JP2000118574A - アミン−アンモニア系成分を密封収容した容器の包装物 - Google Patents

アミン−アンモニア系成分を密封収容した容器の包装物

Info

Publication number
JP2000118574A
JP2000118574A JP10315423A JP31542398A JP2000118574A JP 2000118574 A JP2000118574 A JP 2000118574A JP 10315423 A JP10315423 A JP 10315423A JP 31542398 A JP31542398 A JP 31542398A JP 2000118574 A JP2000118574 A JP 2000118574A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
component
chamber
resin
amine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10315423A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuo Suzuki
龍夫 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Material Engineering Technology Laboratory Inc
Original Assignee
Material Engineering Technology Laboratory Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Material Engineering Technology Laboratory Inc filed Critical Material Engineering Technology Laboratory Inc
Priority to JP10315423A priority Critical patent/JP2000118574A/ja
Publication of JP2000118574A publication Critical patent/JP2000118574A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D81/00Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents
    • B65D81/32Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents for packaging two or more different materials which must be maintained separate prior to use in admixture
    • B65D81/3261Flexible containers having several compartments
    • B65D81/3272Flexible containers having several compartments formed by arranging one flexible container within another

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アミン−アンモニア系成分を含む第1容器或
いは第1室と、これらの成分に反応する反応成分を含む
第2容器或いは第2室を一緒に外側から包装材をして
も、包装した第1又は第2容器或いは第1又は第2室が
膨張などしない包装物を提供。 【構成】 内容物としてアミン−アンモニア系成分を密
封収容した第1容器と、該アミン−アンモニア系成分と
反応する反応成分を密封収容した第2容器と、を一緒に
包装してなる包装物であって、上記包装物の包装材内に
は乾燥剤が上記第1容器及び第2容器と共に収納され、
上記第1容器は容器壁が多層樹脂構造からなり、少なく
とも一部に透明性を有した容器であって、上記容器壁は
酸素透過度が20cc/m2・24h・atm以下であって、上記
容器壁は酸素バリアー性層を有し、上記酸素バリアー性
層は樹脂層にマグネシウム、アルミニウム、又はケイ素
の酸化物を蒸着させたものであることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアミン−アンモニア系成
分を密封収容した容器の包装物に関する。本発明はアミ
ン−アンモニア系成分とこれに反応し易い成分を別々の
容器又は室内に使用時まで収容しておき、使用時にこれ
らを混合して使用するもの、例えば、アミン−アンモニ
ア系の酸化染料と酸化物とを混合して使用する染毛剤等
の容器を保存時に安定に維持できるように包装した包装
物に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化性染毛剤は一般に酸化染料を含む第
1剤と、酸化剤を含む第2剤とを用時混合して置いて用
いる2剤型のものである。また、酸性染料剤は1剤型を
基本とするが、最近、コンデショニング効果を持たせる
関係からアミノ酸、陽イオン界面活性剤、蛋白質等を含
むものも提案されている。更に、イリドイド系染毛剤に
は、イリドイド化合物からなる1剤とイリドイド−アミ
ノ酸、或いはアミノ酸、及び蛋白質加水分解物からなる
2剤とを用時調整して用いることがある。しかしなが
ら、酸化性染毛剤では、第1剤と第2剤とは区分して容
器に収納して置かなければ長期の保存に耐えない。また
酸性染料剤では最初から陽イオン界面活性剤やアンモニ
ア、アミン等を配合して置くと、染料の染色性が悪くな
るだけでなく、これらの成分のコンデショニング効果も
低下する。また、イリドイド系染毛剤では、イリドイド
系化合物とアミノ基を有する成分との反応性が高く長期
間の保存は不可能である。そこで、これらの染毛剤は従
来、2つの容器に別々に収容されて提供されている。そ
して、使用に際して、それぞれの容器を開封して使用直
前に2成分を混合し、その混合物を染毛剤として髪に塗
布している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1剤
と第2剤に区分され、第1剤にアミン−アンモニア系成
分を含み、第1剤と第2剤とを一緒に包装した場合には
以下の問題がある。第1剤のアミン−アンモニア系成分
は酸化され易く、そして変質し易い。第2剤と共に包装
した包装材内には第2剤の容器から出た酸素又はその他
の反応ガスが第1剤の容器内に移行しようとするため、
第1剤の容器には酸素(ガス)バリアー性のものが必要
とされる。また、少なくとも容器壁の一部は透明性を有
していなければ、その保存中に内容物が変質したか否か
を確認することが困難となる。このため、第1剤の容器
にはアルミ箔層で完全に覆った酸素を全く通さない容器
で形成することができない。容器壁の一部又は全部に透
明性の有る酸素バリアー性層を有したものとされる。し
かしながら、このような第1剤と第2剤とを一緒に包装
したものは、保存期間中、第1剤のアミン−アンモニア
系成分には変質又は変色が見られなかったものの、第2
剤の容器が膨張するという不都合が生じた。これは、第
1剤のアミン或いはアンモニアなどの揮発成分が第1容
器を透過して、第2容器内に浸透し、第2剤の成分と反
応してガス等が容器内に発生したからと解せられる。従
って、本発明の目的は、アミン−アンモニア系成分を含
む第1容器或いは第1室と、これらの成分に反応する反
応成分を含む第2容器或いは第2室を一緒に外側から包
装材をしても、包装した第1又は第2容器或いは第1又
は第2室が膨張などしない包装物を提供することであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記第1成分
と第2成分との容器を収納した包装物内に、乾燥剤、例
えばシリカゲル、モレキュラーシーブなどをいれると、
以外にもアミン−アンモニア系成分を含む第1容器又は
室の壁がこのような揮発性アミン類の透過を著しく防止
することを見出した。そして、これにより、包装物内の
容器又は室を膨張させないことが分かった。即ち、本発
明は、内容物としてアミン−アンモニア系成分を密封収
容した第1容器と、該アミン−アンモニア系成分と反応
する反応成分を密封収容した第2容器と、を一緒に包装
してなる包装物であって、上記包装物の包装材内には乾
燥剤が上記第1容器及び第2容器と共に収納され、上記
第1容器は容器壁が多層樹脂構造からなり、少なくとも
一部に透明性を有した容器であって、上記容器壁は酸素
透過度が20cc/m2・24h・atm以下であって、上記容器
壁は酸素バリアー性層を有し、上記酸素バリアー性層は
樹脂層にマグネシウム、アルミニウム、又はケイ素の酸
化物を蒸着させたものであることを特徴とするアミン−
アンモニア系成分を密封収容した容器の包装物を提供す
るものである。
【0005】本発明は、内容物としてアミン−アンモニ
ア系成分を密封収容した第1容器と、該アミン−アンモ
ニア系成分と反応する反応成分を密封収容した第2容器
と、を一緒に包装してなる包装材である。上記アミン−
アンモニア系成分は、アンモニア、及びメチルアミン、
ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、エ
チルジアミン、エチルイミン等の窒素含有低級炭化水素
などであり、常温で比較的揮発性の高い塩基物質であ
る。上記アミン−アンモニア系成分と反応する反応成分
とは酸性物質、或いは過酸化水素水等の腐食性の高い酸
性物質などである。上記各成分は水溶液又はアルコール
類等のような水系溶媒に溶解されて樹脂容器に収容され
る。上記各成分の容器は一緒に包装物内に包装される。
ここで、第1容器と第2容器とは別体の容器である必要
はない。即ち、一個の多室容器内を2以上の室に区分し
て、その区分した別々の室に各成分を分離させた状態で
収容し、かかる一個の容器を外包装した包装物であって
も良い。
【0006】上記包装物の包装材内には乾燥剤が上記第
1容器及び第2容器と共に収納される。乾燥剤として
は、それ自身吸湿性の強い物質であり、化学的乾燥剤で
も物理的乾燥剤でも良い。好ましい乾燥剤としてはシリ
カゲル、活性アルミナ、塩化カルシウム、モレキュラー
シーブス等の多孔質構造物等がある。乾燥剤の能力は特
に、空気1L中に残存する水分が5×10-3mg以下ま
で乾燥させるものが望ましい。かかる乾燥剤であれば絶
対湿度を上記範囲まで下げることができる。上記第1容
器及び第2容器の包装材は乾燥剤が共存するのであるか
ら非透湿性又は難透湿性の包装壁材である。非透湿性の
包装壁材は、実質的に水蒸気を透過しないものである。
難透湿性の包装壁材はその透湿度が2.6〜0.1g/
2・day(温度:40℃、0−90%RH)程度の
ものである。特に、難透湿性の包装壁材はその透湿度が
1.0〜0.1g/m2・day(温度:40℃、0−
90%RH)の範囲にあることが望ましい。尚、非透湿
性の包装壁材は透湿度が0.1g/m2・day(温
度:40℃、0−90%RH)未満で実質的に水蒸気を
透過させないものである。具体的な非透湿性の包装壁材
はアルミニウム箔等の金属層を有するものである。具体
的な難透湿性の包装壁材は、ポリ塩化ビニリデン、ポリ
テトラフロロエチレン、ポリ3フッ化エチレン、塩酸ゴ
ム、ポリエチレン、ポリプロピレン等の樹脂層を有する
ものである。また樹脂層にアルミニウム、珪素、マグネ
シウム、チタン、銀、金等の土類金属若しくは金属、又
はそれらの酸化物を蒸着させた蒸着層を有するものであ
る。尚、金属層を有する壁材、又は蒸着層を有する一部
の壁材には透明性を失う場合がある。
【0007】上記第1容器は容器壁が多層樹脂構造から
なり、少なくとも一部に透明性を有した容器であって、
上記容器壁中には酸素バリアー性層を有している。上記
第1容器壁の一部は透明性でなければならない。使用直
前に内容物に変化があるか否かを確認する必要がある。
このため、上述したように第1容器壁の全てが透明性を
持たない金属層又は金属の蒸着層を有した壁材であって
はならない。上記アミン−アンモニア系成分は保存中に
酸素、水分等によって変色、退色或いは変質する。しか
し、第1容器壁は一部に酸素等を全く透過しない金属層
を有した壁材が存在しても良いが、透明性を有した部分
が必ず存在する。かかる部分は酸素ガス及び水蒸気の透
過が可能であり大気中の酸素が透過するおそれがある。
このため、上記成分を収容する第1容器壁はかかる透明
部分に酸素バリアー性層を有しなければならない。
【0008】上記第1容器壁の上記酸素バリアー性層
は、樹脂層にマグネシウム、アルミニウム、又はケイ素
の酸化物を蒸着させたものである。酸化マグネシウム、
酸化アルミニウム、及び酸化ケイ素等は、樹脂への蒸着
が可能であり、このうな物質を蒸着させた酸素バリアー
性層は透明性を十分に維持することができる。そして、
このような蒸着層は水蒸気バリアー性も有している。上
記容器壁は温度25℃で湿度60%の条件下で酸素透過
度が20cc/m2・24h・atm以下であり、好ましくは、酸
素透過度が5cc/m2・24h・atm以下、特に、酸素透過度
が1.0cc/m2・24h・atm以下である。上記蒸着に使用
する樹脂層は、透明性を有する熱可塑性樹脂であれば問
題はないが、具体的な樹脂としては、ポリオレフィン系
樹脂、ポリビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコ
ール共重合体、アクリロニトリル系樹脂、塩化ビニリデ
ン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリフッ化ビニル系樹
脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、塩化ビニ
ル、又はポリフェニレンスルフィド等である。
【0009】上記蒸着は物理的蒸着法(PVD法)と化
学的蒸着法(CVD法)とに大別できる。物理的蒸着法
は上記酸化金属等を加熱して蒸発させて行うものであ
る。化学的蒸着法はケイ素等ではシロキサン又はシラン
系原料を気相で酸素等と反応させながら樹脂基材に目的
の膜を堆積して行うものである。実用的には物理的蒸着
法が望ましい。上記蒸着は上記樹脂基材にたいして上記
容器内壁側に形成されていることが望ましい。上記内壁
側に形成されていると、包装物内でのアミン−アンモニ
ア系成分は透過が阻止されやすくなる。従って、このよ
うな蒸着層は上記第1容器壁に十分な酸素バリアー性を
賦与すると共に、第1容器壁の透明性が維持される。
【0010】本発明の上記包装物を温度40℃、湿度6
0%のオーブンに6カ月間保存してもアミン−アンモニ
ア系成分を収容した第1容器及び第2容器には全く変化
が見られなかった。これに対して、乾燥剤を包装物に入
れなかったもの、及び乾燥剤の代わりに脱酸素剤を入れ
たものでは、上記保存期間中に第2容器が膨張し、第1
容器の成分の変色もみられる。従って、包装物に乾燥剤
を入れることによって、第1容器壁は酸素バリアー性が
あるだけでなく、アンモニアや低級アミンを透過させな
い働きがあることが分かる。一方、保存期間中に包装物
内が第1容器或いは第2容器の壁から透過してくる湿気
等で満たされると、第1容器壁は酸素バリアー性がある
ものの、アミンやアンモニアを容易に透過させてしまう
ことが分かる。本発明の包装物は保存期間中に容器が膨
らんでしまうということは全くない。
【0011】本発明の上記包装物において、上記第1容
器と第2容器とは内部に仕切りを設けた多室容器からな
り、該多室容器の内部の仕切りは使用時に該容器外から
の操作によって解除可能に設けられていることが望まし
い。上記多室容器の使用時に容器外からの操作によって
仕切りを解除する構造には種々の公知の方法がある。例
えば、容器の室と室との仕切りに、外側から端部を破壊
することによって連通可能となる連通管を容器内に設け
たもの、仕切り部の容器壁に一対の凹凸条部の開閉可能
なファスナー形式の係合仕切りを形成したもの、或い
は、対向する容器壁同士を剥離可能な弱シールを形成し
てこれを仕切りとしたもの等である。中でも、剥離可能
なシール部の形成は、その熱シール形成が容易であり、
保存中に室と室とが連通するという事故が少ない点で望
ましい。
【0012】本発明の上記包装物において、上記多室容
器の第1容器となる第1室にはアミン−アンモニア系成
分が密封収容され、上記多室容器の第2容器となる第2
室には上記反応成分として過酸化物が密封収容され、上
記多室容器は二成分系の髪染め剤を収容する容器であ
る。上記多室容器を髪染め剤等の容器とした場合、その
保存時は安定に維持され、使用時は第1成分と第2成分
との混合が簡単にでき、手などを汚すことがない。ま
た、使用後、容器を捨てる場合、その容器を焼却して問
題はなく、ガラスのように完全に焼却できないこともな
い。
【0013】
【実施態様】以下、本発明の包装物の好ましい実施態様
を添付図面を参照しながら詳述する。図1は本実施態様
の包装物の概略図である。図2は本実施態様の包装物に
収納される多室容器の容器壁の断面図である。図3は本
実施態様の包装物に収納される多室容器の正面図であ
る。
【0014】図1〜図3に示す如く、本実施態様のアミ
ン−アンモニア系成分を密封収容した容器の包装物1は
内容物としてアミン−アンモニア系成分(以下、第1成
分)16を密封収容した第1室12と、アミン−アンモ
ニア系成分と反応する反応成分(第2成分)18を密封
収容した第2室14と、からなる多室容器10を包装し
てなる包装物である。包装物1の包装材20内には乾燥
剤22が上記多室容器10と共に収納され、上記多室容
器10の容器壁10Aが多層樹脂構造からなり透明性を
有し、上記容器壁10Aは酸素透過度が20cc/m2・24h
・atm以下であって、上記容器壁10Aは酸素バリアー
性層32を有し、上記酸素バリアー性層32は樹脂層に
ケイ素の酸化物を蒸着させたものである。
【0015】本実施態様の包装物1を更に説明すると、
包装物1の多室容器10は、可撓性の樹脂容器壁10A
で形成され、且つ第1室12及び第2室14を有して各
室12、14に異なる流動性の第1成分16及び第2成
分18が収納されている。多室容器10は所定の長さの
フィルムを裁断し、同形の2枚のフィルムが重ねられ、
裁断端部を熱シールすることによって成形される。多室
容器10の容器壁10Aはフィルムを形成する際の各樹
脂の共押出しによって多層構造に形成される。
【0016】図2に示す如く、容器壁10Aの内層30
は厚みが30μmで、直鎖状低密度ポリエチレン(密度
0.920g/cm3;MFR1.1g/min(19
0℃))60重量とポリプロピレン(密度0.910g
/cm3;MFR3g/min(230℃))40重量
とのブレンド物からなる。容器壁10Aの第1中間層3
1は厚みが30μmで、直鎖状低密度ポリエチレン(密
度0.920g/cm3;MFR1.1g/min(1
90℃))からなる。容器壁10Aの第2中間層32は
厚みが12μmで、ポバール樹脂(ポバール樹脂はポリ
ビニルアルコールの商標名である。)からなり、第1中
間層側に酸化ケイ素が蒸着されている。容器壁10Aの
外層33は、厚み20μmの延伸ポリプロピレンからな
る。容器壁10Aの酸素透過度は0.3cc/m2・24h・at
m(温度25℃、湿度90%)以下である。
【0017】図3に示す如く多室容器10は 両端に剥
離不能な完全シール部22、24が形成され、中間部に
隔離シール部26が形成されている。中間部の隔離シー
ル部26の形成により多室容器10は第1室12及び第
2室14に区分されている。第1室12及び第2室14
のそれぞれの容量は100mlとなっている。隔離シー
ル部26は剥離可能なピールシールに形成され、ピール
シール部26の剥離強度は0.2〜0.4Kgf/cm
2の範囲になっている。
【0018】多室容器10内には化粧品の染毛剤が収納
され、第1室12にはテイントベース組成物(染料含有
剤)である第1成分16が収納され、第2室18には顕
色剤(過酸化物)である第2成分18が収納されてい
る。テイントベース組成物は、重量%で水酸化アンモニ
ウム5.7%、セチルアルコール2.5%、オレイン酸
12.0%、フェニレンジアミド0.2%、N,Nビス
(2−ヒドロキシエチル)p−フェニレンジアミン硫酸
塩0.1%、1−ナフトール0.1%、レゾルシノール
0.9%、亜硫酸ナトリウム0.1%、エリソルビン酸
0.2%、塩化トリメチルアンモニウム4.0%及びE
DTA 0.05%を、水で全量100mlとしたもの
であり、第1室12に60ml収納されている。テイン
トベース組成物は粘度が4800cps(温度25℃)
である。顕色剤は、ノンオキシノール−9 10.0
%、ノンオキシノール−4 10.0%、EDTA
0.02%、及び50%過酸化水素水 12.3%を、
水で全量100mlとしたものであり、第2室14に6
0ml収納されている。
【0019】図1に示す如く、上記多室容器10は隔離
シール26で二つ折りにされ、包装材20内に乾燥剤2
2と共に密封収納される。包装材20は中間層にポリビ
ニルアルコール層を有し、難透湿性材からなる。包装材
20壁の透湿度は1.0g/m2・day(温度:40
℃、0−90%RH)以下である。乾燥剤22は5gの
モレキュラーシーブスからなる。
【0020】このように構成された実施態様の包装物1
にあっては、第1室12内の第1成分16中のアミン−
アンモニア系揮発成分が抜け出すおそれが少ない。この
ため、第1成分16中の揮発成分が第2室14の中に浸
透して、第2室4内の第2成分18と反応して膨張ガス
を発生することがない。また第1室12内の第1成分1
6及び第2室内の第2成分18に変色、変質は見られな
い。尚、多室容器10内の髪染め剤を使用する際は、第
1室12又は第2室14を容器10の外側から圧迫し、
隔離シール部26を剥離して、第1成分16と第2成分
18とを安全に混合して使用することができる。
【0021】
【実施例】上記実施態様の包装物1において、多室容器
10の容器壁の酸素バリアー層32に3種類の蒸着層を
使用して包装物1の種々の実施サンプルを製造すると共
に、包装物1に乾燥剤の代わりに脱酸素剤を収容したも
の、又は乾燥剤を使用しなかった比較サンプルを製造
し、それを温度40℃のオーブンで6カ月間保存した。
実施サンプル等の容器壁の酸素バリアー層の種類及びそ
のときの容器壁の酸素透過度を表1に示した。表中のP
VAはポリビニルアルコールである。PETはポリエチ
レンテレフタレートである。ONYは延伸ナイロンであ
る。また、実施サンプルと比較サンプルの保存時の観察
結果を表2に示した。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】上記表2における容器の膨張は多室容器1
0の第2室14が膨らむ状態である。また、測定不能は
第2室が膨張し、隔離シール部26が剥離して第2室に
一部第1室が連通する状態にあり、観察に問題が生じ
た。以上の結果から脱酸素剤を包装物1に挿入しても、
第2室の膨張等の変質、変色を防止することができない
ことが分かる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように本発明の包装物は、
内容物としてアミン−アンモニア系成分を密封収容した
第1容器と、該アミン−アンモニア系成分と反応する反
応成分を密封収容した第2容器と、を一緒に包装してな
る包装物であって、上記包装物の包装材内には乾燥剤が
上記第1容器及び第2容器と共に収納され、上記第1容
器は容器壁が多層樹脂構造からなり、少なくとも一部に
透明性を有した容器であって、上記容器壁は酸素透過度
が20cc/m2・24h・atm以下であって、上記容器壁は酸
素バリアー性層を有し、上記酸素バリアー性層は樹脂層
にマグネシウム、アルミニウム、又はケイ素の酸化物を
蒸着させたので、アミン−アンモニア系成分を含む第1
容器或いは第1室と、これらの成分に反応する反応成分
を含む第2容器或いは第2室を一緒に外側から包装材を
しても、包装した第1又は第2容器或いは第1又は第2
室が膨張などすることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本実施態様の包装物の概略図である。
【図2】図2は本実施態様の包装物に収納される多室容
器の容器壁の断面図である。
【図3】図3は本実施態様の包装物に収納される多室容
器の正面図である。
【符号の説明】
1 包装物 10 多室容器 10A 容器壁 12 第1室 14 第2室 16 第1成分 18 第2成分 20 包装材 22 乾燥剤 33 酸素バリアー性層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内容物としてアミン−アンモニア系成分を
    密封収容した第1容器と、該アミン−アンモニア系成分
    と反応する反応成分を密封収容した第2容器と、を一緒
    に包装してなる包装物であって、上記包装物の包装材内
    には乾燥剤が上記第1容器及び第2容器と共に収納さ
    れ、上記第1容器は容器壁が多層樹脂構造からなり、少
    なくとも一部に透明性を有した容器であって、上記容器
    壁は酸素透過度が20cc/m2・24h・atm以下であって、
    上記容器壁は酸素バリアー性層を有し、上記酸素バリア
    ー性層は樹脂層にマグネシウム、アルミニウム、又はケ
    イ素の酸化物を蒸着させたものであることを特徴とする
    アミン−アンモニア系成分を密封収容した容器の包装
    物。
  2. 【請求項2】上記アミン−アンモニア系成分は、揮発性
    の低級アミン若しくはイミン類、又はアンモニアである
    請求項1記載の包装物。
  3. 【請求項3】上記樹脂層は、ポリオレフィン系樹脂、ポ
    リビニルアルコール、エチレン・ビニルアルコール共重
    合体、アクリロニトリル系樹脂、塩化ビニリデン系樹
    脂、ポリエステル系樹脂、ポリフッ化ビニル系樹脂、ポ
    リアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、塩化ビニル、又は
    ポリフェニレンスルフィドである請求項1又は2記載の
    包装物。
  4. 【請求項4】上記蒸着は上記樹脂基材の上記容器内壁側
    に形成されていることを特徴とする請求項3記載の包装
    物。
  5. 【請求項5】上記第1容器と第2容器とは内部に仕切り
    を設けた多室容器からなり、該多室容器の内部の仕切り
    は使用時に該容器外からの操作によって解除可能に設け
    られていることを特徴とする請求項1又は2記載の包装
    物。
  6. 【請求項6】上記多室容器の第1容器となる第1室には
    アミン−アンモニア系成分が密封収容され、上記多室容
    器の第2容器となる第2室には上記反応成分として過酸
    化物が密封収容され、上記多室容器は二成分系の髪染め
    剤を収容する容器であることを特徴とする請求項5記載
    の包装物。
JP10315423A 1998-10-19 1998-10-19 アミン−アンモニア系成分を密封収容した容器の包装物 Pending JP2000118574A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10315423A JP2000118574A (ja) 1998-10-19 1998-10-19 アミン−アンモニア系成分を密封収容した容器の包装物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10315423A JP2000118574A (ja) 1998-10-19 1998-10-19 アミン−アンモニア系成分を密封収容した容器の包装物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000118574A true JP2000118574A (ja) 2000-04-25

Family

ID=18065209

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10315423A Pending JP2000118574A (ja) 1998-10-19 1998-10-19 アミン−アンモニア系成分を密封収容した容器の包装物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000118574A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002074657A1 (en) * 2001-03-19 2002-09-26 Kao Corporation Container
JP2005288935A (ja) * 2004-04-01 2005-10-20 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 複合フィルム積層アルミニウム板、およびエアゾール缶キャップ
JP2008168950A (ja) * 2008-03-24 2008-07-24 Showa Marutsutsu Co Ltd 包装体およびその製造方法
CN107792503A (zh) * 2017-09-15 2018-03-13 傅强 一种内容物组合式密封包装

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002074657A1 (en) * 2001-03-19 2002-09-26 Kao Corporation Container
JP2005288935A (ja) * 2004-04-01 2005-10-20 Mitsubishi Plastics Ind Ltd 複合フィルム積層アルミニウム板、およびエアゾール缶キャップ
JP4610221B2 (ja) * 2004-04-01 2011-01-12 三菱樹脂株式会社 複合フィルム積層アルミニウム板、およびエアゾール缶キャップ
JP2008168950A (ja) * 2008-03-24 2008-07-24 Showa Marutsutsu Co Ltd 包装体およびその製造方法
JP4715855B2 (ja) * 2008-03-24 2011-07-06 株式会社パックプラス 包装体およびその製造方法
CN107792503A (zh) * 2017-09-15 2018-03-13 傅强 一种内容物组合式密封包装

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3419139B2 (ja) 可撓性複室容器
US20060003057A1 (en) Gas-release packet with frangible sub-packet
US20070160789A1 (en) Films having a desiccant material incorporated therein and methods of use and manufacture
WO1994016663A1 (en) Bicarbonate-containing powdered medicine storage container and method of stabilizing the same medicine
US9988197B2 (en) Package system for packaging and administering controlled dosages of chemical agents
WO2007136062A1 (ja) 容器
KR20090115146A (ko) 복실 백
JP2000118574A (ja) アミン−アンモニア系成分を密封収容した容器の包装物
US20040104135A1 (en) Container
JP5500349B2 (ja) 輸液バッグの外袋
JP3700039B2 (ja) プラスチックフィルム製複室容器
US20040081727A1 (en) Gas-release packet with frangible sub-packet
FI121226B (fi) Lapsiturvallinen pakkaus vaikuttavaa ainetta sisältävää laastaria varten
KR20000064853A (ko) 가스 함유 용액을 보존 및 방출하는 시스템
JPH119659A (ja) 医療用容器
JPH114872A (ja) 医療用容器
JP2003267454A (ja) 包装体
CN111278745B (zh) 泡罩包装用盖材
GB2228724A (en) "packaging bags"
JPS62183834A (ja) 酸素吸収剤包装体
JP4513253B2 (ja) 剥離可能な蓋材
JP2003116632A (ja) 染毛剤用包装袋
JP2019089561A5 (ja)
JP2002284216A (ja) 脱酸素機能を有する蓋
JPH07137759A (ja) 蓋用パッキング