JP2000113343A - サンプリング速度を変化し得る検出器 - Google Patents

サンプリング速度を変化し得る検出器

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JP2000113343A JP11279344A JP27934499A JP2000113343A JP 2000113343 A JP2000113343 A JP 2000113343A JP 11279344 A JP11279344 A JP 11279344A JP 27934499 A JP27934499 A JP 27934499A JP 2000113343 A JP2000113343 A JP 2000113343A
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リー・デイ・タイス
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適切に警報を発する。 【解決手段】 出力をパターン認識の方法を用いて解析
し、警告状態に先行する予め定められたプロフィールが
存在するかどうかを決定する。このプロフィールが検出
された場合には、サンプリング値を処理してサンプリン
グ速度を増加させる。検出器は該センサーに連結された
プログラム可能な処理装置を含んでいる。この処理装置
は予め定められたプロフィールの存在を検出するパター
ン認識の指令を含んでいる。処理装置はまたプロフィー
ルの存在の検出に応答してサンプリング速度を変更する
指令を含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【本発明の分野】本発明は周囲の状態の検出器に関す
る。特に本発明はサンプリング速度を変化し得る光電型
の煙検出器に関する。
【０００２】
【本発明の背景】煙検出器は、監視する区域にける潜在
的なまたは実際の火災の状態に対して警告を与えるため
に広く使用されている。光電型の煙検出器は煙室の内容
を間欠的にサンプリングしている。
【０００３】公知の光電型の検出器は静穏な状態におい
ては或る第１の速度で煙室のサンプリングを行ってい
る。煙のサンプリング値が予め定められた閾値を越える
と、サンプリング速度が増加する。さらに数回サンプリ
ングを行う間に煙の量が或る閾値を越えると、警告の状
態が指示される。
【０００４】公知の検出器においてもサンプリング速度
の変更を行うことはできるが、それは予め定められた煙
の密度になったことに応答した場合だけである。煙の密
度が低い値の場合に対してもサンプリング速度を変える
ことができ、しかも過度の電力を必要とせずに比較的速
いサンプリング速度で連続的に操作し得ることが望まし
い。またこのような付加的な機能は、コストまたは製造
時の複雑さのいずれをも著しく増加させることなく達成
し得ることが好ましい。
【０００５】
【本発明の概要】検出器は予め定められた速度で周囲の
状態のサンプリングを行う。検出器の回路はサンプリン
グされた値を受取るとその解析を行う。この値が予め定
められたプロフィール（ｐｒｏｆｉｌｅ、特性パター
ン）、例えば火災発生のプロフィールに合致すると、サ
ンプリング速度は増加する。
【０００６】本発明の一態様においては、回路は周囲状
態センサーからのサンプリング値を処理して予め定めら
れたプロフィールの存在を認識する。例えば一列をなす
３個の振幅値が連続して増加すれば、サンプリング速度
を増加させることができる。一列をなす４個の振幅値が
増加した場合には、サンプリング速度を再び増加させる
ことができる。
【０００７】予め定められたプロフィールを認識し、そ
れに応答してサンプリング速度を増加させるとさらに利
点が得られる。サンプリングした値を平滑化して補正し
ない雑音を除去したり、或いは他の形の予備処理を行う
ような他の処理法も、サンプリング速度が増加している
ために迅速に行われるであろう。
【０００８】本発明の装置および方法のさらに他の利点
は、或る状態の検出頻度が増加した場合にだけ、個々の
検出器の平均電力消費量が増加することである。多数の
検出器を有するシステムでは、平均電力または電流を減
少させ得ることは特に有利である。
【０００９】さらに他の態様においては、サンプリング
速度を増加させるのに用い得る他の認識可能なプロフィ
ールは、サンプリングされた振幅の増加した勾配値また
はサンプリングされた振幅の積分値を含んでいる。サン
プリング速度を変更するプロフィールを確立できる他の
方法は、第２の別のセンサーを検出器の中に組み込む方
法である。
【００１０】第２のセンサーからの出力は処理すること
ができる。或る選ばれたプロフィールが認識されると、
第１のセンサーのサンプリング速度を増加させることが
できる。
【００１１】従って或る選ばれたプロフィールが認識さ
れた場合、サンプリング速度を増加させる。周囲状態が
恐らく変化したためにこのプロフィールがもはや認識さ
れなくなった場合には、サンプリング速度を元の静穏時
の値に戻すことができる。その結果平均の電力消費量は
減少するであろう。
【００１２】さらに他の態様においては、検出器は多重
センサーを含んでいることができる。これらの多重セン
サーは第２のセンサーとして火災センサーまたは非火災
センサー（火災以外に対するセンサー）を含んでいるこ
とができる。２個以上の火災センサーが含まれている場
合には、２個以上の火災センサーが火災の状態を指示し
ている場合にサンプリング速度は増加するであろう。非
火災センサーの場合には、非火災センサーが非火災的な
状態の兆候を示している時には、火災センサーのサンプ
リング速度は増加することもあり、またしないこともあ
る。
【００１３】特定の検出器は光電型、光学型およびイオ
ン化型のセンサーを含むことができよう。これらのセン
サーは通常５秒間隔の速度でサンプリングを行う。この
例で可変サンプリングを行う方法には次の方法がある。
【００１４】ａ．いずれかのセンサーが潜在的な火災状
態を感知すると、光センサーおよびイオン化センサーの
両方のサンプリング間隔を２．５秒に低下させる。或い
は ｂ．光センサーが潜在的な火災状態を感知すると、イオ
ン化センサーのサンプリング間隔を２．５秒に低下させ
る。逆の状態では光センサーのサンプリング間隔を減少
させる。或いは ｃ．両方のセンサーが火災の状態を感知すると、両方の
センサーのサンプリング間隔を２秒に低下させる（そう
でない場合、サンプリング間隔は変化しない）。或いは ｄ．いずれのセンサーも潜在的な火災条件を感知しなか
った場合、サンプリング間隔を７．５秒に増加させる。
別法として、サンプリング速度は感知した状態の指示レ
ベルと共に直線的に増加させることもできよう。例えば
サンプリング間隔は状態の指示がない場合の５秒間隔か
ら、中程度の指示がある場合の４秒間隔へ、また強い指
示を示す３秒間隔へと短縮するできよう。最後に、この
間隔は非常に強く指示された場合には２秒間隔へと減少
させることができる。
【００１５】サンプリング速度は共通の制御ユニットか
ら異なった値を検出器へダウンロードすることにより変
更される。共通の制御ユニットは、他の装置が或る状態
を感知し、サンプリング速度を増加するように残りのシ
ステムまたは或る種の他の装置を設定するかどうかを決
定する。
【００１６】さらに他の態様においては、サンプリング
された信号を処理するかこれにフィルターをかける場
合、認識された火災のプロフィールに応答してサンプリ
ング速度およびその処理を変更することができる。例え
ば予め定められたプロフィールが認識された場合、 ａ）サンプリング速度を増加させ（そして間隔を減少さ
せ）、フィルターの型を変更するかまたはフィルターの
程度を減少させることができる。この両方とも応答を速
くする。或いは ｂ）速い応答を促進するために、フィルターの型または
程度を変更することなく、サンプリング速度を増加さ
せ、発生している周囲状態に関する状態をより多く与
え、それをより高度に識別するようにすることができ
る。或いは ｃ）２個のセンサーが存在する場合には、１個のセンサ
ーが不当なまたは誤った警告の原因となる状態に応答し
た際、両方のセンサーのサンプリング速度を増加させ、
同時に１個または両方のセンサーの出力のフィルターの
程度を増加させ、誤った警告を最低限度に抑制すること
ができる。
【００１７】本発明の他の数多くの利点および特徴は下
記の本発明およびその具体化例の詳細な説明、特許請求
の範囲および添付図面から容易に明らかになるであろ
う。
【００１８】
【好適具体化例】本発明では多くの異なった形の具体化
例を行い得るが、以後の説明は本発明の原理を例示する
と考えられるものであって、本発明は例示された特定の
具体化例に限定されるものではないという了解の下で、
以下にこれらの特定の具体化例を例示し、詳細に説明す
るものとする。
【００１９】図１は管理すべき一つまたはそれ以上の区
域の多数の状態を監視するのに使用できるシステム１０
を示す。システム１０は共通の制御ユニット１２を含
み、このユニットは１個またはそれ以上の相互に連結さ
れたプログラムされた処理装置およびそれに付属して予
め格納された指令として実現させることができる。
【００２０】ユニット１２は、光ケーブルまたは電気ケ
ーブルとして図１の破線の部分に例示の目的で示されて
いるように、例えば通信媒体１４に連結するためのイン
ターフェースを含んでいる。別法として、システム１０
は図１の破線部分１６およびアンテナ１６ａで示されて
いるように、例えば高周波または赤外線によりトランシ
ーバー１６を介して無線で連絡することができる。
【００２１】媒体１４には多数の周囲状態の検出器１８
および多数の制御または機能ユニット２０が連結されて
いる。媒体１４に対する多数の検出器１８およびユニッ
ト２０の要素の相対的な配置は本発明を限定するもので
はない。多数の検出器１８の要素は侵入センサー、位置
センサー、ガスセンサー、煙センサーのような火災セン
サー、熱センサー等をすべて制限なく含んでいることが
できる。多数のユニット２０の要素はソレノイドで始動
する制御または機能実施ユニット、表示装置、プリンタ
ー等を含んでいることができる。
【００２２】システム１０に無線の通信媒体が組み込ま
れている場合、多数の無線ユニット２２はトランシーバ
ー１６と双方向通信を行うことができる。これらの多数
の無線ユニット２２は上記のような周囲状態の検出器を
制限なく含み、また制御または機能実施装置を制限なく
含んでいることができる。
【００２３】例えば一対の電気ケーブルとして示されて
いるように、多数の出力装置２６が媒体２４を介して制
御ユニット１２に連結されている。これらの装置はあら
ゆる音声または画像の出力装置、会話出力装置等を含む
ことができよう。装置２６は一つまたはそれ以上の予め
定められた区域に警戒状態を示すメッセージを放送する
ためのものである。
【００２４】図２は多数の検出器１８の例示的な各要素
１８ｎをブロック図の形で示す。各要素１８ｎ、即ち周
囲状態検出器は周囲状態センサー４０を含んでいる。
【００２５】センサー４０はあらゆる煙センサー、例え
ば光電センサー、イオン化センサー、ガスセンサー、湿
度センサー等を含んでいる。ライン４０ａ上におけるセ
ンサー４０からの出力はプロフィール検出回路４２に連
結されている。
【００２６】静穏な操作状態においては、センサー４０
は元の静穏時の速度で間欠的に励起され、ライン４０ａ
上にサンプリングされた出力が与えられる。別法として
ライン４０ａ上の信号を元の静穏時の速度でサンプリン
グすることができる。
【００２７】プロフィール検出回路４２はセンサー４
０、ライン４０ａからの出力を解析し、警告前状態のよ
うな予め定められた閾値が交叉する前でも、可能な警告
状態（例えば可能な火災状態または可能な危険ガス発生
状態）の存在をつくりだすためのものである。回路４２
によって適切なプロフィールが検出された場合、プロフ
ィール検出回路４２に連結されたサンプリング速度決定
回路４６は、ライン４１ａ上の信号のサンプリング速度
を変更し増加させる。このようにしてサンプリング速度
は静穏時の速度から予め定められた高い速度に移行す
る。
【００２８】サンプリング速度の変更は、回路４６の中
に電圧制御発振器のようなアナログ回路、または計数器
のようなディジタル回路を組み込むことにより、本発明
の精神および範囲を逸脱することなく達成することがで
きる。他の形のサンプリング速度変更回路も本発明の範
囲内に入るものとする。回路４６は間欠的にセンサー４
０を励起することができるか、或いはこの回路によりラ
イン４０ａの上の信号に対するゲート信号を与えること
ができる。これらはすべて本発明の精神および範囲を逸
脱するものではない。
【００２９】回路４６を用いれば、センサー４０からの
信号のサンプリング速度は潜在的な警告状態を検出する
ことに応答して増加させることができるから、感知され
る周囲状態に対する検出器１８ａの応答の速度は速くな
るであろう。さらに、検出器１８ａに必要な平均の電力
は減少する。何故なら、検出されるプロフィールが存在
しない場合、検出器１８ａは低いサンプリング速度で動
作し、従って省エネルギー的に操作されるからである。
【００３０】プロフィール検出回路およびサンプリング
速度決定回路４２、４６は局所的な制御回路４８に連結
されている。制御回路４８は次に信号処理回路５０を制
御することができる。信号処理回路はセンサー４０から
の信号に対し種々の型の予備処理または濾波を行った
後、インターフェース回路５２を介してこれらの信号は
媒体１４に、または無線でトランシーバー５２ａに連結
される。
【００３１】また本発明の精神および範囲を逸脱するこ
となく、処理回路５０は全部または一部を検出器１８ｎ
の中で、また全部または一部を共通の制御ユニット１２
の中に実装し得るものとする。予備処理の一つの形態は
予備処理装置および方法と題する本出願人によるＴｉｃ
ｅ等の米国特許５，７３６，９２８号に記載されてい
る。この特許は参考のために添付されている。この特許
には３個の点を用いるサンプリング処理法、いわゆる最
低三点処理法（ｍｉｎ−ｔｈｒｅｅ ｐｒｏｃｅｓｓｉ
ｎｇ）が記載され、例示されている。
【００３２】ライン５０ａ上の処理された出力はさらに
コンパレーター５４ａ，ｂと連結することができよう。
コンパレーター５４ａ，ｂはハードウエア的またはソフ
トウエア的に検出器１８ｎに実装し得ることは理解でき
るであろう。別法として共通の制御ユニット１２にこの
機能をもたせることもできる。
【００３３】センサー４０が火災状態を検出するもので
ある場合、警告前コンパレーター５４ａはライン５０ａ
の処理されたセンサー出力を警告前の閾値５４ａ−1と
比較し、可能な火災状態の存在について早期の指示を与
える。また、処理されたセンサー出力はコンパレーター
５４ｂの中で警告の閾値５４ｂ−１と比較される。この
閾値５４ｂ−１は、多数の出力装置２６の各要素を介し
て警告を与えるべき火災状態が実質的に存在することを
示す閾値である。図２に例示した警告前閾値および警告
の閾値に関して他の変形も可能であり、それらは本発明
の精神および範囲を逸脱するものではないことを了解さ
れたい。
【００３４】プロフィール検出回路４２は周囲状態の発
展を表すことを意図しているから、種々の解析方法を行
うことができる。一つのプロフィールはセンサーの出力
信号の変化の割合に基づくことができる。例えば回路４
２はライン４０ａの上で振幅の値が増加していることを
検出することができる。この割合を予め定められた割合
と比較することができる。ライン４０ａ上の振幅の値は
ランダムな分布をすると仮定した場合、問題になるプロ
フィールは存在しない。従って６秒程度の比較的長い、
変動のないサンプリング間隔を得ることができる。
【００３５】ライン４０ａ上の信号が３個の相前後した
サンプリング値に対し振幅の増加を示す場合には、ライ
ン４０ａ上の振幅の値には無関係にサンプリング間隔を
６秒から２秒に減少させることができる。同様に必要に
応じ、４個の相前後したサンプリング値に対し振幅が増
加した場合には、サンプリング間隔を２秒間隔から１秒
間隔に減少させることができる。その結果、処理回路５
０は実質的に速い速度でサンプリング値を受取ることに
なる。これらのサンプリング値を次に検出器１８ｎまた
は共通の制御ユニット１２で解析し、警告状態の存在を
決定する。
【００３６】本発明の精神および範囲を逸脱することな
く他の型のプロフィール検出法を使用し得ることを了解
されたい。例えばセンサーの出力信号を時間に関して積
分するか、または平均して或る一つのプロフィールをつ
くることができる。
【００３７】図３には上記の処理を例示するグラフが含
まれている。この場合プロフィール検出器４２はライン
４０ａ上の３個の連続した増加する振幅値に応答してい
る。図３に例示されているように、センサー４０からの
ライン４０ａ上の出力が２０秒の時間間隔を通じて２秒
の間でランダムな値を示す場合、６秒間隔の変動のない
サンプリング速度が用いられる。２６秒経過した所で、
一列をなす三つの増加する振幅値を検出したことに応答
し、回路４２により予備的な潜在火災プロフィールが検
出される。２６秒の所で、プロフィール検出回路４２は
サンプリング速度決定回路４６を６秒間隔から２秒間隔
へと切り替える。
【００３８】５１ａは、サンプリング速度を増加させな
かったと仮定した場合のライン５０ａ上の処理された出
力値を示す。５１ｂは、短縮されたサンプリング間隔に
応答したライン５０ａ上の処理された出力値を示す。処
理回路５０は例えば上記のＴｉｃｅ等の特許に記載され
た型の最低３点処理を行う。この特許は参考のために添
付されている。
【００３９】図３に例示されているように、２６秒の所
でサンプリング速度を増加させた結果、ライン５０ａ上
の処理された値、即ちグラフ５１ｂは、サンプリング速
度を増加させなかった場合のグラフ５１ａよりも速く、
警告前閾値ＰＲTHと交叉する。同様に、ライン５０ａ上
の処理された信号はサンプリング速度を増加させなかっ
た場合に比べ、速く警告閾値ＡＬTHと交叉する。従って
本発明の装置および方法を用いれば、静穏な期間の間個
々の検出器に対するサンプリング速度が低下するので、
電力に対する要求が減少するばかりでなく、検出すべき
周囲状態が変化し始めた際に速いサンプリング速度を用
いることにより応答間隔を短くすることができる。速い
サンプリング速度を用いれば、予備的な火災プロフィー
ルが検出された後では、その予備的なプロフィールに反
映されて実際の火災の存在する確率が大きくなるという
利点が得られる。
【００４０】図２の回路４２〜５０および５４ａ，ｂは
全部またはその一部をプログラムされた処理装置５６
（破線の中に示す）を介し検出器１８ｎの中に実装し得
るものと了解されたい。
【００４１】図４は本発明の検出器１８ｐの他の形を示
す。検出器１８ｐには第１および第２の周囲状態センサ
ー６０ａ，６０ｂが組み込まれている。個々のライン６
２ａおよび６２ｂ上のセンサー出力はプロフィール検出
回路６４に連結されている。
【００４２】検出器１８ｐの中でプロフィール検出回路
はライン６２ｂ上の信号を使用し、センサー６０ａに対
するサンプリング速度を決定する。回路６４はライン６
２ａ上のサンプリング値を使用し、センサー６０ｂに対
するサンプリング速度を決定する。
【００４３】次にプロフィール決定回路６４は個々のセ
ンサー６０ａおよび６０ｂに対する速度決定回路６６
ａ，ｂと連結されている。センサー６０ａ，ｂからの出
力は次に上記のＴｉｃｅ等の特許に説明された型の処理
回路６８と連結され、次いでインターフェース回路７０
を介して媒体１４へ、或いはトランシーバー７０ａを介
して無線的に制御ユニット１２へ送ることができる。
【００４４】例えばプロフィール決定回路６４は速度決
定回路６６ａ，ｂを介し、きれいな空気即ち静穏な状態
において５秒または６秒のサンプリング間隔をつくるこ
とができる。例えばセンサー６０ａが光学的な型の煙セ
ンサーであり、６０ｂがイオン化型の煙センサーである
場合、煙の検出値の増加は潜在的な火災状態を表す。回
路６６ａ，ｂを介するサンプリング速度の変更は次のよ
うにして実現することができる。
【００４５】センサー６０ａまたは６０ｂのいずれかが
潜在的な火災のプロフィールに対応するプロフィール決
定回路６４に対する出力を与える場合には、両方のセン
サー６０ａ、６０ｂのサンプリング速度は５秒〜６秒程
度から２・１／３秒〜３秒程度にサンプリング間隔を減
少させることにより増加させることができる。別法とし
て、いずれのセンサーも火災のプロフィールを発生する
ことを示す信号を生じない場合には、速度決定回路６６
ａ，ｂと組み合わされた回路６４はサンプリング間隔を
７．５秒程度から８秒程度に増加することによりサンプ
リング速度を最終的に減少させる。
【００４６】プロフィール検出回路６４はセンサー入力
の変化の割合を検出し、予め定められたプロフィールの
存在を確立できるものと了解されたい。別法として、検
出回路６４は本発明の精神および範囲を逸脱することな
く任意の形の火災のプロフィールを実現し得るようにす
ることができる。
【００４７】図５〜７は、サンプリング速度を増加させ
た場合の処理の変化の結果を示す。これは煙を検出する
例であるが、何の制限もなく他の型の周囲状態検出器に
適用することができる。
【００４８】図５のグラフはサンプリング速度を増加さ
せない場合の処理出力 出力（ｔ）＝出力（ｔ−１）＊．５＋ＲＡＷ（ｔ）＊．
５ を示す。（ＲＡＷ（ｔ）は煙センサーから出た処理しな
い信号である）。出力は階段関数の形をしている。最終
値は６０秒において５５０に達する。
【００４９】図６のグラフはサンプリング速度を５だけ
増加させたこと以外上記式を用いて処理した場合の出力
を示す。この場合出力は高い分解能をもち、火災のプロ
フィールを示すもっと良い形をしているが、プロフィー
ルから飛び出したスパイクの部分をもっている。最終値
は６０秒の所で６００以上に達する。
【００５０】図７のグラフは、サンプリング速度を増加
さて処理した出力にさらに処理（ｍｉｎ３）を加えた際
のグラフである。ｍｉｎ３処理は上記のフィルター処理
で生じたスパイクを処理された「出力」から除去してい
る。ｍｉｎ３で処理された出力信号には強い火災のプロ
フィールが存在する。
【００５１】上記の付加的な処理により、サンプリング
速度を増加させた場合、火災を他の不当な事情から識別
する能力が改善された。しかしその値は６０秒において
なお５５０を越え、従って図５の応答時間を著しく変え
ることはない。図示のようにサンプリング速度を変化さ
せた場合処理法を変更すると、全体としての挙動特性を
劇的に改善することができる。
【００５２】サンプリング速度の変更と組み合わせて処
理法を変化させることは、フィルターの型または程度を
変化させるのと同じくらいに簡単であるか、またはソフ
トウエア的なコマンドで処理を行う場合には新しい処理
ルーチンを付け加えることによって実現することができ
る。
【００５３】上記の説明から、本発明の精神および範囲
を逸脱することなく数多くの変形および変更を行い得る
ことが分かるであろう。本明細書に示された特定の装置
に関しては、これに制限を加えることを意図するもので
はなく、またすべきではないことを了解されたい。勿論
すべての添付特許請求の範囲はこれらすべての変更点を
本発明の範囲に入るものとして包含している。
【００５４】本発明の主な特徴および態様は次の通りで
ある。
【００５５】１．感知した状態を示す出力を生じる周囲
状態感知センサー；及び第１の速度でセンサーの出力を
サンプリングし、これによってサンプリングされた出力
を発生する回路、サンプリングされた出力が閾値に基づ
かない予め定められたプロフィールを示すかどうかを決
定する決定回路、およびそれに応答してサンプリング速
度を第２の速い速度に増加させる回路を含む、該センサ
ーに連結された制御要素を具備していることを特徴とす
る電気ユニット。
【００５６】２．該制御要素は、出力中にプロフィール
が存在することに応答してサンプリング速度を第１の速
度から第２の速度へと増加させる指令を有するプログラ
ムされた処理装置を含む上記第１項記載のユニット。
【００５７】３．該決定回路は、第１の値を越えるサン
プリングされた振幅の値の増加またはその傾斜の増加の
いずれかを示すサンプリングされた値に応答して、プロ
フィールを決定する指令を含んでいる上記第２項記載の
ユニット。
【００５８】４．該決定回路は、予め定められたプロフ
ィールを規定する情報を格納し、また予め格納された情
報に対応するセンサーからのサンプリングされた出力に
応答しサンプリング速度を第２の速度へと増加させるた
めの指令を格納している格納装置を含んでいる上記第２
項記載のユニット。
【００５９】５．該決定回路は、出力中に該プロフィー
ルが存在することを決定するパターン認識回路を含んで
いる上記第１項記載のユニット。
【００６０】６．第２の出力を発生し、該決定回路に連
結されたインターフェース回路を含む少なくとも１個の
第２の別のセンサーを含み、プロフィールの決定は少な
くとも部分的に該第２の出力に基づいて行われる上記第
２項記載のユニット。
【００６１】７．該決定回路は、該第２の出力に少なく
とも部分的に基づくプロフィールに応答して第１の出力
のサンプリング速度を調節し、該第１の出力に少なくと
も部分的に基づくプロフィールに応答し第２の出力のサ
ンプリング速度を調節する回路を含んでいる上記第６項
記載のユニット。
【００６２】８．該周囲状態センサーは煙センサーを含
み、該第２のセンサーは煙センサー、ガスセンサー、湿
度センサー、熱センサー、塵埃センサーおよび速度セン
サーから成る群から選ばれるセンサーを含んでいる上記
第６項記載のユニット。
【００６３】９．該決定回路はプログラム可能な処理装
置およびそれに付属した多数の決定に関連した指令を含
み、サンプリング速度調節回路は該処理装置に連結され
た速度変更指令を含んでいる上記第７項記載のユニッ
ト。
【００６４】１０．サンプリングされた出力を処理し、
処理された出力を生じ、該処理はサンプリング速度の増
加に応答して変更可能である回路を含んでいる上記第１
項記載のユニット。
【００６５】１１．該処理はサンプリングされた出力に
フィルターをかけ、サンプリング速度の増加に応答して
該フィルターの操作を変更する処理である上記第１０項
記載のユニット。
【００６６】１２．第１の周囲状態を感知して第１の出
力を生成し、第２の周囲状態を感知して第２の出力を生
成し、第１の出力に対する第１のサンプリング速度をつ
くり、第２の出力に応答して第１の出力に対するサンプ
リング速度を変更する過程を含む上記第８項記載のユニ
ットにおける処理方法。
【００６７】１３．第２の出力に対する最初のサンプリ
ング速度をつくり、第１の出力に応答して第２の出力に
対するサンプリング速度を変更する上記第１２項記載の
方法。
【００６８】１４．変更する過程は、第２の出力を解析
して、選ばれたパターンがその中に存在するかどうかを
決定する過程を含む上記第１２項記載の方法。
【００６９】１５．第２の出力を変更する過程は第１の
出力を解析し、選ばれたパターンがその中に存在するか
どうかを決定する過程を含んでいる上記第１３項記載の
方法。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のシステムのブロック図。
【図２】図１のシステムで使用可能な周囲状態検出器の
ブロック図。
【図３】図２に示した型の検出器からの信号の処理を例
示したグラフ。
【図４】図１のシステムで使用可能な他の形の周囲状態
検出器のブロック図。
【図５】時間の関数としてプロットされたセンサーの未
処理の出力およびそれに対応するフィルターをかけられ
た出力。
【図６】図５のグラフの場合と同じ程度にフィルターを
かけた時のサンプリング速度を増加させた効果。
【図７】サンプリング速度の増加とさらに他の処理を組
み合わせ、同じ時間間隔で図５の応答の場合よりも火災
の識別度を高くした場合の効果。
【符号の説明】
１０ システム １２ 制御ユニット １４ 通信媒体 １６ トランシーバー １８ 検出器 ４０ センサー ４２ プロフイール検出回路 ４８ 制御回路 ６４ プロフイール決定回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 感知した状態を示す出力を生じる周囲状
    態感知センサー；及び第１の速度でセンサーの出力をサ
    ンプリングし、これによってサンプリングされた出力を
    発生する回路、サンプリングされた出力が閾値に基づか
    ない予め定められたプロフィールを示すかどうかを決定
    する決定回路、およびそれに応答してサンプリング速度
    を第２の速い速度に増加させる回路を含む、該センサー
    に連結された制御要素を具備していることを特徴とする
    電気ユニット。
  2. 【請求項２】 第１の周囲状態を感知して第１の出力を
    生成し、 第２の周囲状態を感知して第２の出力を生成し、 第１の出力に対する第１のサンプリング速度をつくり、 第２の出力に応答して第１の出力に対するサンプリング
    速度を変更する過程を含むことを特徴とする請求項１記
    載のユニットにおける処理方法。
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