JP2000120430A - 内燃機関の排気ガス浄化装置 - Google Patents
内燃機関の排気ガス浄化装置Info
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- JP2000120430A JP2000120430A JP10293169A JP29316998A JP2000120430A JP 2000120430 A JP2000120430 A JP 2000120430A JP 10293169 A JP10293169 A JP 10293169A JP 29316998 A JP29316998 A JP 29316998A JP 2000120430 A JP2000120430 A JP 2000120430A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 大気圧が変化した場合においても、NOx吸
収剤に吸収されたNOx量を正確に推定し、適切なタイ
ミングで還元リッチ化を実行することにより、良好な燃
費及び排気ガス特性を維持することができる排気ガス浄
化装置を提供する。 【解決手段】 単位時間当たりのNOx排出量に相当す
る増分値CTSVを、エンジン回転数NE及び吸気管内
絶対圧PBAに応じて算出する(S25)。大気圧セン
サ21により検出される大気圧PAに応じて燃料供給量
を補正する大気圧補正係数KPAを算出し、この大気圧
補正係数KPAが1より大きいとき、すなわち高地走行
時は、KPA値に応じて増分値補正係数KCTSVを算
出し(S26,S27)、補正係数KCTSVにより増
分値CTSVを補正する。
収剤に吸収されたNOx量を正確に推定し、適切なタイ
ミングで還元リッチ化を実行することにより、良好な燃
費及び排気ガス特性を維持することができる排気ガス浄
化装置を提供する。 【解決手段】 単位時間当たりのNOx排出量に相当す
る増分値CTSVを、エンジン回転数NE及び吸気管内
絶対圧PBAに応じて算出する(S25)。大気圧セン
サ21により検出される大気圧PAに応じて燃料供給量
を補正する大気圧補正係数KPAを算出し、この大気圧
補正係数KPAが1より大きいとき、すなわち高地走行
時は、KPA値に応じて増分値補正係数KCTSVを算
出し(S26,S27)、補正係数KCTSVにより増
分値CTSVを補正する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の排気ガ
ス浄化装置に関し、特に排気系に窒素酸化物(NOx)
の吸収剤を内蔵するNOx浄化装置を備えた内燃機関の
排気ガス浄化装置に関する。
ス浄化装置に関し、特に排気系に窒素酸化物(NOx)
の吸収剤を内蔵するNOx浄化装置を備えた内燃機関の
排気ガス浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関に供給する混合気の空燃比を理
論空燃比よりリーン側に設定するリーン運転を実行する
と、NOxの排出量が増加する傾向があるため、機関の
排気系にNOxを吸収するNOx吸収剤を内蔵するNO
x浄化装置を設け、排気ガスの浄化を行う技術が従来よ
り知られている。このNOx吸収剤は、空燃比が理論空
燃比よりリーン側に設定され、排気ガス中の酸素濃度が
比較的高い(NOxが多い)状態(以下「排気ガスリー
ン状態」という)においては、NOxを吸収する一方、
逆に空燃比が理論空燃比近傍または理論空燃比よりリッ
チ側に設定され、排気ガス中の酸素濃度が比較的低い状
態(以下「排気ガスリッチ状態」という)においては、
吸収したNOxを放出する特性を有する。このNOx吸
収剤を内蔵するNOx浄化装置は、排気ガスリッチ状態
においては、NOx吸収剤から放出されるNOxはH
C、COにより還元されて、窒素ガスとして排出され、
またHC、COは酸化されて水蒸気及び二酸化炭素とし
て排出されるように構成されている。
論空燃比よりリーン側に設定するリーン運転を実行する
と、NOxの排出量が増加する傾向があるため、機関の
排気系にNOxを吸収するNOx吸収剤を内蔵するNO
x浄化装置を設け、排気ガスの浄化を行う技術が従来よ
り知られている。このNOx吸収剤は、空燃比が理論空
燃比よりリーン側に設定され、排気ガス中の酸素濃度が
比較的高い(NOxが多い)状態(以下「排気ガスリー
ン状態」という)においては、NOxを吸収する一方、
逆に空燃比が理論空燃比近傍または理論空燃比よりリッ
チ側に設定され、排気ガス中の酸素濃度が比較的低い状
態(以下「排気ガスリッチ状態」という)においては、
吸収したNOxを放出する特性を有する。このNOx吸
収剤を内蔵するNOx浄化装置は、排気ガスリッチ状態
においては、NOx吸収剤から放出されるNOxはH
C、COにより還元されて、窒素ガスとして排出され、
またHC、COは酸化されて水蒸気及び二酸化炭素とし
て排出されるように構成されている。
【0003】上記NOx吸収剤が、吸収できるNOx量
には当然限界があるため、リーン運転のみを長時間継続
することはできない。そのため、吸収されたNOxを放
出させるために空燃比を一時的にリッチ化し、NOx吸
収剤からNOxを放出させるとともに放出されたNOx
を還元するようにした空燃比制御手法が従来より知られ
ている(例えば特許第2586739号公報)。以下、
この一時的なリッチ化を、「還元リッチ化」という。
には当然限界があるため、リーン運転のみを長時間継続
することはできない。そのため、吸収されたNOxを放
出させるために空燃比を一時的にリッチ化し、NOx吸
収剤からNOxを放出させるとともに放出されたNOx
を還元するようにした空燃比制御手法が従来より知られ
ている(例えば特許第2586739号公報)。以下、
この一時的なリッチ化を、「還元リッチ化」という。
【0004】この公報に示された手法によれば、機関負
荷、機関回転数等の機関運転状態に応じてNOx吸収剤
に吸収されているNOx量が推定され、該推定されたN
Ox量が予め定めた許容量を越えたときに還元リッチ化
が実行される。
荷、機関回転数等の機関運転状態に応じてNOx吸収剤
に吸収されているNOx量が推定され、該推定されたN
Ox量が予め定めた許容量を越えたときに還元リッチ化
が実行される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】内燃機関によって駆動
される車両が高地を走行する場合には、機関回転数及び
機関負荷に応じて低地と同様に燃料供給量を決定する
と、実際の空燃比が所望値よりリーン方向にずれること
から、燃料供給量の増加方向への補正(以下「大気圧補
正」という)が行われる。高地において空燃比がリーン
方向にずれるのは、以下の理由による。すなわち、内燃
機関の燃焼室内には、本来排気されるべき燃焼後のガス
の一部が残留するが、高地において大気圧が低下し、排
圧が低下すると、その燃焼後のガスの残留量(内部排気
還流量)が減少し、新気の量が相対的に増加するからあ
る。
される車両が高地を走行する場合には、機関回転数及び
機関負荷に応じて低地と同様に燃料供給量を決定する
と、実際の空燃比が所望値よりリーン方向にずれること
から、燃料供給量の増加方向への補正(以下「大気圧補
正」という)が行われる。高地において空燃比がリーン
方向にずれるのは、以下の理由による。すなわち、内燃
機関の燃焼室内には、本来排気されるべき燃焼後のガス
の一部が残留するが、高地において大気圧が低下し、排
圧が低下すると、その燃焼後のガスの残留量(内部排気
還流量)が減少し、新気の量が相対的に増加するからあ
る。
【0006】ところが従来の還元リッチ化の手法では、
基本的に機関回転数及び機関負荷に応じてNOx吸収剤
に吸収されたNOx量が推定されるため、上記のような
燃料供給量の大気圧補正が行われる場合、すなわち高地
走行が行われる場合には、機関から排出されるNOx量
の推定値にずれが生じ、NOx量の推定精度が低下し
て、還元リッチ化の実行時期が不適切なものとなるとい
う問題があった。
基本的に機関回転数及び機関負荷に応じてNOx吸収剤
に吸収されたNOx量が推定されるため、上記のような
燃料供給量の大気圧補正が行われる場合、すなわち高地
走行が行われる場合には、機関から排出されるNOx量
の推定値にずれが生じ、NOx量の推定精度が低下し
て、還元リッチ化の実行時期が不適切なものとなるとい
う問題があった。
【0007】本発明は、この点に着目してなされたもの
であり、大気圧が変化した場合においても、NOx吸収
剤に吸収されたNOx量を正確に推定し、適切なタイミ
ングで還元リッチ化を実行することにより、良好な燃費
及び排気ガス特性を維持することができる排気ガス浄化
装置を提供することを目的とする。
であり、大気圧が変化した場合においても、NOx吸収
剤に吸収されたNOx量を正確に推定し、適切なタイミ
ングで還元リッチ化を実行することにより、良好な燃費
及び排気ガス特性を維持することができる排気ガス浄化
装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、内燃機関の排気系に設けられ、排気ガス中の
酸素濃度が比較的高い排気ガスリーン状態のとき排気ガ
ス中の窒素酸化物を吸収し、排気ガス中の酸素濃度が比
較的低い排気ガスリッチ状態のとき吸収した窒素酸化物
を還元する窒素酸化物浄化手段と、前記機関の運転状態
に基づいて前記窒素酸化物浄化手段に吸収された窒素酸
化物の量を推定する吸収量推定手段と、該吸収量推定手
段により推定された窒素酸化物量が基準値を越えたと
き、前記排気ガスが前記排気ガスリッチ状態となるよう
に前記機関に供給する混合気の空燃比を制御する還元手
段とを備える内燃機関の排気ガス浄化装置において、大
気圧を検出する大気圧検出手段を備え、前記吸収量推定
手段は、前記機関の運転状態及び前記大気圧検出手段に
より検出された大気圧に基づいて、前記窒素酸化物浄化
手段に吸収された窒素酸化物量を推定することを特徴と
する。
本発明は、内燃機関の排気系に設けられ、排気ガス中の
酸素濃度が比較的高い排気ガスリーン状態のとき排気ガ
ス中の窒素酸化物を吸収し、排気ガス中の酸素濃度が比
較的低い排気ガスリッチ状態のとき吸収した窒素酸化物
を還元する窒素酸化物浄化手段と、前記機関の運転状態
に基づいて前記窒素酸化物浄化手段に吸収された窒素酸
化物の量を推定する吸収量推定手段と、該吸収量推定手
段により推定された窒素酸化物量が基準値を越えたと
き、前記排気ガスが前記排気ガスリッチ状態となるよう
に前記機関に供給する混合気の空燃比を制御する還元手
段とを備える内燃機関の排気ガス浄化装置において、大
気圧を検出する大気圧検出手段を備え、前記吸収量推定
手段は、前記機関の運転状態及び前記大気圧検出手段に
より検出された大気圧に基づいて、前記窒素酸化物浄化
手段に吸収された窒素酸化物量を推定することを特徴と
する。
【0009】ここで「基準値」は、窒素酸化物浄化手段
が吸収可能な窒素酸化物量の最大値または該最大値に基
づいて該最大値より小さい値に設定される。
が吸収可能な窒素酸化物量の最大値または該最大値に基
づいて該最大値より小さい値に設定される。
【0010】この構成によれば、大気圧が検出され、機
関運転状態及び検出された大気圧に基づいて窒素酸化物
浄化手段に吸収された窒素酸化物量が推定されるので、
内燃機関によって駆動される車両が高地を走行する場合
でも適切なタイミングで還元リッチ化を実行し、良好な
燃費及び排気ガス特性を維持することができる。
関運転状態及び検出された大気圧に基づいて窒素酸化物
浄化手段に吸収された窒素酸化物量が推定されるので、
内燃機関によって駆動される車両が高地を走行する場合
でも適切なタイミングで還元リッチ化を実行し、良好な
燃費及び排気ガス特性を維持することができる。
【0011】吸収量推定手段は、機関運転状態、より具
体的には機関回転数及び機関負荷に応じて単位時間当た
りの窒素酸化物排出量を算出し、該単位時間当たりの窒
素酸化物排出量を積算することにより前記窒素酸化物浄
化手段に吸収された窒素酸化物量を推定するものであ
り、前記検出した大気圧に応じて前記単位時間当たりの
窒素酸化物排出量を補正することが望ましい。
体的には機関回転数及び機関負荷に応じて単位時間当た
りの窒素酸化物排出量を算出し、該単位時間当たりの窒
素酸化物排出量を積算することにより前記窒素酸化物浄
化手段に吸収された窒素酸化物量を推定するものであ
り、前記検出した大気圧に応じて前記単位時間当たりの
窒素酸化物排出量を補正することが望ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。図1は、本発明の実施の一形態に係
る排気ガス浄化装置を含む、内燃機関(以下「エンジ
ン」という)及びその制御装置の全体構成図であり、例
えば4気筒のエンジン1の吸気管2の途中にはスロット
ル弁3が配されている。スロットル弁3にはスロットル
弁開度(θTH)センサ4が連結されており、当該スロ
ットル弁3の開度に応じた電気信号を出力してエンジン
制御用電子コントロールユニット(以下「ECU」とい
う)5に供給する。
参照して説明する。図1は、本発明の実施の一形態に係
る排気ガス浄化装置を含む、内燃機関(以下「エンジ
ン」という)及びその制御装置の全体構成図であり、例
えば4気筒のエンジン1の吸気管2の途中にはスロット
ル弁3が配されている。スロットル弁3にはスロットル
弁開度(θTH)センサ4が連結されており、当該スロ
ットル弁3の開度に応じた電気信号を出力してエンジン
制御用電子コントロールユニット(以下「ECU」とい
う)5に供給する。
【0013】燃料噴射弁6はエンジン1とスロットル弁
3との間かつ吸気管2の図示しない吸気弁の少し上流側
に各気筒毎に設けられており、各噴射弁は図示しない燃
料ポンプに接続されていると共にECU5に電気的に接
続されて当該ECU5からの信号により燃料噴射弁6の
開弁時間が制御される。
3との間かつ吸気管2の図示しない吸気弁の少し上流側
に各気筒毎に設けられており、各噴射弁は図示しない燃
料ポンプに接続されていると共にECU5に電気的に接
続されて当該ECU5からの信号により燃料噴射弁6の
開弁時間が制御される。
【0014】一方、スロットル弁3の直ぐ下流には吸気
管内絶対圧(PBA)センサ7が設けられており、この
絶対圧センサ7により電気信号に変換された絶対圧信号
は前記ECU5に供給される。また、その下流には吸気
温(TA)センサ8が取付けられており、吸気温TAを
検出して対応する電気信号を出力してECU5に供給す
る。
管内絶対圧(PBA)センサ7が設けられており、この
絶対圧センサ7により電気信号に変換された絶対圧信号
は前記ECU5に供給される。また、その下流には吸気
温(TA)センサ8が取付けられており、吸気温TAを
検出して対応する電気信号を出力してECU5に供給す
る。
【0015】エンジン1の本体に装着されたエンジン水
温(TW)センサ9はサーミスタ等から成り、エンジン
水温(冷却水温)TWを検出して対応する温度信号を出
力してECU5に供給する。
温(TW)センサ9はサーミスタ等から成り、エンジン
水温(冷却水温)TWを検出して対応する温度信号を出
力してECU5に供給する。
【0016】エンジン1の図示しないカム軸周囲又はク
ランク軸周囲には、エンジン回転数(NE)センサ10
及び気筒判別(CYL)センサ11が取り付けられてい
る。エンジン回転数センサ10は、エンジン1の各気筒
の吸入行程開始時の上死点(TDC)に関し所定クラン
ク角度前のクランク角度位置で(4気筒エンジンではク
ランク角180゜毎に)TDC信号パルスを出力し、気
筒判別センサ11は、特定の気筒の所定クランク角度位
置で気筒判別信号パルスを出力するものであり、これら
の各信号パルスはECU5に供給される。
ランク軸周囲には、エンジン回転数(NE)センサ10
及び気筒判別(CYL)センサ11が取り付けられてい
る。エンジン回転数センサ10は、エンジン1の各気筒
の吸入行程開始時の上死点(TDC)に関し所定クラン
ク角度前のクランク角度位置で(4気筒エンジンではク
ランク角180゜毎に)TDC信号パルスを出力し、気
筒判別センサ11は、特定の気筒の所定クランク角度位
置で気筒判別信号パルスを出力するものであり、これら
の各信号パルスはECU5に供給される。
【0017】排気管12には窒素酸化物浄化手段として
のNOx浄化装置16が設けられている。NOx浄化装
置16は、NOxを吸収するNOx吸収剤及び酸化、還
元を促進するための触媒を内蔵する。NOx吸収剤とし
ては、エンジン1に供給される混合気の空燃比が理論空
燃比よりリーン側に設定され、排気ガス中の酸素濃度が
比較的高い(NOxが多い)排気ガスリーン状態におい
ては、NOxを吸蔵する一方、逆にエンジン1に供給さ
れる混合気の空燃比が理論空燃比近傍または理論空燃比
よりリッチ側に設定され、排気ガス中の酸素濃度が比較
的低い排気ガスリッチ状態においては、吸蔵したNOx
を放出する特性を有する吸蔵式のもの、あるいは排気ガ
スリーン状態においてはNOxを吸着し、排気ガスリッ
チ状態において還元する吸着式のものを使用する。NO
x浄化装置16は、排気ガスリーン状態においては、N
Ox吸収剤にNOxを吸収させる一方、排気ガスリッチ
状態においては、NOx吸収剤から放出されるNOxが
HC、COにより還元されて、窒素ガスとして排出さ
れ、またHC、COは酸化されて水蒸気及び二酸化炭素
として排出されるように構成されている。吸蔵式のNO
x吸収剤としては、例えば酸化バリウム(Ba0)が使
用され、吸着式のNOx吸収剤としては、例えばナトリ
ウム(Na)とチタン(Ti)またはストロンチウム
(Sr)とチタン(Ti)が使用され、触媒としては吸
蔵式及び吸着式のいずれにおいても、例えば白金(P
t)が使用される。このNOx吸収剤は、一般にその温
度が高くなるほど、吸収したNOxを放出しやすくなる
特性を有する。
のNOx浄化装置16が設けられている。NOx浄化装
置16は、NOxを吸収するNOx吸収剤及び酸化、還
元を促進するための触媒を内蔵する。NOx吸収剤とし
ては、エンジン1に供給される混合気の空燃比が理論空
燃比よりリーン側に設定され、排気ガス中の酸素濃度が
比較的高い(NOxが多い)排気ガスリーン状態におい
ては、NOxを吸蔵する一方、逆にエンジン1に供給さ
れる混合気の空燃比が理論空燃比近傍または理論空燃比
よりリッチ側に設定され、排気ガス中の酸素濃度が比較
的低い排気ガスリッチ状態においては、吸蔵したNOx
を放出する特性を有する吸蔵式のもの、あるいは排気ガ
スリーン状態においてはNOxを吸着し、排気ガスリッ
チ状態において還元する吸着式のものを使用する。NO
x浄化装置16は、排気ガスリーン状態においては、N
Ox吸収剤にNOxを吸収させる一方、排気ガスリッチ
状態においては、NOx吸収剤から放出されるNOxが
HC、COにより還元されて、窒素ガスとして排出さ
れ、またHC、COは酸化されて水蒸気及び二酸化炭素
として排出されるように構成されている。吸蔵式のNO
x吸収剤としては、例えば酸化バリウム(Ba0)が使
用され、吸着式のNOx吸収剤としては、例えばナトリ
ウム(Na)とチタン(Ti)またはストロンチウム
(Sr)とチタン(Ti)が使用され、触媒としては吸
蔵式及び吸着式のいずれにおいても、例えば白金(P
t)が使用される。このNOx吸収剤は、一般にその温
度が高くなるほど、吸収したNOxを放出しやすくなる
特性を有する。
【0018】NOx吸収剤のNOx吸収能力の限界、す
なわち最大NOx吸収量まで、NOxを吸収すると、そ
れ以上NOxを吸収できなくなるので、適時NOxを放
出させて還元するために空燃比のリッチ化、すなわち還
元リッチ化を実行する。
なわち最大NOx吸収量まで、NOxを吸収すると、そ
れ以上NOxを吸収できなくなるので、適時NOxを放
出させて還元するために空燃比のリッチ化、すなわち還
元リッチ化を実行する。
【0019】NOx浄化装置16の上流位置には、比例
型空燃比センサ14(以下「LAFセンサ14」とい
う)が装着されており、このLAFセンサ14は排気ガ
ス中の酸素濃度(空燃比)にほぼ比例した電気信号を出
力し、ECU5に供給する。ECU5には、さらに大気
圧PAを検出する大気圧検出手段としての大気圧センサ
21が接続されており、その検出信号がECU5に供給
される。
型空燃比センサ14(以下「LAFセンサ14」とい
う)が装着されており、このLAFセンサ14は排気ガ
ス中の酸素濃度(空燃比)にほぼ比例した電気信号を出
力し、ECU5に供給する。ECU5には、さらに大気
圧PAを検出する大気圧検出手段としての大気圧センサ
21が接続されており、その検出信号がECU5に供給
される。
【0020】エンジン1は、吸気弁及び排気弁のバルブ
タイミングを、エンジンの高速回転領域に適した高速バ
ルブタイミングと、低速回転領域に適した低速バルブタ
イミングとの2段階に切換可能なバルブタイミング切換
機構30を有する。このバルブタイミングの切換は、弁
リフト量の切換も含み、さらに低速バルブタイミング選
択時は2つに吸気弁のうちの一方を休止させて、空燃比
を理論空燃比よりリーン化する場合においても安定した
燃焼を確保するようにしている。
タイミングを、エンジンの高速回転領域に適した高速バ
ルブタイミングと、低速回転領域に適した低速バルブタ
イミングとの2段階に切換可能なバルブタイミング切換
機構30を有する。このバルブタイミングの切換は、弁
リフト量の切換も含み、さらに低速バルブタイミング選
択時は2つに吸気弁のうちの一方を休止させて、空燃比
を理論空燃比よりリーン化する場合においても安定した
燃焼を確保するようにしている。
【0021】バルブタイミング切換機構30は、バルブ
タイミングの切換を油圧を介して行うものであり、この
油圧切換を行う電磁弁及び油圧センサがECU5に接続
されている。油圧センサの検出信号はECU5に供給さ
れ、ECU5は電磁弁を制御してエンジン1の運転状態
に応じたバルブタイミングの切換制御を行う。
タイミングの切換を油圧を介して行うものであり、この
油圧切換を行う電磁弁及び油圧センサがECU5に接続
されている。油圧センサの検出信号はECU5に供給さ
れ、ECU5は電磁弁を制御してエンジン1の運転状態
に応じたバルブタイミングの切換制御を行う。
【0022】ECU5は、各種センサからの入力信号波
形を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナロ
グ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する
入力回路5a、中央演算処理回路(以下「CPU」とい
う)5b、CPU5bで実行される各種演算プログラ
ム、該演算プログラムで使用されるテーブルやマップ、
演算結果等を記憶する記憶手段5c、前記燃料噴射弁6
に駆動信号を供給する出力回路5d等から構成される。
形を整形し、電圧レベルを所定レベルに修正し、アナロ
グ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する
入力回路5a、中央演算処理回路(以下「CPU」とい
う)5b、CPU5bで実行される各種演算プログラ
ム、該演算プログラムで使用されるテーブルやマップ、
演算結果等を記憶する記憶手段5c、前記燃料噴射弁6
に駆動信号を供給する出力回路5d等から構成される。
【0023】CPU5bは、上述の各種エンジンパラメ
ータ信号に基づいて、後述するように、空燃比フィード
バック制御領域や空燃比フィードバック制御を行わない
複数の特定運転領域の種々のエンジン運転状態を判別す
るとともに、該判別されたエンジン運転状態に応じて、
次式(1)に基づき、前記TDC信号パルスに同期して
開弁作動する燃料噴射弁6の燃料噴射時間TOUTを演
算する。
ータ信号に基づいて、後述するように、空燃比フィード
バック制御領域や空燃比フィードバック制御を行わない
複数の特定運転領域の種々のエンジン運転状態を判別す
るとともに、該判別されたエンジン運転状態に応じて、
次式(1)に基づき、前記TDC信号パルスに同期して
開弁作動する燃料噴射弁6の燃料噴射時間TOUTを演
算する。
【0024】 TOUT=TI×KCMDM×KLAF×KPA×K1+K2…(1) ここに、TIは燃料噴射弁6の基本燃料噴射時間であ
り、エンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに応
じて設定されたTIマップを検索して決定される。TI
マップは、マップ上のエンジン回転数NE及び吸気管内
絶対圧PBAに対応する運転状態において、エンジンに
供給する混合気の空燃比がほぼ理論空燃比になるように
設定されている。
り、エンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに応
じて設定されたTIマップを検索して決定される。TI
マップは、マップ上のエンジン回転数NE及び吸気管内
絶対圧PBAに対応する運転状態において、エンジンに
供給する混合気の空燃比がほぼ理論空燃比になるように
設定されている。
【0025】KCMDMは最終目標空燃比係数であり、
後述するようにエンジン回転数NE、吸気管内絶対圧P
BA、エンジン水温TW等のエンジン運転パラメータに
応じて設定される目標空燃比係数KCMDに対して燃料
冷却補正を行って算出される。目標空燃比係数KCMD
は、空燃比A/Fの逆数、すなわち燃空比F/Aに比例
し、理論空燃比のとき値1.0をとるので、目標当量比
ともいう。
後述するようにエンジン回転数NE、吸気管内絶対圧P
BA、エンジン水温TW等のエンジン運転パラメータに
応じて設定される目標空燃比係数KCMDに対して燃料
冷却補正を行って算出される。目標空燃比係数KCMD
は、空燃比A/Fの逆数、すなわち燃空比F/Aに比例
し、理論空燃比のとき値1.0をとるので、目標当量比
ともいう。
【0026】KLAFは、LAFセンサ14の検出値か
ら算出される検出当量比KACTが目標当量比KCMD
に一致するようにPID制御により算出される空燃比補
正係数である。
ら算出される検出当量比KACTが目標当量比KCMD
に一致するようにPID制御により算出される空燃比補
正係数である。
【0027】KPAは、大気圧PAに応じて設定される
大気圧補正係数であり、大気圧PAが、760mmHg
近傍にあるときは、1.0(無補正値)に設定され、大
気圧PAが低下すると、1.0より大きな値に設定さ
れ、燃料供給量が増加方向に補正される。大気圧補正係
数KPAは、後述するように大気圧PAが低下するほど
増加するように設定され、燃料供給量は、大気圧PAが
低下するほど増加するように補正される。
大気圧補正係数であり、大気圧PAが、760mmHg
近傍にあるときは、1.0(無補正値)に設定され、大
気圧PAが低下すると、1.0より大きな値に設定さ
れ、燃料供給量が増加方向に補正される。大気圧補正係
数KPAは、後述するように大気圧PAが低下するほど
増加するように設定され、燃料供給量は、大気圧PAが
低下するほど増加するように補正される。
【0028】K1及びK2は夫々各種エンジンパラメー
タ信号に応じて演算される他の補正係数および補正変数
であり、エンジン運転状態に応じた燃費特性、エンジン
加速特性等の諸特性の最適化が図れるような所定値に決
定される。CPU5bは上述のようにして求めた燃料噴
射時間TOUTに基づいて燃料噴射弁6を開弁させる駆
動信号を出力回路5dを介して燃料噴射弁6に供給す
る。
タ信号に応じて演算される他の補正係数および補正変数
であり、エンジン運転状態に応じた燃費特性、エンジン
加速特性等の諸特性の最適化が図れるような所定値に決
定される。CPU5bは上述のようにして求めた燃料噴
射時間TOUTに基づいて燃料噴射弁6を開弁させる駆
動信号を出力回路5dを介して燃料噴射弁6に供給す
る。
【0029】図2は、目標当量比KCMDを算出し、検
出当量比KACTが目標当量比KCMDに一致するよう
にPID制御により空燃比補正係数KLAFを算出する
処理のフローチャートである。この処理は、例えばTD
C信号パルスの発生に同期して実行される。
出当量比KACTが目標当量比KCMDに一致するよう
にPID制御により空燃比補正係数KLAFを算出する
処理のフローチャートである。この処理は、例えばTD
C信号パルスの発生に同期して実行される。
【0030】先ずステップS11では、目標当量比KC
MDを算出する。目標当量比KCMDは、基本的には、
エンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに応じて
算出し、エンジン水温TWの低温状態や所定の高負荷運
転状態では、それらの運転状態に応じた値に変更され
る。
MDを算出する。目標当量比KCMDは、基本的には、
エンジン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに応じて
算出し、エンジン水温TWの低温状態や所定の高負荷運
転状態では、それらの運転状態に応じた値に変更され
る。
【0031】またステップS11の処理では、空燃比を
理論空燃比よりリーン側に設定するリーン運転を実行す
る運転状態であることを「0」で示すリーン運転フラグ
FKBSMJGが、エンジン回転数NE及び吸気管内絶
対圧PBAに応じて判別されるリーン運転領域では
「0」に設定され、空燃比を理論空燃比近傍または理論
空燃比よりリッチ側に設定するストイキまたはリッチ運
転領域では「1」に設定される。リーン運転フラグFK
BSMJGは、後述する図4のステップS22で参照さ
れる。
理論空燃比よりリーン側に設定するリーン運転を実行す
る運転状態であることを「0」で示すリーン運転フラグ
FKBSMJGが、エンジン回転数NE及び吸気管内絶
対圧PBAに応じて判別されるリーン運転領域では
「0」に設定され、空燃比を理論空燃比近傍または理論
空燃比よりリッチ側に設定するストイキまたはリッチ運
転領域では「1」に設定される。リーン運転フラグFK
BSMJGは、後述する図4のステップS22で参照さ
れる。
【0032】続くステップS12では、下記式(2)に
より目標当量比KCMDの燃料冷却補正を行い、最終目
標空燃比係数KCMDMを算出する。 KCMDM=KCMD×KETC (2) KETCは、燃料冷却補正係数であり、KCMD値が増
加するほど増加するように設定される。燃料冷却補正
は、KCMD値が増加し、燃料噴射量が増加するほど噴
射による燃料冷却効果が大きくなることを考慮して行う
ものである。
より目標当量比KCMDの燃料冷却補正を行い、最終目
標空燃比係数KCMDMを算出する。 KCMDM=KCMD×KETC (2) KETCは、燃料冷却補正係数であり、KCMD値が増
加するほど増加するように設定される。燃料冷却補正
は、KCMD値が増加し、燃料噴射量が増加するほど噴
射による燃料冷却効果が大きくなることを考慮して行う
ものである。
【0033】ステップS13では、下記式(3)を用い
て大気圧補正係数KPAを算出する。 KPA=1+KPAA×(CPAB+1.0) (3) ここで、KPAAは、図3(a)に示すKPAAテーブ
ルを検索して算出される増量変数である。KPAAテー
ブルは、大気圧PAが高くなるほど増量変数KPAAが
減少するように、換言すれば大気圧PAが低下するほど
増量変数KPAAが増加するように設定されている。K
PAAテーブルの所定大気圧PA1,PA2はそれぞれ
例えば、480mmHg,730mmHgに設定され、
所定増量変数値KPAA1は、例えば0.098に設定
される。
て大気圧補正係数KPAを算出する。 KPA=1+KPAA×(CPAB+1.0) (3) ここで、KPAAは、図3(a)に示すKPAAテーブ
ルを検索して算出される増量変数である。KPAAテー
ブルは、大気圧PAが高くなるほど増量変数KPAAが
減少するように、換言すれば大気圧PAが低下するほど
増量変数KPAAが増加するように設定されている。K
PAAテーブルの所定大気圧PA1,PA2はそれぞれ
例えば、480mmHg,730mmHgに設定され、
所定増量変数値KPAA1は、例えば0.098に設定
される。
【0034】CPABは、図3(b)に示すCPABテ
ーブルを検索して算出されるキャリブレーション変数で
ある。CPABテーブルは、吸気管内絶対圧PBAが高
くなるほどキャリブレーション変数CPABが減少する
ように設定されている。CPABテーブルの所定吸気管
内絶対圧PBA1,PBA2は、例えばそれぞれ160
mmHg,390mmHgに設定され、所定キャリブレ
ーション変数値CPAB1は、例えば2.5に設定され
る。
ーブルを検索して算出されるキャリブレーション変数で
ある。CPABテーブルは、吸気管内絶対圧PBAが高
くなるほどキャリブレーション変数CPABが減少する
ように設定されている。CPABテーブルの所定吸気管
内絶対圧PBA1,PBA2は、例えばそれぞれ160
mmHg,390mmHgに設定され、所定キャリブレ
ーション変数値CPAB1は、例えば2.5に設定され
る。
【0035】したがって、上記式(3)により算出され
る大気圧補正係数KPAは、大気圧がほぼ760mmH
gである平地においては、1.0に設定され、大気圧P
Aが低下するほど増加するように設定される。
る大気圧補正係数KPAは、大気圧がほぼ760mmH
gである平地においては、1.0に設定され、大気圧P
Aが低下するほど増加するように設定される。
【0036】ステップS14では、後述する図4及び5
の還元リッチ化制御処理を実行し、ステップS15で
は、LAFセンサ14の検出値を当量比に換算して、検
出当量比KACTを算出する。続くステップS16で
は、検出当量比KACTと目標当量比KCMDの偏差に
基づくPID制御により、検出当量比KACTが目標当
量比KCMDに一致するように空燃比補正係数KLAF
を算出する。
の還元リッチ化制御処理を実行し、ステップS15で
は、LAFセンサ14の検出値を当量比に換算して、検
出当量比KACTを算出する。続くステップS16で
は、検出当量比KACTと目標当量比KCMDの偏差に
基づくPID制御により、検出当量比KACTが目標当
量比KCMDに一致するように空燃比補正係数KLAF
を算出する。
【0037】図4及び5は、図2のステップS14で実
行される還元リッチ化制御処理のフローチャートであ
る。図4のステップS21では、エンジン1がLAFセ
ンサ14の検出値に応じたフィードバック制御を実行す
る運転状態にあることを「1」で示すフィードバック制
御フラグFLAFFBが「1」か否かを判別し、FLA
FFB=1であってフィードバック制御を実行する運転
状態にあるときは、リーン運転フラグFKBSMJGが
「0」か否かを判別し(ステップS22)、FKBSM
JG=0であってリーン運転を実行する運転状態である
ときは、目標当量比KCMDが、理論空燃比より若干リ
ーン側の値に設定される所定当量比KCMDLB(例え
ば、0.98)以下か否かを判別する(ステップS2
3)。ステップS21〜S23のいずれかの答が否定
(NO)であるときは、還元リッチ化の実行中であるこ
とを「1」で示す還元リッチ化フラグFRROKを
「0」に設定するとともに、カウンタCTRRに第1の
所定値CTRRINT1(図7(b)参照)を設定して
(ステップS24)、還元リッチ化を実行することなく
本処理を終了する。
行される還元リッチ化制御処理のフローチャートであ
る。図4のステップS21では、エンジン1がLAFセ
ンサ14の検出値に応じたフィードバック制御を実行す
る運転状態にあることを「1」で示すフィードバック制
御フラグFLAFFBが「1」か否かを判別し、FLA
FFB=1であってフィードバック制御を実行する運転
状態にあるときは、リーン運転フラグFKBSMJGが
「0」か否かを判別し(ステップS22)、FKBSM
JG=0であってリーン運転を実行する運転状態である
ときは、目標当量比KCMDが、理論空燃比より若干リ
ーン側の値に設定される所定当量比KCMDLB(例え
ば、0.98)以下か否かを判別する(ステップS2
3)。ステップS21〜S23のいずれかの答が否定
(NO)であるときは、還元リッチ化の実行中であるこ
とを「1」で示す還元リッチ化フラグFRROKを
「0」に設定するとともに、カウンタCTRRに第1の
所定値CTRRINT1(図7(b)参照)を設定して
(ステップS24)、還元リッチ化を実行することなく
本処理を終了する。
【0038】ステップS21〜S23の答が全て肯定
(YES)である状態、すなわちリーン運転が実行可能
であるときは、ステップS25に進み、CTSVマップ
の検索を行い、カウンタCTRRの増分値CTSVを算
出する。CTSVマップは、エンジン回転数NE及び吸
気管内絶対圧PBAに応じて増分値CTSVが設定され
たマップであり、エンジン回転数NEが増加するほど、
また吸気管内絶対圧PBAが増加するほど、CTSV値
が増加するように設定されている。この増分値CTSV
が、単位時間当たりのNOx排出量に相当する。
(YES)である状態、すなわちリーン運転が実行可能
であるときは、ステップS25に進み、CTSVマップ
の検索を行い、カウンタCTRRの増分値CTSVを算
出する。CTSVマップは、エンジン回転数NE及び吸
気管内絶対圧PBAに応じて増分値CTSVが設定され
たマップであり、エンジン回転数NEが増加するほど、
また吸気管内絶対圧PBAが増加するほど、CTSV値
が増加するように設定されている。この増分値CTSV
が、単位時間当たりのNOx排出量に相当する。
【0039】続くステップS26では、大気圧補正係数
KPAが1.0より大きいか否か、すなわち大気圧PA
が低下しているために大気圧補正が実行されているか否
かを判別し、KPA=1.0であって大気圧補正を実行
していないときは直ちにステップS29に進む一方、K
PA>1.0であって大気圧補正が実行されているとき
は、KPA値に応じて図6に示すKCTSVテーブルを
検索し、増分値補正係数KCTSVを算出する(ステッ
プS27)。KCTSVテーブルは、大気圧補正係数K
PAが増加するほど増分値補正係数KCTSVが増加す
るように設定されている。これは、リーン運転中におい
ては、燃料供給量が増加するほどエンジン1から排出さ
れるNOx量は増加するので、それに対応して増分値C
TSVを増加方向に補正するためである。
KPAが1.0より大きいか否か、すなわち大気圧PA
が低下しているために大気圧補正が実行されているか否
かを判別し、KPA=1.0であって大気圧補正を実行
していないときは直ちにステップS29に進む一方、K
PA>1.0であって大気圧補正が実行されているとき
は、KPA値に応じて図6に示すKCTSVテーブルを
検索し、増分値補正係数KCTSVを算出する(ステッ
プS27)。KCTSVテーブルは、大気圧補正係数K
PAが増加するほど増分値補正係数KCTSVが増加す
るように設定されている。これは、リーン運転中におい
ては、燃料供給量が増加するほどエンジン1から排出さ
れるNOx量は増加するので、それに対応して増分値C
TSVを増加方向に補正するためである。
【0040】次いで下記式(4)により増分値CTSV
に補正係数KCTSVを乗算することにより補正し(ス
テップS28)、ステップS29に進む。 CTSV=KCTSV×CTSV (4) ステップS29では、カウンタCTRRの値を増分値C
TSVだけインクリメントし、次いでカウンタCTRR
の値が前記第1の所定値CTRRINT1より小さい所
定閾値CTRRACT(図7(b)参照)以上か否かを
判別する(ステップS30)。リーン運転が実行可能と
なった直後は、カウンタCTRRは、第1の所定値CT
RRINT1に設定されている(ステップS24)た
め、CTRR≧CTRRACTであり、ステップS31
に進む。
に補正係数KCTSVを乗算することにより補正し(ス
テップS28)、ステップS29に進む。 CTSV=KCTSV×CTSV (4) ステップS29では、カウンタCTRRの値を増分値C
TSVだけインクリメントし、次いでカウンタCTRR
の値が前記第1の所定値CTRRINT1より小さい所
定閾値CTRRACT(図7(b)参照)以上か否かを
判別する(ステップS30)。リーン運転が実行可能と
なった直後は、カウンタCTRRは、第1の所定値CT
RRINT1に設定されている(ステップS24)た
め、CTRR≧CTRRACTであり、ステップS31
に進む。
【0041】ステップS31では、還元リッチ化フラグ
FRROKが「1」か否かを判別する。最初は、FRR
OK=0であるので、これを「1」に設定し(ステップ
S32)、ステップS41に進んでエンジン回転数NE
が第1の所定回転数NKCMDRRL(例えば1000
rpm)より高いか否かを判別し、NE>NKCMDR
RLであるときは、エンジン回転数NEが第1の所定回
転数NKCMDRRLより高い第2の所定回転数NKC
MDRRH(例えば、2000rpm)より高いか否か
を判別する(ステップS42)。そして、NE≦NKC
MDRRLであって低回転領域にあるときは、ダウンカ
ウントタイマタイマtmRRを低回転用所定時間TMR
RL(例えば300msec)に設定し(ステップS4
5)、NKCMDRRL<NE≦NKCMDRRHであ
って中回転領域にあるときは、タイマtmRRを、低回
転用所定時間TMRRLより長い中回転用所定時間TM
RRM(例えば500msec)に設定し(ステップS
44)、NE>NKCMDRRHであって高回転領域に
あるときは、タイマtmRRを中回転用所定時間TMR
RMより長い高回転用所定時間TMRRH(例えば80
0msec)に設定して(ステップS43)、ステップ
S46に進む。
FRROKが「1」か否かを判別する。最初は、FRR
OK=0であるので、これを「1」に設定し(ステップ
S32)、ステップS41に進んでエンジン回転数NE
が第1の所定回転数NKCMDRRL(例えば1000
rpm)より高いか否かを判別し、NE>NKCMDR
RLであるときは、エンジン回転数NEが第1の所定回
転数NKCMDRRLより高い第2の所定回転数NKC
MDRRH(例えば、2000rpm)より高いか否か
を判別する(ステップS42)。そして、NE≦NKC
MDRRLであって低回転領域にあるときは、ダウンカ
ウントタイマタイマtmRRを低回転用所定時間TMR
RL(例えば300msec)に設定し(ステップS4
5)、NKCMDRRL<NE≦NKCMDRRHであ
って中回転領域にあるときは、タイマtmRRを、低回
転用所定時間TMRRLより長い中回転用所定時間TM
RRM(例えば500msec)に設定し(ステップS
44)、NE>NKCMDRRHであって高回転領域に
あるときは、タイマtmRRを中回転用所定時間TMR
RMより長い高回転用所定時間TMRRH(例えば80
0msec)に設定して(ステップS43)、ステップ
S46に進む。
【0042】ステップS46では、ステップS43、S
44またはS45で設定したタイマtmRRをスタート
させる(図7(b)、時刻t1参照)、次いでKCMD
RRマップを検索して還元リッチ化目標当量比KCMD
RRを算出し(ステップS48)、最終目標空燃比係数
KCMDMを還元リッチ化目標当量比KCMDRRに設
定して(ステップS49)、本処理を終了する。
44またはS45で設定したタイマtmRRをスタート
させる(図7(b)、時刻t1参照)、次いでKCMD
RRマップを検索して還元リッチ化目標当量比KCMD
RRを算出し(ステップS48)、最終目標空燃比係数
KCMDMを還元リッチ化目標当量比KCMDRRに設
定して(ステップS49)、本処理を終了する。
【0043】KCMDRRマップは、エンジン回転数N
E及び吸気管内絶対圧PBAに応じて還元リッチ化目標
当量比KCMDRRが設定されたマップであり、エンジ
ン回転数NEが増加するほど、また吸気管内絶対圧PB
Aが増加するほど、KCMDRR値が増加するように設
定されている。なお、すべての設定値は1.0より大き
い値である。
E及び吸気管内絶対圧PBAに応じて還元リッチ化目標
当量比KCMDRRが設定されたマップであり、エンジ
ン回転数NEが増加するほど、また吸気管内絶対圧PB
Aが増加するほど、KCMDRR値が増加するように設
定されている。なお、すべての設定値は1.0より大き
い値である。
【0044】還元リッチ化フラグFRROKがステップ
S32で「1」に設定され、還元リッチ化が開始される
と、以後はステップS31の答が肯定(YES)とな
り、ステップS47に進んで、タイマtmRRの値が
「0」か否かを判別する。最初は、tmRR>0である
ので、前記ステップS48に進み、tmRR=0となる
と(図7、時刻t2)、還元リッチ化フラグFRROK
を「0」に設定し(ステップS50)、カウンタCTR
Rを所定閾値CTRRACTより小さい第2の所定値C
TRRINT2(例えば0)に設定して(ステップS5
1)、還元リッチ化を終了する。ステップS50、S5
1を実行する場合は、最終目標空燃比係数KCMDMは
図2のステップS2で算出された値が保持されるので、
リーン運転が開始される。
S32で「1」に設定され、還元リッチ化が開始される
と、以後はステップS31の答が肯定(YES)とな
り、ステップS47に進んで、タイマtmRRの値が
「0」か否かを判別する。最初は、tmRR>0である
ので、前記ステップS48に進み、tmRR=0となる
と(図7、時刻t2)、還元リッチ化フラグFRROK
を「0」に設定し(ステップS50)、カウンタCTR
Rを所定閾値CTRRACTより小さい第2の所定値C
TRRINT2(例えば0)に設定して(ステップS5
1)、還元リッチ化を終了する。ステップS50、S5
1を実行する場合は、最終目標空燃比係数KCMDMは
図2のステップS2で算出された値が保持されるので、
リーン運転が開始される。
【0045】以後は、ステップS25〜S30が繰り返
し実行され、すなわちリーン運転が実行され、カウンタ
CTRRの値が所定閾値CTRRACTに達すると(図
7、時刻t3)、ステップS31以下に進んで還元リッ
チ化を実行する。
し実行され、すなわちリーン運転が実行され、カウンタ
CTRRの値が所定閾値CTRRACTに達すると(図
7、時刻t3)、ステップS31以下に進んで還元リッ
チ化を実行する。
【0046】以上のように図4及び5の処理によれば燃
料供給量の大気圧補正が実行されるような場合、すなわ
ちエンジン1によって駆動される車両が高地を走行する
ような場合には、NOx吸収剤のNOx吸収量を推定す
るカウンタCTRRの増分値CTSVが、大気圧補正係
数KPAに応じて設定される増分値補正係数KCTSV
により補正されるので、適切なタイミングで還元リッチ
化を実行し、良好な燃費及び排気ガス特性を維持するこ
とができる。すなわち、大気圧補正係数KPAは検出し
た大気圧PAが低下するほど大きな値に設定され、増分
値補正係数KCTSVは、大気圧補正係数KPAが増加
するほど増加するように設定されるので、NOx吸収剤
による単位時間当たりのNOx吸収量(エンジン1のN
Ox排出量)に対応する増分値CTSVは、大気圧PA
が低下する(燃料供給量の増加方向の補正が大きくな
る)ほど、大きな値に設定される。その結果、増分値C
TSVは、燃料供給量の大気圧補正に対応してエンジン
1のNOx排出量、すなわちNOx吸収剤のNOx吸収
量を正確に反映したものとなり、上述した効果を得るこ
とができる。
料供給量の大気圧補正が実行されるような場合、すなわ
ちエンジン1によって駆動される車両が高地を走行する
ような場合には、NOx吸収剤のNOx吸収量を推定す
るカウンタCTRRの増分値CTSVが、大気圧補正係
数KPAに応じて設定される増分値補正係数KCTSV
により補正されるので、適切なタイミングで還元リッチ
化を実行し、良好な燃費及び排気ガス特性を維持するこ
とができる。すなわち、大気圧補正係数KPAは検出し
た大気圧PAが低下するほど大きな値に設定され、増分
値補正係数KCTSVは、大気圧補正係数KPAが増加
するほど増加するように設定されるので、NOx吸収剤
による単位時間当たりのNOx吸収量(エンジン1のN
Ox排出量)に対応する増分値CTSVは、大気圧PA
が低下する(燃料供給量の増加方向の補正が大きくな
る)ほど、大きな値に設定される。その結果、増分値C
TSVは、燃料供給量の大気圧補正に対応してエンジン
1のNOx排出量、すなわちNOx吸収剤のNOx吸収
量を正確に反映したものとなり、上述した効果を得るこ
とができる。
【0047】図7は、図4及び5の処理を説明するため
のタイムチャートであり、図7(a)(b)は、それぞ
れ最終目標空燃比係数KCMDM及びカウンタCTRR
の値の推移を示し、同図(a)のKCMDM0は理論空
燃比相当の値(1.0)であり、KCMDMLは、例え
ばA/F=22相当の値である。
のタイムチャートであり、図7(a)(b)は、それぞ
れ最終目標空燃比係数KCMDM及びカウンタCTRR
の値の推移を示し、同図(a)のKCMDM0は理論空
燃比相当の値(1.0)であり、KCMDMLは、例え
ばA/F=22相当の値である。
【0048】図7は、時刻t1においてリーン運転が実
行不可の状態から実行可能の状態に移行した場合、すな
わちエンジン運転状態がストイキ運転領域からリーン運
転領域に移行した場合の動作例を示している。リーン運
転領域へ移行すると、先ず還元リッチ化処理が時刻t1
からt2まで実行され、その後リーンバーン制御が開始
される。このとき、カウンタCTRRは、第2の所定値
CTRRINT2に設定される。ここで、タイマtmR
Rは、エンジン回転数NEが高いほど長い時間に設定さ
れ(ステップS21〜S25)、また還元リッチ化目標
当量比KCMDRRは、エンジン回転数NEが高いほ
ど、また吸気管内絶対圧PBAが高いほど大きな値に設
定されるので、リッチ化の度合は、エンジン回転数NE
が高いほど、また吸気管内絶対圧PBAが高いほど大き
くなるように制御される。エンジン回転数NEが高いほ
ど、また吸気管内絶対圧PBAが高いほど、排気ガス流
量(体積/時間)または排気ガス流速(体積/(時間・
断面積))は増加するので、本実施形態では、排気ガス
流量または排気ガス流速が増加するほど、還元リッチ化
の度合が大きくなるように制御される。
行不可の状態から実行可能の状態に移行した場合、すな
わちエンジン運転状態がストイキ運転領域からリーン運
転領域に移行した場合の動作例を示している。リーン運
転領域へ移行すると、先ず還元リッチ化処理が時刻t1
からt2まで実行され、その後リーンバーン制御が開始
される。このとき、カウンタCTRRは、第2の所定値
CTRRINT2に設定される。ここで、タイマtmR
Rは、エンジン回転数NEが高いほど長い時間に設定さ
れ(ステップS21〜S25)、また還元リッチ化目標
当量比KCMDRRは、エンジン回転数NEが高いほ
ど、また吸気管内絶対圧PBAが高いほど大きな値に設
定されるので、リッチ化の度合は、エンジン回転数NE
が高いほど、また吸気管内絶対圧PBAが高いほど大き
くなるように制御される。エンジン回転数NEが高いほ
ど、また吸気管内絶対圧PBAが高いほど、排気ガス流
量(体積/時間)または排気ガス流速(体積/(時間・
断面積))は増加するので、本実施形態では、排気ガス
流量または排気ガス流速が増加するほど、還元リッチ化
の度合が大きくなるように制御される。
【0049】そして、リーン運転の実行中にカウンタC
TRRの値が所定閾値CTRRACTに達すると(図
7、t3)、そのときのエンジン回転数NEに応じてタ
イマtmRRに所定時間TMRRL,TMRRM,また
はTMRRHが設定されるとともに、そのときのエンジ
ン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに応じて還元リ
ッチ化目標当量比KCMDRRが設定され、還元リッチ
化が開始される。その後、タイマtmRRの値が「0」
になると(図7、t4)、還元リッチ化を終了し、カウ
ンタCTRRの値が第2の所定値CTRRINT2の戻
される。以後、リーン運転が実行可能なエンジン運転状
態が継続していれば、時刻t4以後も時刻t2からt4
までと同様の動作が繰り返される。
TRRの値が所定閾値CTRRACTに達すると(図
7、t3)、そのときのエンジン回転数NEに応じてタ
イマtmRRに所定時間TMRRL,TMRRM,また
はTMRRHが設定されるとともに、そのときのエンジ
ン回転数NE及び吸気管内絶対圧PBAに応じて還元リ
ッチ化目標当量比KCMDRRが設定され、還元リッチ
化が開始される。その後、タイマtmRRの値が「0」
になると(図7、t4)、還元リッチ化を終了し、カウ
ンタCTRRの値が第2の所定値CTRRINT2の戻
される。以後、リーン運転が実行可能なエンジン運転状
態が継続していれば、時刻t4以後も時刻t2からt4
までと同様の動作が繰り返される。
【0050】このようにリーン運転がカウンタCTRR
の値と所定閾値CTRRACTで決まる時間(TL1、
TL2、TL3、…)継続したときは、還元リッチ化が
実行され、しかも還元リッチ化の度合は、エンジン回転
数NEが高いほど、また吸気管内絶対圧PBAが高いほ
ど、大きくなるように制御されるので、エンジン運転状
態に応じた適切な還元リッチ化を行うことができ、NO
xまたはHC,COの排出量を増加させることなく、良
好な排気ガス特性を維持することができる。
の値と所定閾値CTRRACTで決まる時間(TL1、
TL2、TL3、…)継続したときは、還元リッチ化が
実行され、しかも還元リッチ化の度合は、エンジン回転
数NEが高いほど、また吸気管内絶対圧PBAが高いほ
ど、大きくなるように制御されるので、エンジン運転状
態に応じた適切な還元リッチ化を行うことができ、NO
xまたはHC,COの排出量を増加させることなく、良
好な排気ガス特性を維持することができる。
【0051】ここで、カウンタCTRRの増分値CTS
Vは、エンジン回転数NEが高いほど、また吸気管内絶
対圧PBAが高いほど、大きな値に設定され、この増分
値CTSVの値が大きくなるほどリーン運転が継続され
る時間(TL1、TL2、TL3、…)が短くなる。し
たがって、排気ガス流量の増加に対応して還元リッチ化
の時間的割合も増加し、エンジン運転状態に応じた適切
な還元リッチ化を行うことができる。
Vは、エンジン回転数NEが高いほど、また吸気管内絶
対圧PBAが高いほど、大きな値に設定され、この増分
値CTSVの値が大きくなるほどリーン運転が継続され
る時間(TL1、TL2、TL3、…)が短くなる。し
たがって、排気ガス流量の増加に対応して還元リッチ化
の時間的割合も増加し、エンジン運転状態に応じた適切
な還元リッチ化を行うことができる。
【0052】なお、図7は、図4及び5の処理を説明す
るために示すものであり、わかりやすくするために、リ
ーン運転の時間的割合(=TL/(TR+TL))が実
際より小さく、換言すれば還元リッチ化を実行する時間
的割合(=TR/(TR+TL))が実際より大きく示
されている。また、カウンタCTRRの増分値CTSV
は、エンジン運転状態に応じて変化するので、カウンタ
CTRRの値は、必ずしも図7に示すように直線的に増
加するとは限らない。
るために示すものであり、わかりやすくするために、リ
ーン運転の時間的割合(=TL/(TR+TL))が実
際より小さく、換言すれば還元リッチ化を実行する時間
的割合(=TR/(TR+TL))が実際より大きく示
されている。また、カウンタCTRRの増分値CTSV
は、エンジン運転状態に応じて変化するので、カウンタ
CTRRの値は、必ずしも図7に示すように直線的に増
加するとは限らない。
【0053】本実施形態では、図4のステップS25〜
S29が吸収量推定手段に相当し、図のステップS30
〜S32及び図5のステップS41〜S47が還元手段
に相当する。また、カウンタCTRRの増分値CTSV
が単位時間当たりの窒素酸化物排出量に相当し、カウン
タCTRRの値が窒素酸化物浄化手段に吸収された窒素
酸化物量の推定値に相当し、所定閾値CTRRACTが
基準値に相当する。
S29が吸収量推定手段に相当し、図のステップS30
〜S32及び図5のステップS41〜S47が還元手段
に相当する。また、カウンタCTRRの増分値CTSV
が単位時間当たりの窒素酸化物排出量に相当し、カウン
タCTRRの値が窒素酸化物浄化手段に吸収された窒素
酸化物量の推定値に相当し、所定閾値CTRRACTが
基準値に相当する。
【0054】また、本発明は上述した実施形態に限るも
のではなく、種々の変形が可能である。例えば、内燃機
関は、燃料を吸気管内に噴射するものに限らず、各気筒
の燃焼室内に直接噴射するものであってもよい。
のではなく、種々の変形が可能である。例えば、内燃機
関は、燃料を吸気管内に噴射するものに限らず、各気筒
の燃焼室内に直接噴射するものであってもよい。
【0055】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、大
気圧が検出され、機関運転状態及び検出された大気圧に
基づいて窒素酸化物浄化手段に吸収された窒素酸化物量
が推定されるので、内燃機関によって駆動される車両が
高地を走行する場合でも適切なタイミングで還元リッチ
化を実行し、良好な燃費及び排気ガス特性を維持するこ
とができる。
気圧が検出され、機関運転状態及び検出された大気圧に
基づいて窒素酸化物浄化手段に吸収された窒素酸化物量
が推定されるので、内燃機関によって駆動される車両が
高地を走行する場合でも適切なタイミングで還元リッチ
化を実行し、良好な燃費及び排気ガス特性を維持するこ
とができる。
【図1】本発明の実施の一形態にかかる内燃機関及びそ
の制御装置の構成を示す図である。
の制御装置の構成を示す図である。
【図2】空燃比センサの出力に応じた空燃比フィードバ
ック制御を実行する処理のフローチャートである。
ック制御を実行する処理のフローチャートである。
【図3】エンジン回転数及び吸気管内絶対圧に応じて判
定されるエンジン運転領域を説明するための図である。
定されるエンジン運転領域を説明するための図である。
【図4】還元リッチ化を実行する処理のフローチャート
である。
である。
【図5】還元リッチ化を実行する処理のフローチャート
である。
である。
【図6】図4の処理で使用するテーブルを示す図であ
る。
る。
【図7】図4及び5の処理で使用されるパラメータ値の
推移を示すタイムチャートである。
推移を示すタイムチャートである。
1 内燃機関 5 電子コントロールユニット(吸収量推定手段、還元
手段) 6 燃料噴射弁 12 排気管 16 NOx浄化装置(窒素酸化物浄化手段) 21 大気圧センサ(大気圧検出手段)
手段) 6 燃料噴射弁 12 排気管 16 NOx浄化装置(窒素酸化物浄化手段) 21 大気圧センサ(大気圧検出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 41/04 305 F02D 41/04 305A 45/00 314 45/00 314P Fターム(参考) 3G084 AA03 AA04 BA09 BA13 BA24 DA10 DA27 EA11 EB11 FA01 FA07 FA10 FA11 FA20 FA26 FA29 FA33 FA38 FA39 3G091 AA02 AA12 AA23 AA24 AA28 AB06 BA14 BA33 CB02 CB07 CB08 DA01 DA02 DA03 DB06 DB10 DB13 DC01 EA00 EA01 EA06 EA07 EA14 EA15 EA16 3G301 HA01 HA04 HA06 HA15 JA25 JB09 LB02 LB04 MA01 MA11 MA18 NC02 ND01 NE01 NE06 NE13 NE14 NE15 PA01A PA07A PA09A PA10A PA11A PD02A PE01A PE03A PE04A PE05A PE08A
Claims (1)
- 【請求項1】 内燃機関の排気系に設けられ、排気ガス
中の酸素濃度が比較的高い排気ガスリーン状態のとき排
気ガス中の窒素酸化物を吸収し、排気ガス中の酸素濃度
が比較的低い排気ガスリッチ状態のとき吸収した窒素酸
化物を還元する窒素酸化物浄化手段と、前記機関の運転
状態に基づいて前記窒素酸化物浄化手段に吸収された窒
素酸化物の量を推定する吸収量推定手段と、該吸収量推
定手段により推定された窒素酸化物量が基準値を越えた
とき、前記排気ガスが前記排気ガスリッチ状態となるよ
うに前記機関に供給する混合気の空燃比を制御する還元
手段とを備える内燃機関の排気ガス浄化装置において、 大気圧を検出する大気圧検出手段を備え、 前記吸収量推定手段は、前記機関の運転状態及び前記大
気圧検出手段により検出された大気圧に基づいて、前記
窒素酸化物浄化手段に吸収された窒素酸化物量を推定す
ることを特徴とする内燃機関の排気ガス浄化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10293169A JP2000120430A (ja) | 1998-10-15 | 1998-10-15 | 内燃機関の排気ガス浄化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10293169A JP2000120430A (ja) | 1998-10-15 | 1998-10-15 | 内燃機関の排気ガス浄化装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000120430A true JP2000120430A (ja) | 2000-04-25 |
Family
ID=17791315
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10293169A Withdrawn JP2000120430A (ja) | 1998-10-15 | 1998-10-15 | 内燃機関の排気ガス浄化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000120430A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6729304B2 (en) | 2001-01-18 | 2004-05-04 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Fuel injection control system, fuel injection control method, and engine control unit, for internal combustion engine |
-
1998
- 1998-10-15 JP JP10293169A patent/JP2000120430A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6729304B2 (en) | 2001-01-18 | 2004-05-04 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Fuel injection control system, fuel injection control method, and engine control unit, for internal combustion engine |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20060110 |