JP2000110836A - 静圧軸受装置 - Google Patents

静圧軸受装置

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JP2000110836A
JP2000110836A JP10284578A JP28457898A JP2000110836A JP 2000110836 A JP2000110836 A JP 2000110836A JP 10284578 A JP10284578 A JP 10284578A JP 28457898 A JP28457898 A JP 28457898A JP 2000110836 A JP2000110836 A JP 2000110836A
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bearing
pressure
hydrostatic bearing
rotor
gap
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JP10284578A
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Takami Ozaki
孝美 尾崎
Yoshio Fujikawa
芳夫 藤川
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 過負荷防止が図れる静圧軸受装置を提供す
る。 【解決手段】 固定体1と可動体2の間に形成される静
圧軸受隙間dの測定手段を設ける。この測定手段には圧
力センサ6を用いる。また、この測定値を外部に送出す
る信号送出手段7を設ける。軸受形式は、アキシアル
型、ラジアル型、および直動型のいずれにも適用するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各種の機器に用
いられる静圧気体軸受等の静圧軸受装置、例えば高速切
削加工機のスピンドルの支持に用いられる静圧軸受装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】静圧軸受は、非接触軸受であるため、高
速回転が可能であること、回転精度が極めて高いこと、
さらに優れた動的安定性を持つことなどの特長を持って
おり、最近では高速・高精度を要求される高速機用軸受
に採用されている。図8に、高速加工機用静圧軸受スピ
ンドル装置の縦断面図を示す。ハウジング50に主軸5
6が、複数のラジアル静圧軸受51,52、および一対
の軸受部54a,54bの対向配置されたアキシアル静
圧軸受53を介して回転自在に支持されている。ハウジ
ング50内に、主軸56にロータ部が形成されたビルト
イン型のモータ55が設置されている。このスピンドル
装置を使用する場合には、主軸56の先端に工具57を
取付けて使用する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、静圧軸受51
〜53は、静剛性および負荷容量が低いため、加工機と
してスピンドルを利用した場合、加工中に軸受負荷能力
以上の過負荷が印加されると、静圧軸受51〜53と主
軸56との機械的接触が発生し、主軸56や静圧軸受5
1〜53に好ましくない。そのため従来、静圧軸受面に
硬質コーティングを施すことで、主軸56と静圧軸受5
1〜53とを保護する対処がなされている。しかしコー
ティングの耐久性等の問題から、完全に軸受部を保護す
ることができないといった課題がある。また、このよう
なラジアル型やアキシアル型の静圧軸受51〜53に限
らず、直動型の静圧軸受においても同様な課題がある。
【0004】この発明の目的は、過負荷防止が図れる静
圧軸受装置を提供することである。この発明の他の目的
は、簡単な構成で静圧軸受隙間の測定を可能とすること
である。この発明のさらに他の目的は、アキシアル軸受
において、センサ個数の少ない簡単な構成で精度良く軸
受隙間の測定を可能とすることである。この発明のさら
に他の目的は、軸受隙間の測定結果に応じた各種制御な
いし報知を容易にすることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の静圧軸受装置
は、固定体と可動体との間に静圧軸受隙間を有し、この
静圧軸受隙間に圧力流体を吐出する流体吐出手段を有
し、前記静圧軸受隙間における前記流体の静圧で前記可
動体を前記固定体に対して支持する静圧軸受装置におい
て、前記静圧軸受隙間の測定手段を設けたことを特徴と
する。この構成によると、静圧軸受隙間が測定手段で測
定されるため、その測定値を用いて各種の制御や報知を
行い、可動体と固定体との接触を未然に防止したり、接
触時の損傷を最小にするなどの対処が容易に行える。例
えば、測定手段の測定値、またはその測定値から換算し
たロータ変位等の可動体変位、もしくは軸受過負荷信号
を軸受外部に出力し、外部で軸受負荷が過負荷であると
判断した場合に、強制的に軸受使用機器である全体装置
の動きや、モータの回転を停止させることができる。そ
の結果、静圧軸受装置の過負荷を防止でき、固定体と可
動体の接触を未然に防止できる。また、リアルタイムで
軸受負荷を監視することなども行える。
【0006】この発明において、前記圧力流体が気体で
あり、静圧軸受隙間の測定手段が、この隙間内の静圧を
測定する圧力センサであっても良い。静圧軸受では、軸
受隙間の変化と軸受隙間の圧力の変化が精度良く対応す
るので、圧力センサで静圧軸受隙間内の圧力を測定する
ことで、その測定値から軸受隙間の変化や過負荷を検出
することができる。このように圧力センサを用いると、
直接に隙間の寸法を測定する測定手段に比べて、簡単な
構成で測定できる。
【0007】この発明のうち、圧力流体に気体を用い、
アキシアル軸受装置としたものにおいて、可動体である
ロータに対して互いに逆向きの軸方向反力を発生するア
キシアル静圧軸受部2個を組合せた両面対向型のアキシ
アル静圧軸受装置とし、一方の軸受部の静圧軸受隙間の
任意箇所と、他方の軸受部の静圧軸受隙間における前記
任意箇所のロータ中心に対して点対称にある箇所との圧
力をそれぞれ測定する圧力センサを設け、両圧力センサ
の圧力測定値から、ロータのアキシアル方向の変位また
は軸受負荷を求めるようにしても良い。このように、ロ
ータの両側の圧力測定箇所を点対称位置とすることで、
少ないセンサ個数でロータのアキシアル方向の変位や軸
受負荷を精度良く測定することができる。そのため、コ
スト低下が図れる。また、両側の静圧軸受隙間の差分を
計算することで、ロータのピッチング運動またはヨーイ
ング運動に影響されることなく、さらにロータに熱膨張
があった場合にも、最小のセンサ個数でロータのアキシ
アル方向位置を測定することができる。
【0008】この発明において、ラジアル静圧軸受装置
であって、前記圧力流体が気体であり、静圧軸受隙間の
測定手段が、この隙間内の静圧を測定する圧力センサで
あるものにおいて、可動体であるロータの直径方向に対
向する一対の圧力センサを、円周方向の複数箇所に設け
たものとしても良い。この構成の場合、対向する一対の
圧力センサの差圧でロータのアキシアル方向の変位や軸
受負荷を精度良く測定することができる。この発明にお
いて、前記測定手段の測定値を軸受外部に送出する信号
送出手段を設けても良い。このように、信号送出手段を
設けることで、その測定値を軸受外部の手段で監視して
各種の制御を行うことができ、リアルタイムで軸受負荷
等を監視することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明の第1の実施形態を図1
と共に説明する。この実施形態は、アキシアル型の軸受
であって、圧力流体に気体を用いる静圧気体軸受とした
ものである。固定体1に対して設けた可動体2は、軸部
2bとこの軸部2bの軸方向の一部の外周に突出した軸
受ロータ2aとを有する。この静圧軸受装置は、軸受ロ
ータ2aを、軸方向の両側から、静圧軸受隙間dおよび
流体吐出手段3を有する一対の静圧軸受部4a,4bで
挟んで構成される。これら静圧軸受部4a,4bは、ロ
ータ2aに対して、互いに逆向きの軸方向反力を発生さ
せるものである。固定体1は、軸受ロータ2aの両側
に、軸受隙間d(d1 ,d2 )を介して対向する軸受隙
間形成部1a,1aを有しており、これら軸受隙間形成
部1aは可動体2の軸部2bの外周に設けられている。
流体吐出手段3は、この例のように静圧気体軸受の場
合、自成絞り等の絞り5aで構成される。この実施形態
では、流体吐出手段3は、固定体1の軸受隙間形成部1
aに形成されて軸受隙間dに開口する給気孔5を設け、
この給気孔5の先端に自成絞りを構成する絞り5aを設
けたものである。給気孔5の入口部である給気口5bに
は外部の流体供給源(図示せず)から圧力流体、例えば
圧縮空気が供給される。
【0010】両静圧軸受部4a,4bの軸受隙間dに対
して、この隙間dの測定手段として、圧力センサ6が各
々設けられている。この圧力センサ6は、静圧軸受面の
圧力測定箇所から離れずに配置されている。具体的に
は、圧力センサ6は、固定体1に埋め込み状態に設けら
れて、圧力の感知面が軸受隙間dに臨んでおり、その圧
力測定信号は、信号送出手段7から軸受外部に取り出さ
れる。圧力センサ6には、例えば半導体圧力センサが用
いられる。信号送出手段7は、圧力センサ6に接続され
た信号線7aからなるものであっても、またこの信号線
7aに接続された内部信号処理手段(図示せず)を含む
ものであっても良い。この例では、信号線7aから軸受
外部の信号処理手段8に接続してある。信号処理手段8
は、各圧力センサ6から取り出された測定信号に所定の
処理、例えばロータ変位の演算、または軸受負荷の演算
等の処理を施す手段である。この信号処理手段8は、前
記測定信号から、静圧軸受装置の異常を判断する機能を
有するものとしても良い。また、この信号処理手段8
は、この異常判断機能に加えて、異常であると判断した
場合に、この静圧軸受装置10、またはこの静圧軸受装
置10を使用した機器(図示せず)を強制停止させる機
能を有するものとしても良い。また、前記のように信号
送出手段7を設けた場合や、前記のいずれかの機能等を
有する信号処理手段8を設けた場合に、静圧軸受隙間
d、圧力センサ6の出力、ロータ2aの変位、および軸
受負荷の少なくとも一つを表示する表示手段9を設けて
も良い。この実施形態では、信号処理手段8が異常判断
機能および強制停止機能を有し、かつ前記の表示手段9
が設けられたものとしてある。
【0011】この構成の静圧軸受装置10は、流体吐出
手段3の給気孔5に外部から圧力流体である例えば圧縮
空気を供給して使用される。固定体1とロータ2aとの
間の軸受隙間dにこの圧力流体を噴出させることによ
り、固定体1とロータ2aの間に圧力が発生する。ま
た、自成絞り5aを設けたことによって、軸受負荷の変
動に対して固定体1とロータ2a間の軸受隙間d
(d1 ,d2 )が変化して負荷に釣り合う圧力が隙間d
内に発生し、いわば自動調心機能を有する静圧軸受とな
る。これによりロータ2aを安定浮上させることができ
る。
【0012】このとき、静圧軸受隙間d1 ,d2 の圧力
1 ,P2 を測定することで、各静圧軸受部4の負荷、
すなわち固定体1とロータ2a間の隙間d1 ,d2 また
はこの隙間d1 ,d2 の変化による各静圧軸受部4の負
荷(軸受剛性と軸受隙間との乗算により求められる)を
求めることができ、またロータ2aの変位を換算して求
めることができる。これら測定値または換算値を外部に
送出する。換算値を外部に送出する場合は、圧力センサ
6自体または信号送出手段7が、変換処理の機能を持つ
ものとする。このように外部送出された信号を監視する
ことで、静圧軸受装置10の過負荷を防止することがで
きる。圧力測定による静圧軸受隙間dの測定の場合、他
の方式のセンサで問題となるロータセンサターゲット面
の磁気特性むらによるセンサの誤動作はなく、高度なセ
ンシングが可能になる。また、この実施形態では、固定
体1内に圧力センサ6を内蔵し、静圧軸受隙間dの圧力
を直接に測定するようにしたため、外部に変位センサを
設けることなく、静圧軸受装置10を利用した機器ない
しシステムの全体をコンパクトにでき、また信頼性を向
上させることができる。
【0013】また、圧力センサ6は、静圧軸受面と離し
て配置し、静圧軸受面と圧力センサ6とを流体経路で連
結しても良い。例えば、図2に示すように、静圧軸受隙
間dに開口するように中空パイプ11を設け、固定体1
の外部の圧力センサ6で圧力を測定するようにしても良
い。図2の構成は、軸受サイズが小さく、外部に圧力セ
ンサ6の配置スペースがある場合に効果的である。中空
パイプ11を設ける代わりに、固定体1に微細孔を設け
て前記流体経路としても良く、また微細孔と中空パイプ
とを連結して前記流体経路としても良い。ここでは、軸
受ロータ2aを一対の静圧軸受部4a,4bで挟んで構
成されるアキシアル静圧軸受装置について説明したが、
固定部の両端面に静圧軸受部を設け、これを挟み込む形
で軸部2bに一対の軸受ロータを設けて構成されるアキ
シアル静圧軸受装置についても、前記と同様の隙間測定
法、信号送出手段、信号処理手段、表示手段などを適用
することができる。また、ここでは自成絞りの例を示し
たが、その他にオリフィス絞り、毛細管絞り、表面絞
り、多孔質絞り、スロット絞り等の絞り形式を用いるこ
とができる。
【0014】つぎに、アキシャル軸受とした静圧軸受装
置における圧力測定方式およびロータ変位測定方式の各
種具体例を説明する。図1の実施形態は、図3〜図5に
各々示す各種の圧力センサ6の配置が採用できる。図3
は図1をA−A断面で示した図である。同図に示すよう
に、この例では、圧力センサ6による圧力測定箇所を、
静圧軸受面における同一円周上の3箇所以上(同図では
3箇所の圧力測定点a1,a2,a3)とし、各測定点
a1,a2,…の測定値から、ロータ2aのアキシアル
方向の変位または軸受負荷を求めるようにする。各測定
点a1,a2,…は、等ピッチとすることが好ましい。
この例では、詳しくは、各測定点a1,a2,…の測定
値から、各部のロータ2aと固定体1との静圧軸受隙間
dの大きさを換算し、その平均値を取ることで、ロータ
2aのアキシアル位置を求めるようにしている。このよ
うに円周方向の複数点で測定することで、ロータ2aの
アキシアル方向位置を正確に測定することができる。
【0015】また、図4に示すように、圧力測定を同一
円周上で直径方向に対向する2か所(すなわち、180
°対向する位置)で行うようにしても良い。図4は、図
1のA−A断面を示した図である。図中,b1,b2は
圧力測定点を示している。同図に示すように、圧力測定
点b1,b2を円周上で180°対向する位置に設定す
ることで、その測定値から、ロータ2aのピッチングや
ヨーイング運動に影響されることなく、最小の圧力セン
サ個数で、ロータ2aのアキシアル方向位置を換算して
測定することができる。また、上記2箇所の圧力測定点
b1,b2の測定値から軸受負荷を求めるようにしても
良い。
【0016】図5(A),(B)は、さらに他の圧力セ
ンサ配置を示し、各々図1のA−A断面およびB−B断
面を示す。この例では、圧力測定を、ロータ2aの両側
における静圧軸受隙間d1 ,d2 の静圧軸受面におい
て、同一円周上(半径L)でかつ互いに180°対向す
る部位となる圧力測定点c1,c2で行うものとしてあ
る。したがって、2箇所の圧力測定点c1,c2は、ロ
ータ中心に対して互いに点対称の位置になる。このよう
に設定した両圧力測定点c1,c2の各圧力測定値か
ら、両側の静圧軸受隙間d1 ,d2 の差分を計算するこ
とで、ロータ2aのピッチング運動またはヨーイング運
動に影響されることなく、さらにロータ2aに熱膨張が
あった場合にも、最小のセンサ個数でロータ2aのアキ
シアル方向位置を測定することができる。なお、これら
図2〜図5の各例においても、圧力センサ6に半導体圧
力センサを使用することが望ましく、これにより装置を
コンパクトでかつその測定結果を電気信号で外部に直接
に取り出すこともできる。また、これら図3〜図5の各
例においても、圧力センサ6は前記のように静圧軸受面
から離れずに配置しても、離して配置しても良い。
【0017】図6は、この発明をラジアル型の軸受に適
用した例を示す。この実施形態の静圧軸受装置は、固定
体21に設けた円形孔内に、可動体であるロータ22を
挿通し、これら固定体21とロータ22の間に静圧軸受
隙間dを形成している。静圧軸受隙間dに圧力流体を噴
出させる流体吐出手段23は、固定体21に絞り25a
として設けている。具体的には、この流体吐出手段23
は、固定体21の前記円形孔の内径面からなる静圧軸受
面21aに、円周方向の3か所以上(図示の例では8か
所)に並べて給気孔25を設け、この給気孔25の開口
部で自成絞り等の絞り25aを形成したものである。ま
た、静圧軸受隙間dを測定する測定手段として、圧力セ
ンサ26が設けてある。圧力センサ26は、例えば、ロ
ータ22の直径方向に対向する静圧軸受面における圧力
差を測定するものとされる。この実施形態では、圧力セ
ンサ26は、円周方向の複数箇所に設け、かつ直径方向
に対向する2個ずつの圧力センサ26が前記の圧力差を
測定するものとしてある。圧力センサ26は、固定体1
に静圧軸受面21aに埋め込み状態に設けてある。ま
た、圧力センサ26には、半導体圧力センサ等が用いら
れる。なお、絞り25aや圧力センサ26は、固定体1
におけるロータ軸方向の1箇所であっても、複数箇所に
設けても良い。
【0018】この構成の場合、静圧軸受隙間dまたはロ
ータ変位を検出するため、圧力センサ26によって、こ
の静圧軸受隙間d内の圧力を測定し、この圧力によっ
て、静圧軸受隙間dの大きさを換算して求める。前記の
ように圧力センサ26が直径方向に対向する2か所の圧
力差を検出するものである場合、その圧力差からロータ
22の変位を求めるものとしても良い。これら測定値ま
たは換算値を外部に送出し、監視することで、静圧軸受
への過負荷を防止することができる。圧力測定による軸
受隙間測定の場合、他のセンサ方式で問題となるロータ
センサターゲット面の磁気特性むらによるセンサの誤動
作がなく、高精度なセンシングが可能になる。なお、こ
の実施形態におけるように、ラジアル型の静圧軸受装置
においても、静圧軸受隙間dの圧力測定のために、静圧
軸受隙間dの近傍に圧力センサを配置し、直接に軸受隙
間dの圧力を測定する構成としても、また静圧軸受隙間
dに直結した形で中空パイプを配置し、固定体21の外
部の圧力センサで測定する構成としてもよい。軸受サイ
ズが小さく、外部に圧力センサの配置スペースないし収
容スペースがある場合は、前記のように外部に圧力セン
サを配置することは効果的である。
【0019】図7は、この発明の静圧軸受装置を応用し
たスピンドル装置の一例を示す。このスピンドル装置
は、高速加工機械用のものである。スピンドル31は、
ハウジング32に複数のラジアル型の静圧軸受装置33
と、1つのアキシアル型の静圧軸受装置34とで回転自
在に支持され、かつスピンドル31の軸方向の一部(図
示の例では後端)にモータ35のロータ部35aが形成
されている。モータ35のステータ部35bは、ハウジ
ング32内に設けられている。スピンドル31には、先
端に工具37が取付けられる。前記ラジアル型の静圧軸
受装置33に、図6に示す静圧軸受装置が用いられ、各
アキシアル型の静圧軸受装置34に、図1の実施形態に
かかる静圧軸受装置が用いられている。また、ラジアル
型およびアキシアル型の静圧軸受装置33,34におけ
る軸受隙間dの測定手段は、軸受隙間dに開口するパイ
プ36,38等の流体経路を介して圧力センサ6,26
で軸受隙間dの圧力を測定するものとしてある。このよ
うに、スピンドル31をこの発明の静圧軸受装置で支持
することで、スピンドル31を静圧軸受の特長である高
回転精度および動的安定性で支持しながら、スピンドル
31に過負荷が作用した場合にも、スピンドル31が軸
受の固定体に接触することが防止できる。
【0020】なお、前記実施形態では、アキシアル型お
よびラジアル型の静圧軸受装置に適用した場合つき説明
したが、この発明は、直動型の静圧軸受装置、すなわち
固定体に対して可動体を直線方向に移動自在に支持する
軸受装置にも適用することができる。また、前記各実施
形態では、圧力流体として気体を用いたが、圧力流体に
水や油等の液体を使用しても良い。
【0021】
【発明の効果】この発明の静圧軸受装置は、静圧軸受隙
間の測定手段を設けたため、過負荷防止を図ることがで
きる。圧力流体が気体であり、静圧軸受隙間の測定手段
が、この隙間内の静圧を測定する圧力センサである場合
は、簡単な構成で静圧軸受隙間の測定を行うことができ
る。アキシアル軸受であって、可動体であるロータに対
して互いに逆向きの軸方向反力を発生するアキシアル静
圧軸受部2個を組合せた両面対向型のアキシアル静圧軸
受装置であって、一方の軸受部の静圧軸受隙間の任意箇
所と、他方の静圧軸受隙間における前記任意箇所のロー
タ中心に対して点対象にある箇所との圧力をそれぞれ測
定する圧力センサを設け、両圧力センサの圧力測定値か
ら、ロータのアキシアル方向の変位または軸受負荷を求
めるようにした場合は、センサ個数の少ない簡単な構成
で、精度良く軸受隙間を測定することができる。ラジア
ル静圧軸受装置であって、前記圧力流体が気体であり、
静圧軸受隙間の測定手段が、この隙間内の静圧を測定す
る圧力センサであるものにおいて、可動体であるロータ
の直径方向に対向する一対の圧力センサを、円周方向の
複数箇所に設けたものとした場合も、簡単な構成で、精
度良く軸受隙間を測定することができる。前記測定手段
の測定値を軸受外部に送出する信号送出手段を設けた場
合は、軸受隙間の測定結果に応じた各種制御ないし報知
が容易に行え、リアルタイムで軸受負荷等を監視するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態にかかるアキシアル型静
圧軸受装置の部分破断側面図である。
【図2】この発明の他の実施形態にかかるアキシアル型
静圧軸受装置の部分破断側面図である。
【図3】図1のA−A断面における圧力測定点の配置例
の説明図である。
【図4】図1のA−A断面における圧力測定点の他の配
置例の説明図である。
【図5】図1のA−A断面およびB−B断面における圧
力測定点のさらに他の配置例の説明図である。
【図6】この発明のさらに他の実施形態にかかるラジア
ル型静圧軸受装置の横断面図である。
【図7】この発明の静圧軸受装置を応用したスピンドル
装置の一例を示す縦断面図である。
【図8】従来のスピンドル装置の縦断面図である。
【符号の説明】
1…固定体 7…信号送出手段 2…可動体 21…固定体 2a…ロータ 22…ロータ 3…流体吐出手段 23…流体吐出手段 4a,4b…静圧軸受部 25…給気孔 5…給気孔 25a…自成絞り 5a…絞り 26…圧力センサ 5b…給気口 35…モータ 6…圧力センサ(測定手段) d…静圧軸受隙間

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定体と可動体との間に静圧軸受隙間を
    有し、この静圧軸受隙間に圧力流体を吐出する流体吐出
    手段を有し、前記静圧軸受隙間における前記流体の静圧
    で前記可動体を前記固定体に対して支持する静圧軸受装
    置において、前記静圧軸受隙間の測定手段を設けたこと
    を特徴とする静圧軸受装置。
  2. 【請求項2】 前記圧力流体が気体であり、静圧軸受隙
    間の測定手段が、この隙間内の静圧を測定する圧力セン
    サである請求項1記載の静圧軸受装置。
  3. 【請求項3】 可動体であるロータに対して互いに逆向
    きの軸方向反力を発生するアキシアル静圧軸受部2個を
    組合せた両面対向型のアキシアル静圧軸受装置であっ
    て、一方の軸受部の静圧軸受隙間の任意箇所と、他方の
    軸受部の静圧軸受隙間における前記任意箇所のロータ中
    心に対して点対称にある箇所との圧力をそれぞれ測定す
    る圧力センサを設け、両圧力センサの圧力測定値から、
    軸受ロータのアキシアル方向の変位または軸受負荷を求
    めるようにした請求項2記載の静圧軸受装置。
  4. 【請求項4】 ラジアル静圧軸受装置であって、可動体
    であるロータの直径方向に対向する一対の圧力センサ
    を、円周方向の複数箇所に設けたことを特徴とする請求
    項2記載の静圧軸受装置。
  5. 【請求項5】 前記測定手段の測定値を軸受外部に送出
    する信号送出手段を有する請求項1ないし請求項4のい
    ずれかに記載の静圧軸受装置。
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