JP2000119654A5 - - Google Patents

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【書類名】明細書
【発明の名称】液晶光学素子の製造方法
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一方が透明な一対の電極付き基板間に液晶と未硬化の硬化性化合物との混合物を持し、前記硬化性化合物を硬化させて液晶/硬化物複合体層を形成する液晶光学素子の製造方法において、前記混合物にカイラル剤を含有させ、カイラル剤のヘリカルピッチを4μm以上、かつ、電極間隙の3倍以下とすることを特徴とする液晶光学素子の製造方法。
【請求項2】
電極間隙が4〜50μmである請求項1に記載の液晶光学素子の製造方法。
【請求項3】
前記混合物に微量の硬化触媒を含有せしめる請求項1または2に記載の液晶光学素子の製造方法。
【請求項4】
ヘリカルピッチを5μm以上、かつ、電極間隙の2倍以下とする請求項1、2または3記載の液晶光学素子の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電界の印加/非印加により、素子の透過、散乱、反射状態を制御し、調光素子や表示素子、光学シャッター等に利用可能な液晶光学素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液晶と透明な高分子とを複合して、高分子と液晶、または液晶内部(微小領域間)の屈折率差を生じせしめた透過−散乱型の光学素子が提案された。液晶/高分子複合体素子、液晶/樹脂複合体素子あるいは分散型液晶素子などと呼ばれている。この素子は原理的に偏光板を必要としないので、光の吸収損失が少なく、かつ高い散乱性能が得られ、素子全体における光の利用効率が高いことが大きな利点となっている。
【0003】
この特性を生かして、調光ガラス、光シャッター、レーザ装置および表示装置などに用いられている。電圧非印加で散乱状態、電圧印加で透明状態のものが商用化された。
【0004】
さらに、従来例1(USP5188760)では、液晶と重合性の液晶を用いた素子が開示された。この従来例1は、電圧非印加時において素子内の液晶と重合された液晶とが同じ配向方向を有しているので、素子をどの方向から見ても透明状態を呈する。そして、電圧印加時には、素子内の液晶の配向が電界によって制御され、液晶分子の配列方向が微小領域においてさまざまに変化することにより、素子は散乱状態を呈する。
【0005】
また、カイラル剤を添加して初期配向にヘリカル構造を設けることで、コントラスト比が向上することが開示された。この素子は、「異方性ゲル」または「液晶ゲル」と呼ばれている。この従来例1ではアクリロイル基を末端に持つメソゲンモノマーが使用された。
【0006】
また、従来例2(WO92/19695)にも同様の構成を持つ素子が開示された。従来例1と同様の動作モードであって、カイラルネマチック液晶中に微量の高分子を分散させ、電圧非印加時に透明状態、電圧印加時に散乱状態を得る。この素子はPSCT(ポリマー・スタビライズド・コレステリック・テクスチャー)と呼ばれている。この従来例2にもアクリロイル基を末端に持つメソゲンモノマーが開示された。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術において、電圧の印加/非印加時に得られる液晶光学素子の透過率(または反射率)のコントラスト比を改良する手段として、従来例1は、その混合物にカイラル剤を添加し、硬化後の硬化性化合物の配向形態にヘリカル構造を導入することを示した。
また、従来例2は、カイラル剤の添加によりヘリカルピッチを0.5〜4μmとする素子を示した。
【0008】
しかしながら、カイラル剤の添加は素子の駆動電圧の増大させたり、素子の透明時の透過率を低下させるといった問題を引き起こすことがある。さらに、液晶と未硬化の硬化性化合物との混合物を液晶セルへ注入する場合、または、透明電極付き基板、たとえば電極付き樹脂フィルム基板間へ持せしめる場合に、カイラル剤を多く含有すると、注入むらや持むらを発生させやすいといった問題がおこった。
【0009】
本発明における課題は、カイラル剤の添加をできるだけ最小限にとどめ、かつ電圧印加/非印加時に得られる透過率特性において、高いコントラスト比を発現でき、かつ、できるだけ駆動電圧を上昇させないことである。
【0010】
また、液晶と未硬化の硬化性化合物を含有する混合物をあらかじめ準備し、硬化性化合物を硬化させることで得られる液晶光学素子の特性は、その液晶/硬化物複合体層の構造に大きく依存する。特に、その液晶/硬化物複合体層の液晶にカイラル剤を含有せしめた場合、つまり複合体が内部に含有するカイラル剤に起因したヘリカル構造を内包する場合、そのヘリカルピッチが素子の電気光学特性に与える影響は大きい。
【0011】
そこで、本発明においては、液晶と未硬化の硬化性化合物との混合物が含有するカイラル剤の添加量とそれに起因したヘリカル構造のピッチについて詳細な検討を行った。そして、従来では用いられることのなかった大きなヘリカルピッチの条件下において、高いコントラスト比と、低い駆動電圧とを両立できる領域が存在することを見出した。
【0012】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、少なくとも一方が透明な一対の電極付き基板間に液晶と未硬化の硬化性化合物との混合物を持し、前記硬化性化合物を硬化させて液晶/硬化物複合体層を形成する液晶光学素子の製造方法において、前記混合物にカイラル剤を含有させ、カイラル剤のヘリカルピッチを4μm以上、かつ、電極間隙の3倍以下とすることを特徴とする液晶光学素子の製造方法を提供する。
【0013】
また、上記の製造方法において、前記硬化性化合物が式(1)の化合物を含有することが好ましい。
【0014】
【化1】
Figure 2000119654
【0015】
1 、A2 :それぞれ独立にアクリロイル基、メタクリロイル基、グリシジル基、アリル基
1 、R2 :それぞれ独立に炭素数2〜6のアルキレン基
Z:2価のメソゲン構造部
n、m:それぞれ独立に1〜10の整数
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明ではヘリカルピッチを上記の範囲に設定することで従来例では得ることができなかった良好な特性を達成できる。ヘリカルピッチを4μmより小さくすると、電圧非印加時の透過率が低下したり、駆動電圧が上昇するなどの問題が発生する。
【0017】
ヘリカルピッチを、液晶/樹脂複合体を持する一対の電極間隙の3倍より大きくすると、電圧印加時の透過率が高く、電圧印加/非印加時の透過率におけるコントラスト比が低下する。
【0018】
さらに、ヘリカルピッチを5μmより大きく、かつ、電極間隙の2倍以下にすることで、低い駆動電圧と高いコントラストのバランスを調節することが可能となる。
【0019】
式(1)の硬化部位(A1 、A2 )としては、一般に硬化触媒とともに光硬化、熱硬化可能な上記の官能基であればいずれでもよいが、なかでも、硬化時の温度を制御できることから光硬化に適するアクリロイル基、メタクリロイル基が好ましい。
【0020】
式(1)のオキシアルキレン部のR1 およびR2 の炭素数については、その運動性から2〜6が好ましく、さらに炭素数2のエチレン基、および炭素数3のプロピレン基が好ましい。
【0021】
式(1)のメソゲン構造部(Z)としては、1、4−フェニレン基が2個以上連結した2価のポリフェニレンが好ましい。また、このポリフェニレン基中の一部の1,4−フェニレン基が1,4−シクロヘキシレン基で置換された2価の有機基であってもよい。
【0022】
これらポリフェニレン基や2価の有機基の水素原子の一部または全部は炭素数1〜2のアルキル基、ハロゲン原子、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基などの置換基に置換されていてもよい。好ましいZは、1,4−フェニレン基が2個連結したビフェニレン基(以下、4,4’−ビフェニレン基という。)、3個連結したターフェニレン基、およびこれらの水素原子の1〜4個が炭素数1〜2のアルキル基、フッ素原子、塩素原子もしくはカルボキシル基に置換された2価の有機基である。最も、好ましいZは置換基を有しない4,4’−ビフェニレン基である。
【0023】
式(1)のn、mはあまり大きいと液晶との相溶性が低下するため、それぞれ独立に1〜10であり、硬化後の素子特性を考慮すると1〜4がさらに好ましい。
【0024】
液晶と未硬化の硬化性化合物の混合物が硬化触媒を含有していてもよく、光硬化の場合、ベンゾインエーテル系、アセトフェノン系、フォスフィンオキサイド系などの一般に光硬化樹脂に用いられる光重合開始剤を使用できる。
【0025】
熱硬化の場合は、硬化部位の種類に応じて、パーオキサイド系、チオール系、アミン系、酸無水物系などの硬化触媒を使用でき、また、必要に応じてアミン類などの硬化助剤も使用できる。
【0026】
硬化触媒の含有量は、含有する未硬化の硬化性化合物の20wt%以下が好ましく、硬化後の硬化物の高い分子量や高い比抵抗が要求される場合、1〜10wt%とすることがさらに好ましい。
【0027】
液晶と未硬化の硬化性化合物の混合物中の未硬化の硬化性化合物は、液晶との相溶性を向上させるために、式(1)でn、mの異なる複数の未硬化の硬化性化合物を含んでいてもよく、それによりさらにコントラストを改善することができる。
一方、液晶と未硬化の硬化性化合物の混合物は、混合後均質な溶液であることが好ましい。また、液晶と未硬化の硬化性化合物の混合物は、電極付き基板に持されるとき、液晶相を示していてもよい。
【0028】
さらに、液晶と未硬化の硬化性化合物の混合物は、硬化されるとき、液晶相を示していてもよい。液晶と未硬化の硬化性化合物の混合物を持する電極付き基板の電極表面を直接研磨したり、樹脂の薄膜を設けそれをラビングするなどして、電極表面に液晶を配向させる機能を付与することもでき、それにより、液晶と未硬化の硬化性化合物の混合物を持する際のむらを低減させることもできる。
【0029】
また、一対の配向処理済み基板の配向方向の組み合わせとしては、平行、直交、いずれでもよく、混合物を持したときのむらが最小となるよう角度を設定すればよい。
【0030】
電極間の距離は、スペーサー等で保持することができ、間隔は4〜50μmが好ましく、さらには5〜30μmが好ましい。電極間隔は小さすぎるとコントラストが低下し、大きすぎると駆動電圧が上昇する。
【0031】
電極を支持する基板は、ガラス基板でも樹脂基板でもよく、またガラス基板と樹脂基板の組み合わせでもよい。また、片方がアルミニウムや誘電体多層膜の反射電極であってもよい。
【0032】
フィルム基板の場合、連続で供給される電極付き基板を2本のゴムロール等で挟み、その間に、スペーサーを含有分散させた液晶と未硬化の硬化性化合物との混合物を供給し、挟み込み、その後連続で硬化させることができるので生産性が高い。
【0033】
ガラス基板の場合、電極面内に微量のスペーサーを散布し、対向させた基板の4辺をエポキシ樹脂等のシール剤で封止セルとし、2カ所以上の設けたシールの切り欠きの一方を液晶と未硬化の硬化性化合物の混合物に浸し、他方より吸引することでセル内に混合物を満たし、硬化させ液晶光学素子を得ることができる。また、通常の真空注入法を用いることもできる。以下、実施例について説明する。
【0034】
【実施例】
(実施例1)
シアノ系ネマック液晶(メルク社製 BL−006)95部、式(2)の未硬化の硬化性化合物5部、および、ベンゾインイソプロピルエーテル0.15部の混合物(混合物A)を調製した。
【0035】
【化2】
Figure 2000119654
【0036】
この式(2)の化合物は、式(1)でA1 、A2 がアクリロイル基で、R1 、R2 がエチレン基で、Zのメソゲン構造部が4,4’−ビフェニレン基で、n、mがともに1である場合に相当する。
【0037】
この混合物A100部に、カイラル剤(メルク社製 S−811とメルク社製 C15の重量比1:1の混合物、以後カイラル剤A)3.5部を均一に溶解した混合物を調製した(混合物B)。そして、ヘリカルピッチ測定用のくさびセルに注入してピッチを測定したところ、そのヘリカルピッチは5.1μmであった。
【0038】
この混合物Bを、透明電極上に形成したポリイミド薄膜を一方向にラビングした一対の基板を、ラビング方向が直交するように対向させ、微量の直径13μmの樹脂ビーズを介して、四辺に幅約1mmで印刷したエポキシ樹脂により張り合わせて作製した液晶セルに注入した。
【0039】
このセルを25℃に保持した状態で、主波長が約365nmのHgXeランプにより、上側より3mW/cm2 、下側より同じく約3mW/cm2 の紫外線を10分間照射し、液晶光学素子を形成した。
【0040】
この液晶光学素子に矩形波50Hz、50Vrmsの電圧を10分印加後電圧を除去する操作を10回繰り返した。その後、530nmを中心波長とした半値幅約20nmの測定光源を用いた透過率測定系(光学系のF値11.5)で透過率を測定したところ、電圧を印加しない状態で78%、この値を50Vrms印加したときの透過率で割ったコントラスト比の値は23であった。
【0041】
この液晶光学素子の電圧印加しないときの透過率を100%、50Vrmsの電圧を印加したときの透過率を0%としたときに、50%を示す印加電圧、すなわち5割の透過率変化を示すときの印加電圧の値(V50)は、23Vrmsであった。
【0042】
(実施例2)
実施例1の混合物Aを100部に、同じく実施例1のカイラル剤Aを1.5部を均一に溶解して混合物を調製した(混合物C)。実施例1と同様に、ヘリカルピッチ測定用のくさびセルに注入してピッチを測定したところ、そのヘリカルピッチは10.8μmであった。
【0043】
この混合物Cを実施例1で使用したものと同様の構成の液晶セルに注入し、25℃で同様に紫外線を照射して未硬化の硬化性化合物を硬化させて液晶光学素子を形成した。
【0044】
この液晶光学素子に矩形波50Hz、50Vrmsの電圧を10分印加後電圧を除去する操作を10回繰り返した。その後、実施例1と同じ透過率測定系で透過率を測定したところ、電圧を印加しない状態で81%、この値を50Vrms印加したときの透過率で割ったコントラスト比の値は23であり、V50は19Vrmsであった。
【0045】
(比較例1)
実施例1の混合物Aにカイラル剤を添加せず、実施例1で使用したものと同じ構成の液晶セルに注入し、25℃で同様に紫外線を照射して未硬化の硬化性化合物を硬化させて液晶光学素子を得た。
この液晶セルは配向方向を直交させてあるため、混合物Aはセルに注入された状態では、見かけ上、セルの電極間距離の約4倍のヘリカルピッチを呈する。
【0046】
この液晶光学素子に矩形波50Hz、50Vrmsの電圧を10分印加後電圧を除去する操作を10回繰り返した。その後、実施例1と同じ透過率測定系で透過率を測定したところ、電圧を印加しない状態で79%、この値を50Vrms印加したときの透過率で割ったコントラスト比の値は3.2であり、V50は18であった。
【0047】
(比較例2)
実施例1の混合物Aを100部に、実施例1のカイラル剤Aを7.5部を均一に溶解して混合物を調製した(混合物D)。実施例1と同様に、ヘリカルピッチ測定用のくさびセルに注入してピッチを測定したところ、そのヘリカルピッチは2.4μmであった。
【0048】
この混合物Dを実施例1で使用したものと同じ構成の液晶セルに注入し、25℃で紫外線を同様に照射して未硬化の硬化性化合物を硬化させて液晶光学素子を形成した。
【0049】
この液晶光学素子に矩形波50Hz、50Vrmsの電圧を10分印加後電圧を除去する操作を10回繰り返した。その後、実施例1と同じ透過率測定系で透過率を測定したところ、電圧を印加しない状態で73%、この値を50Vrms印加したときの透過率で割ったコントラスト比の値は13であり、V50は31であった。
【0050】
(実施例3)
実施例1の混合物Aを100部に、カイラル剤(メルク社製 R−811とメルク社製 CB15の重量比1:1の混合物、以後カイラル剤B)2部を均一に溶解して混合物を調製した(混合物E)。ヘリカルピッチ測定用のくさびセルに注入してピッチを測定したところ、そのヘリカルピッチは5.7μmであった。
【0051】
この混合物Eを実施例1で使用したものと同じ構成の液晶セルに注入し、25℃で実施例1と同様にして紫外線を1分間を照射して未硬化の硬化性化合物を硬化させて液晶光学素子を形成した。
この液晶光学素子に矩形波50Hz、50Vrmsの電圧を10分印加後電圧を除去する操作を10回繰り返した。その後、実施例1と同じ透過率測定系で透過率を測定したところ、電圧を印加しない状態で81%、この値を50Vrms印加したときの透過率で割ったコントラストの値は31であり、V50は22Vrmsであった。
【0052】
(実施例4)
実施例1の混合物Aを100部に、同じく実施例3のカイラル剤Bを0.5部を均一に溶解して混合物を調製した(混合物F)。実施例1と同様に、ヘリカルピッチ測定用のくさびセルに注入してピッチを測定したところ、そのヘリカルピッチは21μmであった。
【0053】
この混合物Fを実施例1で使用したものと同様の液晶セルに注入し、25℃で実施例3と同様にして紫外線を照射して未硬化の硬化性化合物を硬化させて液晶光学素子を得た。
この液晶光学素子に矩形波50Hz、50Vrmsの電圧を10分印加後電圧を除去する操作を10回繰り返した。その後、実施例1と同じ透過率測定系で透過率を測定したところ、電圧を印加しない状態で80%、この値を50Vrms印加したときの透過率で割ったコントラスト比の値は14であり、V50は17Vrmsであった。
【0054】
(比較例3)
実施例1の混合物Aにカイラル剤を添加せず、実施例1で使用したものと同様構成の液晶セルに注入し、25℃で実施例3と同様に紫外線を照射して未硬化の硬化性化合物を硬化させて液晶光学素子を得た。
この液晶セルは配向方向を直交させたセルであるため、混合物Aはセルに注入された状態では、見かけ上、セルの電極間距離の約4倍のヘリカルピッチを呈する。
【0055】
この液晶光学素子に矩形波50Hz、50Vrmsの電圧を10分印加後電圧を除去する操作を10回繰り返した。その後、実施例1と同じ透過率測定系で透過率を測定したところ、電圧を印加しない状態で78%、この値を50Vrms印加したときの透過率で割ったコントラストの値は3.9であり、V50は10Vrmsであった。
【0056】
(比較例4)
実施例1の混合物Aを100部に、同じく実施例3のカイラル剤Bを4部を均一に溶解して混合物を調製した(混合物D)。実施例1と同様に、ヘリカルピッチ測定用のくさびセルに注入してピッチを測定したところ、そのヘリカルピッチは3.0μmであった。
【0057】
この混合物Dを実施例1で使用したものと同様の液晶セルに注入し、25℃で実施例3と同様に紫外線を照射して未硬化の硬化性化合物を硬化させて液晶光学素子を形成した。
【0058】
この液晶光学素子に矩形波50Hz、50Vrmsの電圧を10分印加後電圧を除去する操作を10回繰り返した。その後、実施例1と同じ透過率測定系で透過率を測定したところ、電圧を印加しない状態で79%、この値を50Vrms印加した時の透過率で割ったコントラストの値は25であり、V50は28Vrmsであった。
【0059】
【発明の効果】
本発明の液晶光学素子は、低い駆動電圧で動作させることが可能で、かつ、電界の印加/非印加時の透過率におけるコントラスト比を高くできるため、駆動電圧に制限のある、調光ガラスや光シャッターやディスプレイ等に好適である。
【0060】
また、素子の透明時の透過率が高く、また、注入工程や持工程に由来する透明時のむらを小さくできるため、高品位の調光ガラスや光シャッター等に好適な液晶光学素子を提供することができる。
【0061】
また、本発明は、駆動電圧を大きく上昇させずに、低電圧でコントラスト比を大きく改善できるので表示素子に用いることもできる。

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