト側面角度θに対応
して低くなり、各ブロック7がプーリ溝から抜ける際
に、そのブロック7を張力帯1による引抜きを要するこ
となくプーリ溝から離すことができ、よって、ベルトB
の伝動負荷を増大させながら、張力帯1の早期切断を防
いでベルトBの高寿命化を図ることができる。
【0040】(実施形態3)図6は実施形態3を示し、
上記実施形態1のように各ブロック7内の補強部材12
の上側ビーム部13,13の各々を傾斜させてそのプー
リ溝面P1とのビーム角αを90°以上にした構成に加
え、その補強部材12の下側ビーム部14,14の各々
をも傾斜させたものであり、その各下側ビーム部14の
上下中心線L3の先端部の位置が基端部よりも下側に位
置している。
【0041】また、上記実施形態1と同様に、ブロック
7の各接触部11とプーリ溝面P1との間の摩擦係数μ
がベルト側面角度θに対しμ≦tanθ+0.05とさ
れている。その他の構成は上記実施形態1の構成と同様
である。
【0042】この実施形態3によれば、上記実施形態1
と同様に、補強部材12の各上側ビーム部13の根元部
分13aへの大きな引張応力の作用を抑制して、その根
元部分13aの疲労破壊を防止できる。また、ブロック
7の接触部11とプーリ溝面P1との間の摩擦係数μが
ベルト側面角度θに対応して低く、ベルトBのブロック
7がプーリ溝から抜ける際に、そのブロック7を張力帯
1による引抜きを要することなくプーリ溝から離すこと
ができる。
【0043】このことに加え、同様の理由により補強部
材12の下側ビーム部14の根元部分14aに対する引
張応力をも低減して、その下側ビーム部14の根元部分
14aの疲労破壊を防止することができる。よってベル
トBの伝動負荷のより一層の増大化を図ることができ
る。
【0044】(実施形態4)図7は実施形態4を示す。
上記実施形態1〜3では、ブロック7内に略H字状の補
強部材12を埋設しているが、この実施形態では、補強
部材12は、1つの上側及び下側ビーム部13,14
と、これら両ビーム部13,14の基端部同士を接続す
るピラー部15とからなる略コ字状のものとされてい
る。また、各ブロック7の一方の側面のみに嵌合溝8が
形成され、その嵌合溝8に1本の張力帯1が略ベルト幅
方向中央部(ブロック7の略左右中央部)に位置するよ
うに嵌合されている。ブロック7の他方の側面には嵌合
溝8がなく、その側面全体がプーリ溝面P1との接触部
11とされている。
【0045】そして、上記補強部材12の上側ビーム部
13のビーム角α(上側ビーム部13の上下中心線L
と、ブロック7の上側接触部11の接触位置よりもプー
リ中心側のプーリ溝面P1とのなす角度)は90°以上
とされている。その他の構成は実施形態1と同様であ
り、従って、この実施形態4でも実施形態1と同様の作
用効果を奏することができる。
【0046】尚、上記実施形態1〜4におけるビーム角
α,α1は90°以上であればよいが、ビーム角が11
0°以上になると、上側ビーム部13の根元部分13a
へ作用する引張応力の大きな低下がなくなることから、
ビーム角αの最大限度は110°〜115°とするのが
好ましい。
【0047】また、上記実施形態1〜4では、補強部材
12の上側ビーム部13を直線状又はそれを組み合わせ
た折曲がり状のものとしているが、曲線状のものとする
こともできる。その場合、その上下中心線の各部分での
接線とプーリ溝面P1とのなす角度をビーム角αとし
て、そのビーム角αを90°以上とすればよい。
【0048】(実施形態5)図8は実施形態5を示し、
上記実施形態1〜4では、各ブロック7内の補強部材1
2の上側ビーム部13の上下中心線L,L1と、ブロッ
ク7側面の上側接触部11の接触位置よりもプーリ中心
側のプーリ溝面P1とのなすビーム角を90°以上とし
ているのに対し、この実施形態5では、補強部材12の
上側ビーム部13は、基端部(全体中央部)側から先端
部(全体の左右両端部)側に向かって下側に向かうよう
に左右の上側ビーム部13,13全体でアーチ形状に湾
曲しており、このことで上側ビーム部13の根元部分1
3aに発生する応力を小さくしてその折損を防止するよ
うにしている。
【0049】そして、上記ブロック7の各接触部11と
プーリ溝面P1との間の摩擦係数μがベルト側面角度θ
に対して、μ≦tanθ+0.05とされている。した
がって、この実施形態においても上記実施形態1と同様
の作用効果を奏することができる。
【0050】尚、上記各実施形態では、張力帯1の上下
面に上側凹部2,2,…及び下側凹部3,3,…を、ま
た各ブロック7側に上側凸部9及び下側凸部10をそれ
ぞれ形成しているが、これら凹部や凸部の関係を張力帯
1及び各ブロック7の間で適宜代えてもよく、例えば張
力帯1の上下面に被噛合部としての凸部を、また各ブロ
ック7に噛合部としての凹部をそれぞれ形成することも
できる。
【0051】
【実施例】次に、具体的に実施した実施例について説明
すると、上記実施形態4の構成のように、上側ビーム部
がアーチ形状に湾曲している補強部材をブロック内に持
ち、ベルト側面角度θ(ブロック側面の角度)がθ=1
3°(tanθ=0.23)であるブロックベルトに対
し、そのブロックの左右の接触部とプーリ溝面との間の
摩擦係数μを変えて実施例1〜3及び比較例を作製し
た。その各例のベルトをプーリに巻き掛けて張力をかけ
た後、そのベルト張力をなくしてベルトのプーリ溝への
食込みの有無を確認した。その結果を表1に示す。表1
では、ベルトのプーリ溝からの抜け性の評価として、記
号の「◎」は張力の除去後にベルトがプーリ溝から抵抗
なく抜けたことを、「〇」は張力の除去後にベルトをプ
ーリ溝から少しの抵抗のみで抜けたことを、「×」は張
力の除去後にベルトがプーリ溝に食い込んでいることを
それぞれ表している。
【0052】
【表1】
【0053】この表1の結果によれば、ブロックの接触
部とプーリ溝面との間の摩擦係数μがベルト側面角度θ
に対し、μ>tanθ+0.05であるμ=0.40の
比較例は「×」でベルトの抜け性が悪いのに対し、μ≦
tanθ+0.05(μ≦0.28)であるμ=0.2
0,0.23,0.25の実施例1〜3はいずれも
「◎」又は「〇」でベルトの抜け性が良好であった。こ
のことから、μ≦tanθ+0.05とすることでベル
トのプーリ溝からの良好な抜け性を確保できることが裏
付けられた。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明で
は、張力帯に対し多数のブロックを、各ブロック側面の
嵌合溝に張力帯を嵌合して係合固定したブロックタイプ
の高負荷伝動用Vベルトに対し、ブロックに埋め込まれ
ている補強部材のうち嵌合溝の上側にある上側ビーム部
の上下中心線と、ブロック側面において嵌合溝上側にあ
る上側接触部の接触位置よりもプーリ中心側のプーリ溝
面とのなすビーム角を90°以上とし、ブロックの接触
部とプーリ溝面との間の摩擦係数μをベルト側面角度θ
に対しμ≦tanθ+0.05とした。また、請求項2
の発明では、上記ブロック内の補強部材の上側ビーム部
を、基端部側の上下中心線とブロックの上側接触部の接
触位置よりもプーリ中心側のプーリ溝面とのなすビーム
角が90°以上とされ、先端部側の上下中心線とブロッ
クの上側接触部の接触位置よりもプーリ中心側のプーリ
溝面とのなすビーム角が90°よりも小さくなるように
曲がったものとし、ブロックの接触部とプーリ溝面との
間の摩擦係数μをμ≦tanθ+0.05とした。さら
に、請求項3の発明では、ブロック内の補強部材の上側
ビーム部を、基端部側から先端部側に向かって下側に向
かうように湾曲させたアーチ形状のものとし、ブロック
の接触部とプーリ溝面との間の摩擦係数μをμ≦tan
θ+0.05とした。
【0055】したがって、これらの発明によると、ブロ
ックの接触部とプーリ溝面との摩擦係数μを下げて、ベ
ルトがプーリに巻き付いた後に離れる際にブロックがプ
ーリ溝内部に食い込んだままとなるのを防いで、そのブ
ロックを張力帯で引き抜くことなくプーリ溝から離して
張力帯の疲労破壊を抑制でき、よってベルトの伝動負荷
を増大させながら、張力帯の早期切断を防止してベルト
の高寿命化を図ることができる。
【0056】請求項4の発明によると、補強部材におけ
る下側ビームの中心線の先端部の位置を基端部よりも下
側に位置させたことにより、補強部材の下側ビーム部の
根元部分に対する引張応力を低減して下側ビーム部の根
元部分の疲労破壊を防止でき、ベルトの伝動負荷のより
一層の増大化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る高負荷伝動用Vベル
トの拡大断面図である。
【図2】高負荷伝動用Vベルトの拡大側面図である。
【図3】高負荷伝動用Vベルトの斜視図である。
【図4】本発明の実施形態2を示す図1相当図である。
【図5】実施形態2を示す図2相当図である。
【図6】本発明の実施形態3を示す図1相当図である。
【図7】本発明の実施形態4を示す図1相当図である。
【図8】本発明の実施形態5を示す図1相当図である。
【符号の説明】
B 高負荷伝動用Vベルト 1 張力帯 2 上側凹部(上側被噛合部) 3 下側凹部(下側被噛合部) 7 ブロック 8 嵌合溝 9 上側凸部(上側噛合部) 10 下側凸部(下側噛合部) 11 接触部 12 補強部材 13 上側ビーム部 13a 根元部分 14 下側ビーム部 14a 根元部分 15 ピラー部 L,L1,L2,L3 上下中心線 α,α1,α2 ビーム角 P プーリ P1 プーリ溝面 μ ブロックの接触部とプーリ溝面との間の摩擦係数 θ ベルト側面角度 O 上下方向の平面

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下面にそれぞれベルト長さ方向に並ぶ
    多数の上側被噛合部及び下側被噛合部が上下に対応して
    設けられた張力帯と、 ベルト幅方向の側面に、上壁面に上記張力帯の上側被噛
    合部に噛合する上側噛合部を有する一方、下壁面に張力
    帯の下側被噛合部に噛合する下側噛合部を有する嵌合溝
    と、該嵌合溝の上下両側に位置し、プーリ溝面に接触す
    る上側及び下側接触部とが設けられた多数のブロックと
    を備え、 上記各ブロックの嵌合溝に張力帯を嵌合することによ
    り、各ブロックが張力帯に係合固定され、 上記各ブロックは、樹脂部内に少なくとも上記上下の噛
    合部及び接触部が樹脂部で構成されるように埋設された
    補強部材を備え、 上記補強部材が、嵌合溝の上下側にそれぞれ位置する上
    側及び下側ビーム部と、該上下ビーム部の基端部同士を
    接続するピラー部とからなる高負荷伝動用Vベルトであ
    って、 上記補強部材の上側ビーム部の上下中心線と、ブロック
    側面の上側接触部の接触位置よりもプーリ中心側のプー
    リ溝面とのなすビーム角が90°以上とされており、 上記ブロックの接触部とプーリ溝面との間の摩擦係数μ
    が、ベルトの左右側面と上下方向の平面とのなすベルト
    側面角度θに対して、μ≦tanθ+0.05であるこ
    とを特徴とする高負荷伝動用Vベルト。
  2. 【請求項2】 上下面にそれぞれベルト長さ方向に並ぶ
    多数の上側被噛合部及び下側被噛合部が上下に対応して
    設けられた張力帯と、 ベルト幅方向の側面に、上壁面に上記張力帯の上側被噛
    合部に噛合する上側噛合部を有する一方、下壁面に張力
    帯の下側被噛合部に噛合する下側噛合部を有する嵌合溝
    と、該嵌合溝の上下両側に位置し、プーリ溝面に接触す
    る上側及び下側接触部とが設けられた多数のブロックと
    を備え、 上記各ブロックの嵌合溝に張力帯を嵌合することによ
    り、各ブロックが張力帯に係合固定され、 上記各ブロックは、樹脂部内に少なくとも上記上下の噛
    合部及び接触部が樹脂部で構成されるように埋設された
    補強部材を備え、 上記補強部材が、嵌合溝の上下側にそれぞれ位置する上
    側及び下側ビーム部と、該上下ビーム部の基端部同士を
    接続するピラー部とからなる高負荷伝動用Vベルトであ
    って上記補強部材の上側ビーム部は、基端部側の上下中
    心線とブロック側面の上側接触部の接触位置よりもプー
    リ中心側のプーリ溝面とのなすビーム角が90°以上と
    される一方、先端部側の上下中心線とブロック側面の上
    側接触部の接触位置よりもプーリ中心側のプーリ溝面と
    のなすビーム角が90°よりも小さくなるように曲がっ
    ており、 上記ブロックの接触部とプーリ溝面との間の摩擦係数μ
    が、ベルトの左右側面と上下方向の平面とのなすベルト
    側面角度θに対して、μ≦tanθ+0.05であるこ
    とを特徴とする高負荷伝動用Vベルト。
  3. 【請求項3】 上下面にそれぞれベルト長さ方向に並ぶ
    多数の上側被噛合部及び下側被噛合部が上下に対応して
    設けられた張力帯と、 ベルト幅方向の側面に、上壁面に上記張力帯の上側被噛
    合部に噛合する上側噛合部を有する一方、下壁面に張力
    帯の下側被噛合部に噛合する下側噛合部を有する嵌合溝
    と、該嵌合溝の上下両側に位置し、プーリ溝面に接触す
    る上側及び下側接触部とが設けられた多数のブロックと
    を備え、 上記各ブロックの嵌合溝に張力帯を嵌合することによ
    り、各ブロックが張力帯に係合固定され、 上記各ブロックは、樹脂部内に少なくとも上記上下の噛
    合部及び接触部が樹脂部で構成されるように埋設された
    補強部材を備え、 上記補強部材が、嵌合溝の上下側にそれぞれ位置する上
    側及び下側ビーム部と、該上下ビーム部の基端部同士を
    接続するピラー部とからなる高負荷伝動用Vベルトであ
    って、 上記補強部材の上側ビーム部は、基端部側から先端部側
    に向かって下側に向かうように湾曲しており、 上記ブロックの接触部とプーリ溝面との間の摩擦係数μ
    が、ベルトの左右側面と上下方向の平面とのなすベルト
    側面角度θに対して、μ≦tanθ+0.05であるこ
    とを特徴とする高負荷伝動用Vベルト。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかの高負荷伝動用
    Vベルトにおいて、 補強部材における下側ビーム部の上下中心線の先端部の
    位置が基端部よりも下側に位置していることを特徴とす
    る高負荷伝動用Vベルト。
JP29487998A 1998-10-16 1998-10-16 高負荷伝動用vベルト Expired - Fee Related JP3464922B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29487998A JP3464922B2 (ja) 1998-10-16 1998-10-16 高負荷伝動用vベルト

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29487998A JP3464922B2 (ja) 1998-10-16 1998-10-16 高負荷伝動用vベルト

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000120797A true JP2000120797A (ja) 2000-04-25
JP3464922B2 JP3464922B2 (ja) 2003-11-10

Family

ID=17813442

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29487998A Expired - Fee Related JP3464922B2 (ja) 1998-10-16 1998-10-16 高負荷伝動用vベルト

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3464922B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7097581B2 (en) 2002-08-19 2006-08-29 Bando Chemical Industries, Ltd. Heavy duty power transmission V-belt
WO2010032387A1 (ja) * 2008-09-18 2010-03-25 バンドー化学株式会社 高負荷伝動用vベルト

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7097581B2 (en) 2002-08-19 2006-08-29 Bando Chemical Industries, Ltd. Heavy duty power transmission V-belt
WO2010032387A1 (ja) * 2008-09-18 2010-03-25 バンドー化学株式会社 高負荷伝動用vベルト
JP5325889B2 (ja) * 2008-09-18 2013-10-23 バンドー化学株式会社 高負荷伝動用vベルト

Also Published As

Publication number Publication date
JP3464922B2 (ja) 2003-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3044212B2 (ja) 高負荷伝動用vベルト
JP2992022B1 (ja) 高負荷伝動用vベルト
JPH01164839A (ja) 動力伝達ベルトおよびその製造方法
US4595387A (en) V-belt
JP3780237B2 (ja) 高負荷伝動用vベルト
JPH0248772B2 (ja)
JP2000120797A (ja) 高負荷伝動用vベルト
JPS6199740A (ja) 動力伝達ベルト
JP6205358B2 (ja) ノッチ付きラップドvベルト
JPH01193434A (ja) 伝動ベルトの改良
JP6647984B2 (ja) 伝動ベルト
JP5325889B2 (ja) 高負荷伝動用vベルト
JP4256498B2 (ja) 高負荷伝動用vベルト
JP4460681B2 (ja) 歯付ベルト伝動システム
JP4046557B2 (ja) 高負荷伝動用vベルト
JP3886579B2 (ja) 高負荷伝動ベルト
JP3749858B2 (ja) 高負荷伝動用vベルト
JP6109148B2 (ja) 高負荷伝動用vベルト
JP2000120795A (ja) 高負荷伝動用vベルト
JPS6324277Y2 (ja)
JPH11280849A (ja) 高負荷伝動ベルト
JP2001090786A (ja) 高負荷伝動用vベルト
JPH053692U (ja) 高負荷伝動用vベルト
JPH0537071Y2 (ja)
JP2004132388A (ja) Vベルト

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070822

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080822

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080822

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090822

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090822

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100822

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100822

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110822

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120822

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120822

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130822

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees