JP2000112536A - 熱情報出力装置及び熱制御用素子の配置方法 - Google Patents

熱情報出力装置及び熱制御用素子の配置方法

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JP2000112536A
JP2000112536A JP10285321A JP28532198A JP2000112536A JP 2000112536 A JP2000112536 A JP 2000112536A JP 10285321 A JP10285321 A JP 10285321A JP 28532198 A JP28532198 A JP 28532198A JP 2000112536 A JP2000112536 A JP 2000112536A
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thermal
temperature
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Hide Sawai
秀 沢井
Takeshi Hayakawa
健 早川
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 目的場所に対応する主素子と、該主素子の周
囲に配置される補助素子の制御を組み合せることによっ
て熱や温度の制御を迅速に行う。 【解決手段】 熱又は温度自体を情報として、あるいは
他の形態の情報を熱に変換した情報を出力するための熱
情報出力装置3において、多数の熱制御用素子11、・
・・を配列して成る熱情報出力部2と、該熱情報出力部
2における制御目標位置及び当該位置での設定温度を指
定するための指定手段4と、該指定手段4からの信号を
受けて熱情報出力部2の熱制御用素子1の制御を行う制
御手段5とを設ける。そして、各熱制御用素子1を、主
素子1aと、該主素子1aの周囲又は主素子1aに隣接
して配置された補助素子1bとで構成し、指定手段4か
らの信号を制御手段5が受けたときに、制御目標位置に
対応する熱制御用素子1を選定するとともに、当該熱制
御用素子1を構成する主素子1a及び補助素子1bに対
して同時に加熱又は吸熱制御を行うようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多数の熱制御用素
子を備えた熱情報出力装置及び熱制御用素子の配置の技
術に関する。
【0002】
【従来の技術】仮想現実(バーチャルリアリティ)や遠
隔現実(テレリアリティ)等の分野では、コンピュータ
によって創出される仮想空間(あるいは仮想世界)や操
作者からは隔絶した遠隔世界(あるいは遠隔環境)にお
ける力触覚や温度感覚を、該操作者に体感させることが
できるようにするためのマン・マシンインターフェース
として、例えば、サーモグローブや力触覚グローブ等が
知られている。前者は、仮想空間等において操作者から
みた場合に架空の物体であったり、遠隔の物体であるが
ために単に視覚上の存在としてしか認知することができ
ない対象物や状況に関して、操作者が人体にとって危険
のない温度範囲で熱や温度をその手に感じとることがで
きるようにしたものである。また、後者は、主に視覚や
聴覚によって認知される仮想現実感を、さらに力学的な
感覚(力触覚)にまで拡張したり、あるいは、遠隔世界
における操作感覚に臨場感を与えるために導入されるも
ので、例えば、電気粘性流体等を用いて人間の手の触覚
に作用を及ぼすものである。
【0003】この他、視覚障害を受けた者が、その指先
の感覚で文字、記号等の情報を取得するための、所謂サ
ーモディスプレイと称する装置や、該サーモディスプレ
イ及び力触覚用ディスプレイの両機能を備えた装置等が
知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
装置にあっては、熱の局所的な制御に関して個々の加熱
(あるいは冷却)素子を1単位とした「点」毎の独立し
た制御によって行っているため、素子の追従性が遅い
と、目的場所の温度制御を迅速に行うのに支障を来すと
いう問題が生じる。
【0005】図14は、多数の加熱/冷却素子a、a、
・・・を2次元的に配列して成る熱情報出力部の構成例
を示したものであり、各素子をマトリックス要素として
特定することができるように構成されている。
【0006】図15は、上記加熱/冷却素子a、a、・
・・を横一列に配置することで熱情報出力部を1次元モ
デルによって表現したときの制御例を概念的に示したも
のである。
【0007】本例では、図に斜線を付して示す加熱/冷
却素子a′が、制御の目的場所に位置した素子であり、
斜線を付した部分の高さによって温度(これを「TM
P」と記す。)を表現している。
【0008】先ず、時間「Time」がτ0であるとき
に、加熱/冷却素子a′に対する加熱制御が開始され、
このときの素子a′の温度がTMP=T0となってい
る。
【0009】その後、Time=τ1(>τ0)となっ
た時点では、加熱/冷却素子a′に対する加熱制御の継
続によって、TMP=T1(>T0)となり、Time
=τ2(>τ1)の時点ではTMP=T2(>T1)、
そして、Time=τ3(>τ2)の時点ではTMP=
T3(>T2)へと変化する。
【0010】このように、各加熱/冷却素子を単位とす
る、点を目的場所とした熱制御を行ったのでは、例え
ば、ペルチェ素子等の反応速度の遅い素子を用いた場合
に、熱変化に対する追従性が悪くなってしまう。
【0011】そこで、本発明は、目的場所に対応する主
素子と、該主素子の周囲に配置される補助素子の制御を
組み合せることによって熱や温度の制御を迅速に行える
ようにすることを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した課題を
解決するために、熱情報出力部の構成要素である熱制御
用素子を、主素子と該主素子の周囲又は該主素子に隣接
して配置された補助素子とから構成し、制御目標位置に
対応する熱制御用素子を選定するとともに、当該熱制御
用素子を構成する主素子及び補助素子に対して同時に加
熱又は吸熱制御を行うようにしたものである。
【0013】従って、本発明によれば、制御目標位置に
対応する熱制御用素子の主素子と、当該素子の周りに位
置する補助素子とを同時に制御することによって、熱制
御の迅速化及び目標値への追従性の向上を図ることがで
きる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係る装置の説明を行う前
に、熱情報出力部の構成及び熱制御用素子の制御方法に
ついて図1乃至図3に従って説明する。
【0015】図1は多数の熱制御用素子1、1、・・・
を配列して成る熱情報出力部2を示したものであり、整
数変数i、jを導入した場合に、i行j列のマトリック
ス要素として各熱制御用素子1を特定することができる
(例えば、図に斜線を付して示す素子1Cについては、
第4行第4列の指定によって当該素子を特定でき
る。)。
【0016】尚、「熱(あるいは温度)情報」の概念に
は、熱又は温度そのものを情報して伝達する場合の他、
視覚情報や聴覚情報等の他形態の情報を熱又は温度の情
報に変換して伝達する場合、あるいは熱又は温度による
情報を他の情報(例えば、触覚情報等)と組み合せて伝
達する場合等、各種形態の情報が含まれる。
【0017】各熱制御用素子1は、主素子1aと、該主
素子1aの周囲又は主素子1aに隣接して配置される補
助素子1bとから構成されており、主素子1aに対して
複数の補助素子1bが同時に熱制御される。
【0018】この例では正方形状の領域(セル)に区分
された多数の熱制御用素子1、1、・・・が平面上にお
いて格子状に配置されているが、各熱制御用素子1の占
有領域の形状が四角形以外の多角形(例えば、三角形や
六角形等)であっても構わないし、又は、平面上におけ
る熱制御用素子の配置が直交配置に限られる訳ではな
く、例えば、斜交配置とされたり、あるいは熱制御用素
子が曲面上に配置されていても何等構わない。尚、後述
するように、各熱制御用素子1の温度を素子(1a、1
b)毎に検出するための温度検出手段(センサ)を設
け、これらによる検出信号を用いて各素子の温度制御に
ついてフィードバック制御を行うことができる。
【0019】また、図1では、各熱制御用素子1に対し
て補助素子1bを共用しない配置(つまり、各主素子1
aに対して複数の補助素子1bをひと組みとして付設し
た配置)となっているが、熱制御用素子1とこれに隣接
する熱制御用素子1との間で、補助素子1bを共用する
配置であっても構わない。
【0020】上記した主素子1aや補助素子1bには、
加熱/冷却(あるいは吸熱)用素子としてペルチェ素子
等が挙げられるが、ある程度の反応速度をもって熱制御
が可能な素子であればその如何は問わない。
【0021】図2は、本発明に係る制御方法の一例を概
念的に示したものであり、熱制御用素子1、1、・・・
を横一列に配置することで上記熱情報出力部2を1次元
モデルとして表現している(あるいは図1の熱情報出力
部2について、上記素子1Cを通って素子の形成方向に
沿って切断した断面構造を示していると考えれば良
い。)。
【0022】尚、図に示す制御用素子1Cが、制御の目
的場所に位置した素子を示しており、当該素子1Cを構
成する主素子1a及び補助素子1b、1bの各素子に対
して斜線を付して示す部分の高さがその場所の温度「T
MP」の値を表現している(各素子の底辺のレベルがベ
ース温度、つまり、素子の熱制御を行わない場合の温度
レベルを表していると考えれば良い。)。
【0023】先ず、時間Time=t0の初期状態で
は、主素子1aに対する加熱制御が開始され、このとき
の当該素子1aの温度がTMP=T0となっている。
【0024】その後、Time=t1(>t0)となっ
た時点では、主素子1a及び補助素子1b、1bに対し
て加熱制御が行われる。これによって、これらの素子の
位置では、温度がTMP=T1に上昇する。尚、主素子
1aの周囲には、一般に複数の補助素子1bが存在する
ので、補助素子の選定方法については各素子の組み合わ
せの数に相当する各種の方法がある。
【0025】その後、主素子1aに対しては加熱を継続
させるが、隣接する補助素子1b、1bについては加熱
を停止するか又は加熱の度合を低下させる。これによっ
て、Time=t2(>t1)の時点では、主素子1a
について、その温度がTMP=T2(>T1)となり、
補助素子1b、1bについては、それらの温度がTMP
=T2′(<T1)となる。
【0026】そして、主素子1aに対してはさらに加熱
が続けられるため、Time=t3(>t2)の時点で
はTMP=T3(>T2)へと変化する。尚、このとき
補助素子1b、1bについては加熱停止により、それら
の温度がベース温度(あるいは背景温度)に戻ってい
る。
【0027】このように、熱情報出力部2における制御
目標位置が指定されたときに、該制御目標位置に対応す
る熱制御用素子を特定するとともに、当該熱制御用素子
の構成素子(主素子1a及び補助素子1b)に対して同
時に加熱又は吸熱(あるいは冷却)制御を行えば、制御
目標位置に対して温度を迅速に変化させることができ
る。つまり、図2と図15に示す例を比較した場合に、
目標位置の熱制御用素子1Cについて、その初期状態か
らTMP=T3の温度が得られるまでに要する時間が
「t3<τ3」となる。
【0028】尚、図2の例では素子の加熱制御の場合を
説明したが、素子の冷却制御についても同様の方法を適
用できることは勿論である(但し、この場合には、図2
における温度TMPの方向を逆転させる必要があ
る。)。
【0029】また、これらの制御法では、熱制御用素子
1C(の主素子1a)に対して指定温度「T3」が得ら
れるように素子の熱制御を行ったが、熱情報出力部2を
人体の皮膚に接触させて使用する場合には、皮膚錯覚を
有効に利用することによって、中心位置の主素子1aの
温度を必要以上に高くする必要のない制御が可能とな
る。つまり、主素子1aに対する温度を設定温度より下
げても、当該素子の周りの補助素子1b、1bに対する
熱制御によって、設定温度での温度が皮膚に与えられた
かの如き錯覚を皮膚感覚として人体に与えることができ
る。これは、例えば、10°Cの水に5分間手を入れ
て、その後に40°Cの湯に手を入れた場合と、30°
Cの水に5分間手を入れて、その後に40°Cの湯に手
を入れた場合とを比較したとき、同じ40°Cの湯でも
後者の場合の方が温かく感じるという、皮膚の温度適応
についての錯覚に基づくものである。つまり、実際の温
度に対して主素子1aの温度を低く設定した分、その周
囲の補助素子1bの温度を同様に降下させても皮膚に感
じる温度差はそれほど変わりないため、これを利用する
と温度変化に伴うエネルギー消費を低減することができ
る。尚、この説明では制御対象を点と仮定したが、面的
な広がりを有する場合についても同様であり、その場合
には温度変化を示す曲線がなだらかな形状となるように
制御を行う。
【0030】図3は、そのような制御方法の一例を概念
的に示したものである。
【0031】先ず、時間Time=t0の初期状態で
は、熱制御用素子1Cの主素子1aに対する加熱制御が
開始され、このときの主素子1aの温度がTMP=T0
となっている。
【0032】その後、Time=t1(>t0)となっ
た時点では、主素子1a及び補助素子1b、1bに対し
て加熱制御が行われる。これによって、これらの素子の
位置では、温度がTMP=T1に上昇する。
【0033】それから、主素子1aに対しては加熱を継
続させるが、補助素子1b、1bについては加熱の度合
を低下させる。これによって、Time=t2(>t
1)の時点では、主素子1aについて、その温度がTM
P=T2(>T1)となり、補助素子1b、1bについ
ては、それらの温度がTMP=T2′(<T1)とな
る。
【0034】そして、主素子1aに対してはさらに加熱
が続けられるため、Time=t3(>t2)の時点で
はTMP=T3′(>T2)へと変化する。尚、このと
き、T3′は前記したT3よりやや低い温度とされる。
また、補助素子1b、1bについては、それらの温度が
ベース温度よりやや高い温度とされる。
【0035】このように、制御目標位置に対応する熱制
御用素子の構成素子である、主素子及び補助素子を選定
して、これらの素子に対して同時に加熱を行った後、制
御目標位置に対応する主素子に対しては、該素子に対す
る設定温度(T3)より低い温度(T3′)に規定する
ことによって、熱制御用素子に対する必要最小限のエネ
ルギー供給によって設定温度と同等の温度感覚を与える
ことができるので効果的である。
【0036】図4は本発明に係る装置の構成例の説明図
である。
【0037】熱情報出力装置3は、上記した熱制御用素
子1、1、・・・の発熱又は吸熱による情報を伝達する
ための装置であり、上記熱情報出力部2と、指定手段
4、制御手段5とを備えている。
【0038】熱情報出力部2は、上記したように多数の
熱制御用素子1、1、・・・を配列した構成とされ、各
素子は主素子1a及び複数の補助素子1bで構成されて
いる。
【0039】指定手段4は、熱情報出力部2における制
御目標位置及び当該位置での熱制御用素子の設定温度を
指定するために設けられる。
【0040】制御手段5は、指定手段4と熱情報出力部
2との間にあって、指定手段4からの信号を受けて熱情
報出力部2の各熱制御用素子1の制御を行うもので、熱
制御用素子の駆動回路や、コンピュータ等の計算手段を
含んでいる。
【0041】図5は、熱制御用素子1(主素子1aや補
助素子1b)にペルチェ素子を用いた場合の熱制御につ
いて模式的に示すものである。
【0042】同図に破線の四角形枠内に示すように、ペ
ルチェ素子PEは、熱伝導率の高い材料によって形成さ
れた一対の吸熱/放熱部1H、1H′を備えており、こ
れらが対向した状態で、それぞれの内側には電気絶縁材
料を用いて絶縁部1I、1I′が形成されている。そし
て、一方の絶縁部1Iには導通部(あるいは電極部)1
Jが形成され、他方の絶縁部1I′には、導通部1Jに
対向する2つの導通部1j、1j′が互いに所定の距離
をおいて形成されている。尚、これらの導通部1J、1
j、1j′は、銅箔等の導電材料を用いて形成される。
【0043】導通部1Jと導通部1j、1j′との間に
は、p型半導体1p及びn型半導体1nが設けられてお
り、p型半導体1pが導通部1Jと導通部1jとを接続
し、、n型半導体1nが導通部1Jと導通部1j′とを
接続している。
【0044】吸熱/放熱部1H、1H′のうちの一方1
H′において、絶縁部1I′が形成された面とは反対側
の面に温度センサTS(例えば、サーミスタや熱電対、
あるいは、本願出願人が特願平10−256713号で
提案した温度検出装置等)が付設されており、その検出
信号は熱検出部TDに送られてここで熱(あるいは温
度)の情報として認識される。尚、吸熱/放熱部1Hに
ついては、絶縁部1Iが形成された面と反対側の面が皮
膚との接触面とされる。また、温度センサTSについて
は、皮膚との接触面とは反対側に位置する吸熱/放熱部
1H′に付設することが好ましい(これは、温度センサ
TSの付設により、皮膚との接触面積の減少を伴うこと
がないという理由に依る。)。
【0045】制御部CPは、熱検出部TDから送られて
くる検出情報を受けて、ペルチェ素子PEに対する供給
電圧の方向制御により当該素子の発熱又は吸熱の如何を
制御するとともに、パルス幅変調(PWM)制御による
駆動信号を導通部1j、1j′に送出することで、加熱
や冷却について一定の温度を保つための制御を行う。
【0046】刺激発生部SGは、吸熱/放熱部1H又は
これに付設された部材に対して局部的な刺激を発生させ
るために設けられており、例えば、電気刺激による痛覚
等の呈示に用いる場合には、吸熱/放熱部1Hを電極部
として利用し、これにパルス状の電気刺激を与えること
によって皮膚への痛覚が得られるようにし、刺激強度を
変化させるにあたって刺激パルスの周波数制御を行う。
【0047】尚、これらの熱検出部TD、制御部CP、
刺激発生部SGが上記した制御手段5に含まれることは
勿論である。
【0048】図6乃至図8は熱情報出力部2における熱
制御用素子1の配置例を示すものである。
【0049】図6に示す例では、ほぼ十字形状をしたセ
ルが平面又は曲面に亘って規則的(周期的)に配置され
ており、同図の大円内に拡大して示すように、正方形状
をした主素子1aと、該主素子1aの各辺からやや離れ
た位置に4つの補助素子1b、1b、・・・が配置さ
れ、これらの5素子が1単位のセルを形成している。そ
して、長方形状をした補助素子1bは、その長辺の長さ
が、主素子1aの一辺の長さ(数ミリ程度、例えば、3
〜4mm)にほぼ等しくされている。
【0050】本例では、1個の主素子1aと、その周囲
に位置される4つの補助素子1bをひと組みとして、こ
れが平面又は曲面に亘って周期的に配置されることによ
って熱情報出力部2が構成される。
【0051】図7は、図6のVII−VII線に沿う主
素子及び補助素子の断面構造を概略的に示すものであ
り、ペルチェ素子を用いた構成例を示している。
【0052】図示するように、主素子1aに対して、そ
の両側に補助素子1b、1bがそれぞれ配置されてお
り、各素子を構成するそれぞれの導通部がp型半導体と
n型半導体によって接続されており(詳細は図5のペル
チェ素子を参照。)、左から順にp型半導体とn型半導
体とが交互に配置されている。そして、主素子1a及び
補助素子1bの駆動制御については、各素子の導通部に
対してそれぞれ各別に制御電圧が供給されるようになっ
ている。
【0053】図8は、六角形状のセルを平面又は曲面に
亘って規則的(周期的)に配置した例を示すものであ
り、同図の大円A内に拡大して示すように、正六角形状
をした主素子1aと、該主素子1aの各辺からやや離れ
た位置に6つの補助素子1b、1b、・・・が配置さ
れ、これらの7素子が1単位のセルを形成している。そ
して、長方形状をした補助素子1bは、その長辺の長さ
が、主素子1aの一辺の長さ(数ミリ程度、例えば、3
〜4mm)にほぼ等しくされている。
【0054】このように、セルの形状をほぼ多角形状と
する配置を採用すると、対象面が自由曲面である場合で
も当該面に対して素子を接触させ易い構造となる。尚、
多角形の角数が多い程、曲面への適合がし易くなり、素
子の配置効率も良好となるが、その反面、素子加工時に
おける半導体の切削工程を複雑化させる原因にもなるの
で、両事情を考慮して妥当な角数を決定する必要があ
る。
【0055】また、正N角形状をした主素子の周囲にN
個の補助素子を均等に配置した構成を採用すると、ある
主素子を取り巻くN個の補助素子及びこれらの補助素子
のさらに周囲に配置される、他の主素子についての補助
素子(各主素子からの1個ずつの寄与として合計N個の
補助素子)を、中心の主素子に対する補助素子として利
用することができるという利点がある。例えば、図8の
例では、同図の大円B内に拡大して示すように、中心の
主素子1aに対して、その直ぐ周囲に位置する6個の補
助素子1b、そして、それらのさらに外側に位置し、か
つ別の主素子1aの周囲に設けられた6個の補助素子1
bを熱制御に利用できる。
【0056】尚、図6や図8において、主素子1aと補
助素子1bとの間に充填される材料としては、熱伝導率
が低く、弾性に富む材料が好ましく、例えば、シリコー
ンやゴム材料、絶縁性高分子等が挙げられる。
【0057】上記制御手段5は、指定手段4からの信号
を受けたときに、制御目標位置に対応する熱制御用素子
を特定し、図2で説明したように、該熱制御用素子を構
成する主素子1a及び補助素子1bに対して同時に加熱
又は吸熱制御を行う。尚、図3で説明した制御方法を採
用する場合には、制御手段5が、制御目標位置に対応す
る熱制御用素子に対して、当該熱制御用素子の主素子1
aの温度を指定手段4からの設定温度より低い温度に規
定し、かつ、当該主素子1aに対して設けられた補助素
子1bの温度(ベース温度以上の温度)が最後まで残存
するように制御を行う。
【0058】また、対象物の形状を認識した後、又は形
状を認識済の対象物について、該対象物と周囲との境界
付近に位置する場所での温度変化を強調する(つまり、
対象物と周囲との間の温度差を大きくする。)ように、
各熱制御用素子1の制御を行うと、熱情報出力部2から
の熱情報を認識し易くなる。
【0059】例えば、対象物の形状(輪郭を含む。)を
認識するための形状認識手段6(図4参照。)を設け、
これによる形状の認識結果を制御手段5又は当該手段5
及び指定手段4に送出し、該対象物と周囲との境界付近
に位置する場所での温度変化を強調するために、対象物
のうち周囲との境界付近の場所に対応する位置の熱制御
用素子の温度が、その他の熱制御用素子の温度より相対
的に高くなるように熱制御を行う。
【0060】図9及び図10は対象物の形状とこれに対
する熱制御用素子の制御との関係について例示したもの
である。尚、ここにいう「対象物」には実際の物体(以
下、「実物体」という。)及び仮想上の物体(コンピュ
ータ・グラフィックス等における視覚情報としてのみ認
識されるもので、以下、これを「仮想物体」という。)
の両方が含まれる。
【0061】図9は断面形状が横長の長方形状をした対
象物TG1に対して、温度制御の目標曲線G1を併記し
た図と、その下に、熱制御用素子を1次元のセルモデル
とし、それらの制御温度を棒グラフとして概念化した図
を示したものである。
【0062】対象物TG1の温度を一定とし、その周囲
温度が対象物TG1の温度に比べて低くなっているとし
た場合に、このような温度分布を忠実に反映した熱制御
用素子の制御を行ったのでは、対象物TG1とその周囲
との間に明瞭な温度差があるようには感じられない場合
がある(例えば、温度差が小さいために、熱感知が微妙
な場合等)。そこで、曲線G1に示すように、対象物T
G1と周囲との境界において、対象物TG1側(輪郭近
傍域)の温度を相対的に高めに規定する。これによっ
て、当該境界の外側、つまり、対象物の周囲では相対的
に温度が急に低下したように感じられる。
【0063】このためには、例えば、対象物TG1の輪
郭近傍域に対応した熱制御用素子1R、1R(これらは
主素子及び補助素子をそれぞれ有している。)に対して
は、その他の熱制御用素子(この場合には、熱制御用素
子1Rと1Rとの間にある素子)よりも相対的に高い温
度設定を行う。
【0064】このように、対象物とその周囲との間の温
度差を故意に強調することによって、温度感知に滅り張
りをつけることができる。
【0065】図10は断面形状がほぼ半円形状をした対
象物TG2に対して、温度制御の目標曲線G2を併記し
た図と、その下に、熱制御用素子を1次元のセルモデル
とし、それらの制御温度を棒グラフとして概念化した図
を示したものである。
【0066】対象物TG2の温度を一定とし、その周囲
温度が対象物TG2の温度に比べて低くなっているとし
た場合であっても、曲線G2に示すように、対象物TG
2の中央部(最も突出した部分)の温度を相対的に高く
し、周辺に行くにつれて温度が次第に低くなるように温
度設定を行う。これによって、対象物TG2の温度が均
一であるがために、実際の熱感知では平面的に感じられ
るものが、上記の温度設定によって、熱感覚においても
曲面的な傾向をもっているように感じさせることが可能
となる。
【0067】このためには、図示するように、対象物T
G2の中央部を検出して、これに対応した熱制御用素子
1T、1T(これらは主素子及び補助素子をそれぞれ有
している。)に対しては、その他の熱制御用素子よりも
相対的に高い温度設定とし、当該素子1T、1Tから離
れるにつれて各素子の温度が徐々に低い値を示すように
温度分布を規定する。その際、対象物の形状の曲率を考
慮して温度変化に軽重をつけることが好ましく、例え
ば、対象物における最高温度の場所を基準として端にい
くにつれて低下する温度の下げ幅を、表面の曲率に比例
するように規定すれば良い。
【0068】尚、対象物の形状認識については、当該対
象物が実物体である場合には、レーザー計測やステレオ
撮影等の技術を用いることができる。例えば、3D(3
次元)での形状認識手段6としては、レンジファインダ
ーやステレオ映像用カメラ装置等を用いることができ、
また、2D(2次元)での形状認識手段6としては、色
彩により画像分離、画像の輪郭抽出を行う装置、赤外線
撮影装置(CCDカメラ等)により熱等高線(あるいは
等温線)を得るための装置等を用いることができる。
【0069】また、対象物が仮想物体である場合、例え
ば、コンピュータ上で処理される、ポリラインによる多
角形メッシュデータ等(ポリゴンデータ)として創作さ
れている場合には、データ処理によって容易に輪郭等の
形状を識別することができる。
【0070】そして、対象物の形状認識においては、表
面の勾配角等の角度変化や、曲率変化の大きい部分(例
えば、鋭角的な部分や突起部等、対象物の形状的特徴を
代表する特徴的部分)を認識して、これを熱制御用素子
の温度制御に反映させることが好ましい。つまり、この
ような形状の特徴的部分においては、実際の温度差を強
調した温度差が得られるように、当該部分及びその周囲
に対応する場所の熱制御用素子の温度設定を行う。
【0071】図11は、凹凸を有する断面形状を有する
対象物TG3と、その下に熱制御用素子に関する温度分
布曲線G3を示したものである。
【0072】この例では、対象物TG3が温かい実物体
(あるいは仮想物体)とされるため、その突出部A1、
A2、A3(山の部分)のそれぞれ対応する温度TA
1、TA2、TA3が基準温度「Ta」(例えば、皮膚
の表面温度等)より相対的に高く、また、これらの突出
部の間に位置する谷間の部分B1、B2の温度TB1、
TB2が基準温度「Ta」より相対的に低くなるよう
に、各熱制御用素子に対する制御が行われる。その際、
部分A1乃至A3とB1、B2との間の実際の温度差よ
り大きな温度差が得られるように温度分布が規定され
る。つまり、対象物の形状における凹凸によって反映さ
れる熱感知は、実際の温度を忠実に模した設定ではな
く、擬似的な温度設定として実現される。
【0073】尚、対象物TG3が冷たい実物体(あるい
は仮想物体)である場合には、上記の説明とは逆の制御
を行う。即ち、この場合には突出部A1乃至A3が低温
度の部分であり、谷間の部分B1、B2が相対的に高い
温度の部分であるから、当該部分B1、B2に対して突
出部A1乃至A3の温度(低温)を強調するように熱制
御用素子を制御する必要がある。
【0074】このように、対象物の形状を認識した後、
又は形状を認識済の対象物について、該対象物の形状又
は表面形状における特徴的部分の温度を強調するため
に、当該特徴的部分の場所に対応する位置の熱制御用素
子と、特徴的部分の周囲に対応する位置の熱制御用素子
との間の温度差が、対象物の特徴的部分とその周囲との
温度差に比べて大きくなるように制御手段5によって熱
制御用素子の制御を行うと、対象物についての視覚的な
情報と、熱情報とを互い関連付けて認識することができ
るようになる(この場合に受ける熱感覚は、仮想現実感
というより、創出された非現実性の空間や環境に対する
感覚と言える。)。
【0075】形状認識手段6によって認識された対象物
の形状データは、画像処理部7を介して画像表示部8に
送出されて表示される(図4参照。)。
【0076】熱情報出力部2は効果器9に組み込まれて
おり、該効果器9としては、例えば、人体の手足、体の
一部等の形状に適合する形状をもって作成される、グロ
ーブ、ボディスーツ、アームバンド、指サック、ソック
ス等が挙げられる。図4ではサーモグローブが例示され
ており、この場合には、熱情報出力部2がサーモグロー
ブの内面に組み込まれている。
【0077】尚、サーモグローブ及び力触覚グローブの
両機能を備えたグローブ等への適用においては、例え
ば、電気粘性流体や磁性流体等の流体を利用して皮膚に
力学的作用を及ぼすことのできる既知の構成を用いれば
良く、そのための制御機構の一切は制御手段5に含まれ
る。また、これらに限らず、上記したサーモディスプレ
イ等への適用が可能である。
【0078】ところで、対象物についての熱感覚は、一
般に当該対象物までの距離によって変化することが明ら
かであり、従って、距離に応じて熱制御用素子の制御を
変化させることが望ましい。
【0079】このためには、対象物が実物体である場合
には、当該対象物までの距離を計測し又は認識するため
の距離認識手段10(図4参照。)を設ける必要があ
る。例えば、熱情報出力部2を具備する効果器9の位置
検出手段として、磁気センサや光センサ等の検出手段を
設け、仮想空間(あるいは仮想環境)において効果器
(に対応する仮想物)が占める位置と、仮想物体との間
の距離を算出したり、また、遠隔世界における実物体と
マニピュレータ等との間の距離を計測し、あるいは算定
する。
【0080】距離に関する熱制御用素子の温度制御につ
いては、下記に示す方法が挙げられる。
【0081】(i)距離が近いほど全体的に温度を上げ
る(又は下げる)方法 (ii)対象物の形状の特徴的部分とその周囲との温度
差について、距離が近いほど大きくする(又は小さくす
る)方法。
【0082】先ず、方法(i)では、対象物までの距離
が短いほど、該対象物の全体に対応した位置、つまり、
対象物の形状や大きさに応じて選択される範囲の熱制御
用素子についてその温度を全体的に上げるか又は下げる
ように熱制御を行う。
【0083】例えば、対象物が温かい場合には、当該対
象物との距離が近い程、熱制御用素子の温度を全体的に
上げる必要があるし、また、対象物が冷たい場合には、
当該対象物との距離が近い程、熱制御用素子の温度を全
体的に下げる必要がある。従って、このためには、距離
認識手段10によって把握された距離情報を制御手段5
又は当該手段及び指定手段4に対して送出することによ
り、対象物までの距離が短いほど、該対象物の全体に対
応した位置の熱制御用素子の全てについてその温度を上
げるか又は下げるように熱制御を行う。
【0084】上記方法(ii)では、対象物における形
状の特徴的部分について、上記した温度の強調効果を対
象物までの距離に応じて変化させる。
【0085】つまり、対象物までの距離が短いほど、該
対象物の形状の特徴的部分に対応した位置の熱制御用素
子と当該特徴的部分の周囲に対応した位置の熱制御用素
子との間の温度差が、該特徴的部分とその周囲との間の
温度差に比べて大きく又は小さくなるように制御手段5
によって各熱制御用素子1の制御を行う。これによっ
て、例えば、対象物との距離が縮まるほど、当該対象物
の形状の特徴的部分が熱感覚として、次第に明瞭に感じ
られるようになる(これとは逆に、近距離では、対象物
の特徴的部分が熱感覚として感じられないようにするこ
ともできる。)。
【0086】図12はその様子を概念的に示すものであ
り、断面形状がほぼ半円状をした対象物TG4に対し
て、これと仮想的な手VHとの間の距離が「d」である
ことを示す図(画像表示部8上の画像と考えれば良
い。)を示し、その下には、熱制御用素子1、1、・・
・を1次元のセルモデルとし、それらの制御温度を棒グ
ラフとして概念化した図を、距離「d=d1」の場合
と、距離「d=d2(<d1)」の場合についてそれぞ
れ示している。
【0087】この場合には、対象物TG4が熱をもった
温かい物体であるため、距離「d=d1」の場合と、距
離「d=d2」の場合とを比較した場合に、全体的には
後者の方が平均温度が高い。尚、本例では、両者の場合
とも、中央部に位置する熱制御用素子の温度が最も高
く、端寄りの熱制御用素子ほど、その温度が低くなって
おり、中央部の熱制御用素子と最も端寄りの熱制御用素
子との温度差が、両者においてほぼ同程度となっている
が、上記方法(ii)で説明したように、距離「d=d
1」の場合に比して、距離「d=d2」の場合の方が、
温度差が大きくなるように制御し(図12の破線M参
照。)、対象物TG4の中央部と周辺部との温度差につ
いて、距離に応じた強調効果が得られるようにしても良
いことは勿論である。
【0088】距離認識手段10によって把握される距離
情報は、制御手段5又は当該手段及び指定手段4に送出
され、制御手段5は、対象物までの距離情報に応じて、
熱制御用素子の全体的な温度制御あるいは局所的な温度
差あるいは温度分布に係る制御を行う。
【0089】尚、熱制御用素子についての温度分布の算
定には、対象物の形状、熱源位置あるいは温度分布情報
を取得する必要があり、形状認識については既述の通り
であり、熱情報の取得には、サーモグラフィ等を用いる
ことができる(仮想物体については、その形状モデルと
同様に、熱分布モデルも既知である。)。
【0090】上記の説明では便宜上、対象物が静止物体
とされ、これが一定姿勢を保っているとしたが、本発明
に係る対象物がこのようなものだけに限定される訳では
ない。即ち、対象物は、一般にその動作や姿勢を変化さ
せるし、また、平行移動や回転等を含む移動を伴うこと
を考慮する必要がある。そこで、対象物の動作若しくは
移動を示す情報に基づいて、対象物の動作又は移動に応
じた熱制御用素子の温度分布が得られるように該熱制御
用素子の動的な温度制御を行うことが好ましい。
【0091】尚、ここで、「対象物の動作若しくは移動
を示す情報」については、対象物が実物体である場合に
は、当該対象物の動作又は移動を検出するための運動状
態検出手段11(図4参照。)、例えば、光学的な撮像
手段や、電磁波、超音波等の検出波を使ったレーダー装
置、あるいは表面温度検出手段としての放射温度計、サ
ーモグラフィ等によって取得することができる。この情
報は、運動状態検出手段11から制御手段5又は当該手
段5及び指定手段4に送出され、対象物の動作又は移動
に応じた熱制御用素子の温度分布が得られるように該熱
制御用素子の動的な温度制御が行われる。また、対象物
が仮想物体である場合には、その動作や移動の情報は、
当該対象物を仮想空間上で動かすのに必須の情報である
から、データ処理上、容易に取得することができる。
【0092】また、「動的な温度制御」とは、時間及び
空間座標値の関数としての温度制御を意味し、例えば、
対象物が周期的にその姿勢を変化させるものである場合
には、当該姿勢変化に応じた熱感覚が得られるように、
熱制御用素子を周期的に制御する。
【0093】本発明に係る対象が、有形物あるいは有体
物だけに限定される訳ではなく、例えば、熱放射のパタ
ーン(白熱灯による球面放射や、炎の揺らぎ等)、ある
いは水や空気等の流体についての温度変化や対流等を認
識して、熱制御用素子の制御を行うことができる。
【0094】図13は、炎の揺らぎと熱制御用素子の制
御との関係について概念的に示したものであり、(a)
乃至(c)に示す図は時間の経過に従って揺らぎのパタ
ーンが変化する様子を示している。
【0095】同図において左側に示す図は、炎の撮影画
像(又は生成画像)を示しており、格子を構成する個々
の正方形領域12、12、・・・は画素(あるいは絵
素)を示している(つまり、炎の揺らぎ分布を2次元面
において空間的に量子化した区分領域を用いて、地図情
報として示している。)。これに対して、同図の右側に
示す図は、上記熱制御用素子1、1、・・・のセル配列
を示しており、斜線を付して示すセルが、炎の揺らぎに
対応して温度の高い部分であることを示している。
【0096】このように、揺らぎのパターンは時間軸に
沿った変化が著しいものであるが、熱制御用素子の高速
な温度制御によってパターンの変化に追従させることが
できる。
【0097】また、水や空気等の流体の変化についての
情報を取得するには、例えば、煙やインク等によって流
体に色彩をつけてカメラ撮影を行い、その後、画像処理
によって色彩分離を行うことで、流速のパターン等に関
する情報を得ることができる。
【0098】そして、対流等のように温度差に起因して
起る現象や運動については、高速カメラによって揺らぎ
状態を撮影した後、背景の色彩との間の差分演算を行う
ことで、揺らぎのパターン情報を得ることができる。
【0099】このように、対象に係る熱放射の状態変化
あるいは熱現象に起因する流体の状態変化を示すパター
ン情報を取得して(対象が実体である場合には、その状
態変化を示すパターン情報を取得するために、撮影装置
や温度分布の計測装置等を含む情報取得手段13(図4
参照。)を設ければ良い。)、当該情報に基づいて、熱
制御用素子の温度分布を動的に変化させる。つまり、パ
ターン情報に対応した地図情報を作成し、当該地図情報
と、熱制御用素子の配置あるいは配列とを、1対1写像
によって関係付け、これによって熱制御用素子を選択的
に制御することで、揺らぎに応じた熱感覚を得ることが
できるようになる。
【0100】尚、情報取得手段13の付設は、対象が実
体である場合に限られ、当該手段13から制御手段5又
は当該手段5及び指定手段4に送出されるパターン情報
に基づいて、熱制御用素子の温度分布が動的に変化する
が、対象そのものが仮想的である場合には、そのパター
ン情報は当該対象を仮想空間に現出させるための必要情
報であり、既知情報あるいは当該情報から容易に導出で
きる性質のものである。
【0101】しかして、上記した熱情報出力装置3の適
用については、例えば、コンピュータ上で仮想現実感を
得ることのできる力触覚、温度(感)覚の呈示装置に適
用した場合に、上記熱情報出力部2を有するグローブを
はめた操作者は、画像処理によって画像表示部8に表示
され、視覚上にのみ認識される仮想物体を捕まえたとき
に、あたかも実物を掴んだかのような感覚を得たり、当
該仮想物体の温度を手に感じとることができる。
【0102】また、上記装置を、遠隔現実の分野におけ
る力触覚、温度覚の呈示装置に適用した場合には、操作
者からは隔絶した遠隔世界に実際に存在する対象物(実
物体)について、画像表示部8上に対象物の画像を表示
して、これを視覚情報として操作者に認識させるととも
に、その触感や温度の情報を、グローブを通して操作者
の手に感じさせることができ、このような操作感覚の
下、遠隔世界に実際に存在するマニピュレータ等を操っ
て対象物に作用を及ぼすことができる。
【0103】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、請求項1や請求項2に係る発明によれば、制御目標
位置に対応する熱制御用素子の主素子及び当該素子の周
りに位置する補助素子を同時に制御することによって、
熱制御の迅速化及び目標値への追従性の向上を図ること
ができる。よって、熱情報伝達の高速化や視覚情報や聴
覚情報と熱情報との間の時間差(時間的なズレ)の縮小
を図ることができる。
【0104】請求項3や請求項4に係る発明によれば、
多角形状をした主素子に対して、その各辺の周囲に補助
素子を配置することによって、対象面が曲面である場合
に当該曲面に対して各素子を密着状に接触させることが
でき、また、効率的な素子配置が可能となる。
【0105】請求項5や請求項6に係る発明によれば、
皮膚錯覚を利用することで、制御目標位置の主素子に対
して実際の温度より低い温度設定でも実際と同等の温度
感覚を得ることができるので、温度変化に伴うエネルギ
ー消費についての効率化を図ることができる。
【0106】請求項7や請求項8に係る発明によれば、
対象物の形状を把握して、当該対象物とその周辺との間
の温度変化を強調することで、対象物の形状を温度感覚
として容易に認識することができる。
【0107】請求項9や請求項10に係る発明によれ
ば、対象物の形状又は表面形状における特徴的部分とそ
の周囲との間の温度差を強調することによって、形状の
特徴的部分を視覚のみならず温度感覚としても認識する
ことができるようになる。
【0108】請求項11や請求項12に係る発明によれ
ば、対象物までの距離感を温度感覚として把握すること
ができる。
【0109】請求項13や請求項14に係る発明によれ
ば、対象物に係る形状の特徴的部分までの距離感を温度
感覚として容易に認識することができる。
【0110】請求項15や請求項16に係る発明によれ
ば、対象物の動作や移動に伴う温度分布の変化を認識す
ることができる。
【0111】請求項17や請求項18に係る発明によれ
ば、対象に係る熱放射の状態変化や流体の状態変化を熱
情報として認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2及び図3とともに、本発明についての制御
方法を説明するための図であり、本図は熱情報出力部の
概略的な説明図である。
【図2】制御方法の一例を示す説明図である。
【図3】制御方法の別例を示す説明図である。
【図4】本発明に係る装置の構成例を示す図である。
【図5】熱制御用素子にペルチェ素子を用いた場合の熱
制御について模式的に示す図である。
【図6】図7とともにセル形状や配置例について説明す
るための図であり、本図は、正方形状をした主素子の周
りに長方形状の補助素子を配置した構成を示す。
【図7】図6のVII−VII線の沿って切断した場合
の概略的な断面図である。
【図8】六角形状をしたセルの構成及び配置例について
の説明図である。
【図9】図10とともに、対象物の形状と熱制御用素子
の制御との関係について説明するための図であり、本図
は断面形状が長方形状をした対象物の例を示す。
【図10】断面形状が半円形状をした対象物の例を示す
図である。
【図11】表面に凹凸を有する対象物と熱制御用素子の
制御との関係について例示した図である。
【図12】対象物までの距離と熱制御用素子の制御との
関係についての説明図である。
【図13】炎の揺らぎと熱制御用素子の制御との関係に
ついて概念的に示した説明図である。
【図14】従来の熱情報出力部の構成例を示す図であ
る。
【図15】従来の制御方法についての説明図である。
【符号の説明】
1、1C、1R、1T…熱制御用素子、1a…主素子、
1b…補助素子、2…熱情報出力部、3…熱情報出力装
置、4…指定手段、5…制御手段、6…形状認識手段、
10…距離認識手段、11…運動状態検出手段

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の熱制御用素子を配列して成る熱情
    報出力部と、該熱情報出力部における制御目標位置及び
    当該位置での設定温度を指定するための指定手段と、該
    指定手段からの信号を受けて熱情報出力部の熱制御用素
    子の制御を行う制御手段とを備え、各熱制御用素子の発
    熱又は吸熱による情報を伝達するための熱情報出力装置
    において、 上記熱制御用素子が、主素子と該主素子の周囲又は主素
    子に隣接して配置された補助素子とから構成されてお
    り、 上記指定手段からの信号を上記制御手段が受けたとき
    に、制御目標位置に対応する熱制御用素子を選定すると
    ともに、当該熱制御用素子を構成する主素子及び補助素
    子に対して同時に加熱又は吸熱制御を行うようにしたこ
    とを特徴とする熱情報出力装置。
  2. 【請求項2】 多数の熱制御用素子を配列して成る熱情
    報出力部に対して、各熱制御用素子の制御を行うこと
    で、それらの発熱又は吸熱による情報を伝達するための
    熱情報出力装置における、熱制御用素子の配置方法であ
    って、 上記熱制御用素子を、主素子と該主素子の周囲又は主素
    子に隣接して配置された補助素子とから構成し、該熱制
    御用素子を平面又は曲面に亘って周期的に配置したこと
    を特徴とする熱制御用素子の配置方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載した熱情報出力装置にお
    いて、 熱制御用素子を構成する主素子の形状が多角形状をな
    し、その各辺の周囲に補助素子が配置されていることを
    特徴とする熱情報出力装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載した熱制御用素子の配置
    方法において、 平面又は曲面の法線方向からみて多角形状をした主素子
    に対して、その各辺の周囲に補助素子を配置したことを
    特徴とする熱制御用素子の配置方法。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載した熱情報出力装置にお
    いて、 制御手段が、制御目標位置に対応する熱制御用素子の主
    素子及び補助素子を選定して、これらの素子に対して同
    時に加熱を行った後、制御目標位置に対応する主素子に
    対しては、該熱制御用素子に対する指定手段からの設定
    温度より低い温度に規定することを特徴とする熱情報出
    力装置。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載した熱情報出力装置にお
    いて、 制御手段が、制御目標位置に対応する熱制御用素子の主
    素子及び補助素子を選定して、これらの素子に対して同
    時に加熱を行った後、制御目標位置に対応する主素子に
    対しては、該熱制御用素子に対する指定手段からの設定
    温度より低い温度に規定することを特徴とする熱情報出
    力装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載した熱情報出力装置にお
    いて、 対象物の形状を認識するための形状認識手段を設けて、
    当該手段による形状の認識結果を制御手段に送出し、 該対象物と周囲との境界付近に位置する場所での温度変
    化を強調するために、対象物のうち周囲との境界付近の
    場所に対応する位置の熱制御用素子の温度が、その他の
    熱制御用素子の温度より相対的に高くなるように制御手
    段が熱制御を行うことを特徴とする熱情報出力装置。
  8. 【請求項8】 請求項3に記載した熱情報出力装置にお
    いて、 対象物の形状を認識するための形状認識手段を設けて、
    当該手段による形状の認識結果を制御手段に送出し、 該対象物と周囲との境界付近に位置する場所での温度変
    化を強調するために、対象物のうち周囲との境界付近の
    場所に対応する位置の熱制御用素子の温度が、その他の
    熱制御用素子の温度より相対的に高くなるように制御手
    段が熱制御を行うことを特徴とする熱情報出力装置。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載した熱情報出力装置にお
    いて、 対象物の形状を認識するための形状認識手段を設けて、
    当該手段による形状の認識結果を制御手段に送出し、 該対象物の形状又は表面形状における特徴的部分の温度
    を強調するために、当該特徴的部分の場所に対応する位
    置の熱制御用素子と、特徴的部分の周囲に対応する位置
    の熱制御用素子との間の温度差が、対象物の特徴的部分
    とその周囲との間の温度差に比べて大きくなるように制
    御手段が熱制御を行うことを特徴とする熱情報出力装
    置。
  10. 【請求項10】 請求項3に記載した熱情報出力装置に
    おいて、 対象物の形状を認識するための形状認識手段を設けて、
    当該手段による形状の認識結果を制御手段に送出し、 該対象物の形状又は表面形状における特徴的部分の温度
    を強調するために、当該特徴的部分の場所に対応する位
    置の熱制御用素子と、特徴的部分の周囲に対応する位置
    の熱制御用素子との間の温度差が、対象物の特徴的部分
    とその周囲との間の温度差に比べて大きくなるように制
    御手段が熱制御を行うことを特徴とする熱情報出力装
    置。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載した熱情報出力装置に
    おいて、 対象物までの距離を計測し又は認識するための距離認識
    手段を設け、対象物までの距離が短いほど、各熱制御用
    素子についてその温度を全体的に上げるか又は下げるよ
    うに制御手段が熱制御を行うことを特徴とする熱情報出
    力装置。
  12. 【請求項12】 請求項3に記載した熱情報出力装置に
    おいて、 対象物までの距離を計測し又は認識するための距離認識
    手段を設け、対象物までの距離が短いほど、各熱制御用
    素子についてその温度を全体的に上げるか又は下げるよ
    うに制御手段が熱制御を行うことを特徴とする熱情報出
    力装置。
  13. 【請求項13】 請求項1に記載した熱情報出力装置に
    おいて、 対象物までの距離を計測し又は認識するための距離認識
    手段を設け、対象物までの距離が短いほど、該対象物の
    形状の特徴的部分に対応した位置の熱制御用素子と当該
    特徴的部分の周囲に対応した位置の熱制御用素子との間
    の温度差が、該特徴的部分とその周囲との間の温度差に
    比べて大きく又は小さくなるように制御手段が熱制御を
    行うことを特徴とする熱情報出力装置。
  14. 【請求項14】 請求項3に記載した熱情報出力装置に
    おいて、 対象物までの距離を計測し又は認識するための距離認識
    手段を設け、対象物までの距離が短いほど、該対象物の
    形状の特徴的部分に対応した位置の熱制御用素子と当該
    特徴的部分の周囲に対応した位置の熱制御用素子との間
    の温度差が、該特徴的部分とその周囲との間の温度差に
    比べて大きく又は小さくなるように制御手段が熱制御を
    行うことを特徴とする熱情報出力装置。
  15. 【請求項15】 請求項1に記載した熱情報出力装置に
    おいて、 対象物の動作又は移動を検出するための運動状態検出手
    段を設け、該運動状態検出手段から制御手段に送出され
    る情報によって、対象物の動作又は移動に応じた熱制御
    用素子の温度分布が得られるように該熱制御用素子の動
    的な温度制御を制御手段が行うことを特徴とする熱情報
    出力装置。
  16. 【請求項16】 請求項3に記載した熱情報出力装置に
    おいて、 対象物の動作又は移動を検出するための運動状態検出手
    段を設け、該運動状態検出手段から制御手段に送出され
    る情報によって、対象物の動作又は移動に応じた熱制御
    用素子の温度分布が得られるように該熱制御用素子の動
    的な温度制御を制御手段が行うことを特徴とする熱情報
    出力装置。
  17. 【請求項17】 請求項1に記載した熱情報出力装置に
    おいて、 対象に係る熱放射の状態変化あるいは流体の状態変化を
    示すパターン情報を取得するための手段を設け、該手段
    から制御手段に送出されるパターン情報に基づいて、熱
    制御用素子の温度分布を動的に変化させるようにしたこ
    とを特徴とする熱情報出力装置。
  18. 【請求項18】 請求項3に記載した熱情報出力装置に
    おいて、 対象に係る熱放射の状態変化あるいは流体の状態変化を
    示すパターン情報を取得するための手段を設け、該手段
    から制御手段に送出されるパターン情報に基づいて、熱
    制御用素子の温度分布を動的に変化させるようにしたこ
    とを特徴とする熱情報出力装置。
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