JP2000120653A - ボールジョイントおよびその製造方法 - Google Patents

ボールジョイントおよびその製造方法

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JP2000120653A
JP2000120653A JP10289668A JP28966898A JP2000120653A JP 2000120653 A JP2000120653 A JP 2000120653A JP 10289668 A JP10289668 A JP 10289668A JP 28966898 A JP28966898 A JP 28966898A JP 2000120653 A JP2000120653 A JP 2000120653A
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housing
opening
ball
wall
ball joint
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JP10289668A
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Takahiro Oda
高広 小田
Keiichiro Suzuki
恵一朗 鈴木
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Ishikawa Tekko KK
Somic Ishikawa KK
Original Assignee
Ishikawa Tekko KK
Somic Ishikawa KK
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C11/00Pivots; Pivotal connections
    • F16C11/04Pivotal connections
    • F16C11/06Ball-joints; Other joints having more than one degree of angular freedom, i.e. universal joints
    • F16C11/0619Ball-joints; Other joints having more than one degree of angular freedom, i.e. universal joints the female part comprising a blind socket receiving the male part
    • F16C11/0623Construction or details of the socket member
    • F16C11/0628Construction or details of the socket member with linings
    • F16C11/0633Construction or details of the socket member with linings the linings being made of plastics
    • F16C11/0638Construction or details of the socket member with linings the linings being made of plastics characterised by geometrical details
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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    • F16C11/0685Manufacture of ball-joints and parts thereof, e.g. assembly of ball-joints
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C2220/00Shaping
    • F16C2220/40Shaping by deformation without removing material

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で製造性が向上するボールジョイ
ントを提供する。 【解決手段】 一端に開口部5を開口した略有底円筒状
のハウジング2の底部6に設けた連結部9をかしめ加工
機21の上型23の保持孔22に嵌挿してハウジング2を固定
する。ハウジング2の内室7内に、ボールスタッド3の
球頭部11を包容しつつベアリングシート4を挿入し、下
型25の挿通孔24にボールスタッド3を挿通して保持す
る。上型23を下降し、下方に向けて開口するハウジング
2の開口部5の外周縁を下型25のかしめ凹部27の内面に
てかしめ変形する。下型25のかしめ凹部27と挿通孔24と
の間の縁に設けた筒状部28が開口部5の端面内周縁側に
食い込むように当接する。開口部5の内周縁に、内方に
向けて壁状に突出しベアリングシート4の挿入孔15に所
定の間隙を介して対向する壁部8をプレス形成する。ベ
アリングシート4のフローを防止する壁部8をかしめ加
工とともに一動作で形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベアリングシート
を介在して球頭部を内包するハウジングの開口部の周縁
に壁部を設けたボールジョイントおよびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のボールジョイントとして
は、例えば特開平3−213710号公報および実開平
5−42741号公報に記載の構造が知られている。
【0003】そして、特開平3−213710号公報に
記載のボールジョイントは、ボールスタッドの球頭部を
包容しボールスタッドの軸部を挿通する挿入孔を有した
ベアリングシートの挿入孔の外周縁部分にフランジ部を
設け、このフランジ部をハウジングの開口部の内周縁に
設けた段部に係合して開口部の縁に設けた立上部をかし
めて内方に向けて壁状の壁部を形成し、この壁部にてフ
ランジ部を圧縮変形して強圧保持するものである。
【0004】しかしながら、このボールジョイントで
は、ベアリングシートのフランジ部をボールスタッドの
球頭部にプレロードを付与しボールジョイントのトルク
を可変しないように、立上部をかしめて形成した壁部に
てベアリングシートの一部を圧縮変形して強圧保持する
ために、ベアリングシートにフランジ部を設けるととも
にハウジングに段部を設け、さらにベアリングシートの
外周面とハウジングの内周面との間にベアリングシート
の変形を吸収する隙間を設けなければならず、構造が複
雑で製造性の向上が図れない問題がある。
【0005】一方、実開平5−42741号公報に記載
のボールジョイントは、ベアリングシートとともにボー
ルスタッドをハウジング内に挿入し、ハウジングの開口
部近傍を絞り変形してボールスタッドを抜け止めした後
に開口部の内周縁をパンチ加工して内方に向けて壁状に
突出しベアリングシートのボールスタッドの軸部を挿通
する挿入孔の縁に食い込む壁部を設けている。
【0006】しかしながら、このボールジョイントで
は、一旦ハウジングを絞り加工した後にパンチ加工する
ので、2回の加工工程が必要となり製造性の向上が図れ
ない。また、壁部をベアリングシートに食い込ませるた
め、ボールスタッドの球頭部に不要のプレロードが加わ
り、ボールジョイントのトルクが製品間でばらつくなど
の安定したボールジョイントの品質が得られないおそれ
がある。
【0007】そこで、例えば登録実用新案第30111
19号公報に記載のように、ハウジングの開口部の周縁
に、ベアリングシートの挿入孔に所定の間隙を介して対
向する壁部を壁状に設け、安定したプレロードを付与す
る構成が採られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記登
録実用新案第3011119号公報に記載のボールジョ
イントでは、あらかじめ壁部を設けた開口部側が小径と
なるように鍛造形成したハウジングの開口する底部から
ベアリングシートとともにボールスタッドを挿入し、別
途閉塞部材にてハウジングの底部を閉塞する必要があ
り、製造性の向上が図れない問題がある。
【0009】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、簡単な構造で製造性が向上するボールジョイントお
よびその製造方法、さらに、安定した特性が容易に得ら
れるボールジョイントおよびその製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のボールジ
ョイントは、開口部を有し内室が形成されたハウジング
と、このハウジングの内室内に配置される球頭部および
この球頭部に連続され前記開口部から突出される軸部を
有するボールスタッドと、前記ハウジングの内室に収容
され前記ボールスタッドの球頭部を摺動可能に包容し前
記軸部が挿通される前記開口部に対向した挿入孔を設け
弾性および剛性を有したベアリングシートとを備え、前
記ハウジングは、前記開口部の周縁にこのハウジングの
開口部近傍をかしめ加工して内室内にボールスタッドの
球頭部を収容する際に前記開口部の内方に壁状に突出し
てプレス形成された壁部を有するものである。
【0011】そして、例えばボールスタッドに大きな荷
重が掛かったり、摩擦熱や熱雰囲気などの熱負荷が加わ
るなどにてベアリングシートが変形する際、ベアリング
シートの挿入孔の周縁が当接することにより、ベアリン
グシートがハウジングの開口部からフローすることが防
止され、特性の低下が抑制され、耐久性が向上する壁部
を、ハウジングの開口部近傍をかしめ加工して内室内に
ボールスタッドの球頭部を収容する際にプレス形成する
ため、従来の製造工程を利用して一動作で壁部が形成さ
れ、製造性が向上する。
【0012】請求項2記載のボールジョイントは、請求
項1記載のボールジョイントにおいて、壁部は、ベアリ
ングシートの挿入孔の周縁に所定の間隙を介して対向す
る位置に設けられたものである。
【0013】そして、ベアリングシートのフローを防止
する壁部を、ベアリングシートの挿入孔の周縁に所定の
間隙を介して対向する位置に設けるため、通常時は壁部
がベアリングシートに当接しないので、ハウジングの開
口部の近傍をかしめ加工して製造する際に、所定のプレ
ロードが付与され、安定した特性が得られる。
【0014】請求項3記載のボールジョイントは、請求
項1記載のボールジョイントにおいて、壁部は、ベアリ
ングシートが変形した際にこのベアリングシートの挿入
孔の端面が当接する間隙を介した位置に形成されたもの
である。
【0015】そして、ベアリングシートが変形した際に
このベアリングシートの挿入孔の端面が当接する間隙を
介した位置に壁部を形成するため、ベアリングシートが
ハウジングの開口部からフローすることを防止しつつ、
所定のプレロードが確実に付与され、安定した特性が得
られる。
【0016】請求項4記載のボールジョイントの製造方
法は、開口部を有し内室が形成されたハウジングと、こ
のハウジングの内室内に配置される球頭部およびこの球
頭部に連続され前記開口部から突出される軸部を有する
ボールスタッドと、前記ハウジングの内室に収容され前
記ボールスタッドの球頭部を摺動可能に包容し前記軸部
が挿通される前記開口部に対向した挿入孔を設け弾性お
よび剛性を有したベアリングシートとを備えたボールジ
ョイントの製造方法において、前記球頭部を内包したベ
アリングシートを前記開口部から軸部を突出させて前記
ハウジング内に収容し、前記ハウジングの開口部近傍を
縮径状にかしめ加工するとともに、前記開口部の周縁に
内方に壁状に突出する壁部をプレス形成するものであ
る。
【0017】そして、ベアリングシートのフローを防止
する壁部を、ハウジングの開口部近傍をかしめ加工して
内室内にボールスタッドの球頭部を収容する際にプレス
形成するため、従来の製造工程を利用して一動作で壁部
が形成され、製造性が向上する。
【0018】請求項5記載のボールジョイントの製造方
法は、請求項4記載のボールジョイントの製造方法にお
いて、壁部は、ベアリングシートの挿入孔の周縁に所定
の間隙を介して対向する位置に形成するものである。
【0019】そして、例えばボールスタッドに大きな荷
重が掛かったり、摩擦熱や熱雰囲気などの熱負荷が加わ
るなどにてベアリングシートが変形する際、ベアリング
シートの挿入孔の周縁が開口部の周縁に間隙を介して設
けた壁部に当接するので、ベアリングシートがハウジン
グの開口部からフローすることが防止され、特性の低下
が抑制され、耐久性が向上する。
【0020】請求項6記載のボールジョイントの製造方
法は、請求項4記載のボールジョイントの製造方法にお
いて、壁部は、ベアリングシートが変形した際にこのベ
アリングシートの挿入孔の端面が当接する間隙を介した
位置に形成するものである。
【0021】そして、ベアリングシートが変形した際に
このベアリングシートの挿入孔の端面が当接する間隙を
介した位置に壁部を形成するため、ベアリングシートが
ハウジングの開口部からフローすることを防止しつつ、
所定のプレロードが確実に付与され、安定した特性が得
られる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明のボールジョイント
の実施の一形態を図面を参照して説明する。
【0023】図3および図4において、1はボールジョ
イントで、このボールジョイント1は、金属製のハウジ
ング2と、金属製のボールスタッド3と、硬質合成樹脂
製のベアリングシート4とにて構成され、例えば自動車
のステアリング機構やサスペンション機構に用いられ
る。
【0024】そして、ハウジング2は、一端に開口部5
を開口された他端に底部6が設けられ内部に内室7を有
した略有底円筒状に形成されている。また、開口部5の
内周縁には、周方向に沿って壁状の壁部8がプレス成形
により形成されている。さらに、底部6の底面には、同
軸上に下方に向けて突出する連結部9が設けられてい
る。そして、この連結部9の外周面には、雄ねじ部10が
設けられている。
【0025】また、ボールスタッド3は、球状の球頭部
11に連続して小径部12を介して軸部13が一体に形成さ
れ、この軸部13の先端部の外周には、図示しない雄ねじ
が形成されている。
【0026】一方、ベアリングシート4は、ポリアセタ
ール樹脂などの良好なベアリング特性を有する耐荷重性
の高い剛性および弾性を有した硬質合成樹脂にて成形さ
れている。そして、ベアリングシート4は、一端にボー
ルスタッド3の球頭部11が挿入されて軸部13が導出され
る挿入孔15を開口した略有底円筒状に形成されている。
また、ベアリングシート4のハウジング2の底部6に当
接する底面部16には、周方向に沿って溝状に設けられた
載置凹部17内に係合する略環状に形成された弾性合成樹
脂製のばね部材18が設けられている。
【0027】なお、ハウジング2の壁部8は、図3およ
び図4に示すように、ハウジング2の開口部5の近傍を
かしめ加工してボールスタッド3の球頭部11を収容して
ボールジョイント1を組み立て形成する際に同時にプレ
ス成形されて形成される。そして、この壁部8は、ベア
リングシート4の挿入孔15の縁と壁部8との間に所定の
間隙、すなわち通常時には当接せず、例えばボールスタ
ッド3に大きな荷重が掛かったり、摩擦熱や熱雰囲気な
どの熱負荷が加わるなどにてベアリングシート4が変形
した際に、挿入孔15の端面が当接する間隙を介して対向
する位置に設けられている。
【0028】次に、上記実施例の組み立て動作を説明す
る。
【0029】まず、ハウジング2の開口部5からボール
スタッド3の球頭部11とともにベアリングシート4を挿
入する。
【0030】そして、ベアリングシート4およびボール
スタッド3を装着したハウジング2を、図2に示すよう
に、開口部5の近傍をかしめ加工するかしめ加工機21に
装着する。このかしめ加工機21は、ハウジング2の連結
部9を嵌挿する保持孔22を下方に向けて開口しハウジン
グ2の底面を下面に当接する上下方向に移動可能な上型
23と、この上型23の下方に位置し保持孔22に対向してボ
ールスタッド3の軸部13を挿通する挿通孔24を開口した
下型25とを備えている。
【0031】また、下型25の挿通孔24の上型23に対向す
る側には、上方に向けてラッパ状に拡開するかしめ凹部
27が設けられている。このかしめ凹部27は下型25の上面
に位置する開口縁の径寸法がハウジング2の開口部5の
外形より径大に形成されている。さらに、かしめ凹部27
と挿通孔24との間の縁には、かしめ凹部27が拡開する側
である上方に向けて壁状に突出する筒状部28が突設され
ている。また、この筒状部28のかしめ凹部27側の基端部
には、周方向に凹溝状の逃げ部29が形成されている。
【0032】そして、ボールスタッド3の軸部13を下型
25の挿通孔24に挿通させて別途保持するとともに、ボー
ルスタッド3の球頭部11を包容するようにベアリングシ
ート4を内包したハウジング2を装着し、かしめ加工機
21に装着する。
【0033】この後、上型23を下型25に向けて移動し、
ハウジング2の連結部9を上型23の保持孔22に嵌挿しつ
つハウジング2の底部6をかしめ加工機21の上型23の下
面に当接させ、さらに上型23を下降する。この上型23の
下降により、ハウジング2の開口部5側が下型25のかし
め凹部27内に押し込まれ、開口部5の外周縁をかしめ凹
部27の内面に沿ってかしめ変形する。さらに、上型23を
下降することにより、図1に示すように、ハウジング2
の開口部5の端面内周縁側に筒状部28の先端が当接し、
この筒状部28が食い込むようにして壁部8をプレス形成
し、所定の荷重となった時点、あるいは上型23が所定の
位置まで下降した時点でかしめ加工を終了し、ボールジ
ョイント1を組み立て形成する。
【0034】ここで、ハウジング2のかしめ加工の際、
ベアリングシート4は、挿入孔15側が開口部5に向けて
伸びるように若干変形する。そして、この変形の際に、
壁部8にベアリングシート4の挿入孔15の端部が当接し
なければ、かしめ加工の際の荷重が適性にハウジング2
のかしめ加工に付与されたことになり、安定した特性が
得られることとなる。すなわち、かしめ加工の際に、ベ
アリングシート4の挿入孔15の縁が壁部8に当接するま
での範囲内であれば、ベアリングシート4の弾性による
復元力である球頭部11に掛かるトルクに起因する押圧エ
ネルギが一定に働く条件で、ハウジング2、球頭部11お
よびベアリングシート4の各構成部品の寸法公差を吸収
できることとなる。
【0035】次に、上記実施例の作用を説明する。
【0036】ボールスタッド3に大きな荷重が掛かった
場合や、球頭部11とベアリングシート4との摩擦熱、あ
るいはボールジョイント1を組み付けた車両のエンジン
などからの熱による熱雰囲気などの熱負荷が掛かった場
合など、ベアリングシート4は、挿入孔15側が開口部5
に向けて伸びるように潰されて変形する。そして、ベア
リングシート4が弾性変形している間にこれら大荷重や
熱負荷が解除された場合には復元する。
【0037】また、ベアリングシート4が塑性変形とな
った状態でさらに大荷重や熱負荷が掛かった場合、ハウ
ジング2の開口部5の内周縁に設けた壁部8にベアリン
グシート4の挿入孔15の端面が当接し、ベアリングシー
ト4のフローの発生を防止する。そして、大荷重や熱負
荷が解除された場合には、フローが防止されていること
からベアリングシート4の押圧エネルギの低減は少なく
すみ、大荷重や熱負荷が掛かってもトルクなどの特性の
低下を抑制でき、耐荷重性および耐用期間を向上でき
る。さらに、耐荷重性および耐久性が向上するため、ボ
ールジョイント1を小型化および軽量化でき、ベアリン
グシート4に耐荷重性を向上させる特別の構造が不要で
あるため、安価で容易にボールジョイント1を形成でき
る。
【0038】上述したように、ハウジング2の開口部5
の近傍をかしめ加工してボールスタッド3の球頭部11を
収容する際に、ハウジング2の開口部5の周縁に内方に
向けて壁状の壁部8をプレス形成するため、従来のハウ
ジング2のかしめ工程を利用して一動作でベアリングシ
ート4のフローを防止する壁部8を形成でき、製造性を
向上できる。
【0039】また、壁部8をベアリングシート4の挿入
孔15の周縁に所定の間隙を介して形成したため、通常時
にはベアリングシート4が壁部8にて押圧されて変形す
ることがなく、球頭部11にベアリングシート4から不要
のプレロードが付与されず、かしめの際の荷重により制
御すれば製品間での特性のばらつきが生じることを防止
でき、安定した特性が得られる。さらに、壁部8とベア
リングシート4とが接触せずに間隙を介しているため、
上述したように、プレロードを一定として各部材の寸法
公差を吸収できる。
【0040】そして、ベアリングシート4が変形した際
にこのベアリングシート4の挿入孔15の端面が当接する
間隙を介した位置に壁部8を形成するため、ベアリング
シート4がハウジング2の開口部5からフローすること
を防止しつつ、所定のプレロードが確実に付与され、安
定した特性が得られる。
【0041】なお、上記実施の形態において、ベアリン
グシート4にばね部材18を設けて説明したが、一体に形
成したもの、図5に示すように、皿状に形成されたばね
部材18を用いたものなど、いずれのベアリングシート4
でもできる。
【0042】また、かしめ加工機21としては、例えば上
型23と下型25とを逆にした構成、すなわちかしめ凹部27
を有した上型23にボールスタッド3を保持しつつ下型25
に押し付けるように移動してハウジング2の開口部5の
近傍をかしめ加工しつつ壁部8を形成したり、図6に示
すように、上型23と下型25とが当接した際にかしめ加工
および壁部8のプレス加工が終了する構成など、ハウジ
ング2の開口部5の近傍をかしめ加工しつつ壁部8を形
成するいずれの構造のものでもできる。
【0043】
【発明の効果】請求項1記載のボールジョイントによれ
ば、ハウジングの開口部の周縁に、ハウジングの開口部
近傍をかしめ加工する際にベアリングシートのフローを
防止する壁部をプレス形成するため、従来の製造工程を
利用して一動作で壁部を形成でき、製造性を向上でき
る。
【0044】請求項2記載のボールジョイントによれ
ば、請求項1記載のボールジョイントの効果に加え、ベ
アリングシートのフローを防止する壁部を、ベアリング
シートの挿入孔の周縁に所定の間隙を介して対向する位
置に設けるため、通常時は壁部がベアリングシートに当
接しないので、ハウジングの開口部の近傍をかしめ加工
して製造する際に、所定のプレロードが容易に付与で
き、ばらつきのない安定した特性が得られる。
【0045】請求項3記載のボールジョイントによれ
ば、請求項1記載のボールジョイントの効果に加え、ベ
アリングシートが変形した際にこのベアリングシートの
挿入孔の端面が当接する間隙を介した位置に壁部を設け
るため、ベアリングシートがハウジングの開口部からフ
ローすることを防止しつつ、所定のプレロードが容易に
付与でき、ばらつきのない安定した特性が得られる。
【0046】請求項4記載のボールジョイントの製造方
法によれば、ベアリングシートのフローを防止する壁部
を、ハウジングの開口部近傍をかしめ加工して内室内に
ボールスタッドの球頭部を収容する際にプレス形成する
ため、従来の製造工程を利用して一動作で壁部を形成で
き、製造性を向上できる。
【0047】請求項5記載のボールジョイントの製造方
法によれば、請求項4記載のボールジョイントの製造方
法の効果に加え、ベアリングシートのフローを防止する
壁部を、ベアリングシートの挿入孔の周縁に所定の間隙
を介して対向する位置に設けるため、通常時は壁部がベ
アリングシートに当接しないので、ハウジングの開口部
の近傍をかしめ加工して製造する際に、所定のプレロー
ドが容易に付与でき、ばらつきのない安定した特性が得
られる。
【0048】請求項6記載のボールジョイントの製造方
法によれば、請求項4記載のボールジョイントの製造方
法の効果に加え、ベアリングシートが変形した際にこの
ベアリングシートの挿入孔の端面が当接する間隙を介し
た位置に壁部を設けるため、ベアリングシートがハウジ
ングの開口部からフローすることを防止しつつ、所定の
プレロードが容易に付与でき、ばらつきのない安定した
特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示すボールジョイント
を製造する動作を説明する断面図である。
【図2】同上ボールジョイントを製造する動作を説明す
る断面図である。
【図3】同上ボールジョイントを示す断面図である。
【図4】同上ボールジョイントの開口部近傍を示す断面
図である。
【図5】本発明の他の実施の形態を示すボールジョイン
トの断面図である。
【図6】本発明のさらに他の実施の形態を示すボールジ
ョイントを製造する動作を説明する断面図である。
【符号の説明】
1 ボールジョイント 2 ハウジング 3 ボールスタッド 4 ベアリングシート 5 開口部 7 内室 8 壁部 11 球頭部 13 軸部 15 挿入孔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部を有し内室が形成されたハウジン
    グと、このハウジングの内室内に配置される球頭部およ
    びこの球頭部に連続され前記開口部から突出される軸部
    を有するボールスタッドと、前記ハウジングの内室に収
    容され前記ボールスタッドの球頭部を摺動可能に包容し
    前記軸部が挿通される前記開口部に対向した挿入孔を設
    け弾性および剛性を有したベアリングシートとを備え、 前記ハウジングは、前記開口部の周縁にこのハウジング
    の開口部近傍をかしめ加工して内室内にボールスタッド
    の球頭部を収容する際に前記開口部の内方に壁状に突出
    してプレス形成された壁部を有することを特徴としたボ
    ールジョイント。
  2. 【請求項2】 壁部は、ベアリングシートの挿入孔の周
    縁に所定の間隙を介して対向する位置に設けられたこと
    を特徴とする請求項1記載のボールジョイント。
  3. 【請求項3】 壁部は、ベアリングシートが変形した際
    にこのベアリングシートの挿入孔の端面が当接する間隙
    を介した位置に形成されたことを特徴とする請求項1記
    載のボールジョイント。
  4. 【請求項4】 開口部を有し内室が形成されたハウジン
    グと、このハウジングの内室内に配置される球頭部およ
    びこの球頭部に連続され前記開口部から突出される軸部
    を有するボールスタッドと、前記ハウジングの内室に収
    容され前記ボールスタッドの球頭部を摺動可能に包容し
    前記軸部が挿通される前記開口部に対向した挿入孔を設
    け弾性および剛性を有したベアリングシートとを備えた
    ボールジョイントの製造方法において、 前記球頭部を内包したベアリングシートを前記開口部か
    ら軸部を突出させて前記ハウジング内に収容し、 前記ハウジングの開口部近傍を縮径状にかしめ加工する
    とともに、前記開口部の周縁に内方に壁状に突出する壁
    部をプレス形成することを特徴とするボールジョイント
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 壁部は、ベアリングシートの挿入孔の周
    縁に所定の間隙を介して対向する位置に形成することを
    特徴とする請求項4記載のボールジョイントの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 壁部は、ベアリングシートが変形した際
    にこのベアリングシートの挿入孔の端面が当接する間隙
    を介した位置に形成することを特徴とする請求項4記載
    のボールジョイントの製造方法。
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